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博士(工学)本村眞澄 学位論文題名

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Academic year: 2021

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     博士(工学)本村眞澄 学位論文題名

ロシアにおける石油・天然ガスノヾイプラインの開発過程を      考慮した戦略的計画策定に関する研究

学位論文内容の要旨

  ロ シ ア の 石 油・ ガ ス 問 題 にお い て は 、 そ の開 発 ・ 生 産 動向 の み 教 ら ず、 輸 送問題 、即ち パイ プラ イ ンの 運 営 ・ 計 画 への 理 解 が 同 等に 重 要 で あ り、 本 論 文 で は、 エ ネ ル ギ ー 産業に 従事す る者の 立場 か ら、 ロ シ ア を 中 心と し た パ イ プラ イ ン を 巡 る歴 史 、 動 向 、戦 略 を 纏 め 、 日本を 含む周 辺地域 への 影響 につい て検討 した。 以下、 各章 の概要 を記す 。

  第1章 は 序 論 で あ り 、 本 論 文 の 目 的 と 方 法 、 先 行 研 究 お よ び 論 文 の 構 成 を 述 べ る 。   第2章 で は 、先 行 研 究 を 踏ま え パ イ プ ライ ン の 基 本 的 な特 質 を 整 理 し、 従 来 か ら 指摘 さ れ て い る

「 自然 独 占 体 」 と いう 性 質 に 加え 、国際 パイプ ライ ンにお いては 、計画 段階 におい て競争 があり 、こ の場 合、石 油・ガ スの生 産国に よる 「通油 ・通ガ スの確 約( コミッ ト)」 の強さ が競争 を制すること、

生 産国 の 消 費 国 へ のパ イ プ ラ イ ン供 給 は 双 方 の利 益 の た め に安 定 供 給 を 指 向し、 パイプ ライン を巡 る 破滅 的 を 紛 争 は 自制 的 に 回 避 され る と 予 測 され る こ と 、 但し 一 国 の み へ のパイ プライ ン供給 が消 費 国側 を 一 方 的 に 強い 立 場 に 置く 「ホー ルドア ップ 問題」 を引き 起こす 側面 のある ことを 指摘し た。

  第3章 で は 、ロ シ ア の 石 油及 び ガ ス 生 産の 将 来 予 測 、 及び 市 場 の 需 要予 測 と 、 そ れを 繋 ぐ 新 規 パ イ プラ イ ン 計 画 の 必要 性 を 検 討 した 。 石 油 に 関し て は 、 東 シベ リ ア で の 大 幅な増 産が期 待され てお り 、こ の た め の 国 内パ イ プ ラ イ ンの 整 備 が 継 続さ れ る 。 一 方、 天 然 ガ ス に 関して は、欧 州、中 国と も に旺 盛 を 需 要 が あり 、 こ れ に 対応 し た 新 規 輸出 用 パ イ プ ライ ン 計 画 が 今 後も継 続して 展開さ れる もの と予測 された 。

  第4章 で は 、帝 政 口 シ ア 期か ら ソ 連 時 代の パ イ プ ラ イ ン建 設 の 歴 史 を先 行 研 究 資 料か ら 概 観 し 、 石 油開 発 の 揺 籃 期 にあ っ て も 、 パイ プ ラ イ ン が他 の 輸 送 手 段に 比 較 し て 、 その利 便性と コスト にお い て他 を 圧 す る 存 在と を り 、 国 内の 油 ガ ス 田 開発 の 進 展 と 相俟 っ て パ イ プ ライン 整備が 進めら れて 来 た経 緯 を 纏 め た 。1960年代 に 造 ら れ た東 欧 向 け の 「友 好 ( ド ル ー ジュ バ )」 パイプ ライ ンの政 治 性 は 、 ソ 連 崩 壊 と ほ ば 同 時 に 失わ れ て お り 、1970年代 の 西 欧 向 けの 天 然 ガ ス . パイ プ ラ イ ン は相 互 協カ の も と に 建 設さ れ 、 東 西 の「 緊 張 緩 和 」の 象 徴 的 イ ンフ ラ と を っ た が、ソ 連崩壊 におい ても 通 常通 り 機 能 し 続 け、 今 日 ま で 至っ て い る こ とか ら 、 こ れ は政 治 的 を パ イ プライ ンでは なく、 政治 性 を克 服 し て 実 現 した 経 済 志 向 のイ ン フ ラ で あり 、 パ イ プ ライ ン の 運 営 に おいて 、政治 は基本 的に は 影響 を 与 え な い との 結 論 を 得 た。 こ れ ら 事 例に よ り 、 パ イプ ラ イ ン に よ る供給 が「支 配」を 生む 政 治的 を 「 武 器 」 では を く 、 生 産国 と 消 費 園 との 問 で 安 定 的で 緊 密 な 関 係 を生み 、長期 の安定 的を 操 業 に よ り 経 済 的 価 値 を 指 向 す る 「 安 定 装 置 」 と し て 機 能 し て き た こ と が 立 証 さ れ た 。   第5章 に お いて は 、 プ ー チン 政 権 下 が 打ち 出 し た 石 油 パイ プ ラ イ ン の整 備 計 画 の 進展 と 周 辺 国 と の 動き を 分 析 し た 。バ ル ト . パ イプ ラ イ ン ・ シス テ ム(BPS)で は 供給 地 と 需 要 地 が如 何 に 強 く 結ば れ る か 、 そ の 機 能 の 強 さ を 指 摘し た 。 東 シ ベリ ア ・ 太 平 洋(ESPO)パ イ プ ラ イン に あ っ て は、 対 中 国 向け 「 大 慶 支 線 」に つ い て は 、第2章 で 論 じた 「 ホ ー ル ドア ッ プ 問 題 」の 懸 念 か ら 建 設時 期 が 劣

