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智山學報 第61 - 026駒井 信勝「『陀羅尼集経』の普集会曼荼羅について」

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全文

(1)

陀 羅 尼 集

普集

曼荼羅

つ い

 井  信  勝

 

0

  は じ めに

 

陀 羅 尼集 経 は 阿 地

4

653

剛 大 道 場 経 か ら一 取 り出 し

12

巻に集成 した もの とされ、 各 巻 に そ れ ぞ れ別の 経 典が説か れ て い る。 その 内容の

くは現世 利益 を目的と した成

就法

で あ

、 そ れ を

達成す

言 や 印 や儀 礼が幾つ も説 か れる。 『陀羅 尼 集 経』 は全

と して

応 する

本は確 認 されてお らず、 中 国におい て集成さ れた もの と 一

さ れて い る1)。 しか し、 頼 富本 宏 氏の 指 摘 通 り全 く中 国撰述で ある と言

こと は

来 ない1i)。 また、 佐々 木 大樹 氏 に よっ て 『陀 羅 尼 集経』 の 中の経 典の幾 つ 異 訳経 典が確 認さ れm) 、 先 行 する異訳

典との 間で 訳語の 一

、 主 述 語 に お け る一貫 した改変、 儀 軌 ・実 践部 分の増 広

柄より 厂経 説」 と 「

々 にあ り、阿地瞿

が編 訳 したの で は との報告 をされて い るi・) 。 例 えば、 第

4

巻の 『十 一 面観 世音 神 呪 経』 を他の 異 訳経 典 と比

較す

る と、 七 日作 壇 法 によ る灌

儀 礼が

か れ るの は 『

集経

の み で ある し、

10

巻の 『仏 説摩利 支天 経』 も 同

に、 異訳経 典の中で灌 頂 儀 礼が説か れ る の は 『羅尼

』 の み で ・) 。 先 学 達の研 究に よ り、 個々 にイ ン ドに於 い て成立 した経 典が

r

陀羅 尼 集経』 とし て ま とめ られ た とい うこ とが考 えら れる で あろ

 

また、 『陀

集経

』 の 「

儀 軌

」 の

分に関 して は、 全

を通 して共 通 す る

部分

が少な くない 。

に、

巻に説か れる幾つ かの儀 礼が第

12

巻に集め ら れてい る こと は興 味 深い 。 『陀羅 尼 集 経』 には七日作 壇 法に よ る灌 頂 儀 礼 が二箇所に説か れる。 一 つ は第

4

巻の 「七日供 養 壇

」、 も

一つ は

12

巻 『仏 説陀 羅

道場 印』 で あ る。 第

12

巻の七 日作 壇 法に よる灌

57

(2)

NII-Electronic Library Service 智山学報第六 十一輯 儀

枠組

み が、

4

巻に説か れ る 「七 日供

壇 法」 の灌 頂儀 礼と 一 致 し、 それにその他の巻 に説か れ る儀 礼 を挿 入 し た形である こ と を 以前 に指 摘 し たv1) 。 そ して、 第

12

巻 『仏 説 諸 仏 大 陀 羅 尼 都 会 道 場 印 品』 の七 日作 壇 法に よ る灌頂 儀礼の 中で用い る曼 荼 羅は 、 既 に佐 和 隆研 氏が 述べ てい る如 く 『陀

集経

』前

11

巻 まで に

げてい る諸尊 を

め て

成 さ れて い

れるVll) 。 つ ま り、 『

陀羅尼 集経

』 は ただ

々 の

経典

め たの で は な く、 全

成か ら何か し らの 目的があるよ

に思 わ れ る。 即 ち

12

巻の 都 会 壇

の 編

で あ る。 その 曼

羅が どの よ

に成立 し た か、 『陀羅尼

経』 全 体か ら考えてい こ と とする。

 

1

  第

4

の曼

 

陀羅

尼 集経

12

の 七 日

作壇法

が、

4

の 「七 日

供養壇法

」 の 七 日 作 壇

枠 組み の に成 立 してい る こ とは上 で述べ た通 りで ある。 第

12

巻 に説か れ る儀 礼が第

4

巻 か らの発 展であ るのな ら ば、 曼

羅につ い て も共通 する部 分が見 られる はずである。 『陀 羅尼 集経』 には 全体 に渡 り

くの造 壇 法が説か れ てい る。 その 中に は今 回取 り上げる曼 荼羅の如 く整 備 されつ つ あ る もの も

本 来はその 全て を考 察 しなけれ ば な ら ない 。 特に第

12

巻 の

曼荼羅

は、 中尊が帝殊 羅 施 か 或い は行 者の 任 意の仏 菩 薩で ある。 第

1

巻の 「

印法

」 に、 同じ

く帝殊羅

施 を中

とし

方に仏

頂系

の 尊 格、 北 方 に十一面等の観 音 系の

格、 南方に金 剛 蔵

の金 剛

格を 配置 する三 重 の 曼荼 羅 が あ り、 第

12

巻の曼荼 羅 と共 通 する部 分が

い 。 また 、第

12

巻の 灌頂 儀 礼で諸 仏の 萬行 功 徳を讃 嘆する偈が第

1

巻に説か れ る等 無視 する こ と は出

ない しか し

紙 数

に より

回は

12

巻の 一

基 盤である

4

と比

したい 。 そこ で 、

先ず第

4

巻の 「七 日

供養壇法

」の 曼

羅 を

認 してい 。 (図

1

参照)

 

4

巻 『面 観世 音 神 呪経』 の曼 荼羅 、 十 一 面 観世 音を中

とする二 重の 曼 荼 羅で ある。 先 ず 十一面 観 世 音の 上方 (東方 )を見て み る と、 内 院は 十 一面 観 世 音上 に 阿 弥 陀 仏 、 阿 側 (方)に釈 迦 、 反対側 (南方 )に (

58

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(3)

陀羅尼 集経』 の普 集会 曼荼羅つ い て (駒井) 般 若 波 羅 蜜が安 置 され る。

東方外

院は 、北

よ り

南 方

にかけて曼 殊 室 利 菩 薩 ・弥

勒菩薩

栴檀 徳

仏 ・阿 闕仏 ・

相 徳

仏 ・

賢菩 薩 ・月天 ・虚 空蔵 菩 薩が 配置さ れる。 阿 弥陀 ・釈 迦 ・栴 檀 徳 仏 ・阿闕 仏 ・相 徳仏

、 この

曼荼

羅曼で は東 方が仏 部とい ことに なる。 なお こ こに月天 がい るの は 、 西

の 日天 と の対比 によるもの と思わ れ る。 次に十 一

の右 側 (北方)を見て み る と、 内 院は

中に

大勢

菩薩

大勢至

東 方

に馬頭

、 西 方に観 世音 母が 配 置さ れ る。 外 院は東 方 よ り西

か っ て 、

訶 税

(大 白觀世音)・摩訶 室 蜊 曳 ・随心

・一

跋底

・阿

牟伽 蟠

貽 (不空羂 索 )・芯倶 致 ・毘摩羅

観音系

菩薩

が列 座 して蓮華 部 を形 成 して い る。

(南方)を見て み る と、 内 院は 中

に 金 剛 王 、 その 東 方に金 剛 母 (摩麼難)、 西 方に跋 折 羅母 瑟知が 配 置 さ れ る。 外 院は東 方 よ り西 方にかけて、 火 頭 金

