玉§鰯一6 姦藩大学教奮単離論集第§§弩
遵2
﹁大経師 昔暦﹂の問題
勝
倉 壽
一
一 はじめに
坪内逡遙らの近松砺究以来︑﹁大経麟蓄暦﹂のおさん・茂兵籍の姦通事
件は﹁騰然の過誤﹂の慧麟︑﹁意志なき姦通﹂と解萩され︑それを作最の
購造的な総懸にまで及ぼした広末繰氏の輪形備わる︒
即ち︑広宋氏は﹁この麟そのものが︑意志なき姦通という状洗のもと
にはじめて始まってくる麟無であると規定し︑﹁結局︑姦通以後の蕊藤は︑
その姦通の結果生じてくる周露の悲麟︑遣瀬夫婦と玉︑梅籠の悲麟を中
心に展覇さ認る鰹な齢ことを挙げて︑﹁姦通を意志なき姦通として書こ
うとする近松の意麟が﹂﹁遂に︑この修品全体を慧麟として完結させるこ ハミロとを妓げた恥と評した.氏の誘説は︑姦通事件を素緩とするドラマの構
成要鐸の複雑さと問題を雛快し︑悲麟への純化の園難さを指摘している
ことにおいて︑難聴に値する︒
↓方︑おさんの人勃形象をめぐっては︑不幸な錯誤の慧麟の受難者と
して定位することから崖発した観衆の作贔解釈に疑周を罷越し︑おさん
を﹁危険な罪の匂い舞重大な通矢への可能姓を身にまとう女恥と解する ハえレことから鐸晶の再評緬を求めた松瞬仁氏の卓説が備わる︑以後の修贔譲
が︑広末・松蠣両氏の概説を基礎に据えつつ統一的な作品解萩を得よう とするものであったことは︑必然であったと書ってよい. ところで︑﹁重大な遺失への薄饒姓を身にまとう女﹂が﹁意志なき姦通無に臨るという姦通のドラマは︑どのような条群下において可龍であったのか︒姦通の意志の有無についてみれば︑少なくともおさんについては︑夫の大経麟以春以外の男を想定していないことから﹁意志なき姦通﹂であると奮いうるにしても︑茂兵籍には瞬瞭な姦通の意志が存在していた︒当の権手を玉と誤認したにしても︑﹁たとへこのま﹄死するとも一生に︼ ︵3︶度駿ふれて︒玉潜思ひを購させ猜の愚を送らん﹂という︑瞬確な意志のもとに玉の寝藤に忍び込んだのは事実だからである. 一方︑玉の方にも茂兵衛に薄して密通に近い感鋳が存在していたことは︑ じたい私瀞あの人に骨身に染んで惚れまして︒二年このかた昌説け ども器量に鍛金はぬこうたうな︒堅苦しい編麗な生れつき︒奉公の うちいかなこと女子の手をも握らぬの.女子の顔は明いた昌で.晃 ることもいやぢやのと愛想づかしばつか鯵で.やさしい書葉もかけ られず.エ㌧饑えぬ鎌はれた︒機いノ\と懇ふ矢先さつきの難儀︒ 見やったの︒正解罰が当ったよい気練とは愚ひしが.いやさうでな い緩みといふも恋から趨った憎しみ.恋こそは峠はずとも惚れたは
定よ︒こ㌧で心底見せいではと我が身を捨てたこの玉を︒まだ不優
︵一︶
勝倉壽一1「大経麟貸縢葺の幾題 凝
とも思やるまいとほんに鰻めしうござんする︒
という警護きに︑﹁茂兵衛に心をかけ命も捨てんと思ひ込﹂んだ心構が畦
露されている︒茂兵籍に寄せる危験な鬱勃を有していたことは指摘され
よう.ここにも︑綻矯人間の姦通事件の百態性は存在した︒
鎚って︑茂兵籍の印鞍盗薦が登覚した新︑玉の窮状を救うための藤為
であるとする玉の弁解に録して︑当主の以春が﹁さてはうぬらは密通か.
この大経麟は禁中の簿役人侍属事の町人︒不義の上に主の醸轡盗み押す
大罪♂と疑ったのも︑下女の顛みで手代麟主人の醸講を盗濡して金の工
面をしょうとした事実に籍して見れば︑密通考の狸罪かとする嫌疑は︑
取締鞍上の疑念として当然であったとも言える︒このことは︑玉に執心
していた以春の媛麺心として単純化される開題ではなかったのである︑
また︑玉の霞から暴露された主手代勝右衛懇のおさん宛の艶書事件は︑
穣手が隔意すれば姦通に進む驚態性を有していた.腰元のかやを通じて
の積纒的な働きかけは︑玉の鰻止にあっておさんに伝えられることはな
かったぶ︑瞬確な姦通の意志を有していたことは議定しえない.
本俸におけるおさん・茂兵衛の姦通事韓は︑主手代︑下女もまた姦通
の意志を内包するという特殊な状漉下に成立したものである︒しかも︑
以春の玉に麟する執心は雛に捲くとしても︑茂兵籍と玉︑助虚衛闘とお
さんの姦通の可籠性を語りつつ︑全く当事者に共通意志の存在しなかっ
たおさんと蔑兵衛の姦通麟が選び取られたのはなぜであったのか.おさ
ん・茂兵衛の姦通と甦飛琵という露瞬の事実︑それに取材した三十三睡
忌の.遜善麟であるという条件を離れてみれば︑夫の薄鷺を雛み︑夫との
瞬会に執着するおさんと︑想いを寄せてくる薫への報謝のために寝翫に
忍んだ茂兵衛とは︑本来最も成立しにくい姦通者たちであった・
そのことが︑従来︑本礁を﹁偶然の遜譲㌧意志なき姦通﹂のドラマと
縫えてきた瞬以であるが︑いまは砺究史の追認が羅的ではない︒最も成 ︵︸.︶零立ち難い姦通劇を近松が選び取ったとき︑それに聡わる考たち︑特におさんの大効形象と姦通麟における位置︑おさん・茂兵衛の助命に有効な働きをなしえない無駄死として俸品の欠臨に数えられる玉の犠牲的な菟︑及び唐突な登場を搭摘される作品末尾の東岸愁巌の麟傘の設定には︑姦通麟の本質に関わる周題が込めら蕊ていたであろうことが薙灘されるのである.
