論 文
地方都市における大学生の関連する交通事故要因分析
西井和夫 加藤貢司(平成4年8月31日受理)
A Discriminant Analysis of Traffic Accidents Relating
to Students of Yamanashi University
KazuoNISHII KoujiKATOH Abstract The purpose of this paper is to analyze the factors underlying traffic accidents relating to students of Yamanashi University. A discriminant analysis is here applied focusing on the accidents types;the injured without negligence, self−injury, and personal injury and preperty damage. This analysis also intends to represent the factors determining the following three collision types in the case of the injured without negligence;ahead−on, a rear−end, and flank collisions. The results show that self−injury accidents tend to be caused by inskilled driving with careless rnanner as well as the geometric conditions of streets, time of day, and the length of driving experience. On the other hand, it can be found that, the injured without negligence accidents are due to the exceeded speeding, sbsurd passing and drunk driving. It is also noted the local manner that drivers sometimes try to turn to the right immediately before a coming car at the intersection. 1.山梨県の現況 近年,わが国における交通事故は,著しい急増傾向 にある。このような交通事故の増加は,とくに大都市 よりも地方中核都市において顕著にみられるが,これ は,公共交通機関の未発達や大都市圏に比べ駐車スペ ースの確保のし易さによる車の保有台数の急増等とい ったモータリゼイションの進行に依るものと考えられ る。 *山梨大学工学部土木環境工学科 助教授,Departrnent of Civi and Environmental Engineering ** gーニチコンサルタント名古屋支店,Tounichi Consulting Ltd. 山梨県における道路交通事故による死者数は,昭和 42年に227人,負傷者数は昭和46年に8970人に達し,全 国と同時期にピークに達する。その後減少し,昭和56 年に死者数91人,負傷者4914人となり,特に死者数は ピーク時よりも半数以下となりかなり減った。しかし, その後増加に転じ昭和63年以降,事故件数は5000件以 上,死者数が120人前後,負傷者が約7000人となる。ま た,近年の交通事故発生状況の推移を見ると,まず車 両千台当り事故件数では,平成元年において全国が約 8.4件に対し,山梨県では約10.5件と千台当たり2件の 差があり1),全国平均と比較して事故率は高い。また, 人口10万人当り死者数は全国平均9人(平成2年)に 対して山梨県14人(同年)と大きな差異を持つ。そし 一51一
