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目 次 本報告書作成の趣旨 1 1 過度な低入札対策 2 2 下請対策 3 3 予定価格の事前公表 事後公表 4 4 労務単価 資材単価 4 5 建設業者のランク区分 5 6 地域要件 6 7 業務実績要件 技術者配置要件 7 8 総合評価落札方式の拡充 9 9 地域貢献への配慮 指名停

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山形県建設工事等の入札・契約制度の改善に向けて

~「建設工事など入札・契約制度についての懇談会」での

意見交換をとおしての今後の改善の方向~

平成20年3月31日

社 団 法 人 山 形 県 建 設 業 協 会

社団法人山形県測量設計業協会

日 本 補 償 コ ン サ ル タ ン ト 協 会 山 形 県 協 議 会

山形県建設コンサルタント協会

調

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目 次 本報告書作成の趣旨 ··· 1 1 過度な低入札対策 ··· 2 2 下請対策 ··· 3 3 予定価格の事前公表・事後公表 ··· 4 4 労務単価・資材単価 ··· 4 5 建設業者のランク区分 ··· 5 6 地域要件 ··· 6 7 業務実績要件・技術者配置要件 ··· 7 8 総合評価落札方式の拡充 ··· 9 9 地域貢献への配慮 ··· 10 10 指名停止措置の適正化 ··· 11 11 発注者側のスキル向上 ··· 11

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本報告書作成の趣旨 この報告書は、これまでの社団法人山形県建設業協会、社団法人山形県測量設計業協 会、日本補償コンサルタント協会山形県協議会、山形県建設コンサルタント協会、山形 県地質調 査業協 会(以 下「 建設業 関係協 会 」という 。)と 山形県 との 意見交 換を通し て、今後の改善方向を取りまとめたものである。 平成19年度は、過度な低入札の増加により安定的な品質確保や下請へのしわ寄せ、労 働環境悪化への懸念などが喫緊の課題として浮上し、入札・契約制度について総合的に 改善方策を検討してきた。特に、平成19年10月には山形県公共調達改善委員会の設置に よる第三者委員会での議論が展開され、それと併行して、平成20年1月と2月に建設業 関係協会との意見交換の場を設けた。 これらの検討結果を踏まえて、平成20年度の改善策を4月から段階的に実行に移して いくことになるが、今後の改善のための試行、事後評価、事後評価後の修正、実施、評 価というPDCAサイクルを動かしていくにあたって、県と建設業関係協会との意見交 換内容を今後の改善の新たな出発点という意味で記録することとした。 これは、入札に関係する受発注機関のみならず県議会はじめ県内の皆様にも情報提供 していくことが、今後の入札・契約制度の不断の改善を進めていくうえで重要と考え、 各協会の賛同を得て公表するものである。 また、ここで掲げる県の具体的な方策の時期については、平成20年4月に総合評価落 札方式の評価項目に地域貢献度を加えることや電子閲覧システムの基本設計開始などの 第1期改正からはじまり、平成20年度中の改善スケジュールについては、4月中に山形 県入札制度改善委員会での決定を経て公表する。 なお、平成19年度におけるこれまでの主な意見交換の経過は以下のとおりである。 平成19年5月11日 山形県建設業協会と土木部との意見交換会 平成19年7月11日 山形県建設業協会と土木部との意見交換会 平成19年9月7日 建設工事関連業務委託四団体と土木部との意見交換 平成20年1月7日 山形県建設業協会、建設工事関連業務委託四団体との意見交換 (知事出席) 平成20年2月5日 山形県建設業協会、建設工事関連業務委託四団体との意見交換 (知事出席) 平成20年2月13日 山形県建設業協会と土木部との意見交換会

