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アオムシコマエバチの生態に関する研究
沢 寛
ECOLOGICAL STUI)IES ON THE BRACONID WASP,
APANTELES GLOMERATUS.
HIROSIiIMATSUZAWA
(Laboratory of Applied Entomology)
(with Eng・1ishR6sum畠) 目 次 緒 論 第1部 アズムレコマユバチの野外生態 第1編 暖地における寄生活動の概要 第1茸 暖地における寄生率の季節的変動 1研 究 力 法 2 畷地におけるモンレロチョウの季節的消長 3 アカムレコマユバブ寄生率の季節的変動 第2寮 アオムレコマユバチ活動閤の季節的変動 1研 究 方 法 2 活動閤の季節的変動 第2編 野外における活動の実態 滞3葦 圃場内活動の実態 ユ 研 究 方 法 2 アカムシコマユバチの日週期活動 3 同一時期における同地域内圃場の葦辺率並びに同一圃場の寄真率の時l矧拘変動 4 寄主モンレロチョウの圃場における分布構造と寄4率 第4茸 野外における寄生実相 1研 究 方 法 2 寄主の件別と寄生率 3 寄生率と1寄主当り寄生数頻度分布曲線の変動 4 寄生数頻度分布曲線の吟味 第3編 アオムレコマユバチとモン/シロチョウの他の天敵並びに第2次寄生麿との関係 第5章 モン∵ンロチョウをめくる天敵相 1 研 究 方 法 2 モンレロチョウの天敵相 第6茸 第2次寄生蜂との関係 1 研 究 方 法 2 第2次寄4蜂との関係 4 5 5 5 5 5 7 9 9 9 2 2 2 2 4 6 9 9 9 0 2 3 3 4 4 5 5 6 1 1 1 ユ l l l l l ︵∠ つ︺ 2 2 2 つム つ乙 ︵∠ 2
ー 2 一 第2部 寄主寄生蜂間の生理生態的諸関係についての実験的研究 第4編 アオムシコマユパテの諸性質に関する調査 第7苛 性 と 生 殖 1 研 究 力 法 2 性叔 ひ性 比 3 産 卵 能 力 4 産卵時間と産卵数 第8茸 発 1 研 究 方 法 2 発育に伴う形態変化の概要 3 発育所要日数 第9茸 成虫の生存期間 1 研 先 方 法 2 性別と生存期間 3 季節と生存期間 4 各種湿度下における生存期間 5 食餌(糖)の種類及びその濃腰との関係 第10葦 成虫の温度反応 1研 究 方 法 2 成虫の温度反応 第11茸 成虫の嘆党反応 1研 究 力 法 2 唄・先反応試験結凝 滞5編 生理生態的諸関係 罪12章 寄主寄生蜂間の発育関係 1 研 究 力 法 2 布珪可能な寄主の令範囲
3 寄4成功率
4 寄生時の寄主の令と寄月一蜂発育 5 考 察 第13茸 寄主体内の寄生数 1 研 究 力 法 2 各産卵回数毎の寄生数 罪14茸 被寄生寄主の摂食儒勤 1 研 究 方 法 2 被寄生寄主の発育並び庭摂食活動 第15章 寄主の頭巾の大きさに及ほす影轡 1 研 究 力 法 2 被寄姓寄主の疎Ihの大きさ 罪16茸 寄主の生存に及ぼす影轡 1 研 究 力 法 2 寄生蜂発育途上における寄主の生存濫及ぼす影響 3 寄生蜂幼虫寄主体脱出後の寄主の生存に及ぼす影響 第i7茸 その他寄主童伝びに寄生終に及ぼす生理的諾響 29 29 2929∞3335 363636 38 39 39 393900 41 43 43 43 45 45 46 47 揖昭 舶 亜 50訂 5556 56 訂 5758 田 5959 臥 飢弧 62 63ユ 研 究 方 法 2 寄主体披中の顕微銃的生成物 3 寄生蜂に対する寄主の生腰的抵抗 欝6編 復多寄生の実験的研究 材料並びに研究方法 欝18茸 寄主に及ぼす諸影響 1 産卵回数と寄主当りの寄生数 2 寄主の発育に及ぼす影響 3 寄生蜂寄主体脱出後の寄主の生存日数 4 寄生蜂発育途上における寄主の死亡率 5 寄主の蛸化に及ばす影響 6 寄主頭巾の大きさに及ぼす影響 欝19章 寄生蜂自体に及ぼす諸影響 1寄主体内における寄生蜂の発育 2 寄生蜂の寄主体脱出率,営繭率及び羽化率 3 羽化成虫の大きさ及び生存期間 4 性比の変動 第8部 殺虫剤との関係についての基礎的研究 欝7席 数種の殺虫剤がアオムレコマユパチ成虫及び蛸に及ばす影響 第20章 成虫に及ぼす影響 ユ 研 究 方 法 2 常用濃皮の各種殺虫剤による実験結果 3 低濃度殺虫剤による実験結果 罪21章 蛸に及ばす影響 1 研 究 力 法 2 研 究 結 果 第8編 被寄生寄主並びに寄主体内寄生蜂幼虫に及ぼす殺虫剤の影響 第22茸 被寄生寄主に及ぼす影響 1研 究 方 法 2 研 究 結 果 弟23童 寄主体内寄生蜂勿虫に及ばす影轡 1研 究 方 法 2 寄主体内寄生蜂幼虫の発育に及ぼす影響 3 寄生蜂の寄主体脱出率,営繭率,羽化率等に及ほす影響 4 羽化成虫の生存日数との関係 綜 合 考 察 〔鞘〕「多寄些」なる用語についての意見と提案 摘 要 追 捕 63 6364 65 65 666668輯00Ⅶ犯 刀n72乃Ⅷル [“刀刀¶〃乃8∞ 81 8282 83 838384 髄鉱払釘00 ∞ 91 92 98 99 05 15 1 ⊥ 献要坂 文 摘 考文
参英阿
一−.l−− 緒 十字花科疏菜の大害貞であるモンソロチョウj巧β′■よ5rα♪αβCγ■抑ガ肌〃αの幼虫寄生蜂として著名なものにアオ ムレコマユノミチ4夕α〝ねゐ5gわ桝βγα′弘Sがあるが,述べるまでもなく本寄生蜂のモンソロチ・ヨクに‥おける寄生 率ほ一・般に非常に高く,その天敵としての有用性ほすでによく知られたところであって,その寄生活動はモン ソロチョウの発生消長に大きな影響をもたちす有力な要因の一つと.見られている。 曽って北米に.ヨーロッパからモンソロチョウが侵入した際に,本番坐蜂がRILEY(1883)に.よって英国か ら北米に導入せられたことほ有名な事実であって(2り1′納) ,その後本寄生蜂はハワイやオーー・ストラリア等へも 導入せられたが.モンソロチョウの天敵檻よる防過事共にほ従来先ず本寄生蜂が取上げられて釆たことほ間違 いのない事実であって,応用昆虫学的見地からは甚だ重要な寄生蜂と云わなければならない・ 今本寄生蜂に関する研究をかえりみるに,古く LINN虫(ユフ詔)(8ク)の記載命名にほじまり,F()RSTE又(ユ862) (3!・)の分類学的研究,KuLAGIN(1892)(129に上る)の発生学的研究,SEURAT(1899)(嘲の本種を含む寄生蜂全 般についての研究を経てW別SSENBERG(1908,1909)(207・208)の生態学的並びに形蘭学的研究に発展,更 にMATltESON(190フ)(228),GRANDORI(1911)(43),ADLER(1918)(22$,GArENBY(191L8)(226)等の発生並びに 生態学的研究に.