都心の高齢者に対する住まい方の提案 : 異世帯が 共に暮らすコレクティブハウスとシェアハウスの複 合住宅
著者 雨宮 恵
出版者 法政大学大学院デザイン工学研究科
雑誌名 法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編
巻 3
ページ 1‑2
発行年 2014‑03
URL http://doi.org/10.15002/00009734
法政大学大学院デザイン工学研究科紀要 Vol.3(2014年3月) 法政大学
都心の高齢者に対する住まい方の提案
- 異世帯が共に暮らすコレクティブハウスとシェアハウスの複合住宅 -
SUGGESTION OF THE WAY OF LIVING FOR URBAN ELDERLY PERSON -COMPOUND HOUSE OF COLLECTIVE HOUSE AND THE SHARE HOUSE-
雨宮 恵 Megumi AMEMIYA
主査 渡邉眞理 副査 赤松佳珠子・富永譲
法政大学大学院デザイン工学研究科建築学専攻修士課程As senior citizen households increases, lonely death of the elderly person increases in Japan. I think the cause of the lonely death is the house where was closed. It becomes important in future that elderly person lives in the house which can comunicate with another person. So I propose the house where an elderly person and a youth can live in together.
Key Words : Elderly person household, Single person
1設計趣旨
2計画背景
日本は超高齢化社会に突入し、その中で高齢単独世帯の増加に伴い、高齢者の孤立、孤独死が増えている。孤立や孤 独死の原因は家族や地域とのつながりの薄さだと言われているが、住宅の在り方が問題だと考える。
本来家は自分の身を守るためのプライバシーの高い空間であるが、人は年を取るとともに家の中に閉じこもりがちに なり、外との関係が薄れて高齢者は孤立してしまう。よって高齢単独世帯が増えている今、高齢者は他人と交流を持て る住環境で暮らす事が大事である。
ここでは高齢者と異世帯が共に暮らし、人と交流しながらそれぞれが自立した生活を送れる集合住宅を考える。年齢 や年収、価値観や人生経験の違う人間同士が共存できる住宅として個室のみの住戸(シェアハウス)と住宅設備のある 住戸(コレクティブハウス)の複合住宅を提案する。
• 渋谷区の高齢化
首都圏の高齢者人口増加率は 2005 年を目処に全国より高い伸び率で増えてきており、首都圏では今後益々高齢者の 数が増加することが想定される。今回は都心の中でも渋谷区の高齢化について考える。渋谷区は 2005 年から 2035 年 までの高齢者人口増加率が23区内で5位となり、今後高齢化が著しい区である。渋谷区の家族形態は、シングルが約 半分を占めている。(シングル 47.3%、DNKS18.2%、ファミリ− 19.1%、高齢者 15.5%)高齢者単独世帯も含めると、
シングルは全体の57%にまでのぼる。また高齢者世帯を見ると、高齢単独世帯が高齢夫婦世帯よりも多くなっている。
このようなシングルが約半分を占める都心の高齢化が進むエリア(渋谷区)で、高齢者に対する新しい住まいとライ フスタイルを考える。
• 高齢者を取り巻く住環境
• コレクティブハウスとシェアハウス
Hosei University Repository
3計画
〈敷地 −渋谷区千駄ヶ谷5丁目−〉
千駄ヶ谷5丁目は立地の良さからオフィスビルが多 く、マンション、戸建住宅が所々にあり、それらが混在 した地域になっている。マンションは単身者用のものが 多い。
代々木駅周辺や明治通り沿いは商業区域に指定されて おり、大型のオフィスビルやマンションが並んでいる。
明治通りと新宿御苑の間のエリア、敷地の南側は、住居 地域に指定され、低層のオフィスビル、戸建住宅が集まっ ている。又、代々木駅の周辺には専門学校も多い。
このように都心にあり、地価は高いが利便性が良く、
オフィスビルや専門学校の多いこの地域のニーズは、単 身者、DNKS、学生が考えられる。
〈プログラム〉
①住宅設備のある住戸(コレクティブハウス)と個室の みの住戸(シェアハウス)の複合住宅
高齢者から学生まであらゆる年代の人が自分にあった住 み方で同じ場所に暮らすことができる
②可変する住居
3つの個室(シェアハウス)と L 字型のコレクティブ ハウスを1つの単位とし、これらを自由につなげること で、住居人の用途に応じ部屋を可変できるようにする
③地域のコミュニティとしての集合住宅
共有リビングや銭湯を地域に開放することで、住宅内の コミュニティだけでなく、地域コミュニティの場にする
③地域のコミュニティとしての集合住宅
オフィスビル • マンション • 戸建て住宅が混在した地域
①② 住宅設備のある住戸とシェアハウスが複合した平面図 前景
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参考文献 山本理顕他 『地域社会圏主義』 INAX 出版 2012年 黒沢隆 『個室群住居』 住まいの図書館出版局 1997年 鈴木成文他 『「51C」家族を容れるハコの戦後と現在』 平凡社 2004年 園田眞理子「高齢者住宅とはなにか?」 講演会資料
生活の一部として
個室のみの住戸
(シェアハウス)
学生〜高齢者まで
住宅設備のある住戸
(コレクティブハウス)
高齢者、単身者 •DNKS 交流するために
地域住民
地域コミュニティーの場として 共有空間
パブリックキッチン リビング
銭湯 住居内のみ共有 キッチン リビング
トイレ シャワー室
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