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図4.4:直線m上の点であるとき
定理4.5壁紙群Wついて,Wが向きを変える運動を含むとき,次のどちらかが成り立つ。
1.yrは長方形のunit ceUを持ち,直線Zはその辺に平行である。
2.Wはひし形のunit cellを持ち,直線Zはその対角線である。
証明 Wが対称変換を含む場合は証明済みである。yゾが対称変換を含まず映進砺寸をもつ
ときを考える。直線Zを不変にするWの運動から成る部分群をFとすると,Fは映進と平行
移動から成り,回転移動を含まない。もしも、そのような回転移動が存在するならば,その回 転移動は,」上に回転の中心乃を持つ町である。このとき,岬。亀を考える。乃(助=Bとおくと,
犀。R叉(ム)=B,が。R叉(β)=孟
が成り立つ。よって,0ア。町は向きを変える運動で2点孟,Bを入れ替える運動であるか ら,対称変換である。すなわち,Fが直線Zを不変にするような回転移動を含む場合,自ず と対称変換を含む。
以下,Fが回転移動を含まない場合について考える。
Fの運動のうち,最も平行移動部分の短い映進を7とする。
点謬十七:嫌雅蒙まず就醐上臨を斯癖とし・
1.ッ2=%諺=編より,任意の平行移動η∈.Fに対して,適当な整数mを用いて ッ2%壕=騙となる点0を線分β β上におくことができる。0≠且のとき,7島。ッ
はッより短い映進(もしくは対称変換)となり矛盾となる。よって,0=、4であり,均=7−2mが成り立つ。つまり, Fに含まれる平行移動は,整数mでッ2mと表される。
2.任意の映進0河∈Fに対して,防寂
07は平行移動なので,先述より,整数鵠を用い
て,評・ツー弾と表せる.よって,評一7・漏としてよい。
従って,Fはッによって生成される。以下がの代わりに7について考える。
点Aを直線ご上の点とする。点Aを通って直線Zに垂直な直線をαとし,直線糀,p,点P を次のように定める。7(α)=m,72(α)=p,ッ2(紛=Pが成り立つ。
聯は直線Zに沿ったWに含まれる平行移動のうち最小の平行移動であるから,補題4.3 より,点Dを〈7》,Tお〉=防となるようにとれる。このような点Dに対して,適当な整
数πを用いて,7訪・(㌃)η=7虚となる点D を直線α,p間(直線α上を含み, p上を含 まない)に考えることができる。(図4.5参照)D
α
P
P
・・戟E・
D
図4.5:D の取り方
このとき〈7》,7諭〉=〈㌃,7訪〉であるので,以下,この点α,p間の点D を改めて点D
とおく。
1.点Dが直線α上の点であるとき:%,7》は肪を生成し,AD, APを一辺とする長
方形はunit cellになり,直線Zは辺を含む。2.Dが直線m上の点であるとき:θ1(D)=Eとすると,隔=70脇。ッー1∈Wから,
㌃=7お07抽より,7訪,隔は肪を生成し,unit cellとしてひし形、4DPEをと
ることができ,直線Zはひし形の対角線を含む。3.点Dが直線α,m間かm,p間(直線α,m,p上を含まない)にあるとき:点E=5 (D)
に沿った最短の平行移動であったから,隔+諺=7》とならざるを得ない。
商醗密密雅課ll霧膿ξ鷹1餓竜空潔準螺
に矛盾する。
以上より,Wは長方形のunit cellを持ち,直線Zはその辺に平行,もしくは, Wはひし形 のunit cellを持ち,直線Zはその対角線である。 麗
定理4.6壁紙群Wに格子を不変にする映進防マが存在すれば,Wは対称変換8mを含む。
証明 仮定から,0ブは格子の点を格子の点に移すので,平面上の点鼻と,点五によって決
まる格子の点Pがあって,0ア(孟)=Pとする。このとき,7》∈Wより,隔。防才∈W
である。7揚。がは点孟を動かさずに向きを変える運動であるから,対称変換である。よっ て,Wは対称変換を含む。 召次に,壁紙群に含まれる回転移動について考える。
補題4.7Wを壁紙群とすると,任意の回転移動瑚∈Wの回転角は,πの有理数倍である。
慧講礫欝幾懲驚1 衆論蟹〜蔓ノ諺蟹魁鷲繍漂黙
すると,瑚で共役化することにより,吸Rス)耐∈肪,(乞∈Z)が成り立つ。よって,四rによ
る任意の点0の軌道防0は,0を中心とする,ある1っの円上の無限個の点を含む。する
と,補題3.18より,肪が離散的でなくなる。一方,p1型の肪は離散的であることから,これは矛盾。よって,壁紙群に含まれる回転移動は璃2π(η,ん∈z)の形で書くことができ る。 璽
もガ ガ
砺『∈Wに対して,π,たを互いに素とすれば,何度か合成することによってRス「という 回転移動になる。
定義4.8 (η一centerと軸)壁紙群Wと点Pについて,点Pを中心とする回転移動がWに
含まれていて,Wに含まれる点Pを中心とした回転移動の最も小さい回転角が誓(ηは自然 数)であるとき,点PをWのπ一centerという。(回転移動の中心を,単にcenterということもある。)