至って,本寄生蜂に関する知識ほ可成近代的に・把握されるに・至った・・近年に至って LowER (195i)(S4),DAVID&GARDINER(1951)(27),DELUCCI‡Ⅰ(1950)(29)等の本種戎ほその近縁種についての研究や RICHARDS(1940)(139),BLUNCK(1950,1.951)(13 ̄−17),JoHANSSON(1951)(227)等の本寄生蜂とその寄主との関 係についての生態学的研究が若干行われているが,本邦においてこも渡辺(193フー1942)(1g9一加3)の本種を含むコ マユバチ科β㌢〃CO邦よ血β全般に亘っての分独学的研究をほじめ,長嶋(1933)(129),甲斐(1953)(67),著者及びそ の協力者等(1954−1957)(9ト111)の本種の生態に関する研究,小嶋及び森(1911)(Tp),神谷(1931,1934,1938,19 40)(6871)等の近縁種に関する若干の研究がある・しかしながら,一腰的に.みて,欧米においても,本邦におい ても,本種の生態についての研究乃至生態学的研究ほ極めて少く,今後に・期待さるるところが甚だ多い.. 著者ほ194畔以来モンン占チョウの発生消長,棲息様相等に関する研究を行い(!…0−p3・用),更に1950年以来こ れと.平行的にアオムンコマエバチの生億,特に寄主モンyロチョクとの生理生態的諸闘係について一研究を続行 し,すでにこ.れまでに若二l二その主要なる問題については発衷を行′らて来たr鋸ト」‖).しかし今日迄に滴未発表の もの,杓実収を試みたもの等も可成に多く,現在でほ一応さきに.予定した研究項目の全般にわたる資料を集窮 することが出来た,従ってここに,従来の研究を一席整理し,天敵としてのアカムレコマーユバチが寄主モンソ ロチョウと如何なる相互的関係を香し,如何にその発生消長を側圧するか,又固場に発測地布等人為的諸影響 が及んで来る場合,本寄生蜂の天敵としての活動は如何なる程度に許容されるものであるか等について綜合的 に論議考察な讃菌ることとした‘ 本研究をまとめるに当り,始終琴篤なる御指導をたまわった恩師元衰都大学・岡山」大学教授春川忠菩博士, 京都大学教授内聞俊郎博士,宮崎大学教授中島茂博士,始終何かと研究に瓶順庵を与えられ,激励をたまわっ た本学月豊学部長畏」二泰治博士,故宮崎大学教授三瀾忠珍博士,宮崎大学教授外山三部博士並びに本学教官各位 に対し深甚の謝意を表すると共に,日頃親しく研究或は生理に協力下された本学助教授宮本裕三氏,助手岡本 秀俊氏,石河良1軋野崎伸夫氏,中井美津子嬢並びに元宮崎大学生物学教室学生甲斐重徳氏(現宮崎県高岡 しぃ学校執務)をほじめ当時の専攻学生各位,本学応用昆虫学研究室尊攻学生各イ立に.厚く感謝する次第である. 尚東京農二Ⅰ二大学教授石井悌博士は数次に亘るアカ■ムレコマ・ユパチの畜生蜂の同定を快諾せられ,故九州大学 教授江職悌三博士,九州大学助教授安松京三.博士,京都大学助教授河野達郎氏.北海道大学助教授渡辺千崗博 士,京大化学研究所長沢純夫博士,本学(学芸学部J教授中条道夫博士,島根農科大学助教授近木英哉氏等は 多忙な折にも拘わらず諸種の御教示と助言を惜しまれなかった・玄に併せて厚く感謝の恵を表する.
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第1部 アオムシコマエバチの野外生態
第1編 暖地における寮生活動の概要
第1章 暖地における寄生率の季節的変動
本邦西南暖地において,モンソロチ・ヨウが年間2匝Ⅰ(春季及び秋季)の顕著な山を描いて発生し,その間実 際にほ6回(1部は.7回)の世代を繰返すものであるこ・とほすでに予想もされ,又実際に・1部研究も行われて 来たが(95),然らばその天敵であるアオムシコマユバチほ,一傭1年間を通じてどのような寄生活動を行うも のであろうか.このことに.関し,主と.して本寄生蜂の・モンソロチョウにおける寄生率の点から従来宮崎及び香 川両県下において調査を行って来たので,以下にその概要を述べ,若干甲考察を試みることにする 1研 究 方 法 本研究ほ1950年から1954年前半迄は宮崎,1954年後半から1956年迄は香川において行ったものであるが, 兜ず寄主モンソロチョクの世代’更新の状況を知るために任意の地点に・設定した開瀾地のキャベツ畑2∼3枚を 観察所として,数日おきに任意の株についてその卵,幼虫,嫡の数鼠の増減を観測し,併せて成虫の年間数嵐 変動の概要を知るためた,−ふ定区間の歩行観測(通常9100∼10・00時及び・1・4・∞∼15‖00時の2回とした)を過 1回程度行って記録をつづけた.但しこの際目測5αm以上距る個体は便宜上これを除外することとした・ 次に.アオムレコマ.ユバチの寄生率の調査ほ常に5令寄主を対象に寄主体解剖によって寄主体内における寄生 実数を読取りつつ行ったが,寄主の採集に当ってほ10分又は20分間の任冠こ採集法を行い,併せて寄主の棲息 密度を大略知り得るように努めた 40 2 暖地におけるモンシロチョウの季節的消長 本邦西南暖地におけるモンソロチョウの初発は平地でほ概 ね2月下旬乃至3月上旬に.当っているが,′宮崎碕附近匿おい ては大体2月25日前後,高松市附近に・あっては3月10日前 後であることが通常のようである…両地の気候型♯(Hytheト gI即hにて示す)ほ界1図の如くであるが,今宮崎市附近 におけるモンソロチ・ヨクの発生の模様を調査の結果に基づ いて作医lすれほ第2図の如くであって,鼠季の所謂没姿期ま でに明瞭なる3世代が繰返され,それ以後やや不明瞭な3世 代が重ねられる都合年間6回の暖地の典型的な発生塑が見ら れる一方成虫の個体数は,初発以後次第に増大して,5月下 旬乃至6月上中旬頃に最大星に達し,爾後急速貯減じて変李 の没姿期に入り,8月下旬乃至9月上旬頃より再び現われて 相当な個体数に達する可成定形的な消長を辿ることが分る 一・方香川県地方においては,軍3図の如く概略的には宮崎 地方と可成漸似した傾向が見受けられるが,全般的に発生描 も′宮崎地方に比して低く,殊に秋季の発生昂の非常に低いこ とが先ず目立つ点の1つである・今推測をたくましくするな らば,或はアオムレコマユパテの寄生活動も,かかるモンソ ロチョウの発生率惰乃至発生猥のちがいにもとづいて,多少 なりとも興った事情に.あるものかも知れず,特に寄主の秋季 0 1 ︵UO︶ 0 0 0 日出口↑亘弱国d−卓珂↑ 200 300 4〔旧 0 100 PRECIPITATION(mm) FIG.l.Hythergraphs of Miyazakj andTakamatsu.
