第 5 章 Windows および Linux の使い方 93
5.3 Windows の使い方
5.3.2 ウィンドウの基本操作
Windowsでソフトウェアを利用する際は,ディスプレイに表示されるグラフィカルユー
ザーインターフェース(GUI)を操作することが多くなります.Windowsアプリケーショ ンの大半の操作は,メニューやボタンなどをマウスでクリックする等して操作すること ができるように設計されています(ただし,ほとんどの操作はキーボードのみでも可能で す1).ボタンやメニューなどのインターフェースは「ウインドウ」という領域の上に貼り 付けられる形で表示されます(図5.5).
図5.5: ウィンドウの例
「ウインドウ」とは,Windowsのインターフェースの最も基本的な構成要素となるも のです.複数のソフトウェアを同時に起動した場合,それらのソフトウェアはそれぞれい
1様々なショートカットキーが用意されているので調べてみてください.作業時間の短縮につながります.
くつかのウインドウとして表示されます2.
例えば,大きな作業机がありその上に書類をたくさん置いた場合,まず今から使う書類 を最も上に配置するでしょう.Windowsの画面では,複数のソフトウェアを起動してウ インドウがいくつか表示されている場合,ユーザーは,複数表示されているウインドウの うち,現在操作したいものを最も手前に表示することができます.
Windowsでは,最も手前に表示されているウインドウを「アクティブウインドウ」と
呼びます.ユーザーは好きなウインドウをいつでもアクティブウインドウにすることがで き,これをアクティブ化と呼びます.ウインドウをアクティブ化するには,そのウインド ウ内の適当な部分 (余白など) をクリックします.
タイトルバー・メニューバー・ステータスバー
Windows用のソフトウェアの画面構成には色々なものがありますが,一般的なWindows
アプリケーションには「タイトルバー」,「メニューバー」,「ステータスバー」などが付い ています (図5.6).
図5.6: ウィンドウの構成要素
タイトルバー
ウインドウの上部に貼り付いている領域で,この部分をマウスでドラッグするとウ インドウを移動し,画面上の好きな位置に配置することができます.また,タイト ルバーにはそのウインドウの性質や役割を示す文字列(アプリケーション名など)が 表示されています.
またこの部分の右端にはウィンドウの変形や終了を行う為のボタンが用意されてい ます.たとえば「×」ボタンでウィンドウを閉じることができます.これは¤£Alt¡¢+
21つのアプリケーションが複数のウィンドウを開く場合もあります.
¤ ¡
£F4¢を同時に押したり, タスクバーのボタンを右クリックして「閉じる」を選択す ることでも行うことができます.
メニューバー
タイトルバーのすぐ下に表示されているコマンド一覧の領域です.メニュー名をク リックすると,そのメニューに含まれている項目のリストが表示されます.これを
「サブメニュー」と呼びます.ほとんどの Windows ソフトウェアでは,メニュー から大半のコマンドを実行することができます.Macのメニューバーとは異なり,
Windowsのメニューバーはそのアプリケーションのウィンドウの上部にあります.
ステータスバー
アプリケーションの現在の状態を表示するための領域です.例えば,エディタやワー プロソフトの場合は現在のカーソル位置などが表示されます.
その他,ソフトウェアによっては「ツールバー」というものがある場合があります.こ れは,メニューコマンドのうち頻繁に利用されるものをアイコン付きボタンとして並べた ものであり,クリックするだけでコマンドが呼び出せます.
タスクバーとスタートメニュー
Windows Vistaでは,初期状態では画面の一番下に黒色の領域があります.これを「タ
スクバー」と呼びます.タスクバーには,現在画面上に表示されているウインドウに対応 する,アイコン付きのボタンが表示されます.このボタンをクリックすると,そのウイン ドウをすぐにアクティブ化することが可能です(図 5.7).
図5.7: タスクバーによるウィンドウの切り替え
また,表示中のウインドウの最小化ボタンをクリックすると,そのウインドウは「最小 化」されてタスクバー内に格納されます.タスクバーのボタンをクリックすると元に戻り ます.
タスクバーの左端には円形のWindowsマークが入った「スタートボタン」があり,ク リックすると「スタートメニュー」が表示されます.ここには,よく使用されるプログラ ムを起動しやすくするためのアイコンが登録されています(図5.8).「すべてのプログラ ム」をクリックすると,Windowsにインストールされているアプリケーションの一覧が 表示され,クリックすると起動します.
図5.8: スタートメニュー