精遺滑
→失精掣引
→搐搦星翳
梅花翳・花翳・膚翳・玉翳浮満・目翳・雲翳・丁翳・翳膜遮障・氷蝦翳・真珠翳・時復秤星。他に、眇目・眇眼と呼ぶ症がある。眇は『正字通』に翕目微睇とある。また眇睇は『説文』
に、小視とある。字の意味から考えると、片目の眼瞼が下垂するものを指すと思われるが、
『病源候論』から考えてみると、片目に角膜翳が生じ、視力を失うものをいうと思われる。
『病源』に、「経絡が偏虚する場合は、翳障が片側の瞳を覆うために、片側の目が見えな い」とある。片目という点では両者似ている。両説を記録し、識者の見解を待つ。
「目星」・「ほしめ」・「かこりもの」。
●角膜翳。角膜翳そのものは炎症性ではなく、その生じる原因は、一に角膜の諸炎症、二 に角膜潰瘍後の瘢痕あるいは角膜損傷、三に角膜表下に石灰質の沈着。この病気には厚 薄の二種あり、厚いものを白斑といい、薄いものを薄翳という。
精滑
→失精清穀下利
餐泄症もこれに含まれる。餐泄は、『準縄』に、「水穀が消化されず、そのまま出してしまう」とある。
「たべたものそのまま下る病」。
●完穀下痢。下痢のうちの一つで、消化できていない食物を肛門から排泄する。この病気 は特に小児に多い。
生産
→娩産正産
→平産正疹子
→麻疹聖瘡
→痘瘡 怔忡 →心忪生泡
『入門』に、「新生児の全身が魚泡あるいは水晶のようになる。破ると水が出、流滲する時 は胎寒湿となる」とある。「あわご」。
●嬰児大水泡疹。分娩後の新生児に大水泡が生じるのをいう。特に虚弱あるいは先天性 の梅毒を有する新生児に生じる。
清盲
→青盲青盲
緑風・緑眼・清盲。『小言』に、「瞳が碧色で痛み痒みはなく、いつとはわからずに失明する」とある。
「あきしい」・「あおそこい」・「あきめくら」。
●緑内障。この病気は眼球の諸織質が侵される病態の結果で、網膜及び脈絡膜上に成形 素が生じて、視機能が消耗し、軟化するのが認められる。
石
癭 →骨瘤赤瞎
爛眼・風毒赤腫痒痛。『鍼灸聚英』に、「目眶・慢性赤爛のものを俗に赤瞎という」とある。
「ただれめ」。
●リウマチ性結膜炎。結膜のリウマチ性炎症で、多湿の居室・気候の急変・皮膚の閉塞・リ ウマチ、これらの変化などで起こる。
瘠瘧
→瘧疾脊強
→転筋赤口
→紅爛戚施
→佝僂病赤子胎毒眼
→胎赤石女
→暗経赤疹
→麻疹・癮疹赤瘡
→麻疹蓆瘡
破胭・蕁瘡・眠瘡。「とこずめ」・「とこずれ」。
●蓐瘡。長期の病臥によるものをいい、圧迫壊疽は繃帯・器械の圧迫によるものをいう。
赤丹
→丹毒蹐
忡 →心忪石痘
→水痘赤斑瘡
→麻疹石胞
→枯筋箭赤遊丹
→赤遊風赤遊風
赤遊丹・遊走丹毒。●最初の発症部位にとどまらず、そこが消えたかと思うと周囲に発症する。
石
癃 →石淋石淋
石癃。『医言』に、「石癃は『神農本艸』に見える。つまり、石淋である」とある。
『病源』に、「石淋は淋して石を出す」とある。
「せきりん」。
●腎石・膀胱結石。腎臓または膀胱中にカルキ質の沈殿物が生じることが原因である。尿 砂・尿石とも呼ぶ。
癤 →疔
『集験方』に、「頭があるのは小瘡である」と。
『医統』に、「癤は初期に赤くふくれる。腫れて皮膚にあらわれ、広さ一、二寸の小瘍が生じ る。数日の後、微軟薄皮が剥離し、起り始め青水を流し、後、自然と破れ膿が出る、破れな い時は針を用いる」とある。
舌疳
舌疽。『金鑑』に、「舌疳は百のうち一つも生き残るということはない」とある。舌疽のことである。
「ぜっそ」・「したくさり」。
●①舌癌。内皮癌が最も多い。初期には舌縁に硬結が生じ、その後潰爛し不整形の潰瘍 となり、瘡縁・瘡底共に硬結するようになる。
②舌結核。舌癌と誤認しやすい。けれども、この病気は肺腸に結核が生じてからここに継 発するものである。
切痔
→裂痔泄瀉
洞泄・水瀉・腸滑・走腹・走腹下痢。一般に洞泄は多量の下痢をいう。水瀉は水のように下 るのをいう。腸滑は常習の下痢をいう、つまり慢性下痢である。走腹という名称は『諸証弁 疑』に出ている。他に、脾泄・飱泄・食積泄・疝瀉・寒泄・湿泄・鴨瀉・鴨溏・鶩溏・鴨溏瀉などの名称がある。
「下りはら」・「つつくだし(洞泄症)」。
●腸カタル。腸粘膜のカタルにかかったものをいう。急性・慢性及び小腸・大腸のカタルに 分類される。
舌腫