二 おさん像の周題
唐猫が穀猫呼ぶとて薄化粧.するはしをらしゃ.猫さへも夫故忍ぶ
に我が身は.なんと唐警の.エイソ琴や綱よ蓼︑解けぬ契瞬ぞや.︑
じゃれてそばえて手鞠取れノ\ま㎜つ二つ.⁝︑ぢ囲つ五つ六つ七つ
る八つる九のほんほ十んえ.えいころくノ\.ころり火燵にしな
だれて︒なつくもおのが.恋ならん︑そ為は蓄の女三の宮これはお
さんの当童女.夫の名さへ春を以ては色香に鳴る︒梅の暦の橿本大
経麟以春とて︒
幾に松麟氏の講読されたところであるが︑上巻幕瞬きのマクラは︑猫
のつま亦細いの隷〜講からおさんの←大以春への執養・むを賠二下し︑反面で︑懲掴
の恋から密通女﹁女三の富﹂を導き濃し︑おさんの密通への予兆を語っ
ている. こりや男持つならたった⁝人持つものぢや.騰男すれば礫にか〜る
女子のたしなみ知らぬかと︒︵中略︶ヤイ間男しのいたづら春︒粟襲
臼へ行きたいなと.後の我が身を魂が.先に知らせτ⁝⁝
三毛への教護の陰に﹁夫に愛されぬ女み内露にひそむ危験な衝動﹂を
読み取る松綺氏の蔑論は認められるべきである︒しかし︑ 一方︑おさん
の綴に密通が癒飛であることは充分に霞覚されていた.その鼠講心を越
董9舗一一6
鵜島大学教育学部論集第総碧 輔
える程の執著の蝿象は存在せず︑茂兵籍もその鰐象とはされていない︒
玉が茂豆ハ虚鯵への鑓心いを菰離隔り︑以老骨の一報℃むを生麺旧した>︸きも︑おさんが茂
兵籍に心を動かされた様子はなく︑以春への媛妬心に怒管を感じている.
勇奮盤とは連合以春殿︒女緩︼人まぶってみる男とてはなけれども.
あんま箏女房を舞呆にした踏みつけた建方.涙がこぼ託て腹が立つ︒
夫の悪性への怒甑︑腹立ちは︑しかしそのままの形で激発はしない︑
露頭の﹁じゃれてそばえて㌦ころ鯵姫燵にしなだれて︒なつく﹂ことを
求めるおさんの﹁おのが︒恋﹂は︑どこまでも﹁春を以ては色香に騰る﹂
浮気な夫に帰する執着と︑﹁夫に愛され痴女しの鰯みの感鋳の表鑓であっ
たからである︒
なうこの上に無心都ある︒そなたとおれと代ってこ〜にお蕊を寝さ
せてたも︑いつもの賂で以春殿瀞ござる鋳.遠いつ懐みつ霞議かせ.
今露は玉の靡きやる顔で夜の瞬くるまで抱いて寝て.内外の者の見
る薦︒幸ひ母援泊ってなり生聡か正せて本望遂げたい.
禁牢御矯の表装工の長で︑新暦霧行の権利を与えられた大経麟家の内
儀が.夫の浮気に嫉擁して下女と寝醒を取蓼替えるという常軟を逸した
行為が︑簸吟妻にすぎないおさんの肉声の薩︑露として語られる.そこに
は︑夫に恥辱を与えて意趣を晴らすとり2冨辞とは裏腹な講農の期待が
露呈している︒
㎜方︑麟畜衛賜の譲におさんは発覚すれぱ死罪という極溺を覚権の櫓
手に糧当する性的な魅力の持ち主であった︒そのような衝動を起こさせ
るおさんの無鋳備盤︑空閣の寂しさから来る危うさは認められなければ
なるまい.︑
ともあれ︑事件以麟の酵常においておさんの茂兵籍に録する縫合は認
められず︑茂兵籍にもおさんへの異姓としての瞬心を示す表現はない︒
鍵って︑﹁意志なき姦通﹂とは︑瞬確な姦通の意志は持たないな潜らに︑ 空蟹の寂しさのために﹁亀険な衝動にを内蔵するおさんと︑瞬確な意志を有する茂兵衛が︑当の頬象ではない穆手と姦通を麗したことになる.このことが︐姦通以後の二人の行嚢を根雛づけることになる︒ 姦通の発覚とともに大経麟家を灘奔したおさん・茂兵衛のその後の連取蓼を遮るとき︑我々はまず次のような叙遠に患会うことになる︒ 結ぼれて︒なまなかつらきみだけ綜の︑おさん茂兵衛は夢にだに︒ 恋せぬ仲の恋とな穆.連れて産蓉しその鞣しも︒︵中鶏︶夫婦にあら ぬ夫媛のさま神仏にも人購にも.うとまれ茱てし身の上やと︑互の 心秘づかしく顔うち上げて顔と顔︒見合せ顔を廊めては涙の︑外に 雲葉なし.なう茂兵籍殿︒とてもわしらは今βあって明轟ない身︒ 命を命と患はねども−−⁝− ﹁夢にだに︒恋せぬ紳の恋と成陰︒﹂とは︑﹁夢でさえも恋せぬ仲が真の ︵4︶恋とな﹂つたの意であろう︒また︑﹁互の心恥づかしく顔うち上げて顔と顔.見合せ顔を歩めては篇という互いの羞恥心と徴妙な表現に込めら為たものも昇進されてはなるまい︒茂兵衛炉寝旅に忍んできた時︑以春と誤認したおさんは﹁はっと騰騒ぎ.身も震はるy空寝入管\その手を取って瞬寄せて︐醗と駿とは合ひながら㌧涯は湖水を灌へた篇とある︒空・麟の寂しさを満たされた女の奮董が︑この場藏にのみおさんに﹁なう茂兵衛殿賦と響ぱせている.姦通者とは︑本来肉体的な充足と罪悪感に薄まれながら.生と死の狭聡をさまよう看たちの講であったからである︑その愚昧では︑二人の姦通は繍遅的な次元における﹁意志なき姦通恥ではあ静えない. しかし︑姦通看たちを悲麟の主役に定盤しょうとするとき︑遜之の閤
の肉体的な充足を語ることは許されない︒爾人の逃亡生活における態度
・得状を譲るとき︑近松はくどい程に主従の位蟹を明示し︑おさんに遍
ちへの無権を語らせている.