(烏樞 沙摩 )・尼 藍 婆 羅陀 羅 (青金 剛)・母 噌 陀 旺伽 ・

馳 迦

素婆休

(金 剛兒)・央 鳩尸 ・

羅商

迦 羅が列 座 して金 剛 部 を形 成 して い

最後

荼羅の西

をみ て み る と、

院の 北 方に毘 臚 陀迦 (増長天)、

南 方

旺 (持 国天)、

院は北 方よ り南 方に一切 龍王 ・地 天 ・毘沙 門王 ・毘 噌 博 叉天 王 (広 目天)・口天 ・

の川頁に列座 して い る。 内 院の西 門 を四 天王で 囲 む よ

に して

守護

し、周 りにその他の諸 天 を配 置 して この

成されてい る。 そ して外 院の 四 隅に二 跋 折 羅

安置

され る この 曼 荼羅は右 辺 (北方)に観 音 系の 諸

、 左辺 に金剛系の 尊格を配 置 し、 西方に諸天 を

め 、

東方

に仏 ・菩

を配置し た構 造で ある典 型 的 な三部形 式の

曼荼羅

とい える。

 

2

 

12

巻の曼 荼羅

 

12

の 曼 荼 羅が、 第

4

巻の 曼荼 羅 を基に成 立 してい るこ と を

認 したい 。 この

2

つ の

曼荼羅

比 してみる と、 第

4

巻の

曼荼 羅

12

曼荼羅

はお お よそ同 じ

造を とる もの とい 。 (図

2

参照 )

曼荼羅

は 三重で、 中尊が

帝殊

か或は行者の 任 意の 尊格 と説か れて い 内 院

中央 に般 若 波 羅蜜

、 その北

に釈 迦牟 尼 仏、 南 方に 一仏 が 並 。 内 院の 北

は中

に大 勢至 菩 薩、 その 東 方に

菩 薩、 西 方に観 世音 母が並ぶ。 (

59

(4)

NII-Electronic Library Service 智山学報 第

院の

南方

は中

に金

剛羅闍

、 その

東方

摩麼難

、西

摩帝

那の 三

が並 ぶ。

院の残 りは、 西

の 門の北

に弥

勒菩薩

南方

普 賢菩薩

の二

が配 置さ れ、 四 隅は北 東 ・南 東南 西北 西 阿 舎 尼跋 折 羅 蘇 幡 悉 羅 ・跋 折羅 健 荼 ・火神が安 置され る。 二 重の 東 方は中央に阿弥 陀仏 、 その 北

に 阿闕

栴檀

徳 仏 ・十 方一 切 仏 ・曼 殊 室 利 菩 薩、 阿 弥 陀の 南 方に相 徳 仏 ・虚 空蔵 菩

尼沙

十方

切仏頂

が並ぶ。 二重の 北

は中

に随 心

、 その 東 方に 一跋 底不 空羂 索馬 頭

・地

蔵菩薩

陀羅

蔵 、 西方に摩訶 室 喇 曳 ・六臂観世音 ・毘 倶 知

。 二

重南方

は中

に蘇

訶、 その

東方

折囃央倶 施 ・跋 折 囃 母 瑟知 ・跋折

vaPE

摩 、 その西 方に 跋 折 鑼商迦羅 ・迦 濔 倶 臚 陀 ・隨 心金剛 ・跋折 囃 阿蜜哩

軍 荼 利が 並ぶ 。 二 重の 西

は、 門の 中 央 を避 け 門の 北 方 に摩 醯 首 羅 ・母 欝 陀 旺

・毘 梨觀 喇知が 並 び 、南 方に

摩地 毘摩 ・尼藍 跋 羅 ・一切天 が配 置さ れる。 そして 、北

婆翕

毘伽、 南 東に母 欝 陀 旺怯、

西 に

迦尼倶嘘陀

、北 西に

折 囃 室哩

安置

されて い る。

最外

院は一周にわ た り諸 天 が安 置 され る。 こ の構 造は第

4

巻に非 常に近い 造 を もっ て お り、 東 方に 仏部、 北方に蓮華 部、 南 方に金 剛部、 西 方に諸天 を配する三

形式の 曼 荼羅 とい える。 (

60

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(5)

陀羅 尼集経』 の 普集会 曼荼羅 につ い て 駒井 ) 図

1

『陀羅尼 集経』第 4 巻 「七 日供養壇法 」の曼 荼羅       東             曼 彌 栴 阿 相 普 月 虚             殊 勒 檀 閤 徳 賢 天 空       室   菩  徳   佛  佛   菩       藏             利 薩 佛        薩     菩             菩                 薩       薩       釋   阿  般                    迦 彌  若       牟   陀  波                    尼 佛  羅

 

摩訶税多

         

   

 

摩 訶室喇 曳

       

 

隨心 觀世音

   

馬 頭 觀 世音

   

±

   

金剛母 北 一

x

三跋底鑼 大勢至籠

  窺 

銅 王

         

阿牟伽幡畭 觀世齶

  書 

跋擺 聡 知 芯倶致 毘摩羅 末知 毘 嘘 陀 迦 毘 沙 門 天 王 提 頭 頼 切 龍 王 地 天 火頭金剛 尼 藍婆羅 陀 羅 母噌陀 旺 伽 蘇 幡斯馳迦羅  南 素 婆休 央鳩 尸 跋 折羅商 迦羅 毘 噌 博 叉 天 王 摩 悧 支 日 天 西 (

61

(6)

NII-Electronic Library Service 智山学報第六 十一輯 図

2

『陀羅尼 集経』 第

12

巻 「普集会曼荼羅」 北 随心觀世音 東 阿 彌 陀 佛

  羅   蜜     多       帝       殊大 勢 至 菩 薩       羅       施 西 金 剛 囃 闍    蘇 摩訶 南

 

3

4

巻と第

12

巻の曼 荼 羅の共 通点

 

こ こで、 二 つ の

曼荼羅

に共 通 する内院と二 重の

尊格

をみてみ たい 。 第

4

巻 の 曼 荼 羅 を構

する

尊格

と、

12

巻の 曼 荼 羅 を構 成 す

尊格

る と 以 下の

くである。 (

62

) N工工一Eleotronio  Library  

(7)