ヰ大まかにいうと満松は冬は宮崎より50C内外気温傾く,夏ほlOC内外宮職より宝(温が融、・而して降水
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GIAIQZI hO鎖国的岩nZ .C−Al白岩l hO回田︼言nZ
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MAR.MAY.JULSEP”NOV. MONTH
JAN. MAR.MAY‖ JUL,SEP.,NOV. MON、THノ
Of the common FIG3Seasonalprevalenceofthecommoncabbage
raPaecrucivora at butteray,PlraPae cruCivora at K∂gaWa(Mikicho)
Numberoflarvae, E:Numberof eggs,L:Numberoflarvae. e, P:Number of pupae,Bottom 毎ure:
Numbe工 Of adults FIG2Seasonalprevalence cabbage butteray,P Miyazaki E:Numberofeggs,L: P:Number of pupa Number of adults 発生一が問題となるならば,アカムシコマユバチの秋季活動も当然問題となるかも知れない‖ モンソロチョウの発生消長に関して,更に宮崎地方と.香川地方の事情を比較するならば,香川地方ではモン レロチョウの夏季の投姿期が非常に遅く,且つ一一骨でないことが指摘きれる‖それゆえ.に・,香川地方では盛夏 の候と.難もしばしば平地でその卵或は幼虫を見出すことが出来る・しかしながぢ,夫等のモンソロチョウ卵や 幼虫は.,勿論蛸や成虫にまで生昆を遂げること.ほ殆んど出来なく,結局文字通りの投姿期となるのであるが, これにほ天敵の活動や,作物並びに気象条件等が大いに影響をもたらすものと考えられる・但しこの際の天敵 ほアオムレコマ.エバチでほなく,アシナガバチ類グoJ緑βぶであって,この頃にわかに数墨を増大したこれ等 のアレナガバチ頬は,まさに咄絶えんとするモンソロチョウに最後のとどめをさす如く,連日執拗に作物の葉上 を歩き廻って獲物を探索し,夏季のモンレロチョウの終恨に−一服の拍車をかけることが確かである‖ これ等の アシナ・ガパチ類の中,最も旺んな捕食活動を行っている隠掛私フクモンアシナガパチ・夕日 C彪欺弼ざ査ぶα舶印刷誠一5 であって,ついでキアシナガバチタγ0ゐ¢ゐα∽〃β,セグロアシナガパチタ拍動戚c〟S./仇勇血gαβ等が多かった・ 勿論山地々方でほ盛夏でも可成多数のモンレロチョウ(幼.成虫)を見ることが出来,香川の場合ほ海抜1∞ m内外のところがやがてその棲息下限となるようである.(伸し′酬奇地方でほ地形が後雑すぎてこのこ・とは余 り明瞭に指摘出来ない).従ってこのモンレロチョウの盛夏の候における棲息下限が,その寄生蜂アオムシコマ .ユノミチに対して有つ意義は,少く共,香川県では非紆に明瞭であり,且つ非常に大きいものであって,このこ とは次章にてくわしく述べることにする・ 秋季のモンソロチョクの出現は,概ね両地方共機を同じくしているが,発生星の点では前に.も述べたように. 香川県でほその当初から問題にならない程少く,遂にそのまま左程数畳を増大することもなく,越冬状態に・這 入る.この宮崎地力と香川地方のモンソロチョウの発鵠主設の追いは,勿論いくつかの要因を考慮に入れて考え なければならないが,何といっても香川地力の十手花科疏莞作付面机の余りにも狭小なることが罪1の原因と 考えられる‖ 尚ここに問題としたいのは,宮崎の場合でも,香川(三木町)の場合でも,4月下旬から5月上旬にかけて の候に,常に成虫の数量が・一・月急に減少することである香川県の場合にほ6月中旬頓にも僅かながら−L且数 貴を淑ずる傾向が見られる/このような消長曲線の谷ほ恐らく偶然の攣象ではなくて,モンソロチョウの世代 の継目に当るのであろうと思われるか.初めの4ノ]下旬から5ノ」一上抽こかけての顕著二な谷は,前年の滋終世代 が,幼虫や批のステイジ(入部分納)で越冬し,心羽化したI戊虫椚と,春新たに産卵され牲育を遂げる成虫即
ー 7 − との問の継目であろうと考えられる・従って,それ以後ほ宮崎あたりでは各世代は声全に重なり合った状態で 進むものと考えられるが,香川ではその年の第1世代と第2世代との問にも不明瞭ながら谷を生ずるようであ る.しかしながら秋季においては発生最も春季程高くはなく,この間の事情はそれ程顕著には認め雉い 3 アオムシコマユバチ寄生率の季節的変動 暖地における・モンソロチョウの発生消長は概ね前節に述べた如くであるが,とに.角−、・ロに暖地とはいっても 宮崎地方と香川地方で随分異った事情におかれている如く,それぞれの地方で種々趣を異にした事情が見られ るにちがいない.一方においてかかるモンソロチョウの発生劉竃の異なることが,その天敵たるアオムレコマ ユバチの活動事情にも何等かの形で反映しないものとほ断言出来ず,ここに再び宮崎地方と香川地方の場合を 椒上げで比較考察してみること.にする 従来宮嶋地方で数カ年に 亘って継続調査を行った成 績を先ず提示すると罪4図 の如く,ここでは連年極め て顕著な高寄生率を以って 活動が行われていることが 分る(97).特に・モンソロチョ ウの最盛期粧当る時期にお ける寄生率は非常に高率で 90%又はそれ以上にも達す ること,又秋季の寄生率も 意外に高く,通常50∼60% にも達するこ.と等は南九州 地方の特色ともいえるであ ろう..こうした宮崎地方に・ おける年間2回(春季及び 秋季)の活動期は,寄主モ ンソロチョウの消長と併せ 考える時.極めて当然とは 考えられるが,一般には 事実,暖地の斯様な高率寄 生が十分に認識せられては いないようである・ 寄生率の上り下りほ勿論 寄主の棲息密度と相侯つ関 係があるが,夏季のモン ソロチョウ没姿期に−■応0 まで下った寄生率が,秋に 歯ちにもち直すことが出来 ず,相当遅れて次第に高ま って来ることや,春季,秋 季を問わず,寄生率は常に. 直進的に高まるものでほな く,寄主の棲息密度の消長 を追っかけるように上り卜 ヨSlトIS司叫亘h hO凹じ可↑岩国じ出国h
JAN. MAR. MAY。 JUL SEP. NOV. M O N T H
FIG”41、Fluctuation of the percent pazasitism of Aglomeralus On P.rapae cYuCi2)Ora at Miyazakidurjng a year.
ヨS−↑iS亘粥亘d hO出じ亘↑石臼じ出国h
JAN. MAR MAY. JUL. SEP. NOV. M O N T H
FIGl5り Fluctua†ion of the percent parasitjsm of A‖glomeratus On P.raPae crucivora at Kagawa during a year
ー 8 − りしながら次第に.高まっていく点等ほ注意すべきであろう∴ 次に.一・方香川における事情は,滞5図に示したように甚だ宮崎の場合とは様相を異紅している(100).春季に おける甚だ低調なる寄生率ほ先ずよいとしても,秋季活動が全く0か,殆んどそれに近い特異な現象は,前に も述べた寄主の発生鼠とも勿論深い関係はあろうが,何か他にも原因がありそうに思われる・本来ならば香川 地方(平地)においても,低調ならば低調なりに秋季に多少の寄生活動が見られてもよい筈と考えられるが, それが殆んど又は全く見られない原因については,寄生蜂の側にも,何等かの問題があるよう紅考えられる しかも,秋季に斯様な事情であるにも拘わらず.翌春にほ必ず再び同じ地域で本寄生蜂の活動が見られるので あるから,春季活動の発生漁や,寄生蜂の移動等も考え合さねば全く理解の出来ないむつかしい問題である 従って,全くここに香川県特有の事情があるといっても過言ではない(100) 更に.宮崎,香川における本寄生蜂の動きを比較するならば.春季の本寄生蜂活動の開始時期が,香川(平地) では宮崎に較べて著しく遅れてくること,又夏季の活動中絶が,宮崎では寄主の没姿と同時に起りモ爾後寄主 を失ったアオムシコマ・ユ・バチは草叢や人家の床下,便所附近等で多数の個体が越夏をなすが,香川では6月下 旬又は7、月上旬頃になると.未だ寄主が相当野外匹存するにも拘わらず,全く平地に.ほ居なくなって了うこと を取上げなけれほならない.前者については,宮崎地方では本寄生蜂は秋季たも相当活動をなして,寄主体内 に寄生したまま大部分越冬を行っているので,蔓春寄主の密度増加を追って平地でも痘ちに活動を開始する訳 であるが,香川県平地では,前年秋紅殆んど又は全く本寄生蜂は.活動せずに冬をむかえ,春をむかえること.と なるので,春季モンソロチョウの密度が次第に増大して:来ても,何処からか本寄生蜂が到来して来ない限り, 平地でP活動は開始されない訳で,またそれ紅可成りな時間がかかることになるい通常香川県の平地で,その 年の第1・世代のモンソロチョウが全く本寄生蜂の寄生をまぬかれている事実柊,斯様な事情に.よるものと考え られるが,春季活動の根源は何れにしても可成山地寄りの地域であろうと.考えられるく100) 後者即ち夏季における本寄生蜂の活動中絶である鱒,前にも述べたように,香川県(平地)地方では寄主が 未だ相当数野外に棲息するにも拘わらず,寄主に先だって姿をひそめ七了うu この原因としてほ次章でも述べ るが之,3の要因が考えられそうである・・最も影響の大きいのはこの場合気候要因(主として気温),ついで薬 剤撒布その他の人為的な要因でほないかと思われる・勿論この場合,寄生蜂が他へ移動したりするのではなく て,全く斯様な地域ではこ.の頃全部一応死絶えて了うものの如く,これについてはいくつかの論拠が存する” 尚前節で,香川県ではモンレロチ ョウの変季の棲息下限をなす地域 が,海抜高度100m内外の開近で ,それより高度の低い所謂平地で はダラダラ坂を下る如く徐々では あるが,やがて完全に段姿期に入 ることを述べた・当然そこで本寄 生蜂のことが問題と.なる訳である が,次章でも述べる如く,海抜高 度大略100m附近より高度の高い 山地帯では事実本寄生蜂の活動が 依然として安中つづくのであって ,高度100m以下の所謂平地が変 季に活動を中絶する地域と.なる このことは生態学的見地から央に 興味深く感じられる さきに述べた宮崎地方の寄生活 動の事情が,所謂暖地の寄主モソ ソロチョウが2山の発生ななす地 方の典型的なタイプとすれほ,そ 苫S︼↑lS句崗可h hO同じ亘↑之国じ錮叫h
JAN. MAR. MAY JUL SEP M O N T H
FJG.6.Fluctuation ofthe percent parasitism Of A.gわ棚′α∠〝ざOn P.r(ゆαβC㌢批加rα at three di仔erent districts ofJapan
Miyazaki:Southern part ofJapaI】 Tokyo:Centralpart.