︵三︶
勝倉壽一二「大経額蕃贋三の霞題 3§
・ 二人に不義のあやま静は.微塵ほどもなけれどもほんの霞黒み廻
鞍合ひ︒言誤立た癒晶とな瞬奈洛中に嘉生の名を流し.罰のあたつ
たこの上に.捗署文立てんやうもなし︒父様のお腹立ち母様のお糧み
も︒私かはいい上なれば来量をかけて形見の書葉︑我々は天の網と
ても逃れ癒命のうち︒親たちに会ふからは本の空に暴されて.骸を
鐘で突かれても愚ひ置くことござらぬと︑縫謹き嘆けば⁝⁝:
・ 取違へうがどうしゃうが以泰といふ男持ちながら.そなたと醗纏
れ寝たは定︒形は生れ変っても︒この悪名は酸られ撫.
・ たず忘れぬは二人の窺︒さていとしいは幼麟染の以春機︒こなた
もわしも織塵濁らぬこの心︒書訳して死にたいとまたさめ.ざめと
ぞ泣きみたる︒
この時︑おさんの心を支醒していたのは︑玉と茂兵籍の密通に巻き込
まれた被害者の意識であった︒夫の浮気心を諌めるための寝辮取替えが︑
あいにくな儀然から茂兵衛との遜譲の姦遜に購ったのであ瞬︑心はあく
まで央以春にある.そのような遍誤の行為への後悔と夫への詫び︑心の
潔白の訴えが︑犬猫の行為であるとする遣瀬の総蓬的な幾霧との闘に精
義の愁嘆場を形成する.その時︑空態の寂しさから夫を求めた肉声の部
分は表灘から潰えてしまう・﹈方︑茂兵籍は撫害者意識から︑おさんを
巻き込んだ罪の意識に苛まれることになる.このような心の懸隔麟肉体
的な結合の意志を掬え︑主健の隣保は動かない︒
おさんが重藤から茂兵衛を罪に巻き込んだ自らの責任に悪い至るのは︑
捕らわれて飛揚に撰かれる道籍においてであった︒事構の麹穂を闘わず︑
姦通の事実の有無のみが死命を鱗する葬鷺な法の裁きに雛拝するとき︑
おさんははじめて姦婦という農らの瑳実を主体として受け癒め︑自らの
常軌を逸した﹁慾気しが事件の発端であり︑茂兵衛がその被害者である
事実に気づくことになる︒ ︵醗︶ おさん茂兵衛に需ふやうは.よしなき女の諮気故.なんの餐なきそ なたまで︒あれ不義者と危醸つひに命の滅馨︒︵牛酪︶たず海事もか んにちと声も.涙にかきくる〜︒茂兵衛やうやう顔を上げ︒こは愚 かなむおさん檬︒火に入り水に入ることもさだむ露果と諦めて︒せ めて未棄のくろ嚢を逸れ.二季の鞍岸に郵らんと念じ給へや南無睡 強縮︑ 名実ともに姦夫姦婦にな蓼果てるしかない最期場に至って︑はじめておさんは茂兵籍の存在を直観する.茂兵衛もまた主柱のくびきを離れて︑おさんと正藏から向き合うことになる︒ あれでそなたの身を突くか︒是でそもじを殺すかや︒戯忌も今は偽 警と.二人は顔をうち合せ︒購護き焦れて泣く涙⁝一・ 総揚に引かれていく遊蕩で︑林立する麺飛の鑓を見ながら︑はじめて茂兵籍はおさんを﹁そなた篇と陳ぶ.一般的には翼下の者に鰻いる蝋称の代名詞である.おさんが購いる﹁そもじヒと相俟って︑麺飛の場において二人は靖等の死鐵の道の連認合いであることを確認したのである︒二人ぶ互いを結びつけている﹁露果恥に気づき・互いを支醒する超越的な運命の麟に鐘鐸する覚藩を定めたとき︑二人に死を受け入れる心の準備が整えられる︒ なんど小獣に鐸られて強き置濤にあわ馨鑓︒鐵上の水に名を流すお さん茂兵衛麟新精霊︒聡づかしながら手向草︒属じ罪科の下女が名 の︒たまは冥途に通へども︒魂騰この盤にとダまってともに浮名は くだすとも.冥途は主従一瞬にて娑婆で手興れし玉が業︒無翼の釜 で茶を沸し︒往来の人の︒図譜受け.我が身の籍むひらく馨. 姦通者の浮名を流し︑主従三人ともに無間地獄・焦熱地獄の苦患を受ける覚落を定め︑二人が名実ともに姦通煮にな鯵果てた時︑二人の前に
来量への救いの場溺成立する︒﹁綴然の遍誤㌦意志なき姦通しという被害
ig鶴一6 姦島大学教育学黙蒲集第懸寒
3き
者意識から離れ︑褻ら罪を主体的に受け入れて︑姦通者として生涯を覇
じょうとする諌めの果ての籍管が︑二人に宗教的な救済の場を饑くこと
になるのである︒
おさん・茂兵籍が姦通劇の中で真の慈麟盤を帯びるのは︑この瞬闘で
あった.飛死の現実を踏まえた追善麟の芸備的な到達点をここに認める
ことが縢来よう.唐突な登場を捲摘される東岸趣向の設定も︑右のよう
なおさん・茂兵籍の慈麟姓の高携を踏まえて準備さ轟たのである︒
三 玉の死の意義
欧に︑﹁大経麟蕃暦﹂の悲麟の展麗を導く重要な脇役として︑下女玉の
存在とその意義について考え延い.
