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Wide-q測定における蛋白質の構造解析の検討

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Academic year: 2021

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(1)

JAEA

J-PARCセンター:高田慎一、鈴木淳市、篠原武尚、奥隆之、

吉良弘、鈴谷賢太郎、相澤一也、新井正敏

KEK

J-PARCセンター:大友季哉

KURRI

:杉山正明

J-PARC

Wide-q測定における蛋白質の構造解析の検討

(2)

Wide-q測定

・大観

Debyeの式を使ったWide-qにおける散乱関数の挙動変化

Wide-q解析方法の開発の検討

解析法の検討

分布関数 P(r)

I(q)=S(q)XF(q)

蛋白質分子をモデルとして

RMC解析法

・水溶液中の蛋白質と水分子、

内容

(3)

検出器配置

(Materials and Life Science Facility)

MLF

・ 波長範囲 λ=0.8~8[Å] (1st フレーム) ・ 散乱角 (小角): 2θ=0.2~12.5[°], (中角): 2θ= 11.5~25[°], (高角): 2θ= 23~50[°], (背面): 2θ= 141~165[°] ・ q range : 0.003 < q < 1 .71 [Å-1] (小角) : 0.16 < q < 3.4 [Å-1] (中角) : 0.32 < q < 6.64 [Å-1] (高角) : 1.52 < q < 15.5 [Å-1] (背面)

BL15

BL14 BL16 小角 検出器バンク 超小角 検出器バンク 中角 検出器バンク 高角 検出器バンク 背面 検出器バンク 試料位置 可変型 コリメータシステム 5.39m 14.35m ディスクチョッパー T0 チョッパー

大観

q= 4π λ ⋅ sin( 2θ 2 ) t(msec) λ(Å)= 3.956× t(msec) L m

( )

t=0 物質・生命科学実験施設 階層構造の 解析に有利

(4)

Wide-qにおける蛋白質の散乱関数の挙動変化 I

・0.2 < q < 1 [Å-1]において、3種の蛋白質の散乱関数の挙動は大きくことなる。

→ 内部構造の相関の違い

shape(Guinier radius)

intramolecular structure atomic structure ( )=∑∑n i n j ij ij j i qr qr b b q I sin( ) ( ) ( )

( )

∑ = = n i i b q I q S 1 2 Debye formula. 大きな違い ほぼ等しい

myoglobin

lysozyme

40Å

40Å

40Å

β-lactoglobulin

M.Hirai. et al, J.syncrotron Rad. (2002). 9, 202-205 水溶液中でのタンパク質の散乱関数と 結晶構造解析から得られた座標データ を使った計算結果と一致。

Xray

(5)

Wide-qにおける蛋白質の散乱関数の挙動変化 II

dimer (AD) dimer (AC) dimer (AB) PDB:2AKQ pH3.0以下 モノマー pH3.5〜5.2では、8量体を形成(2量体X4個会合) pH5.5〜7.0では2量体、
等電点はPH4.2 ・腸管内において、ビタミンA(レチノール)を輸送する機能 X線の構造解析では、3種類の2量体が見つかっている。 → 水溶液中では?

(6)

Wide-qにおける蛋白質の散乱関数の挙動変化 III

酸素が結合

R. Scheneider Eur. J. Biochem.20 (1971) 179-182

Xray

neutron

・ 4量体(α2β2)の分子量は約64,500 ・ 血液中に存在する赤血球の中にあるタンパク質 ・ 酸素分子と結合(酸素運搬) Rg Oxy > deoxy Wide-q測定において、顕著な挙動変化を観測

(7)
(8)

散乱関数の解析(分布関数)

Distance distribution function.

