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程 の中 で 、 自己の同一 性 を相 手 の それ と融合 させ るこ とであ る。 こ の段階 におけ る脅威 は、孤独 であ る。 孤独 は親密 さを高 め るために 必 要不 可欠 な接触 を避 け るとい う意味 で、課 題 に反す る もの とな るb
成 年 期 の発 達 課題 で あ る生 殖性 とは、単 に 自分 の子 ど もを生 み育 て る とい う狭 義 の生殖 性 で はない。 エ リクソ ンの い う生 殖性 とは、
よ り包 括 的 な意味 での もので あ り、世 代 か ら世代 へ と受 け継 がれて い くあ らゆ る もの、す なわ ち、子 ど も、事物 、技術、思想 、芸術作 品 な どを産 み だ し育む ことを意味 して い る。
円熟 期 の発達課題 は、 自我 の統 合で あ る。 統 合 とは、 自分 の唯一 の人生 周 期 を究極 の もの と して受 け入 れ るこ とで あ る。 この 自我 の 統 合 に失 敗す ると、死 の恐怖 が頭 を もたげ る。 そ して 、す で に人生
図
2‑4
レ ビ ン ソ ンの 発達 段 階 図式 (注6)
(七年期》
老
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を や り直す に は遅 す ぎ る とい う絶 望 が支 配す ることに な る。
レ ビ ンソ ン も生 涯 を通 して の発達段 階 を構 築 して い る (図
2‑4)
。 彼 は、人生 を、児童 期 と青 年期
(0‑22歳
)・ 成 人 前期(17
‑45歳
)。 中年期(40‑65歳
)・ 老年 期(60歳
以 降)に
段 階 区分 し、生 活構造 の修正 を必要 とす る移行 期 と、そ の段 階 の達成 目標 に満 足 して い る安 定期 が交互 にや って くるとい う論 を うちたて た (注 5)。レ ビ ンソ ン も成 人期 に注 目 した発達 段階論 を展開 した研究者 であ る。彼 の論 の特徴 は、発達段 階が年齢 と強 く結 びつ いて い る ことに あ る。 彼 の設 定 した移 行 時機 の妥 当性 につ いて は、論 議 の余 地 が あ るが 、彼 の発 達段 階論 は「 中年 の危機 」 を世 に唱 えた点 で評 価 され
て い る。
エ リクソ ンや レ ビンソ ンの発達 段階 論 は、 それ まで の人間 の発達 に対 す る伝統 的 な観念 、す なわ ち、主 要 な発達 は幼少 期 か らせいぜ い成 人初 期 まで に起 こ る ものであ り、成 人期 以降 は比 較 的安 定 した 状 態 が続 き、 高齢期 に は発達 が止 ま り衰退す るとい う観念 を打 ち崩 す もの で あ った。 その意 味 で、人 間 の発達 を生涯続 く過 程 で あ る と 位 置 づ けた功 績 は大 きい。 しか し、 こ う した発達 段階 を設定 す る こ
とは、発達 の多岐性 を無視す る危 険性 を は らんで い る。
個 人 の発達 の多岐性 を重視 す る ライ フ コー ス論 では、個人 の発達 を標準 的 な発 達段 階で捉 え る ことを しない。 ライ フコー ス論 で個人 の発達 的変化 の指標 とな るの は、個人 の「 年 齢」 および ライ フコー ス上 の「 出来事経験」 で あ る。
我 々 の社 会 で は、一 定 の年 齢 の幅 にあ る子 どもた ちは義務 教育 を 受 け、 あ る年 齢 に達 す る と法 的な権利・ 義務 を有 す る とい うよ うに、
成 人期 までの 重大 な出来事経 験 は年齢 と強 く結 びつ いて い る。
一方 、成 人 期以降 につ いて は、出来事経験 と年 齢 を結 びつ け る こ とは難 しい。 例 えば、成 人前 期 の標準 的 出来事経験 の一 つで あ る結 婚 の時 機 は、適 齢期意 識 が薄 れ年齢分 散傾 向 を示 して い る (注