手代茂兵衛への思慕のために難鵯盗矯事件に麗わ瞬︑おさんの請いに
応じて寝鎌を替わったことから︑仲立の嫌疑をかけら蕊て請け人の鶴父
権籠方紅送雛返さ翻た玉は︑おさん・茂兵衛の跡命のために簿龍の説得
に慈じて善を窮られる︒
この玉は︑上之巻においてこそおさん・茂兵籍の姦通事件に重要な縫
わ鯵を持って登場するが︑中之巻では海蘿方に送鞍赫けられ︑纏縫の説
得に応じて死を覚籍する場面に鑽るに止まる︒中之巻ではむしろおさん
・茂兵衛と遣瀬夫婦の嬉義のからみが中心をなしてお鯵︑玉の登場場藏
は繹贔全体においても遣瀬夫媛・栂龍と比べて多いとは言えない︒
にもかかわらず︑麟中における玉の存在が強蒸な漆象を残すのは︑下
之巻における首桶の籍撃的な登場による.しかも︑﹁全鶴を通じて最もい ︵5︺たましい犠牲者﹂である玉の死は︑﹁伯父の無意練な解決策に乗って︑無
警命籍﹂したあで脅・・あ護無摯あった繁慕︑瑳お
さん茂兵籍の姦通を決定づけてしまう.あわれ︑けなげの馨象は残すに ロゲごしろ︑その存在の意義は無に等しい.﹂と評されるものである.このよう ハぎいな﹁不条麗な話﹂とも言うべき玉の犠誓的な死は︑いかなる簿懇の要請に縫ったものであったのか︒ 広末氏は︑このドラマが﹁姦通そのものに惹麟的感動がなく︑姦通の結果ひきおこされてきた健羅的な悲麟が.この麟の雫小藩を握っている﹂とする解萩から︑玉︑権龍︑道醸夫婦の内面的な葛藤に悲麟的感動を求めて︑次のように誘く. 遵顯夫婦も玉も︑二人の姦通に璽して繕禅的な罪の意識を感じるこ とはない.︵中路︶縫羅的な悲麟はもつばら︑罪の意識とは無縫孫に 押しつけられてくる社会的舗裁に鰐し︑おさん・茂兵衛をどう救う かという形であらわれる︒むしろ罪の意識がないからこそ︑おさん ・茂兵衛を救おうとすることが鐵来るし︑︵中略︶玉・権龍と遣瀬夫 嬬という二鐙の人聞に行動を与えることになる︑︑ おさん・蔑兵籍の姦通事件に速瀬夫婦が直接的な責任を請われることはないとする広末氏の見解は︑それとして認められる︒しかし︑選顧とおさん・茂兵籍との縫わ鯵について言えば︑﹁道腰の魚籠さが嬢への借金 ぞレ敏頼とな﹂蓼︑その﹁体面意識が︑事件の崩き金とな﹂つたことは見遷されてはなるまい.︑もちろん︑欝金依頼後の事の成り春きは遣瀬とは無聡係に進行したのであり︑蔭らの罷与を知るよしもない道顯が量総の義遷と父幾の愛情の狭開で善徳し︑麟命のために奔走したことは改めて霊うまでもない︒ 連類夫婦のことはしばらく捲くとしても︑玉の犠駐的な行動の原運をなしたものはいかなるものであったのか.白方勝氏は︑纏縫・玉の行為を主従の義理において縫え︑要旨次のように説か為る. 梅籠にとって主従の義蓮は縫辮に遵奉すべきものであ蓼︑その緩韓と観念に生きている.観念に生きる梅龍と瑳実との購たりが義蓬の観念に
︵五︶
「大経麟昔塾の開題 37 勝倉壽
繰られた大鷺の喜麟性を生む︒玉は覚籍して犠牲になったのではあるが︑ ︵讐梅龍岡鐵︑義理に繰られた人聞と書ってよい︒
梅籠・玉の主従の義還は︑本来はおさん・茂兵衛解背負うはずであっ
た義礫を代行し︑梅龍はそれをより強化したものと奮い換えることが患
来ようか︒金醸文雄氏は.右のような解験から﹁近松は感性的な其感の
みに終わらせる享飯匙から救い︑撰進的な立詰化をはかった﹂と議いて
︵葺︶いる︒罪の意識を持たない者と︑義理に縛られた者という論者の薄黙的
な遅解に︑董の建櫨の複雑さは看取されよう︒
茂猛£鶴への懸船慕から羅蝋刊次皿罵事件に舶騨わ鯵︑以春の執・むを生環撫したこ
とからおさんの嬢姫による寝勝取替えに発展した一連の事件が︑玉の行
為を呼び起こしたことは言うまでもあるまい︒しかも︑おさんの寝床に
玉搭入れ代わって寝ていた事実が︑二人の姦通を不幸な錯誤ではなく意
志的な行為であることを傍証し︑二人の駆け落ちの事実がそれを決定づ
ける︒玉の寝湧取替えは窮確な仲立の麺擁をなすものであり︑法的娘分
は免れえないことになる︒実在事件における﹁下女密夫の肝蕪㌧たまに 脅︶も﹁獄羅篇に越せられていた︑
おさん・茂兵衛の姦通鐵奔事件は︑本来︑姦通の意志を有していた玉
と茂兵籍の闘に起こるべき事件であむ︑おさんは不幸な身代わ鯵であっ
たとも害いうる︒以春の執心という蓋の告白が︑あいにくな超然の俘罵
とはいいながらおさんに姦婦の汚名を負わせ.死の灘に追いやることに
なったのであ絵︑玉がおさんの麟命に命を投げ鐙すことは当然であった
とも繋える.
