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カリフォルニア大気資源局(CARB)

ドキュメント内 untitled (ページ 35-45)

訪問先 カリフォルニア大気資源局(California Air Resources Board:CARB)

住所:(CaFCPと合同会合)

訪問日時 2009年11月11日(水)9:30〜17:00 対応者 Gerhard H Achtelik, Jr.

Manager Zero Emission Vehicle Infrastructure

(1) カリフォルニア大気資源局(CARB)の概要 

• CARBはカリフォルニア州環境保護庁(Cal/EPA)傘下の組織で(図 5-1)、カ リフォルニア州の大気質改善を通じて公衆衛生・福祉・環境の改善を目的とする 組織である(表 5-1)。

- Cal/EPA は、カリフォルニア州の各分野における規制当局を統括するため

に、1991年に設立された。

- CARBは1967年にカリフォルニアの大気質保全(公害抑制)のために設立 された(連邦政府のEPA設立よりも1年早い)。

- カリフォルニアは巨大な市場なので、CARBの規制には強い権限がある。

図 5-1.カリフォルニア州環境保護庁(Cal/EPA)の組織

出所:Cal/EPAホームページ< http://www.calepa.ca.gov/About/OfficeSec.htm >

表 5-1.CARBの目的

・健康な大気質を達成し、維持する

・大気汚染物質の原因とその解決策に関する研究を実施する

・カリフォルニア州の主たる大気汚染の原因である自動車によって引き起こされる深 刻な問題に対してシステマティックに対処する14

出所:CARBホームページ

< http://www.arb.ca.gov/html/aboutarb.htm >

14 原文は「Systematically attack the serious problem caused by motor vehicles, which are the major causes of air pollution in the State」。

州知事オフィス

California Environmental Protection Agency (Cal/EPA)

Air Resources Board (ARB)

State Water Resources Control Board (SWRCB)

Regional Water Quality Control Boards (RWQCBs) Department of

Toxic Substances Control (DTSC)

Office of Environmental Health Hazard Assessment

(OEHHA) Department of

Pesticide Regulation

(DPR)

• CARBの全体的な運営や方向性は、カリフォルニア州知事によって指名された 11人の理事によって決定される(表 9-2)。チェア以外は非常勤である。

表 9-2.CARBの理事(ボードメンバー)15 チェア(1名)

加州内の大気質管理区・規 制区16からの代表(5名)

・南海岸大気保全管理区(1名)

・サンフランシスコベイエリア大気保全管理区(1名)

・サンディエゴ大気汚染規制区(1名)

・サンホアキン・バレー全域大気汚染規制区(1名)

・その他の管理区・規制区(1名)

専門家(3名) ・自動車エンジニアリング分野の専門家(1名)

・科学・農業・法律分野の専門家(1名)

・物理学・外科医・健康影響分野の専門家(1名)

一般市民(2名)

出所:CARBホームページ

< http://www.arb.ca.gov/html/aboutarb.htm >

(2) カリフォルニア州の水素政策 

①  カリフォルニア水素ハイウエイ・ネットワーク

• シュワルツネッガー知事が、2004 年 4 月にブループリント「California Hydrogen Blueprint Plan」の策定を署名した。このブループリントがカリフ ォルニア水素ハイウエイ・ネットワーク(CA H2 Net)の基本である17

② FCV(EV)普及シナリオ

• カリフォルニア州はGHG排出量を2050年までに1990年比で80%削減する ことを目指しており、そのためには州内の GHG 発生量の 28%を占める乗用 車からの削減が不可欠と考えている。

15 現在のボードメンバーは< http://www.arb.ca.gov/board/members.htm >参照。

16 カリフォルニア州には、35の大気質管理区・規制区がある。P.59参照。

17 カリフォルニア水素ハイウエイ・ネットワーク(CA H2 Net)は、「カリフォルニア州が環境、健康、

経済に配慮しつつエネルギーセキュリティを確保し、さらにエネルギー効率と再生可能エネルギー 利用を進める」ことを目的とするデモンストレーションプログラムである。2004年に、200人のエ キスパート(行政、産業界、大学、NGO)の意見を参考に、計画のブループリントを策定した。ブ ループリントでは、最終的に水素ステーションを州内に250ヶ所まで増加させる予定であり、特に 州内のハイウエイ沿い20 マイルごとにに水素ステーションを建設する方針であった。現在はむし ろインフラを特定の都市部に集中して整備し、それをネットワークすることに計画を変更している。