集経』 の 普集 会曼 荼羅つ い て (駒 井) 第四巻 第十二巻 備考 中尊 十一面観 世音 帝殊 羅施 内 院     } 叩    灘 隅滞跚

阿 弥 陀 に変わ り 一切 仏 心 仏 東面

覊 繕蠶

覊攤

1

が 配 置 さ れ る 阿弥陀仏 一切仏心仏 二重

弥勒 ・普 賢 ・月天 が 移動 し 東面

靉 鼕

、 阿 弥 陀 と仏 頂 系の 尊 格

1

が 配置さ れ る。

弥勒菩薩 十方一切佛 普 賢菩 薩 阿弥 陀仏 月 天 鳥瑟尼 沙 十方一切 仏頂 内院 馬頭観世音 観 世音菩 薩 馬 頭 に変わ り観世音が配置 北面

さ れ る。

i

灘鏤韆

1

覊 鑛

二重 摩 訶 税多 (大 白觀世音 ) 陀羅尼蔵 第

4

巻に近い 構 造 を持 ち 北面

糶 鑼

新た に 地蔵 ・馬頭 ・六臂 観

世 音 ・陀 羅尼蔵が 配 置 さ れ き

1

る。 溶                          齢繍

麟纖 賺

h  曲       F

韈    攤  

、 毘 摩羅末知 地蔵 菩薩 馬頭観 世音 六臂觀世音 内院

靉 攤

季碼           げ  n ψ i                       跋折 羅母 瑟 知に変わ り摩 帝 南面

_  r                            那 が 配 置 さ れ る。 跋折羅 母瑟知 摩帝那 (金 剛使者) 曝        曜    串 憂 二 重 ・

 

1

   

4

巻に近い 構 造持 ち 南面 尼藍婆 羅陀羅 跋折囃

1

旡訶 娑 新 た に 跋 折 羅 母 瑟知 ・迦禰

倶嘘陀 ・隨 心 金剛 ・跋折 囃 撒  ‘        陣 毛r溺       厂 需

阿蜜哩多軍荼利が配 置さ れ

i

灘 轗

る。

63

(8)

NII-Electronic Library Service 智 山 学報 第六十 一輯

跋 折囃母 瑟知 (金 剛兒) 迦禰 倶噫 陀 隨 心金剛 跋 折曜 阿蜜哩多軍茶利

 

こ の よ

多 く

尊格

の一

ら れ る。 なお、 第

4

巻の 曼 荼羅に配置 さ れ る月天 ・摩 利 支 天 ・日天 ・地 天は、

12

曼荼羅

で も

4

しい

まま配さ れる。

 

次に、新た に

入 し た

格 と、 その

格が 『陀 羅 尼 集 経』 前

11

巻の 中に 説か れて い るこ とを確認する。 第

4

巻の 曼 荼羅 に配 置さ れず、第

12

巻 に な っ て

入 した

尊格

と その

拠は以下の 如 くである。 帝首 羅施 尊格が説か れる箇 所 巻 大正蔵 備考 帝殊羅施金輪佛頂心法印呪第十四

1790a

金 剛地 印法

1794b

曼荼羅の中尊と して 一切 仏心 仏 一 切仏 心印呪第六

2796c

切 仏 心 印 呪

2797a

十方一切仏頂 菩 婆菩 陀烏瑟膩 沙 印呪第一   

2

 

796a

観世音菩 薩 仏頂 法

1785c

仏 頂 ・観音 ・金 剛 蔵の三尊を建立 す る 金 剛 地印法

1794a

多 くの観 音が説か れ る 阿弥陀 座 禅印第四

2801b

阿 弥 陀 ・観音 ・大勢至 を請喚 観世音 護 身印第七〜

4817b

以下第

4

巻の 印呪の多 くは観 音系。 但 しこ こ で の観音は 十一面の可 能 性 が あ る。 〜観世音 君馳 印呪 第四十五

4823c

千転観世音菩薩心 印呪第一

5825c

持一切観世音菩薩三昧印呪第五

5827a

64

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(9)

陀羅尼 集経』 の普 集会 曼荼 羅つ い て (駒 井) 画観世 音菩薩像法

5828a

観 世 音菩 薩の画 き方 文殊菩薩法 印 呪 第三

6839a

文殊普 賢観音が画かれ る 地蔵菩 薩 金 剛 地印法

1794b

曼荼 羅の一尊 と して 地蔵菩 薩法 身印呪第六

6839c

地蔵菩 薩印第七

6839c

摩 帝那 跋 折囃 母瑟羝法 印呪第二 十二

7845b

こ の 印呪 、金剛兒法 ・使者 法 ・摩 帝那 法 とい う 跋折

maJE

訶 婆 跋折囃 旺 訶婆身印 呪第一

8859a

跋折 囃眤訶 婆 印呪法と して 跋折 囃

1

壬訶 婆大呪第五

8859a

跋折 囃旺訶 婆 印呪法と して 迦濔倶 嘘陀 仏説金 剛蔵大 威神力三昧法印 呪 品第一

7841a

金剛蔵菩 薩の 十四眷属 跋 折 嘱 迦 尼矩 贐 駄 と して 随 心金剛 金剛地印法

1794a

曼荼 羅の 一尊と して 金剛随 心 身法 印呪第四 十一 〜

7849b

金剛随 心療一切難伏鬼 大法 身 印第四十八

7850b

金剛随 心大瞋 法身印 第五 十

7850b

金剛随 心大悪都 身印 第五 十二

7850c

金剛 阿 蜜 哩多軍 荼利 金 剛地印法

1794a

甘露軍荼利辟除尾那夜迦法印真言

3810a

金剛蔵軍荼 利菩 薩

i

自在神 力法 印呪品

8852b

軍荼利香鑪 法 印呪第一〜

8852b

軍 荼 利使者 法印呪 第二

8856b

65

(10)

NII-Electronic Library Service 智山学報 第六十一輯 軍 荼利金剛受法 壇

8856b

軍 荼 利 金 剛救病法壇

8857c

 以上 が内 院と二 に配 置され る尊 格の 中で 、 第

12

巻の 曼 荼 羅にな るこ と に よっ て

入 した

尊格

る。 その

くを 『陀 羅尼 集 経』 前

11

巻に求め る こ とが出来る。  

4

 尊 格の 移動

 

次に、 第

4

巻の 曼 荼 羅か ら第

12

巻の曼荼 羅に至 っ て移動 した

尊格

認 して い く。 先 ず 中尊は十 一面 観世 音か ら帝殊 羅 変 化 した

  

殊 羅

を以て之 を座 主 と

せ 。 中心に当た りて大 蓮 花座 を敷 け。 座の

  

