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ドキュメント内 教化研究 No.03 (ページ 115-122)

開 陽

" v  

ア カ タ ナ

注① l 注② i声明・施飢餓

et

c

注③

注④ l

注⑤

注⑥ l浄土宗法要集井声明譜附下巻明治四十三年版

O

縁山流伽陀の 音 楽論

F

序 文 ︼

伽陀とは︑サンスクリット語肉食}るの発音を漢字で

表記したもので?

った

﹂ことを意味する︒漢訳経中に

ある五言または七言の四句一連の詩に定型の旋律を当て

はめてとなえる曲のこと︒経文中の韻文詩を﹁偏﹂と呼

び︑これに旋律をつけてとなえることを﹁煩する﹂

とい

うところから︑伽陀は﹁

伺頒

﹂とも呼ばれる︒

縁山流声明の伽陀には︑現在前伽陀後伽陀先請

敬 種

我此道場天下和順自信教人信(光明遍照に

は︑前

伽陀

︒願以此

功徳

には

後伽陀というタイトルが

つけられているが︑その他五つの伽陀にはそれぞれタイ

トルがついていない︒)

︑ ︑

E

E

‑ e

︐ ︐

''

qE

方 島

﹂の

七つ

伽陀が継承されている︒この七つの伽陀の

前伽陀

我此道場を音楽楽後伽陀

先 請

理に研究する事にする︒しかしながらこの膨大な作業は

簡単に結論ずける訳にはいかず文継承者によっ

て ︑

かの個人差があり︑声明は継承されらがら生きている音

楽芸術と三一

口う

事が

実感

とし

て解

いずれにせよ長時間の研究が必要であり今回は︑その

序文程度にすぎず︑今後引き続きその作業を行いたいも

のである︒

伽陀を音楽的立場から考察すると声明の音階︑声明の

諸音の働き︑声明を形成する旋律型に分けられる︒

今回は声明を形成する旋律型

を重

視し

伽陀の音楽的

旋律型を形成する構造を解明する︒

分 n o  

nU  

:z:.

音階は︑声明理論書の大半がこれにあてられているほ

ど重要視されている︒

奈良時代に中国から輸入された楽書要録には︑ある

つの音を基準としてこの音の完全五度(4全音

+

l半

音)の倍音をとり︑さらにこの倍音の倍音を求めるとい

う作業をつづけて行くと︑宮商角徴羽の五音のほかに変

徴︑変宮を加えた七声ができることが説かれているが︑

のちにこの理論によって目旋がつくられた︒

さらに平安初期に書かれた悉曇蔵(安然の著)には横

笛による五音が述べ等れているがこれによって後世の律

旋がつくられた︒

呂律の二つの旋法を考えたのは︑平安時代の後期に

入ってからである︒

まず後白河法皇の著といわれている梁塵秘抄口伝集に

は︑その当時ひじように流行した郡曲(歌話曲)の旋法

が記されているが︑邑はまったく楽書要録の七声と閉じ であり︑律は悉曇蔵の五音とほとんど一致している︒さ

らに半呂半律という第三の旋法が記されているが︑これ

のちに中曲旋法はその名のとおり呂律の中間であって︑

を生じるさきがけとなったのみである︒

しかし理論と実際との食い違いを生じ︑実際の音楽と

は何の関係もない単なる机上の空論にすぎないものすら

存在する︒また呂律の旋法といえども︑実際に使われて

いる音はきわめて複雑で︑とても単純な音楽論でもって

律しきれるものではない︒

まして縁山流の声明は︑天台声明︑真言系声明の音律を

もっても解明しがたい独特なものを持っているところが

多々

見られる︒

声明の音階

( 平

調)

呂(上曲)

中 曲

律(

下曲

)

平 調

宮宮

]

勝 絶 下 無

‑ 109‑

五音程関係

調 県 鐘 黄 鐘 鷺

41 

越 断 金 調

宮ー商←長二度

邑 (上 曲)

変宮 羽

角商ー←長二度

変徴│徴←短二度

L羽←長二度

宮ー角←長三度 羽ー変宮←短二度

l徴←完全五度

~~

羽 宮

角l変徴←長二度

変宮│宮←短二度

宮 羽

←長六度

中曲

宮ー商←長二度

角ー徴←長二度

1羽←長二度

宮ー角←完全四度

(下 曲)

宮ー商←長二度

ー羽←長二度

宮l角←完全四度 商ー嬰商←短二度

l嬰羽←短二度

宮 徴

←完全五度

商ー角←短三度

羽l宮←短三度

宮ー徴←完全五度 嬰商l角←長二度

嬰羽l宮←長二度

l羽←長六度

角ー徴←長二度

現在の洋譜にすると左記のようになる︒ 宮l羽←短六度

‑ 110‑

現在のi羊絡にすると下記のようになる。

呂(上曲)