小角散乱

I q

( )

= 4πr

( )

r sin qr

( )

qr 0 ∞

dr

P r

( )

γ( )r = ρ( )r ∗ρ( )−r 原子(散乱長)の 平均密度分布 γ( )r = 1 2π2 0 I q( ) ∞

sin qr( ) qr q 2 dq P r

( )

= r

( )

r

全散乱

実空間へ(逆フーリエ変換)

Debye and Bueche (1949)

動径分布関数:RDF

(Radial Distribution Function)

I q

( )

= Nb2 1+ 4πr0

(

g r

( )

−1

)

sin qr

( )

qr 0 ∞

dr ⎧ ⎨ ⎩ ⎫ ⎬ ⎭

( )

(

( )

) ( )

dr qr qr r g r q S = +

∞ − 0 0 2 sin 1 4 1 π ρ g(r):2体分布関数 ρ0 =N/V:数密度 g r

( )

= 1+ 1 2π2ρ0

(

S q

( )

−1

)

sin qr

( )

qr q 2 0 ∞

dq

( )

(

g

r

)

r

RDF

=

4

π

2

ρ

0P r( )= r 2 2π2

(

S q( )−1

)

sin qr( ) qr q 2 0 ∞

dq= r0

(

g r( )−1

)

= r2 ρ r ( )−ρ0

(

)

Qρ( )r0⋅ g r( )

( )

(

)

(

( )

) ( )

q dq qr qr q S r g − =

∞ − 0 2 2 0 sin 1 2 1 1 π ρ

( ) ( )

2 nb q I q S = ( )r dr C=

ρ 配位数 ρ0 =N/V:数密度 60Å 球状粒子の場合、対象的な分布

(9)

分布関数による評価(逆フーリエ変換したq範囲依存性)

Helix structures of myoglobin

β-sheet structures of β-lactoglobulin

(10)
(11)

10[Å]

3.3[Å]

最蜜充填したモデル粒子の散乱関数

30[Å] I q

( )

= bibjexp(iqrij) j n

i n

= bibj sin(qrij) qrij j n

i n

Debye formula b= 1 [fm]:(10-15[m]) :const. scattering length

hiera

rchica

l stru

cture

configuration q< 0.2[Å-1] close-packing of sphere

for the general SANS

30[Å]

S q( )= I q( ) bi2

( )

i=1 n

rij : atomic distance configuration

(12)

小角領域における形状構造解析

I q( )= 4π ρ( )r sinqr qr r 2 dr 0 R

⎡ ⎣ ⎢ ⎤ ⎦ ⎥ 2 = 4πR3 3 ⎛ ⎝ ⎜ ⎞ ⎠ ⎟ ( )ρ 3 q3R3(sinqR− qRcosqR) ⎡ ⎣ ⎢ ⎤ ⎦ ⎥ 2

R

10[Å]

3.3[Å]

30[Å]

hiera

rchica

l stru

cture

configuration ρ=

b V = 169 V S q( )= I q( ) bi2

( )

i=1 n

ρ=

b V q< 0.2[Å-1]

For the general SANS

configuration

intramolecular structure

close-packing ・・of sphere

R=13.34[Å] by fiiting

球の散乱関数

(13)

10[Å]

3.3[Å]

hiera

rchica

l stru

cture

configuration intramolecular structure Intra-atomic structure close-packing ・・of sphere

S(q)⊗F(q) による散乱関数再現I

30[Å]

S q( )= sin(qrij) qrij j n

i n

F q( )= 3 q3R3(sinqR− qRcosqR) ⎡ ⎣ ⎢ ⎤ ⎥ N=13 b=13[fm] (R=4.25[Å]) I q

( )

= Nb

( )

2⋅ S q

( )

⊗ F q

( )

Debye formula

Sphere

(14)

10[Å]

3.3[Å]

hiera

rchica

l stru

cture

close-packing ・・of sphere

S(q)⊗F(q)による散乱関数再現II

30[Å]

S q( )= sin(qrij) qrij j n

i n

S q( )= I q( ) bi2

( )

i=1 n

structure factor form factor F q

( )

= bibj sin(qrij) qrij j n

i n

I q

( )

= Nb

( )

2⋅ S q

( )

⊗ F q

( )

(15)

