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A further study on a disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics in APC1638T mice

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Academic year: 2021

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Title

A further study on a disturbance of intestinal epithelial cell

population and kinetics in APC1638T mice( 内容と審査の要旨

(Summary) )

Author(s)

WENDUERMA

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学) 甲第1151号

Issue Date

2021-03-25

Type

博士論文

Version

none

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/81560

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名 ( 本 籍 ) WENDUERMA (中華人民共和国) 学 位 の 種 類 博 士(医学)

学 位 授 与 番 号 甲第 1151 号 学 位 授 与 日 付 令和 3 年 3 月 25 日

学 位 授 与 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 A further study on a disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics in APC1638T mice

審 査 委 員 (主査)教授 國貞 隆弘

(副査)教授 原 明 教授 清水 雅仁

論 文 内 容 の 要 旨 【緒言】

Adenomatous polyposis coli (APC) は大腸癌抑制遺伝子として知られている。APC タンパク質に はいくつかの機能ドメインがあり,そこに様々なタンパク質が結合し,APC の多彩な機能が生じると 考えられている。APC1638T/1638T変異マウス(APC1638T マウス)は APC の C 末端が欠損した変異 APC タン

パク質を発現する。APC1638T マウスでは腫瘍は発生せず,APC+/+mice (WT マウス)と同じく天寿をま

っとうするため,成体を用いた解析が可能である。本研究では,以前から知られている腸絨毛の伸長 を引きおこす APC1638T マウス腸上皮の恒常性異常を追究した。 【対象と方法】 8-12 週齢の APC1638T マウスと WT マウスを以下の実験に用いた。 ① 体重および小腸の長さ(十二指腸∼回腸)を測定し,小腸組織のヘマトキシレン•エオジン染色切片 を顕微鏡で観察した。 ② 24 時間で食べた餌の量と体重増加率を算出した。 ③ 血中アミラーゼ,リパーゼ,グルコース,総コレステロールの量を検査した。 ④ 腸幹細胞系(Lgr5 陽性幹細胞,Bmi1 陽性幹細胞,CD133/prom1 陽性前駆細胞)を,それぞれのマー カーにより免疫染色した。細胞増殖マーカーである Ki-67 の免疫染色によって,増殖細胞を検出 した。腸幹細胞恒常性に関連しているシグナルである,Wnt/β-catenin シグナル,BMP シグナル, MAPK シグナル,hippo-YAP-TAZ シグナル,Notch シグナル,Hedgehog シグナルの状態を,ウエス タンブロッティング法と RT-PCR 法で調べた。

⑤ Glycoprotein 2(GP2)免疫染色により,空腸と回腸の microfold cells(M 細胞) を検出した。RT-PCR 法を用いて M 細胞のマーカー遺伝子である Gp2および M 細胞の分化に関連する遺伝子である

Marcksl1とSpibの空腸における mRNA の発現レベルを調べた。

⑥ Cleaved caspase-3 を用いてアポトーシス細胞を精査し,RT-PCR 法でアポトーシス制御に関与す るBcl2,Bax遺伝子の mRNA 発現レベルを確認した。

⑦ 免疫染色により E-cadherin の局在を観察し,ウエスタンブロッティング法を用いて E-cadherin タンパク質の発現量を調べた。さらに,Cleaved caspase-3 と E-cadherin を二重免疫染色し,ア ポトーシス細胞と E-cadherin 発現との関連を詳細に追究した。

【結果】

(3)

-絨毛長が有意に伸長していた。十二指腸と回腸の陰窩-絨毛長には有意差はなかった。 ② APC1638T マウスの食物摂取量と体重増加率は,WT マウスと比べて差がなかった。

③ APC1638T マウスの血中アミラーゼ,リパーゼ,グルコース,総コレステロール値は WT マウスと 比べて有意差を認めなかった。

④ APC1638T マウスの腸幹細胞系である,Lgr5 陽性幹細胞,Bmi1 陽性幹細胞,CD133/prom1 陽性前 駆細胞の数は WT マウスと比べて有意差がなかった。APC1638T マウスの空腸における Ki-67 陽性 細胞の数は,WT マウスと比べて有意差がなかった。さらに,APC1638T マウス空腸では Wnt/β-catenin シグナル,BMP シグナル,MAPK シグナル,hippo-YAP-TAZ シグナル,Notch シグナル, Hedgehog シグナルの変化は認められなかった。

⑤ APC1638T マウス空腸では,WT マウスと比べて,絨毛 M 細胞の数は有意に多かった。Gp2とSpib

の mRNA 発現レベルは有意に高かったが,Marcksl1の mRNA 発現レベルは WT マウスと比べて差が なかった。WT マウスと APC1638T マウスの回腸に絨毛 M 細胞は存在しなかったが,パイエル板 M 細胞が観察された。APC1638T マウス回腸のパイエル板 M 細胞は WT マウスと比べて有意に少なか った。

⑥ APC1638T マウス空腸では,絨毛先端の Cleaved caspase-3 陽性細胞は WT マウスと比べて有意に 多いが,Bcl2とBaxの mRNA 発現レベルに有意差はなかった。 ⑦ APC1638T マウス空腸では,E-cadherin の発現と局在は WT マウスと比べて差はなかったが,絨毛 先端の脱落しかかっているアポトーシス細胞の側面の E-cadherin の染色性は WT マウスと比べて 強かった。 【考察】 APC1638T マウスの小腸上皮細胞の増殖と分化に関連している主なシグナル系を調べた結果,その 活性に異常を認めなかったが,空腸の絨毛 M 細胞が有意に多く, M 細胞分化因子であるSpibの mRNA 発現レベルも有意に高かった。従って,APC1638T マウス空腸では M 細胞の増殖・分化が促進している 可能性がある。APC1638T マウスでは絨毛先端の脱落しかかっているアポトーシス細胞の側面の E-cadherin の染色性は WT マウスと比べて強く,絨毛先端アポトーシス細胞の脱落抑制が起こっている 可能性がある。 【結論】 APC1638T マウス空腸では M 細胞の分化促進と絨毛先端アポトーシス細胞の脱落抑制が腸絨毛の伸 長に関係している可能性が示唆された。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

申請者 WENDUERMA は,大腸癌抑制遺伝子 APC 変異マウス(APC1638T マウス)の特性を利用して 消化管細胞の恒常性に関する APC 遺伝子の機能を解析した。APC1638T マウスの生育状態に異常はな く,小腸以外にも空腸の絨毛の伸長が認められた。腸管細胞の増殖・分化に関する調べた限りのシグ ナルは正常であったが,絨毛 M 細胞の分化因子の発現上昇を伴った M 細胞数の増加が観察された。絨 毛先端部のアポトーシス細胞数も E-cadherin の発現増強に伴って増加しており,これらが腸絨毛の 伸長の原因と予想された。以上の成果により,申請者 WENDUERMA が博士(医学)にふさわしいと認め る。 [主論文公表誌]

Wenduerma,Nami O.Yamada,Tuya Wang,Takao Senda: A further study on a disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics in APC1638T mice.

Medical Molecular Morphology (in press) doi:10.1007/s00795-020-00279-x

参照

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