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日立電線グループは 和 誠 開拓者精神 という日立創業の精神を受け継ぎ これをさらに高揚させ 日立人としての誇りを堅持し 優れた自主技術 製品の開発を通じて社会に貢献することを基本理念とする 併せて 当社グループは 企業が社会の一員であることを深く認識し 公正かつ透明な企業行動に徹するとともに 環境

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(1)

Corporate Social Responsibility Report

2012

CSR 報告書

2012

101-8971東京都千代田区外神田4 -14-1 秋葉原UDX TEL : 03-6381-1050 FAX : 03-5256-3240 http : //www.hitachi-cable.co.jp/ 日立電線株式会社   C S R報告書 2 0 1 2

(2)

日立電線グループ企業ビジョン

「伝える」をきわめる

私たちは「情報」や「エネルギー」を、

「速く」「確実に」「効率よく」伝えることに挑戦し続けることで、

社会に貢献していきます

バリュー

お客様の期待を超えた「伝える」を提供します

モノづくりをきわめ、進化させ続けます

「基本と正道」を歩みます

基本理念

日立電線グループは、

“和”“誠”“開拓者精神”という日立創業の精神を

受け継ぎ、これをさらに高揚させ、

日立人としての誇りを堅持し、

優れた自主技術・製品の開発を通じて

社会に貢献することを基本理念とする。

併せて、当社グループは、

企業が社会の一員であることを深く認識し、

公正かつ透明な企業行動に徹するとともに、

環境と調和、積極的な社会貢献活動を通じ、

良識ある市民として真に

豊かな社会の実現に尽力する。

(3)

C

S

Rマネジメント

日立電線

グループのご

紹介

社会

への

取組

環境

への

取組

発行目的と編集方針  本報告書は、日立電線と日立電線グループのCSR(企業の社会的責任)に対する基 本的な考え方や計画および取組みの進捗を分かりやすく開示することを目的に発行し ています。  報告書の編集にあたっては、GRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)の「サ ステナビリティ・レポーティング・ガイドライン 第3.1版」に準拠するとともに、環境省の 「環境報告ガイドライン 2007 年版」、SRI(社会的責任投資)に関するアンケート項 目などを参考にし、ステークホルダーの皆様および日立電線グループにとって重要性が 高いと思われる情報を選定して掲載しています。  当社は、本報告書はGRIガイドラインに定義されるアプリケーションレベル「B」に相 当すると自己評価しました。 対象期間 2011年度(2011年4月~2012年3月)を中心に、一部同期間の前後の情報も 含まれています。 対象範囲 環境への取組みに関しては、日立電線および下記のグループ国内生産会社14社の生 産拠点を対象としています。また、海外生産会社20事業所について活動の一部を掲 載しました。その他に関しては、主に日立電線の活動について記載されており、グルー プ会社の情報も含みます。 ●日立電線株式会社 電線工場、日高工場、高砂工場、みなと工場、豊浦工場、土浦工場 ●日立電線サイト内  グループ会社 ●国内グループ会社  日立アロイ㈱、東日京三電線㈱、㈱東日京三テクノス※ 3、東北ゴム㈱、 日立ケーブルプレシジョン㈱米沢工場※ 4 ●海外グループ会社A※5 ヒタチケーブル・ジョホール社、上海日立電線有限公司、ヒタチケーブル・ シンガポール社、PHCP社、タイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社、日立電線 ( 蘇州 ) 有限公司電線工場 ●海外グループ会社B※6 ヒタチケーブル・PSテクノ(マレーシア)社、ヒタチケーブル・ベトナム社、 AHCL(タイランド)社、ヒタチケーブル・フィリピンズ社、日立電線(蘇州) 有限公司加工工場、ギガ・エピタキシー・テクノロジー社、深圳日立電線 有限公司、日立電線(蘇州)精工有限公司、ヒタチケーブル・マンチェスター社※7 ヒタチケーブル・オートモーティブプロダクツUSA社※ 7、HCケレタロ社、 ヒタチケーブル・UK社、ヒタチケーブル・オーストリア社 ※1 日立電線の工場内での事業活動が対象です。 ※2 日立電線の工場内での生産活動が対象です。 ※3 2012年4月1日より東日京三電線㈱。 ※4 温暖化防止・資源循環の推進についての活動が対象です。 ※5 環境管理評価GREEN21-2015、資源・エネルギー投入量と環境への排出量、CO2排出量が対象です。 ※6 資源・エネルギー投入量と環境への排出量、CO2排出量が対象です。 ※7 2012年4月1日よりヒタチケーブル・アメリカ社。 発行時期 2012年8月発行 次回発行予定:2013年8月 ガイドライン 準拠: 「 サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第3.1版」(GRI) 本報告書との対照表は、当社Webサイトをご参照ください。 http://www.hitachi-cable.co.jp/about/publish/eco/2012.html 参考:「環境報告ガイドライン2007年版」(環境省) お問い合せ先 日立電線株式会社 CSR推進室 TEL:03-6381-1050 FAX:03-5256-3240 http://www.hitachi-cable.co.jp/inquiry/index.html 免責事項 この報告書には、日立電線グループの過去と現在の事実だけでなく、将来についての 計画、予想および見通しの記述が含まれています。これらの記述は、現時点で入手でき た情報に基づいた仮定ないし判断であり、諸条件の変化によって将来の事業活動の結 果や事象が予測とは異なる可能性があります。

※  Empowering Energy & Communicationは、日立電線㈱の登録商標です。 ※ 「『 伝える』をきわめる」は、日立電線㈱の登録商標です。 日立電線ロジテック㈱、日立電線ファインテック㈱、日立電線メクテッ ク㈱、日立電線ネットワークス㈱※1、日立マグネットワイヤ㈱、日立製線㈱、 日立ケーブルプレシジョン㈱日立工場、㈱アドバンスト・ケーブルシステム ズ、㈱ジェイ・パワーシステムズ※ 2

C O N T E N T S

CSRマネジメント 社会への取組み 環境への取組み 13 日立電線グループの概要 15 事業紹介 17 トップメッセージ 特集 19

情報セキュリティへの取組み

11 CSR マネジメント 13 CSR 中期目標および計画と実績 15 コーポレート・ガバナンス 17 コンプライアンス / 情報保護 特集 19

営業体制の再編∼お客様とのかかわり

21 お客様とのかかわり 25 調達取引先とのかかわり 26 株主・投資家とのかかわり 28 従業員とのかかわり 33 社会・地域社会とのかかわり 特集 37

ピーク電力削減への取組み

39 日立電線グループの環境方針 40 環境マネジメントの状況 44 環境会計 45 環境行動計画と実績評価 47 資源・エネルギー投入量と環境への排出量 48 地球温暖化対策 51 資源循環の推進 53 生産活動での化学物質管理 55 グリーン調達 56 環境に配慮した製品 58 事業所別データ 62 第三者意見 / 第三者意見を受けて

(4)

 日立電線株式会社は、1956年に株式会社日立製作所から 分離独立して以来、日立グループの中核を担う電線・ケーブル メーカーとして、「エネルギー」と「情報」の分野で時代が求め る「伝える」技術を追求し続けてきました。その事業領域は現 在、産業インフラ、電機・自動車部品、情報デバイス、金属材 料といった各分野へと拡大。情報伝送や電力供給を担う電 線・ケーブルをはじめ、各種機器の内部で電気信号などを伝達 するさまざまな材料および部品、各種情報通信ネットワーク機 器などを提供しています。これからも日立電線は、エネルギー や情報を、より速く、確実に、効率よく伝えるための多様な製 品・サービスを開発し、さまざまな分野へ提供し続けることで、 世界各地のお客様をサポートし、社会に貢献していきます。 産業 インフラ事業 914(21%) 1,643 電機・ 自動車部品事業 (38%) 情報 デバイス事業 480(11%) 金属 材料事業 866(20%) 販売会社 422 (10%) 合計 4,325 (億円) (年度) (年度) (年度) 6,000 4,000 2,000 0 売上高 (億円) 2007 2008 2009 2,447 3,492 2,981 2,417 4,325 4,932 3,725 2010 2,587 4,193 5,660 単独  連結 営業利益(損失) (億円) 単独  連結 研究開発費 (億円) 2007 2008 2009 85 102 107 91 88 111 96 2010 87 90 105 単独  連結 事業別売上高(連結・2011年度) 8 2007 2008 2009 111 ▲98 ▲147 ▲35 ▲64 2010 ▲50 231 300 100 200 0 –200 –100 120 60 90 30 0 2011 2011 ▲47 20 2011