て山梨県は,年によっては全国平均に対して2倍に達 する高い事故率となっている。 これらの事故発生率を見ると,山梨県の事故発生率 は,全国レベルよりも総じて高い値を示し,とくに死 亡事故に関しては過去人口10万人当りの死者数が全国 でワースト1位になったこともあり,平成2年度も全 国で4位となっており,本県が危険度の高い交通環境 にあるといえる。 交通事故は,単に一つの要因からでなく,いくつか の要因が関係して起こるものであるから,本研究では 交通事故形態に着目した要因分析を行い,それによっ て,交通安全対策のあり方について考えていく。なお, 本分析においては,交通事故データの入手に関する諸 制約から大学生の関連する交通事故を対象としている。 2. 学生の関連する交通事故の要因分析 山梨県の交通年鑑(山梨県警本部発行)によると, 若者による事故は全体の約3割以上を占め,また大学 生が第一当事者となった事故件数は,昭和63年が254 件,平成元年が215件,平成2年が208件であり,これ は事故全体の4.0%から5.0%を占める。この割合は, 製造業(20.0%),サービス業(12.7%),建設業(10.4 %),無職(7.1%),運輸業(16.8%)についで第6位 と多く,県民人口構成比からみても大きいといえる。 そこで以下では,学生の関連する交通事故の発生要 因に関する分析を行っていく。具体的な分析対象デー タとしては,平成3年2月に山梨大学で行われた『交 通事故防止のための基礎調査』データを取り上げた。 2) この調査は,全学生を対象とした通学方法等の実情 調査と在学中に交通事故(大・小,加害・被害,通行中 かを問わない)の経験のある人を対象とした事故の実 態調査の2種類の調査から構成されている。 前者の実情調査における回答者数は1,630人であり, そのうち1480人(91%)が何らかの運転免許を取得し ている。また,通学や通学以外の時によく利用する交 通手段としては,バイクもしくは自動車を利用してい るものが,1339人と全体の82.1%となり,そのうち1022 人が本人所有である。このように山梨大学学生の車の 利用率はかなり高いことがわかる。 この回答者のうち,在学中における交通事故(被害 者,加害者を問わず,警察に届けていないものも含む) の経験者は,509人(31.3%)で3人に1人の割合で事 故に遭遇している。また,交通事故の回数の分布を見 ると,1回の者が大半の76.5%を占めている。 次に,実際に交通事故に遭遇した学生についての交 通事故実態調査では,回答者数が490人(教育学部男性 49人,教育学部女性48人,工学部男性370人,工学部女 性23人)であった。これらの回答者は,いずれも学部 生のため免許歴が1年以上3年未満で,そのうち交通 事故経験者数は208人(45.9%)と全体の約半分を占め る。 以下では,この交通事故データを用いて,事故発生時 間帯,現場状況,事故形態,そして主な原因について の基礎集計結果を紹介しよう。 (1)事故発生時間帯状況(図2−1参照) 0∼4時 4∼8時 8∼12時 12∼16時 16∼20時 20∼24時 0 loo 200(人) 図2−1 事故発生時刻別にみた交通事故経験(459人中) ここで事故発生時間帯に着目してみると,16時∼20 時(夕方から夜間)の時間帯が147人(32.0%)を占 め,最も事故の多い時間帯となっている。この時間帯 における行動としては,帰宅途中やアルバイト先への 移動などが考えられる。 一方,深夜(0時∼4時)および早朝(4∼8時) の時間帯は,他の時間帯と比べると事故は少なくなっ ているが,これは,一般的な若年層の死亡事故の時間 帯分布と幾分異なる傾向を持つ。 (2)事故現場(図2−2参照) 0 100 200(人) 普通直線道路上 ・158(33.1% 交差点(信号機あり)鑛㌶憂纏難馨.・≧ 118(24・8%) 十字路(信号機なし)璽灘灘灘纏藷e73(15.3%) 曲線道路上 その他、道路以外 幹線道路上 鉄道踏切 図2−2 事故現場別にみた交通事故経験(477人中)