主 は即 ち是 れ

来の 上の

化仏

仏頂

仏 と

号す

し其れ仏 頂

  

を以て と為 さざれば、 意の 念

の諸仏

菩 薩

に隨い て位 を替 うる こ

  

と も亦 得。 其の座 主 を除 きて 以

仏 及 び

菩薩等

は、

皆本位

りて

  

供 養 を

く。 自より諸仏般 若 及び十 一面等 菩 薩相 替る に

  

は皆 得 ずして都 会法壇 の主 と作すviii) 。

 

とあ り、 釈 迦仏 頂たる帝 殊 羅

曼荼

羅の 中尊とする こ と を説 く。

くの

曼荼羅

は中尊 が決 まっ てい て、 その

格に合わ せ て

諸 尊

の 配

が あるように 思 わ れ る が、

12

巻の 曼 荼 羅は帝殊 羅施以

に も

行者

随意

の 仏

菩薩

を中 尊に変え るこ と が 出 来 るとも説か れ てい る。 恐 ら く

くの仏菩

やその儀

が成立 して 来た中で、 あらゆ る場 面に対応 出 来る教 科 書 的 な

役割

をこ の

r

羅尼 集経』 に負わ せ ようと したの で あろ

。 ま た 、帝殊 羅 施 以外の 仏 菩 薩 を 中

場合

と して十一面観 世 音の名を出 してい る。 これ は

4

巻の 曼 荼 羅の中

が十一面

世 音であっ たこ とか ら、第

12

巻 の曼 荼 羅が

4

巻 の 曼

羅を継

して い る と言 える。

 

内 院東 面は、

4

尼 ・阿 弥 陀般 若 波 羅 蜜

、 第

12

巻は

迦 牟 尼 ・般若 波 羅 蜜

・一切仏 心 仏

である。 第

12

巻で は 阿弥 陀が二

の東 方の 中尊に移 動 した ため に般 若 波 羅蜜

が真ん中にな り、 般

若波

羅 蜜

がい (

66

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(11)

陀羅尼 集経』 の普 集会曼荼 羅につ い て (駒井) た処に一切仏 心仏 が参 入 する。 この こ と によ り第

12

巻の

荼 羅で は、

方 に 『陀 羅尼 集 経』 第

1

巻(『大 神力 陀羅 尼経釈 迦 仏頂昧 陀羅尼 品)・

2

弥 陀仏 大思 惟 経説 序分 第一』)・

3

巻(

r

般 若 波羅 蜜多 大心 経』)を代

する

格が 中 心 に列 を なすこ とにな る。 な お 、 両曼 荼 羅と も阿 弥 陀が東 方に画か れる こ とにな るが 、 こ の曼 荼羅の場合は東 方が仏 部、 北 方が蓮 華 部、 南 方が金 剛部、 西方に諸天 と明確に方角に合わ せ て諸

配 置が 決まっ てい るため である。 こ のこ と は阿弥 陀に限っ た こ とで はない 。

本論

で は

12

巻の

灌頂儀礼

か れる

肘壇

曼荼羅

取 り

て い るが、

12

に は

巻末

もう

肘壇

の曼

羅が説か れる。 こ の曼 荼羅は十二 肘 壇が更に増広 さ れ た もの で 、 微 妙 声 仏 頂 ・阿弥 陀仏 頂 ・阿闕仏頂 ・宝相 仏 頂の 四方四 仏 が曼 荼 羅 の 中に配置さ れる最 初 期の もの である。 これ らの 四方四仏は 『陀 羅尼 集経』 第 十巻 「功 徳

  

亦 応に、 東 方 阿 闕如 来、 南 方宝

相如来

、 西

方無

寿

仏、 北

方微妙声

仏に

  

礼敬

i・) 。

 

とその

認 する こ とが出来る。 そして、 此れ等の 四方四仏 も十六

壇 の 曼荼 羅では

東方第

二 重に一列に 配置 され る・) 。 こ の こ とか ら田 中公明氏 も 指 摘 して い るよ

に、 『陀 羅 尼 集 経』 の 曼

羅で は仏の 浄 土の方 角に関係な く仏部の 諸 尊を東面 に配 置 した もの と

えら れる。 内院北面の

格は第

4

巻 で は観 世音 母 ・大 勢 至 ・馬頭 観 世 音、

12

巻は

母 ・大 勢至 ・観 世 音

菩 薩

と、

が二 に移 動 し、 そこが観 世 音 菩 薩に変わ る。 内 院南 面 も同

に、

4

で は金 剛 母 ・金剛王 ・跋 折 鑼 母瑟 知、 第

12

巻は摩麼 難 (金 剛 母)・金 剛羅 闍(金剛王)・摩 帝那 と

折 囃母瑟

摩帝

那に

わる。

院西 面は、

4

巻で は内

の西 門を囲む よ

に提 頭 頼

PE

(持国 天)・毘 嘘 陀 迦 (増長 天)・毘 噌 博 叉天 王 (広目 天)・毘 沙 門 天王 (多聞天)が配 置さ れてい た。 この 四 天 王 は 『陀 羅 尼 集 経

11

、 「東 方 提 頭 頼 唾天 王

法 印

五」・「南 方 毘 噌 陀迦 天王

法印

六」・「西

方毘噌博

叉天 王

法印

七」・「北 方 毘 沙 門天王 法 印 呪

八」 として

か れ 、

12

の曼 荼 羅にい たっ て最 外 院におい て

各尊

守護

すべ き方

配置 され た 移 動

4

巻で (

67

(12)

