・・ai2 =!(Q)
図126:!による対称変換の共役化
成り立つ。
翼
系1.39平面上に2点A,B,諺と平行な直線Zについて,防鳶を任意の運動∫で共役化し
た運動をσ とおく。このとき,
σ 一!o墨黒◎ノー・一昭炉
が成り立つ。
証明 定理1.35,1.38の証明から容易に示される。
■
前章では個々の運動や運動同士の関係について調べたが,本章ではその運動全体の集合につ いて考える。運動全体の集合は群を成しており,変換群と言われる。この変換群と対称性に は密接な関係がある。平面上の図形F(点の集合)に対して,その形を変えない運動が多い ほど,.Fは対称性がより高いといえる。逆に,形を変えない運動が恒等変換のみである図形 は,対称性がないといえる。また変換群は群の特別な場合なので、一般的な群についてもこ の章で述べる。
2.1 変換群
1章では個々の運動を調べる対象としていたが,ここでは全ての運動の集合Mについて考 える。1章から分かること(定理1.10,定理1.13)をMの性質として述べてみる。Mは次
、の性質を一満たす。_一_一一一_一___一_一____一一
定理2.1平面上のすべての運動の集合Mについて,次が成り立つ。
1.任意の!,g∈Mに対して,!ogもまた運動,つまりMの元である。
2.!匠は恒等変換掘を含む。
3.任意の!∈Mに対して,
ある運動んがあって,ノ。ん=ん。!識刎
が成り立つ。つまりこのんは!一1であり,言い換えれば,任意の運動に対してその逆 変換が常に存在する。
匿
合同は運動によって定義した。合同が当然持っているべき性質として,同値関係であるか どうかを考える。
定理2.2平面上の図形に関する,平面運動で移りあうという関係(合同,ヨで表す。)は同 値関係である。つまり,
1.(推移律)平面図形∬,.F ,F について, F…≡F かつF ≡F ならばF……F が成り 立つ。
2.(反射律)平面図形Fについて,常にF≡Fが成り立つ。
3,(対称律)平面図形F,F について, F≡.F ならば∬ ≡…Fが成り立つ。
以上3つの条件を満たす。
証明
(推移律)平面上の図形瓦F ,F ,平面運動!,gについて,!(F)=F ,g(F )=F ならば,
定理2.1よりgO!も運動なので, g・!=んとおくとん(F)=F となる。
(反射律)平面上の図形Fについて,定理2.1で述べたように恒等変換は運動なので,プを恒 等変換とすれば,ノ(F)=Fが成り立つ。
(対称律)平面上の図形.F,.F ,平面運動!について,!(F)=F ならば,定理2.1より!一1 も運動なので,g=!一1とすればg(F )=Fが成り立つ。
従って,平面運動で移りあう関係,すなわち合同という関係は同値関係である。 璽 定理2.2の証明をみると,定理2.1で示した変換の性質と,その変換(運動)で移りあう 関係_(合圃一一.が同値関孫である.ための条件」定理λ2)_とが綺麗に対応している←一一_ _ そこで,運動の集合の3つの性質から一般化して,変換群という概念を導入する。
定義2.3 (変換群)集合XからXへの全単射を元とする空でない集合0について,集合σ が次の性質を満たすとき,X上の変換群という。
1.!,g∈σならば!ogもσの元である。
2.任意のノ∈σに対して,逆変換∫一1もGの元である。
定理2,1で挙げた性質は3つあり,変換群の定義では2っしか挙げられてないように見え るが,上記条件を満たすことによって,集合σが恒等変換を自ずと含んでいる。
補題2.4変換群σは常に恒等変換掘を元に持つ。
証明 σは空でないから,ある変換!を含み,声1もσの元であることより,!・!一1=刎 もσの元となる。
■
つまり,運動の全体の集合Mは,平面上の変換群の1っの例である。定義2.3の条件を満 たせば,運動の部分集合も変換群となり得る。
定義2.5 (部分群)変換群σの空でない部分集合のうち定義2.3の性質を満たすものをσ の部分群という。
