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蓄 積 さ れ た 経 験 ・技 術 ・ ノ ウ ハ ウ

共 通関連性

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市 場 製 品

現市場 新市場

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経 験 ・技 術 ・ ノ ウ ハ ウ

現製 品 市場

浸透

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共 通 関 連 性

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新製 品 多 角 化

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技 術 関 連 ・マ ー ケ テ ィ 多 角 化

〔III〕

製品

開発 ング無 関 連 の 多 角化

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2つ の 図 を 比 較 す る 場 合,そ の 説 明 可 能 領 域 の 差 は 歴 然 と して い る 。 「図 一 11‑2」 で は,「 新 」 に 幅 を 持 た せ る こ と に よ り,そ の 説 明 可 能 領 域 は 一 気

に 拡 大 さ れ る こ と に な る 。 こ こ で は,「 共 通 関 連 性 」 の 概 念 の 持 ち 込 み を 可 能 と して い る こ と,「 多 角 化 」 の 広 が り を 一 気 に 拡 大 し て い る こ と,ア

ン ゾ フ が 提 示 した 「戦 略 的 決 定 」,「 業 務 的(現 業 的)決 定 」 を 的 確 に 理 解 す る の に きわ め て 有 効 で あ る こ と を挙 げ て お く。

③ 「図 一11‑2」 で は,「 製 品 一 市 場 マ ト リ ッ ク ス 」 の 「製 品 」,「 市 場 」 の そ れ ぞ れ の 「新 」 の 部 分 に 幅 を待 た せ る こ と に よ り,「 現 」 に 隣 接 す る 「新 」 と 「現 」 か ら遠 隔 に あ る 「新 」 を 設 定 し て い る 。 「新 」 に 幅 を持 た せ る こ と に よ り,「 現 」 で 蓄 積 さ れ た 「経 験,技 術,ノ ー ハ ウ 」 の 適 用 可 能 性, 共 通 関 連 性 の 大 小 を確 認 す る こ と を 試 み て い る 。 ア ン ゾ フ は 「市 場 」 に 関

わ る 「経 験,技 術,ノ ー ハ ウ」 を 「マ ー ケ テ ィ ン グ 」 で 統 括 し,「 製 品 」 に 関 わ る 「経 験,技 術,ノ ー ハ ウ 」 を 「技 術 」 で 統 括 す る こ と に よ り,

「多 角 化 」 に も さ ま ざ ま な 特 性 が あ る こ と を 提 示 し て い る 。 技 術 面 で の 共 通 関 連 性 を 追 及 し た 多 角 化(以 下,技 術 関 連 の 多 角 化 と 略 称),マ ー ケ テ ィ ン グ面 で の 共 通 関 連 性 を 追 及 した 多 角 化(マ ー ケ テ ィ ン グ 関 連 の 多 角 化) 等 々 で あ る 。 ア ン ゾ フ の 行 論 を 丹 念 に 追 求 す る こ と に よ り,さ ら に,「 多 角 化 」 の 広 が りの 四 隅 を 規 定 し た 「多 角 化1」,「 多 角 化II」 「多 角 化 皿 」,

「多 角 化IV」 の 存 在 を 確 認 す る こ とが で き る 。

ア ン ゾ フ の 「企 業 戦 略 論 」 執 筆 の 真 意 ●

ア ン ゾ フ は そ の 著 書 「CorporateStrategy,1962」 に お い て,「 戦 略 的 決 定 」 の 重 要 性 を 強 調 して い る が,そ の 背 景 と して,米 国 で は,第2次 世 界 大 戦 中,技 術 革 新 の 種 播 き が な さ れ,予 想 も つ か な い よ う な 分 野 で 開 花,結 実 し て い く 中 で,企 業 が 成 長 機 会 を掴 む た め に は,ト ッ プ ・マ ネ ジ メ ン トが こ れ ま で の 意 思 決 定 を引 続 き踏 襲 す る こ と は 許 され な い と い う こ とが あ っ た 。 ア ン ゾ フ は 従 来 の ト ッ プ ・マ ネ ジ メ ン トの 意 思 決 定 が 業 務 的 決 定 の 範 躊 に