NII-Electronic Library Service 智 山 学報 第六 十一輯 は二 重の

檀 徳 仏 ・阿 闕仏 ・相 徳 仏の 諸仏両 脇にい た弥勒

薩と普

賢菩

薩が内 院西 面の 門の両 脇に配 置さ れた。

  次

に二 で は 、

面を

4

巻と比べ 阿弥 陀仏が 配さ れ 、 の両 脇にい た弥勒 と普 賢と月天 が移 動 した。 月 天の移 動は諸天 が最 外 院に配 置さ れ るた めで あろ

。 第

12

巻の 曼 荼 羅で新た に出来た最 外 院に移 動 した が、

位置

4

と同じ とい える。 それ によ

十 方

切 仏

烏瑟尼

沙 ・十

一切 仏頂が配 置 され る。 曼殊室利

菩薩

と虚 空

第 4

巻 と同

の位 置にい る。 北 面は、

4

にい た

税多

毘摩羅末知

がい な

、 馬頭 観 世 音 と六臂 観世 音が配 置さ れ る。 その 上 (東方)に第

4

5

6

巻に説か れ る 菩薩の 中で曼荼羅 に 配 置 さ れてい な かっ た地蔵 菩 薩 と陀羅 尼蔵が参 入 す る。 南面 は 、

4

巻にい た 母噌陀旺伽は二 重の 東南の 角に、 蘇 幡斯 馳 迦 羅は 内 院の東 南の角へ 移 動 した 火 頭 金 剛 (烏枢 沙摩)・

鳩尸 (跋 折羅 央倶 施)・跋 折

商 迦 羅は その ま まに、 第

7

8

9

尊 格達配置され る。 こ の箇 所で 注目 さ れ る尊格に跋 折 囃蘇 幡 悉 地迦 囃と蘇 摩 訶 がい る。 こ の 二

菩薩

は 『

羅経Xi)の 蘇 悉地 羯 羅 菩 薩と 『蘇 婆呼

子 請 問経xii)の 婆 呼童子を連 想 させ る。

4

巻の

曼荼

羅で は

蟠斯 馳 迦 羅 ・素 婆休 、 第

7

巻 『仏説剛 蔵

大威神力

昧法印

で は金 剛蔵

の 十四眷属 と してその

を見い だすこ とが出来る。 田 中公明氏は 『陀 羅尼

経』 の この 二

につ い て、 『

悉 地

羯羅経

』 と 『

蘇婆

呼 童 子 請 問経』 は

r

陀 羅 尼 集 経』 よ り遅れて訳 され た が、 『陀 羅

尼集

経』訳 出

に は

立 して い たで あろ

と 述べ い る・i・

重 西

尊格

は 、

12

巻に な

り新

たに 配

さ れ た尊 格である。 門の 両脇に摩 醯 首 羅と

摩地 毘摩が 配置さ れてい る。

醯首羅 は 第

11

巻に 「摩醯 首 羅天法 印第二 と して説か れ、

12

巻の

曼荼

羅 形成にあ た り

入 したの で あろ う。 烏 摩地 毘 摩を

r

陀羅尼 集経』 の 中に確 認 するこ と は

来な か っ たが、

摩醯

と鳥 摩 妃の 関係に よ る もの と思わ れる。 摩 醯 首 羅は第

4

巻 「十果

印呪

第十

・i・)

11

摩醯

法 印

三 」・ ・) 見 られ、 「十果 報 印 呪 第 十三」 は十 一

と し

東方

弥陀

大勢

至 、 南

に馬頭

世 音、 西 方に摩 醯 首羅 を配 置 する曼 荼 羅 を説 く。 (

68

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(13)

陀羅 尼集経』 の普 集会曼 荼羅につ い て (駒井 ) この 曼 荼 羅影響 によ り第

12

巻の

曼荼羅

摩醯

が二 西

中心 的 な尊格になっ たのか は不 明であるが、 少 な くと も 『陀

集経

』 の 中に

摩醯

首 羅 を西

に配置する曼

羅が、 そ れ も第

4

巻に説か れてい るこ と は注 意す べ あ るxVi) 。   最 外 院は第

12

巻の 曼 荼 羅にな り大 き く変 化 した特徴の 一つ で ある。 こ こ に配

さ れる

多 く

尊格

11

に説か れ る

の である。 四天王 を除 けば 第

4

巻にい た諸天はその

の ま ま最

院に移 動 した。 では諸天 の 配 置で あ るが、

面よ

り南

西北にか けて

二 天 が

られる。 ・

帝釈

談 摩壇 茶鑼 刹 娑王

毘 沙 門伊 沙 那鬼

梵天

地 天日天

 

 

 

 

東 南 西 西 西 北 東 天 地 日 月 帝

天 法 印呪 第二 火天法 印 呪第 十六 閻魔 壇 陀呼召印呪

法第

三十四 一切 羅刹 法

五 十 三

召 印呪 第三十五 風 天 法 印呪 第三十七 北 方 毘 沙門 天 王法 印呪

入 記 述 な し

大梵摩

印 呪 第一 地 天法 印呪 第 十五 日天法 印呪 第 十一 月天 法 印呪 第 十三

 

しか し、

天 と梵 天は配 置 されない 。 第

ll

巻に 「

呼召印呪第

五」 と

か れてい な が ら

曼荼

羅に見られ ない の には、 西面に は画 くべ き尊格が集 中 してい るた めであろ

。 第

4

巻か ら摩 利支 天 と 日天 と地天 を継承 し、 一 龍王 を分 けて二 王 で西 門を護 り、 四 天王の 中で西 方 を

守護す

る毘

樓博

叉 を 配 置 し、 北 西の

守護

天である

天 を配

して い る。 そ れ に比べ て

面には帝 釈天 と

天、 北 面には

伊 沙

王 と毘

門王、 南 面には火 天 と瑛 摩壇 茶 と囃 刹娑 王、 そ して

守護す

る 四 天 王 と

が少な く感じる。 その ためか、

尊格

える

肘壇

では

天 を確 認する こ とが出来る。 水天 と同 じ く (

69

(14)

NII-Electronic Library Service 智 山学報 第六十一輯

天 も 「

大梵摩

法印呪第

か れなが ら

曼荼羅

上に

ることが 出来な い 。 配

さ れ るべ

き場所

は地天 と

応 させ ると

東面

る。 こ の

箇所

跋摩

天 なる尊が い るが、 梵天 と同 一 。 次に、 第

12

巻の 曼 荼羅の 最 外 院に新たに配 置され た諸天 につ い て み て い たい 。 多 くの 諸天 が以下の 表の 如 く 『陀 羅尼 集経』 前

11

巻に見る こ とが 出来る。 毘那 夜迦 一切 毘四 十 九

11884c

他 に毘 那迦 はく登 場 。 毘那夜 迦 呪法第五 十

11884c

調和 毘那夜 迦法 印呪第五 十一

11885a

首 陀会天 仏頂 法

1786a

仏頂尊作像の 中で画 か れ る 文殊 師利菩薩法印呪第三

6839a

文殊菩薩作像の 中で 画 か れ る 帝釋天 金剛地印法

1794b

画大般若像法

3850b

般若菩 薩の左側に画か れ る 般若壇 法

3808a

般若壇の南 方に安置 さ れる 功徳天像法

10876a

功徳天の右側に画か れる 諸天等 獻佛 助成三昧法 印呪品

11877b

帝釋天法 印呪第二 11877c 星天 諸天等献仏 助成三昧法印呪品

11877b

眷 属と して 星 宿 天法 印呪第十四

11879b

火天 諸天等獻 佛 助成三昧 法印 呪品

11877b

火天法 印呪 第十六

11879c

火天 子助呪師天驗 印第十七

11880a

那羅延 那 羅延 天 身印呪第二 十三

11

 

880c

70

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(15)

陀羅尼 集経』 の普 集会曼 茶羅つ い て (駒井) 那羅延天無 邊力印第二十 四  

11

 