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1 過度な低入札対策 (1)業界側の意見 ①(社)山形県建設業協会 ダンピング対策としては、低入札価格調査制度よりも最低制限価格制度の方が ふさわしい(最低制限価格の引上げを含む) (理由) 公共工事では、適正な価格で落札することが大事。適正に調査し、適 正に積算した価格が予定価格なのだから、それを下回るのはおかしい。 100%というのは言い過ぎだが、所定の率を下回った場合には失格にす べきだ。極端なダンピングは、人件費、資材価格等あらゆるものに影響 し、品質を保てるはずがない。また、納入業者などの関連産業にも悪影 響を及ぼし、弱者へのしわ寄せになる。 ②(社)山形県測量設計業協会 低価格入札を排除するため、低入札価格調査制度の中にボーダーラインを設け てほしい (理由) 低入札価格調査制度はほとんど機能していない。指名選定基準はある が、大きい仕事がないため、大きい会社も小さい会社も受注機会はほぼ 同じになり、企業の平準化が進み、大きい会社もだんだん小さくなる。 小さくなると、国や特殊法人の指名選定基準を下回ってしまい、受注機 会を失うという弊害が起こる。 (2)県の改善の方向 「低入札価格調査制度、最低制限価格制度、失格数値基準」及び「総合評価落札 方式」を組み合わせて運用し、段階的な対応を図る。 低入札価格調査制度については、調査の結果、大部分が失格とならずにそのまま 落札決定されている状況にあるが、わずかである失格のケースは、是正不能な積算 上の計算ミス等が大部分であり、安定的な品質が確保できるかどうかの判断につい ては実務上の課題がある。 また、最低制限価格制度の価格をどの程度に設定するかによって、企業のコスト 低減への努力よりもその価格への誘導など適正な競争性を妨げることも留意する必 要がある。 これは、低入札そのものが問題なのではなく、企業が持続するための再生産でき る価格設定、つまりは労働者の環境整備や人材育成など採算を無視した入札への参 加をいかに阻止するかが課題と言える。 このことから、建設工事については、品質確保、下請企業対策等にも配慮したバ ランスのとれた総合的対策が必要であり、第一段階として「低入札価格調査制度、 最低制限価格制度、失格数値基準」及び「総合評価落札方式」を組み合わせて運用 し、段階的な対応を図る。その際、事後評価を徹底して行いながら、過度な低入札 を排除する観点から方向を見定めていく。 具体的には、直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費にそれぞれの数

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値基準を設定し、その基準を下回ったら失格とする制度を平成20年度の早い段階で 試行導入する。 同様に、「建設関連業務委託」については、緊急対策として700万円未満の業務 委託について平成20年1月から「最低制限価格制度」を試行導入しており、その結 果を検証し段階的対応を図る。さらに、建設工事と同時に、直接人件費、諸経費、 技術経費それぞれに数値基準を設定し、その基準を下回ったら失格とする制度を、 その考え方を事前に入札参加者に説明したうえで平成20年度の早い段階で試行導入 する。 2 下請対策 (1)業界側意見 ① 日本補償コンサルタント協会山形県協議会 低入札価格調査をこれまで以上に厳格にやってもらいたい (理由) 丸投げしているようにも聞いている。真面目にやっている企業が損す るような仕組みではまずいのではないか。(補償業務管理士ではなく、 測量士だけが主任担当者になっている場合がある。) ②(社)山形県建設業協会 社会保険の加入条件について公平公正な入札をしてほしい (理由) 今年から、社会保険に加入していない企業は入札に参加できないこと になったが、本当に加入していない企業は排除されているが、20~30人 中、5~6人だけ加入して入札に参加するという不適格業者がいる。業 務委託でも、社会保険に加入していない企業が指名されている。 (2)県の改善の方向 これ まで の元請 下請 適正 化調査 に加 え、 ダンピ ング を防止 する 観点 からも 、今 後、新たに建設業法に基づく立入調査も実施する。 ① 建設業法にもとづく立入調査について 現在、低入札価格調査制度において基準価格を下回った場合は、契約前の調査 と施行中の元請下請調査及び完成後の調査を行っている。 今後、建設業法に基づく立入調査も含めて、特に適正な下請等が行われている かなど の疑 念の ある 事項 や不 明な 事項に つ いて、 調査 する 制度 を提 案し 実施す る。 ② 下請対策 低入札が下請企業に対し過重な負担となっている恐れがあるため、元請下請適 正化調査事業の結果などを踏まえ下請対策についても併せて検討する。 現在、この調査事業については、これまでの調査時の指導が活かされていない との一部指摘があるので、その強化策が考えられる。今後は建設業法に基づく立 入調査など強力な指導が望まれる。強化の方向としては、 ア 人員体制を確認したうえで調査件数の拡大を図るとともに、