Mor童oka:NoI抽ern paf■t
ー 9 − の1Lu発生の地力でほ果してどのようなタイプの活動が見られるであろうか遺憾ながらこれに関する十分な 研究は未だ行われてはいない・しかし極めて乏しい資料の中から東京(邑島,1933)〈129)及び盛岡(高屋・ル 1954)(159)の場合を図示してみると第6図の如くであって,大体に・おいて束京でほ7月中旬頃,盛岡では8月中 旬頃を最高として左右に拡がるような1山の寄生率曲線が描かれる・これらの山は・本邦西南暖地において は,丁度寄主,寄生蜂共に平地にほいないか殆んど活動の見られない時期に当っている訳であるが,モンソロ チョウの2山発生の見られる地方と比較して当然とはいいながら甚だ興味深く考えられる
第2章 アオムレコマエバチ活動圏の季節的変動
前章において,宮崎及び香川その他2,3の地方におけるアオムレコマユバチの旬間の動きに・ついてその概 要な述べたが,特に,香川県平地(高松市,三木町)においてほ宮崎地方と異なり,春季に・おける活動もきわ めて低調であるが,その上秋季における活動が殆んど又ほ全く認められない事実の存することを指摘したし かし,それにも拘わらず,翌年春に至れば必ず毎年斯様な平地にも本寄生蜂が現われて来るという事実は,県 内の何処かに本寄生蜂の常住地帯が存することを袈書きするように思われる(100),そこで,香川県の土地の傾 斜を利用して平地から山地に向ういくつかのコ−スをとり,それに沿う所定の地点において,毎月1{ノ2匝lの 観測を行い,本寄生蜂の寄生率の変動や,その活動困の推移の状況をしらぺることを企図した以下にその概 要を述べて若干の考察を加えることとする・ 1研 究 方 法 本研究は1955年の1年間四季を通じて行ったものであるが(予備的研究は1954研こも施行した),調査のため に選定したコースは毎回共第フ図に示した如くで,各コース共毎月の調査ほなるべく同日か,又ほそれに近い 日な選んで行うように.努めた‖ 所要の地点におい て,20分間の任意採集を寺=]い,得られた寄主モン ソロチョウ幼虫ほ,研究室において全て.解剖の上 畜生,非弥生の別及び寄生数を調査し牢が,適宜 双眼綱剖顕微鋭を用いて視察に誤りなきよう努 めた. 調査の対象は毎月各令の寄主について,寄主の 棲息蜜蔑との関連の下に研光を進めることが至当 であると.考えられたが,実際上これはきわめて困 雉なことであるので(⊥コース1日で調査を完了 することほ出来ない),使瓦的ではあるが,第5令 のモンソロチョウ飢虫と.し,他の若令寄主は一応 参考とする程度に止めた 2活動圏の季節的変動 香川県に.おいては,時に所によっては4月中, 下旬頃からアオムレコマ1ユパチに・よる被寄生寄主 の見られるところもあるが,従来の調査結果によ ると,概して5月上,中旬噴から発見せらるる こ.とが多い.本研究の場合も,Cコ−スでは4月 下旬に被寄生寄主1頭がすでに確認されたが,他 のコ−ス(A・B)では5月中旬になる迄1例も被 寄生寄主を確認することほ出来なかった各コーー ス別の各地点の弾イ立時間内採集寄主数及び被寄生 壱‡主数,並.びに寄生率の変動状態をA及びBコ−FIG 7.Three courses for census
NumericaLsinthe circle show thelocalities of census
〝.10 − スに.ついて示すと.,第8,9図の如くで あるが,何れのコ−ス共夫々自然的条件 に特異性が存し,必ずしも同様な動きを 見せているとほ限らないが,各コース共 本寄生蜂の寄生活動の発端が,罪10図の 宮崎地方に.おける事情とほ余程ちがって 平地ではなしに.,むしろ山地々方である ことほ共通に認めらるる点である・・第10 図中,西米良,北郷というノのほ相当海岸 線から距った山奥である・. 春が進むにつれて寄主モンソロチョウ の棲息密度ほ次第に増大するが,それ紅 伴/⊃て次第に本寄生蜂の寄生渦動も高ま り,平地に.おいても非常な高率寄生が認 められるようになる.しかしながら注目 すべきことに,平地でほ意外に早く衰退 期がやって来て,夏季に至れば恰も山地 に追いつめられたかのように,概して海 抜高度100m内外からより高い山地戎い ほ山地寄りの地方でのみ活動が認められ るようになる(1町・ これが原因についてほ,前章でも一寸 触れておいたようにいくつかの要因があ げられるが,男1に寄生蜂に及ばす気候 的並びに土地的要因の影響,第2に薬剤 20ヨSlトIS句鴎句d hO国じ可↑石河じ銘珂h20 0
123456フ89101 2 3 4 5 6 7 8 9
STATIONS ALONG THE COURSE
FIG8L Fluctuationofthehost abundance and the peICentage Of paIaSitismin each month along the A course.
撒布その他の人為的影響等が考えられ る尤も夏季における寄主モンソロチョウの棲息密度の極端なる低下や,寄主の世代更新と.本寄生蜂活動との 間のデリケートな噴いらがい等も関係がないではないが,実際紅香川県平地においては,モンソロチョウの宴 の没姿期に.先立って,相当早くから本寄生蜂の活動が見られなくなる点において甚だ相異なものがある.. 夏季において第8,9図のように,本寄生蜂が山地でのみ活動を行い,しかも非常に高率寄生をなしている ことは事実であるが,しかし,これは春平地に向って下降して釆たアオムレコマ・ユ・パチが,夏が近づくにつれ て冷涼な山地に向って再び移動するからと考えるのは妥当ではなく,平地の寄生蜂は夏が近づいて一応そこで 全て死絶えて了い,、結局爾後は山地でのみ本寄生蜂の活動が見られるようになると考えるのが穏当であって, このこと.は後輩にて述べる実験的研究からも,野外の実際調査(ライムに.よる捕狸法その他による)からも誤 りないよう紅推測されるり初夏から夏にかけての候における本寄生蜂の寿命が,この頃の高温のために.意外に 短かいことや薬剤特に有機燐殺虫剤,有機塩素磯虫剤等に対して非常に眉恥、こと.等も亦全く事実である… 9月又ほ1C月に這入ると,本寄生蜂は再び平地に向って活動圏を拡大し,下降しようとする傾向が何れのコ ースの場合にも認められるが,事実笈季に比べるとやや高度の低い地点迄その下降は確認される小 年紅よって ほ高松市近郊や,三木鞘附近に迄及ぶこともあるが,その寄巷率は0小ユ%にも沖旨たないきわめて低いものであ る.しかし通常斯様な平地まで下降することほ先ず殆んどないようである」・ 各コ−スにおける本寄生蜂活動の変李の最下限ほ眉本及び嶋田(1954)(119〉によると海抜高度250m内外と推 定しているが,木調叡でほ大体において1∞1T】内外とみて差支えなさそうで(年によっては海抜高度70∼80m 附近まで下る),叉晩秋における寄生蜂活動の終憬状態ほ,夏季より少しく下った山地寄りの地点で止まるよう で,大体高度50∼60m町近まで活動閻の裾がのひて来るようである小 実際にほ秋芳と揮も,縮九州地方でみ られるように,平地でも甘成旺んな活動が見られてもよい筈であるが,平地における秋季の寄主の梯息密度の
ー・−ユ1一− 上昇が,寄生蜂を平地までけんせ いするだけのレベルにほるかに達 しないために,香川県の平地にお いてほ秋の活動の空白が生ずると・ 見るのが真実のようで,事実,寄 主モソソロチョウの秋季発生のピ ークの存否さえも殆んど感知出来 ない程濫.,寄主の棲息密度ほ容易 に後活出来ない・この原因ほしか しながら,米麦作にのみ依存する 香川県の農米形態と屈も関係が深 いようで,単に気候風土の条件の みに支配されるものでほないこと ほ論ずるまでもない・ 秋季における寄生蜂活動の終憶 ほ以上の如く,山地又は山地寄り の地帯迄濫止つて活動を停止し, 越年後春を迎え.ること・と・なるが, 秋季活動の終脚犬態と春季活動の 開始状態とが大体において可成の 一致を見せていることは当然と・は いいながら甚だ興味ある且つ注目 すべき点ということが出来よう… ここで間題となるのは,秋季活 動の終醍時における段上限ほ膚川 県の場合どのイ立の高度の地点であ るかということである… こ・れにつ いてほ別途に.イ]った山岳地帯迄の 調査により大略高位350∼400m附 近と.推定された“従ってこの附近か ら高皮50∼60m位の山地寄りの地 帯までの所謂山地々帯が,香川県で は大略本寄生蜂の題年地帯と考えら れる…従ってこの地帯が最も翌春の 本寄生蜂発生に纂要な意義を肯する ものと考えられる