881a

駿摩檀 荼 焔摩檀 陀呼召 印呪法 第三十四 

11

 

881c

緊那羅 大神 力 陀羅尼経仏頂三味陀 羅 尼 品一

1785b

対告 衆と して 阿 弥 陀 仏 大 思惟経説序分 第一

2800a

対告衆と して 緊那羅 身印呪 第二

ll881a

観世 音甘 露 印呪第十

4818b

こ の印 呪に よっ て毘舍遮の所作に よる 病が治る 毘舍遮 王 羅刹 沙王 十一面観世音神呪 経

4813a

喚羅刹 身印第四

9868a

切 羅印呪

11885b

閭羅王 閻羅王法身印呪第 十八

ll

 

880a

阿素 囃 大神 力陀 羅 尼経仏頂三昧陀羅 尼 品一

1785b

対告 衆と して 阿弥 陀仏大思惟 経説序 分第 一

2800a

対告 衆と して 阿修羅 王法印呪第三 十 八

ll882a

難陀龍王 馬頭觀世音菩薩受法壇

6

 

838a

  壇の南 方に画か れ る 憂婆難陀龍王 一身印 呪第十 九

11

 

880a

  優 婆難 陀龍王印として 乾闥婆 乾闥婆 身印呪 第二

11

 

881a

風 天 (

71

(16)

NII-Electronic Library Service 智山学報 第六十 一輯 風 天法 印呪第三十七

11

 

882a

倶 毘 囃 藥 叉 一切藥 叉法 印 呪第五十二

11

 

885a

  この 真言、 庵倶 毘囃莎 訶 遮文荼 遮 文茶 法 印呪 第三十九

11882a

遮 文茶功 能と して以下印四十八 まで 遮文茶 印呪移腫 法第四 十 八

11884b

 この に は 『陀 羅尼 集 経』 の にその 名称を見い だすこ との 出来 なか っ た

格 もある。 推測の 域 を脱 し ない が 、 お そ らく尊格の 数の 問 題 である と思 わ れる。 最外 院は 一面 十 尊 、 四面で 四十尊 となるが、 そ れほ どの数の尊 格の儀

っ てい な か っ た ことが

えられ る。

最外

院の

面の 門 に

釈天 と

釈 天

子の 二

が配さ れ るこ とや、

最外 院南面

の 門の

西側

談摩檀荼

瑛摩檀

荼 弟 子 が

ぶ こ と、 また二

の西 面の 門の両

摩醯首羅

烏摩

毘摩

が配 置 さ れ るこ とは、 帝釈天 ・

摩 檀 荼 ・摩 醯 首 羅が 『陀 羅尼

か れ る 中足 りない

の数を上

く補 充 した 例 とい える。 こ の よ

12

巻にな り多 くの諸天 が前

11

巻 よ り最 外院 に配置さ れ た とい える。  

5

 『陀羅 尼集 経』 の構 成 と

5

つ の グル ー プ

 

こ れ まで

て きたよ

に第

4

巻の 曼 荼 羅、 及び第

12

巻の 曼 荼 羅は共に三 部形式の曼荼 羅であ っ た。 『陀 羅尼 集経』 に説 か れ る多 くの 曼荼 羅 も同様に、 中心に仏部の諸

、北

に蓮

部の諸

南方

に金 剛

の諸

周 り

天 を配置 する仏 ・蓮 ・金の 三 部 形 式で ある。 しか し、 『陀 羅 尼 集 経』 全体 に 目 を

けると、 この

典が三

だけで な く

5

つ の グ ルー プ を意識 して い る だろ

と思 わ れ る

箇所

見受

ら れ る。

1

巻)

   「仏 頂昧 曼荼 羅 法

香鑪

りて是の 言 を作せ。 我れ某 甲、

蠹靉驍靉覊 難戀灘1

靆鑽鞭 鑼纛覊灘

llll

72

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(17)

陀羅尼集経』 のにつ い て (駒井)

藻醗 齷

璽鬱灘

を供 養せ んxvii) 。

  

勅語

結界

供 養 し已 竟 りて 、 仏に従い て薬を請 す。 之 を服 するこ と 三

、 日別 に 一 よ。 及び頂 面 身心の 上 に灑 散 し内外を清 浄にせ ば、 障 難病 苦 皆な悉 く消 滅 す。 次に和 南を

して至 心に

懸灘

綴 轗 醗灘 飜講

に頂 礼せ よ。

行者起

立 し

拝の

せ XVII1) 。

  

那 謨 悉羯 囃印 呪 第 誦 す ること三 遍 し已 りて頂 礼 するこ と一礼、 是の如 く三

せ よ。 是の

如 く礼

拝せ ば、

1

靉鑼覊

1

懸 懿覊

繕 饑

罐韈

を礼 し、 一

・五

・四 重 等の罪 を滅除 し、 一 の障 難皆 な悉 く消 滅せ んmx ) 。

  

「一字 仏 頂法 呪 第三 十 当に知るべ 行 者罪 障皆悉 く消滅 し三陀 羅 尼 力 を

即 ち五色の 壇 法を設 け、 灯 ・

種種

。 一

前法

ぜ よ。 或い は

鏤鑞鬣鑼 灘爨爨

繋鑞 鑞麟

1

購 糶

、 行 者の 為に身 を現 ず。 其の 見る 時に随い て

種種

に乞 願せ よ・x> 。

2

巻 )    「仏 説作 数珠 法相 品

し已

て、 止匕の 壇 中に

て更に

種種

香水

を以て珠を酒せ。 又た、 七盤の

三七 の

し、

覊灘覊 驫鑿纛藤驪  

’ _ .

   

を請 し、 仰

し供

せ よ。 三宝の

威 神

力 を

称讃 す

る が故に、 種 種の 法 事 皆 な効 験 あ りxxi) o    「作 跋 折 曙 并功 徳法 結 界

法事

を し、道場の 中 に当た りて一水 壇 を作 し、

覊 鑼

1

鑞靉

戀鑼

覊鏃

を請すべ 。 又た舎 利 一 し、 置 けX)[11) 。

3

  

般若

、 持 明 師及び受法人皆な喫する こ と を得 ず。 若 し喫すれば持 明 師 及び

法人 は並 んで成

せ ん。

の 襯施 銭、

は作 仏 用に入れ、 其の (

73

(18)

NII-Electronic Library Service   智山学報 第六十一輯

は写 経 用に入れ、

は作 菩 薩用に、

は金

天処 用に入るベ ” 且1且) 。

  