日立電線グループの概要

会社概要

(2012 年 3月31日現在) 商   号 日立電線株式会社(Hitachi Cable, Ltd.) 設立年月日 1956 年 4月10日(創業 1918 年) 本社所在地 東京都千代田区外神田 4 丁目14 番 1 号 資 本 金 25,948 百万円 従 業 員 数 3,406 人(連結 14,142 人)

プロフィール

主要拠点

(2012 年 3月31日現在)

欧州

日本

●製造 ■販売 ◆地域統括

北中米

東南アジア

中国

●東日京三電線株式会社*2 ●株式会社東日京三テクノス*2 ●日立アロイ株式会社 ●日立製線株式会社 ●日立ケーブルプレシジョン株式会社 ●日立電線ファインテック株式会社 ●日立電線ロジテック株式会社 ●日立電線ネットワークス株式会社 ●日立電線メクテック株式会社 ●日立マグネットワイヤ株式会社 ●東北ゴム株式会社 ●日立電線ラバーテクノロジー株式会社 ■日立電線商事株式会社 ■北海日立電線機販株式会社 アメリカ*1

 ●Hitachi Cable Automotive Products USA, Inc.

 ●Hitachi Cable Manchester Inc.

 ◆Hitachi Cable America Inc. メキシコ

 ●HC Queretaro, S.A. de C.V. 英国

 ◆Hitachi Cable Europe Ltd. オーストリア

 ●Hitachi Cable Austria GmbH ウクライナ

 ●Akutron LLC

タイ

 ●AHCL (Thailand) Co., Ltd.  ●Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.

 ■HCAS Thai Trading Co., Ltd. シンガポール

 ●Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.

 ◆Hitachi Cable Asia Pacific (HCAP) Pte. Ltd. マレーシア

 ●Hitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd.  ●Hitachi Cable PS Techno (Malaysia) Sdn. Bhd. フィリピン

 ●Hitachi Cable Philippines, Inc.  ●PHCP, INC.

ベトナム

 ●Hitachi Cable Vietnam Co., Ltd.

 ●上海日立電線有限公司  ●日立電線(蘇州)有限公司  ●日立電線(蘇州)精工有限公司  ●深圳日立電線有限公司

 ●Giga Epitaxy Technology Corporation  ◆日立電線(中国)商貿有限公司  ■Hitachi Cable Asia Ltd.  ■大連保税区日立電線貿易有限公司

事業の状況

(金額表示は、億円未満を四捨五入しています。)

(5)

日立電線

グループのご

紹介

(年度) 日本 2,971(69%) アジア 1,005(23%) 北米 256 (6%) 欧州その他93(2%) 合計 4,325 (億円) 日本 6,568(46%) 北米 784(6%) アジア 6,210(44%) 欧州その他580(4%) 合計 14,142 (人) 当期純利益(損失) (億円) 単独  連結 16,000 12,000 8,000 4,000 0 従業員数 (人) 単独  連結 (年度末時点) 地域別売上高(連結・2011年度) 地域別従業員数(連結・2011年度末時点) 2007 2008 2009 4,074 4,134 4,154 16,230 15,335 2010 4,058 16,064 15,917 100 50 0 –500 2007 2008 2009 62 ▲92▲91 2010 ▲115▲130 107 ▲538 ▲388 ▲228▲228 2011 2011 3,406 14,142

主要拠点

(2012 年 3月31日現在)

欧州

日本

●製造 ■販売 ◆地域統括

北中米

東南アジア

中国

●東日京三電線株式会社*2 ●株式会社東日京三テクノス*2 ●日立アロイ株式会社 ●日立製線株式会社 ●日立ケーブルプレシジョン株式会社 ●日立電線ファインテック株式会社 ●日立電線ロジテック株式会社 ●日立電線ネットワークス株式会社 ●日立電線メクテック株式会社 ●日立マグネットワイヤ株式会社 ●東北ゴム株式会社 ●日立電線ラバーテクノロジー株式会社 ■日立電線商事株式会社 ■北海日立電線機販株式会社 アメリカ*1

 ●Hitachi Cable Automotive Products USA, Inc.

 ●Hitachi Cable Manchester Inc.

 ◆Hitachi Cable America Inc. メキシコ

 ●HC Queretaro, S.A. de C.V. 英国

 ◆Hitachi Cable Europe Ltd. オーストリア

 ●Hitachi Cable Austria GmbH ウクライナ

 ●Akutron LLC

タイ

 ●AHCL (Thailand) Co., Ltd.  ●Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.

 ■HCAS Thai Trading Co., Ltd. シンガポール

 ●Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.

 ◆Hitachi Cable Asia Pacific (HCAP) Pte. Ltd. マレーシア

 ●Hitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd.  ●Hitachi Cable PS Techno (Malaysia) Sdn. Bhd. フィリピン

 ●Hitachi Cable Philippines, Inc.  ●PHCP, INC.

ベトナム

 ●Hitachi Cable Vietnam Co., Ltd.

 ●上海日立電線有限公司  ●日立電線(蘇州)有限公司  ●日立電線(蘇州)精工有限公司  ●深圳日立電線有限公司

 ●Giga Epitaxy Technology Corporation  ◆日立電線(中国)商貿有限公司  ■Hitachi Cable Asia Ltd.  ■大連保税区日立電線貿易有限公司

アメリカ*1

 ●Hitachi Cable Automotive Products USA, Inc.

 ●Hitachi Cable Manchester Inc. ◆Hitachi Cable America Inc. メキシコ

 ●HC Queretaro, S.A. de C.V.

事業の状況

(金額表示は、億円未満を四捨五入しています。)

*1 2012 年 4月1日付けで、Hitachi Cable America Inc.はHitachi Cable Automotive Products USA, Inc.と Hitachi Cable Mancherster Inc.を吸収合併しました。

(6)

事業紹介

卓越した技術力で、電力・通信のインフラ整備に貢献

日立電線は、日本屈指の電線メーカーとして、電力施設用から一般建設用・産業用に至るまでさまざまな電線・ケーブルを供給 しています。創業以来、蓄積してきた高い技術力と豊富な経験を活かして、お客様に最適な製品を提案しています。

小型・高性能・省エネルギーという時代のニーズに対応

日立電線は、電線・ケーブルの開発・製造で培った技術力・ノウハウを活かして、高性能巻線や極細同軸ケーブル、電源ハーネ ス、ブレーキホースなどを開発・提供しています。これら高機能製品は、エレクトロニクス機器や自動車電装品などの小型化・ 高性能化、省エネルギーに貢献しています。 キャブタイヤケーブル 難燃性ポリフレックス電線「MLFC*」 新幹線用摩耗検知線入りトロリ線 メタル通信ケーブル ノンハロゲン特別高圧ケーブル 鉄道車両用電線・ケーブル 各種電線・ケーブル ハイブリッド自動車用電源ハーネス ブレーキホース 極細同軸ケーブル 高効率モータ用エナメル線 風力発電用巻線 PVワイヤー 巻 線 機器用電線・配線部品 エスカレーター用ハンドレール ABSセンサ 超音波診断装置用プローブケーブル 自動車用部品 ほか