STATIONS ALONG THE COURSE
FIG,9.Fluctuation ofthe hostabundance andthepercentage
of parasitismin each month alongtheBcourse
∞ 00 00 00 20
1 苫SI↑lSd出句h hO出じd↑乞田じ出国d 以上香川県におけるアカ■ムシコマ .ユバチの活動の概要を,活動囲の変 動という見地から述べたが,寄主モ ソソロチョウのそれの変動と併せて 一瀕して図にて示せば節]−1区lの如く である勿論これは実際の踏査成雛 にもとづいて作図したので,単なる 推測では.ないが,年によって多少の 変動は起り得るとしても,それ程極 M O N T HFIG.10.Parasitic activity of AglomeratuS during the
spIingseasonat3differentdistrictsinMiyazaki
PrefectuIe
Miyazaki:Centralpartof Miyazakiplainland
Nishimera&Kitago:Mountai口OuS district・ー12− 4旺 〟(ツ Ju刀e ふケ パサ 古平 Ocナ 〝bv 端往ここの成拙から遠ざかることほあるま いと.思う小 ここで特に8月に寄主,寄生 蜂共高妓100m鞘近で頭を摘まれている 状況が分るが,これほ著者等の立場から ほ最も注目を注いだ点であったり 寄主モ ンソロチョウ及び本アカ■ムレコマエバチ の双方に対して,特にこの季節の気湿(前 に.も述べたように,他にもいくつかの原 因となるファクターが考えられる)のも たらすデリケ−トな影響が,ここに.最も 如実に.現われているように思われる・し 01C)0 200 300 400 500 600 700 800 900 ⊥,000 ELEVATION(m)
FIG.1lChange of the range ofinhabiting area of the host and the parasite jn eacb month along with the elevation of thelandin Kagawa Pre董ecture
かしながら,最後に問題となるのほ,このような著しい活動圏の拡大や縮小は,何処でも見られるごく普通の 現象であるかどうかということである・著者は実地踏査の確果(ユ955wl・956),四国地方でほ高知,愛媛,中国 地方でほ山[二】,は.亀等の諸県で,夏季の本寄主本箱牲蜂問の関係が,活動圏といった見方から,香川県の場合 によく類似している点の存すること.を見ている従って斯様なことは,香川県の場合の全くの特有な事情とは 思われない・そこにはただ,春季における活動開始の事情や秋季活動の事情等の上で多少他とちがった点が存 するにすぎないように思う九州の諸県でも■戎ほこのようなことが起って.いる処があるかも知れないけれ共, 例えば醤職地方等では地形も非常に複雑であり,寄主モンソロチョウの発生還等も香川県等とほ比較にならな い程多い状況であるので,現象のあらわれ方の上で,前にいろいろと述べたようにり随分買った事情にあるの でほないかと考えられる‖
第2繍 野外における活動の実態
第3章 圃場内活動の実態
アカ■ムレコマユバチの番外活動に関して正しい判断をなすためにほ,その間場内活動の実駄特に本寄生蜂 自体の日週期的な活動(102)や,各闘場における寄生率の変動〈102),寄主モンソロチョウの棲息密度と寄生率と の関係く11▲)等を是非究明せねばならない.従〆つて以下に.数年来行った研究の概要を述べるり 1研 究 方 法 本研究ほ,大別すると,圃場内におけるアオムシコマエバチの日遇期的な活動の実態調査(102)と,同一一地域 内の同一・時期における異′二)た圃場の寄生率調査(102),それに同一周場内における寄主モンシロチョウの分布構 造と本寄巷蜂活動の関係(114)の3っに大別されるが,繋1の日週期活動の実態調査ほ.,圃場内の任意の株上に ライムをつけた良さ35cmの竹ヒゴを1∼2本宛横たえて置き,1時間毎にそれをこ附右するアオムレコマ.ユバ チの数を調べる方法により,得々の天候のl三iを選んで調査したい 又同一地域内の同一燭期における興った閻場の,若しくほ同一周場の実った時期における寄生率調査ほ,各 国場から5令モンソロチョウ幼虫を対象に採封きを行い,開腹調査によっでその寄生率を調べ,−カにおいて別 途に虐めた圃場から随時川緋南をおきながら各令のモンレロチョウ幼虫を採集し,同様開放調査によっ七その 寄生率を検した・勿論これに偲過‘臼捌朗柁U顕微鏡を使用して,機察に誤りなきよう十分に注意を払った. 最後の同一周場内での杏主モンソロチョウの分布構造と寄生蜂活動との関係は,キャベツ加に.おいて任意に 抽出した株についての株当り調査と,閉場内全株調査並びに方形群(1m3)利用の方法濫よって,寄生率を 検しつつ調査を行った1 本茸は主として宮崎及び香川において従来行ったもので,決して同一地力で十和こ行った研究でほない、、従 って成約のやや不統一・な点ほ止むを得ない. 2 アオムシコマユパチの日週期活動 昼間活動件の昆虫であるアオムレコマユバチの寄主探索活動乃至寄牲活動がE川一相当長相聞に亘って闘場でー14−
TABLIE3Activi†y of A.glomeraiusOn a fine day and a cloudy dayin the field
(June,1955,Miki−Cho,kagawa) Field:C:Cabbage(5mx5m)D:Radish(5mx5m)
Number of cabbages(Or radish)examined:6
蜂にとってほすでに限界的な意 義を竃じ,この事に関しては後 輩にも述べるが,一般に.夏季の 日中の活動は,少く共西南日本 の各地では寄主の没姿というこ とを考慮に入れないでも,それ 自体殆んど不可能に近いことで あると考えられる.. 3 同・一時期における同地域 内各圃場の寄生率並びに 同一圃場の寄生率の時間 的変動 −・般にアオームンコマユノくチの 寄生率の高い季節にあつては, 同一地域内各圃場の同一燭期に おける寄生率ほ,割合に揃って それ程大差ほ認められないもの であるが,しかしながら余り寄 生率の高くない時期にやいては 圃場によって随分著しい差が存 するようである‖ 今著者が香川払おいて調査し た成績を示すと/第4表の如ぐで 時期紅よつて相当著しい圃場間 の差が見られた.本来ならば少 くとも同仙地域内でほ,各圃場 共大体においで前に大差のない 寄生率を示してもよいように.思 われるが,かかる差が寄生率の やや低い時期に著しいのほ,こ の頃の作物の多様性,作物生育 皮のちがい,栽培様式のちがい 等にもとづくところの寄主モン ソロチ・ヨウの棲眉様相のちがい 壁帝の不ぞろい,棲息密度のち がい等に起関するところ大なる ものと考えられるり 換言すれば 時期的に.みて高寄巷率を示す頓 に.は同山地域内の各圃場ほ,全 体的にみてその異質性をやわら げて来るに反し,寄生率の未だ 低い時期には上記の如く,可成 顕著な異質性を示すからであろ う・上記のほか,尚現在では柴 Numbel Of wasps captured Temperature (OC) RemaIks FieldC!Field DITotal ︿U︵UOn︶212︵∠1221⊥1⊥0 5−6 6−フ フーー8 8−−9 9−1.0 10−ユ1 ユ1−12 12”13 13冊14 14冊15 15−16 16−−17 1フーユ.8 18−19 Windvelocity:
∋ 0∼5m/Sec.