虚 空界 法 印

道場を荘 厳 し、 種 種の香 花 灯 明飲 食を悉 く行 列 し竟 りて 、 次に当に焼

すべ し。

し仏 を請せ ん と欲せ ば、 仏 印を作 して 請 すべ し。 次に

灘購

を請 する に 般若を作 すべ し。 次に

綴 豫灘

請す

る に

在印

作 す

べ し。

及び

を請

る も亦 しか な

xxi・) 。

4

巻)

  

七 日

供養壇法

次に阿 闍梨、 手 を もっ て香鑪 ・水 等 を印 、 呪 し已 りて手に香鑪 を執 り胡跪 し燒 香せ よ。

糶轗驪鑼 覊 鑽覊讖韃鑞 韈 騰 鑼覊韆鑞

攤韈

靉靆蟻

鏃鱗藤

に 啓 白す。 今此 の 地 は是 れ 我の 地 な り。 我

七 日七夜、都 大道場 法壇の会を 立

て ん と

欲す

ee

講 飜

ele

m

灘戀雛

mewawawame

mewa

纛靉灘

に供 養 し、 諸 もろの 徒 衆 を領す xxv ) 。

  

華 座 印 呪 第 若 し

鄰鸚縷纖鑽鑾鑠靆轗鸚繼

ずん ば、 一 一

な 此 大華 座 印呪 用 い て以て

迎 せ よ・ ・v [) 。

8

巻)

  

金 剛 阿蜜多 軍茶 利

薩 自

若 し

た 人あ りて 、

蘿 靉纛懸灘鏃 齶藤羅

驫 繰韈

の 呪 法 印

を誦 持 し、 日々 供 養 、 広 く

懺悔

し、 及び 一

切衆

i

せ ん 欲 す の 時、 汝

神の護 助 力をもっ て悩 乱を得ず ・xvii) 。

  

軍茶 利 護 身法 凡 そ 人、 金剛の法 事を作 さん と欲わ ば、 先

ず香

鑪 を

して

焼香

し已

竟 り

て、

香鑪

り、

飜鑼 靉鏃鑼鑼鑞 韆鑞黐懇韃韈灘灘 邏 轗 靆鸚

獵鎌 鑠 難

に啓

せ よxxviii)Q

74

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(19)

陀羅尼 集経』 の普集会 曼荼 羅につ いて (駒 井)    「軍茶 利 結虚 空 界法 印呪 第 第七に、

靆 騾 鱗難懿靉灘韈灘蠶覊 覊覊 鼕

を請せ ん と欲せ ば、 未だ

する以

た一遍 の

除 を

せ。

界の 中 間 に 一 一

大 身法 印

しxxi・

9

  

烏枢沙摩呪法功能

若し芯

・優

て、 意に

烏枢

金剛 呪 を

持せ んと欲せ ば、 当に

壇 を

作 す

旦に

々 の

香華

を以て、

心 して

靉灘覊 糶 灘 灘 爨

驪       靉

を供養

xxx ) 。

11

巻 )

  

北 方 毘 沙 門天 王 法 印呪 第 是 の 四 天 王法 印呪等、 若 し諸 々 の 人輩、

飜 鰓 覊鐶靆 覊 驪 轗 覊鍮 鑛覊麟 鼕

呪 を

受持

するの 、因に

都会道

法壇

の所を供

し、 并び に此の印を作 して 呪を誦 し天 を

置 し供 養 する こ とあ れば、 即 ち 一 人 等 歓 喜 を得 んXXXI ) 。 (第

12

   「仏 説 諸 仏大 陀 羅尼 都 会 道場 印 品

闍梨

香鑪

及び

浄水等

し、

を用 い て

の浄

し、呪 す るこ と三 七 遍 せ よ。 而 して香 鑪 を把 り、 胡 跪 して香 を燒 き、

韈攤

1

鑼靉靉驥

鸚雛 鑞灘爨離離購靆覊驤軈灘鸚靉轗韈韈鏃騰

に仰 ぎ啓

此の 地は、 是れ我 の 地 な り。 我れ今 七 日七 夜の 都 大 道場

壇の会 を立て て 、

懸翻難 懸靉 驤 醐鑾

ua .

    

raen

  

−,

     韈鑾飜 靉靉一

を供

せ ん と

欲 う

。 仰

ぎ請 う

らくは諸 仏、 諸の徒 衆を領 して、 一 秘密 法 蔵不 思議の大法 門を決 定 した もうが故に、 諸の 證 成を取 りたまえ xxxii) 。

  

仏 説 諸 仏大 陀 羅尼 都 会 道

場印

に至

て 、阿

闍梨

道場

に入 りて、

獵靉韈 鑼 灘飜韆鑾轗飜醗灘飜

し、

に入れて

置 すべ し。 仏の座 は中心に して、

世 音

は北 方に於て座せ しめ 、 金 剛蔵 等は南 方に於て座せ しめ よ xxxi ・) 。 (

75

(20)

NII-Electronic Library Service   智山学報 第六十一輯

  

諸仏 大 陀

会 道

場 印品

弟子等

来入

して

供養

せ ん と

欲 う

。 願わ くは

1

鑼鑼

綴糶

1

飆 孅 織鑞蠶 纛蘿

、 今 夜 大 悲をもっ て境 界 あら しめたま え。 徒 衆の 弟 子

甲、 明日普 く一切の 三宝及 び諸の 眷属 を請して、 広 く供養を為さ ん。 願 わ くは大 慈 悲、 明日皆 赴 きて諸 供 養を受 けて 法 事を 証明 した ま えと xxXi ・) 。

 

以 上の

に、『陀 羅 尼

は全 っ て

5

つ の グル ー プ を意識 してい る とい 。 また、 『陀

集経

』全

12

巻の

成 もこれ にそ

してみ る と、 以下の

1

2

巻が仏、

3

巻が般

4

5

6

巻が

観音

(蓮華 )、 第

7

8

9

巻 が 金 剛、 第

10

ll

巻 が 諸 天 、 第

12

巻 が普集 会 とみ るこ とが 出 来る・xx・) 。

 第

12

巻の

成 して い る

尊格

が 、『

全 体 わ た り説 れ て い るこ とが

認で き る。 ま た 、 中尊の 帝殊羅 施 を第

1

巻 よ り、 その 上 (東 方)の般

波 羅 蜜を

3

よ り、その上 (東 方)の

二 重の

ん 中に

2

の 阿 弥 陀 仏、 中尊の 右 辺 (北方)に第

4

6

説 か れ蓮 華 部 諸 尊 、 中 尊 の 左辺 (南 方)に

7

9

巻 に

か れ る金 剛

諸 尊、 西 方 及 び最 外 院に

      (

76

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(21)

陀羅尼 集経』 の普集 会曼 荼羅つ い て 駒 井

10

11

か れ る

を配 置

5

つ の グ ルー プ と 『陀 羅尼 集

』全

の 構 成 を考 慮した構 造である とい え 。  

6

  お わ りに

 

