3 年目の取り組み
プロジェクト開始3年目に入った2012年度は、「イシュー展開」
を重視した活動を行いました。1年間の活動期間中、「環境」、「貧 困」、「教育」、「アフリカ」というテーマを設定し重点的に情報発信 を行うことで、メリハリをつけた広報活動を行えるよう留意しました。
テーマを決め、その分野の活動を行っているNGOや国際機関、
企業などのなんプロメンバー団体と連携した活動を展開すること により、より効果的にメンバー団体の活動を広く一般の皆さまに お知らせするとともに、なんプロの活動が橋渡しとなる形でメン バー団体間の連絡・連携が密になるような効果を上げることがで きるよう取り組みました。これは、なんプロが国際協力の「プラッ トフォーム」として機能し、各メンバー団体が有機的につながるこ とで、より効率的・効果的に国際協力に関わる活動状況を一般の 皆さまに拡散できるようなメカニズムとなることを目指してのこと です。
また、イシュー広報の一環として力を入れたマスコミの皆さん に対する「プレス勉強会」では、国際協力NGO、国際機関、企業、
JICAといったなんプロに関わるメンバーの生の情報を入手できる との評判を頂き、回を追うごとに記者の皆さまの参加率が上がっ ています。2012年度は計5回の勉強会を開催し、延べ60名以上 の記者の方に参加いただきました。
市民参加型の国際協力推進活動として、2010年7月にスタートした「なんとかしなきゃ! プロジェクト̶見過ごせ ない55億人(なんプロ)」。国内の市民団体、国際機関、政府機関、企業、地方自治体、教育機関など、国際協力 の担い手が連携して情報発信することで、国際協力への関心、理解、支持、行動・参画が波紋のように社会全体 に広がっていくことを目指しています。
継続的にプレス勉強会を開催し、プレスの方々に国際協力の重要性をお知らせしました
グローバルフェスタでは桑山紀彦さんと国際協力NGO、民間企業、一般市民の方々でトー クを行いました 【撮影:久野真一】
なんとかしなきゃ!プロジェクトfacebookでは国際協力にまつわるニュース、エピソードな どを毎日更新中です
(アンダーグラフ)といった皆さんが途上国の現状について自分の 目で見て感じた言葉で聴衆に語りかけてくれました。また、来場 者の皆さまにお願いした「世界へのメッセージ」は毎回数百名の皆 さまが世界地図にメッセージを寄せてくれました。
一昨年から開始したfacebookによる情報発信は、メンバー団体 の動向や時々のトピック紹介、著名人メンバーの途上国訪問レポート などを分かりやすく、美しい写真とともにお届けしています。2012 年度末までに8,456人の「ファン」を獲得し、ますます増加中です。
年度の後半(2012年10月、2013年2月)に行われた東名阪の 国際協力フェスティバル(東京:グローバルフェスタ、 名古屋:
ワールドコラボフェスタ、大阪:ワンワールドフェスティバル)では、
押切もえさん、桑山紀彦さん、田中雅美さん、真戸原直人さん
2013年度は、現在実施中のなんプロの最終年度となります。
次のステップに進む準備をしながら、6月に行われるTICAD Vに 向けた広報や、メンバー団体の活動紹介など、なお一層分かりや すく、サポーターの皆さま、一般の皆さまが最初の一歩を踏み出 せるような情報を発信し続けていこうと考えています。
協力の形態 運営・管理・評価
シリア:金融・銀行コース1年生。タイピングの練習(視聴覚教育) 【撮影:沼田早苗】
運営・管理・評価
環境への取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・135
広報活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136
情報公開 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・138
コンプライアンス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・139
環境社会配慮ガイドライン ・・・・・・・・140 金融リスク管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・144
海外での安全管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・145
業績評価制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・146
事業評価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・147
業務改善への取り組み ・・・・・・・・・・・・・・148
東日本大震災への
JICAの取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・149 協力の形態
技術協力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・124
地球規模課題に対応する
科学技術協力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125
