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タンパク質分子量マーカー

付 録

4. タンパク質分子量マーカー

4. 1 . ECL DualVue Western Blotting Marker

ECL DualVue Western Blotting Marker

は、電気泳動・ブロッティング状態の目視確認用の

3

種類の着色済みタンパク 質と、化学発光検出が可能な分子量測定用の

7

種類の

S-tagged

組換えタンパク質がプレミックスされた分子量マーカーで す(次ページ図参照)。抗体反応液に、キット付属の

S-Protein-HRP

を添加するだけで、マーカー(

S-tagged

組換えタン パク質)を目的サンプルと同時に

ECL

化学発光検出することができ、より正確に分子量測定がおこなえます。(

ECL Plus

を用いた化学蛍光検出では検出できませんのでご注意ください)

使用方法

1) 使用直前にECL DualVue Western blotting markersを室温に戻します。−15℃〜−30℃保存により、マーカー溶液中の SDSが沈殿する場合があります。沈殿が溶けにくい場合は、37℃で短時間温めて沈殿を溶解させます。

2) マーカー溶液をよく混合し、マーカー溶液5 µlに対して、10% β-メルカプトエタノールを含む1×SDSサンプルバッファーを 5 µl加えて混合します。β-メルカプトエタノールの代わりに、同量の還元剤を含むSDSサンプルバッファーも使用可能です。

溶液をゲルのウェルあたり10 µl添加して泳動します。

3) 電気泳動後、タンパク質をHybond-ECL(ニトロセルロースメンブレン)あるいはHybond-P(PVDFメンブレン)にエレク トロブロッティングします。ブロッティングの条件は、お使いのブロッティング装置のマニュアル等に従ってください。転写 後、着色済みマーカーがメンブレン上に目視で確認できます。

4)ブロッキングと一次抗体反応を、サンプルに適した条件でおこないます(注:検出試薬の種類に応じて次ページの表をご参照 ください)。

HRP

標識二次抗体の反応液にキット付属の

S-protein-HRP conjugate

を、

ECL

検出試薬の種類にあわせて次ページの 表

1

の希釈倍率になるよう加えます。シグナルが十分に得られるよう室温で

30

分以上インキュベートします。(注:

ECL DualVue Marker

S-tag

に対する

S-Protein

の特異的な結合を利用しています。目的サンプルが

S-tagged

組換えタン パク質の場合は、交差反応が起こりますので、分子量マーカーのレーンだけを切り離し、別々のイムノディテクション 操作を行ってください。最後に

ECL

検出試薬との反応後、切り離したものの位置をあわせてフィルムの露光をおこなっ てください。

S-Protein

S-tag

の結合の原理については以下の文献をご参照ください。

Richards,F.M and Wyckoff, H.W. (1971) in The Enzymes, Vol. IV (Boyer, P.D. Ed ) p.647-806, Academic Press, New York.

Kim,J. S. and Raines, R.T. (1993 ) Protein Sci. 2, 348-356)

5) 定法に従ってメンブレンを洗浄します。

6)ECL化学発光検出システムのプロトコール(注:検出試薬の種類に応じて次ページの表をご参照ください)に従い、化学発光 検出をおこないます。Ⅹ線フィルムでの検出の場合、露光時間は1〜2.5分での検出をお奨めします。

― 80 ― 表1S-Protein HRP conjugateの希釈条件(X線フィルムによる検出)

化学発光検出試薬 Hybond-ECL/ Hybond-P/PVDFメンブレン使用 ニトロセルロースメンブレン使用

ECL 1/5000 1/10,000

ECL Plus 1/10,000 1/20,000

ECL Advance 1/100,000 1/200,000

CCDカメラで検出する場合は、感度に合わせてS-Protein conjugatesの希釈濃度を検討します。X線フィルムの場合の10倍濃度を目安に検討してください。

A B Mr

×

10

3

150 100 75

50

35

25

15 100

16 15

Mr

(×

10

3

A)4〜20 %ゲルでSDS-PAGE後、Hybond-ECLニトロセルロース メンブレンにトランスファーした状態。3本のシャープな着色バン ドが目視確認できます。