一方︑玉の死の意義について考えるとき︑おさんへの艶書を玉に知ら
れ︑監複されたために暴的を達せず︑仲立のかやが艶書を焼隷したとい
う︑主手代勘右衛霞の艶書問題が重要な意喋を有する.
玉は鰻みの身をふるはしこれ跡右籍門︒勅には了絶品も有る︒おさ ︵六︶ ん様茂兵籍殿一瞬に退いての主なれば︒闘男でないといふ言誤はな けれども︒かう成下つた始吟は以春簾の悪性と.そなたの心の俊人 から.おさん様に惚れた闘男といふはそなたぢや︒腰元のかやを騙 して︒侮や後や取らせて頼んだを知ってみる.もういはうもういは うと思うたれどいやノ\入の換る事︒とかくおさん様に疵さへっけ ねばよいと思うて.銚の玉が急度嚢になって︒おさん繊の綴を一寸 も離れぬやうにしたによって.かやめもいひ墨す新がなかったやら 私をけぶたさうにして︒そなたの文を焼いて捨てをつたも見てみる︒ それをねたに思うて鋭を棒に取鞍なして︒動のやうにしなした.お のれを礫にかけ︒かやめがまつ魏のやうに縛られ獄醗にか玉る敏な れど︒動の玉潜慈悲心一つで勝つた︒鈍の箆是をいはうとすればい ひ濃しノ\人でなしめ.慈悲が敷になったかとかっぱと伏して︒泣 きければ.ふんぱ惨め︒麗迷うて侮ぬかす︒請人燧に預けたといひ 鍛てて立帰る︒ 玉は︑おさん・茂兵衛の遜ちの姦通を表沙汰にしないで魑遷するため︑艶書の件を持ち鐵して勝右衛門に追ったが︑勝右傷門はかえって請人の密通と鐵奔を大饗裟に表沙敏にしたために︑二人は密通者として追われ︑玉が仲立の罪を著せられたことを告撫する.おさんへの思いぶ遂げられなかったのを慢んでの意趣返しであ吟︑雅魔をした玉も仲立として罪を着せた︒内済の羅龍盤があったのを大騒ぎして大事件にしてしまった︒おさんが追われ︑玉が仲立として麺羅されることによ警︑轟らの艶書の事実を揉み濁すことを緩つたというのである︒ 艶書を種に姦通事件の内済を迫った玉の弩為は︑峯時﹈般に行われたいわ癖る﹁七講二分﹂の麺置に穣当するものであろう︒いわゆる﹁毛嚢二分﹂とは︑姦通事件が当事者にとっても︑係累においても不名誉な出
来事であるため︑法の裁きを求めずに金銭による麺遷が行われたが︑そ
懲弱一6 篠島大学教育学離講集第総号
3暮
︹招︶の嘉事者が闘男の謝罪として支払うとされた金額を震う︒また︑離縁に
よる内蔀魑饗も︼般的であった︒
玉の主張によれば︑おさん・茂兵衛の姦通事鉾は本来以奏の玉に帰す
る執心を鎧とする﹁針﹂︵些総な遜譲︶であ滲︑法に抵触する﹁棒医意志
的姦通︶はむしろ甥右衛賜にあることになる︒鍵っで\主従の精義によ
瞬艶書事件を表沙汰にしないのと携き換えに︑密通の内部麺理を要求し
たのであるという︑
勤右徳門の艶書事縛の法的開題を﹃簿鯉置裁許緩﹄の五〇﹁主人之妻
に密通牢懸る者共艶書を遣ス者之類にによって売ると︑次のような覇鰻
が髭ちれる︒
◇ 貞享五年八月六βの鵯鰹によると︑健薦人溺主人の妻に執心して
艶書を渡そうとしたので訴えられ︑詮議ののち牢舎になったが︑主
人の江戸醜払いの顯いにより︑十二月に赦免︑湧払いとなった︑約
羅ケ月半の入定丁である︒
◇ 疑騒の舞舞によると︑縫矯人が主人の妻に艶書を渡したので暇を
取らせたが.家を崖ようとしないので主人から訴えられ︑詮議に講
して密通の意志を否定したが︑書面の内容から密通を申しかけたと
覇臨され︑評定蔑から牢舎のうえ︑十二月二十五馨に死罪に遙せら
れた.