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イ 調査実施結果に基づいて、問題、課題を洗い出し、対策を講じる。 年度内に全国調査も踏まえて現行制度の見直しを行い、低入札調査の対象とな った企業を対象に元請下請関係の適正化の視点での立入調査を試行する。 3 予定価格の事前公表・事後公表 (1)業界側の意見 ①(社)山形県建設業協会 事前公表を完全にやめてほしい (理由) 総合評価落札方式は、予定価格を事前公表しないで、入札参加者の技 術力・積算力・品質を重視した制度であり、事前に公表するのはおかし い。 予定価格を事前に公表すると積算できない業者も安易に参加でき、ダ ンピングにつながる。 (2)県の改善の方向 平成20年1月から、地域と工事金額で分類し40件程度の予定価格の事後公表を実 施しており、その結果を検証しつつ次の対策につなげる。 平成13年度から、官製談合防止(不正な働きかけ防止)の観点から一般競争入札 及び指名競争入札による建設工事について予定価格の事前公表を実施している。 予定価格の事前公表には、賛否両論、一長一短があり、都道府県レベルで事前公 表を実施していない所は、8県程度に過ぎない。業界からは、ダンピングを助長し ているとか、積算能力のない不良・不適格業者がきちんとした積算をしないで予定 価格だけを見て札入れしてしまうという意見があり、廃止の要望が強い。 このため、この平成20年1月から予定価格の事後公表を試行しているが、その結 果を検証しつつ、最善策を検討していく。事後公表については、不正が生じないよ うな工夫を講じたうえで、価格を含めて総合的に評価される総合評価型との組合せ 等も併せて検討する。 4 労務単価・資材単価 (1)業界側の意見 ①(社)山形県建設業協会 ア 労務単価の負のスパイラルをやめるようお願いしたい (理由) 二省調査は下請、孫請まで対象としているが、下に行くほど労務費は 安 い 。 労務 費 が下 が れば 作 業レ ベ ルも 落 ちる し 、 魅力 の ない 業 界に な り、若者が入って来ない。10年もしたら職人がいなくなる。 イ 資材単価について、物価スライドで上がっていく部材費、資材費だけでもい いので、落札後でもリアルタイムで変更できないかを今後の検討課題としてほ しい(下がった場合は下げてもいい) (理由) 落札時にはこの単価で間に合ったけれども、施工期間中に上がってし

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まったものについては我々には非がない。受注してから赤字が膨らんで しまう。 (2)県の改善の方向 労務単価の低下は、地域社会に与える影響が大きく、県の重要施策として国に調 査方法の開示を求め公正で透明性に配慮した労務単価になるよう提言する。 資材単価については、原油の急激な高騰などの場合の特例措置など、実態に即し た単価となるよう適切に対応していく。 これからの入札・契約制度を考える上で、発注者が積算する予定価格というもの が大事であり、その適切性が改めて論点になるものと考えている。この予定価格が 適切であるためには、積算の方法とあわせ、単価そのものが適切であることが重要 である。 ① 本県の状況 設計労務単価は、建設工事に従事する労務者を抽出し調査することとなってい る。このため、低入札工事にかかわる部分も実質的に含まれてくることとなり、 最近の状況としては、単価漸減の傾向に直結している。従って、適切な設計労務 単価とするためには、このような低入札関連部分を除外することによる調査方法 も検討すべきと考えられる。 また、資材単価については、原油高騰対策として軽油などを1月から毎月調査 し物価スライド方式を採用しているが、価格が実態に即しているかどうか、これ を十分に踏まえながら対応する必要がある。 ② 国への是正要請 今日のような競争が熾烈化する環境では、適正価格を下回って実際の労務単価 が設定される懸念がある。そして、その単価が実勢価格として国の調査対象とな って、次の労務単価が決定されるというデフレスパイラルのような悪循環の状況 を招来する。この点について解明を行い、単価設定方法の改善について国に強く 是正を働きかけて行く。 5 建設業者のランク区分 (1)業界側の意見 ①(社)建設業協会 ア AランクとBランク、BランクとCランクのダブリをやめてほしい (理由) 現在のランク区分は大分以前に、ピーク時につくられたもの。現在、 発注件数ではBが一番有利な制度になっている。しっかりすればそれだ けコストがかかるし、組織が大きければ大きいほど経費がかかり増しし て、同じようには土俵には上がれない。技術と経営に優れた企業が生き 残るということがお題目だけになってしまう。 今は地元向けの1億円以上の工事はほとんどないため、Bランク企業 がほとんどの入札に参加できる。そこで、Aランクの資格を持っている