→木舌『入門』に、「舌が腫れ、猪胞のようになった場合は、針で舌下の両傍を刺し、大脈より出血 させるとたちまち消える」とある。
折傷
→骨傷舌疽
→舌疳舌疽の名は元々俗称で世間の通称である。
『療治瑣言』の舌疳の註に、俗に舌疽というとある。
『医事小言』に、「舌疽を梅毒とするのは誤りである。舌疽と梅毒とは、病気の性質は同じで はない。」とある。
医学書所載の蓮花舌は、舌癌が翻花の状態になっているのをあらわした名で、別の病気で はない。
雪瘡
→凍瘡舌脹
→木舌泄風
→癮疹・瘙疹『古訓医伝』に出ている。
ぜりつく病
→喘息喘
→喘息旋運
→眩運旋暈
→眩運船暈
→舡暈疝塊
→積聚戦汗症
瘟疫の一種である。戦汗症は、後世の通称である。戦汗を弛張熱・充血熱・回帰熱に対照 し、少陽病の一症とする人がいるが、誤りである。考えてみるに、戦汗の説は『温疫論』が 正しい。ふるえがあって汗が出るのは小陽の一変症である。ふるえがあって汗が出ないの は小陰の脱症である。どちらも少陽とするのは正しくない。「おこり」。
●弛張熱。朝夕で発熱の増減が著明で、朝は夕よりも下がること華氏三度以上になるもの である。ただし、この病気の熱は下がった時でも全くの平熱になることはない。
疝気
疝という名称は『素問』に出ている。馬玄臺の註に、「土積んで高大なのを山という。疝は次 第に積むという意味である」とある。『説文』に、「疝は腹痛である」とある。
『玉案』に、「疝気は俗に小腸気と呼ぶ」と。
『病源』に、「疝を類別するのに、石疝・血疝・陰疝・妬疝・気疝を列挙して五疝という」と。ま た、厥疝・癥疝・寒疝・気疝・盤疝・胕疝・狼疝を列挙して七疝ともいう。
その他にも呼び名が多くあり、枚挙することができない。
寒疝症は、『金匱』に、「臍の周囲が痛む」と。
『方書』に、「この病気は冷たい物を多く食べ、雨露にあたり、あるいは水を渉って腰下肢を 冷やしたなどが原因で、後で痛む」とある。
西洋医学でいうリウマチ性疝痛は風気疝のことに違いない。
一説に、この病気を腹膜炎とする者もいる。ここに記して、今後の考察を待つ。
「しもかぜ」・「せんしゃく」。
●腸神経痛。腸の器質異常ではなく、腸間膜神経叢及び下腹神経叢に起こる神経痛であ る。
喘気病
→喘息喘急
→喘息旋蜆尖起
→蟹睛『金鑑』の註に、「旋螺外障気、輪の内、烏珠の色が青白に変わり、螺螄の殻に似ている。
色は初め青く、慢性化すると黒くなる。形は尖円である」とある。
譫語
『医通』に、「譫は多言である。心が熱すれば多言する…」とある。譫語という名称で病名とするのは誤りであると思われる。これは熱性の病気の一症状であ る。
「うわごと」・(『傷寒論国字解』に「うたごと」)。
●熱病及び精神が恍惚とする病で起こる。また、愛飲家に沈飲譫語と呼ぶ症状がある。
鱔
拱頭
→頭瘡閃挫
「くじく」・「たがい」・「挫傷」。●関節捻挫。関節包及び関節靱帯の強力性牽引及び過度の拡張によって、その間接包及 び靱帯が多少破裂したものである。
全産
→平産疝瀉
→泄瀉蝉舌風
→重舌癬瘡
→頑癬千層癬
→鵝掌瘡喘促
→喘息喘息
この名前は『素問』に出ていて、昔からの呼び名である。『周礼』・『金匱』ではこの病気を上気と呼んでいる。
『入門』には、「呼吸が急迫するのを喘と呼ぶ。」とある。
『医言』には、「一般に、疾息や喉で痰の音がするもの、それらが慢性になったものを、後世
一般に『喘』と呼び、慢性化する。間歇的に起こるものを後世『哮』と呼んでいる」とある。一 般に、「喘」は古くからある総合的な呼び名であり、「哮」は後世の呼び名で、もとより異なる 症状ではない。
●気管支喘息。気管支及び気胞の筋線維に痙攣を起す迷走神経の病気であるる。類別す ると、原発性のもの・継発性のもの・胃弱性及び燥痰性のものがある。一般に喘急と呼ば れているものである。
朘痛
→皹裂閃肭
→急肥「肭」は『字書』に肥であるとある。『彙解』に、「閃肭は急な肥満である。」とある。
ぜんにく
→喘息千日瘡
→疣瘡選飯
→悪阻 鱔漏
→臕瘡宣露風
→牙疳前陰腫痛
『入門』でいう陰戸両側の腫痛・手足の伸展困難はこれである。「玉門の腫れ痛む病」・「ふちのおでき」・「朱門のはれもの」。
●大陰唇炎。大陰唇の結合織あるいは脂肪織の炎症で、その部に腫脹・疼痛などを発す る。その原因は貧血症・腟炎・損傷などである。