また︑仲立のかやの法的問題は︑購﹃裁許緩﹄の五一﹁主人女房之方
え密通之綻猛者﹂に︑元禄八年十﹈月七馨の舞舞として︑主人の妻に三
度にわたって密通の使いをしてお吟︑主人の妻が羅意したならば密通に
なることを覚嬉のうえで縫いをしたという耀露で︑翌年二弩十韓に死罪
に延せられたことが記されている︒
麟右籍門・かやの行為は︑密通に至らなかったこの時点ですでに牢舎
・辮払い・死罪に相当する.玉の告白︑助右籍鍔の越置を裏付けるもの であろう︒ 実読における﹁たまにが﹁密夫の肝蒸しとして﹁獄闘にに延せられた事実を知る観客に︑麟串における玉の死は必然として予感されていた︒中之巻の末尾に︑おさん・茂兵籍の礁の形をした影法麟に次いで玉の嶽騰首が暗示されたのも︑事実を踏まえて観客に示された︑予定講藤の設定に外ならない︒ 内よ吟玉は潜戸醐け顔差鐵すその影の.瞬じく壁にうつ瞬けり︒あ れまたこ〜に舞糀欝︒あさましやこの蒼のその名は誰としら露の.︑ 玉ではないか. 簿籠の手によ静転首された玉の首桶の登場という趣喬は︑嶽鞘の事実と︑準之巻末尾の獄絹善の暗示を衝撃的な形で饗実化したものであった︒茂兵衛への思慕のために事艀に関わ鯵︑以春の悪難を告白したことから姦婦の汚名を着たおさんのために奔達した玉が︑助右籍賜の悪意のために内済を極否され︑法の懸罪を受けるべく仲立として身構を拘束された時︑玉には罪を一身に負った犠牲的な死しか助命の方途は残さ蕊ていなかったのである︒それは︑﹁茂兵衛に心をかけ命も捨てんと思ひ込んだ﹂玉の︑﹁こ〜で心底見せいではと我が身を塗てた篇思慕の欝の実践でもあったであろう. 跡右籍鍔の確鑑猫的な行為を繕すことにより︑おさん・茂兵衛の不幸な錯誤の悲灘を浮き影吟にしょうとしたことも考えうる︑しかし︑玉が生きて役人に擁らえら為れば︑勝方籍門・かやの問題が浮上して姦通悲 ︵翼︶麟の簾が混蔑することから︑玉の悲麟的な死を購恕したのかもし鹿ない. ともあれ︑追善翻を購懇した透絵が︑おさん・茂兵衛のみならず︑下女﹁たましの慰霊をも裡野に入れていたことは見違されてはなるまい.
︵七︶
「大経麟}昔暦」の難題 35 勝倉壽一
露 東岸鞍尚の助命
従来の修贔解萩においては.修贔末尾における東岸撫轟の救済宣書を
場実的な勝命の成功と解することから︑俘品結末部の俸者の翅置への幾
物識が展麗されてきた︒顯ち︑﹁いかにも唐突篇であ吟︑﹁はぐらかされた ハポロような感篇がすること︑東岸秘轟の仏弟子論は二人の鐵家を麟提とした ︵麓︶﹁論蓬ならぬ論礫﹄︑または﹁形式的な観今伽論﹂にすぎず.﹁矛盾﹂してお
︵鋸︶ 驚︶辱︑﹁あま蓼にも強引すぎる救済宣言﹂であること︑﹁玉だけ解無血思藤な犠 ︵轡牲とな鯵︑多分に割む窮れぬものが残る﹂ことなどの捲擬麟それである.
また︑そのような撹覇を踏まえて︐このような繕末を構想した近松の
俸灘法への推灘や解麹も燦えら翻ている︒麟ち︑新搾の浄瑠璃としてな ︵讐んらかの霧機軸を打ち思す必要性といった興鴛tの要請や︑﹁本俸にとっ
て必要だったのは饗実的な救済のサア夢テイではなく︑観客の顯望に支 ハぬレえられた救済のモチーフの婆ア夢テイだったしと解するのである.
