第 8 章 仮想計算機 167
8.2 Parallels (Mac)
8.2.1 ゲストマシンの準備
初めて仮想計算機を使うときは,まずゲストマシンを作成し,その上にOSをインストー ルする必要があります.
用意するもの ゲストマシン上にインストールするためのOSのインストールディスク か,そのディスクイメージを用意する必要があります.情報科学類の学生ならば,学類か
らWindowsのディスクイメージとライセンスキーを取得することができます.あるいは,
Linuxなどの自由に使えるOSのディスクイメージをインターネット経由でダウンロード
してくることもできます.ディスクイメージを手に入れたら,自分のホームディレクトリ に保存しておきましょう.
Parallelsの起動 Parallelsは,アプリケーションディレクトリ内に見つけることができ ます.Finderからアプリケーションディレクトリを開いて,Parallels Desktopをダブ ルクリックしましょう.
ゲストマシンの設定 Parallelsを起動すると,図8.2のような画面が表示されます.ここ では,左の”Windowsのインストール” を選択しましょう.
図8.2: Parallelsの初期画面
最初のゲストマシンを作成するときは,図8.3のように仮想マシンアシスタントが起動 します1.基本的には,このアシスタントの指示通りに設定していけば,問題ありません.
設定項目はOS毎に違いますので,ここでは特に気をつけるべき点を示します.慣れない うちは,これに従って下さい.
• 基本的には,初期設定のままで問題ありません.
• CPUの個数は特別な理由が無ければ1とします.
• メモリの割り当ては1024MB程度を上限に,基本的にはアシスタントの提案に従い ましょう.
• 仮想ハードディスクは,欲張らずに必要最低限の量を割り当てましょう.学生は,使 用できる実ディスク領域に制限が設けられています.これを越えて割り当てること はできません2.
• 仮想ハードディスクの種類として「拡張可能ディスク」を選ぶと,実ディスク領域 を効率的に使うことができます.
1二つ目以降のゲストマシンを作成する時は,メニューから「ファイル」→「新規仮想マシン」を選択します
2この制限をquotaといいます.特に必要な時は,担当の技術職員の方に申請すると制限を変更してもら うことができます.
図8.3: 仮想マシンアシスタント
• ネットワークの種類は,「共有ネットワーク」を選択します.
一通り設定が終わるとゲストマシンが作成され,OSのインストールが始まります.
OSのインストール 図8.4のように,OSのインストールは実際の計算機にインストール するときと同様の手順で進めることができます.それぞれのOSのインストーラの指示通 りにインストールしてください.
なお,インストール中にゲストマシンにマウスカーソルをとられて外に出せなくなって しまうことがあります.そのような時は,¤£control¡¢+¤£option¡¢を押せば,取り返すことが できます.
インストール完了 OSのインストールが終了したら,おめでとうございます.ゲストマ シンの構築が完了しました.例えばWindows XPをインストールしたならば,画面には図 8.5のようなウインドウが表示されているはずです.もし表示されない場合は,Parallels が後述するCoherenceモードになっている場合があるので,メニューから「表示」→「ウィ ンドウ」を選択しましょう.
図8.4: Windows XPのインストール画面