Amount of C10udiness:0∼1 e n u ︵∠ 2 TTABLE4Percentage of parasitismin different fields. (June17,1955,HikdmトIkenobe,Ⅹagawa)
NumbeI・ of bosts paI■aSitized
−.13一 蹴んに行われるものであろうこと.は先ず予想に難くないが,1日の中でも何時頃に混も旺んに活動を行うもの であるか,又天候と寄埜蜂の活動との関係はどのようになっているか等ほ,一応調べてみなければ分らぬこと で,吾々の勝手な予断ほ許されないい そこで先ずユ955年6月に標準の晴天日を選んでキャベツ畑における活動 状況を調査した.今その成槙を示せほ第1表の如ぐである.第1表の成紋からみると,本寄生蜂の沼動は,こ の頃晴天日には8暗から18時頃迄に亘って相当長時間の活動を行って屠′り..且つ9時頃から15時頃迄の間の活 動ほ最も旺んなものと判断せられる.同一周場における晴天日3日間の諭査成績を集計すると,第2表の如く であるが,この成績からしても全く同様な判断を下し得る.従ってミツパチ4タ壷ざ桝βγ壱二/b′・〃等の採蜜活動にも 甚だ類似した活動塑を示すものと考えて差支えないように思われる.本寄生蜂の寮生活動は暖地でほ.4,5月 噴から11月頃までつづけられるが,日の短かい季節にほ朝夕の気温が低下するので多少活動時間も短縮す ろうととは勿論十分に考えられることである・ 次に本市生鮮の活動と.天候と.の関係であるが,雨天の日に.ほ全く本寄生蜂の活動ほ認められない,しかし曇 天日の活動は晴天日と殆んど大差ないようで,今同一圃場での調査成紡の1部を示すと常3表の如くである ただこの際は,捕獲個体数が余り多くはなかったが,一・般的な傾向ほ大方これによって知ることができる・他 の2,3の圃場に.おける成綴もやはり同様で,晴天日の活動と大差ない紆果が得られた‖ ミツパチ等ほ早春に は時に気温の低下等によって,エロ中の戎時間活動を停止することがあるが,本寄生蜂の出現期はもっと噴か くなってからであるので,気温の−・時的低下等によるそのような活動の制約は殆んどみられない訳で,雨天で ない限り,大体正常な活動をつづけている のと.考えて先ず差支えないと.思われる・ 本寄生蜂の活動の適温範囲ほ,後章にて述 べるよう紅,大略150C∼280C,290Cであ って,本寄生蜂の4月中下旬の第1回発生以 後11月初旬頃までの期間は,日中ほ先ず容易 に活動をなし得ることが考えられる… しかし ながら,300C以上にもなる高温は,本寄生 TABLE2.Activity of A.gYOmeraius
in the cabbage field for three fine days。
(June,1955,Miki・Cho,Kagawa) TABLEl小Activity of A.glomeY in the cabbage丘eld. (June13,1955,Miki・Cho,Kagawa・) Weather:Fine Amount of c】oudiness:O Wind velocity:2∼5m/SeC Field:A:5mx20m,B:5mxlOm Number o董cabbages.examined: A:10 … B:フ Number ofwaspscaptured foI3days l l√il・王■lÅ Fil・トIロ ト・t:ll 133 e6 1 4フ
−15 一 剤撒布等の事情も考え合さねばならないと思う・従って実際的にはむしろ,こうした個々の圃場における寄生 率ほそれぞれで相当に差が存するものと先ず考えてかかる方が妥当とも思われる・ 香川県における本寄生蜂の活動事情が,宮崎地方と誹:常に異ったものであることはすでに第2章で述べたが この地方でほそのために初夏のモンシロチョクの最盛期が到来しても,平地での寄生率はなかなかに上昇しな いり 従って滞4表に示した如く,全体的に寄生率が低い上に,圃場問の寄生率の差も相当に著しい.ここでま た戎時期の寄生蜂の樺息密度も
TABLE5・Percentage of parasitismin differezlt f3eidsノ. (June12,1953,Miyazaki) 斯様な問題と層接な関係があり そうに思われる1・宮崎において 過去に行った成緯ほ第5及び第 6表の如くである 圃場内における本寄生蜂寄生 活動の動きは,またきわめてデ リケ−トなものというべく,寄 主の令別被寄生率を適宜の日間 隔をおいて調べてみると,或る 令以上の寄主には全く寄生して いなかったり,或る命の寄主に おいて特に高い寄生率を示した りする.今香川県木田部三木町 に.おいて,同一周場での寄生率 の動きを追跡してみた成績を示 すと.罪7表のようである・第フ 安から吾々ほ,或る令の寄主の 寄生率ほそのままそれらの生長 発育に伴って,−・定軋保たれて いくというようなものでほなく て,令の進行にと.もなって顕著 に変動するものであることを知 ることができるり これはしかし ながら,寄主モンソロチョウの 各種の病原にもとづく曜病や, 寄生性ならびに捕食悼天敵に・よ る死亡,寄巷蜂の寄生や疾病に ともなうところの発育の不ぞろ い等を考えれば,むしろ当然と も考えられるい 更にまた,吾々 ほ短時日の間にも拘わらず,非 常に著しい変化が起っていくも のであることを知り得る・・ 野外において本寄生蜂が,1 ∼2令,もしくほ3令といった 如き所謂宕令モンソロチョウ幼 虫を通常攻撃産卵の対象として いることは,野外及び室内実験 等の各種の面から明らかである 星雲u芸慧; iparasitized
。f笠1。‡は豊霊
RemaI・ks 塙Tan,Radisb(Tokinashi) l与ちSe,Cabbage lTan,Cabbage 〝 ′ケ ISe,Radish(Tokinashi) 〝 Cabbage 1Tan,〝′ケ〝 〝 ′′
TABLE6.Percentage of parasitismin different丘elds
during winteIat Miyazaki・,(1953) NumbeI・ of hosts ofl10St parasitized RemaI・ks lTan,Cabbage ′′ ′′ ろ包Tan,Chinesecabbage ′′ ′′ 23l〝 〝 lTan,Cabbage ′′ ′′ 柏Tan,Chinesecabbage ′′ ′′
TABLEフ,Percentage of par云sitism agalnSt the hostsin differentinstarsin a cabbage負eld・
(Hikami.Xagawa,1955)
− :No host,=:No host(killed by natuIalenemies)小 Percentage of parasitism
h2㌢LJT;eトTて冒e卜J貰,elJ雫y
︼ ∬ 65 0 0 ∩︶ 0 6 0 0 フ 9 つノ 1 4 1 1 つム 3 2 ﹁⊥ l つん 4 9 7 68 0 0 0 0 0 V Ⅳ Ⅱ Ⅱ 工 ニ0 0 C O ニ0 0 0 0ー16− が,これらの書冊と併せて第7表の成観を考えるならば,そこに甚だ興味深いものが感じられるしかし,と に角,−一一−一一一般的に・魂て,モンソロチョウの圃場内の消長や寄主の令の史新等とアオムンコマユバチの寄生行動や 成虫の羽イヒ時期,生存期間等とのデリケートなからみ合いが,実際に寄主モソレロチョウと本寄生蜂聞の相互 的な複雑な関係を形造っていくことが考えられるい これ等のことは界2部の各章において論議考察をすすめる ことと.する 4 寄主モンシロチョウの圃場における分布構造と寄生率 昆虫個体群の㌍間的構造の解析とい=う立場から,内田等(1952)(191)ほ,他の昆虫の場合と.共にモンて/ロチョ ウの場合をも取りあげて研究した・その結果に量ると・1株当りの卵の頻度分布は,全く機会的には釆われてい ないで,PoISSON分布よりも過大分散を示し,卵数の平方根転換を行一つて輝度分布曲線を描くと.PoISSON分 布に従い,伝播的分布のlっであるP6LYA二EGdENBERGERの分布K.むしろよい一・致を示したと.