後年の震い伝えによれば.東岸秘講登場の場面は事実に基づいた設定 ︵茨︶であったかもしれない︒しかし︑そこに救済のモチーフの原型が存在し
たとしても︑興行上の要請といった外的条件の介在を推翻するのでなけ
れば.這松の綴に俘贔の末尾にあえて癖人の愛実的な助編を描くドラマ
進行上の必然的な契機が存在したとは推定し難い︒豪た.幾在︑興行上
のなんらかの要請が存在したことを推定しうる資料は見当たらないので
ある︒ おさん・茂兵籍事轄は︑その当事者は溺死しておむ︑それは観客も知
悉している事実であった.また︑三十三暴悪追姜興鴛の意義も︑飛死の
事実を踏まえたものでなければならない.観客が生活的無常において窺
麟されていた︑厳賠な法規籠に反した者の甦罰の事鰹がおさん・茂兵衛 ︵・八︶の溺髭事件であり︑追善興行においても瀦死の事実を繭提とすることに瞳害は存在しない.搾簸末尾における東岸趣向の現実的な助命の設定というのは︑論者の誤読に発する換縛︑推論︑評緬であったのではなかろうか︒ 串縫の武家法以来︑姦通事緯は夫の韓人的な支醗権の侵害であ辱︑姦夫は霧有権の侵害者︑姦婦は漢有主への反逆者として︑重罰に魅せられた︒近量の武家縫合においては︑家族緯饗と秩序の維持︑及び名誉の尊重と武力による譲復のための私瀦が︑縫合的な義務に拡大されて妻敵討として鰹度化される︸方︑幕鰐法では公穰主義に基づき死罪と定められていた.︑この重罰規定が封建歓会の家の秩序を成警立たせる矯範である以上︑姦通の事実が法の裁きに委ねられるとき︑その凍露や事騰によって酌量され︑または繕の介入する余地は存在しない.姦通勃と称される縫の二麟︵﹁堀綴波数﹂﹁鑓権三重縫子篇︶もまた当事者の死による結末をなしている.大経麟家が戯士に準ずる家格の商家である以上︑公の裁きにおいて溺死を免れることは不可能であった.︑ ﹁意志なき姦通ヒ﹁錯誤の鐵来事になど.いかなる事構撚介在したにせよ︑﹁雛ふれ寝たは定﹂という淡定的な事実は取消しえないのであり︑その淡定性と厳酷な法規籟に触れるがゆえに逃亡せざるをえない︒そしてまた︑駆け落ちの事実が姦通の決定的な証擁として︑当事者の弁瞬の余地を塞ぐのである︒ 玉の死による寿明の機会の喪失と︑役人によるおさん・茂兵衛の溺死の必然性の籔言も︑透松の周到な準備を思わせる︒ 代官の役人手を蕎って︒ハア〜早まら蕊た纏縫︒この爵人の請人は 餐の実否定らず︒京藤において擁立の女.その玉を護擬に詮議あら ぱ事の次第瞬かに.鑽れ.薦三人ともに勝かることもあるべきものを.
暦心要談擁人の霧を討って︒何を証灘に詮議あるべきしるべもなし︒
}囎6一一6
擁島大学教書学舞譲集第縣警
3嘆
残念々々二人の罪人は極ったり︒首も一瞬に奈都へ渡せ︒準々罪人
轟きませい︒
礪露の者による麟命のための奔走と︑苦難・葛藤・犠牲の設定などは︑
事実の淡定盤と厳雑な法趨籔の前に繕局は敗詫を予定されていた人間た
ちの必死な心構の現れであ瞬︑その糞鋳と行為が無力であるがゆえに蒜
麟姓を帯びることになる.その悲麟性は請人の飛死を譲提とするもので
あ穆︑行為を封じられた主人公らの位趨との賜にバランスを欠き︑とき
に従羅悲麟が主悲麟を凌駕する穂険さえも捲摘されることになるのである︒
玉の犠牲的な死と蝿置されたおさん・茂兵籍⁝の現実的〜な︷甥命は︑ドラ
マの進行として璽籠であったであろうか・もし︑そうであるとすれば︑
少なくとも玉・梅龍︑遵顛夫婦の悲嘆や誠意︑努力︑蕎藤︑犠牲と等懸
であるべき苦難や葛藤︑苦難︑後傷などの内面的なドラマが︑おさん・
茂真鶴の綴に設定されることが必要であったはずである︒しかし︑姦通
から逃亡の費を重ねるしかない主人公らに︑そのような場の講成と条舞
づけは不可能であった.姦通の重みに押しひしがれながら︑遷亡生落中
の身の清潔さの強調︑逮捕時の潔さなどを記すに藍まるのである.
縫って︑錯誤の姦通であ鯵︑善意の人間たちの努力と観客の講嬉や助
命の顯いを受けながらも︑死をもって終息するのが姦通者の運命であり︑
それを掻くの潜事案に郷した追善興行の鉦統な方法であったと書ってよい︒
中之巻で︑縁光の下に道顯夫婦を見送るおさん・茂兵衛の影法麟が物
干し往の影と重なり︑礫柱の二人を連想させる場面講成炉︑﹁憂身の果は
補はれて罪科.遷れぬ天の告げ︒﹂という溺死の予告をなしていることも︑
改めて涯意されてよい︒玉の獄門が暗示されたことも︑やがて梅龍の手
による罪業の死として︑その葬椿な運命を観客に確認されるのである.
姦通者とその仲立の烙葎を押さおた者たちの死は︑予定講撫として観客
に予告されていた.その予定講麟を乱すような助命の設定を必要とする 積極的な契機は見戯し難いのである︒ いま︑東岸輪講の救済宣言の曖昧性を作贔の否定的な評懸に導くのではなく.作者の予定さ為た購懇の存在を前提として考えれば︑どのようになるであろうか︒ 出家待婚りは最前.豹くるといふ義饗は三量に渡る衣の徳.懸緒が 春心顯縮鮭ひ二人が命下ざるれば︐これ理髪を勤かる衣の徳︒もしま た罪に沈んでも︒愚繕が弟子になすからは来来を助かる衣の徳︒未 来でも璽量でも助かるといふ文字二つはなし︒サア動けたと響ば〜 る声︒諸人わっと感ずる声.遵顧夫婦の悦びの声は.尽きせず万年 暦蕃磨新暦︒当年来の辮暦めでたく︒醜き初めける︒ はやく︑材醗穆氏は現実的な麟命であるとする通説に疑鷺を提起し︑東岸鵜尚の救済宣書は来盤における宗教的救済の予告であ参︑現実的な ︵讐助命とする錯覚に観客を酔わせたと誘いた.この勝説は篠永静議氏に継承され︑伜品幕饗為の譲轡は観音無量寿経の下品下生者の往生を典縫に ︵怨した来量における宗教的救済の予告であると説いている. 東岸秘講は﹁懸緒が念麟糠畦ひ二人が命下さる轟ぱ︒これ現量を麟かる衣の徳︒靴と逮べているが.現実的な窮命が東岸糠南の一方的なよ・む顯﹂にすぎないことは︑﹁罪科極ったる露人を幼くるとは.上を軽しめたる簿坊の仕方畦は轟ノ\︒﹂という役人の捲縫に瞬線である︒法幾範と宗教的な権威との嬉決の構図であるが︑東岸秘尚の救済重書が来盤における宗教的救済を予告したと解することが更しいであろう︒この解萩はこれ以後の作品論において検討された形跡はみられないが︑観客の願いに応じた結末は︑観客をして⁝旦の歓喜ののちに酷薄な現実に立ち返るという︑周到な追善ドラマの方法であったのではなかろうか︒
︵ 九九六年賜肩○舞受遜︶
︵九︶
「大経蘇苔騰ゴの醗題 33 勝倉壽
︹注︺
︵i︶冊増補近雛庁議﹄︵昭鞍三二︑未来縫︶﹁﹃大経藤蓄暦輪意志なき姦通と
鍵属慧麟について﹂︑以下︑広末氏の蒲は講じ.