事故発生頻度が高い事故現場としては,直線道路上 で,158人(33.1%)を占め,次いで交差点(信号機iあ り)118人(24.7%),十字路(信号機なし)73人(15.3 %),そして曲線道路上においても57人(11.9%)が事 故を起こしている。 (3)事故形態(図2−3参照) 0 20 40 60 80 100(人) ^謬繰汰襟嶽嶽泣●●嶽溺溌 40(315%) R8(29.9%) 謬溺 x芯■撤襟導描徽 襟蒲慾繰蕊撚※聡34(268%) 全 追突 @く はねられ、接触 @の 衝突 被 @害 直前妨害 @者 その他 i127人) 12(94%) R(2.3%) 裁線撒・卜総”卜26(44.1%) 一漂19(32.2%) 対物衝突 @ 転倒 @自 接触 損 転落 i59人) その他 ^蘂鐵11(18.6%) Q(3.4%) P(L7%) ※翻線辮銭●燃謬・燃溌溺爆■淫・ 漁徽95(349%) 点暢漂灘濡=漂“w一鷲㌶一鴻,.籔襟_ 88(32.4%) ’正面、側面衝突 @対 接触 物 @対 追突 @人 複合大事故(272人) その他 ∨“@∨^ ㈱濠灘涜蕎灘灘㈱鴫溺※漁燕懇裟80(29.4%) 2(0.7%) 汲V(2.6%) 0 Ioo 200(人) 152(33.0% 116(252%) 82(178%) 前方不注意 ネし Xピードの出し過ぎ ^転未熟 }な飛び出し シ前右折 カ折巻き込み M号、標識無視 ウ理な追越し ョ備不良 酒、酒気帯び サの他 25(5/1%) 噤@12(2.6%) ヨ 11(23%) @8(L7%) @7(15%) @6(L3%) Q(α4%) P(02%) 38(8.3%) 図2−4 主な原因別にみた交通事故経験(本人:460人) 0 20 40 60 80 100 120(人) 図2−3 事故形態にみた交通事故経験(603人) なし 前方不注意 帆舗纏漁蘂漫i簗繰ぷ^〔灘鰹襟漁総㈱纈轍糊113(251%) 。嶽蘂濠簗灘渓嶽.裟灘_.灘 辞蘂86(191%) 図2−5 主な原因別にみた交通事故経験(相手方:451人) この実態調査では,事故形態をまったくの被害者, 自損,対物・対人の3種類に区分し,さらにそれぞれ をいくつかの細かな形態に類型化している。これらの 事故発生要因を計量的にとらえることが本研究の主た る目的であるために,これらの事故形態に着目した詳 細な検討は次節以降で行うが,ここでは事故形態を回 答した458人についてその概要を明らかにしていこう。 事故形態別に発生状況を見ると,最も多いのは対 物・対人事故272人(54.4%)であり,学生側に何らか の過失のある事故が6割近くを占めている。またその 内訳は,正面・側面衝突が95人,接触事故が88人,追 突が80人とこれらの3つでほぼ3等分されている。 次に発生頻度の多い事故形態は,まったくの被害者 であるときの事故であり,127人(27.7%)を占めてお り,何らかの事故に巻き込まれるケースも少なくない といえる。その内訳としては追突40人,跳ねられ・接 触事故38人,衝突事故34人である。 自損事故は59人(12.9%)で,その内訳は対物衝突 事故26人,転倒19人,接触事故11人である。 (4)主な原因(図2−4,図2−5参照) 学生側の主な原因を見ると前方不注意が152人(33.0 %)で最も多く,全体の事故の3分の1に達している。 次にスピードの出し過ぎが82人(17.8%)となってい る。また,まったくの被害者の事故のうちで学生に原 因のない場合,つまり過失のない場合は116人(25.2%) となっている。一方,相手側の主な原因を見ると,学 生側の原因に比較してさまざまな原因があげられる。 例えぽこの中で,「相手側に原因のない」場合が25.1% と第1位となっている。(これは,学生側がいわゆる事 故の全面的な加害者になるケースが十分あり得ること を示している。)これ以外には,前方不注意が19.1%, 急な飛び出しが9.8%,となっている。 3.事故形態別にみた要因分析 ここでは,今回得られたデータを,事故形態に着目 して眺めることにより,交通事故発生の要因分析を数 量化II類を用いて行うことにする。 事故形態とは,具体的には以下のように大別される。
①まったくの被害者
② 自損 ③ 対物・対人 ここで「まったくの被害者」とは,学生に過失のな い場合,「対物・対人」は過失のある場合のことを指 す。 また,これらはそれぞれを次のように細分される。 ①はねられ・接触,追突,衝突,直前妨害 ②対物衝突,転倒,転落,接触 ③正面・側面衝突,追突,接触,複合大事故 以下では,それぞれ事故形態に関与する要因を総合 一53一的に把握するため,「事故形態」とその細分化された「事 故形態」を外的基準とした,数量化II類による判別分 析を試みた。3) 3.1 「事故形態」に関する要因分析 ここではまず「事故形態」としての,「まったくの被 害者」,「自損」,「対物・対人」の3つを外的基準とし て,個人属性および現場状況に関する7つの項目を要 因と考えた数量化II類の適用を行った。なお,これら が完備されたデータは,403件であった。
