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AC テクニック(ACV、SHACV)

ドキュメント内 pdfマニュアル (ページ 65-70)

7. サンプル間隔が 0.002 秒より長い場合、データは実験間に転送できます。最大 64 K のデータポ イントは各ステップで許容されます。サンプル間隔は自動的に最適範囲のデータポイントに調

4.8 AC テクニック(ACV、SHACV)

正弦波の交流テクニックは本質的に2つに分類さ れます。交流インピーダンス法では、直流ポテンシャ

(

典型的にはレドックスポテンシャル

)

は一定に 保ち、小さい振幅の交流電位(ある範囲の可変周波数)

が印加されます。

交流ボルタンメトリー法は交流インピーダンス 法のバリエーションの1つです。周波数を一定にし て、直流ポテンシャルをゆっくりと変化させます(図

4-19)。作用電極の表面において酸化あるいは還元さ

れた種の濃度を変えるために直流ポテンシャルが使

われます。そしてこれらの濃度に摂動を与えるために交流ポテンシャルが重畳されます。交流ポテンシャ ルの効果はレドックスポテンシャルに

おいて最も大きくなります。従って、

ACV

における交流電流応答はピーク波 形の曲線になります(図

4-20)。

交流電流応答は電子移動速度に依存 しますので、交流ボルタンメトリーは基 本的に電極過程の反応速度を調べるた めに使われます。これらのテクニック は同じく電極反応生成種の継続して起 こる均一系の化学反応を調べるために 使われます。しかし他のテクニック(例 えば、サイクリックボルタンメトリー、

クロノクーロメトリー)は、この方法より優れています。

界面領域の等価的容量により、印加された交流ポテンシャルと交流電流応答間に位相差が生じます。

異なった位相角で交流電流を測定するのがしばしば有用です。

理想的な可逆系の位相角

45

゜に対して凝可逆系(遅い電子移動の系)では、

45

゜より大きくなります。

可逆性は実験のタイムスケールに依存しますので、交流周波数の増加はしばしば可逆系から凝可逆系へ の変化を生じさせます。(周波数)1/2に対する位相角のコタンジェント

(1/tans)

のプロットは電子移動速 度を算出するために使用されます。

可逆系のピーク電流

i

pは次の式によって得られます。

4-19. ACVSHACVのポテンシャルの励起波形

4-20. SHACVの典型的な電流応答

=電子移動数

=ファラディー定数(96500/eq)

n

2

F

2ω

DC

△E

i

p

= 4RT

60

4-21. SHACVの典型的な電流応答

系が可逆系から凝可逆系(そして更に不可逆系)へと変化するにつれて、ipは大幅に減少し、もはや ω

1/2に比例しません(かつて不可逆過程は交流テクニックによって検出されないと言われていましたが、

実際はそうではなく、ただそのような系ではピーク電流が小さくなります)。

交流ポテンシャルに対する交流電流応答は直線関係にありません。即ち、それは基本波とその高調波 の和になります。セカンドハーモニック(第二高調波

SHACV/P)の周波数応答がしばしば使われます。

このテクニックによって得られる情報は

ACV/

Pや

PSACV/

Pと同じです。加えるに、容量性電流の除 去はより効果的であり、タイムスケールは短くなります。SHACVは電気分解された時、迅速に反応す る種の酸化還元電位測定に使用されてきました(サイクリックボルタンメトリー等に比べて

SHACV

タイムスケールが短いため、電荷移動後に起こる化学反応の影響が軽減されます)。図

4-21

SHACV

の典型例を示します。

4.8.1 交流ボルタンメトリーパラメータ

交流ボルタンメトリーパラメータのダイアログボックスを示めします。

実験パラメータ、範囲、詳細は次の通り

:

:

1.

初期電位と最終電位は少なくとも

0.01 V

離して下さい。

2.

周波数範囲に依存しますので、正確な周波数は求めることができません。近似値の周波数が適 用されます。

3.

周波数が

2 Hz

またはそれ以下の場合、サンプル期間は少なくとも

2

秒にします。さもなければ、

システムは自動的にサンプル期間を再調整します。

4.

