他には、 『小学校 音楽学習指導の手引(音楽感覚段階別能力表)』
となった後、新たに加えられた部分が2箇所ある(資料!9および20
参照)。
[資料19]
つ,_つ 音域を二雲する
リズム楽士の謹承
,1 犠二1.・唱奏引
:7.i」e_ト の艮唱i
l :
音夏ミを弦輩三する
d
を生かし音聚的に表現ずるa、
・A奏リズ;;t2・ずフレーズに穀めてeem V・
個セて1よなるべく使おない。
用語・符号の説明
・フレース
・Tフレーズ
・Dフレーズ
・3−1
音楽の小さなまとまり 主和音をもとにしたフレーズ 罵和音をもとにしたフンーズ
3つ又は1つの息味
[資料20]
学年別能力特性図表
根底をながれる基本的な考え方はr基底カリキュラム』からrふしづ くり一本道』に至るまで変わっていない、との説明もあったことから、
そのちょうど途中段階につくられたこのr小学校 音楽学習指導の手引
(音楽感覚段階別能力表)』も、一部分変更はされてはいるものの、基 本的には変わってはいないといえよう。
たびたび改訂が行われているこのr小学校 音楽学習指導の手引(音 楽感覚段階別能力表)』は、改訂ごとに、どのような変更が行われてい るかを、第3節において比較しながらみていくことにする。
・(5) r中学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』
小学校においてr小学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階 表)』を利用したことにより、基礎の定着および実施における成果を確 認し、中学においてもこの手引は使用できないか、と考えられたものが
このr中学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』である。
枠組みおよび項目を一覧表にすると次のようになる。
0形式
iフレーズ)
②ハーモニー ③リズム ④メロディー ⑤速度 ⑥強弱 ⑦音色
A調性感 B和音感 A拍子感 Bリズム感
1
2
3
4
5 6
一56一
『中学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』の記載内容 に関して『小学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』と比 較してみてみる。
○ 主旨 の内容に関して
主旨 の内容(下線筆者)を以下に書きうつしてみる。下線部分は、
昭和37年3月1日付のr小学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導 段階表)』における 主旨 と異なる部分をさしている。
「 にハ ・立潔舶 を し、それにth るtt 一ス を
して2 、n 、 r・tr・の を ヨノ る の薦かっ,こめに生
じこnH を示 aぐの V 但ることができこ これは 滋生 のAtt をこしかめるためにも重 Z 、圭:をもち、 に や に r、d・じて立Ut〈 痴を嗜める を できこ Sf6つかのハ ハから、
のAin を って しτぐる ハの、 と、ややも る 立よ の 購求し 1 を 一めによ、 を*
つ笏 しこ い, や目でかこづぐ口eでは退くで、立Ut〈 の をV},れるダ立旧格 を漕乏しなeれゴ/cら雇い
教育である以ま漂紘を必要とするが、形容詞による概念的な 表現(例、感情を豊かに、自宙に表現♪で系統をあらわすことが多
ぐ、具体的にどんなカを、どの学年に必要とするかがはっきりして いない現状である。
ここに表示した能力表は、全国各地の尊い研究を借用し、岐阜娯 の現状と音楽教育本来の目標を考えあわせ、指導要述になるべぐ近 づぐように願いながら、曲目・音程・リズム……取扱いの方法に至 るまで、できるだけ具体的に明示してみた。今後『能力とは何か9 が一層究明されるに従い、加除訂正の必要は当撚考えなければなら ないと想うが、当面の一応のより所として便用されれば幸いである。 」
この 主旨 の文章からも、小学校における実施の成功をよみとること
ができる。
○ 作成のねらい に関して
作成のねらい は以下のようになっている。
「エ,生徒の音楽能力を淳τる一年嚴の冒標を明確にしたい。
2.生徒個 々の音楽能力をつかみ能力表に位置づけしたい。
(教材研究はされていでも士台となる生徒の能力は不明だった♪
3.分離された知識でなぐ音を遭して反応する生徒を育てたい。
4.音楽能力の発達段階を見極めるため,この表の実践を手段と して解明に一歩を進めたい。
5.小学校の音楽能力表との関連を重視したい。
6・右図の小学校の実態のしにあうような内容に努力した。
7.テストについては将来研究の±、提示する予定。 」
以上のように記載されており、この 作成のねらい からは特に、小 学校において培われた積み上げのうえに、中学校における積み上げを期 待して作成されたものであることを読み取ることができる。上記6にあ