表3−1はその結果を示すが,1軸で相関比
0.3689,II軸でも相関比0.2130となり,全体としての 判別はそれほどうまくなされていない。 なお,表3−1から表3−3までにある表中でカテゴ リスコアに丸や四角で囲っている箇所は,各軸ごとの 判別にそれぞれのアイテムの中のどのカテゴリが関係 しているかを見るために,カテゴリスコアの値や符号 に着目して特徴的なものを示したものである。したが って,以下ではこれらにもとついて要因分析結果を眺 めていくことにする。 1軸の判別結果を見ると,外的基準のカテゴリース コアで「自損」が他の2つより大きく,したがって各 要因のカテゴリースコアが大きい値(正値)ほど「自 損」事故の発生を規定していると読み取れる。これよ り,比較的レンジの大きな上位4要因について特徴的 な傾向を列挙すれぽ以下のようである。 現場状況が曲線道路上 早朝の時間帯(4時から8時) 免許歴6ヵ月以上1年未満 軽乗用車あるいは自転車・原付バイク利用時 このことは「自損」事故の主な原因に前方不注意や スピードの出しすぎなどがあげられていることにも一 致し,いわゆる未熟運転や慎重さを欠く運転などの運 転不適格が事故につながっているものと考えられる。 一方,II軸の結果は,「まったくの被害者」と「対人・ 対物」の2者を判別するようになっており,これらの 外的基準のカテゴリースコアの傾向から正値ほど「ま ったくの被害者」,逆に負値ほど「対人・対物」事故を 規定している。具体的には,免許歴の浅い初心者運転 者に対して「対物・対人」,歩行中のように免許不要の 場合は,やはり「まったくの被害者」事故を規定する とともに,運転状況で自転車や自動二輪,そして現場 状況は信号機無しの十字路やその他路上・道路外が「対 人・対物」事故に深くかかわっていることがわかる。 3.2 「まったくの被害者」事故の要因分析 まったくの被害者である事故は「衝突」,「追突」,「は ねられ・接触」の3つの形態が他の形態より割合が高 いので,これらを外的基準として数量化II類による分 析を行った。なお,このときの分析対象データは88件 であった。 表3−2は,その結果を示すが,1軸の相関比0.7701 であった。このとき,外的基準のカテゴリースコアは, 「はねられ・接触」,「衝突」,「追突」の順となってい る。したがって,この値が大きい要因のカテゴリーほ ど,「はねられ・接触」に関係し,逆に小さいほど「追 突」事故との関係が深いと解釈される。また,この両 者の事故の規定要因としては,レンジの大きさから判 断して,相手方の主な原因,現場,相手方の状態,学 生の状態などがあげられる。 そこで1軸の判別では,「はねられ・接触」と「追突」 事故について,またII軸からは「衝突」事故について, それぞれの規定要因を具体的に眺めることにする。 「はねられ・接触」事故 「まったくの被害者」事故では,学生側には基本的 に過失がない場合であり,事故発生要因の1位として は相手側の運転原因があげられている。具体的には, 無理な追い越し,急な飛び出し,左折巻き込み,そし て信号・標識無視である。次いで事故現場としては, 信号機のある交差点あるいは直線道路上で運転状況は 相手が軽乗用車・軽トラックあるいは大型車で学生側 は原付バイク等の2輪車のケースである。主な原因か らわかるように,比較的安全な地点であっても相手側 の信号・標識無視や左折巻き込みによりはねられたり 接触する事故に遭遇しているといえる。 「追突」事故 相手側の主な原因は,スピードの出し過ぎや飲酒・ 酒気帯びなど悪質なケースが目立ち,信号機のない交 差点で自動車同士あるいは相手方のバイクによる接触 事故が生じている。 一方,II軸の相関比は0.5363であり,外的基準のカ テゴリースコアは,「衝突」が他の2つに比べ正値の大 きな値を得ており,各要因のうちでカテゴリースコア の大きなものほど,「衝突」事故の発生を規定する要因 であるといえる。「追突」と「はねられ・接触」はカテ ゴリースコアが近い値を示しているので,II軸では「衝 突事故」に関する要因を考えていくことにする。 まず,レンジの大きいのは,1軸と同様,やはり相 手方の主な原因,相手方の状態,時刻,天候,現場な どである。 「衝突」事故 相手方の主な原因の中では,信号・標識無視,直前右 折,急な飛び出しが主要因としてあげられる。また, 相手の状態ではバイク運転中であり,夕方から夜間に表3−1 「事故形態」に関する数量化II類の適用結果 アイテム カテゴリv・’
