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クリアランスレベル測定装置(CLALIS) の開発と合理的なクリアランス判断手法の提案

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Academic year: 2021

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主要な研究成果

背 景

放射性物質として取り扱う必要のないレベルを区分するクリアランスレベルの確認方法については、基本的 な考え方が国で検討されてきたが、その詳細な方法については、平成 17 年 8 月に発行の日本原子力学会の学会 標準「クリアランスの判断方法: 2005」に定められた。この学会標準を策定するにあたっては、クリアラン スレベル相当の低い放射能濃度の放射性物質を高い信頼性で測定し、また、測定結果や評価結果の不確定性に 対して、過剰な裕度を設けることなしにクリアランス判断できる合理的な考え方が求められていた。

目 的

金属廃棄物中のクリアランスレベル相当の放射能量を、高精度かつ人的要因によらず自動測定できる測定装 置を開発するとともに、Co-60 や Cs-137 のような測定対象核種の測定誤差と、測定対象核種とそれ以外の核種 の組成比を評価する時のばらつき誤差の 2 つの不確定性を適切に考慮し、合理的にクリアランス判断できる手 法を提案する。

主な成果

1.電中研式クリアランスレベル測定装置(CLALIS)の開発

電中研式クリアランスレベル測定装置(Clearance Automatic Laser Inspection System, CLALIS)を開 発した。(図 1)本装置は、レーザーを用いた 3 次元形状計測技術と 3 次元モンテカルロ計算(金属廃棄物か ら検出器までのγ線の発生・移動を確率的に計算するコード)技術を活用することにより、高精度な測定を 可能にし、従来不可能だった完全な自動測定の実現により、測定結果から人的要因による誤差を取り除いて いる。 2.CLALISの性能評価 約 260 ケースの形状・配置の異なる模擬金属廃棄物に対して測定性能試験を実施した結果、CLALIS は、± 20 %以内の精度で測定が可能であることがわかった。(図 2)また、この結果を用いて、CLALIS の 検出可能な放射能下限値を調べた結果、Co-60 で約 100Bq、Cs-137 で約 240Bq の極低レベルの放射能まで検 出可能で、クリアランスレベルだけでなく、表面汚染密度基準の同時確認も可能なことが明らかになった。 3.合理的なクリアランス判断手法の提案 クリアランス対象の核種のうち、測定が困難な核種については、例えば、測定した Co-60 の量から、あら かじめ決定した組成比を用いて評価することになるが、確率論的なアプローチを用い、組成比に対して許容 できるばらつきの上限を決め、その範囲内であれば、測定や組成比の不確定性を見込んでクリアランスレベ ルを切り下げて運用する必要がないと判断できる手法を学会標準に提案して採用された。(図 3)また、こ の考え方の適用に必要となる確率分布計算コードを開発・検証し、当所の web サイトから無償公開した。

今後の展開

今後は、金属廃棄物だけに適用可能な CLALIS を、天然放射能を含むコンクリート廃棄物にも適用できるよ うに天然放射能起源のγ線の寄与分を差し引く手法の開発に着手し、測定対象の拡張をはかる予定。 主担当者 原子力技術研究所 放射線安全領域 上席研究員 服部 隆利 主任研究員 佐々木 道也 関連報告書 「電中研式クリアランスレベル測定装置CLALISの開発」電中研総合報告:L01(2005年4月) 「測定誤差と核種組成の不確定性に対するクリアランスレベル検認の安全裕度の考え方」 日本原子力学会和文論文誌 Vol.3、No.4、pp363-368(2004 年 12 月) 84

クリアランスレベル測定装置(CLALIS)の開発と

合理的なクリアランス判断手法の提案

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5.原子力発電/原燃サイクル

85 図1 電中研式クリアランスレベル測定装置(CLALIS) 2 .0 1 .5 1 .0 0 .5 0 .0 250 200 150 100 50 + 20 % -20 % Co-60 Cs-137 1 1 0 1 0 0 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 核種組成比に基づくクリアランス判断へのCo-60の寄与度 限 上 の き つ ら ば る す 対 に 比 成 組 1核種 2核種 3核種 4核種 図3 組成比のばらつき誤差の上限の考え方(簡易法の例) Co-60 以外 の核種数 γ線測定部 形状・重量測定部 レーザースキャナー Co-60 の寄与度が大きい時は、組成比に大きなばらつき誤差が許容できる 図2 CLALISの測定精度 ±20%の精度で測定可能

参照

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