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疑似家族として住む

1.

背景

現在、高齢化社会といわれる日本では、同時に核家族 の世帯数も増加しており、このことから高齢者一人のみ の世帯の増加が危惧されている。 一人暮らしになり、社 会からの孤立してしまうことで地域コミュニティからの 減退を招き、最終的には孤独死や無縁死につながってし まう。

一方で核家族の増加は、地域コミュニティの変化や子 育てに関する問題を顕著化する。祖父母に育児の一部を 任せることができずに、夫婦の時間は制約され、共働き の加速化や待機児童の問題へと移り変わっていく。

厚生労働省調べ

2

.高齢者の社会的孤立

高齢者の世帯類型別の生活実態をみると、人的関係で は独り暮らし世帯は夫婦のみ世帯や一般世帯より関係性 を持たない人が多く「

15

分以内ほどに住んでいる親族が いない」割合は

6

割近くになっている。

また、独り暮らし世帯の生活満足度は夫婦のみ世帯や 一般世帯に比べて低く、 「健康状態」や「経済的な暮らし 向き」は相対的によくない状況となっている。

このように、独り暮らし高齢者の社会とのつながりは 高齢期の生活の質と密接に結びついている。

内閣府「世帯類型に応じた高齢者の生活実態に関する意識調査」より

3.目的

本設計では核家族と独り身高齢者が互いに足りないも のを補完しあい、集合住宅内に小さな地域コミュニティ を形成することで、それぞれの問題の解決を図る。

4

.計画

核家族

1

世帯と一人身高齢者

2

世帯、計

3

世帯が一つ の家族のように疑似家族として

1

ユニットに住む。この ユニット内において、プライベートを守りつつ程よい距 離感を保つために、窓、壁を操作する。

また、全体計画としては、ユニットから全体のつなが りを生むため、コモンスペースをアクティビティの大き さごとに分ける。そして、住宅内に需要供給関係を築く ことで、持続的なつながりを形成し、コミュニケーショ ンが促進するきっかけをつくる。

4-1.窓と壁の操作

部屋の中におけるプライベート性は床に行くほど高く なり、天井に近づくほど低くなる。これを利用し普段よ りも高い位置に開口を設けることにより、立ち上がった 時にお互いを感じられるようになる。また、壁に一部だ け窓を設けることに部屋より生活の一瞬が重なり合った ときのみお互いを感じることができる。この窓を設ける ことにより壁が多様性を持つ。

視界のコントロール

4-2

.コモンスペース

集合住宅内に小さな地域コミュニティを築くための操 作としてまず、アクティビティの大きさでコモンスペー スを分ける。それぞれを「Sのコモン」、「Mのコモン」、

「Lのコモン」と名付ける。

Sのコモンでは主に日常のあいさつや世間話などが行 われる。そこから溢れ出したユニットごとのつながりは Mのコモンで交わる。ここは高齢者の趣味や子供と高齢 者などが深く交わる部分でもあり、つながりの場として 菜園を設けた。この菜園でとれたものをLの場で振る舞 い、外部の人も呼び込むことでより地域コミュニティが 一段と大きくなる。この一連の動作が繰り返されること により、さらに密なコミュニケーションへ発達していく。

独り暮らし世帯 夫婦のみ世帯 一般世帯

心配事の相談相手がいない 7.2 2.4 4.9

近所づきあいはない 11.2 4.4 6.8

現在の生活の満足度 21.8 23.1 29.7

日常生活で心配事がある 22.6 16 18.2

将来への不安をとても感じる 19.1 14.1 12.6

健康状態がよくない 22.3 20.2 21.5

家計が苦しく非常に心配である 7.4 3.3 3.8

グループ活動に参加していない 39.5 29 38

1150163 山口大稀

(2)

5.ダイアグラム

1 2

3

4

5

6.断面計画

Sのコモンと一番つながりが深く関係のある居間の空間 はR屋根とします。そうすることで、外観から判断しや す く し 、 ま た 、 他 の 棟 と の 差 別 化 を 図 り ま す 。

.

7

.パース

屋から見たSのコモン

壁窓

Sのコモン

Mのコモン

Lのコモン 1. 敷地にボリュームを配置する

2. 敷地と周囲の関係 3. ボリュームを分割する 4. 住 宅 街側 にL のコ モン を設

け、SのコモンをMのコモン でつなげる

5. 最終案

参照

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