1軸
サンアル カテコ◆リースコア レンジ II軸 カテゴリースコア レンジ 性別 男性 女性 350 53 一〇.0030 0.0225 (5) 0.0190 .0.0043 0.0328 (6) O.0285 免許歴(事故当時) 6ケ月未満 6ケ月以上1年未満 1年以上3年未満 3年以上 免許不要な場合 42 55 176 116 14 一〇〇〇90 0.0560.0.0071 (3) −O.0039 −0.0145 一〇2930輌]α1召1
0.0156 時刻 0∼4時 4∼8時 8∼12時 12∼16時 16∼20時 20∼24時 27 12 73 87 133 71 一〇.0123 一〇.Ol37 0.0080 −0.0065 00095晒
画
。.。815⑫。.。532
(2)G(4)
画
00295 天候 良 悪 322 81 一〇.0025 0.0124 (6) 0.0099 一〇.9910 0.0493 (5) 0.0394 現場 交差点(信号機有り) 十字路(信号機無し) 普通直線道路上 曲線道路上 その他路線上、道路外 103 65 120 45 61 一〇.0286 0.OO 10 .0.0204 0.0064。1424[亟]α。632
(1)遍堕(・)
⑮
状態 普通、小型乗用車 軽乗用車軽トラック 自転車 原付 自二 199 15 18 113 58 一〇.0076 .0.Ol89画
乗車数 1人 2人以上 290 113 0・0011 0.0038 0・0061 0.0218 (7) (7) −0.0157 .0.0027 外的基準 全くの被害者 自損 対人対物 107 52 244・.・55・ ⑧
相関比 相関比 O.0220 0.3689 0.2130・.・548 [晒
注)表中0内数字はレンジの大きさによる順位を示す。 一55一平成4年12月 表3−2 「全くの被害者」事故における事故形態別要因分析結果 アイテム カテ1“リー’ 1軸 サンアル カテゴリ・・一スコア レンジ II軸 カテゴリースコア レンジ 性別 男性 女性
1:嘘゜皆4::麗α欝
免許歴(事故当時) 1年未満 1年以上3年未満 3年以上 14 43 31 0.0007 0.0177 0.0073 (7) −O.OIO4 一〇・0016 0.{)128 0.0057 (9) −0.0071一wwM−”−M−’
s−lli
O.0130 0.1377時刻 (9)⑭(3)
8∼12時 12∼16時 20∼24時 20 16 18 一〇.0518 −O.0352 00184 一〇.0629 −0.0635 00742 天候 悪 71 00026 0.0135 17 _00109 (8) _0.0247 0.1277 (4)0103 現場 交差点(信号機有り) 十字路(信号機無し) 普通直線道路上 曲線道路上 その他路線上、道路外 29 12 31 6 10 00202 ⊂皿)O.1327 −0.0072 (2) 一〇.0049 一〇〇517⑭ ・.1257
⑱ (5)
0.0025 −0.0554 状態 自動車 原付 自二53(遮D
28[劃
0.0902 0.0060 0.0374 (4) (8) −0.0014 −0.0314 圃 ⑲ ゜苛7 圃 状態 (相手方) 普通、小型乗用車 軽乗用車軽トラック バイク 大型車 63 9 6 4 一〇.0029 ⊂亟蚕)αぽ2 一〇.0048 .0.0404 −0.0495 乗車数 1人 2人以上 66 0 02 22 .0 606 0.0807 0.0266 0.1064 (5) _O.0798 (6) 濡撃覧) 1人 2人以上 73 0・OO26 0.OO78 −O.0179 0.