る 右図 に関しては、以下に掲載する(資料21参照)。
[資料21]
①フレーズ 中学〒撞獅の1,墓礎となる ②調性 =⊥『…、 三三∴ご=二二 r=逸137∫1{度小学衡撚「三能カテスト ③和音 ・ 一・一一・一.一一…・.一 ④身体反応 抑別能力撒繊 コ エ の
⑤旋律リズム ;一8 1 2 フ レ
⑥合奏リズム
⑦メロディー
⑧演奏曲
k7
6
8
,去
、窪
、彗
漏
一58一
○ 利用についての注意事項 に関して
利用についての注意事項 は、 『小学校 音楽学習指導の手引(基 礎能力指導段階表)』 (37・3・1付)における 使用上の注意 と、
文面に違いはみられない。ただし、 使用上の注意 に列挙されていた 3項目(p.47参照)から、1項目増え、4項目になっている。1つ目 に、新たに次の文章が付け加えられている。
「1.1〜6の段階は能力の摺導段階であって、学年の段階ではない。
だから学年にこだわらず、歯応段階(最初♪からはじめるように希
臆する。 (将来3年!習に6段階まで♪ 1
この文章は、文面に多少の違いはみられるが、r小学校 音楽学習指導 の手引(基礎能力指導段階表)』 (日付なし) (37・3・1付)にお ける 作成のねらい 欄外の文章(p.54参照)と同じものといえる。
○ 知的な理解事項 に関して
この 知的な理解事項 は、 r中学校 音楽学習指導の手引(基礎能 力指導段階表)』から、新たに設けられた項目である。 『小学校 音楽 学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』においては、
「すべて 感覚からスリ 身についた後に 意識化し 知的理解に進む 」
との記載があるのみであり、知的理解に関する詳しい記述はみられない。
r中学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』において新た に加えられた 知的な理解事項 は、学年別の理解事項を一覧表に表わ したものである。理解事項は、音階・拍子・譜表と記号・調・旋律形式 様式・和声・演奏形態と楽器・その他の8項目が設けられている。
小・中学校とも 音楽科基礎学力研究員 の一員であった山本弘氏に よれば、中学校では教師が音楽の専門家であること(小学校では通常全 教科を担任が受けもつ)、小学校と比べて分野が広がり、基礎のみに力 を注げないこと等の理由から、このr中学校 音楽学習指導の手引(基 礎能力指導段階表)』に、それほどの希望をもてず、その後は作成され なかったとのことである。
また内容的には、小学校の段階表を6段階まで達成することはまずな かったため、作成当時の状態から、そのうえに積み上げるかたちで作成 されたということである。
小学校と同じシステムを中学校において利用することは、精神的発育 を考えてみても、少し無理を感じる。大人にできるだけ早く近づきたい 年頃の中学生に、遊びを取り入れたシステムには幼さを感じ、やはり受 け入れられなかったのであろう。
以上の文章において、 「ふしづくり一本道」の萌芽の時期に作成され たと思われる5つの資料に関して、説明を付す形で紹介した。
5つの資料のうち、 『小学校 音楽学年別能力表(試案)』と『小学 校音楽学習指導:の手引(音楽感覚段階別能力表)Sは、おおよその形
を変えた、同じ内容をもつものと捉えることができると考える。また、
『中学校 音楽学習指導の手引(基礎能力指導段階表)』は、作成はさ れたものの、実際に「ふしづくり一本道」にはつながるものではないと 断言できると考える。
この2点を踏まえた上で、第1節において記載した『基底カリキュラ ム』 r音楽のおけいこ』 『小学校 音楽学年別能力表(試案)』の資料 に関して、それぞれの資料から見て取れる 基礎 の移り変わり、およ
一60一
び「ふしづくり一本道」との関連を、一覧表にして比較したものが以下
の表である。
「基底カリキュラム」 「音楽のおけいこ」 「小学校音楽学年別
¥力表(試案)」
基礎に関する
@ 事項
・拍子 Eリズム E視唱 E音程 E記号 E和音
E歌唱(発声・音色)
E器楽 E鑑賞
・読譜 Eリズム感 E発声
・フレーズ Eハーモニー Eリズム Eメロディー E表現
@(速度・強弱・音色)
「ふしづくり
齧{道」につ ネがる事項
・低学年におけるリ Yム感の重視 E具体的な記載 E積み上げる教育
・低学年における基礎指導 フ重要性
E系統的
E2本立ての授業展開
・音楽能力 E感覚重視 E積み上げる教育
『基底カリキュラム』にみられる、知識としての音楽教育に、『音楽 のおけいこ』において リズム感 という感覚としての音楽教育が加わ
り、さらに『小学校 音楽学年別能力表(試案)』においては、感覚重 視へと変革がみられる。
また、 「ふしづくり一本道」につながる事項に関しても、すでにこの 時期から、 「ふしづくり一本道」の基となる事項のほとんどがみうけら
れる。
「ふしづくり一本道」の理念の構築は、戦後まもない時期から始まっ ていたといっても過言ではない。