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博士学位論文審査の要旨

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Academic year: 2021

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博士学位論文審査の要旨

【学位論文審査の要旨】

多職種によるチーム医療は、患者中心の医療の質を高める戦略の 1 っとして推奨される が、多くの課題も包含している。これらの課題を認識し、解決策を導く手段として、精神 科における多職種チーム医療アセスメント尺度の必要性が従来指摘されてきた。そして健 康全般に関する汎用性の高いスケールはすでに開発されているが、それを精神障害の医療 に用いようとすると、必ずしも feasibility は高くなかった。そこで、申請者は、グロー バルな視点から、英語版及び日本語開発の必要性に至った(Tomizawa R Yamano M,Osako M,

Misawa T,Hirabayashi N,Oshima N,Sigeta M,Reeves S. The development and validation of an interprofessional scale to assess teamwork in mental health settings. J Interprof Care. 2014 Sep;28(5):485-6. doi: 10.3109/13561820.2014.898623).言語や 文化の影響を最小限に抑え、各国で使うことにできる汎用性の高いスケールの作成を計画 した。

文献レビューの質的分析を通じて、精神科における多職種チーム医療の質に関する概念 モデルを提唱した。’interprofessional”,”teamwork”, “theory”, “process”, “mental

health”に関連するキーワードを組み合わせ、3つの検索サイトを用いて文献検索を行った。

その結果 1236 論文から 12 論文を抽出し、モデルやフレームワークの質的検討により、精 神科における多職種チーム医療の質に関する概念モデルに至った(Tomizawa R, Shigeta M, Reeves S. Framework development for the assessment of interprofessional teamwork in mental health settings. J Interprof Care. 2017 Jan;31(1):43-50.)。

続いて行われた研究が今回の主論文である。患者中心の医療の質を高める戦略の 1 っと して推奨される多職種連携の多くの課題への解決策を導く手段として、精神科における多 職種チーム医療のアセスメント尺度英語版および日本語版を開発した。カナダで開発され 使用されていたスケールを題材として、世界各国で使用することにできるスケールの開発 を経過した。本研究では、開発のプロセス及び日米での信頼性妥当性の調査結果について 報告した価値ある論文と考えられた(Tomizawa R, Yamano M, Osako M, Hirabayashi N, Oshima N, Sigeta M, Reeves S. Validation of a global scale to assess the quality of interprofessional teamwork in mental health settings. J Ment Health. 2016 Jul 27:1-8.)。

審査会の質疑においては、今回開発されたスケールの項目の中で、精神障害のための多職 種連携だからこそ必要となった項目についての議論、日本と米国でデータを収集し、確か に日本は単一の文化圏と理解できるが、米国は地域社会そのものが多様な文化的差異を包 含していることに関わる議論、コンフリクト・マネージメントとリーダーシップにおいて 他の指標に比べて文化的な差異があったと指摘しているが、他の項目にも文化的差異はあ ったのではないかと言う反論に関わる議論、スケールの実用性と今後の展開の方向性に関 する議論などがなされた。審査員と申請者との間で活発な議論が行われ、申請者は終始誠 実に応じた。

以上より、本論文を博士(作業療法学)に相当すると判断した。

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