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Bランク企業でも、技術者数を過少申告してBランクのままでいて、受 注機会を増やすという状況が起きている。技術と経営に優れた企業であ ればあるほど評価点数が高くなり、ランクも上がるはずなのに、ランク が上がることによって受注機会が減るということであれば、技術と経営 に優れた企業が生き残る制度にはなっていないということだ。技術と経 営に磨きをかけることによって評価点数が上がり、その結果受注機会が 増え、そのことによって初めて適正な競争が行われ、建設業界全体のレ ベルが上がることが本来のあるべき姿だ。 イ 単純な舗装工事は地域の企業で対応できる (理由) 大手の舗道会社のような、年間6千~7千億の工事をやっている企業 と我々地域の企業が、1千万やそこらあたりで争わなければならないの はおかしい。地域の企業で十分に対応できるものは、地域企業を優先す べき。 ウ 点数を入札時の金額にプラスするとか、技術と経営に優れた企業が有利にな るような競争状態をつくることによってレベルアップを図っていく必要がある (理由) 今の点数制度はランク付けにしか利用されていない。Aランク企業は いくら技術と経営に優れ、高い点数をもらってもAランクのまま、技術 と経営に優れた企業が成長できる制度が必要。 (2)県の改善の方向 本年11月 以降に 平成21・22年度 の入 札参 加者名 簿へ の登録 受付 を予 定して いる が、新 たに コンプ ライ アン スの観 点か ら主 観点数 の見 直しを 平成20年 度前半 に行 い、周知するために事前に公表する。これと併せ、各ランクの参加できる工事金額 の区分についても見直しを行なうが、金額区分の変更については、状況に応じ迅速 かつ適切な対応を図る。 現在、土木一式工事など主要な工事は、工事の規模に応じたランクの建設業者を 入札に参加させる制度となっているが、建設発注額の減少に伴い、その区分を見直 すべきとの意見も一部にある。 現在の、AとB、BとCなど二つのランクで競争させている点については、規模 や技術力が異なるので分けたほうが良いという意見と、地域要件と関連して、限定 した地域で一定の競争性を確保するために必要であるという考え方もある。 ランク区分のあり方については、ランク及び金額区分の変更について試行し、そ の結果を検証しつつ、さらなる改善策について検討していく。 6 地域要件 (1)業界側の意見 ①(社)山形県建設業協会 250万円超4千万円未満の工事まで庄内一円での競争では広すぎるので地域性 に配慮してほしい

