2.2 波浪推算によるうねりの出現特性解析
2.2.5 うねりの出現特性解析
図 2-23 解析対象地点
*地点名は図中の番号に「J」を付したものとする.
距離が長いうねりは東北東から北東のうねりが卓越している.これはアリューシャン 近海等北太平洋の遠方で発生したうねりが多いためであると推察される.地点別にみ ると,減衰距離が短いうねり,長いうねりともに,東北沖で発生頻度が高く,東海か ら四国にかけてのJ12~J18地点は発生頻度が低い.北東方向が陸地である東海~四国 にかけての海域は,北東からのうねりが到達しにくいためであると考えられる.
さらに,季節別に波高と周期の波向別出現頻度を解析した結果を図 2-26~図 2-33 に示す.対象地点は,図 2-23の地点を3 地点毎に間引いた9地点とした.ここで,
春は3~5月,夏は6~8月,秋は9~11月,冬は1,2,12月とした.
春は,減衰距離が短いうねりは,波高1.0m以下,周期8~12秒,波向東北東~東南 東のうねりが卓越し,減衰距離が長いうねりは,波高0.5~1.5m,周期8~16秒,波向 北東~東北東のうねりが卓越している.
夏は,減衰距離が短いうねりは波高1.5m以下,周期8~16秒,波向東~東南東のう ねりが卓越し,他の季節と比較して出現回数が多い.これは,日本の東方から南方に 位置する台風によるものと考えられる.一方,減衰距離が長いうねりの出現回数は非 常に少ない.
秋は,減衰距離が短いうねりは,波高0.5~1.5m,周期8~12秒,波向東北東~東南 東のうねりが卓越し,減衰距離が長いうねりは,東北沖で波高0.5~1.5m,周期8~16 秒,波向北東のうねりが卓越しているほかは,出現回数が少ない.
冬の減衰距離が短いうねりについては,関東沖で出現頻度が高く,波高2.5m以上を 含む北東からのうねりが解析されていること,東北沖でも波高 1.0~2.5m,周期 12~ 16秒の北東~東北東からのうねりが解析されていることが特徴的である.これは,南 岸低気圧によるものと推察される.その他の地点では,波高1.0m以下,周期8~12秒 の東から東南東のうねりが卓越している.減衰距離が長いうねりは,波高0.5~1.5m, 周期12~16秒,波向北東のうねりが卓越しており,波向からアリューシャン近海で発 達した低気圧を発生源とするうねりであると考えられる.
図 2-24 方向分散角と波形勾配の関係
(地点24,うねり波高30 cm以上)
図 2-25 方向分散角別出現回数
減衰距離が短いうねり 減衰距離が長いうねり
【減衰距離が長いうねり:方向分散角≦10】
【減衰距離が短いうねり:10<方向分散角≦25】
【波向】
方向分散角(度)
図 2-26 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が短いうねり,春)
【波高】 【周期】
図 2-27 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が長いうねり,春)
【波高】 【周期】
図 2-28 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が短いうねり,夏)
【波高】 【周期】
図 2-29 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が長いうねり,夏)
【波高】 【周期】
図 2-30 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が短いうねり,秋)
【波高】 【周期】
図 2-31 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が長いうねり,秋)
【波高】 【周期】
図 2-32 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が短いうねり,冬)
【波高】 【周期】
図 2-33 波向別波高・周期出現頻度(減衰距離が長いうねり,冬)
【波高】 【周期】