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3. 実施内容およびその結果

3.2. 製品情報の収集

3.2.2. 塗料及び接着剤の購入・使用に関するアンケート調査

3.2.2.5. アンケート調査結果

62

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[購入]

本調査はスクリーニング結果の回答者年齢、性別、地域性を考慮したモニターを選択し、

回答率は 74.7%であった。この[購入]では、「購入し、使用した」および「購入したが、

使用しなかった」と回答したモニターを対象として実施し、その数は1,064人であった。

モニターの特徴としては、

・ドライバー・インパクターの所持率が68%であること、

・住宅の種類としては戸建て住宅が67%であること18

・住宅の持ち家率は77%であること19

・性別は男性が66%を占めたこと、

が挙げられる。

購入(大部分の方が使用されている)製品の用途(複数回答)は、室内に限定した調査 であったことから内装(91.5%)が最も多く、次に家具の組立・修繕(62.1%)、生活用品 の組立・修繕(59.2%)となる。複数回答の結果、一人の回答者が平均3.67 用途に塗料を 使用したいと考え、購入している結果であった。

図 34 使用用途別の購入割合

総回答数 100 として水性塗料と油性塗料のシェア検討したところ、室内は水性化率が高 く、業界団体等のヒアリングと一致する。なお、室外や自動車用は油性塗料の寄与が高く なる。

18 国勢調査での全国平均は約50%である。

19 国勢調査での全国平均は約60%である。

64 図 35 使用用途別の製品種別

購入頻度について検討すると、どの用途でも6ヶ月から2~3年(2.5年と表示)に一度 の購入の寄与が50%を超える。平均的には内装では630 日、家具組立・修繕では570日、

生活用品組立・修繕では570日、趣味では310日となり、趣味以外の項目では2年に一度 の購入頻度であった。

表 20 用途別購入頻度

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 974 630 620

家具組立・修繕 661 570 580 生活用品組立・修繕 630 530 570

趣味 433 310 430

室外 517 550 570

自動車 311 520 570 その他 378 480 580

購入個数について検討すると、すべての用途で1個の寄与が最も大きく、5個まで考慮す ることで、95%を超える寄与であった。趣味では複数個購入の寄与も大きく、5個でも80%

程度である。平均的には内装では2.1個、家具組立・修繕では1.7個、生活用品組立・修繕

65 では1.7個、趣味では3.6個であった。

表 21 用途別購入個数

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 974 2.1 2.2

家具組立・修繕 661 1.7 1.7 生活用品組立・修繕 630 1.7 2.0

趣味 433 3.6 3.9

室外 517 2.2 2.2

自動車 311 2.0 2.5 その他 378 1.8 2.5

購入店舗について検討すると、ホームセンターでの購入が最も多く、内装では 85%、家 具組立・修繕では85%、生活用品組立・修繕では84%、趣味では67%であった。趣味の19%

を除き小売店・専門店の寄与は少なかった。

保管場所について、屋内(居室、押入・クローゼット、床下収納や納戸、その他屋内)、 屋外(庭、ベランダ、物置やガレージ)、不定・不明(決まっていない、わからない)に分 けて集計したところ、室内保管は趣味以外の項目では 40%以下であった。個別には、物置 やガレージでの保管が最も多く、その次は押入・クローゼットであった。ただし、趣味用 途だけは異なり居室での保管が多い。なお、物置は屋外に置かれていることを前提として 選択肢として設けたが、モニターが同じ前提で回答したのか確認が必要である。

66 図 36 用途別の保管場所

[使用]

この[使用]では、「購入し、使用した」および「購入しなかったが使用した」と回答し たモニターを対象として実施し、その数は1,104人であった。

使用製品の用途(複数回答)は、室内に限定した調査であったことから内装(83.5%)が 最も多く、次に家具の組立・修繕(67.7%)、生活用品の組立・修繕(60.8%)となる。複 数回答の結果、一人の回答者が平均3.45用途に塗料を使用したと考えられる。

67 図 37 用途別の使用者割合

総回答数 100 として水性塗料と油性塗料のシェアを検討したところ、室内は水性化率が 高く、業界団体等のヒアリングと一致した。

図 38 用途別の塗料種別

作業回数について検討すると、趣味を除く用途で年間作業回数 4回までの寄与が約75%

68

であった。平均的には内装では3.1回/年、家具組立・修繕では2.5回/年、生活用品組立・

修繕では2.5回/年、趣味では6.0回/年であった。

表 22 用途別作業回数

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 925 3.1 4.1

家具組立・修繕 750 2.5 3.2 生活用品組立・修繕 674 2.5 3.5

趣味 488 6.0 7.1

室外 532 2.3 3.1

その他 453 2.4 3.8

製品の一日あたりの作業時間について検討すると、作業時間 30~60 分にピークがある。

平均的には内装では82分、家具組立・修繕では57分、生活用品組立・修繕では45分、趣 味では91分であった。なお、45分の選択肢の寄与が30分や60分より少ないが、これは 選択肢の設定が適切でなかったものと思われる。

表 23 製品の用途別一日あたりの作業時間(分)