私の研究 ・教育遍歴 一 半世紀を回想 して一75

属 してお り,そ の 特 性 と して,反 復 的,定 型 的,自 動 再 生 的,分 権 化 可 能 を 挙 げ て い る 。 そ れ に対 して,戦 略 的 決 定 の特 性 を非 反 復 的,非 定 型 的,非 自 動 再 生 的,集 権 化 と して提 示 して い る 。 しか し,こ れ は 戦 略 的決 定 の 定 義 と は言 い難 い 。 「戦 略 的 決 定 は業 務 的 決 定 で は ない」,す な わ ち,業 務 的 特 性 に

「非 」 をつ け た だ け の こ とで あ る 。 しか し,私 に と って,ア ン ゾ フ の 「こ れ か らの トップ ・マ ネ ジ メ ン トの 意 思 決 定 は 業 務 的 決 定 で あ って は な らな い」

とい う主 張 は実 に明 快 で あ り,鮮 明 で あ っ た。 そ の 上,戦 略 的決 定 につ い て の 定 義 こそ ない が,事 例,図,表 を駆 使 して,戦 略 的 決 定 の 内容 を解 明 して い く姿 勢,お よ び,そ の実 績 に は 目 を見 張 る もの が あ った 。

「図一11‑2」で は,私 の手 に よっ て,点 線 で の 境 界 線 が書 き込 まれ て い るが, こ の境 界 線 の 内 側 に あ る もの は業 務 的 決 定 の 内容 を示 して い る。 この 内側 は トップ ・マ ネ ジ メ ン トの保 持 して い る 「経験,技 術,ノ ーハ ウ」 の 活 用 を通 して 決 定 し得 る もの で あ り,「 多 角 化 」 で さ え,マ ー ケ テ ィ ン グ面,技 術 面 の 共 通 関連 性 を確 保 して い る(「 多 角 化1」)。 こ こで,ア ン ゾ フが 戦 略 的 決 定 の重 要性 を強 調 す る背 景 に は,『 成 長 機 会 が この 内側 に発 生 す れ ば,「 リス ク小,効 率 大 」 とい う こ とで,こ ん な望 ま しい こ とは な い 。 しか し,今 日で は,そ の こ と 自体,単 な る僥 倖 で しか な く,む しろ,成 長 機 会 の 多 くは外 側 に発 生 し,こ れ に 目 を向 け な い場 合,企 業 の存 続,成 長 は あ りえ な い』 とい

う こ とが 提 示 され て い る こ と に注 目 され た い。

「図一11‑2」は多 角 化 の 方 向 を示 す もの で あ り,事 業 部 制 組 織 との 関 係 は 度 外 視 され て い る。 しか し,こ れ を管 理 組織 問題 に結 び付 け て考 察 す る 場 合, 意 外 と も言 え る 成 果 を導 くこ とが で きる。 こ こに こそ,ア ンゾ フ とチ ャ ン ド

ラ ーの接 点 が あ る。

ア ン ゾ フ とチ ャ ン ドラ ーの 接 点 ●

「製 品 一 市 場 マ トリ ック ス」 と組 織 との 関 係 ●

企 業 が多 角化 の 方 向 と多 角 化 の位 置 を確 定 し,そ こで の事 業 活 動 を 開始 し

76国 際 経 営 論 集No.252003

た段 階 で,新 しい 「製 品 一 市 場 マ トリ ッ クス」 の一 枚 が 上 乗 せ され る こ と に な る。 「製 品 一 市 場 マ トリ ッ クス」 一枚 が 加 わ る度 に新 しい製 品事 業 部 が 創 設 され る は ず で あ る。 この新 し く設 立 され た事 業 部 は,「 現 製 品 」一 「現 市 場 」 を通 して マ ー ケ テ ィ ン グ上,技 術 上 の 「経 験,技 術,ノ ーハ ウ」 を蓄 積 す る こ と に な る。 限 りな く透 明 の 「製 品 一 市 場 マ トリ ッ クス 」 を重 ね 合 わ せ て,傭 鰍 図 的 に観 察 す る こ とに よ り,そ の 企 業 が 包 括 して い る事 業 分 野 は