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(理由) 250万円超4千万円未満の工事は分庁舎となっているが、庄内、最上 は分庁舎がないので一円での競争。ダンピングを助長させる要因になっ ている。特に庄内は、一円では広すぎる。 ② 山形県建設コンサルタント協会 総合支庁管内等の地域要件をはずして、100万円以上の物件は県内企業を全県 で選定してほしい (理由) 建設コンサルタント業務においては、測量業務と異なり、現場作業が 少なく必ずしも現場近くに在住することは必要としません。むしろ技術 的検討要素などの比率が高いことから、狭い地域要件から選定する現在 のやり方ではなく、山形県全域から広く技術力のある業者を技術評価基 準に基づき選定すべきと思考いたします。総合支庁管内等選定要因を地 域要件で拘束されることは、技術と経営に努力している企業が伸びられ ない現在の選定方法であり、企業の衰退を誘発している一つの要因であ ります。 (2)県の改善の方向 建設業界や発注機関の意見を再度確認しながら、一定の競争性を確保した合理的 な範囲となるよう平成20年度の早い時期での見直しを行なう。 現在、入札に当たっては、工事の場所に対応した地域の建設業者を中心に参加さ せている。この基準についても、建設工事の発注量の減少、入札参加業者数の確保 などに伴い、過度な競争が出ているとの指摘など一部見直すべきとの意見が出てい る。 特に、庄内総合支庁については、4千万円以上1億円未満も1千万円以上4千万 円未満も同一の地域要件となっており、1千万円以上4千万円未満の場合は地域と 密着し た工 事が多 いの で、 庄内を 2地 域に 分割す べき という 意見 があ る。そ のた め、2分割で試行し、実態をよく検証し、さらなる見直しを行っていく。 建設関連業務委託を含めその他の地域要件についても改善する場合の三つの基本 方針に照らしてPDCAサイクルを実行していく。 7 業務実績要件・技術者配置要件 (1)業界側意見 ① 山形県地質調査業協会 高度な技術を要する業務についても、県内企業でできるものは県内企業も指名 し、競争に参加させてほしい (理由) 県発注の地質調査業務は70%が県外企業に発注されており、県内の業 者が次々と倒産や廃業に追い込まれています。 高度な業務(地滑り、災害復旧、ダムサイト、軟弱地盤等)と称する 案件については県内業者数が揃わず、全国規模まで対象を広げ、技術者 数、社員数、受注実績等で指名対象を選定し県内業者が指名されず、県

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内業者は全く競争に参加できないのが実情です。このままでは県内の地 質調査業の存在が危うく、永年育成してきた有能な技術者も県内から消 えてしまいます。 今後の競争入札において高度な技術と称して、県内業者がエントリー できない事態は由々しき問題です。県内の技術者育成、雇用維持、災害 対策、税金還流などの観点から、県内でも処理可能な業者は積極的に競 争に参加出来るようお願いします。 ② 日本補償コンサルタント協会山形県協議会 ア 県内企業に優先的にチャンスを与える(県内企業にできるものは優先して県 内企業を指名する)システムを作ってほしい (理由 ) 選定 数の 関係 から 指名 を県外 ま で広げ 、そ こで 技術 の序 列を つける と 、 大 手が 指 名さ れ てし ま い、 そ のレ ベ ルに 達 し た県 内 企業 が 入れ な い。努力してそこまで行っている県内企業を優先的に入れて、足りない 所に県外企業を入れるようにしてほしい。そうしないと、県内企業は技 術が平準化して、技術者の蓄えをやめようということになりかねない。 イ 200万円未満の場合は補償コンサルタント業非登録企業でもよいとする「た だし書」を削除してほしい。業登録は7部門あるので、7部門の専門家のいる 企業の活用をお願いしたい (理由) 旧建設省から補償コンサルタント業登録企業の活用が通達され、用対 連 の 共 通仕 様 書の 中 でも 、 補償 業 務管 理 士を 活 用 する こ とと さ れて い る。補償業務管理士が、主任担当者と照査技術者として最低2名以上い ないとできないことになっている。 現在の指名選定基準では、補償コンサルタント業登録企業を指名する こととなっているが、「ただし書」で200万円未満については無登録企 業でも指名できるとなっている。我々のように用対連で勉強会をしてい る企業と、無登録で勉強をしていない企業とが一緒の土俵に立つので、 当然、半分以下で落札することもある。 ③ 山形県建設コンサルタント協会 100万円以下は無資格でもいいが、100万円以上は国交省の建設コンサルタント の登録企業に発注してほしい。 (理由) 良質な社会資本整備には優秀な技術者の確保と継続教育が必要。私の 会社には技術士とRCCMがおり、継続教育が義務づけられている。し かし、今の指名選定基準では、1千万円以下では業務に精通した技術者 (会社に25年以上勤めているだけでよい)を有することとあり、国家、 民間資格は何ら必要ないとなっている。1千万円以下は総合支庁管内以 上で、資格も要らないことから、努力しない2~3人の企業も一生懸命 やって努力している企業も同じ土俵に上がることから、ダンピングが起 きて来る。 設計で1千万円となると工事では2億円以上になると思うが、そのよ うな大きなものまで無資格でいいのか懸念している。

