電離が生じる範囲、!. 二二二二、、、
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、 o , o 、 一〇 ○■■・■一■■■
絶縁電線
(a)放電先端部
心線(十)
プラズマ 電子 バインド線
分な電圧値をジャンプ現象開始電圧Vjとすると、V。>Vjであれば、
先端ジャンプ型が多くなる。この場合、放電先端は印加電圧が波高値に 達する前にジャンプし始め、この時点で放電の進展が停止するので、そ の進展長は、V。の値が高いにも関わらず短くなる。一方、V。<Vjの
ときは先端密着型が多く発生する。この場合は、電線表面の電界が放電 先端で発生する正イオンを電線表面から飛散させるほど強くないものと 考えられる。そのため、放電先端後部の正イオンは先端電子群に吸引さ れてプラズマ状態を形成する。この状態での放電先端部は導電率が高い ため、バインド線から供給される電子は放電先端まで十分に注入され得 る。さらに、印加電圧が波高値に達した後においても放電先端のジャン プ現象は生じないため、バインド線からの電子供給時間は先端ジャンプ 型の場合よりも長くなる。これは、放電先端において周囲の空気を電離 し得るのに十分な電界強度を維持する時間の長いことを意味している。
しかし、放電内部の電位降下は、放電進展とともに次第に増加し、バイ ンド線先端から放電先端に供給される電子の減少によって、放電先端の 電界も次第に低下していく。やがて周囲の空気を電離できなくなると、
放電は進展を停止する。先端密着型は、先端ジャンプ型に比べて、バイ ンド線からの電子供給を十分に得ることができ、しかも、その供給時間 が長いため、進展長は先端ジャンプ型より長くなるものと考えられる。
次に、電線表面電界の計算を行う。図3−9は、電線表面電界の計算 モデルを示す。電線が地上より十分高い位置に架設されているとすれば、
心線、絶縁被覆、空気、及び大地からなる系を、等価的に、それぞれ内 円筒(心線)、二層誘電体円筒(絶縁被覆と空気の二層)、及び接地さ れた外円筒(大地)とする同軸円筒電極系と見なすことができる。これ より、心線電位がVjのときの電線表面電界Ejは、静電界におけるカウ
空気
心線
b a
絶縁被覆
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大地
図3−9 電線表面電界の計算モデル
Vj Ej=
clb (3−1)
b(1n一十 1n一)
b ε、 a
ここで、Vj:ジャンプ現象開始電圧、a 心線半径、b:電線半径、
C:地上から電線中心までの高さ、ε、:電線被覆の比誘電率
スの法則を適用して、 (3−1)式のように表される。
図3−1の特性を求めるのに使用した供試絶縁電線(表2−1、これ を電線Aとする)におけるVjの値は、実験結果より50kVとなる。ま た、図3−10は、電線Aと異なる規格、すなわち、電線B(仕上がり
外径12.0mm、被覆の厚さ3.0mm、他の仕様は電線Aと同じ)、及び電線 C(仕上がり外径15.0mm、導体公称断面積60m㎜2、導体構成19/2.0本/mm、導体外径11.0mm、他の仕様は電線Aと同じ)を用いて、V。と負極性沿 面放電進展長Lの関係を調べた結果である。各測定点は10回の平均値で
あり、そのばらつきは、電線BのV。=60kV、電線CのV。=70kVの場
100
目
。80
60■
哨 礫
斜40鯉 薫
幅20史
○:電線B
△:電線C
/
0 30 40 50 60
印加電圧波高値Vm
70 80
(kV)
図3−10
印加電圧波高値一沿面放電進展長特性 (負極性沿面放電)合において約±30%、それ以外の電圧では約±10%であった。電線Bと Cでは、それぞれV。=60,70kVのときに平均進展長が最大となり、
これらの値が各々の電線のVjに相当する。表3−1は、電線A,B,
CについてのVjの値と(3−1)式より求めたEjの値を示す。同表よ
り、心線電位の上昇によって、絶縁電線表面の電界が約19kV/cmに なったとき、負極性沿面放電先端はジャンプし始めると言える。すなわ ち、絶縁電線の種類によらず、電線表面の電界が約19kV/cmとなる 電圧値Vj付近においては、負極性沿面放電は、先端ジャンプ型と先端 密着型がほぼ50%ずつ混在し、心線電位がVjより高い場合は先端ジャンプ型が多く、Vjより低い場合は先端密着型が多くなる。
表3−1
各種絶縁電線におけるVJ,Ej電線 ジャンプ現象開始電圧
@ Vj(kV)
電線表面の電界
@Ej(kV/㎝)
A
50 19.1B 60 19.5
C 70 19.7
3.4 結 言