()542 15 −O.OO52 (10) O.0363 (7) 主な原因 (相手方) 信号、標識無視 スヒ㌧ドの出しすぎ 前方不注意 直前右折 飲酒、酒気帯び 急な飛び出し 無理な追い越し 左折巻き込み その他 6 6 28 5 7 8 7 6 15 00584 一〇.0297 −O.0308 0 91 00998 0 50 0.0269 01014 −O.1204 −0.0099 0.2657 0 63 (1) 0 24 0 0 −O.0696 −O.0113 −0.0018 0.2218 (1) 外的基準 衝突 追突 はねられ接触 28 35 25 一〇.1219 (亟函)相関比 1亟亟]O・77°1 一〇.0874 相関比 0.5363 −O.1054 注)表中0内数字はレンジの大きさによる順位を示す。表3−3 「対人、対物」事故における事故形態別要因分析結果 アイテム カテゴリー・ 1軸サンアル カテゴリースコア レンシ◆ II軸 カテゴリー’スコア レンシ◆ 性別 女性男性 20233 一〇.0006 0.0040 0.0046 0.0000 (ll) −0.0002 0.0002 (11) 免許歴(事故当時) 1年未満 1年以上3年未満 3年以上 免許不要の場合 62 111 57 5 一〇.Ol66 0 14 0 77 0.0188 0.0940 00104 0.0585 (3) (遮) (5)
@3gD
時刻 0∼8時 8∼12時 12∼16時 16∼20時 20∼24時 23 −O.Ol28 40 −0.0131 52 0.0172 87 0.0094 33 −0.0272四
〇.0378 0.0444 0.0739 0.0175(7) (4) 0.3673 天候 良 19837 0.0040 −00216 O.0015 °欝6−。。。8。 α傍6 現場 交差点(信号機有り) 十字路(信号機無し) 普通直線道路上 曲線道路上 その 路線上 自動車 自転車 原付 自二 60 40 77 17 41 124 10 63 38 0017 状態⑭
匝西
0.0061 0.0537 0.0983 (5) 0LOO88 (2) O.0642 一〇〇208 0.0051 0.1102 0.0066 (1) _().0229 00195 0.0424 (6) 状態 (相手方) 普通小型乗用車 軽乗用車軽トラック 自転車 バイク 149 32 17 26 11 0015 00026聯麗α欝3
1:8};6 乗車数 2人以上1人 169 66 0.0026 −0.0065 O.0091 0.0019 (10) −O.0049 0.0069 (9) (彗警) 1人 2人以上 166 69 一〇.0044 0.0106 0.0019 0.0150 (9) −O.0045 0.0063 (10) 主な原因 スヒー 一.5“の出しすぎ 前方不注意 48 114 73 一〇.1085 0.0206 −00250 一〇.0035 0.0455 0.0055 (6) .00063 O.Ol19 (8) 主な原因 (相手方) 信号、標識無視 スヒ㌧ドの出しすぎ 前方不注意 直前右折 急な飛び出し なし その他 14 17 39 22 24 57 62 一〇.0363 0 518 0 15 一〇〇365唖動
0.0086曙3(西
=
0.0251 O.0983 (1) 外的基準 正面、側面衝突 追突 接触 81 75 79 0.0304 O.01 88 O.0823 相関比 0.4683 0.0838 注)表中O内数字はレンジの大きさによる順位を示す. 一57一かけての時間帯,天候の悪いとき,そして信号機のな い十字路にて事故が発生している。すなわち,「まった くの被害者」事故の中の「衝突」では,相手方の運転 原因の他に時間帯や天候そして道路線形上も安全確認 の容易でないことが重なって事故が発生しているとい える。 3.3 「対人・対物」事故の要因分析 「対物・対人」事故の中では,「正面・側面衝突」, 「追突」,「接触」の3つの形態が大部分を占める。そ こでこの3つの形態を外的基準として,数量化II類の 適用を行った。なお,これらの対象データは235件であ った。 表3−3はその結果を示すが,1軸の相関比は0.5891 で,外的基準のカテゴリースコアの大きさから「追 突」・「接触」事故の両者を判断しており,各要因のカ テゴリースコアが大きいほど「追突」との関係が深く, 逆に小さいほど「接触」事故との関係が深い。また, レンジの大きいのは,学生の状態,相手方の主な原因, 免許歴,相手方の状態,現場となっている。 一方II軸の相関比は0.4683で,外的基準のカテゴリ ースコアは「正面・側面衝突」が他の2つに比べて最 も小さい。