トラブルシューティング
8.1 トラブルシューティングガイド
▲
1.2)
検出前にタンパク質が分 解してしまっている。1.3)
メンブレンにタンパク質 が保持されていない。1.4)
検出系がうまくいってい ない。1.2)
新しい泳動用試料を用いて泳動し、ブロッティングしてください。
1.3.1)
タンパク質がゲルからトランスファーされ ていることを、1.1)
に従って確認してください。1.3.2)
新しいメンブレンに親水処理を施して使用 してください。1.4.1)
ドットブロットを行い、一次抗体の結合能 をチェックしてください。1.4.2)
一次抗体の濃度、反応処理時間、反応温度について、最適条件を検討してください。
1.4.3)
一次抗体の親和力が弱い場合は、Tween
なしのバッファーを使用してください。1.4.4)
目的タンパク質に合わせて、抗体濃度、イ ンキュベーション時間の最適条件を設定してくだ さい。1.4.5)
検出試薬に問題がないかチェックしてくだ さい。・
ECL
検出試薬、ECL Advance
検出試薬の場 合、少量(0.5 ml
ずつ)
の検出試薬1
と検出試薬2
を混合したものに、暗室中で1 µl
のHRP
標識 抗体を加えると、青光が見えるはずです。・
ECL Plus
検出試薬の場合、SolutionA 1 ml
にSolutionB 25 µl
を混合し、同様に試してく ださい。現象 考えられる原因 解決策
1.1.2)
高分子タンパク質(>150 kDa)
の場合、ブ ロッティング時間を延長してください。ゲルから の溶出効率を高めるため、ゲル中のアクリルアミ ド濃度を下げてください。1.1.3)
低分子タンパク質(<15 kDa)
の場合、適 切な分子量マーカーを使用し、ブロッティング時 間を至適化してください。ニトロセルロースメン ブレンより高いタンパク質結合能を持つHybond-P
(PVDF
メンブレン)の使用をおすすめします。― 68 ―
2
)シグナルが弱い。3
)シグナルの拡散が激しい。1.5)
検出前にルミノールが急速 に消費されてしまっている。1.6)
発光量が多すぎて、フィル ムのソラリゼーションが起こって いる。※バンドが白く抜けて(反転し て)見えることがあります。
2.1)
上記1)
を参照2.2)
ゲルにアプライしたタンパ ク質量が不十分であった。2.3)
発せられた化学発光が弱い。
3.1)
ゲルにアプライしたタンパ ク質が多すぎる。現象 考えられる原因 解決策
1.5.1)
泳動するサンプルタンパク質量を減らしてください。
1.5.2) HRP
標識二次抗体量を減らしてくだ さい。1.5.3)
検出試薬をかけたメンブレンをできる だけはやく露光してください。1.6.1)
泳動するサンプルタンパク質量を減らしてください。
1.6.2) HRP
標識二次抗体量を減らしてくだ さい。2.1)
上記1)
を参照2.2)
より多くのサンプル量をアプライしてください。
2.3.1)
フィルムをプレフラッシュすることに より検出感度と感光特性を向上させることが できます。プレフラッシュはバックグラウン ドレベルも上げるので注意が必要です。プ レ フ ラ ッ シ ュ と は 、 ご く 短 時 間
(
〜1msec)
光を当てることによりフィルムを 高感度化す る も の で す 。Pre-flash Unit (RPN2051)
をご使用ください。またはディ フューザーをWratten6B
フィルターで減光 したストロボを用い、現像時の540 nm
にお ける吸光度がノーマルフィルムよりも0.15
上 がる距離で行ってください。2.3.2)
フィルムへの露光時間を長くしてください
(1
〜2
時間)
。2.3.3)
サンプルに不純物が混在していないか確認してください。アジ化ナトリウムは
HRP
活性を阻害しますので、バッファーには 加えないでください。3.1)
ゲルにアプライするサンプル量を減らしてください。サンプルを順次希釈してくださ い。
4
)不規則でまだらなしみが検 出される。5
)バックグラウンド高い。3.2)
電気泳動により目的タン パク質がうまく分離されてい ない。3.3)
抗体濃度が高い。3.4)
使用する各試薬の力価が 落ちている。4.1)
ブロッティング操作が不 適切である。4.2)
メンブレンの親水処理が 不十分である。4.3)
メンブレンに指紋やケラ チンなど不純物が吸着してい る。4.4)
検出試薬の除去が不十分 である。4.5)
二次抗体が凝集している。
5.1)
用いた抗体濃度が高い。現象 考えられる原因 解決策
3.2)
電気泳動の条件を再検討してください。・ ゲルのアクリルアミド濃度は、目的タンパク質 の分離度に応じて検討してください。
・ バッファーの組成、調製法に問題がないか確認 してください。
3.3)
至適抗体濃度の検討をしてください。(
第3
章 参照)
3.4)
検出試薬は使用前に調製し、よく混合して用いてください。
4.1)
先述1
)参照4.2.1)
新しいメンブレンを使用してください。また、メンブレンの湿り方が不均一であった場合に も新しいメンブレンを使ってください。