いう しかしこれより酵化した幼虫は,発育を茸ねるにつれて分布型を変じ,株嘩倍でみた場合の死亡や移動等が 密度に依存して起っ±いるらしく,幼虫の頻度分布の平方根転換を行ってみてもPoISSON分布又ほそれより も過小分散を・示したといっている斯様な内田等(1952)(191)の研究ほ.,単なる巷間的構造をしらべるというだ けに止まらず,個体群の成長に・伴なう分布様式が,どのように,また如何なるファクタ一によって,時間的に も空間的に.も変化すろかというこ・とにまで及んでいる点において注目すべきものであろう ところが一カ,このようなモンレロチョウの卵や幼虫,蛸等の圃場内の分布を・,圃場内の倖置占有(モンソ ロチョウの側に.たつならばイ立置選択).という見地から個察することも,きわめて重要なことである… このよう な見地に.立った.モ∴/シロチョウの圃場内分布については,数年来主として著者及びその協力者によって若干研 究がなされて来た(90一一93)い しかしてその結果,可成の大きさを有する圃場に.あってほ,卵,幼虫,蛸等の分布 ほ非常庭.方佃と関係のある,ある部位に偏っていること,叉それが季節によっで−・定の様式で著しい変化を見 せることが認められた そこで,今ここに問題としたいのは,場閣内における アオムシコマ土バチが,圃場内のモンソロチョウの梯恩 位置又は株上に.おける幼虫密壁と.の間にとのような関係 をもって活動を行っているかということであるい 貝体的 に.いえば,アズームレコマユ・バチの圃場内の番fl三溝劫ほ, 寄主モンソロチョウの密度に左右されて起るものかどう かと.いうこ.とである.こ.の寄主の密度に左右されて起る かどうかということを,先ず自崎及び香川における幾つ かのキャベツ圃場の各棟に.ついて,株当りの寄主数と.そ の中の被害珪数の関係から調べてみると,その結果は第 12図の如くで,点のちらほりもひどく期待されるべき明 瞭な双曲線関係をこの間に㌧見出すことほ困雉であ、つた それでほ次に,圃場内における寄主モンソロチョウ幼 虫の棲息位置のちがいに基づく密度の差と寄生率の関係 を調べてみるこ.とにする‖ 先ず最初に,香川県屋島にお いて19ち6年調査した結果を述べると,この圃場は罪13図 の如く大略正方形に近く,2フ畝に仕切られて居り,各畝 にほそれぞれ2列に図中()内に示した本数のキャベ ツが植付けられていたり 調査の成掛ま罪8衷の如くで, 寄主モンソロチョウの分布が方便と密接な関係をもった 若しく偏った状態を維持していることも,又アズ■ムレコ マユバチの寄生率が,そのような寄主の偏在催ときわめ て深い関係にあることも,この成粘から明瞭に認めるこ SトSO呂︵㌫Zl↑︻S<∝亘d hO禦紫雲5云 010 20 30 40 0 10 20 30 4050 NUMBEROFHOSTSONACABBAGEPLANT
FIG.コ2 Relation between the density of hosts per cabbage p】ant and the numbeIOfparasitizedhosts
Mこ Miyazaki K:Kagawa
【−17・∬
∽ 寸N ∽ CT 寸 ↓ 0 0 0 0 0 0 0 0 N O、0 0 T 一 m 寸 S m 卜T S∞
∽N SN 寸N CN NN TN ON の一 00T 卜下 川当 S一 寸T C一 NT ︷T 〇一 の ∞ 卜 ∽ S′ 寸 C N T Tの SCN C〇一NNT∽の ︵適 ∽S C寸 め寸 NS O∽ 卜寸 T∽ 寸S ∞卜 のマ ○寸 C勺l S寸 Sト ト寸 ○00 ∽∽ NOT NC一寸のC 卜00 のSNのOT SCT00︷T∽ ∽S C寸 ∽寸 Nm O心 卜寸 T∽ ‖罵一〇の 翌 ○寸 C寸 ∽寸 ∽卜 OS 寸00 TOT CTTの寸Tのト寸 の.∽C.のS.S∽.の〇.寸∽﹂=0 0 0 0 0 0 0 d S.N0 0 0 N.N C.︷〇.りⅦ.寸C.S C.ト 寸.︷T卜.卜﹂ ∞﹂ Nト トの 卜OT卜N CT 00 TT の の CT 00 00 OT NT UT ST S S︷ 卜 TT ST ST ON OS 寸∽︻
O T T T O G 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 J ∽
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N 0 0 0 T O T N C ∽ 00T 竹C
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ∽.S 卜.S 0 0 0 0 T 0 0 0 N T NJ 0 0 0 0 00 0 0 T 0 0 0 N T、NT
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .〇乙&p小出pむZ憲の巴内払亡n S︸SO占ち︼むq∈ヨZ p心Z憲S巴邑uヨのlの○占葛︼ぷ∈nZ pむN叫l偏巴再d已nの︸の0月ち︼ぷ己nZ pむN芸の巴鼠︻ヨの︸SO‘ちhぷ∈n之
∈CCX∈CC⋮d巴司 可hq .00国J田司↑ pむZ芸S巴邑slの○‘ちh・.ぷ∈nZ pむN烹謁︼宍−の︶SO‘︼○︼ぷ∈nZ 宰還領空賢二ち町営盲裏︼むd pむZ三S巴邑∽︸の○占ちhぷ∈ヨZ pむN雲の空将dのぶ○ぷちhむq∈nZ 己∽霊芯空相dち品雲已むU︼心d E¢芯叫S巴鼠︸○&雲∈むUhむh ∈の芸∽巴讐︻ち品空白巴hむh S︶SO占 サロー心q己n已 馬︸○↑ の︸の○‘uO hむq∈nローq︸○↑ S︶の○占 ︸O hむq∈コu一票○↑ のーの○‘hち︼むq∈n已 l吋︶○↑ 已○ぷ勾留−望ど妄言山ち一己むご ︸∽○月−○ ︼再︸の∈l AI
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とが出来る. 一方同じく香川県三木町氷上において,蘭場の 周辺部及び中央部の任意1〇株抽出調査及び任意ア カ■ムレ採集調査を行ったが,その成鯖ほ第9−11 表の如く,可成高い寄主の棲息密度との関係をも つていた.同様な調査は.宮崎に.おいても過去に多 く実施して来たが,以上濫.掲げた香川に.おける場 合と殆んど同様な成緻であって,改めてここに成 繚を掲げること.をさけたい.しかしながら宮下等 (ユ.956)(123)ほモンジロチョク卵,幼虫個体群の大 きさの消長を調べるに際し,アオムレコマ・ユパ チの動きをとらえるために,圃場を区切って単位 面積当りの寄主モンソロチョク幼虫数とその寄生 率の関係を調べ,アオムレコマユパチの寄生率が 寄主の密度の増加に伴って高くなる傾向の存する ことは認め得ず,むしろ逆の関係が見られたとい っている… けれどもこれほ実験圃場が僅かた与包∼ 1畝という極めて狭院なるものである点において 寄主モンソロチョウの分布を云々すること.も,ア FIG.13.Situation of the field for census(Yashjma,Kagawa) Figurel,2‥.…25,26:Ridge number FigureinpaIentheses:Numbe工Ofcabbage plantsperridge(plantedtwoIOWSperbed) オムレコマエバチの寄生率の寄主の密度との関係 を云々することも難があり,それらの調査成績を もとに.して一腰的結論を導くことは非常に無償があるものと判断される1・可成りな拡がりをもった圃場に・おい て,モンソロチョウの卵や幼虫の分布が方位と据接な関係をった著しい偏存性を示すこと,又それが季節によ
−19−
TABLEユ0・Percentage of p?raSitismin the5thinstar larvae of hos(Captilred atrandom.
って非常に様相を変化するととほ すでに度々論じ,叉木節でも述べ たが,アオムレコマ,ユバチの寄生 率が,寄主モンソロチョウ幼虫の 密度と深い関係をもつものである こと.も,以上の成槍から明らかで ある.従ってアオ■ムシコマ・ユパチ の圃場内での寄生活動が,全く寄 主の密度に依存して行われるもの %
。ar£㌶zediparasitized
Part of field であるこ.と.が 明らかに推察 せられる.TABLEll。Rate of parasitism at the different parts Of cabbage plant.