B)A)のブロットをS-Protein-HRPとECL Western blotting detection reagentsを用いて検出した結果(Hyperfilm ECLに1分間 露光)。7本のS-taggedタンパク質のバンドが検出されています。

(ECL DualVue Western Blotting Markerのカラー表示につきまして は、巻末の『ECLウェスタンブロッティングシリーズ関連製品一覧 表』をご参照ください)

4) 電気泳動後、Hybond-ECL(ニトロセルロース メンブレン)にトランスファーし、プロトコール に従いイムノディテクションの操作を行います。

ECL Plus/ECLで検出する場合は、HRP標識二 次抗体の反応液にHRP標識ストレプトアビジン

(RPN1231, 1:1,500)を添加してインキュベ ートします。

ECL Advanceで検出する場合は、HRP標識二次 抗体の反応・洗浄後にHRP標識ストレプトアビジ ンを添加してインキュベートします。希釈濃度に は注意してください。1:100,000〜500,000に希 釈し、15分間インキュベートします。

・ 分子量マーカーは用時調製し、サンプルバッファーを加えた状態では保存しない でください。

・ 熱変性させた分子量マーカーは、保存・再利用できません。

・10 µl泳動し、Towbinの方法(文献25)で30Vオーバーナイトでエレクトロブロ ッティングした場合、15秒の露光で十分なバンドが得られます。

・HRP標識ストレプトアビジンのインキュベーションバッファーは、スキムミル

クやECL Advance Blocking Agentを含まないもの(例えばPBS-0.1 Tween20)を使ってください。スキムミルクやECL Advance Blocking Agentには内在性ビオチンが含まれていることがあり、ECLで得られる分子量 マーカーのシグナルが極端に弱くなることがあるためです(文献26)。

・HRP標識ストレプトアビジンと、ブロット上のタンパク質との交差が見られる場

合は、分子量マーカーのレーンだけを切り離し、別々のイムノディテクション操 作を行ってください。最後にECL検出試薬との反応後、切り離したものの位置を 合わせて、フィルムの露光を行ってください。

・検出試薬の種類に応じて、第2章を参照してください。

・ 通常15秒の露光で十分なバンドが見えるはずです。15秒の露光で十分な感度が得 られない場合、メンブレンへのトランスファーが効率よく行われていないことが 考えられます。トランスファー条件を検討し直す必要があります(第6章 参照)。

・ バンドが濃すぎたり、より長い露光時間の方が便利な場合は、分子量マーカー をさらに希釈してください。

1)1 µlの分子量マーカーを、1×サンプルバッファ ー(5%2-メルカプトエタノールを含む)で 10倍に希釈します。

2)100℃、4分間加熱後、サンプルは直ちにゲ ルにアプライしてください。短時間ならば氷 冷保存可能です。

3)ウェルあたり10 µlアプライします

5)ブロット洗浄、ECL検出を行います。

6) 良い結果を得るために用いるマーカーの量は、

エレクトロブロッティングやイムノディテク ションの条件と、フィルムの露光時間に依存 します。

4.2. ECL Western Blotting Molecular Weight Markers

ECL Western Blotting Molecular Weight Markersには、ビオチン化された6種類のタンパク質が含まれて います。HRP標識ストレプトアビジンでブロットをインキュベーションし、ECL検出試薬を用いて検出することによ り、それぞれの分子量に相当する位置に同じ濃さのバンドが得られます。

― 82 ― 9µlの泳動バッファーに1 µl

分子量マーカーを加え、12% ポリアクリルアミドゲルで150 V1時間泳動し、Hybond-ECL へ30Vオーバーナイトでブロッ ティングしました。HRP標識ス トレプトアビジン(RPN1231、

1:1,500)を使用し、ECLウェス タンブロッティングプロトコー ル に 従 い 検 出 し ま し た 。 Hyperfilm ECLへの露光は15秒間 行いました。

Phosphorylase b(97,000) (rabbit muscle)

Bovine serum albumin(66,000) Ovalbumin(45,000)

(hen egg white)

Carbonic anhydrase(31,000) (human erythrocyte) Trypsin lnhibitor(20,100) (soybean)