直流電流が高く、交流電流が低い場合、直流電流のオーバーフローにより感度は増加しません。

周波数が低い場合、問題は深刻です。直流電流バイアスを適用し、高交流信号増幅を行います。

この目的のために

16 bit DAC

が用いられます。直流電流が大きくなく、周波数が高い場合、バ

パラメータ 範囲 内容

初期電位 (V) -10 〜 +10 初期電位 最終電位 (V) -10 〜 +10 最終電位

電位増加分 (V) 0.001 〜 0.05 各ポイントの電位増加分 振幅 (V) 0.001 〜 0.5 交流振幅

周波数 (Hz) 0.1 〜 10,000 交流周波数

サンプル期間 (Sec) 0.1 〜 505 データサンプリング期間または滴下時間 静止時間 (Sec) 0 〜 100,000 ポテンシャルスキャン開始前の静止時間 感度 (A/V) 1×10-12 〜 0.1 感度スケール

バイアス直流電流 offrange-on 測定中の直流電流バイアスを有効にする 自動感度 チェックまたは未チェック 測定中の切替えの自動感度

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4.8.2 第二高調波交流ボルタンメトリーパラメータ

第二高調波交流ボルタンメトリーパラメータダイアログボックスを示します

実験パラメータ、範囲、詳細は次の通り

:

:

1.

初期電位と最終電位は少なくとも

0.01 V

離して下さい。

2.

周波数範囲に依存しますので、正確な周波数は求めることができません。近似値の周波数が適 用されます。

3.

周波数が

2 Hz

またはそれ以下の場合、サンプル期間は少なくとも

2

秒にします。さもなければ、

システムは自動的にサンプル期間を再調整します。

4.

直流電流が高く、交流電流が低い場合、直流電流のオーバーフローにより感度は増加しません。

周波数が低い場合、問題は深刻です。直流電流バイアスを適用し、高交流信号増幅を行います。

この目的のために

16 bit DAC

が用いられます。直流電流が大きくなく、周波数が高い場合、バ イアス直流電流を使用する必要はありません。

5.

絶対電流、位相選択電流が入手できます。グラフィックメニューのグラフオプションコマンド を用いてデータ表示オプションを選択できます。

パラメータ 範囲 内容

初期電位 (V) -10 〜 +10 初期電位 最終電位 (V) -10 〜 +10 最終電位

電位増加分 (V) 0.001 〜 0.05 各ポイントの電位増加分 振幅 (V) 0.001 〜 0.5 交流振幅

周波数 (Hz) 0.1 〜 5,000 交流周波数

サンプル期間 (Sec) 0.1 〜 50 データサンプリング期間または滴下時間 静止時間 (Sec) 0 〜 100,000 ポテンシャルスキャン開始絵の静止時間 感度 (A/V) 1×10-12 〜 0.1 感度スケール

バイアス直流電流 offrange-on 測定中の直流電流バイアスを有効にする 自動感度 チェックまたは未チェック 測定中の切替えの自動感度

4.8.3 FT 交流ボルタンメトリーパラメータ

フーリエ変換交流ボルタンメトリーパラメータダイアログボックスを示します

実験パラメータ、範囲、詳細は次の通り

:

:

1.

初期電位と最終電位は少なくとも

0.01 V

離して下さい。

2.

任意の周波数の場合、正弦波当たりのデータポインドか多ければ、サンプリングレートは高速 になりす。高速サンプリング・レートは、(多くの信号平均)ノイズが少ないことになります、デー タ密度は低下します。特定のサンプリングレートが

3KhZ

を超えると、データは実験の最後に 表示されます。

パラメータ 範囲 内容

初期電位 (V) -10 〜 +10 初期電位

最終電位 (V) -10 〜 +10 最終電位各ポイントの電位増加分 周波数 (Hz) 0.1 〜 50 交流周波数

振幅(V) 0.001 〜 0.5 交流振幅

データポイント 8192 〜 65535 サンプリングデータポイントの総数 ポイント数/サイン波 4 〜 256 交流波形期間あたりのデータポイント数 スィープセグメント 1 〜2 シングル、サイクル直流電圧スキャン 静止時間 (sec) 0 〜100,000 ポテンシャルスキャン開始前の静止時間 感度 (A/V) 1×10-12 〜 0.1 感度スケール

自動感度 チェックまたは未チェック 測定中の切替えの自動感度

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