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へき地における中学生と親の生活意識(2)

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(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

へき地における中学生と親の生活意識(2)

著者 滝野 千春, 今井 靖親, 藤田 正

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

巻 13

ページ 85‑101

発行年 1977‑03‑25

その他のタイトル A Study of High School Pupils' and Their Parents' View of Life in Remote Mountain Village (2)

URL http://hdl.handle.net/10105/6365

(2)

へき地における中学生と親の生活意識*(2)

滝野千春・今井靖親・藤田 正榊

       て心理学教室)

日       的

 本研究は、昨年、奈良県吉野郡上北山村 上北山中学校生徒とその両親を調査対象としておこ なった研究(滝野・今井・藤田 1976)にひき続き、今回は同郡下北山村 下北山中学校とその 両親を調査対象として、いわゆる「へき地」における中学生と親の生活意識を比較・検討し、そ の特徴を明らかにすることを目的としておこなわれた。

方       法

 調査対象 表1に示したように、今回の調査対象は、奈良県吉野郡下北山村 下北山中学校の 生徒129名とその父母86名、合計215名であった。

      表1. 調 査 対 象 中学生 男子

女子

65 64 129

39 47 86

 父母の総数が少ないのは、調査用紙の回答者欄に「父」または「母」の表示のなかった者(30 名)を集計対象から除外したためである。

 調査項目 表2に調査用紙(両親用)を示した。項目1から項目10までは、「青少年の連帯感 などに関する調査」 (総理府青少年対策本部 1971)における「家庭」、「学校」、「地域社会

」、「国家」、「人生観」、「生活態度」などの質問項目を参考にして作成した。また、項目11 は、橋本・金井(1971)より、中学校の指導要録における「行動および性格の記録」を参考に作 成した。

* AStudyofHighScboo1Pupils andTheirParents ViewofLifein

   Remote Mountain Vi11age(2)

**  Chiharu Takino,Yasucbika Imai,Tadashi Fujita

    (Department of Psycllology,Nara UIliveI−sity of Ed1』cation,Nara.)

       一85一

(3)

表2.調査用紙(両親用)

お  願  い

 この調査は、家庭、学校、地域社会などについて、中学生、父親、母親それぞれに意見を伺い、今 後の教育に役立てるためのものです。調査の結果は統計的にまとめるだけですので、ありのままの御 意見をお間カ・せください。どうぞよろしくお願いします。

       奈良教育大学心理学教室

お答えいただく方………父( 歳)、母( 歳)(どちらかにOをつけて下さい)

1.

2.

3.

4.

 あなたは、どのような父親が望ましいと思いますか。1つだけ選び○をつけて下さい。

イ.仕事や社会のことに専念する父

口.どちらかといえば、家庭生活よりも仕事を大切にする父 ハ.どちらかといえば、仕事よりも家庭生活を大切にする父 二.家庭生活を何よりも大切にする父

 あなたは、どのような母親が望ましいと思いますか。1つだけ選びOをつけてください。

イ.仕事や社会のことに専念する母

口.どちらかといえば、家庭よりも仕事を大切にする母 ハ.どちらかといえば、仕事よりも家庭生活を大切にする母 二.家庭生活を何よりも大切にする母

 あなたのお子さんに、将来どんなことをしてほしいと思いますか。次の中から2つ選び、Oをつ けてください。

イ.経済的に助ける      口.立派な人になって親を喜ばせる ハ.親の気持ちを理解する       二.親に心配をかけないようにする

 あなたのお子さんに、学校で何を得させたいと思いますか。次の中で特に大事なものを1つだけ 選び○をつけてください。

イ.職業に役立っ技術や知識       口.教養やものの考え方

ハ.仕事や結婚のための学歴      二.心を打ちあけて話せる友人や先生

◎ その他にあれば書いてください。

5.あなたは、今住んでいるところが好きですか。あてはまるものにOをつけてください。

 イ.好き   口.少し好き   ハ.あまり好きでない   二.きらい

6.今、住んでいるところで、あなたの気持ちに合うものには○、合わないものには×をっけてくだ  さい。 (全部に○か×をつけてください〕

 イ.生活が便利である         口.空気がきれい  ハ.人の気持ちがあたたかい       二.物価が安い

 ホ.自然に恵まれている        へ.人とのつきあいに気をつかう 7. これからも、今のところに住んでいたいと思いますカ)。

一86一

(4)

 イ.住んでいたい    口.よそに移りたい    ハ.どちらでもよい

8.今の日本の社会について、次の中で特にあてはまるものを2っ選び○をつけてください。

 イ.社会のしくみがきまりきっている    口.若者の意見が反映されない  ハ.正しいと思うことが通らない       二.国民の意見がまとまっていない  ホ.貧富の差がありすぎる         へ.まじめなものがむくわれない  ト.風俗が乱れている

