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消化管生理学分野

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Academic year: 2021

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(1)

消化管生理学分野

教 授 門 脇 真

聞 手 山 本 武

〈〉研究目的

D i v i s i o n  o f  G a s t r o i n t e s t i n a l   P a t h o p h y s i o l o g y  

Professor  Makoto Kadowaki (Ph.D.) 

Assistant Professor  Takeshi Yamamoto (Ph.D.) 

消化管疾患、特に腸管免疫性疾患の病因および病態形成機序を解明し、それに基づき和漢薬等を 含めた新規治療薬の創出を目指す。

〈〉研究概要

消化管は機能性疾患が多<、不定愁訴が多岐にわたるため疾患が特定しにくい領域であり、現 代医学のなかでち和漢薬治療が多<取り入れられている領域である。このような疾患に苅し、西 洋医学的治療では薬理学的メカニズムの明らかな単剤を胃、小腸または大腸など部位を特定して 用いる場合が多いが\和漢薬治療では、消化管全体を生命活動の原動力となる 気 を生み出す ーっのシステムと考え、西洋医学的発想にはない 消化管全体の機能を高める ことにより不定 愁訴を軽減するという統合的、複眼的な考え方があるーそのためには、消化管疾患に刻する十分 な知識と経験が必要であり、基礎的な病態生理学的、薬理学的研究ももちろん不可欠である。西 洋薬、和漢薬にはそれぞれに特徴があり、相反させることな<両者の特長を活かして薬物治療に あたることにより、さらに治療域を広げることも重要であると考えている。

消化管生理学分野では、近年患者が急増してきでいる腸管免疫性疾患、すなわち炎症性腸疾患

(IBD

)である漬湧性大腸炎、さらに食物?レルギーを苅象疾患としている。若年層を中心 l こ患 者が急増している潰療性大腸炎は、厚生労働省の特定疾患に指定されている慢性で難治性の腸管 免疫性疾患である。腸管での免疫異常を背景とする

IBD

に対して、近年の粘膜免疫学の発展を背 景に精力的な免疫学的病態研究が展開されているにもかかわらず、その病因や遷延化因子などは 未だ不明であり、従って、病態を基盤とした治療薬や治療法は確立されていない。また、食物ア レルギーは腸管粘膜免疫機構の未熟な小児にその頻度が高<小児の肉体的精神的発育への影響 は重大であり、さらに、いわゆる「 7 レルギーマーチ

j

の引き金としても舎やその病因・病態形 成機序の解明と対策は急務であるが、未だ充分な解明はなされていない。

全書免疫系では神経系さらには内分泌系との間に密接な強いクロストークガ明らかにされて いる。腸管では粘膜免疫系組織が集積する粘膜固有層を中心に密な神経線維の存在が知られてい るにもかかわらず、腸管の神経系、免疫系、内分泌系などで構成される「腸管イン卜ラネット J

という統合的考え方からの研究は世界的にも始まったばかりであり、「腸管イントラネット

J

の 破綻という観点、から、腸管疾患の病因・病態に迫る研究は殆んどなされていない。

消化管生理学分野では、この点、に着目し、自律神経系・腸管神経系、リンパ球・マスト細胞な どの粘膜免疫系、腸クロム親和性細胞などの腸内分泌系で構成される「腸管イントラネット

j

と 腸管免疫性疾患の病因・病態との関連を、病態生理学的、分子生物学的、神経科学的及び形態学 的に解明することを目的としている。

そこで、遺伝子改変動物(

PPAR7

ノックアウトマウス、

PI3

ーキナーゼノックアウトマウスなど)

73 

(2)

などを用いた腸管免疫性疾患の有用な病態モデルを確立しだ後、特に神経系と免疫系の接点と考 え始められたニコチン受容体(α7型ニコチン受容体)を介するコリン性抗炎症・免疫機構及び PPAR7を介する抗炎症・免疫機構などの病態生理学的役割を解明し、さらに和漢薬を含めた新規 特異的治療薬を創出することを目指す。

。 総 説

1)  門脇 真:コカインと創薬一麻薬からイノヴ、工イティブな新薬ヘ一.

和漢薬研究所年報, 31:314, 2005. 

。学会報告

1)  蔵本博史,白井良,坂本宏史,門脇 真:ラット遠位結腸における EC細胞の形態的 特徴.第 110回日本解剖学会総会,20053/2931,富山

2)  蔵本博史,門脇 真:食道を支配する迷走神経副変感神経線維に関する免疫組織化学的 研究.第28回日本神経科学大会,2005,7 /2628,横浜.

3)  門脇真,山本武,宇都宮奈穂,児玉利尚,蔵本博史:マウス病態モデルを用いた食

7

レルギ−病態形成機序における自律神経系の役割.

42回日本消化器免疫学会,2005,8/45,東京.