6)。
現 代 で は成 人期 に経験 す る出来事 につ いての年齢規範 が弱 ま る傾 向 が認 め られ る。 このよ うな出来事経験 と年齢 が強 く結 びつか ない成
人 期 を研究す るには、 ライフ コー ス論 の視点 が必 要で あ る。
で は共 に多 様 な成 人期 の ライフ コー スを歩 む親 と子 を セ ッ トに し た親子 関 係 の発達 的変 化 は、「 親 の年 齢 」 あ るい は「 子 の年 齢」 、
「 親 の 出来事 経験 」 あ るい は「 子 の出来事経 験」 の どの指標 で捉 え られ るの だ ろ うか。
この親 と子 の多様 な発達 的変化 を軸 に した、 ライフ コー ス論 で の 親 子 関 係 研究 はまだ始 ま った ばか りで あ り、概念枠組 の探求 が試 み られて い る段 階 で あ る (注
7)。
成 人 期 親子 関 係 の発 達 的変 化 を最 初 に取 り上 げ たの は、成 人期 への移行研究 で あ った (注 8)。 そ の た め成 人期親 子関係 の発達 的変化 は、 まず子 の離家 、初就職 、結 婚 な どの「 子 の 出来事経 験 」 を指標 と して捉 え られ た。人生 に お け る重要 な 出来事 の経験 が連 続 して起 こる、成 人 前期 の 子 とそ の親 に つ いて は 、子 の 出来事経 験 は重 要 な指標 とな る可能 性 が 高 い。 しか し、 それ以降 の中年期 の子 とそ の親 につ いて は どの様 な指標 が妥 当 で あ るの か、 また結 婚 や親 役割 取得 とい う標準 的出来 事 を経 験 しな い成 人子 とその親 の発達 的変化 を捉 え られ ない とい う 問題 が あ る。 よ リー般 的 な指 標 で あ る「 年齢 」が親子 関 係 の発達 的 変 化 を捉 え る有効 な指 標 なの だ ろ うか。 また、親 側 の 出来事 経験 の 影 響 は認 め られ るのだ ろ うか。 親 子関 係 の発達 的変化 の研究 は始 ま
つたばか りで あ り、そ の指標 の模索段 階 にあ るといえ る。
ライ フ コー ス論 の視 点 か らの成 人期 親子関 係研究 は歴史 が浅 く、
繰 り返 し複数 の研 究者 に よ る検証 が試 み られ た知 見 は見 あた らな い。
こ こで は「 子 の出来事 経験 」 を指 標 と した研 究仮説 と、「 親 の年齢」
あ るい は「 子 の年齢」 を指標 とした研 究 仮説 を示 す こ とで、本研 究 で の概 念枠組 の構築 に役立 て たい。
(研究 仮 説
3‑1)子
ど もの離家 、結 婚 、親 役割 取得 とい う出来事 経 験 に よ り、親 子 関 係 は発 達 的 変 化 を遂 げ る。子 の成 人前 期 に起 こ る出来 事経 験 に よ る親 子関 係 の発 達 的 変化 は、
「 成 人 期 へ の移行 」研 究 の領 域 で注 目 されて きた。親 と子 が 、 同僚 的地 位 (生活 者 、夫 あ るいは妻 、親 と しての地位
)に
つ くこ とは、お互 い に対す る関 係 の再定義 を促 すか らであ る。 また 、子 の離家 、 結 婚 、 親 役割 取得 は、親 子 の家族 構造 を変化 させ、親 子 の相 互作用
にお け る発達 的変 化 を 引 き起 こす。
この研究仮 説 は、一 般 に男 性 よ り女 性 に当 て は まる と言 わ れて い る。男 性 が「 職業時計 」 (occupational clock)に 左 右 され るの に 対 し、女 性 は結婚 、出産 、子 の成 長段 階 とい う「 家族 時計 」 ( fanily c10ck)で、 自 らの人 生周期 を知覚す る傾 向が指 摘 され る (