粗視化した場合のlysozymeの散乱強度の再現性

S q( )= sin(qrij) qrij j n

i n

F q( )= 3 q3R3(sinqR− qRcosqR) ⎡ ⎣ ⎢ ⎤ ⎥ 各アミノ酸の中心(黒点)から 計算した結果。

lysozyme

I q( )= bibj exp(iqrij) j ni n ∑ = bibj j ni nS q( )⊗ F q( ) coordinates of

atom obtained from PDB

I q

( )

= bibj sin(qrij) qrij j ni n

S(q)⊗F(q)

・数種類の蛋白質でhigh-q領域の散乱関数 ほぼ等しい ・隣接する数個のアミノ酸で散乱関数は再現 するのか?

(16)

各アミノ酸の形状因子F(q)

(in lysozyme)

S(q)

q[Å

-1

]

q[Å

-1

]

12 11 7 8 14 2 2 12 6 1 8 2 3 2 2 10 7 3 6 6

(17)

S(q)

q(Å

-1

)

q(Å

-1

)

単に個々のアミノ酸の平均の形状因子F(q)を平均しただけでは、

high-q領域の散乱関数を再現しない。

20種類のアミノ酸の平均の形状因子F(q)

(18)

myoglobin

1本のヘリックスのみを取り出し 散乱関数を計算 I q

( )

= Nb

( )

2⋅ S q

( )

⊗ F q

( )

8個のアミノ酸の

平均

F(q)

S q( )= sin(qrij) qrij j n

i n

アミノ酸の重心位置

S(q)⊗F(q)による散乱関数の再現(ヘリックス構造の散乱関

数)

0.9<q<3[Å-1]の範囲では合致してないが Low-q側とhigh-q側では良く一致している。 隣接するタンパク質の相関を組み込んだF(q) が有効なようである。 タンパク質では? 隣接するタンパク質の相 関を組み込んだF(q) が有効なようである。 良く一致

(19)

C* N CN C* C N N C* C N C C* N C* C C* C* C N C* C N C* C C C* N C N Lys Val Phe Gly Arg Cys Glu Leu Ala

アミノ酸1つ

アミノ酸2つ

アミノ酸3つ

アミノ酸4つ

アミノ酸5つ

隣接するアミノ酸から計算したF(q)

(20)

分子中の全アミノ酸のS(q) の平均

タンパク質におけるS(q)⊗F(q)による散乱関数

structure factor form factor

( )

q F I q

( )

= Nb

( )

2 ⋅ S q

( )

⊗ F q

( )

各アミノ酸だけではhigh-qを合わすのは

難しい(分子量の比較的小さいので?)

隣接するアミノ酸でF(q)を計算

(21)

I q

( )

= Nb

( )

2⋅ S q

( )

⊗ F q

( )

structure factor form factor アミノ酸2つ アミノ酸3つ アミノ酸4つ アミノ酸5つ

タンパク質におけるS(q)⊗F(q)による散乱関数

この手法をRMC解析法に使用する際の、散乱関数構築に使えないか?

(22)
(23)

PDBデータとの比較(SUPCOM)及び小角RMCの再現性

D

max 10回程度ソフトを実行し 得られたモデルの向きを重ね 合わせ平均化して代表的な モデル構造として抽出。 Dmaxを直径とする 探査空間を決める 改良型(藤澤氏@spring8) 平均モデル構造を 約10%大きくした 空間を探査空間とし再度散乱曲線に 対してモデルを構築する。

小角RMCの再現性

毎回、全く同じ形態は得られない。

SUPCOM

結晶構造解析により得られた座標データ (PDBデータ)とRMC解析により得られた データを比較するソフト。 現在開発中のRMC解析の結果 今後、拘束条件を増やして改良を進める

(24)
(25)

希薄水溶液中の孤立蛋白質粒子の解析

希薄水溶液中の孤立蛋白質粒子の形態を知りたい

=

左図の様なデータ処理において、蛋白質の 体積分程度の溶媒を過剰に引いている。 水溶液 溶媒 Svergunグループの考え方 蛋白質

実際のデータ 水分子 束縛水 (電子密度がbulk水より約10%高い) I S

( )