1

@

@

声明 の

諸音

の 働 き

宮・徴はともに安定観ある終止を任務する︒

宮は主音の働きがある︒

商は常に高音への仲介の役をなす性格をもっている︒

角は音階の特性を左右する︒

徴は盛んなる姿で幅広く動揺する︒縁山流伽陀にはこ

の音は見あたらない︒

羽は不安定な音であり︑宮音に引きつけられる(導

音)傾向がある︒

*一般には右記の様な事柄が常識のようだが︑縁山流に

対しては一部当てはまらない箇所がある︒

旋 律 型

現在の声明は旋律型の音楽である︒旋律型というのは

一定の形をした旋律の短い単位であって︑これは音楽の

積み木に相当する物である︒この最小の単位である旋律

型が数多く存在し︑声明の曲は色々の旋律型が組み合わ

せられた積み木細工のようにしてでき上がったのである︒

﹂の旋律型というのは︑それぞれまとま

った

旋律の型で

あるから︑それ自信でいわばすでに完結している単位と

もいえる︒天台声明︑真言系声明においてはオクターブ

にわたるものがほとんどない︒広くてもせいぜい完全四

度までの範囲に限られている︒たとえばオクターブ(完

全八度)という音程は︑二つ以上の旋律型が適当に積み

上げられた場合のみ現れてくる︒しかし縁山流声明は︑

﹂の音程幅が一つの旋律型であっても不規別である︒こ

の点を非常に着目し︑縁山流声明の旋律型を解明してい

く事で︑その特色︑芸術性を解明できるのである︒

その旋律型には単複の二つがある︒

単旋律型とは︑例えば賓ユリ

押し 当

二L

/

f

り 杉P 号│ 込

大山がある︒また縁山

逆ソリ

流の特徴は単旋律型を色々に組み合わせ複旋律型を造っ

ている事である︒これらの特徴については︑墨譜・楽譜 で説明する事にする︒

論 ︼

調子について

伽陀を唱える調子即ちどの調号(西洋音楽でいうと︑

ノ、

るかという問題である︒ 長調︑ホ長調等︑日本音階でいうと壱越調︑平調)で唱え

陰陽五行説によればこの図

のように春夏秋冬に分けて

調子を分けている

︒(

尚 ︑ 仰に関しては他より用い

る)縁山ではどのように唱

えていたのだろうか︒

別表墨譜1は明治四十三年

の墨譜であり︑調子出音

はなにか記していない︒し

かし別表墨譜

2

は大正十

五 行 調 子 音 階 方位 国 家 { 双 調 角 東 阿悶 黄鐘調 貧生 土周 壱越調 中央 大日 tk  平 調 西 調 陀 盤 渉 調 鰐 迦

一 112‑

三年四月発行の法要集で前伽陀平調︑出音宮後伽陀

平調︑出音角と記してある︒現在では伽陀の調子は平

調で唱えているが音程を幾分低く唱えている傾向である︒

しかし調子については︑

今後

研究が必要である︒

そして現行では別表墨譜3の五音より別表墨譜2

の博

士に近い唱え方をしている︒

前伽陀(別表墨譜2と別表墨譜

3)

別表

2 2 1

参照

( A )

は明の字の中心より博士が書かれている︒

思う

にこ

の立

日は

宮である︒

( B )

は遍の字の肩より博士が書かれている︒こ

の立

回は

角である︒

( C )

は照の字の中心より博士が書かれている︒

この

音は

宮である︒

別表

3

5 1

参照

( A )

は明の{子の中心より博士が書かれているが 商(六)の音程が記してある︒

( B )

は通の{子の肩より博士が書かれている音程

は角

(夕 )の 音程

が記してある︒

( C )

は照の字の中心より博士が書かれているが

商(六)の音程が記してある︒

このように現行の音と五音に誤差がある事を指摘して

おく

︒詳しくは後でで指摘するが現在唱えている伽陀の

音程と墨譜の五音の相違点を一例あげると下記のように

なる

︒別表3511墨譜と別表43

113

13五線譜

を比較していただくとお解りのとうりで平調の調子で商

02

であるが︑現行ではGより少し高いピッチにすぎ

ih︑︒φBBLV 

完全に違う所は別表35

1G

‑H

と別表4

3

D

Eの終止形の音である︒

別表3

5 1

Gはエーは宮

( E

)

商(

吋冊

目)

Hの 界

カは

商(

司自

由)

アイ

は宮

( E )

即ち長二度の関係で終止

‑ 113‑

しているのに対し現在唱えている終止形は別表4声明とは器楽音楽ではなく︑どの音にも︑はまらない

3 Dl宮エ

( E )

商(

司冊

目)

より

少し

低い

Eの界ファジー理論的音程が声明師の妙味であり非常に難しい

カは

商(

g )

より少し低い音アイ宮(

E)

即ち長二度技法である︒声明は伝承者の口伝により受け継がれてき

より狭い幅で終止している︒これは︑所作(礼)する為ている︒その時代々々の伝承者の努力が今日の縁山声明

音程が商・宮の幅が狭くなる為である︒たる生きた音楽︑芸術性となったのである︒

このように調子はその季節︑堂内の広さ︑唱える人のこの意味からすると︑明治的同年の墨譜に調子︑出音が

音域︑音程もまたほかならない関係となる︒ホされていないのも理解できる︒

律 型

伽陀中にある旋律型(五線譜の音は例である

︒ )

ユリ

・母音を基音より完全四度または完全五度上の音を一定の間隔から次第に速く基音に向かって約口回お回

前後揺る︒

'‑.( 

ドキュメント内 教化研究 No.03 (ページ 115-122)

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