4)  宇都宮奈穂,山本武,児玉利尚,門脇真:

マウス食物

7

レルギ一病態モデルにおけるニコチン受容体の病態生理学的役割.

日本薬学会北陸支部第 113回例会2005,11/20,金沢.

5)  児玉利尚,山本武,宇都宮奈穂,蔵本博史,門脇真:

食物アレルギーの発症機序におけるマスト細胞及びPBキナーゼの役割.

日本薬学会北陸支部第 113回例会2005,11/20,金沢.

6)  山本武,児玉利尚,宇都宮奈穂,門脇真:

〈〉その他

オキサゾロン誘発マウス潰震性大腸炎モデルの病態解析と治療薬探索.

日本薬学会北陸支部第 113回例会2005,l l/20,金沢.

1)  門脇真:腸管免疫性疾患と腸管神経系.

1固とやまGIクラブ,2005,4/27,富山.

2)  門脇 真:コカインと創薬−麻薬からイノヴ、エイティフホな新薬ヘ一.

富山漢方会,2005,6/28,富山.

3)  門脇真:消化管疾患における腸管神経系−腸管粘膜免疫系等からなる腸管イントラネ ットの病態生理学的役割.富山薬事研究会,2005,7/7,富山.

4)  門脇 真:腸管免疫性疾患病態モデルにおける腸管粘膜免疫−神経イントラネットの破 指定一.第26回和漢薬研究所究所 特別セミナー「和漢薬と消化管−消化管常在菌の役割 および消化管疾患をめぐる最新の話題−'2005, 7/1314,富山.

5)  門 脇 真 , 門 脇 孝,蔵本博史:腸管粘膜免疫系及び腸管神経系と潰傷性大腸炎の病因 病態との関連−特にα7型ニコチン受容体を介するコリン性抗炎症・免疫機構及びPPARy を介する抗炎症・免疫機構の破綻−.

財 団 法 人 喫 煙 科 学 研 究 財 団 第20回関成研究発表会,2005,7/2122,東京.

6)  門脇 真:腸管イントラネットの破綻−腸管免疫性疾患の病態生理学的解析−.

2EntericNervous System 研究会,2005,11/12,京都.

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〈〉共同研究

国内

1)  蔵本博史:京都工芸繊維大学繊維学部応用生物学科細胞機能学分野

「腸管神経系、特に食道神経系における迷走神経(副交感神経)支配に関する研究

J

f食道神経系の形態学的研究J

「結腸セロト二ン含有腸クロム親和性細胞の生理学的及び形態学的研究J

f

腸管粘膜型マス卜細胞の病態生理学的及び形態学的研究

J

2004 5‑

2)  門脇 孝:東京大学大学院医学系研究科代謝栄養病態学(糖尿病・代謝内科)

「漬蕩性大腸炎の病態形成における神経型ニコチン受容体を介する抗炎症免疫機構の 役割: PPARyヘテロ欠損マウスを用いた新規病態モデルでの横討

J

「腸管自律神経系と腸管マスト細胞の機能形態的関係が潰房性大腸炎の病態形成に果 たす役割:腸管肥満細胞特異的欠損マウスを用いての横討

J

「食物?レルギ−病態モデルによる

7

レルギ一機序の解析: PBキナーゼ欠損マウスを 用いての模討J

20047‑

3)  小安重夫:慶応義塾大学医学部免疫学

「腸管自律神経系と腸管マスト細胞の機能形態的関係がj貴男性大腸炎の病態形成に果 たす役割:腸管肥満細胞特異的欠損マウスを用いての模討j

「食物アレルギ−病態モデルによる7レルギ−機序の解析: PBキナーゼ欠損マウスを 用いての倹討J

2004 7‑

4)  東田千尋:富山大学和漢医薬学総合研究所

PBキナーゼの神経変性疾患への関与に関する研究J2005, 10

〈〉研究費取得状況

1)  平成 17年 度 日 本 学 術 振 興 会 科 学 研 究 補 問 金 基 盤 研 究C(2) 分 担 : 門 脇 真 研究課題:下部食道括約筋におけるキャプサイシン感受性知覧神経の抑制反射機構 2)  平成 17年 度 財 団 法 人 喫 煙 科 学 研 究 財 団 代 表 : 門 脇 真

研究課題:腸管粘膜免疫系および腸管神経系と潰痩性大腸炎の病因、病態との関連:特 α7型ニコチン受容体を介するコリン性抗炎症・免疫機構およびPPARyを介する抗炎 症・免疫機構の破綻

3)  富 山 県 平 成 17年 度 受 託 研 究 利 漢 薬 ・ パ イ オ テ ク ノ ロ ジ − 研 究 担 当 : 門 脇 真 研究題目:消化管をターゲッ卜にした新しい和漢薬製剤の開発

く〉研究室在籍者

薬学部3年生:藤原加苗,吉田益奈子 薬学部 4年生:宇都宮奈穂,児玉利尚

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参照

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