事業紹介

* MLFCは、日立電線㈱の登録商標です。

産業インフラ分野

電機・自動車部品分野

(7)

日立電線

グループのご

紹介

最適な情報通信ネットワーク構築に向けたソリューションを提案

日立電線は、世界トップレベルのオプトエレクトロニクス技術や高周波・無線技術を活用して、通信事業者向けや民間・公共 向けの情報ネットワーク機器、携帯電話基地局や地上デジタル放送のアンテナシステムなど、情報化社会の根幹を支えるさ まざまな製品や技術、ソリューションを提供しています。また、ガリウムひ素化合物半導体のエキスパートとして基板からエピ タキシャルウエハまでを一貫生産するとともに、窒化ガリウム化合物半導体製品の拡充を進めています。

「高品質」を実現する多彩な製品ラインアップを展開

日立電線は、電線・ケーブル製造によって培った銅をはじめとする各種金属の加工技術や、合金技術を駆使して多彩な製品 を開発・提供しています。銅条、銅箔、電気用伸銅品、リードフレームなど、産業界のニーズにきめ細かく応える材料をライン アップしています。 イーサネット*1スイッチ「APRESIA*2 (民間・公共向け) 携帯電話基地局用アンテナ ガリウムひ素化合物半導体 イーサネット*1スイッチ「APRESIA*2 (通信事業者向け) 地上デジタル放送用アンテナ 光アクティブケーブル 情報ネットワーク ワイヤレスシステム 光デバイス 異形条 圧延銅箔 銅 条 超電導線 電気用伸銅品 電気用伸銅品 ほか 半導体用リードフレーム リードフレーム 2メタルTABテープ パッケージ材料 化合物半導体 *1 イーサネットは、富士ゼロックス㈱の 登録商標です。 *2 APRESIAは、日立電線㈱の登録 商標です。

情報デバイス分野

金属材料分野

(8)

誠実な企業経営に努め、持続可能な

社会の実現に貢献します

(9)

日立電線

グループのご

紹介

 執行役社長

■ 中期経営計画を完遂し、

高収益企業として復活を果たします

 2011 年度は、東日本大震災直後の混乱のうちに始まり ました。その後、復旧活動は比較的順調に進められたものの、 歴史的円高や夏の電力不足への対応など、日本企業にとっ て非常に厳しい経営環境にさらされた年となりました。  こうした経営環境の変化を受け、当社では、2011 年 9月 に中期経営計画を見直し、新たな中期経営計画「リニューア ル・プラン“BRIDGE”」を策定いたしました。「 高収益企業 として復活を果たし、真のグローバル企業への変革を遂げる」 という従来の基本方針を踏襲しつつ、目標達成に向けた主 要施策として、「 事業の選択と集中 」「 固定費圧縮 」「 製品 の競争力強化 」において、経営環境の変化に対応する新しい 施策を追加して推進することにより、経営基盤の強化と事業 構造改革を断行することといたしました。また、グローバル企 業への変革を遂げる施策として、「 産業インフラ」「 電力イン フラ・次世代エネルギー」「 情報通信インフラ」を重点ターゲッ ト分野と位置づけるとともに、海外生産拠点の効率化の推進 や、成長著しい新興国市場を中心にインフラ需要を捕捉する ことにより、グローバルな視点で高収益企業をめざしてまいり ます。  当社グループは創業以来、電線を中心とした社会インフラ に関連する製品を提供してまいりました。中期経営計画の実 行により社会を支える企業として復活し、事業を通した社会 貢献を実現していく所存です。

■ 持続可能な社会の実現のために

 当社グループは、持続可能な社会を実現するために、環境 に配慮した製品・サービスの提供や生産活動に伴う環境負荷 の低減、および生物多様性の保全に真摯に取り組んでいます。  製品・サービスおよびその提供までのプロセスについては、 環境配慮型設計の推進、お取引先と一体となった製品含有 化学物質管理の徹底、生産プロセスにおける製造設備の継 続的な改善、製品輸送時のエネルギー低減、CO2の排出量 削減などを推進しています。  また、生物多様性の保全についても、2011 年 3月に「 環 境保全行動指針 」において生態系の保全に取り組む旨を明 示し、人類存続の基盤ともいえる生物の多様性を日頃の企 業活動で推進するとともに、国内外の各事業所・グループ会 社がそれぞれの地域と一体となって自然と生態系の保全につ ながる活動に取り組んでいます。

社会の一員として、

常に「基本と正道」を歩みます

 当社グループでは、企業ビジョンに「 基本と正道 」を歩むこ と、すなわち、国際社会の一員として社会と調和した誠実な 事業活動を行うことをうたっています。  2011 年 1月には、役員 ・ 従業員が遵守すべき行動ルー ルを明示した「日立電線グループ行動規範 」を制定しました。 その中では、法令遵守、環境保全、安全確保、人権尊重、情 報セキュリティ管理といった項目についてルールを定め、「 基 本と正道 」に基づいて役員 ・ 従業員一人ひとりが行動するこ とにより、その総和として企業の社会的責任を果たすことを めざしています。  一例として、使用電力削減への取組みがあります。2011 年度は、東日本大震災による原発停止に伴い夏場に電力需 給が逼迫し、大きな社会問題となりました。当社グループは、 政府が発令した電力使用制限令に定められた削減値を超え る目標を掲げ、グループ一体となり使用電力の削減に取り組 んだ結果、その目標を達成し、企業市民としての責任を無事 果たすことができました。  また、当社グループは、誠実な企業活動を行う中で、お客 様、株主 ・ 投資家の皆様、お取引先、地域社会等のさまざま なステークホルダーの皆様との双方向のコミュニケーションも 日頃より推進しています。適切でタイムリーな情報開示を常 に心がけることにより、当社グループの活動と姿勢をご理解 いただき、「 基本と正道 」に基づいた透明で誠実な企業経営 に努めてまいります。  最後に、本報告書は当社グループとステークホルダーの皆 様方とのコミュニケーションを図るツールの一つと考えていま す。今後も当社グループが持続可能な社会の実現に貢献で きる企業として進化を続けるために、皆様の一層のご理解と ご支援、忌憚のないご意見をいただければ幸いです。

(10)

情報セキュリティ推進体制図

特集「情報セキュリティへの取組み」

 日立電線グループでは、情報セキュリティ基本方針を定 め、情報資産の適切な保護・管理により、その機密性、完全 性、可用性を確保し、事業上の損失、社会的信用の失墜を 防ぎ、従業員が安心して執務ができる環境づくりをめざして います。  推進体制としては、IT本部長を委員長に、法務部門、営業 部門、調達部門等の関係部門の代表者を委員とする情報 セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティに関する方 針・施策等を決定しています。また、情報セキュリティ委員会 での決定事項は、通達や各本部・各グループ会社の情報セ キュリティ責任者を通じて全社に周知するとともに、各職場 で任命された情報セキュリティ主務者を通じて諸施策を確 実に展開・実施する体制を構築しています。海外グループ会 社でも、国内グループ会社と同等の取組みレベルをめざし た情報セキュリティ対策の継続的な運用・維持・改善を推進 しています。

情報セキュリティ推進体制・方針等

情報セキュリティ施策

 当社グループは、情報セキュリティに関するさまざまなリ スクを回避するための対策を実施しています。  主な実施施策として、パソコンセキュリティ、ネットワー クセキュリティ、サーバーセキュリティ等について、以下の ような各種対策を講じています。特にメールセキュリティに ついては、外部からの脅威と内部で発生する脅威に備え て対策を講じています。

