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訪問先  Federal Ministry of Transport, Building and Urban Affairs(連邦交通建設 都市開発省) 

­ Dr. Heiko Schafer MJI 

BG Verkehr, Ship Safety Division(運輸交通組合船舶安全課) 

­ Capt. Tilo Berger  訪問日  2010年3 月23日

連邦交通建設都市開発省及び運輸交通組合安全課より聴取した内容は以下のと おり。

1.MLC2006の批准について

(1)批准時期

・同国は2010年12月末を目標としている。

(2)国内担保法

・1957 年制定の Seemannsgesetz が船員法であり、その他、MLC2006 の国内 実施に関する法令の中心をなす。 

­Seemannsgesetz (1957) 

­Verordnung über die Unterbringung der Besatzungsmitglieder an Bord von  Kauffahrteischiffen (1973) 

­Verordnung über die Krankenfürsorge auf Kauffahrteischiffen (1972) 

­Schiffsbesetzungsverordnung (1998) 

­Verordnung über die Seediensttauglichkeit (1970) 

­See­Arbeitszeitnachweisverordnung (2002) 

­Schiffsoffizier­Ausbildungsverordnung (1985) 

­Arbeitsschutzgesetz (1996) 

­Sozialgesetzbücher 

2.MLC2006のための ROについて

(1)導入の見込み

・ 検査について導入する。証書発給は、BG  Verkehr の Ship  Safety  Division 

が行う 

・  IMO条約の下で既にROとして活動している船級協会 (ABS, BV, DNV, GL, 

LR, RMRS, RINA)が MLC2006のためのRO となると考えられる。

(2)資格要件・手続き

・ 資格要件としては、EU法(Directive 94/57/EC))に合致した船級協会であ ることが挙げられる。他にドイツ独自の要件はない。

・ 従来、船級協会は、当局と書面で業務等について合意の上、RO となる。

・ 手続き等においては、 MLC2006の第5.1.2規則及び第5.1.2基準を遵守し、

また、第5.1.2ガイドラインを勘案しつつ行う。

(3)権限・義務

・ROは、MLC2006に基づく検査について実施する権限を与えられる。

・検査は、IMO決議(Resolutions A. 744(18)及び A.948(23)に則って行われな ければならない。

・当局による監督(後述)を受け入れなければならない。

・RO は、証書発給に必要となるすべての情報を当局に提供しなければなら ない。また、2002年制定のSeeaufgabengesetz(German Maritime Authorities  Tasks Act)に従い、当局が整備する船舶データベースに必要となる情報な ど関連情報も提出しなければならない。

・RO は、検査報告書を含め、すべての書類について当局がアクセスするこ とを認める。(必要な限りにおいて、EU委員会にもかかるアクセスを認め ている。)

(4)当局による監督

・当局は、EU法(Directive 94/57/EC)に従い、ROの業務について定期的に モニタリングを行っている。かかるモニタリングでは、RO に活動内容に ついて報告をさせ、また、QSCS(IACS Quality System Certification Scheme)

報告書も活用している。半年ごとにミーティングも行っている。

・RO が作成する検査報告を検証し、当該船舶に対する不定期の検査も実施 

BG  Verkehrの一部門である"Dienststelle  Schiffssicherheit"  (Ship  Safety  Division)  は、「公海海運分野における政府機能に関する法律(the  Law  on  the  Government’s  Functions in the Field of High­Sea Shipping)」により、当該分野における連邦中央 当局とされ、海上安全及び海洋環境保護に関する規制執行機関である。交通建

している。

・RO に対する直接の監査は、IACS 若しくは  EMSA が行う監査に参加して 行っている。

3.その他MLC2006の国内実施について

(1)エンターテーナーの扱い(MLC2006 第2条第 1項(f)関係)

・ 「48 時間以内の乗船者」を除外することとしているため、エンターテーナ ーがそれに該当すれば除外する。

・48時間の算出根拠は、機器類の修理等で船舶に訪れる者を勘案してのこと である。かかる修理業者等は、48時間あれば修理等の作業を終え、下船す ると考えられるからだ。

(2)船員の募集及び職業紹介機関の確認方法(第1.4規則関係)

・ 「旗国検査ガイドライン」に則って行う。それ以上の詳細は未定。

(3)船長への労働時間規制(第2.3基準(規範 A)関係)

・労使協約に基づき、例外が可能である。

・ドイツは、ILO第180号条約においてもかかる対処をしており、MLC2006  についても同様の扱いとなると見込まれる。

【ILO第180号条約・MLC2006対照表】 

ILO第180号条約(1996年の船員の労働時間及び船舶の定員条約)