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(2)県の改善方向 安定的な品質を確保する観点からきめ細やかな要件を設定していくが、建設業界 へ与える影響も大きいため、例えば技術者の資格や配置を求める場合は、その人材 の確保などの準備に要する十分な周知期間を設け、順次改善に努める。 また、業務内容に応じて、きめ細かなプロポーザル方式を提案し、一方で事務の 軽減を図るため評価項目の類型化などを盛り込んだマニュアルづくりを行う。 品質の高い業務を実施していく上で、業務実績や技術者の配置が特に求められる 事案もあり、そのような場合は、業務内容に応じ、きめ細かな業務実績や技術者配 置の要件を設ける方向で検討し、そのための基準づくりを行う。 また 、技 術力や 一定 の業 務能力 が必 要な 場合、 実績 のない 業者 を入 札に参 加さ せ、落札した場合、ひいては品質の高い公共工事の施工が担保されない恐れがある ので、実績要件は必要であるが、実績を入札参加の必須要件としている場合は、新 たに名簿に登載された業者が入札に参加することが困難であるため、小さな契約金 額においてそのための対策を試行する。 8 総合評価落札方式の拡充 (1)業界側の意見 ①(社)山形県建設業協会 技術と経営に優れた企業が受注できる機会を増やす総合評価落札方式をドラス ティックに導入してほしい (理由) 経営に優れるということは、社員教育とかISOなどコストがかかる ということで、今の入札制度は経営に優れない、コストをかけていない 企業が生き残り、技術と経営に優れた企業が淘汰されることになる。 (2)県の改善方向 山形県における工事の特性に応じた方式についてのガイドラインを策定し、工種 ごとに順次試行拡大する方向で、平成20年度後半からの第一弾の運用を目指す。こ れに先行して、災害時協力や公共工事の美化活動など社会貢献度活動の程度を評価 項目に加え早期に試行を開始する。 さらに、平成20年度は、簡便な市町村版総合評価落札方式の普及を推進する。 総合評価落札方式は、品質確保や不良・不適格業者の排除、技術力と経営に努力 する企業が生き残るためにも有効と言われており、その拡大を望む声が高い。 しかし、一方では学識経験者の意見聴取が事務量の増加を招いていることや手続 きに時間がかかること、また総合評価落札方式には、最低制限価格制度が適用され ていないこと、さらには的確な評価などが課題となっている。 このため、山形県における工事の特性に対応した総合評価落札方式についてのガ イドラインを提案する。

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また、社会貢献の程度を総合評価落札方式に導入することについては、例えば、 地元に密着した小さな舗装工事については、地域住民とトラブルを生じないような 円滑な工事施工が望まれることからも、企業の公共施設の美化活動などを評価して いくことはよいと思われる。しかし、大規模な橋梁工事などは、とにかく技術力が 高く安全に施工できる業者であることが大前提となるため、工種ごとに、発注者と してどのような企業の施工が望まれるかの方針を明らかにし、それに基いて総合評 価落札方式の評価項目、評価点を整理するようなシステムを検討する。 年度 内に 、地域 貢献 活動 を評価 項目 に加 えるこ とや 工事成 績の 評価 基準の 見直 し、提出資料の簡素化などから検討を行い早い段階から試行していく。 9 地域貢献への配慮 (1)業界側意見 ①(社)山形県建設業協会 建設業はこうあるべきという部分について検討し、その部分についてもっと評 価される体制をとってほしい (理由 ) 建設 業は 、災 害対 応、 地元雇 用 、町の 事業 、社 員が 参加 する 地域行 事、各団体の青年部事業など、小さな町ほど建設業の担っている部分が 大きい。災害対応、パトロールなどの協会活動への参加によって時間と 金がかかり、企業の競争力が損なわれる。災害対応や地元雇用など、地 域に貢献している企業を評価する制度としてほしい。 (2)県の改善の方向 建設業は、社会資本の整備だけでなく、地域を支える重要な活動を行なっている ことから、「災害時への支援・協力」、「公共施設の美化活動」、「工事について の地域の調整力」、「除廃雪」など、地域企業の有するきめ細やかな技術力や地域 への貢 献に ついて 、ラ ンク 評価時 の主 観点 数の加 点や 総合評 価落 札方 式など の入 札・契約制度に適切に反映する。 ○ 共同実施事業制度の創設 工事の内容によっては、「地域の企業がもつノウハウや技術」と「全国的な企 業がもつ技術力」を組み合わせた方がより品質の良い工事ができる場合も考えら れる。そのような工事については、事業を特定し、さらに品質の高い工事等を目 指す、新たな仕組み(「共同実施事業制度」)を平成20年度後半を目処に試行す る。 市町村のアンケート調査においても、建設業は、直接的に地域の社会資本の整 備を担当するだけではなく、災害時の応急対策・水防、除排雪、道路・河川・公 園等の清掃や環境整備など、地域を支える様々な役割が強く期待されている。 この よう な地 域を 支え る活 動は 、公共 施 設に関 して の、 冬季 の対 応、 災害時 の緊急対応や復旧、普段の維持管理や美化など、公共事業を推進する立場からも