4.2.2)
インキュベーションの間、ブロットが十分バッファーに浸っていることを確認してください。
4.3)
メンブレンには直接触れないでください。取り扱いの際は、手袋を着用するか先が平らなピン セットを用いてください。このような汚染は、非 常に感度の高い
ECL
検出システムでは特に問題と なります。4.4)
メンブレン上の過剰な検出試薬をラップの上から押し出して除いてください。
4.5)
凝集した二次抗体がメンブレンに吸着すると、斑点状のシミとして検出されます。二次抗体
をφ
0.2 µm
フィルターでろ過するか、軽く遠心して上清を回収することで、凝集体を取り除いてく ださい。
5.1)
一次抗体/
二次抗体共に高い濃度で用いた場 合、バックグラウンドの原因となります。抗体濃 度の最適条件を検討してください。(
第3
章 参照)
ラット脳抽出物のウェスタンブロット。ECLを 用いてβ-チューブリンを検出しました。二次 抗体濃度が高すぎるため、バックグラウンドが 高くなっています。
― 70 ―
5.2)
ブロッキングに使用する器具が汚れている。
5.3)
バッファーに不純物が混在している。
5.4)
ブロッキングが不十分である。
5.5)
メンブレンに問題がある。5.2)
汚れのない、きれいな器具を使用してください。
5.3)
バッファーは使用前に、新しく調製するようにしてください。
5.4.1) ECL Advance
での検出の際は必ずキ ット専用のブロッキング剤をご使用ください。ブロッキングおよび抗体反応時のブロッキン グ剤濃度は
2%
、液量は0.2 ml/cm
2でご使 用ください。5.4.2)
ブロッキングバッファーの組成に問題 がないか確認してください。5.4.3)
新しく調製したブロッキングバッファ ーを使用してください。5.4.4)
ブロッキング試薬の濃度を上げてくだ さい(
最初は10%
程度で検討してください)
。5.4.5)
使用するバッファーにTween 20
が含 まれているか確認してください。5.4.6) Tween 20
濃度を上げてください。特 に親和性の弱い一次抗体を使用している場 合、抗体の結合力が極端に低下することがあ るので注意してください。5.4.7)
ブロッキングの反応時間を長くするか、温度を上げてください。
5.4.8)
他のブロッキング剤をお試しください。
例
) 1
〜10%
ウシ血清アルブミン0.5
〜3%
ゼラチン1%
ポリビニルピロリドン(PVP)
を 含むTBS-T
あるいはPBS-T
・ アルブミンやゼラチンを用いた場合のイン キュベーション時間と温度は、個々に検討 する必要があります。
1
時間室温、オーバ ーナイトで37
℃あるいは50
℃などの条件 があります(
文献15-23)
。5.5.1)
メンブレンが完全に溶液に浸っている か、特に洗いの操作について確認してくださ い。また、メンブレンの親水処理およびバッ ファーによる平衡化を十分にしてください。現象 考えられる原因 解決策
5.6)
洗いが不十分である。5.7)
検出試薬に問題がある。5.8)
露光時間が長すぎる。現象 考えられる原因 解決策
抗トランスフェリン抗体とECLを用いて検出し たラット脳抽出物のウェスタンブロット。メンブ レンの切断部に傷があったために、かなりの非 特異的な検出が見られます。
5.5.2)
高品質のメンブレンを使用してください。Hybond-P
、Hybond-ECL
が適しています。5.5.3)
メンブレンの傷が原因で、検出試薬の非特異的な吸着が起こることがあります。メンブレン の取り扱いには、手袋を着用するか、先の平らな ピンセットを用いて十分に注意してください。
5.5.4)
洗浄後のメンブレンの扱いには、きれいなピンセットを使用してください。
5.5.5)
洗浄後のメンブレンの扱いには、きれいなピンセットを使用してください。
5.6.1)
洗浄バッファーの量や洗いの回数を増やしたり、洗いの時間を長くしてください。また洗浄 の際は、バッファー中でメンブレンを十分に振と うさせてください。
5.6.2)
洗浄バッファー中のTween 20
濃度または 塩濃度を上げてください。Tween 20
の濃度を上 げるとバックグラウンドは低くなりますが、抗体の 結合に影響することがあるので注意してください。5.7.1)
洗浄バッファー中で10
分間の洗いを2
度繰 り返し、再検出してください。5.7.2)
フィルムカセットにメンブレンをセットする前に、ペーパータオル等で余分な検出試薬を除 いてください。しかし、拭き取り過ぎると反応が 極端に弱くなるので注意が必要です。
5.8.1)
フィルムに露光する時間を短縮してください。最初は、
15
秒間で試してください。しかし、露光時間があまりに短い場合は検出系として適当 でないので、抗体濃度の最適条件を検討すること をおすすめします。
(
第3
章 参照)
5.8.2)
フィルムに再露光する前にメンブレンを5
〜
10
分間カセットに静置しておいてください。こ の操作によってシグナルが減衰します。注意:サンプル中にヘムタンパク