9.人のくらし方について、いろいろな考え方がありますが、次の中で一番よいと思うものに1つだ  け○をつけてください。

 イ.いっしょうけんめい働き、倹約して金持ちになる。

 口.まじめに勉強して名をあげる

 ハ.金や名誉を考えずに、自分の趣味にあった暮し方をする  二.その日その日をのんきにくよくよしないで暮す

 ホ.世の中の正しくないことを押しのけて、どこまでも清く正しく暮す  へ.自分自身のことを考えずに、国家社会のためにすべてをささげて暮す

1O.あなたは、どんなときに生きがいを感じますか。次の中からあてはまると思うものを2っ選び○

 をつけてください。

 イ.社会のために役立つことをしているとき

 口.仕事にうちこんでいるとき       ハ.家族といるとき

 二.スポーツや趣味にうちこんでいるとき   ホ.友人や仲間といるとき  へ.他人にわずらわされず、.一人ているとき

n.あなたのお子さんは、どんな人になってほしいと思いますか。次の中から3つ選び、○をつけて  ください。

 イ.健康や安全に気をつけ、規則正しい生活をする人  口.自分の意見をはっきり述べ、自分で考えて行動する人  ハ.仕事に誠意を示し、言ったことやしたことには責任をもつ人  二.やろうとしたことは困難にくじけず最後までやり通す人  ホ.進んで新しい考えや方法を生みたそうとする人

 へ.一時的な衝動を抑え、見通しをもって行動する人 ト.相手の立場を理解し、自分とちがう意見も尊重できる人 チ.みんなのためにすすんで意見をまとめたり、計画したりする人

リ、みんなを信頼し、互いに助け合うことができる人 ヌ.自分の好き嫌いや利害にとらわれず、公正にふるまえる人 ル.公共物をたいせつにし、人に迷惑をかけない人

ご鶴力ありがとうございました。

(5)

 手続き 調査は1976年10月15日から16日の間に実施した。中学生に対しては、調査員が直接学 校へおもむき、教室で調査用紙を配布して記入を求めた。父母に対しては、中学生に依頼して調 査用紙を家庭へ持ち帰らせ、翌日これを回収した。

結 果 と 考 察

 表3〜表23に、問題番号別および項目別に、①下北山村における中学生と親の選択率の比較、

②同じく男子中学生と女子中学生の選択率の比較③同じく父親と母親の選択率の比較④前 回の調査対象地域 上北山村と、今回の調査対策地域 下北山村両村における中学生と選択率の 比較を示した。検定はEdwards(1950,P.77)の公式にもとづいておこなわれた。統計的に有意 差が認められた場合は、その方向と有意水準が示されている。ただし、表中には5%の有意水準 には達しなかったが、差の傾向が認められたもの(P<.1O)も示した。なお、与えられた選択肢 の中から、1人が2つ選ぶ場合(問題3、問題8、問題10)はM.T.=200,3つ選ぶ場合(問題 11)はM.T.=300で比率の計算がなされている。

1、理想の父親像

表3.理想の父親像一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

@親

16,3 R1.4

38,0 R2.6

32,6 P5.1

12,4 P5.1

O.8 T.8

検 定 〈榊 〉* 〈*

中学生 男子

落q

21,5 P0.9

35,4 S0.6

30,8 R4.4

12,3 P2.5

O.O

P.6

検定

父母

35,9

Q7.7

28,2

R6.2

12,8 P7.O

15,4 P4.9

7.7 S.3 検定

       *P<.05   **P<.O1

 今回の調査地域 下北山村では、まず、父親としてどういう生き方をしている人が望ましいか、

という問いに対して、中学生では.、項目◎の「どちらかと言えば、家庭生活よりも仕事を大切に する父」と答えた者が38%で最も多く、親においても、同様に項目◎の選択率32.6%が最も多か

った。しかし、中学生では、項目◎の「どちらかと言えば、仕事よりも家庭生活を大切にする父 親」が望ましい、と答えた者が全体の音を越えている事実に注目したい。いっぽう、親のほうで

は、項目⑦の「仕事や社会のことに専念する父」が望ましいと考えている者が全体の舌を越えて いて、中学生の選択率との問に顕著な差異が認められる。

一88一

(6)

表4.理想の父親像一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

上北山村

コ北山村

15,9 P6.3

26,8 R8,O

42,7 R2.6

14,6 P2.4

O.O n.8

検定

上北山村

コ北山村

28,1 R1.4

30,7 R2.6

1O.5 P5.1

11,8 P5.1

19.0

T.8

検定 〉榊

       △P<.1O   **P〈.O1

 表4から明らかなように、下北山中学校の生徒の項目◎の選択率は、上北山中学校の生徒のそ れよりもはるかに高く、両者には、かなりの差異が見い出された。下北山中学校の生徒が「どち らかと言えば、家庭生活よりも仕事を大切にする父」を望ましいと考えているのに対して、上北 山中学校の生徒は、「どちらかと言えば、仕事よりも家庭生活を大切にする父」を望ましいと考 えているようである。