レンジの高いのは,相手方の主な原因,現 場,相手方の状態,時刻,免許歴となっている。これ らより事故形態別にの規定要因について眺めると以下 のようになる。 「正面・側面衝突」事故 相手方の主な原因ではスピードの出しすぎ,信号・ 標識無視,直前右折などがあげられ,交差点において, 相手の状態で軽乗用車・軽トラック,あるいは自転車 で学生側も原付バイクのときに生じている。 「追突事故」 学生側の状態が自動車運転中で,相手方の原因は特 にない場合で,免許歴も3年以上であり,信号機のあ る交差点あるいは,普通直線道路上において生じてい る。「追突」事故の場合,自動車同士の前方不注意が主 な原因となるケースが大きく,事故の規定要因として 特筆すべきものがないのが特徴といえる。 「接触事故」 一方,「接触」事故は,学生側・相手側とも自転車あ るいはバイクの二輪車同士の場合が多く,相手の原因 は,信号標識無視,前方不注意,直前右折などであり, 免許歴も浅いことが特徴である。 4.ま と め 本研究では,対象地域を山梨県として,まず,近年 の交通事故の動向を整理した。その結果,山梨県の事 故発生率は非常に高く,特に死亡事故の発生率が高い ことから危険度の高い交通環境にあることが明らかと なった。 また,このような交通環境の中にあって,若年層で バイクを主な利用交通手段として用いる割合の高い大 学生の事故率は高く,事故経験者はおおよそ3人に1 人の割合であることがわかった。 そこで以下では,本研究で行った学生の関連する事 故要因分析結果を要約するとともに,それぞれの事故 形態に応じた安全対策について考察を加えていくこと にする。 (1)学生側自身に過失が全面的にある「自損」事故に 関しては,前方不注意やスピードの出し過ぎが主な 原因となっていること,曲線道路上の事故現場,早 朝時間帯,免許歴も1年未満と浅いことなどが発生 原因となっている。したがって,こうした未熟運転 や基本的ルールを軽視する傾向を防止する必要が高 いといえ,免許歴の浅い学生を中心として交通安全 教育の徹底等の施策が重要といえる。 (2)学生側が「まったくの被害者」となる事故に関し ては,その中で「はねられ・接触」事故は学生側が 原付バイク,「追突」事故は,自動車同士という状態 の差異はあるものの,相手側の主な原因が無理な追 い越し,飛び出し,スピードの出し過ぎ,飲酒・酒 気帯など悪質なケースに巻き込まれている。これら の事故では,時間帯や現場状況に特定化できる面も 少なく,学生側も事前防衛的な安全運転の習慣づけ が必要といえるかもしれない。 また,「衝突」事故に関しては,学生側に過失のな いケースとは言え,時間帯や天候あるいは地点条件 などを考えた,より慎重で安全運転が求められる条 件下で事故が多く発生しており,こうした状況下に 対応できる運転技術の修得が求められる。 (3) 「対人・対物」事故については,学生側と相手側 の両者に過失が存在する。この中で,「正面・側面衝 突」事故では相手側のスピードの出し過ぎ,信号・ 標識無視,直前右折などにより,学生側が自転車や バイクの時に事故に出会うケースが多い。とくに, 直前右折とは,地方都市の道路環境を反映して交差 点上での右折車両が対向する直進車両よりあたかも 優先権が与えられているかのように直前右折するも のであり,「山梨ルール」とも悪評されるものであ る。これにより,対向直進車に気を取られてその側 方を直進する二輪車と衝突するケースが多く,安全 教育の徹底化が必要といえる。 そして,「対人・対物」事故における「接触」事故
に関しても,バイク同士のケースが多いことから, 大学生にとっての二輪車運転に関する安全対策が今 後,緊急に解決を要する課題であるといえる。 最後に本研究を遂行するにあたり,交通事故統計デ ータの入手に関しては,甲府市市民部交通安全課なら びに山梨大学安全委員会の協力を得た。ここに感謝の 意を表します。また,本研究の一部は,平成3年度佐 川交通社会財団による交通安全対策振興助成を受けて 実施したものである。 参考文献 1) 交通安全白書,平成2年度 2) 山梨大学交通事故対策専門委員会:「交通事故防 止のための基礎調査」,平成2年 3) 加藤貢司:「大学生の関連する交通事故の形態に 着目した要因分析」,山梨大学卒業論文(平成4年