・1996年採択、2002年発効。ドイツを含む21か国が批准。日本は未批准。

・同条約は、船員の労働時間及び休息時間について下記のとおりMLC2006と同 様の規定を有するものである。

第180号条約  MLC2006 

対象

「船員」とは、資格のいかんを問わ ず、 国内法令又は労働協約により船 員と定義され、かつ、この条約が適 用される海上航行船舶において雇 用され又は従業する者をいう。 (第  2条(b))

「船員」とは、能力のいかんを問わ ず、 この条約が適用される船舶にお いて雇用され若しくは従事し、 又は 労働する者をいう。(第2条 1項(f))

労働時間

労働時間又は休息時間の限度は、 次 のとおりとする。(a)最長労働時間 は、次の時間を超えてはならない。 

(i)いかなる二十四時間についても 十四時間  (ii)いかなる七日間につ いても七十二時間  (b)最短休息時 間は、 次の時間を下回ってはならな い。(i) いかなる二十四時間につい ても十時間  (ii)いかなる七日間に ついても七十七時間(第5条 1項)

労働時間又は休息時間の限度は、 次 のとおりとする。(a) 最長労働時間 は、次の時間を超えないものとす る。(i)  24時間につき14時間 

(ii) 7日間につき72時間(b)  最短

休息時間は、 次の時間を下回らない ものとする。(i) 24時間につき1 0時間(ii)  7日間につき77時間

(第2.3基準(規範 A)5項)

休息時間

休息時間は、 二を超えない期間に分 割することができる。 そのいずれか 一の期間は少なくとも六時間の長 さとし、 休息時間から休息時間まで の間隔の長さは、 十四時間を超えて はならない。 (第5条 2項)

休息時間は、 2回を超えずに分割す ることができる。 そのいずれか1の 休息時間は、 少なくとも長さ6時間 とし、 及び連続する休息時間と休息 時間の間隔は、 14時間を超えない ものとする。 (第2.3基準(規範 A) 

6項)

例 外 の 承 認

1及び2の規定は、 加盟国が権限の ある機関による所定の限度の例外 を認める労働協約の承認又は登録 のための国内法令又は手続を定め ることを妨げるものではない。 この 例外については、 所定の基準にでき

5及び6の規定は、 定められた限度 の例外を認める団体交渉協約につ いて権限のある機関が承認し、 又は 登録するための国内法令又は手続 を加盟国が有することを妨げるも のではない。この例外については、

る船員又は短航海に従事する船舶 の船員に対し一層頻繁な若しくは 長期の休暇を考慮し又は補償休暇 の付与を考慮することができる。

(第5条 6項)

ものとし、そうでない場合には、当 直を担当する船員又は短航海に従 事する船舶で労働する船員に対し 一層頻繁な若しくは一層長期の休 暇又は補償休暇の付与を考慮する ことができる。 (第2.3基準 (規範A)

第13項)

(4)苦情受付窓口(第5.2.2規則関係)

・PSC担当官が窓口となる。

(5)ISMコードとの関係性(第5.1.3規則関係)

・DMLC 第  2 部の作成について形式は問わない。船舶所有者の判断である。

最終的に、MLC2006に求められるところが担保されていればよい。

4.SOLAS条約等における認定機関について

(1)認定機関の利用状況

条約 条約証書 検査 発給 

MARPOL (I)  国際油汚染防止証書IOPPC 

旅客船安全証書PSSC  貨物船安全構造証書CSSCC 

貨物船安全設備証書CSSEC 

ABS,  BV,  DNV, 

GL,  LR,  RINA,  RMRS  SOLAS (I) 

貨物船安全無線証書CSSRC 

ABS,  BV,  DNV, 

GL,  LR  適合証書DOC 

SOLAS (IX) 

安全管理証書SMC 

ABS,  BV,  DNV, 

GL,  LR,  RINA  RMRS 

SOLAS (XI­2)  船舶保安証書ISSC 

ABS,  AZS,  BV,  DNV, 

GL,  LR, 

‐ 

* 2010年3月の現地調査において確認。

(2)関連法令

・1(2)国内担保法に同じ

5.統計

(1)MLC2006条約証書対象船舶:約485隻(貨物船472隻+客船13隻)

(2)自国籍船員数:9,738名(2007年時点)

(3)船員労務官:約40名

(4)船上検査頻度:定期的には行っていない。問題が判明したときに 随時行う。