模擬誘導雷を絶縁電線の心線に印加し、電線表面を進展する沿面放電 の進展長、及び進展様相を詳細に調べ検討を加えた。本章では特に、電 線表面が乾燥状態にある場合について実験を行った。その結果、次のよ
うな新しい知見を得た。
(1)正極性沿面放電は、電線表面をジャンプしながら進展し、その 進展長は印加電圧波高値の上昇とともに単調に増加する。
(2)負極性沿面放電は、細い筋状の放電を伴いながら電線表面に密 着して進展する。ただし、放電先端において先端密着型と先端シャ ンプ型が存在し、放電様相と進展長の関係は、印加電圧波高値V。
とジャンプ現象開始電圧Vjの値によって次のように変化する。
(a)Vm≦Vjのとき
進展長はVmの上昇とともに単調に増加し、正極性沿面放電よ りも長くなる。また、V、、、≒Vjにおいて平均進展長は最大となる。
この電圧範囲における放電様相は、V、の値により先端密着型の みの領域と先端密着型、先端ジャンプ型の両者が混在する領域の 二つに分けられる。特に、V。≒Vjにおいては、先端密着型と先 端ジャンプ型の発生確率は、両者ほぼ50%である。
(b)V。>Vjのとき
放電先端において、先端密着型と先端ジャンプ型が混在する領 域と先端ジャンプ型のみの領域が存在し、V。が増大すれば、先 端ジャンプ型の発生確率は増大する。先端ジャンプ型の進展長は、
先端密着型より短くなるため、この電圧範囲の平均進展長は、V。
の上昇とともに減少する。
(3)Vjの値は、電線表面の電界が約19kV/cmとなるときの心線
電位であることがわかった。
(4)負極性沿面放電の進展長特性は、放電先端のジャンプ現象出現 によって特異な様相を呈する。すなわち、V。の値が低いとき、負 極性沿面放電の進展長は正極性沿面放電より長くなり、Vmの値が 高いとき、それらの進展長の関係は逆転する。
(5) (4)より、襲雷頻度が多いと考えられる低い雷サージ電圧の 場合には、正極性サージ(負極性沿面放電を生ずる)による電線溶 断の危険性が、負極性サージ(正極性沿面放電を生ずる)より大き
い。
策4章 架空絶縁電線表面における
湿潤状態での沿面放電現象(7U9)
4.1 緒 言
架空絶縁電線表面の沿面放電現象は、屋外高圧配電系統の雷災害時に 度々発生する。通常、電線は様々な自然現象にさらされるため、沿面放 電の機構はより複雑なものとなる。襲雷時には、雨が降っている場合が 多く、雨が上がっても電線表面には水滴が付着している。また、日本海 側の冬季は、雨、雪、みぞれのような気象状況が多く、雷の発生率も非 常に高い。このような状況下の沿面放電現象は、乾燥した電線表面で生 じる現象とかなり異なるものと予想される。従って、電線表面が湿潤状 態にある場合の沿面放電特性を明確に把握することは、襲雷時における 屋外配電線の雷災害を未然に防ぐ手段を構築する観点から重要である。
しかしながら、電線のような円筒誘電体の表面に水滴が付着した場合
(湿潤状態)における沿面放電現象を詳細に観測した例はほとんど見当
たらない。
本章では、湿潤状態にある電線表面の沿面放電特性、すなわち、放電 進展長、放電様相の観測方法と観測結果について述べる。この場合、特 に注目すべきは、放電の極性による進展長特性の相違が見られないこと である。これは、電線表面が乾燥状態にある場合(第3章の結果)と大
きく異なる点である。また、放電様相を言手細に観測し、放電極性による 相違、及び電線表面の状態(乾燥と湿潤)による相違を明らかにした。
心線
バインド線
=/
霧吹き
㌻ク吋
! ll
絶縁電線
図4−1 電線表面の湿潤状態の作り方
4.2 実験回路および実験方法
本実験に使用した供試絶縁電線は表2−1に示されたものと同一であ る。また、実験回路は、図2−1に示されたものを使用した。図4−1 は、電線表面の湿潤状態の作り方を示す。湿潤状態は、雨上がりの状態 を想定して、霧吹きにより電線表面に水滴(導電率σ=215μS/cm,
pH=5〜6)を付着させて作った。この場合、電線表面に水滴ができる だけ均一に付着するように配慮した。実験に際して、電線の心線に標準 雷インパルス電圧を1回のみ印加し、バインド線先端から沿面放電を1 回のみ進展させた。そのとき、静止カメラを用いて沿面放電の進展長を 撮影し、イメージインテンシフアイヤ付静止カメラにより放電の様相を 詳細に観測した。放電進展後は、電線表面をアースし、アルコールで拭 き、電荷とともに帯電している水滴を取り除いた。電線表面を十分に乾 燥させた後、再び霧吹きにより電線表面に水滴を付着させ、同様の実験
を行った。なお、実験室内は、空調を行い、気温約20℃、湿度約40%に