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後 し た 経 緯を 示 し た 。 一 方、 ボ ス ポ ラ ス海 峡 迂 回 パ イプ ラ イ ン 計 画で は、実 現に「 通油コ ミッ ト」

が 不 可 欠 な成 立 要 因 で あ るこ と が 確 認 され た 。

  第6章で は 、 欧 州 南部 市 場 を 対 象に 、 欧 州 企 業に よ る ナ プ ッ コを 含 む 「 南 回廊 」 計 画 と 対抗す る 臼 シ ア ・ イタ リ ア に よ る サウ ス ・ ス ト リー ム 計 画 で 競争 が 展 開 さ れて いるが 、「南 回廊」 計画 につ い て は 天 然ガ ス 供 給 国 か らの 「 通 ガ ス ・コ ミ ッ ト 」 が明 確 で 極 く 、競 争カが 劣るこ とが明 らか にさ れ た 。 ロ シア か ら 中 国 向 けの 天 然 ガ ス .パ イ プ ラ イ ン計 画 は 欧 州 市場 と中国 市場と の市場 間の 競争 を 呼 び 、 欧州 企 業 が ロ シ アと の 長 期 契 約を 結 び 資 源 確保 に 動 い た 。一 方で、 ガス生 産国と して ロシ ア に 対 抗 する ト ル ク メ ニ スタ ン は 、 中 国市 場 を 舞 台 に供 給 国 間 で の競 争を出 現させ 、先行 して 中国 向 け 天 然 ガ ス ・ パ イ プ ラ イン を 建 設 し2009年 か ら供 給 を 開 始 した 。 一 方 、 ロシ ア は 、 中 困 の長 期 的 を ガ ス 需要 を 睨 み 交 渉 を急 い で い を い現 状 を 分 析 した 。 パ イ プ ライ ン計画 におい ては、 この よう を 経 済 性 ・事 業 性 に お け る競 争 の 中 で 優劣 が 決 ま り 、政 治 カ が 効 果を 発揮で きる場 は通常 は見 られ な い こ と が明 ら か に を っ た。