= Aa

( )

S −ρsAs

( )

S +δρbAb

( )

S 2 Ω : 真空中の蛋白質粒子の散乱振幅 Aa

( )

S : 蛋白質粒子の排除体積分の散乱振幅 As

( )

S

さらに、束縛水の寄与を考慮する。

蛋白質 水分子 ρs : バルク水の散乱長密度(電子密度) ρb : 束縛水の散乱長密度(電子密度) δρb =(ρb −ρs) : 散乱長密度(電子密度)の差 : 束縛水層の散乱振幅 Ab

( )

S ρs δρb Ab

( )

S Aa

( )

S As

( )

S

(26)

蛋白質と(蛋白質+水和水)の広域空間の構造因子の変化

蛋白質

水和水

形態 分子内部 原子レベル

タンパク質+水和水の散乱関数

(27)

lysozyme Water total Num.of atom 1961 251x3 2714 Num. of Amino groups 129 129 Num.of hydrogen 960 502 1462 ( 1IO5.pdb )

lysozyme

(1)

H:696

,

D:766

(2)

H:773

,

D:689

(10%)

(3)

H:888

,

D:574

(25%)

(4)

H:1003

,

D:459

(40%)

(5)

H:1079

,

D:383

(50%)

(6)

H:1207

,

D:255

(67%)

(7)

H:1309

,

D:153

(80%)

(8)

H:1462

,

D:0

(100%)

replacement ratio

of D2O

hydration water

I Q

( )

= bibj sin(qrij) qrij j n

i n

+ σinc ii n

Debye Function

Other Atoms, C:613、N:193、O:436、S:10.

H2 O ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ D2 O

(28)

水和水、溶媒を含めた散乱関数

の挙動

(a) (b) (c)

(d) (e) (f)

(g) (h) (i)

(a)リゾチーム(●:1961個)、(b) (a)+水和水(251個のD2O)、(c)~(i) (b)+D2O溶媒 (酸素:●、水素:●) R(半径) (a) 17.626 (b) 19.612 (c) 20.932 (d) 24.194 (e) 26.809 (f) 28.973 (g) 32.466 (h) 37.69 (i) 40.385 約650個づつ D2Oを増やした H2OとD2Oの座標データ:小原氏(spring8)により提供 I(q)

(29)
(30)

C* N C N C* C N N C* C N C C* N C* C C* C* C N C* C N C* C C C* N N C Lys Val Phe Gly Arg Cys Glu Leu Ala Met 1番目 H2 N—C*—C—N—C*—• • • —C —N—C*—COOH = O —H —H —H — H —H = O — R1 R2— R3— 2番目 • • • n番目アミノ酸 ポリペプチドの構成 ペプチド結合 C*- C*距離 C-N 距離 N-C*距離 C*-C 距離

アミノ酸間のペプチド結合

(31)

まとめ、今後の課題

SvergunらのATSASは、測定データ処理からRMC解析まで充実しており、初めて

のUserでも使いやすく工夫されていた。Hi-SANSグループでも検討していきたい。

SvergunのRMC解析では、q<1[Å

-1

] の小角領域までしか対応していない。

• 再現性の問題はある。

改良点

High-q領域のデータまで使う。

複数の散乱関数からRMC解析を行なう。(HD置換、X線と中性子のデータ)

RMCの改良点

・アミノ酸の散乱長密度を使用する。

・文献値各アミノ酸の大きさ(体積)を利用する。

・原子のイオン半径などを利用する。

・各アミノ酸の形状因子を考慮し、よりhigh-q領域に対応できれば

分子間内部、2次構造(ヘリック、βシート)などの相関も積極的に解析したい。

• バルクの水分子配置座標(小原氏・@spring8 提供)を用い、束縛水及び溶媒の寄

与を考慮した解析法を確立。

• 多数の散乱関数( HD置換)やSAXSと併用し、複数の散乱関数に対してRMC解析

を行なうことにより、構造の決定精度を向上させる。

参照

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