• 検索結果がありません。

授業「大学での学びと経験」と図書館との連携による図書館活用の試み(2. アカデミックキャリアガイダンス科目「大学での学びと経験」, I. <特集>大学での学びの礎を築く : 「大学での学びと経験」と「ブリッジ・カレッジ」)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "授業「大学での学びと経験」と図書館との連携による図書館活用の試み(2. アカデミックキャリアガイダンス科目「大学での学びと経験」, I. <特集>大学での学びの礎を築く : 「大学での学びと経験」と「ブリッジ・カレッジ」)"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

21

授業「大学での学びと経験」と図書館との連携による図書館活用の試み

図書館情報サービス課 三上 彰 はじめに 基盤教育院のアカデミックガイダンス科目である『大学での学びと経験』の授業におい て、「学生たちが図書館を活用する内容の授業にしたいのでぜひ協力してほしい」とのお 話を、井下先生より 2008 年にいただいた。2008 年の春学期は、諸般の事情により実現し なかったが、2009 年の春学期から実施するはこびとなった。実施に至るまでには、担当 の先生方と打ち合わせの機会を持ち、授業の内容やねらい、学生たちの図書館やレファレ ンスの利用状況等について、意見交換を行なった。図書館で調べ物をするような課題を出 し、図書館での調べ方や資料の探し方について、今後の学びに活かせるきっかけになるも のにしたい、という主旨が示され、全体の授業計画(全 15 回)の中で、図書館利用の課 題の授業を行なうのは何回目くらいが妥当であるか、といったことも検討した。 『大学での学びと経験』は、主に 1 年次の学生への導入教育という位置づけで、仲間と の共同作業等を通じて、学び方や学ぶことの楽しさを身につけていくことを目的としてい る。これからの大学生活を充実したものにするための道しるべを示してくれるような科目 と言える。この科目では、これからの大学での学び方を導くという点から、“レポートを 書く” ということに関しても、いきなり「このテーマで次週までにレポートを書いてきな さい」というかたちではなく、テーマについて、先生から先にある程度説明があり、グル ープワークを行なって、その上でどのように取り組んでいくのか、取り組みの過程で図書 館をどのように活用すると良いのか、といったことを導いてくれる内容になっている。 今回、図書館が大きく関わったのは、課題のレポートを書くための資料探しのところで ある。図書館としては、せっかくならば図書館を有効活用してほしい、単に目の前の課題 を片付けるためということにとどまらず、課題をやるときにはもちろんのこと、それ以外 にも、就職活動や今後の人生を考える上でも、また、自分がやっている部活やスポーツ、 趣味のことに関する本や情報もたくさんあるのだ、利用できるのだ、ということに気づい てくれればという思いがあったので、この『大学での学びと経験』の授業との連携には、 今までの新入生向けの『LA セミナー』(リベラルアーツ学群 1 年生対象)や『ビジネス の基礎』(ビジネスマネジメント学群 1 年生対象)よりも、もう一歩踏み込んだことがで きるのではないか、と大いに期待を持って臨んだ。

授業「大学での学びと経験」と図書館との連携による図書館活用の試み

図書館情報サービス課 三上 彰 大学での学びの礎を築く ―「大学での学びと経験」と「ブリッジ・カレッジ」―

(2)

22 2009 年度 Obirin TOday  ――教育の現場から 22 授業でのサポート 学生が図書館に来て資料を探すところをサポートするかたちと、図書館のスタッフが授 業の行なわれる教室に行って、資料の種類や資料の探し方について簡単に説明するかたち の 2 種類で実施した。 井下先生、鳥井先生、松久保先生それぞれにテーマを工夫されていて、身近なテーマか らの取り組みであった。井下先生のクラスでは、学生たちには身近な存在である携帯電話 について、持っていることのメリット・デメリットをあげた上で、「便利なことも多いけ ど小学生に持たせるのはどうかな? 賛成? 反対?」という流れで、図書館の資料やデー タベース(以下 DB)を使って調べてみよう、というものであった。図書館のツールや資 料の利用というところで、基本的な探し方等を筆者が説明させていただいた。先生はワー クシートを用意されて、キーワードを工夫することの重要性や、図書館の本を探す場合に は、パソコンでの検索と実際に書架(本棚)に行って見てみるブラウジングと両方が大切 であることなどを、付け加えていただいた。鳥井先生のクラスでは、道徳教育の在り方や、 校則、ランドセル、制服等について、あらためて問い直してみるというもので、4 ~ 5 名 のグループごとに異なるテーマ・キーワードが与えられて、それに取り組んだ。松久保先 生のクラスでは、ワークシートに自分の興味のあることのキーワードを事前に書き、OPAC で検索して、それに関する資料の請求記号や場所を書く、また、グループで検索をして、 最終的に本を1冊借りる、本の奥付をコピーする、というような流れですすめられた。 授業との連携の試みを実施してみて良かった点と改善点等 今回のこのような授業との連携は初めての試みであったため、思うところ、感じるとこ ろ、良い点、反省すべき点は多かった。『LA セミナー』や『ビジネスの基礎』での図書館 ガイダンスは、必修の授業だからとりあえず出席してみたけれど…という感じで、図書館 を使う動機が薄い状態で受けるためにあまり関心を持てない学生もいるように感じられ る。しかし、この授業では、授業でふれてきた身近なテーマについての課題の資料を探す という目的があり、また、ワークシートが道筋も導いてくれるとあり、学生たちの意識も 違っているように感じられた。先生からいただいた、学生たちの授業後の感想を読ませて いただくと、「『LA セミナー』や『ビジネスの基礎』は受けたがそのときは何となく聞いて いた感じでいまいち実感がわかなかったが、あらためて“どのような時にどの DB を利用 すれば良いのか、といったことがわかった”」という声も多く見られた。『LA セミナー』 や『ビジネスの基礎』などで一度聞いたことのある説明を重複して聞くと退屈なのではな いか、と図書館では心配していたが、2 回目に少し違う形で説明を聞いて前回のことと話 がつながった、使い方が理解ができた、というような感想も多いように感じられた。大切 なことについては、繰り返しや重複する部分が出ても、いくつかの授業で別の角度から聞