  第7章で は 、 ま ず ジオ ポ リ テ ィ クス に 関 す る 議論 を 概 観 し 、 輸送 手 段 を 重 視す る マ ッ キ ンダー の 理 論 が 、 パ イ プ ラ イ ン の 議 論 で 援 用 さ れ やす い 状 況 を 指摘 し た 。BTC石 油 パ イ プラ イ ン で は 、石 油 生 産 企 業の 側 が 、 油 価 の動 向 を 睨 み 、独 自 の 判 断 で着 工 時 期 を 決定 してお り。パ イプラ イン にお い て も 、 投資 判 断 は 当 然 をが ら 投 資 家 に全 面 的 に 委 ねら れ 、 通 常 では 政治主 導はな いこと がこ の事 例 で 明 ら かと を っ た 。 「 大慶 支 線 」 で は、 中 国 側 は シー レ ー ン に 拠ら をい陸 路で直 接中国 に入 るパ イ プ ラ イ ンを 欲 し 、 低 利 融資 を 組 み 合 わせ る こ と で 経済 性 を 多 少 犠牲 にして まで実 現し政 治的 な判 断 が 優 先 し た 例 で あ る こ とを 指 摘 し た 。Odessa‑Brody石 油 パ イプ ラ イ ン は 、 対口 シ ア 依 存 の軽 減 と い う 政 治的 な デ モ ン ス トレ ー シ ョ ン が先 行 し て 、 原油 生 産 者 か らの 「通油 コミッ ト」を 集め られ を い 状 況 のま ま 建 設 さ れ 、当 然 を が ら 操業 に 漕 ぎ 着 ける こ と が 出 来ず3年 間 ア イド ル し 、 「通 油コ ミ ッ ト 」 が パ イ プ ラ イ ン 運用 の 根 幹 で あ るこ と が 立 証 され た 。 ベ ラ ルー シ で の2007年 の 石 油紛 争 は 、 実 態 は石 油 関 税 の 支 払い を 巡 る 紛 争で 、 純 粋 を 経済 事 案 と 見 なせ ること を指摘 した。 シベ リア か ら 西 欧 への 天 然 ガ ス ・ パイ プ ラ イ ン に対 し て 、 レ ーガ ン 政 府 は 西欧 に対す る「武 器」で ある との 懸 念 を 示 し、 資 源 国 か ら 周辺 の 消 費 国 に対 す る 勢 力 拡大 と い う マ ッキ ンダ― 流の地 政学観 が、 今日 で も 一 般 に 受 け 入 れ ら れ てい る こ と 、 し かし 逆 に 、 こ のパ イ プ ラ イ ンは 約40年 、問 題 社 く 操 業さ れ ソ 連 ( ロシ ア ) 、 西 欧にと って利 益を もたら した実 績があ り、 本パイ プライ ンが供 給国側 と需 要国 側 の 双 方 に利 益 を 生 む 代 表的 な 装 置 で ある こ と を 立 証し た 。 ウ ク ライ ナでの 天然ガ ス紛争 は、 あく ま で 天 然 ガス 価 格 を 巡 る 紛争 で 、 経 済 事案 の 範 疇 で あっ た こ と を 指摘 した。 ロシア が天然 ガス 価格 を 引 き 上 げた 理 由 は 、 「 補助 金 付 与 」 的を 懐 柔 の た めの 安 値 政 策 を放 棄して 、市場 価格へ のシ フト を 決 め た もの で 、 こ れ こそが 「政治 」を 放棄し て「経 済」に 軸足 を移し た証左 であり 、政治 的′ よ要 素 が 遙 か に後 退 し て い る 状況 を 明 ら か にし た 。

  第8章は 、 結 論 及 び今 後 の 課 題 と提 言 を 行 っ た。 パ イ プ ラ イ ンに 関 し て は 、政 治 的 な 「 武器」 で あ る と の 議論 が 多 い が 、 注目 を 集 め た 事象 に つ い て 検討 し た 結 果 、政 治的な 意図に 基づき 建設 され た パ イ プ ライ ン は 存 在 す るも の の 、 パ イプ ラ イ ン を 巡る 紛 争 に 関 して は、政 治的事 象では をく 経済 事 案 で あ り、 パ イ プ ラ イ ンが 「 武 器 」 とし て 機 能 し てい る 事 実 は をい との結 論を得 た。ま た、 工ネ ル ギ ー 産 業の 立 場 か ら は 、パ イ プ ラ イ ンに 関 す る 根 拠な き 警 戒 心 を解 き、日 本の周 辺地域 での パイ プ ラ イ ン の 発 展 或 い は 国 内 で の 整 備 に 関 し て 合 理 的 を 判 断 の 必 要 性 を 提 言 し た 。

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学位論文審査の要旨 主査 副査

副査 副査

特 任教授 教 授 教 授 准 教 授

加賀屋 中辻 蟹江 高野

学 位 論 文 題 名

誠一      隆 俊仁 伸栄

ロシアにおける石油・天然ガスノヾイプラインの開発過程を      考慮した戦略的計画策定に関する研究

  石 油・ 天 然 ガ ス の産 出 と 消 費 に関 わ る 問 題 にお い て 、 そ れ を生 産 地 か ら 消費地 までい かに効 率よ く 輸 送 する か 、 そ し てそ の た め の パ イプ ラ イ ン の 計画 を い か に 戦略 的 に 策 定す るかは 、現在 国際的 に 益 々 重要 を 課 題 と をっ て い る 。 本 論文 は 、 複 雑 で多 様 を パ イ プラ イ ン を めぐ る歴史 および 戦略を 口 シ ア の例 を 通 し て まと め 、 周 辺 地 域へ の 影 響 を 検討 し て い る 。

