Japanese Society for Engineering Education
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for Engineering Eduoation
(08)
−
L学 教 育に関 するGood Prac†ice−
1講演 番 号 : 4
−
103悶 題 解 決 型 演 習
の
導
入
と
そ
の
効 果
一
教育
GP
「工学 教
育 を支
える
「数 学
力
」養 成
プ
ログ
ラ ム」 の取組 と
し て一
IntroduGing
the
Problem
Solving Exercise
andits
Effect
for Mathematics in
Engineering
−
From
Education
GP
Program for DeveIoping Mathematical Ability
in
Engineering
一
O
伊
藤
浩 行
※1Hiroyukl
ITO
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田清
※2Kiyoshl
YOSHIDA
西 野 芳 夫
※ 2Yoshio
NISHINO
キー
ワー
ド1 工学,
工業,
教 育Keywords
:Engineering
,
lndustry
,
Education
1
.
は じ めに教 育
GP
採択取 組で ある 「工学 教 育 を 支 える 「数 学 力」養 成プロ グラム 」1)の 目的は、
社 会 か ら工学部 卒 業 生 に 求 め ら れて い る柔 軟な問題解 決 能力 を 養 成 す るべ く、
工 学系 数 学 基 礎 学 力 とそ れ を 自在に工 学に応 用 す る こ と が 出 来 る 「数 学 力」 が十分に保証 され た学生を 育て る こ と である。
その 中心的 施 策の一
つ とし て、
「数 学 力」 を 養i
成 するた めの 統 合 的 授業で あ る問 題解決 型 演 習の 導入 があ る。
本 講 演で は、
2009 年 度よ り 工学部 機 械 材 料系お よ び電気電 子シ ス テム 情 報 系の一
部 学生 に 対 して試 行 した 問 題解決 型演 習につ い て報 告 を 行 う。
工学に お い て数 学は 「道具1 で あ り
「論 理 的 思考の 要」 で も ある
。
工学系分 野に携わ るもの に とっ て数 学 の 学 力 を備えてい るこ とは 必須要件であ る と と も に、
そ れ ら蓄積 され た 数 学 基 礎 学 力 を 実際の 工学 問題 の解 決に 自 在 に 活 用できる 「数 学 力」 を身につ けてい るこ と が必 要とされて い る。
ま た、
蓄 積 型 科 目 で あ る数 学 におい て学 習 意欲 を 持 続 させ る た め に も、
何 が どの よ うに 工学の 現 揚で応 用 され、
どれほ ど 「要」 と して役 立っ てい るか を 認 識 す るこ と が 重 要である。
こ の よ うな背 景か ら、
実際の 工 学 問題 を解 決す るプ ロ セス を数 学教育の視点 か ら 見て、
体 験 的に学 習 する ことは非常に意 義のある こ と であ る。
2
.
問 題 解 決 型 演 習とは ?一
般に 工学の諸 問題 を解 決 する 揚合に1.
問 題の モ デル化 2.
モデル 化 さ れ た 問 題 を 数 学に翻訳3 .
数 学の 問 題 とし て解 決4 .
元の問 題に翻訳 し て解決 とい っ た 道 筋 を た どる。
こ の プロ セス を、
工 学 部 に おい て学 習 する数 学 基 礎科 目群の み の 蓄 積で 体験 可 能 な 「ト イ モ デ ル (Toy
※1 広島 大 学 大 学 院工学 研 究 院 情報部門 ※2広 島大 学 大学 院工学研 究院 電 気 電子シ ス テム 数 理 部 門 Mode1 )」 を通 じ て体験 的 学習を し よう とい うのが 問 題 解決 型 演 習である。 トイモ デル と は言っ て も 実 際 に 用 い ら れてい る 手 法 を 簡 略化 した もの であり決し て架空 の もの で はない 点に 注意し て お く。
更 に こ の問 題 解 決 型演 習の特 徴 的な点は、
問 題解決 プロセ ス を受 講 学生 の 少 人 数 グルー
プに水 先 案内 人(スー
パーTA
)たる大学 院 博士課 程 後 期 学 生 を含ん だ形で、
学生 同士の 議 論に よっ て 問題 を解決 して もらい プ レゼン テー
シ ョ ン を 行 う とい う数 学の 授 業と し て は非 常 にユ ニー
クな 方 法 を とる点であ る。
工学で は しば しばチー
ム ワー
クが大 切 であ り、
互い の 得手 不 得 手を補い なが ら チー
ム と して 問題解決に 至 るプロセ ス を体験 する こ とは、
数 学 基 礎 学 力の修得 と 並 んで大 変 重要なこ と であ る。
こ の ような問題解 決型 演 習 を 行 うに際し
、
最 も困難 な 点 は 教 材 開 発である が、
工 学専 門 教 員 と数 学 専門教 員 との 議 論の 積 み 重ねに より、
また純 粋 数 学研 究 者 や 応 用 的数学 研 究者 等に よる 議 論 も 交 え、
学 生の少 ない 数 学知 識のみで解 決可能 な 問題の 開 発を行っ た。
3.2009
年度試行内容2009 年 度 初め て の試行 に 際し教 材で扱う話 題 を 以 下の もの と し た
。
1
.
フー
リエ 解析か らサン プ リン グ 定理 を中心 と して 2.
応 用線形代 数か らCT
ス キャ ン の原理3.
非 線 形2
階常微 分方程式か ら自励 系の解 析4.
線 形 微 分 方程式と線形シ ス テム5.
ベ ク トル解 析の 応 用 として最適化 問題 そ れ ぞ れに工夫を凝らし た課 題 を 用 意 し た が、 全体の ポ イン ト と しては 以 下の5
点が挙 げら れ る。
・
課 題 は 現 実の 工 学 問 題の ト イモ デル と し、
解決に 必要な数 学は これ まで学習 し てきたもの のみ を 用 い る。・
あ らか じめ 話 題 に関 連し た 数 学の 復 習 と課題への 応用につ い て簡 単に講義を行 う
。
・
学生の希望を 基 に 1 グルー
プ を 学 生5
か ら6
人 程 〔仕 )L,本一
「 学 教 育 協会 [4成22年 蔓 1学・
工裳教 育F
究講 演 会r背演 庠 文集70
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