本邦研修 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・126
有償資金協力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・128
無償資金協力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・130
フォローアップ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・132
JICA‒Net ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・134
協力の形態
● 多様化するニーズに応えて
技術協力は、開発途上国の人々が直面する開発課題に自ら対処 していくための総合的な能力向上(キャパシティ・ディベロップメン ト)を目指す、人を介した協力です。開発途上国のニーズは、農 業開発、運輸交通、産業開発、保健医療、教育に加え、近年では、
法整備、市場経済化、平和構築・復興、環境・気候変動等、多 様化してきています。JICAは、現場の状況に応じたオーダーメイ ドの協力計画を開発途上国の人々とつくりあげ、日本と開発途上 国の知識・経験・技術を生かして、開発途上国の人材育成、組織 体制の強化、政策立案・制度構築を重層的に支援しています。
● さまざまなメニューを効果的に組み合わせる 1. 専門家派遣
開発途上国に日本人専門家を派遣して、相手国の行政官や技術 者(カウンターパート)に必要な技術や知識を伝えるとともに、彼ら と協働して現地適合技術や制度の開発、啓発や普及などを行いま す。相手国の地域特性や文化特性などを考慮して、第三国(日本 と相手国以外の国)からの人材派遣が効率的な場合には、第三国 専門家を派遣します。
2. 研修員受入
開発途上国から、当該分野の開発を担っている人材を研修員と して日本に招き、必要とする知識や技術に関する研修を行う「本邦 研修」のほか、「在外技術研修」があります。
3. 機材供与
専門家などが効果的な協力を実施するにあたって必要な機材を 相手国に供与します。
4. 技術協力プロジェクト
「専門家派遣」「研修員受入」「機材供与」などを最適な形で組み合 わせて実施する技術協力の中心的な事業です。開発途上国の関 係機関と協働して事業計画の立案から実施、評価までを一貫して 計画的かつ総合的に運営・実施することで、より確実な成果が得 られます。
実施のプロセス
①案件発掘・形成
相手国政府との協議、協力準備調査などにより案件発掘・形 成を行います。
②要請〜採択
相手国からの要請に基づき、日本の外務省が採択可否を決定 します。JICA、関係省庁も検討に参加します。採択された案 件は相手国政府へ通報され、実施のための国際約束が締結さ れます。
③計画検討/事前評価
対象案件の具体的な協力内容や予想される協力効果を明確に し、実施の適切性を総合的に検討するため、「妥当性・有効性・
効率性・インパクト・持続性」の5つの評価項目による事前評価 を行います。
④プロジェクトの実施/終了時評価
プロジェクトの実施や活動内容・必要な措置について、JICA と相手国政府実施機関との間で合意文書を締結します。
実施中は定期的にプロジェクトの活動と実施プロセスを把握 し、必要に応じて当初計画の見直しを行います。プロジェクト 終了前においては、相手国とともにプロジェクト目標の達成度 等の評価(終了時評価)を行い、協力終了の適否等の判断のほ か、得られた教訓や提言を相手国と共有し、今後の事業に活用 します。
⑤事後評価
事後評価はプロジェクトの終了後数年が経った時点で行い、
プロジェクトの自立発展性やインパクトを確認します。評価結果 は類似プロジェクトの形成・実施のための教訓として活用します。
5. 開発計画調査型技術協力
開発途上国の政策立案や公共事業計画の策定などを支援すると ともに、相手国のカウンターパートに対し、調査・分析手法や計 画の策定手法などの技術移転を行います。
協力終了後は、開発途上国が、1)提言内容を活用してセクター・
地域開発、復旧・復興計画を実施する、2)国際機関などからの資 金調達により計画(プロジェクト)を実施する、3)提言された組織 改革、制度改革を行うことなどが期待されます。
6. 地球規模課題に対応する科学技術協力
日本と開発途上国の大学・研究機関等が連携し、地球規模課題
(一国や一地域だけで解決することが困難であり、国際社会が共 同で取り組むことが求められている環境・エネルギー問題・自然 災害(防災)・感染症・食糧問題などの課題)に対応する新たな技 術の開発・応用や新しい科学的知見獲得のための共同研究の要素 を取り入れた技術協力も実施しています。
独立行政法人科学技術振興機構、独立行政法人日本学術振興 会とJICAとの共同事業として実施しています。
─ 重層的な支援により、開発途上国の 課題解決能力向上を目指す
技術協力
エジプト水管理移管強化プロジェクト:現地調査において、JICA専門家、カウンターパー トの水資源灌漑省技術者、水利組合員が図面と照らし合わせて現地の状況を確認してい る。現場を見ながら直接意見を交わすことがお互いの理解を促進し、技術移転にも繋がる