一 目瞭 然 と把 握 で きる こ と に な る

この こ とは チ ャ ン ドラー,ア ンゾ フの 両氏 の 研 究 を リ ン ク させ る こ とに よ って,初 め て得 られ た結 論 で あ る。両 氏 の研 究 を リ ンクす る こ とにつ い て は, 反 論 が あ っ た が,ほ ぼ 同 時代 に執 筆 され,同 様 の時 代 背 景 を持 つ 両 氏 の研 究 を個 々 ば らば ら に把 握 す る こ とこ そ問 題 で あ る。 も と よ り,研 究 者 の思 い つ き に よ る安 易 か つ杜 撰 な リ ン ク は許 され ない 。 決 して,両 氏 の 優 れ た研 究 成 果 を歪 曲 す る もの で あ っ て は な ら な い 。 「私 の研 究 ・教 育 遍 歴 」 冒 頭 に お い て強 調 した よ うに,私 の 場 合,チ ャ ン ドラー,ア ンゾ フ両 氏 の よ うに,明 確 な 問題 意 識 を持 ち,そ の た め の体 系 的 な方 法 論 ア プ ロー チ,お よび,そ の た め の ッ ー ルが 提 示 され て い る論 文 に対 して は,あ くまで も敬 意 を以 って対 応 し,そ の 歪 曲 を徹 底 的 に 回避 す る姿 勢 で 臨 ん で い る。

ア ン ゾ フの 場 合,企 業 の 成 長 戦 略 に焦 点 を当 て て研 究 す る 反 面,組 織 面 で の研 究 が 軽 視 され て い るの に対 し,チ ャ ン ドラー の場 合,管 理 組織 に研 究 の 焦 点 を 当 て て い るが,各 製 品 事 業 部 間 の 組 織 間調 整 の 問 題 に つ い て は,そ の 事 例 研 究 の 中 で,断 片 的 に扱 わ れ て い る に過 ぎな い 。 両 氏 と も,卓 越 した研 究 成 果 を残 して い るが,両 氏 の研 究 成 果 の リ ン ク を通 して,さ ら な る新 しい 展 開 が 可 能 と な る こ とに注 目 され た い。

組 織 科 学 に掲 載 した論 文 【4‑12】「企 業 国 際 化 と組 織 」(昭 和60年 秋 期 号) は ア ンゾ フ とチ ャ ン ドラ ー の研 究 の リ ン ク に よ る新 しい展 開 の 可 能 性 を提 起

した もの で あ る。 これ につ い て は,後 述 す る 。

私 の 研 究 ・教 育 遍 歴 一 半 世 紀 を回想 して 一77

ア ン ゾ フ の 「製 品 一 ・市 場 マ トリ ッ ク ス 」 のMNCに 向 け て の 再 展 開 ●

ア ン ゾ フ も,チ ャ ン ド ラ ー と 同 様,「 企 業 の 国 際 化 」 を 視 野 に 入 れ て の 研 究 は 行 っ て い な い 。 前 出 の 「製 品 一 市 場 マ トリ ッ ク ス 」 は あ く ま で も 国 内 企 業 の 枠 内 で 議 論 を進 め て い る 。

◎ 「図 一10MNCの 成 長 ベ ク トル の 構 成 要 素 」(【4‑9】1979)(分 析 ツ ー ル 13)

① ア ン ゾ フ が 「企 業 の 国 際 化 」 を念 頭 に 入 れ た 上 で,「 製 品 一 市 場 マ ト リ ッ ク ス 」 を作 成 す る とす れ ば,ど の よ う な 形 に な る か を ア ン ゾ フ に 代 っ て 作 成 した の が,「 図 一10MNCの 成 長 ベ ク トル の 構 成 要 素 」 で あ る 。

② 「図 一10」 は 「図 一11‑1」 が 「製 品 」(現 製 品 一 新 製 品),「 市 場 ・ニ ー ズ 」 (現 市 場 一 新 市 場)を 軸 に と っ て い る の に 対 し,「 製 品 」,「市 場 ・ニ ー ズ 」 に 加 え て,「 国 際 化 プ ロ セ ス 」(国 内 一 商 品 輸 出 一 海 外 企 業 進 出)の3つ を 軸 と してi立 体 的 に構 成 さ れ て い る 。

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製 品

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