例2.6平行移動の全体は平面の運動全体の群.Mの部分群である(定理122)。
例2.7平面運動のうち,平行移動,回転移動であるもの(恒等変換を含む)を向きを保つ 運動といい,対称変換,二進であるものを向きを変える運動という。向きを保つ運動全体の
集合をM+,向きを変える運動全体の集合をM_と表すと,以下で述べるのようにM+はM
の部分品となる。
命題2,8任意の平面上の運動∫,g∈Mについて次が成り立つ。
1.!∈M:+,g∈.M+ならば,!og∈M+
2.ノ∈M+,g∈M_ならば,ノOg∈M_, goプ∈.M_
3.ア∈M_,g∈.M_ならば,!。g∈.M+
4.!∈M+ならば,声1∈!匠+
5.!∈M_ならば, 1∈M_
記1明 ㍉2L3!ま定理1・3臼.9)表ユ!1よ一り明一らか軌.4,5.は恒等変換が44+に含ま、れること一より,
1,2,3から明らか。 ■
系2.9M+は運動全体の群.Mの部分群である。
■
定義2.10平面図形瓦σに対して,!(F)=σとなる向きを保つ運動!∈.M+が存在すると き,同じ向きに合同といい,F≡+σと表すことにする。
定理2.1から定理2。2が従うのと同様に,系2.9より.M+が変換群であることから,当然次 が成り立つ。
命題2.11同じ向きに合同という関係は,同値関係である。 ■
定義2.12平面図形瓦σに対して,!(F)=σとなる向きを変える運動!∈M一が存在する とき,異なる向きに合同といい,F乱σと表すことにする。
命題2.13 1.平面上の図形.F,.F について, F三F ならば, F ≡_Fが成り立つ。
2,平面上の図形F,F ,.F について,.F≡_F , F ≡一F ならば,.F≡+.F が成り立つ。
3.平面上の図形F,F ,F について, F≡+F , F ≡_F ならば, F≡_∬ が成り立つ。
証明 命題2.8より明らかである。 匿 部分群に関して,次が成り立つ。
命題2.14変換群Hがあって,Hの部分群(71,(}2があると,(71∩(72もまた,部分群になる。
証明 σ3=σ1∩G2とおく。
1.ノ∈σ1ならば!一1∈(71,!∈σ2ならばノー1∈σ2よりノ∈(73ならば/4∈σ3が成 り立つ。
2,!,g∈σ1ならば!Og∈(}1,!,g∈G2ならば∫og∈σ2より!,g∈G3ならば!og∈G3 が成り立つ。
従って,同じ群の2つの部分群の共通部分は部分群である。 匿
ここまでは,変換群について考えてきたが,変換群は群の特別な場合であり,一般の群の 定義も述べておく。
定義2.15 (一般的な群)演算が定められた集合σについて,次の性質が成り立つとき,0 を群という。(ここでは一般的な群について考えるとき,演算を*で表すことにする。)
L任意の元ノ,g∈σの間に演算(*)があって,!*g∈σが成り立つ。 一一一一一一
2,任意の元ノ,g,ん∈Gに対して(∫*g)*ん=∫*(g*ん)が成り立つ。すなわち,結合法 則を満たす。
3,ある元e∈σがあって,任意の元∫∈σに対して!*e=θ*!=!が成り立つ。この
ときθ∈0をGの単位元という。
4,任意の元!∈σに対してある元! が存在して,!*! =・! *!=εとなる。これを!の 逆元といい,声1と表す。
例2.16変換群は合成を演算として,群の例である。
・定義2.15の1は変換群の定義に含まれる。
・同2について,合成を演算とするので結合法則を満たす。
・合成を演算とすることから単位元は恒等変換で,補題2.4より,同3は満たされる。
・合成を演算とすることから逆元は逆変換で,同4は変換群の定義に含まれる。
従って,変換群が一般の群の定義を満たす。
運動の合成が非可換であることから分かるように,当然一般の群や変換群の演算について も非可換であることが多いので,演算をする際の元の順番には注意を要する。
2.2 対称性と変換群