なお水素は、最終的には再生可能エネルギーから製造することを目標にしている。

• GHG排出量80%削減のためには、2050年に向かってFCVとBEVを普及さ せることが必要。新車販売における代替燃料車両のシナリオを図 5-2に示す。

図 5-2.GHG排出量80%削減のためのFCV・BEV普及シナリオ

• FCV・FCバスの普及台数と水素ステーションの設置の見込みを図 5-3に示す。

図 5-3.FCV・FCバスの普及台数と水素ステーションの設置の見込み

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2000 2010 2020 2030 2040 2050

Year

% New vehicle sales

HEV 4% sales in 2010 (launch in 2000) PHEV 3% sales in 2020 (launch in 2010) BEV 1% sales in 2020 (launch in 2010) FCV 3% sales in 2025 (launch in 2015)

10 Year Sales Growth Conv.

Veh.

HEV

FCV + BEV

PHEV

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2000 2010 2020 2030 2040 2050

Year

% New vehicle sales

HEV 4% sales in 2010 (launch in 2000) PHEV 3% sales in 2020 (launch in 2010) BEV 1% sales in 2020 (launch in 2010) FCV 3% sales in 2025 (launch in 2015)

10 Year Sales Growth HEV 4% sales in 2010 (launch in 2000) PHEV 3% sales in 2020 (launch in 2010) BEV 1% sales in 2020 (launch in 2010) FCV 3% sales in 2025 (launch in 2015)

10 Year Sales Growth Conv.

Veh.

HEV

FCV + BEV

PHEV

プレレ・・ココママーーシシャャル リアルワールド条件での技術開

発と実証

技術の改良と初期市場 の準備(カリフォルニア 州とニューヨーク州)

他の大都市での大規模 導入による商業化 ZEV 7,500

(2014年まで)

1100,,000000台をを目 指ししたた導導入 数千台

数百台 乗用車用FCV

FCバス

水素ステーション 10台程度

最初のリテール用 ステーション

数十カ所

数百百カカ所 数百百台

数十百台

③  水素ステーションへの助成

• カリフォルニア州(CARB)が行った公募で、現在までに決定した水素ステー ションへの助成額を表 5-2に示す。

- 助成額はステーション建設コストの70%が基本だが、上限もある(1700万 ドル、再生可能エネルギー由来の場合は2700万ドル)。

- 35MPa・70MPa充填対応、一般アクセスの保証、最大水素流量4.5 kg/5分 の確保などが助成の条件となっている。そのほかの仕様(充填方式、圧縮機 タイプ、材料など)は提案者に任されている。最大流量を確保するために、

プレクールとコミュニケーションは必須。コミュニケーションは SAE

J2601に準拠。また同時に助成を受けるステーションは、充填に関する情報

をカリフォルニア州(NREL)に提供しなければならない。

- 多くのステーションは、2011年ごろに運用が始まる見込み。

• 「全コスト」の内訳はステーションごとに異なり、一概にステーション建設費 用を定義できない。コストには、水素設備(水素製造・貯蔵・供給)の他に、

実験的な設備(フォンテインバレーの MCFC など)、ステーションの見栄え

(特に地域のステーション、花壇など)、既存ステーションに併設する場合の 改造費などが含まれている。土地代は含まない。

• これらの助成ステーションの他にShellが独自に設置・計画している一般向け ステーションもある。

表 5-2.カリフォルニア州が助成する水素ステーション

場所(提案者) 州の助成 (milドル)

全コスト (milドル)

供給能力

(kg/日)

特徴 Newport Beach

(Shell Hydrogen)

1.7 4.03 100 公共ステーション(充填:35 / 70 MPa)、オ

ンサイトSMR、複数同時充填 Fountain Valley

(APCI、Orange County Sanitation District)

2.7 8.19 100 下水汚泥消化ガスを MCFC に利用し、電

力と水素を同時生産 Harbor City

(Mebtabi Station Services、APCI)

1.7 2.47 100 Chevronガソリンスタンドに設置、

高圧で水素輸送 Los Angeles

(UCLA)

1.7 4.32 140 研究用(サンタモニカ水素ステーションのバ

ックアップ用)、オンサイトSMR Los Angeles

(CSULA)

2.7 4.4 60 エンジニアリング研究用、100%再生可能エ

ネルギー利用(オンサイト水電解)