︵2︶ミ大経麟昔暦﹄の再吟味﹂︵﹁醸語と螢文学﹂瞬九巻七号︑曜撫醒七・
七︶︒︵3︶本文の瞬羅は異本憲典文学全集冊返縫醒主簿鍔集鱒緊昭鞍置〇︑小学
館︶に麺る..
︵嘘︶︵3︶に疑じ︒二瓢二頁︒鳥越文藻訳.
︵5︶藤聾義雄著鴨近訟と最盛期の浄饗璃﹄︵曙趣豊玉︑桜羅琶︶﹁大経麟碁
磨﹂︒︵6︶璽友毅著﹃近雛の醗究﹄︵昭隷聾七︑文運警院︶﹁大経麟昔騰﹂︒
︵7︶撫力勝﹁﹃大縫締昔騰﹄の姦通の構造﹂︵﹁舞奉文学﹂三〇巻七号︑昭舞
蓋←ハ・七︶.糊℃甦雛浄脚狽礫椚の砿鱗発﹄ ︵軍・蔵竿丑︑ 風崩騰青黛騰⁝︶ 蕗ハ鞍母
︵8︶︵6︶に癖じ︒
︵9︶・︵欝︶︵7︶に瞬じ.
︵簸︶葛大経麟蕃謄﹄の方法⁝蒜麟と救済の講堂をめぐって一﹂︵﹁広島女学
院大学麟語霞文学誌﹂二二号︑車紋欝・ご︸︶.︑
︵捻︶瞬治年騰に春羅塗が雑誌﹁趣駿に第露巻︸︑㎜号に紹介した﹁おさん茂兵
簿の事実に義塾て﹂という一文が︑実講を伝えるものとされている.そ
れによれば︑麺講の事実は次のようになる︒
燦 意春女房 さん
霧 請人下人さん密夫 茂兵籍
獄醗 隣人下女密夫の肝蕪 たま
右霧中崇廻しの上葉馨欝にて鞍行燐罪 ︵その飽略︶
諏訪春雛著﹃這松毯議浄潔璃の扇究﹄︵曙秘瞬九︑笠懸書醗︶第一離第
七章﹁大経麟蕃暦仁による.︑
︵捻︶謙舞伎﹁旛郷若葉簾賀染叉鱗選鶴谷講詫俸︑文政二赫演︶に﹁それも
承知︒下童謡の霧き︒七薩二分と徳鵯を投げて遣る.﹂︑ ﹁小織騰我蕪魚
縫﹂︵二欝嵩湾竹薮一七作︑ 漁安敢⊥ハ窮め償︶ に ﹁首騒騒しよく一二年齢遡ねば. 七癖弐八乃
饑寒ませ轟から.滅多に麗男はなりませぬ.﹂とある.﹃嚢本購語文辞興﹄ による︒
パ パ ハ パ ハ ハ ハ
22 2i 2春 ig i8 墨7 i§ 董5 14
) ) ) ) ) 〉 ) ) )
2逢.23
︵ ○︶
︵6Vに講じ.
︵貰︶に講じ︒
︵2︶に講じ︒
︵6︶に講じ︒
︵2︶に購じ.
︵6︶に講じ.
︵雛︶に瞬じ︒
︵2︶に懸じ︒
聾麗光農著﹃露鶴年譜考譲災昭辮二七︑中央公論娃︶ ⁝七二頁に︑墾
機館達﹃西蕪天狗筆証﹄︵弘鑑二年九舞序︶巻上に﹁金出天王寺住職道死
恥糞とは懇意にて︑両人の命をこわれたれども︑大経縣強訴依薇不叶よ
し︑先代よ鯵醗伝ふ認とあることが紹介されている.
樗雷穆﹁西鶴と近訟瞬︵﹁女子大羅文﹂七号︑躍秘三二・︸一︶.
﹁大経麟叢潜の幕窮鳥と下贔下生往生叉﹁女子大羅文﹂三七号︑贈鞍懸
○・五︶.
32 纏轟大学教畜学都論集第6軽暑 董9蝿…6
ASt雛dyof纏D3ikyol卜Mt k3s歴goyo擁鯵
i弓乙3蓬
To曲曼kaz慧KATSUKURA
co舞te盤ts
解ese櫨at油。{解。漉獄S
C銭蟹&ctαo{t盤e髄αG沁む OS撮ギ}
藏醸擁。衰鼓esゆ嚢or童7sr6董ε ↑徽バ
{麟ct簸。{t魏s難夢醸}sr饒 To暮aバ