次の図形F(図2.1)の対称性について考える。
図2.1:平面図形F
●Fは線対称である。つまり言いかえれば,θ (F)・=Fとなる直線 が存在ずる。具体的 には,そのような対称軸が3つ( 1,Z2,Z3)がある。(図2.2参照)
♂3
図2.2:Fの対称軸
●他にもFの中心に関して歩の回転移動を加えてもFの形は変わらない。これも対称 性である。つまりFの中心点を0とすると,
Rδπ(F)=F る
R8π(F)=・F が成り立つ。
このようにFの対称性とは,Fを変えない運動の存在のことである。この運動が多いほ
ど,対称性が高いといえる。そこで,Fを変えないすべての運動が重要になる。補題2.17平面図形Fについて,FをFにうつす平面運動の集合EはMの部分群である。
証明
1.!,g∈Eとすると,
goノ(F)=9(!(F))=9(F)=F
より,go!∈Hである。
2.ノ∈丑とすると,F=!(F)が成り立つ。これに両辺左から!一1を合成すると,
ノー1(F)=!一1。!(F)=蝋F)ユF 従って,!一1∈Eである。
よって,EはMの部分群である。 瓢
定義2.18 (対称群)補題2.17より,平面図形Fについて,FをFにうつす平面運動の集 合は群になっている。この群を図形Fの対称群といい,Fの対称群をSym(F)と表す。
では,具体的に図2.1の対称群を考えてみる。
例2.19 (図2.1の対称群)Sym(F)の元を全て挙げる。
●恒等変換(¢の
・θ P31、,5 、 2π 三π
・Rδ,R&
群なので,元と元を演算したものも含まれるが,
昂、・昂、一R言π 嬉・島、一島、
至π
島、・1〜δ=5 、
のように上記6っのいずれの2つを合成しても,もとの6っの運動の1つと同じになって
いる。
2.3 生成元
ここまでは個々の運動から集合を考え,集合の満たす性質から群という考えに至った。こ こでは元から群を作ることを考える。
定義2.20 (生成元)変換群(7があって,5={31,θ2,...,51η}をσの有限部分集合とする。
このとき,3を含むなるべく小さいθの部分群Hを考える。群の性質からHは次を満たさ
なければならない。
1.Hは&の逆元亀一1を含む。
2.Eは5「1,...,3π,31−1,...,51π一1を任意の順に好きなだけ演算した元,つまり
ノ=5塩1・鰐・_。5無
を含む。ただし,21,乞2,一.,砺は1からηのうちの自然数で,κ1,κ2,...,編は任意の整数 である。
逆に,∬を!=3盈10囎。_。鍔㌘と表されるすべての元の集合とすればHはσの部分群に なっている。このときHをθで生成される部分群といい,また,〈3>もしくは〈81,82,_,亀〉
と表す。3をEの生成元という。特にH=σのとき,5の元を0の生成元という。
生成元について調べることが群について調べるのに有効な場合がある。
例2.21 (転がる三角形)平面上に正三角形!IBOがある。この正三角形を一辺を固定して ぱたりと180。ひつくり返す。つまり,正三角形の一辺を軸として対称変換を施す。この作業 を何度か繰り返したとき(図2.3参照),正三角形ABOに与えられる運動すべての集合を
θとおく。
命題2.22σは3AB,8Bσ,80Aで生成されるMの部分群に一致する。
証明 まず,σがく亀β,5BO,θOA>に含まれることを示す。つまり,ん回三角形を動かした 時の運動九について,九が常に3超,3βo,θOAの合成で表されることをκに関する帰納法
で示す。
ん=1のとき,!1はθAB,θBO,50Aのいずれかである。
κ=π一1のとき,ム_1は亀B,3BO,50Aの合成で表されると仮定する。
た=πのとき,仮にη回目の動きが元の三角形でいう辺.4.Bに関する対称変換5 とすると,
η一1回までの動きを!π一1として,3 =3ん.、(AB)である。ここで定理1.38より,
3 =3∫炉、(AB)
=!π一103乃B◎ム_f1