外部脅威(標的型攻撃メールを含む)と内部脅威に対する情報セキュリティ施策

 近年、サイバーテロと呼ばれる、ネットワークに対する不 正侵入、改竄、情報漏えい等により、企業や社会全体が深 刻な被害を受ける事例が頻発しています。こうした情報セ キュリティへの脅威に、先手を打って対策を施すことが重 要な課題となっています。  まず、外部脅威としては、コンピュータウィルスの侵入、 スパムメール、標的型攻撃メールといったものが考えられ ます。当社では、入口対策として、スパムメールの排除や ウィルス対策ソフトによるウィルスの検出・排除を実施して います。また、社外メールと社内メールの区別をメール利 用者自身ができるようにすることで社外メールの受信に対 し注意を促す仕組みをつくっています。標的型攻撃メール 対策では、脅威となるメールの特徴を周知し、不審なメー ルを開かないなど、人的面での対策を重視しています。出 口対策としては、潜んだウィルスによるインターネットへの 異常アクセスがないかを監視しています。 情報セキュリティ責任者 (各本部長、 各グループ会社社長) 情報システム管理者 (IT本部 部長) 個人情報 統括管理責任者 (法務部長) [委員長]IT本部長 [委員]営業統括本部、技術開発本部、 法務部、IT 本部、調達センタ、 人材開発センタ、総務部 代表者 情報セキュリティ委員会 情報資産管理者 (各部職制) 情報セキュリティ 主務者 情報セキュリティを向上させるためのルール等の展開、調査、監査のとりまとめ  また、日立グループの情報セキュリティに関する知見や情 報インフラを必要に応じて活用し、当社グループの情報セ キュリティレベルの一層の向上に努めています。

CSR マネジメント

■パソコンセキュリティ対策 ■ネットワークセキュリティ対策 ■サーバーセキュリティ対策 ● パソコン内保存情報の保護 ● ファイアーウォールによる社外接続の分離 ● 堅牢なデータセンターへの集約 ● パソコンのウィルス対策 ● インターネットからの不正アクセスの監視 ● ウィルス対策 ● 可搬型媒体の管理 ● 社外公開 Webサーバーのセキュリティ診断 ● セキュリティパッチの適用 ● IT 資産の管理 ● インターネット利用時のウィルスチェック

(11)

C

S

Rマネジメント

情報セキュリティ強化月間の設置

 当社グループでは、2008年度より毎年2月を情報セキュ リティ強化月間とし、強化月間中に集中して施策を推進す ることにより、従業員の情報セキュリティに関する意識向 上を図っています。月間の行事として、情報セキュリティ 委員長の構内放送や通達による趣旨の徹底、朝礼用資料 の配布、社内広報誌への掲載、インターネットの利用マ ナー向上を図るマナーアップ運動、eラーニングによる啓 発・教育、データや机上・キャビネットの秘密文書等を中心 に整理・整頓するクリーン・ウィークを実施しています。  また、情報セキュリティに関するeラーニング受講率は 毎年 90% 以上を維持しています。

災害時の情報セキュリティの取組み

 2011 年 3 月11日に発生した東日本大震災では、茨城 県および東北地方に所在する当社グループ生産拠点や  営業拠点が被害を受けました。しかし、情報システムに関 しては、データセンター、メール/イントラネットシステムの 震災による停止はなく継続稼働し、メインフレームも異常 なく稼働するなど、被害は発生しませんでした。当社グ ループのデータセンターは津波や河川洪水に影響を受け にくく、立地条件の良い地盤の上に、震度 7 程度にも耐え られる設計で設置しています。東日本大震災時には大き な揺れにも耐え、また、周辺地区では停電・断水が発生し ましたが、データセンター用の自家発電により電力が継続 的に供給され、基幹システムの稼働が健全に保たれまし た。設備面でのリスク対策が功を奏したといえます。  また、当社グループのデータセンターは、建築・空調・制 御・ITを総合的に連携させる独自の技術により、エネル ギー効率を最大化するシステムを採用しており、その省エ ネレベルは業界トップクラス(PUE:1.19)となっています。 当データセンターは、データセンターのエネルギー効率改 善において優れた取組みを行った企業/団体に与えられ る「グリーン・グリッド データセンター・アワード2011」 特別賞を受賞しました。 外部脅威(標的型攻撃メールを含む)と内部脅威に対する情報セキュリティ施策 入口対策(ウィルス感染防止)に加え、出口対策(情報漏えい防止)の施策を強化し、かつ連携して攻撃対策を実施します。 出口でウィルス感染 パソコンの情報流出動作を 監視し、流出をブロック 入口で監視し スパムメールやウィルスを 検出・排除 インターネット閲覧 すり抜けた ウィルス等 社内ネットワーク メール受信 機密情報 機密情報 入口対策 出口対策 インターネット 外部脅威(標的型攻撃メールを含む)と内部脅威に対する情報セキュリティ施策 入口対策(ウィルス感染防止)に加え、出口対策(情報漏えい防止)の施策を強化し、 かつ連携した攻撃対策を実施します。 出口で監視し ウィルス感染パソコンの検出や 流出をブロック ウィルスは機密情報を 流出させようと インターネットアクセス インターネット 閲覧 社内ネットワーク メール受信 ウィルス感染 パソコンに潜んだウィルスが社内の機密情報を密かに収集 機密情報 機密情報 入口対策 出口対策 インターネット ウィルスは機密情報を流出 させようとインターネットアクセス パソコンに潜んだウィルスが社内の機密情報を密かに収集 ウィルス感染 2011年度の情報セキュリティ強化月間の行事 ● 社長メッセージ(イントラネットによる情報セキュリティ 強化メッセージの配信) ●情報セキュリティ通信 全4回の発行 ●社内広報誌による PR ●マナーアップ強調運動の実施 ●情報セキュリティ教育  「 標的型攻撃メールへの対策と心構え 」の実施 ●クリーン・ウィークの実施  内部脅威としては、コンピュータウィルス拡散、不用意な 取り扱い等による情報漏えいなどがあります。これらにつ いては、eラーニングなどを活用し、日々、従業員の意識向 上を図っています。  当社グループでは、2012年7月現在までに、標的型攻撃 メールによるウィルスの拡散や顧客情報流出といったよう な重大事故は起きておりません。今後も、重大事故はもと より、軽度の事故ゼロをめざし、情報セキュリティ活動を推 進していきます。

(12)

 当社では、2005年4月よりCSR推進室を設置し、当社 グループ個々の活動成果をCSRの視点から一元的に取り まとめることで、全体としてのレベルアップを図っています。  また、当社グループでは、果たすべき使命と役割を十分に 認識し、真にグローバル企業として将来にわたり発展を続 けていくことを目的に、企業行動基準を定めています。この 中で、基本理念として「 企業が社会の一員であることを深く 認識し、公正かつ透明な企業行動に徹するとともに、環境と の調和、積極的な社会貢献活動を通じ、良識ある市民とし て真に豊かな社会の実現に尽力する」ことを謳っており、 CSRを私たちの行動基準の柱に据えています。  さらに、企業ビジョン「『 伝える』をきわめる」を達成する ために、お客様に提供すべき価値をまとめたバリューの中で も、「『 基本と正道 』を歩みます」と宣言するとともに「 基本 と正道 」を歩むために、役員・従業員が遵守すべき行動ルー ルを行動規範として明示しています。  加えて、役員・従業員がCSR 活動への認識を高め、一人 ひとりの日常業務がCSRに直結していることを自覚させる ために、CSR 活動取組方針を制定しています。

CSR マネジメント

日立電線は創業以来、企業活動を通して社会に広く貢献することをめざしており、企業活

動そのものがCSRであると考えています。

CSR の基本姿勢

日立電線グループ行動規範

5.経営基盤 情報の管理と利用 内部情報の利用とその留意点 社会資産の管理と保全 従業員の力を引き出す環境の整備 輸出入関連法令の遵守 6.行動規範の遵守の仕組み ルールの徹底 自己チェック コンプライアンス通報制度 7.経営トップの責任 1.誠実で公正な事業活動 高品質で安全性の高い製品・サービス  の提供 営業活動 調達活動 日立ブランドおよび日立電線ブランドの  尊重 技術者倫理の遵守 2.環境の保全 環境経営の推進 環境に配慮した事業活動・環境管理の推進 ステークホルダーとの対話 3.社会との関係 企業情報の開示 地域社会への貢献 政治・行政との関係 反社会的取引の防止 贈物、接待などについて 各国・各地域の文化・習慣の  尊重と法令遵守 4.人権の尊重 人権の尊重に向けて 差別の撤廃 情報管理に伴う人権の尊重 労働における基本的権利の尊重