壁紙群Wと直線♂に対して,易∈Wであるとき,直線♂をWの軸という。
補題4.7で述べたことにより,壁紙群に含まれる回転移動の中心は,必ずある自然数ηを 用いてπ一centerと表される。
点Pが壁紙群Wのη一centerであるとき,!∈Wならば,!(P)もWのη一centerである。
これは,!。雌。声1=・R責},)∈W より,点Pを中心とする角αの回転移動がWに含まれ ることと,ア(P)を中心とする角αの回転移動がWに含まれることが同値なことから,成り 立つことが分かる。
また,直線εが変換群Wの軸であるとき,g∈Wならば, gのもWの軸である。これは,
g・51。g−1=3g(i)∈Wより成り立つことが分かる。
壁紙群Wが向きを変える運動を持つときunit cellの形や軸との関係に制限が生じたが,回 転移動を持つ場合も,いろいろと制限が生じる。そこで,η一centerについて考えていく。
定理4.9Wを壁紙群とし,肪の最小のベクトルによる平行移動を均する。平面上の異な
る2つのπ一center.4, Pに対して,21.4Pl≧17iが成り立つ。
げ ア ガ ガ
証明 E万,R歪∈Wより, R汐。R互7∈Wは定理1.23か月Wに含まれる平行移動であ
ガ ザ ガ げ ア げ
り,R歪oRλτ=埼とおく。よって, R歪=7ヤoR万から, R歪(A)=T㌃oRス「(A)庸、4 とする。このとき,IP刈=IP潤が成り立つ。∠舟)五 =…i旱=π,すなわちπ=2のと
き,点Pは線分ん4 の中点であり,π≠2のとき,△APA は二等辺三角形である。今,
ガ ガ
R戸oEλτ=埼∈Wは点.4を点孟 に移す平行移動であるから,レ4、4 1=「ジ1≦2レ4Plで ある。1寸1≧「司より,2レ4Pl≧1ぞiが成り立つ。 1
この定理より,η一center同士はある距離以上離れていなくてはならないことが分かる。つ まり,η一centerの全体は離散的であり,各η一centerそれぞれに最も近い別のη一centerが存在 できる。このことを使って,壁紙群Wがη一centerを持つとき,πの値が次のように定まる
ことを示す。
定理4.10Wを壁紙群とする。点PがWのη一centerであるとき,ηは2,3,4,6のいずれか
である。
証明 点PをWのη一center,点Qを点Pに最も近いη一centerとする。定理4.9より,そ
れ
のような点Qは存在する。点RニR5(P)とおく。このとき点RはWのπ一centerであり,
ガ
lPQI=IQRIが成り立つ。点8二R歪(Q)とおくと,点3はn−centerであり, IRθ1=}R81
が成り立つ。
●πニ2,3,4,6のとき矛盾は生じない。(図4.6参照)
!●
R
3.
/兎
P
q 興
Pず3
.・・
P
0㊥.,..E.ご ロコゐ ロサ
Q R げ
.,b図4.6:左から順にπ=2,3,4,6の場合
●π=5のとき,131)1<IP(21より,点Cの取り方に矛盾する。
・η>6のとき,15Pl<IPQIより,点Cの取り方に矛盾する。(図4.7参照)
よって,πは2,3,4,6のいずれかである。 ■
また,この定理から,Wが同時に持つことのできないη一centerが,次のように決まる。
Pg乳5
θ P ・. 騨●げ る
Q R Q
ピコ .。E図4.7:(左)π=5(右)η>6の場合
補題4.11Wを壁紙群とする。 W が4−centerを持つならば, Wは3,6−centerを持たない。
ぬ エ証明 Wが4−center,3−centerを持つとき,平面上の異なる2点丑Qを用いて, Rβ,Rδ∈W
ぜ か
と表せる。このとき,砺一τoR8∈Wは平面上のある点を中心とした豊の回転移動であ
り,Wが12−centerを持つことになり,定理4.10に矛盾する。同様に,Wが4−centerと6−centerを含む場合も, Wが12−centerを持つことになり,定理
4.10に矛盾する。 1
上記3つの定理と補題を受けて,定理4.9の証明をもう少し細かく見ると,実際にそれぞ れのη一center間の取りうる距離についての条件が得られる。これは今後,壁紙群を分類をす
る上で役立つ。
補題4.12Wを壁紙群とし,肪の最小のベクトルによる平行移動を乃,「引=オとする。
平面上の異なる2つのπ一center、4,m−centerPに対して,2点乃, P間の距離はη, mの値によっ て次のようになる。
1.η=鴇のとき:
(1)η=m=2のとき:1、4Pl≧垂。
(2)π・=m=3のとき:1、4PI≧毒。
(3)η=7η=4のとき:レ4Pl≧毒。
(4)π=m,=6のとき:卜A馴≧f。
2.π=2,m=4のとき:1.API≧彦。
3.η=3,m=6のとき:IAPI≧毒。
4.π=2,m=6のとき:レ4.列≧垂。
証明