陀羅 尼 集経』 に は七 日作 壇 法に よ る灌 頂儀 礼

4

12

か れ る。 こ の 二 つ の

儀礼

が 同じ

系統

の もの である こ とか ら

曼荼羅

につ い て も

察 した わけである。

4

巻の

曼荼

羅は十一面観 世 音 を中

る二 重の曼

羅 で あっ た。 こ の

曼荼羅

東方

に仏 部、 北方に蓮 華

、 南

に金剛 部を配 し西 方に諸天 を並べ 部 形 式 曼 荼羅

12

巻は都 会 壇で あ り、

帝殊

羅施 か或は行 者の任 意の 仏菩 薩を 中

とする。 曼荼 羅は二重か ら三 重に増

され た が、

くの 尊格の 一

られ た 。 この こ とか ら、

4

の曼 荼 羅か ら第

12

巻の 曼 荼羅へ と発 した もの で

尊格

の 一

4

る とい

。 ま た 、第

12

巻の 曼 荼 羅に な るこ とで新た に参 入 した

尊格

くが 『

11

出 来 。 つ ま り、 第

12

巻の

荼羅

は 『陀 羅尼

』 の 諸 尊 成 され

4

の儀 礼や曼 荼 羅につ い て さ ら なる検 討 が必 要で ある が、 その儀 礼 や曼

i

荼羅 を もと に新た に仏頂

たる帝殊 羅 施 を中尊と し、あらゆ る儀礼や尊格 を 配置し た教 科 書 的な経 典が この 『陀羅 尼

』 でっ た と考 え られ る。 さ ら に 、曼

羅の配置や 『陀羅尼 集 経

成 も考慮 すれ ば 推測の 域 を

しない

尊格

5

ー プ に分 類 、 そ れ を普

会壇 に ま とめ る過程の で第

12

巻が編

さ れ た と現在の所 は考 えてい る。 更に他の巻、 周 辺の 経典に よ る比 較

考察

の 中か ら結 論 を導 きだ したい 。 何 れに して も、 第

12

巻が 『陀羅 尼

』 の 深 く関係 る と え よ 。 以 上 (

77

(22)

NII-Electronic Library Service 智山学 報第

i

)  『 が イ ン ド由来の 正典で ない に理解され る根拠につ い て は、   佐々 木 大樹 『『陀羅 尼集 経』 に関する諸文 献の考 察』(大正大学大学院研究論集第   

29

2005

)に詳 しい

ii

) 頼富本宏 『仏 教パ ンテ オン の 構成』(宗教研究第

276

号)参照。

iii

佐々 木大樹 『『陀羅尼 集 経 の 研 究一特に第四 「観音」 と、第十功 徳   天法」 の異訳 対 照 を 中 心と して 一』(智山学報 第

52

輯 

2003

)参照。

iv

陀羅尼 集経 各 巻の異訳経典にかん して は、 (佐々 木大樹

 

『『陀 羅尼 集経 に 関   する諸文 献の考察』 大正大学大学院研究論集 第

29

号 

2005

)に詳 しい v) 第

4

巻 『十一面観世音 神 呪経』 の異 訳経 典との比較につ い て は、清田寂雲

 

  

一面神呪心 経につ い て』(『天台学報』 第二 十 号

 1978

び、佐々 木大樹

 

『『陀羅

  

尼集経』 の研究一 特に巻四 「面観音 経 と、 巻 十 「功徳 天法」 の異 訳対照 を   中心 と して一』(『智 山学 報』 第五十二輯 

2003

)参照。 第

10

巻 『摩 利 支 天 経』 の   異訳経典 との比較につ い て は拙稿 『『陀 羅尼 集 経』 にお ける灌 頂儀礼を め ぐっ て 』   (智山学 報第

60

輯 

2011

)参照。 vi)拙稿 『『陀羅 尼 集経』 における灌頂 儀 礼を め ぐっ て』(智山学報 第

60

2011

)参   照。 尚、 この中で論じてい る儀礼以外にも、 多くの儀礼に共 通点が見ら れ第

12

  

巻に影響を与えてい るこ とが解っ た。 その箇所に関しては ま た別の機会に論 じた     い o vii) 佐 和 隆研 『尼 集経仏教

i

藝述

100 1975

照。 viii

18

888b

ix

) 『

18

巻 ・

876b

x) 『陀 羅尼 集経

12

の十六肘壇の荼羅につ い て は、大村 西 崖 『密教 発 達志』   (国書刊 行会

1972

253

頁、田 中 公 明 『ン ドに おける曼 荼羅の成立 と発展』(春秋   社

2010

89

頁に詳しい。 xi)『大正蔵』

No

. 

893

xii

r

正蔵』

Ne

. 

895

xiii田中公 明 『イン ドにおける曼荼羅の成 立 と発 展』(春秋 社

2010

87

 

参 照。

Xiv

)『

18

819a

xv) 『大正蔵

18

878a

xvi こ の他に も、『陀 羅尼 集経』 成立 当時の イン ドで は、 摩 醯首 羅が神々達の中で権

  

力を もっ て い たこ と も考 えら れ る が、 現地点でその確認は出来てい ない 。 xvii

) r

大正蔵』

18

巻 ・

787b

78

) N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(23)

陀羅 尼集経』 の普 集会 曼荼羅につ い て (駒井) xviii)『

18

巻 ・

789a

Xix

)『

18

789a

xx ) 『

18

793a

xxi 正蔵』18 巻 ・

803b

xxii 『大正蔵』

18

巻 ・

804a

xxiii)『正蔵』

18

巻 ・

808b

xxiv )『

18

811a

xxv

18

巻 ・

813c

xxvi )『正蔵』

18

巻 ・

817b

xxvii )

r

大正蔵』

18

巻 ・

851c

xxviii 大正蔵

18

巻 ・

852c

xxix 正蔵』

18

巻 ・ 

853b

xxx ) 『

18

866a

xxxi 大正蔵

18

巻 ・

878c

xxxii ) 『

18

巻 ・

886a

xxxiii)『

18

887c

xxxiv

18

・ 

888a

XXXV 羅尼』 の分類し て、松 長有慶氏仏 ・菩薩 ・金剛 ・ ・普集会   法に分 けて整理 し た と述べ 密教 経典 成 蔵 館 

1980

 

120

頁 参照 ) 、   頼 富本 宏 氏 は 仏部 ・経 部 ・観音 部 ・金剛部 ・諸天部 ・諸仏大 陀羅尼 都会 道場 と し   てい る。 (『密教 仏の研 究』 宝蔵館 

1990117

頁参照) 〈キーワー ド〉『陀羅尼 集経灌 頂 儀 礼、曼荼 羅

79

参照

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