CSR マネジメント

以下の項目について役員・従業員が遵守すべき行動ルールを明示し、「 基本と正道 」を実践しています。 2011 年 1月施行

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C

S

Rマネジメント

1. 企業活動としての社会的責任の自覚 日立電線グループ全役員および全従業員は、企業の社 会的責任(CSR)が企業活動そのものであることを自覚 し、社会および事業の持続的発展を図るべく、本取組方 針に基づいて、社会的責任を果たしていきます。 2.事業活動を通じた社会への貢献 優れた研究・技術・製品開発を基盤とした事業活動によっ て、安全かつ良質な製品・サービスをお客様に提供すると ともに、豊かで活力のある社会の構築に貢献します。 3.情報開示とコミュニケーション 日立電線グループを取り巻く多様なステークホルダーと の信頼関係を維持・発展させるため、公正で透明性の高 い情報開示を行うとともに、さまざまなコミュニケーション を通じてステークホルダーへの責任ある対応を行います。 4.企業倫理と人権の尊重 文化や道徳観、倫理や法体系等が多様であるグローバル な事業環境において、公正で誠実な事業活動を行うとと もに、人権の尊重および高い企業倫理に基づいた行動を とります。 5.環境保全活動の推進 環境と調和した持続可能な社会の実現に向けて、環境 に与える負荷を低減し、限りある資源の有効活用を行い ます。 6.社会貢献活動の推進 良き企業市民として、より良い社会を実現するため、社 会貢献活動を積極的に推進します。 7.働きやすい職場づくり すべての従業員にとって働きやすい、やりがいのある職 場づくりに努めるとともに、仕事を通じた自己実現や自 己成長を図ることのできる、意欲ある従業員を積極的に 支援します。 8. ビジネスパートナーとの社会的責任意識の共有化 すべての取引先に協力を求めて、社会的責任意識を共 有化し、公正、かつ健全な事業活動の推進に努めます。 2006 年 12月制定

日立電線グループCSR活動取組方針

 当社グループの事業は、多様なステークホルダー(利害関 係者)の皆様とのかかわりによって成り立っています。当社 グループでは事業活動に特にかかわりの深いステークホル ダーを主に「お客様 」「 調達取引先 」「 株主・投資家 」「 従 業員 」「 社会・地域社会 」ととらえ、これらのステークホル ダーからの要請・期待にお応えし続けていくことで、CSR 活 動を進化させていきます。 ●株主総会 ●決算説明会、投資家向け説明会 ●アニュアルレポート、株主通信の発行 ●Web サイトでの情報開示 など ●各種労使協議会 ●社内報の発行 ●目標管理制度・自己申告制度 ●改善提案制度 ●イントラネットでの各種制度、福利厚生案内 ●中期経営計画・予算等各種説明会 など ●法令の遵守 ●地域の方を対象とした工場・事業所見学会 ●地域イベントへの参画 ●従業員によるボランティア活動  ●マスメディアへの情報提供 ●NPO 等との協働 など

ステークホルダーとのかかわり

社会/地域社会 日常の営業活動 ●ホームページへのお問い合わせ対応 ●特約店等への各種説明会 ●製品展示会 など お客様 ●日常の調達活動 ●各種サプライヤー説明会 ●品質・環境監査  ●安全活動支援 など 調達取引先 株主・投資家 従業員

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CSR中期目標および計画と実績

「 日立電線グループ CSR 活動取組方針 」に基づいた中期的な目標・課題を策定し、

グループ一丸となってCSR活動に取り組んでいます。

★★★……達成  ★★……一部達成  ★……不十分 日立電線グループ CSR取組方針 テーマ 中期目標・課題 2011年度の実績 自己評価 参照ページ 2012年度の計画 1. 企業活動としての 社会的責任の自覚 コーポレート・ ガバナンス グループ全体の企業統治(内部統制)システ ムの継続的な改善 ●内部統制モニタリング、内部監査等による当社グループへの指導および改善支援 ●当社グループへのeラーニング等による教育・啓発活動の実施 ★★★ P.15∼16 ●内部統制モニタリングの重点化・効率化 ●自己監査実施の徹底およびサポートによる自己改善能力の強化 J-SOX法への対応 ●持分法適用会社に対する内部統制評価方法の見直しと強化 ★★★ ●事業再編に伴う内部統制評価対象範囲の見直し 情報セキュリティ グループ全体で情報セキュリティ教育・啓発を強化・徹底 ●従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発活動の継続   - ヒューマンエラー(紛失・盗難、誤送信など)教育   - 標的型攻撃メールへの対策と心構え ● 情報セキュリティ関連規程の見直し・整備 ● 情報漏えい対策を中心としたセキュリティ施策の強化   - 社外公開サーバーのセキュリティ強化 ●ソフトウェア管理ルールの厳格化と定着 ★★★ P.9∼10, 18 ●内部監査における、情報セキュリティ・チェック詳細化と対象組織拡大(社内管理・研究・営業部門) ●従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発活動の継続 ●情報セキュリティ関連規程の見直し・整備 ●社外公開サーバーのセキュリティ強化の継続 ●ソフトウェア管理ルールの周知徹底と運用管理の定着 リスク管理 リスク管理体制の強化

● 大地震災害に対する事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の  見直しと、事業部別・グループ会社別BCPの策定 ●防災時用備蓄品(食糧・飲料水等)の確保 ★★ P.16 ●大規模地震を想定した事業継続計画のブラッシュアップ、対策本部体制、機能等再整備、  全従業員を対象に安否確認サービスの導入(2012年4月より) ●耐震対策の見直しおよび優先度の高い建物に対する対策の実行 ●防災用備蓄品整備の強化 輸出管理審査の精度向上と管理体制の充実 ● 国内13箇所、海外8箇所にて営業・工場・グループ会社に対し監査を実施国内・海外延べ28箇所計404人に対し輸出管理教育を実施 ★★★ P.18 ●監査、教育による輸出管理意識の向上と実務の徹底(国内14箇所、海外9箇所を予定) 教育啓発 CSRの意義およびCSRが企業活動そのものであることの自覚促進日立電線グループ行動規範eラーニング実施(国内連結会社対象)全社階層別教育や新入社員教育における「CSR教育」の実施 ★★★ P.11∼12, 17 ●全社階層別教育や新入社員教育における「CSR教育」の実施 2. 事業活動を通じた 社会への貢献 品質管理 全社的な品質改善活動の推進 ●3ヵ年計画の全社品質活動「QF21(Ⅲ)運動」を実施(3年目の活動) ★★ P.21 ●「QF21(Ⅲ)運動」の1年延長(継続し、最終年度として活動) 日立電線同期生産方式の拡大・浸透 (国内・海外グループ会社への展開) ●当社工場6拠点すべてにおいて同期生産活動を継続実施 ●国内グループ会社で同期生産活動を継続実施 ●東南アジアグループ会社2社で同期生産活動を継続実施、さらに北米地区に  おいてモノと情報の流れ改革を展開 ★★★ P.21∼24 ●当社工場及び国内グループ会社において同期生産活動を継続実施 ●これまでの活動に加え、全体最適視点での情報とモノの流れの同期化・スピードアップに重点をおいた 「SCM(Supply Chain Management)・生産システム改革」を推進