  本 論文 は 、8章 から 構 成 さ れ てい る 。

  第1章 は 、 序 論 と し て 、 論 文 の 構 成 と 目 的 と 方 法 を 説 明 し 、 先 行 研 究 を 論 述 し て い る 。   第2章 は 、 先 行 研究 を 踏 ま え 、パ イ プ ラ イ ンの 基 本 的 を 特質 を 整 理 し 、 「自 然 独 占 体 」の 性 質 に 加 え 計 画段 階 の 競 争 につ い て 、 生 産 国に よ る 「 通 油・ 通 ガ ス の 通約 」 の 強 さが 競争を 制する こと、

生 産 岡 の消 費 幽 へ の パイ プ ラ イ ン 供 給は 安 定 供 給 を指 向 し パ イ プラ イ ン を めぐ る紛争 は回避 される こ と 、 ただ し 、 一 国 のみ へ の パ イ プ ライ ン 供 給 が 、消 費 国 側 を 一方 的 に 強 い立 場にお く「ホ ールド ア ッ プ 問題 」 を 引 き 起こ す こ と な ど で説 明 し て い る。

  第3章 で は ロ シ アの 石 油 ・ ガ ス生 産 の 将 来 予測 お よ び 需 要予 測 と 、 そ れ を踏 ま え た 新 規パ イ プ ラ イ ン 計 画の 必 要 性 を 検討 し て い る 。 石油 に 関 し て は、 東 シ ベ リ アで の 大 幅 を増 産が予 想され 、この た め 主 とし て 国 内 パ イプ ラ イ ン の 整 備を 継 続 す べ きで あ る と し た。 一 方 、 天然 ガスに 関して は、欧 州 、 中 国共 に 需 要 が 増加 す る こ と が 予想 さ れ 、 こ れに 対 応 す る 新規 輸 出 用 パイ プライ ンの計 画が継 続 し て 展開 さ れ る と の予 測 が を さ れ た。

  第4章 で は 過 去 のロ シ ア で の パイ プ ラ イ ン 建設 の 歴 史 を 概観 し 、 石 油 開 発の 揺 籃 期 に あっ て も 、 パ イ プ ライ ン が 他 の 輸送 手 段 に 比 較 し、 そ の 利 便 性と コ ス ト に おい て 有 利 であ ったこ と、石 油ガス 田 開 発 の 進 展 と 相 応 し て パ イ プ ライ ン 整 備 が 進 めら れ た 過 程 をま と め た 。 これ は 、1960年 代 の 友 好 ′ く イプ ラ イ ン 、1970年 代 西欧 向 け 天 然 ガス パ イ プ ラ イン を ど に 基 づぃ て 検討さ れたが 、い ずれ も 本 質 的に 経 済 志 向 のイ ン フ ラ で あ るこ と が 明 ら かに さ れ た 。 これ ら に よ って 、パイ プライ ンによ る 供 給 は、 生 産 国 と 消費 国 と の 安 定 的で 緊 密 を 関 係を 生 み 、 経 済的 価 値 を 志向 する「 安定措 置」と し て 機 能し て き た こ とを 明 ら か に し てい る 。

  第5章 は 、 プ ー チン 政 権 下 で の石 油 パ イ プ ライ ン の 整 備 計画 の 進 展 と 周 辺園 の 動 向 を 分析 し た 。 バ ル ト ・パ イ プ ラ イ ン・ シ ス テ ム(BPS)で は、 供 給 地 と 需要 地 の 結 び 付け に お け る 機能 の 強 さ を 指 摘 し て い る 。 東 シ ベ リ ア ・ 太 平 洋パ イ プ ラ イ ン(ESPO)で は 対 中 国 向け に つ い て は「 ホ ー ル ド アッ