(3)

23 大学での学びの礎を築く ―「大学での学びと経験」と「ブリッジ・カレッジ」― いて覚えてもらう、ということでちょうど良いのかもしれない、と感じた。「今までは意 識していなかったが、色々な情報源があることを知った」というものや、個別の DB 等に 関するものでは、複数の語学辞書や百科事典などが一度に横断検索できる“Japanknowledge” や、過去の新聞記事が簡単に検索できる新聞 DB の存在(桜美林大学では、朝日、毎日、 読売、日経の四大紙の DB を導入している)と、それらが簡単に利用できることを大きな 発見ととらえている学生も多かったように感じた。図書館で導入している DB には、私た ち図書館スタッフも使いこなせないくらい様々な便利な機能がついている。「本の数が少 ない」「古い本ばかり」という印象を持っている学生が多いのでは、と思われる本学図書館 の紙媒体の資料にしても、丹念に探していけばそれなりの資料が揃う分野も多いのである。 図書館側で感じた反省点・改善点としては、クラスの人数に対して、図書館が狭い、資 料が少ない、サポートできるスタッフも少ない、ということがあげられるように感じた。 4 ~ 6 名程度のグループで少しずつ違うテーマについて資料を探すとしても、受講者の多 いクラスでは、あるグループが利用しているために別のグループは資料にたどりつけない、 といったことも見られた。前半の時間と後半の時間でクラスを 2 つに分けて、図書館情報 メディア室 1F のガイダンスルームでの PC 検索と、図書館内での資料探しを入れ替わり で行なったのも、ガイダンスルームがあまり広くなく、PC の数が限られていることに起 因していて、やや苦しい感じであった。 おわりに 次年度以降もこのような授業との連携の機会があれば、今年度の改善すべき点をふまえ て、少しでも良いもの、効果の高いものとなるよう努めていきたい。 他大学では、学生のティーチングアシスタント(TA)が図書館ツアーの説明・案内を 行なっていたり、学生図書委員が「選書ツアー」を行なっているところもある。また、図 書館の活用法やその魅力について、図書館スタッフが複数名で、それぞれの専門分野や担 当業務についてオムニバス形式で講義を行なう授業を開設している大学もある。最近では、 ネットワークに接続できて学生たちがコミュニケーション・ディスカッションできる場で ある “ラーニング・コモンズ” を設けていたり、図書館内のエリアを「音を出しても良い エリア」と「クワイエット・エリア」に分ける取り組みを行なっているところもある。 学生たちには、「図書館は課題をやるときに仕方なく行くところ」という認識ではなく、 「これからの大学生活だけでなく、その先の人生を充実させるためにも有効な場所なのだ」 という認識を持ってもらい、図書館が持っている資料や情報源を積極的に活用してほしい と願っている。図書館の利用法・活用法を一度身につけておけば、学生時代だけでなく、 卒業して社会に出てからも、公共図書館や専門図書館などを使いこなすことができる、と いうことまで理解してもらえたら、図書館で働くものとしては本望である。

参照

関連したドキュメント

ッカーは”いまや「非営利」機関自身、自分たちが伝

アメリカでは、小規模大学は総学生数が400人足らず

井上 座っていて感じることは,もっと LAや LeCISを利用してほしい,ということですね。LAや LeCIS

 私の修士論文の研究テーマをお話してもしかたないのですが、ジェームズ・フォレス

 このような大学を Land-grant universityと いう名称で呼んでいます。一般に知られてい

は多種多様な資料が公開されている 8 。デジタ ル化によって各史料に格段にアクセスしやす

みたいと思います。 公共図書館では、基本的に市民の娯楽や生

 それからもう一つ、単位の実質化というところは、非常に厳しい先生というイメージを学 生はもつのではないか。そこは、僕自身が学ぶべきところがあるなあと思いました。といっ ても、僕は