●情報とモノの流れ改革を東南アジアグループ会社2社および北米地区において継続実施、更に中国グループ会社1社に横展開

3. 情報開示と

コミュニケーション 情報開示

情報開示の公正性・公平性・正確性の向上 ●社外向けWebサイトおよび製品ニュースリリース作成に関する社内ルール制定 ★★★

P.26∼27

●SNS(Social Networking Service)に関するガイドライン、利用規則の制定 情報開示内容の継続的な改善 ● 「CSR報告書2011」においてGRIガイドライン アプリケーション・レベル「B」を継続取得 ★★★ ●「CSR報告書2012」において第三者意見の導入投資家向け開示情報の継続的拡充 IR活動の継続的な拡充 ●海外機関投資家訪問を実施(英国)中期経営計画の見直し内容説明会の開催 ★★★ ●海外投資家訪問を実施(英国) ●IR取材・機関投資家訪問等の積極的実施 ●中期経営計画に連動した事業説明会等を実施 4. 企業倫理と 人権の尊重 コンプライアンス コンプライアンス体制・組織および活動の強化 営業コンプライアンス監査(独占禁止法関係)の実施と競争法ハンドブックの整備 ●国内外の公務員等への贈賄防止実務運用の展開(手順書の整備と説明会の実施) ●全社(国内グループ会社を含む)の階層別教育、営業部門等を対象とした独占 禁止法研修の実施 ★★★ P.17 ●コンプライアンス推進体制・組織の強化 ●独占禁止法、贈賄防止、反社会的取引の防止に関する規則・ガイドラインの改訂による実効性の向上 ●営業コンプライアンス監査(独占禁止法関係)の継続的実施 ●コンプライアンス教育の継続的実施 内部監査の確実な実施 グループ会社全体でのコンプライアンスの 推進 コンプライアンス通報制度の適切な運営 ●日立電線グループ行動規範のeラーニング受講および誓約書への署名 ★★★ 人権の尊重 人権啓発研修の実施 ●グループ会社社員を含めた階層別研修等の実施(25回) ★★★ P.28 ●2013年度までに全従業員の受講完了をめざす日立電線グループ人権方針策定 5. 環境保全活動の 推進 環境保全 P.45 ∼P.46「環境行動計画と実績評価」を参照 6. 社会貢献活動の 推進 地域社会との 共生 地域社会とのコミュニケーション強化 ●震災被害に対する支援活動 ●当社グループ社員による地域清掃ボランティアの継続 ●地域の祭りへのボランティア継続 ● NPOを通じたエコキャップ運動の継続 ★★ P.33∼36 ●当社グループ社員による地域清掃ボランティアの継続 ●地域の祭りへのボランティア継続 ●NPOを通じたエコキャップ運動の継続 ●地域の小中高生を対象とした工場・事業所見学の受入れ ●地域の小中高生への工場・事業所見学受入れの継続 ●マラソン部、バスケットボール部による地域スポーツ支援を実施 ●バスケットボール部による地域スポーツ支援継続 7. 働きやすい 職場づくり 安全衛生 安全で快適な職場づくりに向けた施策の継 続実施 ●国内連結製造グループ会社 休業災害度数率0.34(2010年度0.25) ★ P.31 ●休業災害ゼロの達成 メンタルヘルスケア対策の充実 ●ストレスコーピング研修の本格展開不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援実施 ★★ P.32 ●ストレスコーピング研修の実施(継続)不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援の充実 ワーク・ライフ・ バランス 働き方の見直しによる仕事と家庭生活の両 立 ●第三次次世代育成支援計画に基づく育児支援制度の充実  (育児による短時間勤務期間および育児休職期間の延長等) ★★ P.30∼31 ●メリハリある働き方の実現に向けた取組み ●多様な働き方に関する制度の利用率向上とそれに向けた社内PRの拡充 ダイバーシティ 障がい者雇用の促進と定着(グループ連結 での法定雇用率達成) ● 障がい者雇用率→【連結】1.95% 【単独】1.87% (前年比 連結-0.03% 単独+0.06%) ★★★ P.29∼30 ●障がい者雇用の促進と定着(グループ連結での法定雇用率達成) 女性の新規採用促進と職域拡大 ●女性新卒採用比率→13.6% (前年比 +7.9%) ★★★ ●女性の新規採用促進と職域拡大(特に総合職は20%を目標) 外国籍従業員雇用の促進 ●外国籍従業員数→28名 (前年比-4名) ★ ●外国籍従業員雇用の促進 8. ビジネスパートナー との社会的責任意 識の共有化 調達取引先との 協働 サプライヤーとの連携によるCSR意識共有 ●環境CSR用共通仕様書の策定およびWebへの公開(2011年12月) ★★★ P.25 ●機密情報管理徹底確認書による情報漏えい防止活動 ●A Gree’Netシステムの実運用定着化(サプライヤー登録および使用方法教育) ●グリーン調達基準書英語版・中国版のWebへの公開 CSR購買(環境基準および社会性基準の 要請)の推進 ● A Gree’Netシステムの取引先説明会開催(2011年11月)。出席447社 561名 ●グリーン調達基準書の制定およびWeb公開(2011年11月 日本語版) ★★★

CSR マネジメント

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C

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Rマネジメント

★★★……達成  ★★……一部達成  ★……不十分 日立電線グループ CSR取組方針 テーマ 中期目標・課題 2011年度の実績 自己評価 参照ページ 2012年度の計画 1. 企業活動としての 社会的責任の自覚 コーポレート・ ガバナンス グループ全体の企業統治(内部統制)システ ムの継続的な改善 ●内部統制モニタリング、内部監査等による当社グループへの指導および改善支援 ●当社グループへのeラーニング等による教育・啓発活動の実施 ★★★ P.15∼16 ●内部統制モニタリングの重点化・効率化 ●自己監査実施の徹底およびサポートによる自己改善能力の強化 J-SOX法への対応 ●持分法適用会社に対する内部統制評価方法の見直しと強化 ★★★ ●事業再編に伴う内部統制評価対象範囲の見直し 情報セキュリティ グループ全体で情報セキュリティ教育・啓発を強化・徹底 ●従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発活動の継続   - ヒューマンエラー(紛失・盗難、誤送信など)教育   - 標的型攻撃メールへの対策と心構え ● 情報セキュリティ関連規程の見直し・整備 ● 情報漏えい対策を中心としたセキュリティ施策の強化   - 社外公開サーバーのセキュリティ強化 ●ソフトウェア管理ルールの厳格化と定着 ★★★ P.9∼10, 18 ●内部監査における、情報セキュリティ・チェック詳細化と対象組織拡大(社内管理・研究・営業部門) ●従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発活動の継続 ●情報セキュリティ関連規程の見直し・整備 ●社外公開サーバーのセキュリティ強化の継続 ●ソフトウェア管理ルールの周知徹底と運用管理の定着 リスク管理 リスク管理体制の強化