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プ 問 題 」 を 避 け る ため 建 設時 期を 延 ばし た方 法 を採 用し て いる 。一 方 、ボ スポ ラ ス海 峡迂 回 パイ プ ラ イ ン 計 画 で は 、 「 通 油 ・ 通 ガ ス コ ミ ッ ト 」 が 不 可 欠 で あ る こ と を 確 証 し た 。   第6章 で は 、 欧 州 南 部 市 場 を 対 象 と し 、欧 州 企業 によ る ナブ ッコ を 含む 「南 回 廊」 計画 と それ に 対 抗す る ロシ ア・ イ タリ アに よ るサ ウス ・ スト リー ム 計画 での 競 争が 展開 されているが 、「南回廊」

計 画 で は 、 「 通 ガ スコ ミ ット 」が 明 確で をく 競 争カ が劣 る こと を明 ら かに して い る。 ロシ ア から 中 国 向 け の 天 然 ガ ス ・パ イ プラ イン 計 画は 、欧 州 と中 国市 場 の市 場間 競 争を よび 欧 州企 業に 長 期契 約 を 結 ば せ る 方 向 に 動く こ とを 分析 し た。 ここ で はパ イプ ラ イン 計画 で は、 経済 性 、事 業性 に おけ る 競 争で 優 劣が 決ま る こと を明 ら かに して い る。

  第7章 は 、 ジ オ ポ リ テ ィ ク ス に 関 す る 議論 を 概観 し、 輸 送手 段を 重 視す るマ ッ キン ダー の 理論 の パ イ プ ラ イ ン 計 画 へ の 適 用 が 有 効 で あ る こ と を 指 摘 し た 。BTC石 油 パ イ プ ラ イ ン で は 、 石 油生 産 企 業 側 が 独 自 の 判 断で 着 工時 期を 決 定し てお り 、パ イプ ラ イン にお い ても 、投 資 判断 は投 資 家に 委 ね ら れ る こ と を 明 確に し た。 「大 慶 支線 」で は 、中 国側 が 陸路 で中 国 に入 るパ イ プラ イン を 考え た が 、 経 済 性 を 多 少 犠 牲 に し て 政 治 的 判 断 を 優 先 し た 例 で あ る こ と を 指摘 して い る。Odessa‑Brody 石 油 パ イ プ ラ イ ン は 、 対 ロ シ ア の 依 存 の 軽 減 と い っ た 政 治 的 判 断 で 、原 油生 産 者か らの 「 通油 コ ミ ッ ト 」 が を い ま ま 建 設 さ れ た た め 、 操 業に こぎ っ ける こと が でき ず3年 間ア イ ドリ ング を 余儀 を く した 。 この こと に より 、「 通 油コ ミッ ト 」が パイ プ ライ ン運 用 の根 幹で あることを立 証している。

ベ ラ ル ー シ の お け る2007年 の 石 油 紛 争 も 、 実 態 は 石 油 関 税 の 支 払 い を巡 る紛 争 で、 経済 的 を問 題 で あ る こ と を 指 摘 し て い る 。 ま た こ こ で は 資 源 国 か ら 周 辺 消 費 国 に 対す る勢 力 拡大 とい う マッ キ ン ダ ー 理 論 に よ る 地勢 学 史観 が、 一 般的 に受 け 入れ られ て いる こと 、 しか し逆 に この パイ プ ライ ン は 、 長 い 操 業 期 間 内で 問 題を く、 供 給国 側と 需 要国 側双 方 に利 益を 生 む装 置で あ るこ とを 立 証し て い る。

  第8章 は 、 結 論 お よ び 今 後 の 課 題 と 提 言で あ る。 パイ プ ライ ン計 画 は、 政治 的 を事 案で は なく 経 済 的 事 案 で あ り 、 パイ プ ライ ン計 画 の妥 当性 は 、経 済的 ス テー ジで 確 立さ れる こ とを 取り ま とめ て い る。

  こ れ を 要 す る に 、著 者 は、 国際 的 石油 ・ガ ス パイ プラ イ ン計 画の 課 題を 、ロ シ アで の事 例 に基 づ き 実 証 的 に 分 析 検 討し 、 戦略 的計 画 策定 の視 点 から 、経 済 的手 法を 取 り込 んだ 政 策シ ステ ム 工学 的 ア プ ロ ー チ に よ り 解決 で きる こと を 立証 した も ので あり 、 地域 計画 学 およ び社 会 基盤 計画 学 にお い て 貢 献 す る こ と 大 をる も のが ある 。 よっ て著 者 は北 海道 大 学博 士( 工 学) の学 位 を授 与さ れ る資 格 あ るも の と認 める 。

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参照

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