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 925 82 160

家具組立・修繕 750 57 120 生活用品組立・修繕 674 45 71

趣味 488 91 210

室外 532 80 180

その他 453 51 120

最長作業期間について検討すると、平均的には内装では2.6日、家具組立・修繕では1.9日、

生活用品組立・修繕では1.9日、趣味では4.4日であったが、内装では46%、家具組立・修

繕では59%、生活用品組立・修繕では63%、趣味では39%が最長作業期間1日であった。

3日までの作業期間に回答者の80~90%が含まれた。

69 表 24 用途別最長作業期間(日)

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 925 2.6 4.7

家具組立・修繕 750 1.9 3.1 生活用品組立・修繕 674 1.9 3.3

趣味 488 4.4 7.6

室外 532 2.3 4.3

その他 453 2.3 4.6

使用量に関してはいくつかの単位で回答を得た。そこで、塗料メーカー各社が公表して いる塗料量と塗装面積のデータを収集し、相関関係から換算式を作成した。なお、内装や 室外用は畳によるデータが多く、L、gやkgのデータは少なかった。

図 39 塗装作業における使用面積(畳)と使用量(L)の関係

図 40 塗装作業における使用面積(m2)と使用量(L)の関係

70

一年あたりの使用量について検討すると、平均的には内装では 0.45 L、家具組立・修繕

では0.50 L、生活用品組立・修繕では0.55 L、趣味では0.90 Lであった。

なお、使用量が不明の回答者が多数存在しており、使用者の半分程度の回答率であった。

使用量に関してはアンケート設問および選択肢を再設計すべきである。

表 25 用途別使用量(L)

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 513 1.7 3.5

家具組立・修繕 354 1.2 4.1 生活用品組立・修繕 289 1.0 4.2

趣味 217 1.3 4.2

室外 256 1.5 3.4

その他 154 1.1 3.4

保護手段、手袋・マスクの着用、窓・換気扇・その他換気の使用について検討したとこ ろ、最も多いのは窓で「使用した」、「ときどき使用した」を合わせると 69%であり、次に

手袋の57%、換気扇の41%と続く。

図 41 塗装作業時の保護手段

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・接着剤

[スクリーニング]

約110,000人に対するスクリーニングを実施し、46.7%のモニターから回答を得た。本事

業では「購入」と「使用」を区分して回答を得たが、大部分のモニターが「購入かつ使用 する」のカテゴリーであった。

接着剤の使用者率は 29.1%、このうち室内での使用率は 79.0%であり、室内での塗料使

用者率は23.0%(95%信頼区間22.6~23.3%)であった。接着剤は製品用途からは化学物質

の放散量への寄与が比較的大きく、使用者率も高いと推定された。

[購入]

本調査はスクリーニング結果の回答者年齢、性別、地域性を考慮したモニターを選択し、

回答率は 74.7%であった。この[購入]では、「購入し、使用した」および「購入したが、

使用しなかった」と回答したモニターを対象として実施し、その数は1,020人であった。

モニターの特徴としては、

・ドライバー・インパクターの所持率が49%であること、

・住宅の種類としては戸建て住宅が62%20であること、

・住宅の持ち家率は75%21であること、

・性別は男性が60%を占めたこと、

が挙げられる。

購入(大部分の方が使用されている)製品の用途(複数回答)は、室内に限定した調査 であったことから内装(91.2%)が最も多く、次に生活用品の組立・修繕(79.1%)、家具 の組立・修繕(67.0%)となる。複数回答の結果、一人の回答者が平均3.73 用途に接着剤 を使用したいと考え、購入している結果である。

20 国勢調査での全国平均は約50%である。

21 国勢調査での全国平均は約60%である。

72 図 42 使用用途別の購入割合

総回答数を 100 として接着剤種別で集計したところ、室内は水性接着剤と瞬間接着剤の 割合が高い。個別には瞬間接着剤が最も高く、次に木工用接着剤であった。

図 43 使用用途別の製品種別

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購入頻度について検討すると、どの用途でも6ヶ月から2~3年(2.5年と表記)に一度 の購入者が回答者の50%を超える。平均的には内装では440日、家具組立・修繕では 450 日、生活用品組立・修繕では360日、趣味では300日となり、趣味以外の項目では1.5年 に一度の購入頻度であった。

表 26 用途別購入頻度

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 930 440 470

家具組立・修繕 683 450 430 生活用品組立・修繕 809 360 380

趣味 450 300 380

室外 352 510 490

自動車 142 470 510 その他 444 400 460

購入個数について検討すると、全ての用途で年間購入個数 1 個の寄与が最も大きく、購 入個数3個まで含めると寄与率は95%を超える。平均的には内装では1.6個、家具組立・

修繕では1.3個、生活用品組立・修繕では1.4個、趣味では2.0個であった。

表 27 用途別購入個数

用途 回答者 算術平均 標準偏差

内装 930 1.6 1.5

家具組立・修繕 683 1.3 0.88 生活用品組立・修繕 809 1.4 1.2

趣味 450 2.0 2.2

室外 352 1.4 1.3

自動車 142 1.3 1.2 その他 444 1.3 1.3

購入店舗について検討すると、ホームセンターでの購入が最も多く、内装では 74%、家 具組立・修繕では72%、生活用品組立・修繕では8%、趣味では64%であった。また、100 円ショップが17.6~34.2%であり、ホームセンターに次いで大きな寄与を示した。一方、小 売店・専門店の寄与は少なかった。