欝4草 野外における寄生実相
温暖なる季節においては1枚の圃場においても多数のアかムシコマユバチが連日長時間に且って活動するものであること.ほ,今更述べるまでもないが,そのような場合に,圃場内のそれぞれの寄主モンソロチョウ幼虫
が,実際にどのような攻撃産卵を受けるものであるかと.いうことは,甚だ興味のある,且つまたきわめて重要 ■
な問題でもある..もっとも斯様なことは寄主の棲息密度と寄生蜂のそれとの相対的な関係によって,種々に変
動するものと考えられる,実験的棲息群とちがって野外自然の状態における寄主寄生蜂間の数意的関係を正確
に読取ることほ非常に困難なことである・従/二)て非常に間接的,便宜的ではあるが・寄生率といった点(一一般
にほ寄主,寄生蜂の双方の密度が可成高くなった時に寄生率も高くなる)でそれにおき換え・いろいろな寄生
率を示す場合の実情を調べてみノることが考えられる・かかる見地から,野外の圃場において,寄主モソソロチョウ幼虫のそれぞれの個体が実際にどのような本寄
生蜂の攻撃産卵を受けるものであるかを,主と・して1寄主当りの寄生数の頻度分布を検することによって考察
してみたい 1研 究 方 法 本研究ほキャベツその他の十字花科疏菜類の栽培きわめて盛んな宮崎苗においで行ったものであるが・面積1反のキャベツ畑(サクセッション系統)を時期を追って調査する他,尚時軋応じて蓼カ所のキャベツ畑を調
査の対象とした調査ほそれぞれの季節に,圃場内の最終令寄主を任意の頭数だ桝宋集し,当日研究室においてそれぞれ開腹
してアカ・ムンコマ.ユ.パチの1寄主当りの寄巷幼虫数を調べて記録するカ法をとったい開腹は水を適厄紅張った
レヤ−・レ内で水中で行うことが便利であり,且つ槻察に過失を犯すこともないので,常にこの身領で行った・
2 寄主の性別と寄生率本寄生蜂の攻撃の対象となる寄主が,通博1∼2令時に3令の比較的岩令のモンレロチョウ幼虫であること
は,人為的に攻撃寄生を行わしめても,野外のモンソロチョウ幼虫を解剖して寄生蜂の発育状態を検してみて
も分るし,寄生蜂の発育所要日数と寄主の令更新の速さから割出しても明らかである・・しかし本寄生蜂が寄主
モンソロチョウの性別まで区別して野外で攻撃を行うものかどうか詳かでない従って先ずこの点を同一博期の同一地域の寄主忙ついて検討してみた ところがその結果,第12衣のノ或拭(他にも多くのチーターを丞する)
−20 −
TABIE12.Sex of hosts and the percentage
of parasitism by A.glomeraiuS. にも明らかなように.全く寄主の性別によって興る処 ほなく,筒に.寄生率は大略同じ値をと.った…従って 逆紅白然状態で寄主がその性別によって甚しく異っ た本寄生蜂の攻撃にさらされることは先ずないもの と考えてさしつかえないようである 3 寄生率と1寄主当りの寄生数の頻度分布曲線 の変動 次に.本寄生蜂の寄生率のきわめて低い時期から, 非常に高い時期迄の,いろいろな寄生率を示す時期 の1寄主当りの寄生数の頻度分布曲線を調査にもと づいて描いてみると,算14図に示したごとく,ほじ 0 6 6 2 − ・⊥ノて≡ヘュ≡ ∞
55%
74..0% 幻 852% 幻 ?7.P% 、ヽL..._▲ 幻 mW100%
0 0 622%Ⅶ
20 0 8 6 40 20 0 010 20 3040 50 60 フ0 80 90 C lO 2030 40 50 60、70 8つ10100 CLASSFIG14Frequency di3tIibution cuIVeS Of the number of parasites per host.
%:Percentage of parasitism,Class:NumbeIOf paIaSites per host,Frequency:Number of hosts(%)
−21− め寄生数0の頻度が非常に高く,それにつづく曲線がきわめて僅かに.盛り⊥った状態を示すものが,寄生率の 高まるにつれて次第に0の頻度が低ま/⊃て,ますますそれにつづく曲線のピークが顕著になるこ.とが分る勿 論曲線の裾は,寄生率高く、曲線のピ−クが顕著になって来る程,ますます尾をひいてのびて−来るが,ピ−ク を作って−いる部分の階級値即ち1軍主当りの寄生数が,如何なる寄生率を示す時期でも,常に25頭前後のとこ ろに瞥っていること,そしてまた全体の平均値に当る部分も,大略その25頭前後のところになっている・従っ て野外のモンソロチョウ幼虫体内における本寄生蜂の寄生数ほ,寄生率がやや低い時でも,非常に高い時期で も、大体平均して25頭前後で、しかもそれ等の寄主モンレロチョウ幼虫が平均して殆んど1匝】だけの攻撃産卵を 受けているらしいことが考えられる(実際にほ野外の1寄主当りの平 均寄生数は欝13衷の如く19∼35と変動はするが,罪14表の如く季節 TABLE13‖ Meannumberof
ParaSites per hostin naturalcondition (1950∼1953,Miyazaki) による一定の傾向をもった変動は認め嫌い)・勿論これと.同時に・,寄生
蜂の甜場内における密度が高く寄生率がずっと上昇して来る煩になる
と.,2回又ほ3回と反役的に同一個体の寄主が本寄生蜂の攻撃産卵を
Mean number of parasites per host 受けることのあり得 ることが頻度分布曲 線の裾がのびて来る ことから推測される が,こ.うした攻撃回 数の重なる場合の頻 度は,寄生率の高い 時期でも,極めて低 いものであることが 第14図の成結から察 せられる.勿論本寄 生蜂は1回の攻撃産 卵で1∼50個,平均 25個イ立の卵を寄主体 TABLE14Meannumberofparasites per hostin each month
(Miyazaki). Mean numbeI of parasites per hosl:
ユ952】ユ蒜「ユ;54
。4い去【。4。忘
22,プ6 26.44 19 45 29.83 24.43 28い01 24‖68 30。00 19い55 32い83 26‖35 2216 内に産込み,産卵数 にはもともとこうした巾が存するのであるから,野外でそれぞれのアオムレが何匝攻撃産卵をうけたかを厳密 に判定すること.ほ出来ない・しかし平均ということになると,1寄主当りの寄生数でも†1寄主のうける攻撃 産卵回数でも大体上に述べたような推定で正しいものと考えられる(実際にほ1寄主当りの坪均寄生数は多少 25より大きい佃をとる) 今野外において.それぞれのモンソロチョウ幼虫が,本番生蜂によってそれぞれ何回攻撃をうけるかば先に も述べたように実測ほ出来ないlしかしここで若し攻撃回数がPoISSON分布をなすと仮定出来れば,次の(1) 式から平均攻撃回数mの値を求め得る訳であるから,若しこの仮定が正しけれほ,理論的に・平均攻撃回数及び それぞれの攻撃回数の頻度を推定出来ることになる・ 〝ダ P(,)=β■ ̄領一 J! (1) 但し7ほ攻撃回数,♂は臼然対数の底 攻撃回数㌢=0なる場合の個体の%,P(0)ほP((,)=β ̄前
1 ∴β77∼=− ♪…1ー22 叫 1 跳んgβ=んg 1 ∴仇= (2) (2)をrl匿代入すれば♪む)♪(タ)が得られる しかして常にmの値ほ,実際に非常に1に近い借をとるのであるが,しかしながら第ユ4図に示したそれぞ れの頻度分布曲線は,寄主に対する寄生蜂の攻撃回数と.,それぞれの寄主紅対して1匡=こ産み込む卵の数濫よ って決定されるものであるから,実際は決して:単純でない非常に複雑な型に属する分布と考えねはならない 即ちそれに.は上のPoISSON分布をすると仮定した寄生蜂の寄主に対する攻撃の仕方の列に,更紅産卵数の分 布に.ついて或仮定を考え吟味しなければならないように思われる 4 寄生数頻度分布曲線の吟味 前節において,寄生数頻度分布曲線ほ,寄生蜂の攻撃回数と寄主に対する1回の攻撃による産卵数に.よって 決定されるだろうという推論を述べたが,第1の寄生蜂の攻撃回数が大略PoISSON分布をなすと考えること についてほ,実際問題としてそれ程太さな過ちほないものと考えられる.しかし第2の寄主に対する産卵数は やはり ProISSON分布と考えるべきか,或ほ他の型に属する分布と考えるぺきか,・−・寸ここには問題が残る. けれども,今これがまたやはり PoISSON分布をなすものと仮定すると,寄主体内の寄生数がた匹なる確率ほ 71 P(わ)=≡β ̄机昔・β ̄γ入等竺 (1) であらわすこと.が出来る(但し入ほ1寄主当りの1回の攻撃における平均寄生数). しかしながら,本寄生蜂の場合のように,入の値が非常に大きくなって来ると,DouB‖三PoISSONの分布を あらわすところのり)式は,次の様な正規分頑とPoISSON分布の複合であるところの所謂CoMPOUND PoISSON の分布に近似して来る・ 建  ̄■ β p(た)∞ゑβ一指肯・志 (2) (2)式を変形すると p(た)∞′≡1β−Ⅶ芽・蒜・完β一意(チ慧)2 (3) しかしながら,罪14図に示したいろいろな審生率を示す場合の1寄主当りの寄生数頻度分布曲線を通憐する と,理論的に.ほ以上のようなことがいえるとしても,いきなり(1)式叉ほ(3)式のようなDou凱1E PoヱSSON又ほ CoMPOUND PoISSONの式を適用してよいかどうかが問題である.その理由は,寄生率が低い場合でも,高い 場合でも,平均寄生数が常に25を中心とした分布を示すこと,更に又頻度分布曲線の尾の伸び具合が,寄生率 が高くなる割合にほ余り若しくないからである このことほ,仮紅2匡l以上の攻撃をうける寄主が,相当に多かったとしても,実際に.はそれ程大きな変化を 見せないもののように考えられる.実際に野外のモンレロチョウ幼虫を開腹調査して,明らかに2回の攻撃産卵 (寄生率の可成高い場合でも,野外では通常被寄生寄主の15∼お%と推定される)をうけたと見られる,発育 」」茎別可能ほ2餌(1寄主体内)の寄」∴蜂数を,頻妓分布に現わした第15図からも分るように,2回目の攻撃