Lysozyme(14,400) (hen egg white) ECLの検出感度が高いため、分

子量55、43、30、16.7kDaの位 置にマイナーバンドが検出される ことがあります。

4.0 4.2 4.4 4.6 4.8 5.0

1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0

Long molecular weight

Electrophoretic mobility (Rf)

Trailing Edge Leading Edge

4.3 Full-Range Rainbow Molecular Weight Markers

Full-Range Rainbow Molecular Weight Markers(RPN800)

バンドの色 分子量(

kDa

250

160

105

75

50

35

オレンジ

30

25

15

10

溶液状態で供給され、そのまま添加できます。

CBB染色の場合、1ウェルあたり10µl添加してください。

※ 凍結融解の繰り返しを防ぐため、チューブなどに分注して-20℃で 凍結保存します。

※ 分子量の推定に使用できます。

分子量の測定には、LMW Marker Kit(低分子:17-0446-01)、あるいは HMW SDS Marker Kit(高分子:17-0615-01)をご使用ください。

Multiphor II用プレキャストゲルExcelGel  SDS Gradient 8-18を用 いてSDS-PAGEを行った結果。

Note: このゲル濃度で泳動した場合、Rainbowマーカー(低分子 用)では検出されないマーカー( 2.4 kDa ) があります。

kDa 250→

160→

105→

75→

50→

35→

30→25→

15→

10→

kDa 220→

97→

66→

45→

30→

20.1→

14.3→

kDa 45→

30→

20.1→

14.3→

6.5→

3.5→

Full-Range

(RPN800)

Low-Range 低分子用

(RPN755)

High-Range 高分子用

(RPN756)

4.4 High-Range/Low-Range Rainbow Molecular Weight Markers (高分子用、低分子用)

Rainbowマーカー(高分子量、低分子量)

バンドの色 分子量(kDa) 高分子量 低分子量

(RPN756) (RPN755)

青 220 ●

茶 97 ●

赤 66 ●

黄 45 ● ●

オレンジ 30 ● ●

青 20.1 ● ●

赤紫 14.3 ● ●

青黒 6.5 ●

青 3.5 ●

溶液状態で供給されます。サンプルバッファーと1:1の割合で混合して使用します。

* 2-メルカプトエタノールが終濃度5%となるように加えてください。

CBB染色の場合、1ウェルあたり5µl添加してください。

※ 凍結融解の繰り返しを防ぐため、チューブなどに分注して-20℃で凍結保存します。

※ 分子量の推定・測定にはご使用になれません。

― 84 ―

<染色液>(0.1% CBB30%メタノール、10%酢酸)

Coomassie Tablets, PhastGel Blue R-350(17-0518-01) 1錠に対しD.W. 80 mlを加えて約10 分間強く攪拌します。メタノール120 mlをさらに加えて3分間攪拌してろ過し、これをストック溶液とします。

使用前にストック溶液に対して等量の2%酢酸を混合します。

※このストック溶液は4℃下で3週間保存可能です。

<脱色液>(30% メタノール、10% 酢酸)

メタノール 300 ml

酢酸 100 ml

→D.W.で1 Lに調製

5.2 .銀染色

Silver Staining Kit, Protein(17-1150-01)を用いる場合

※ 用事調製してください。

※ (*)印をつけた試薬は使用直前に加えてください。

<固定液>

エタノール 100 ml

氷酢酸 25 ml

→D.W.で250 mlに調製

<増感液>

エタノール 75 ml

グルタルジアルデヒド(25% w/v)* 1.25 ml チオ硫酸ナトリウム(5% w/v) 10 ml 酢酸ナトリウム(17 g) 1 packet

→D.W.で250 mlに調製

<銀溶液>

硝酸銀溶液(2.5% w/v) 25 ml ホルムアルデヒド(37% w/v)* 0.1 ml

→D.W.で250 mlに調製

<現像液>

炭酸ナトリウム(6.25 g) 1 packet ホルムアルデヒド(37% w/v) 0.05 ml

→D.W.で250 mlに調製(よく攪拌する)

<停止液>

EDTA-Na2・2H2O(3.65 g) 1 packet

→D.W.で250 mlに調製

<保護液>

エタノール 75 ml

グリセロール(87% w/w) 11.5 ml

→D.W.で250 mlに調製

5 .染色

5. 1. CBB 染色