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脳卒中リハビリテーション患者の退院先決定に影響する因子の研究多重ロジスティックモデルによる解析

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Academic year: 2021

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542 第46巻 日本公衛誌 第7号 平成11年7月15日

脳卒中リハビリテーション患者の退院先決定に影響する

因子の研究

多重ロジスティックモデルによる解析

コ ン ド ウ カツノリ 近藤 克則 アダチ モ ト ア キ 安達 元明 目的 リハビリテーションを受けて退院した脳卒中患者を対象に,自宅退院を促進または阻害す る因子とその重み(オッズ比)を明らかにする。 対象・方法 対象は,脳卒中発症後30病日以内に千葉県内のF病院に入院し,30日以上在院し, 1993年1月から95年3月までに生存退院した126人(平均65.9歳,平均発症後入院病日第6.7 病日,平均在院日数79.7日,脳出血37人,脳梗塞89人)である。退院先は,自宅と長期療養 施設の2群とし,退院先決定に影響する因子として,①年齢,②性別,③病型,④機能障害 (退院時下肢麻痺の程度),⑤能力障害(Barthel Index)の5項目に,社会経済的因子として ⑥生活保護受給の有無,⑦同居家族数,⑧実際に介護にあたれる家族数(「介護力」)を加え た8項目とした。退院先を目的変数,年齢以下の8因子を説明変数としてロジスティック回 帰分析を行った。 結果 1. 自宅に退院したものは98人(自宅退院率77.8%),長期療養施設に退院した患者は28 人(22.2%)であった。  2. 自宅退院群は長期療養施設群に比べ,平均年齢が若く(64.8歳vs70.3歳),下肢麻痺 が軽度で,Barthel Indexは高く,家族数は多く,介護力も高かった。  3. 多重ロジスティックモデルによる解析では,有意に影響した因子(オッズ比)は,① BarthelIndexが高く(1.36),②家族数が多く(1.84),③介護力が大きい(1.94)と,自宅 退院を促進し,一方,④病型が出血(0.39),⑤生活保護受給(0.04)は自宅退院を阻害し た。 結論 脳卒中患者が自宅に退院するには,医学的因子では能力障害の重症度を表すBarthel in-dexと社会経済的因子では介護力が影響していた。脳卒中病棟やそこで早期にリハビリテー ションを行い退院時の能力障害を軽くすること,社会的介護サービスの拡充などで介護力を 向上させることにより,自宅退院する者は増加すると思われる。

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