● 大地震災害に対する事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の  見直しと、事業部別・グループ会社別BCPの策定 ●防災時用備蓄品(食糧・飲料水等)の確保 ★★ P.16 ●大規模地震を想定した事業継続計画のブラッシュアップ、対策本部体制、機能等再整備、  全従業員を対象に安否確認サービスの導入(2012年4月より) ●耐震対策の見直しおよび優先度の高い建物に対する対策の実行 ●防災用備蓄品整備の強化 輸出管理審査の精度向上と管理体制の充実 ● 国内13箇所、海外8箇所にて営業・工場・グループ会社に対し監査を実施国内・海外延べ28箇所計404人に対し輸出管理教育を実施 ★★★ P.18 ●監査、教育による輸出管理意識の向上と実務の徹底(国内14箇所、海外9箇所を予定) 教育啓発 CSRの意義およびCSRが企業活動そのものであることの自覚促進日立電線グループ行動規範eラーニング実施(国内連結会社対象)全社階層別教育や新入社員教育における「CSR教育」の実施 ★★★ P.11∼12, 17 ●全社階層別教育や新入社員教育における「CSR教育」の実施 2. 事業活動を通じた 社会への貢献 品質管理 全社的な品質改善活動の推進 ●3ヵ年計画の全社品質活動「QF21(Ⅲ)運動」を実施(3年目の活動) ★★ P.21 ●「QF21(Ⅲ)運動」の1年延長(継続し、最終年度として活動) 日立電線同期生産方式の拡大・浸透 (国内・海外グループ会社への展開) ●当社工場6拠点すべてにおいて同期生産活動を継続実施 ●国内グループ会社で同期生産活動を継続実施 ●東南アジアグループ会社2社で同期生産活動を継続実施、さらに北米地区に  おいてモノと情報の流れ改革を展開 ★★★ P.21∼24 ●当社工場及び国内グループ会社において同期生産活動を継続実施 ●これまでの活動に加え、全体最適視点での情報とモノの流れの同期化・スピードアップに重点をおいた 「SCM(Supply Chain Management)・生産システム改革」を推進

●情報とモノの流れ改革を東南アジアグループ会社2社および北米地区において継続実施、更に中国グループ会社1社に横展開

3. 情報開示と

コミュニケーション 情報開示

情報開示の公正性・公平性・正確性の向上 ●社外向けWebサイトおよび製品ニュースリリース作成に関する社内ルール制定 ★★★

P.26∼27

●SNS(Social Networking Service)に関するガイドライン、利用規則の制定 情報開示内容の継続的な改善 ● 「CSR報告書2011」においてGRIガイドライン アプリケーション・レベル「B」を継続取得 ★★★ ●「CSR報告書2012」において第三者意見の導入投資家向け開示情報の継続的拡充 IR活動の継続的な拡充 ●海外機関投資家訪問を実施(英国)中期経営計画の見直し内容説明会の開催 ★★★ ●海外投資家訪問を実施(英国) ●IR取材・機関投資家訪問等の積極的実施 ●中期経営計画に連動した事業説明会等を実施 4. 企業倫理と 人権の尊重 コンプライアンス コンプライアンス体制・組織および活動の強化 営業コンプライアンス監査(独占禁止法関係)の実施と競争法ハンドブックの整備 ●国内外の公務員等への贈賄防止実務運用の展開(手順書の整備と説明会の実施) ●全社(国内グループ会社を含む)の階層別教育、営業部門等を対象とした独占 禁止法研修の実施 ★★★ P.17 ●コンプライアンス推進体制・組織の強化 ●独占禁止法、贈賄防止、反社会的取引の防止に関する規則・ガイドラインの改訂による実効性の向上 ●営業コンプライアンス監査(独占禁止法関係)の継続的実施 ●コンプライアンス教育の継続的実施 内部監査の確実な実施 グループ会社全体でのコンプライアンスの 推進 コンプライアンス通報制度の適切な運営 ●日立電線グループ行動規範のeラーニング受講および誓約書への署名 ★★★ 人権の尊重 人権啓発研修の実施 ●グループ会社社員を含めた階層別研修等の実施(25回) ★★★ P.28 ●2013年度までに全従業員の受講完了をめざす日立電線グループ人権方針策定 5. 環境保全活動の 推進 環境保全 P.45 ∼P.46「環境行動計画と実績評価」を参照 6. 社会貢献活動の 推進 地域社会との 共生 地域社会とのコミュニケーション強化 ●震災被害に対する支援活動 ●当社グループ社員による地域清掃ボランティアの継続 ●地域の祭りへのボランティア継続 ● NPOを通じたエコキャップ運動の継続 ★★ P.33∼36 ●当社グループ社員による地域清掃ボランティアの継続 ●地域の祭りへのボランティア継続 ●NPOを通じたエコキャップ運動の継続 ●地域の小中高生を対象とした工場・事業所見学の受入れ ●地域の小中高生への工場・事業所見学受入れの継続 ●マラソン部、バスケットボール部による地域スポーツ支援を実施 ●バスケットボール部による地域スポーツ支援継続 7. 働きやすい 職場づくり 安全衛生 安全で快適な職場づくりに向けた施策の継 続実施 ●国内連結製造グループ会社 休業災害度数率0.34(2010年度0.25) ★ P.31 ●休業災害ゼロの達成 メンタルヘルスケア対策の充実 ●ストレスコーピング研修の本格展開不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援実施 ★★ P.32 ●ストレスコーピング研修の実施(継続)不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援の充実 ワーク・ライフ・ バランス 働き方の見直しによる仕事と家庭生活の両 立 ●第三次次世代育成支援計画に基づく育児支援制度の充実  (育児による短時間勤務期間および育児休職期間の延長等) ★★ P.30∼31 ●メリハリある働き方の実現に向けた取組み ●多様な働き方に関する制度の利用率向上とそれに向けた社内PRの拡充 ダイバーシティ 障がい者雇用の促進と定着(グループ連結 での法定雇用率達成) ● 障がい者雇用率→【連結】1.95% 【単独】1.87% (前年比 連結-0.03% 単独+0.06%) ★★★ P.29∼30 ●障がい者雇用の促進と定着(グループ連結での法定雇用率達成) 女性の新規採用促進と職域拡大 ●女性新卒採用比率→13.6% (前年比 +7.9%) ★★★ ●女性の新規採用促進と職域拡大(特に総合職は20%を目標) 外国籍従業員雇用の促進 ●外国籍従業員数→28名 (前年比-4名) ★ ●外国籍従業員雇用の促進 8. ビジネスパートナー との社会的責任意 識の共有化 調達取引先との 協働 サプライヤーとの連携によるCSR意識共有 ●環境CSR用共通仕様書の策定およびWebへの公開(2011年12月) ★★★ P.25 ●機密情報管理徹底確認書による情報漏えい防止活動 ●A Gree’Netシステムの実運用定着化(サプライヤー登録および使用方法教育) ●グリーン調達基準書英語版・中国版のWebへの公開 CSR購買(環境基準および社会性基準の 要請)の推進 ● A Gree’Netシステムの取引先説明会開催(2011年11月)。出席447社 561名 ●グリーン調達基準書の制定およびWeb公開(2011年11月 日本語版) ★★★

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日立電線は、法令や日立グループの運営方針などを踏まえながら、コーポレート・ガバナン

ス体制の充実を図り、公正で透明な経営に取り組んでいます。

 当社は、法と正しい企業倫理並びにCSRの重要性を踏 まえ、事業の持続的発展を図ることをコーポレート・ガバナン スの基本に据え、これを経営上の最重要課題の一つである と考えています。この基本方針のもと、経営の意思決定の スピードをさらに迅速化し、経営の透明性を一層向上させる ため、委員会設置会社の形態を採用し、経営の「 執行 」と 「 監督 」の両機能を明確に分離しています。  なお、株式会社日立製作所およびそのグループ会社(以 下、「日立グループ」という)は、当社の総株主の議決権の 52.8%(2012 年 3月末日現在)を所有しています。当社 は、事業の運営にあたり、親会社である株式会社日立製作 所からの自立性を保っており、また、当社の事業活動は、日 立グループとの取引に大きく依存する状況にはありません。 併せて、当社の取締役には、株式会社東京証券取引所およ び株式会社大阪証券取引所に対し独立役員として届け出 ている社外取締役 1 名が就任しており、第三者的な見地か らの多様な意見を取り込むことにより、取締役会における 意思決定プロセスの客観性および独立性を高める体制を整 えています。 コーポレート・ガバナンス体制図 株主総会 取締役会 指名委員会 報酬委員会 監査委員会 コンプライアンス 委員会 インターナル・ コントロール 委員会 監査室 CSR推進室 リスク 管理委員会 会計 監査人 代表執行役・執行役 執行役会 事業戦略会議 事業報告会 選任 選任 報告 報告 報告 選任・監督 指示・報告 指揮・命令

コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

コーポレート・ガバナンス体制

CSR マネジメント

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C

S

Rマネジメント

 内部統制システムは、「 監督 」機関である取締役会で定 めた基本方針に基づき構築・運用しています。取締役会は、 経営の基本方針などの決定と監督に徹し、業務の決定・執 行の権限を執行役に大幅に委譲しています。また、取締役 会には、社外取締役 2 名を含む各 3 名の取締役で構成され る指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設置し、取締役 会の監督機能の一翼を担っています。監査委員会は原則と して毎月、指名・報酬委員会の各委員会は必要の都度、開 催されています。なお取締役会を構成する8 名の取締役の うち社外取締役は3 名で、また、取締役会の議長を務める 取締役会長は、執行役を兼務していません。  また、執行役の業務執行の決定および実行管理の充実を 図るため、執行役会、事業戦略会議および事業報告会を設 けています。執行役会および事業戦略会議は、執行役の業 務執行の決定における諮問機関です。執行役会では、取締 役会から執行役に委任された業務(事業戦略会議に係るも のを除く)の決定における諮問を行うとともに、全社的方針 等の周知徹底や各執行役の業務の執行状況に関する情報 共有を行うことを目的とし、事業戦略会議では、事業部門ご との経営戦略、事業計画等の重要事項の決定における諮問 を行うことを目的としています。事業報告会は、事業部門ご との業績報告および事業課題の把握とその対応策の進捗 管理を行う協議機関です。 経営の監督機能と業務執行機能  当社は、リスク管理に関する方針の決定、リスクへの対応 および再発防止策等、リスク管理に関する情報の共有を目 的とし、執行役会の下部組織として、執行役社長を委員長 とするリスク管理委員会を設置しています。ここではリスク の抽出、評価、予防、低減を図っています。  当社グループは、さまざまな製品およびサービスを、多種 多様な国内外の市場に供給しています。また、事業を遂行 するために高度で専門的な技術を利用しています。そのた め、当社の事業活動は、種々の要因の影響を受ける可能性 があります。その主要なものは、①市場の需要動向、政治 経済情勢の変動、②原材料等の価格変動および調達、③為 替相場の変動、④事業再編等の実行、⑤製品事故、品質問 題、⑥新製品開発、⑦法令および公的規制、⑧知的財産 権、⑨情報セキュリティ、⑩大規模災害・感染症災害、⑪退 職給付債務、⑫親会社との関係、の12 項目です。  取締役および執行役の報酬は、報酬委員会が定める方 針に基づき、同委員会で個別に決定されます。取締役の報 酬は月俸および期末手当で構成されます。執行役を兼務す る取締役には、取締役としての報酬は支払われません。執 行役の報酬は月俸および業績連動型報酬で構成されます。 業績連動型報酬は、執行役に対する賞与として、当社連結 業績、管掌部門業績、個人業績を役位別に定める構成比に 応じて、中期経営計画、予算その他の目標達成状況により 決定されます。  2011年度の年間報酬総額は、取締役(社外取締役を除 く)127 百 万 円、社 外 取 締 役 24 百 万 円、執 行 役 487 百万円となりました。 役員報酬制度  内部監査・内部統制への対応としては、専任7名、兼務 35名からなる監査室を設置し、当社各部門および連結子 会社の業務の適法性、妥当性についての計画的な監査や内 部統制を推進しています。さらに、コンプライアンス推進室 (専任2名、兼務12名)が、法令および企業倫理の遵守と いう観点から、当社各部門および連結子会社に対し教育お よび監査を行っています。また、監査委員会は、これらの内 部監査の状況を監視・検証するとともに、取締役および執行 役の職務の執行状況を適宜報告させることにより、経営の 監督を行っています。加えて、内部統制システムの方針、計 画、運用、手続きなどの決定とシステムの有効性に関する評 価結果の審議・承認を行うインターナル・コントロール委員 会を設置しており、財務報告の適正性・信頼性を確保する体 制を整備しています。  会計監査人は、監査委員会において監査報告を行い、監 査委員や同席する監査室長と相互に意見交換をすることに より、監査の連携を高めています。 監査機能、内部統制システム

リスク管理

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コンプライアンス通報制度

日立電線グループのバリューの一つとして「基本と正道」を歩むことを掲げ、コンプライアンスが当社

グループの事業活動の前提であり、全役員、全従業員がこれを遵守すべきことを明確にしています。

■ 社内の窓口 □ 書類郵送先 〒101-8971 東京都千代田区外神田 4-14-1( 秋葉原 UDX) 日立電線株式会社 コンプライアンス推進室 □ メールアドレス hcl-compliance@mail.hitachi-cable.co.jp ■社外の窓口 □ 書類郵送先 〒100-6310 東京都千代田区丸の内 2-4-1 丸ビル10 階 岩田合同法律事務所 藤井正夫弁護士 □ FAX 番号 :03-3216-3222 □ メールアドレス:mfujii@iwatagodo.com ご通報の際にいただいた個人情報については、「日立電線個人情報保護方針 」 に従い厳重に管理し、ご通報の内容に関する調査およびご報告以外の目的に は一切使用いたしません。

コンプライアンス通報制度の通報先

コンプライアンス/情報保護

コンプライアンス

コンプライアンス教育

コンプライアンス推進体制・施策

 当社は、推進体制の強化を目的として 2009 年にコン プライアンス推進室を設置するとともに、執行役社長を 委員長とするコンプライアンス委員会を定期的に開催し て、法令遵守・企業倫理に関する基本方針、教育、監査等 に関する事項を審議・決定することとしています。そし て、コンプライアンス推進室が中心となって、法令および 企業倫理に則った企業活動のための啓発、監査および指 導を実施しています。企業に対する社会的要請に合致し た事業展開が推進できるように、監査室や法務部等の関 係各部門と協力してコンプライアンス諸施策を精力的に 展開しています。なお、2011年度は、「日立電線グループ 行動規範 」「 日立電線グループ・ビジネス倫理の手引き 」 を教材とした教育・啓発活動を国内外で推進し、その受講 者数は、18,059名(国内9,096名、海外8,963名)とな りました。また、管理・事務職員(5,596名)からは「日立 グループ行動規範 」の内容を遵守していくことを誓約し た「教育受講確認書兼誓約書」を提出してもらっています。  コンプライアンス教育は、全社(国内グループ会社を含 む)の階層別教育、営業部門等を対象とした独占禁止法研 修等、さまざまな機会を捉えて実施しています。さらに、 当社グループの基本理念や企業ビジョン、行動規範をま とめた「 日立電線グループ・ビジネス倫理の手引き 」を日 本語版、英語版、中国語版で作成し、海外のグループ会社 を含めて全グループ会社の従業員に配布し、コンプライ アンス意識の周知徹底を図っています。  2011 年度は、全社(国内グループ会社を含む)の階層 別教育においてコンプライアンス教育を計13 回実施し たほか、営業部門(国内グループ会社を含む。)に対するコ ンプライアンス監査時に、マネージャー以上を対象に独 占禁止法研修を実施しました。また、2011 年度は、新た に国内外の公務員等への贈賄防止を目的とした実務手順 書を作成し、説明会を実施したほか、競争法ハンドブック を整備し、営業コンプライアンス監査時の独占禁止法研 修に活用しました。  社内の自浄作用を補完するために、2003 年 10 月か らコンプライアンス通報制度を運用しています。当社お よびグループ会社従業員だけにとどまらず、お取引先等 の外部関係者の方も、当社グループの企業活動等で違法 行為・不適切行為が存在すると認識すれば、誰でも当社 コンプライアンス推進室または社外通報先として委嘱し た弁護士に直接通報することができます。なお、独占禁 止法関係については、匿名による通報も受け付けるべく、 2009 年に制度の拡充強化を図りました。

CSR マネジメント

参照

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