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論 文 審 査 の 要 旨

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Academic year: 2021

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別紙1

論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 甲・ 乙 3063 松林(新原) 智子 論文審査担当者

主査 板部 洋之 副査 野部 浩司 副査 谷岡 利裕

(論文審査の要旨)

本論文の研究は、アラキドン酸含有リン脂質代謝に非常に重要なアラキドン酸選択的なアシ ル CoA 合成酵素 ACSL4 のタンパク質酵素学的解析を行い、この酵素のアラキドン酸選択性を証 明し、更に選択的スプライシング で生じる 2 つのアイソフォームの性状について初めて明らか にしたものである。

エイコサノイドの供給源であるアラキドン酸含有リン脂質は、脂肪酸のリモデリングにより その分子種が調節されており、アラキドニル CoA の産生がリン脂質の分子種バランス、そして エイコサノイド代謝に大きな影響を与える。アシル CoA 合成酵素は ACSL1~6 まで知られてお り、局在や脂肪酸選択性に違いがあると報告されているが、アシル CoA の分析の困難さなども あり、その酵素学的な詳細は不明の点が多かった。既知の情報でアラキドン酸選択的 を考えら れていた。ACSL4 について、2 つのバリアントアイソフォーム V1、V2 のリコンビナントタンパ ク質を調製し、感度に優れ、分析操作もより簡便な質量分析法を用いて、その酵素学的性状を 解析した。8 種のアシル CoA の生成反応を比較し、この酵素がアラキドン酸選択性を明確に持 つことを証明した。また、バリアントアイソフォーム V1、V2 の酵素学的な差はわずかである ことも明らかに出来た。

本研究では、当初期待していたバリアントアイソフォーム V1、V2 の異なる性質を見出すこ とはできなかったが、リコンビナント酵素タンパク質を用いて非常に丁寧に酵素学的な解析を 行い Km、Vmax を求め、それにより ACSL4 の酵素の性状の一端を明らかにすることに成功した。

審査においては、研究内容を分かり易く説明し、主査、副査からの質問に対しても的確に応 答した。本研究の意義、および問題点についても十分に理解しており、その点も含めたしっか りした討論が出来た。

以上の結果から、主査、副査一致して論文審査に合格と認めた。

(主査が記載、500字以内)

参照

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