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好ましいものであり、入札・契約制度においてもより地域の特性を生かしつつ品 質を確保していくために一定の配慮が必要である。 具体的には、地元企業の有するきめ細かな技術力やこのような地域への貢献、さ らには 、災 害時 の対 応な どに も配 慮して い く必要 があ る。 (「 災害 時の 支援協 力」、「公共施設の美化活動」、「工事についての地域の調整力」、「地域の特 性を生かした工事の実施」など) これらについて、入札・契約制度へ適切に反映できるよう検討する。 10 指名停止措置 (1)業界側意見 ①(社)山形県建設業協会 最低制限価格を下回った場合はペナルティを課すべきだ ②(社)山形県測量設計業協会 ダンピングする企業にペナルティとか、品確法に基づく厳しい審査をお願いし たい (理由) 1千万円の業務を35%とか4割でダンピングする企業がある。 (2)県の改善方向 指名 停止 措置に つい ては 、「談 合等 不正 の排除 」、 「安定 的な 品質 の確保 」、 「適正な市場環境の整備」の観点から要綱、運用の見直しを平成20年度の早い段階 で行なう。 指名 停止 の基準 、す なわ ち指名 停止 の対 象とな る行 為や指 名停 止期 間につ いて は、改めて検証を行い、不正や談合、さらには不誠実な行為が絶対になされないよ う徹底を図る。 指名停止の基準については、当面、指名停止期間の重複(指名停止の対象となる 行為が近接した時期に重なった場合の指名停止期間)、契約の辞退、粗雑工事、低 入札価格調査の結果、不適当と認められ契約に至らなかった場合等の問題への対応 (最低制限価格を下回った場合に判断なしにペナルティを課すことは、事業者の事 情を全く考慮しないことになり不適切という意見も全国的に議論されている)を進 めることとし、指名停止を受けた業者間で不公平、不合理が生じないように、他の 地方公共団体での処理状況を参考にしながら、公平で適正な制度の確立を目指す。 11 発注者側のスキル向上 (1)業界側意見 ①(社)山形県建設業協会 企業を適正に評価できるような検査体制と評価制度をつくる必要がある (2)県の改善方向 建設技術の躍進、高度化等に的確に対応し技術や品質に優れた社会資本を整備す

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るため 行政 職員の コン プラ イアン ス面 と技 術面の スキ ルアッ ププ ログ ラムを 策定 し、それを活用したスキル向上に努める。 総合評価落札方式導入による適正な評価や新技術、コスト縮減等の発注者におけ る業務環境において、受注者に対する技術的な指導や高い技術力が望まれている。 このため、建設技術の躍進、高度化等に的確に対応し技術や品質に優れた社会資 本を整備するため行政職員の技術開発プログラムを策定しそれを活用したスキル向 上に努める。

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