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§2. 逆三角函数

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Academic year: 2024

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§ 2. 逆三角函数

復習:合成函数の微分 ! f(g(x))"!

=f!(g(x))g!(x)

注意2.1. f!(g(x))はf!(x)のxのところにg(x)を代入したもの.

すなわち,f!(x)とg(x)の合成函数.

(f(−x))!=f!(−x)·(1) =−f!(−x).

たとえば,f(x) =x4のとき,f!(x) = 4x3.ゆえにf!(−x) =4x3

一方でf(−x) =x4より,(f(−x))!= (x4)!= 4x3で,これはf!(−x)とは異なる.

例題2.2. f(x) =x3g(x) = sinxのとき,f(g(x)) = (sinx)3= sin3x.ゆえに

!f(g(x))"!

= (sin3x)!= 3 sin2xcosx.

逆函数とその微分

f(x):区間Iを定義域(変域)とする1対1の函数とする.

すなわち,x"=x! = f(x)"=f(x!)が成り立っているとする.

J:=f(I):函数f(x)の値域とする.すなわち,J={y; y=f(x), x∈I}. 定義2.3. 各y∈J に対して,y=f(x)となるx∈Iがただ一つだけ存在する.

yにこのxを対応させる函数をf(x)の逆函数といい,x=f1(y)と表す.

明らかに,f1(f(x)) =x(∀x∈I)であり,

x y=f(x)

f

f1 f(f1(y)) =y(∀y∈J)が成り立つ.

注意2.4. 独立変数をx,従属変数をyと書く習 慣に従って,y=f(x)の逆函数を,y=f1(x)と 表すことが多い.

逆三角函数:

(1)y= sinxI:=#

π2,π2$で考える.

π 2 1

−π 2

1 y= sinx!

π2!x!π2"のグラフ

x y

O

1 π 2

1

−π 2 y= arcsinxのグラフ

x y

O

1

グラフより,y= sinxIで1対1の函数である.値域は[1,1].

ゆえに[1,1]を定義域とする逆函数がある.この函数を sin1xまたはarcsinx

(アークサイン)で表す. 【例】arcsin 1 2 = π

4,arcsin%

3 2

&

=−π 3  (arcsinx)!を求めてみよう.簡単のため,以下ではg(x) = arcsinxとおこう.

π2< t <π2のとき,g(sint) = arcsin(sint) =tであるから,両辺をtで微分すると g!(sint) cost= 1. · · · ·'1

x= sintとおくと,π2< t <π2であるから,cost >0.ゆえに cost='

1sin2t= 1−x2. 'より,g1 !(x) = 1

cost= 1

1−x2.以上より,(arcsinx)!= 1

1−x2. (2)y= tanxI:=!

π2,π2"で考える.

!!

π 2

−π 2

y= tanx!

π2< x <π2"のグラフ x y

O

""

π 2

−π 2

y= arctanxのグラフ x y

O

グラフより,y= tanxIで1対1の函数である.値域は(−∞,∞).

ゆえに(−∞,∞)を定義域とする逆函数ある.この函数をtan1xまたはarctanx

(アークタンジェント)で表す. 【例】arctan 1 = π

4,arctan%

−√1 3

&

=−π 6  g(x) = arctanxとおくと,π2< t <π2のとき,g(tant) =tであるから,両辺を tで微分すると

g!(tant) 1

cos2t= 1. · · · ·'2 x = tantとおくと,cos2t = 1

1 + tan2t = 1

1 +x2 であるから,'より,g2 !(x) = cos2t= 1

1 +x2.以上より,(arctanx)!= 1 x2+ 1.

2

(2)

(3)y= cosxI:= [0]で考える.

π

1

π 2 1

y= cosx(0!x!π)のグラフ x y

O

1 π

1 π 2

y= arccosxのグラフ x y

O グラフより,y= cosxIで1対1の函数.値域は[1,1].

ゆえに[1,1]を定義域とする逆函数がある.この函数をcos1xまたはarccosx

(アークコサイン)で表す.(arccosx)!= 1

1−x2(自習).

例題2.5. y= sin(arcsinx)のグラフをかけ.

【解答例】f(x) := sin(arcsinx)の定義域は1≤x≤1であり,arcsinxの定義から f(x) =x(1≤x≤1)である.

問題2.6. y= arcsin(sinx)のグラフをかけ.

【解答例】f(x) := arcsin(sinx)とおく.f(x)の定義域は−∞< x <∞である.

(1)−π 2≤x≤π

2のとき.arcsinxの定義から,arcsin(sinx) =x

(2)π

2≤x≤3π

2 のとき.−π

2≤x−π≤π

2であるから,(1)より arcsin(sin(x−π)) =x−π.

ここでsin(x−π) =sinxであるから,結局f(x) =−x+π

(3)f(x+ 2π) =f(x)であるから,(1)と(2)からわかるy=f(x)の−π

2≤x≤3π におけるグラフを周期的に延ばせばよい. 2

−π

2 π

2 π

2 3π

2

−π 2 π

π

y=f(x) (π2 ≤x≤3π2)のグラフ

=

x y

O

−π

2 π

2 π

2 3π

2

−π 2 π

π 2π

−π

y=f(x)のグラフ x y

O

3

【宿題】(5月10日提出)

[ 1 ] 次の値を求めよ(答えだけでよい).

(1) arcsin 1

2 (2) arccos%

−√1 2

&

(3) arctan

3 (4) lim

x→∞arctanx [ 2 ] arctan 1

2+ arctan 1 3 = π

4 であることを示せ.

(ヒント: α:= arctan12β:= arctan13とおいてtan(α+β)を計算せよ.

0<α<π4かつ0<β<π4であることに注意.)

[ 3 ] 次の函数を微分せよ.

(1) arctan

(1 +x

1−x(1< x <1) (2)a >0を定数とするとき,x√

a2−x2+a2arcsin x

a (−a < x < a)

4

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