San Francisco Airport(SFO、Linde)

1.7 2.41 120 多目的用(空港内シャトルバス、LDV)、液

体水素で輸送、ハイタン併用 Emeryville

(AC Transit)

2.7 5.56 60 多目的用(FCバスとLDV)、オンサイト電解

(太陽電池利用)と水素輸送の併用

(3) ZEV 関連プログラム 

① ZEVプログラム

• 現状で、2012 年の 20%の ZEV リクワイヤメントは決定しており、その達成 には、ZEV(BEV、水素FCV)、Enhanced-AT PZEV(プラグインハイブリ ッド)、AT PZEVまたPZEVで埋めることができる。

• 現状のZEV構造は複雑すぎるという反対も多く、現在ZEVスタッフは、新た に「ZEV2」をボードに提案しているところである18

- ZEV2では、真にZero Emissionではない車両(ハイブリッドなど)をZEV 法の枠からPavley法(LEV III)に移行させる。

- ZEVをFCV、BEVに限定することで、それらの技術の市場化を推進させる ことを目指す。

図 5-4.現在のZEV構造

• 現在のZEVリクワイヤメントから予想されるFCV普及台数を表 5-3に示す。

表 5-3. ZEVリクワイヤメントから予想されるFCV普及台数

18 今後、2010年中ごろまでにLEV Ⅲの基準を策定し、その後にZEV規制の修正を提案する予定と のこと。

50,000 25,000

2,500 Required Vehicles

25,000 5,357

Gold Fuel Cell 250 Vehicles

2015-2017 2012-2014

2009-2011*

Type

50,000 25,000

2,500 Required Vehicles

25,000 5,357

Gold Fuel Cell 250 Vehicles

2015-2017 2012-2014

2009-2011*

Type

• ZEV 法に関わるクレジット数には変更はない(表 5-4)。経営が厳しいとさ れている米国の大手自動車メーカーもZEV規制には従うとみている。

表 5-4.ZEV法におけるクレジット数        

② ZBusプログラム

• 大手公共バス会社(200台以上)にZero Emission Busの運用を義務付けるこ とを検討している19

19 ゼロエミッションバス(Zbus)プログラムはCARBによる規制で、200台以上のバスを運用してい る事業者に対して、Zbus(電池、FC、トロリー)の購入(年間導入台数の15%)を義務付けてい るものである。購入義務付け実施までの措置として、代替燃料バスの導入を進める「代替燃料パス」

と、ディーゼルバスを継続して導入する代わりにZbusデモンストレーションが義務付けられる「デ ィーゼルパス」が設けられており、カリフォルニア州のバス事業のデモンストレーション(Santa

Clara VTA、ACトランジット、SunLineトランジット)はこの「ディーゼルパス」の一環として

行われている。またこのデモンストレーションに対して、加州政府から1430万ドル、連邦政府か 630万ドル、ベイエリア大気質管理区(BAAQMD)から200万ドルがファンドされている(総 デモンストレーション費用に対するファンド率は54%)。

本プログラムは2000年に採用されたが、Zbusの技術の未成熟とコスト高のために、購入義務付け 実施がこれまで2回延期されている。また現在進められているサンフランシスコ湾岸ZEBデモンス トレーション(ACトランジット主導)による12台のFCハイブリッドバスデモンストレーション は、2006年の実施延期の条件でもある(ファンドは加州政府から700万ドル、連邦政府から570 万ドル、ベイエリア大気質管理区(BAAQMD)から200万ドル)。

なお2010129日に、購入義務付けの再延期が決定された。CARB20127月までに公聴 会を実施し、実施の再検討を行うことになっている。

CARB「Zero Emission Buses」< http://www.arb.ca.gov/msprog/bus/zeb/zeb.htm >参照。

なおCARBのプレゼンテーション(20097月)では、各バスの価格は以下のようになっている。

ディーゼルバス: 380,000ドル ディーゼルハイブリッドバス: 560,000ドル CNGバス: 490,000ドル CNGハイブリッドバス: 630,000ドル バッテリ式電気バス: 1,200,000ドル FCハイブリッドバス: 2,200,000ドル 出所:Status Report on the Zero Emission Bus Regulation, Air Resources Board Meeting, July 23, 2009 < http://www.arb.ca.gov/msprog/bus/zeb/meetings/072309/09-7-6pres.pdf >

ドキュメント内 untitled (ページ 35-45)