5 機 能5.9 制御ゲインの調整
5.10 オフラインオートチューニング機能
5.10.1 オフラインオートチューニング方法
(1) オフラインオートチューニングで使用するパラメータ定数 使用するパラメータ定数を以下に説明します。
(a) オートチューニング (FA-10)
オートチューニングの実行を許可するためのパラメータ定数です。オフラインオー トチューニングを実行する場合は、「oFL」に設定して下さい。
(b) 速度制御応答周波数 (Fd-01)
速度制御ループの応答性を決めるパラメータ定数です。機械系が発振しない範囲で 設定して下さい。設定値を大きくすると応答性は向上します。
(2) オフラインオートチューニング動作
① FOT、ROT 端子を ON し、SON 端子を ON すると、オートチューニングが開始し ます。ロボットドライバの LED 表示が Auto となります。
② ロボットはオートチューニング開始地点を中心に、正 / 逆両方向にチューニング回 転速度で、加減速します。これを 1 サイクルとして最大 10 サイクル繰り返します ( 下 図参照 )。チューニング回転速度は初期値 1000[min-1] です。
RDP/RDX 専用ソフトウェア TOP で変更可能です。
③ 負荷の状態により、加減速時間が変更される場合や、10 サイクルまで行わずに終 了する場合があります。
④ オートチューニングが終了すると、推定された慣性モーメント値が Fd-00 に書き 込まれます。正常終了時、ロボットドライバの LED 表示が End となります。
⑤ チューニング終了後、RS 端子を ON、OFF し、オートチューニングモードを抜け ます。
第 5 章 機 能
5 機 能
0
正負 速度
1
サイクル最大10サイクル
時間
オフラインオートチューニング時の運転パターン
注 1) 本機能は、下記条件を満たさないと適用することができません。
・ 加減速トルクが定格トルクの 10[%] 以上であること。
・ ロボットとのカップリングも含めて、機械の剛性が高いこと。
・ ギアなどのバックラッシュが小さいこと。
・ 発振状態になっても、安全面に問題がなく、機械の損傷も生じない用途で あること。
・ オートチューニングは、負荷の慣性モーメントが、ロボット単体の 20 倍未 満の機械にお使いになれます。20 倍以上の慣性モーメントの機械の場合は、
マニュアルでゲイン調整して下さい。
( マニュアル調整については、第 5 章 5.9.1˜5.9.3 節をご参照下さい。) ・ チューニング回転速度の設定が低い場合。機械が損傷しない程度までチュー
ニング回転速度を大きくして下さい。
・ 正逆両方向に十分な駆動範囲を設けていること。チューニング時の駆動範 囲をつぎに示します。
オフラインオートチューニング実行時のモータ軸の回転量算出
オフラインオートチューニング実行時の モータ軸の回転量算出例 チューニング
回転速度 Va〔min-1〕
加速度時間
△ t〔s〕
ロボット出力軸 回転量 S〔回転〕
500 0.05 0.1
1.25 2.5 1000 0.05
0.1
2.5 5.0 1500 0.05
0.1
3.75 7.5 チューニング回転速度 Va〔min-1〕、加減速時
間△ t〔s〕とすると、ロボットの出力軸の回 転量 S〔回転〕は次式で計算できます。
60
$tS= 3·Va ×
算出例を右表に示しますので、この値に対し て十分に余裕をとって駆動範囲を確保して下 さい。
チューニング回転速度、加減速時間はデジタ ルオペレータによる操作の場合と、RDP/RDX 専用ソフトウェア TOP を使用した場合とで異 なり、つぎのようになります。
5-30
第 5 章 機 能
機 能
5
オフラインオートチューニングの回転速度と加減速時間
チューニング回転速度 Va〔min-1〕 加減速時間△ t〔s〕
デジタルオペレータ 1000( 固定 ) 0.05( 固定 ) RDP/RDX 専用
ソフトウェア TOP 変更可 変更可
注 ) オフラインオートチューニングにおける加減速時間は「0 →チューニング回転速度」、「チューニング回転 速度→ 0」までの時間となります。
(3) オフラインオートチューニングモードの手順
① オフラインオートチューニングを実行する場合、オートチューニング (FA-10) のオ フラインチューニング (oFL) を選択し、書き込み後、「サーボ ON」して下さい。
オフラインチューニングを (oFL) 選択し、書き込む
(FA-10)
チューニング開始 (Auto)
チューニング終了 (End) エラー発生 (Err) 終了
(a) オートチューニングが正常に終了した場合
推定した慣性モーメント値が (Fd-00) に書き込まれます。
(b) オートチューニングエラーが発生した場合
下記状態がチューニング動作中に発生した場合、チューニングエラーとなります。
・ 異常発生があった場合
・ チューニング中に、SON 端子が OFF された場合
・ 共振などを起こして、うまくチューニングが実行されなかった場合
② チューニング終了後、SON 端子を OFF して、RS 端子を ON、OFF し、オートチュー ニングモードを抜けます。
注 1) 加減速トルクが定格トルクの 10[%] 未満であると、チューニング動作が正常 終了しない場合があります。その時は、RDP/RDX 専用ソフトウェア TOP を 使用して加減速時間の初期値 0.05[s] を小さく設定して下さい。
また、チューニングエラーが発生した場合、各ゲインは、チューニングを実 行する前の値に戻ります。また、異常発生を除き、トリップはしませんので、
とくに共振発生時の安全性については十分注意して下さい。
注 2) チューニング終了後、上記②の RS 端子を ON、OFF しなかった場合は、オー トチューニング (FA-10) を non に設定して下さい。