2、理想の母親像

表5.理想の母親像一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

@親

O,8

P.2

3,1 Q.3

47,3 S3.O

47,3 S6.5

1.6

V.O 検一

中学生 男子

落q

1,5 O.O・

4.6 P.6

50,8 S3.8

41,5 T3.1

1.5 P.6

検定

父母

2.6

O10

2.6 Q.1

46,2 S0.4

38,5 T3.2

1O.3 S.3 検定

      *Pく.05

 下北山村では、中学生も親も、ともに項目θ「家庭生活を何よりも大切にする母」、項目0「

どちらかと言えば、仕事よりも家庭生活を大切にする母」の選択率が高く、・この2つの項目にお ける選択率の合計は90%前後を示している。中学生も親も性差に関係なく「仕事よりも家庭生活 を大切にする母」を理想としていることがわかる。

(7)

表6.理想の母親像一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

上北山村

コ北山村

12

O.8

1.2 R.1

2811 S7.3

69,5 S7.3

0.0 P.6

検定 〈榊 V**

上北山村

コ北山村

4.6 P.2

2.6 Q.3

25,5 S3,O

47,7 S6.5

19.6 V,O

検定 沖* V**

      **P<.O1

 上北山村の中学生と下北山村の中学生とを比較すると、項目◎においては下北山中学の選択率 が高く、項目θにおいては上北山中学校の選択率が高く、両者に明確な差異が認められた。「理 想の父親像」の結果とも考え合わせるとき、上北山中学校の生徒は、「家庭生活を大切にする両 親」を求める気持がきわめて強いことがうかがえるのである。

3.将来子が親にしてあげたい二と、親が子にしてほしいこと

  表7、将来子が親にしてあげたいこと、親が子にしてほしいこと一下北山村の中学生と親一

イ 口

ノ、 無答 M.T.

中学生

@親

25.6 T.8

19,4 Q4.4

55,8 T4.7

95,3 X4.2

3,9

Q0.9

200.0 Q00.O

検 定 V榊* 〈*淋

中学生 男子

落q

30,8 Q0.3

21,5 P7.2

49,2 U2.5

95,4 X5.3

3.1

S.7

200.0 Q00.O 検定

父母 5.1

U.4

28,2 Q1.3

48.7 T916

94,9 X3.6

23.1 P9.1

200.0 Q00.0 検定

       ***   Pく.001

 下北山村の中学生は、将来親にしてあげたいこととして、第一に「親に心配をかけないように すること」、次に「親の気持を理解すること」をあげているが、親のほうでも、わが子に対して、

同様のことを期待していて、両者に共通性が見られた。しかし、項目⑦の「経済的援助」に関し ては、中学生の「してあげたいこと」と、親の「してほしいこと」の間に、きわだった相違が見 い出された。すなわち、中学生は将来経済的に親を援助してあげたいと考えているのに、親のほ うでは、子どもから経済的な援助を受けるというようなことは、ほとんど期待していないのであ る。なお、男子中学生は、緯計的な有意差は認められなかったものの、女子中学生よりも「経済

一gO一

(8)

的に親を助けること」を、反対に、女子中学生は男子中学生よりも「立派な人になって親を喜ば せること」をより強く考えている。社会的役割に対する男女の自覚の差が表われたものと言えよ

うか。

  表8.将来子が親にしてあげたいこと、親が子にしてほしいこと一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答 M.T.

中学生

上北山村

コ北山村

43,9 Q5.6

24,4 P9.4

42,7 T5.8

89,0 X5.3

O.0 R.9

200.0 Q00.O

検定

〈△

上北山村

コ北山村

9.2 T.8

I4,4 Q4.4

65,4 T4.7

82,4 X4.2

28,6 Q0.9

200.0 Q00.O

検定

〈*

       △P<.1O *P〈.05 **P〈.O1

 上北山村、下北山村両村における中学生の比較では、①将来親を経済的に援助してあげたいと 考えている生徒が、特に上北山中学校に多いこと ②親の気持を理解してあげたいと考えている 生徒が、下北山中学校に多いことが目立っていた。上北山中学の生徒は、将来親に対して、いわ ば物質的な援助をすることを考えているが、下北山中学の生徒は、どちらかと言えば、精神的な 支えとして、安心感や喜びを与えることを心掛けているように思われる。

 親について地域差を調べてみると、上北山村の親よりも下北山村の親のほうが、より多く将来 わが子が親を安心させ、喜ばせてくれることを望んでいることがわかる。下北山村においては、

子どもが親にしてあげたいと思っていることと、親が子どもにしてほしいと思っていることとが、

項目⑦を除くと、期せずしてほぼ一致したと考えてよいであろう。

4.学校で得たいもの、得させたいもの

         表9.学校で得たいもの、得させたいもの一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

@親

29,5 Q3.3

30,2 S1.9

O.8

P.2

38.8

R012

0.8 R.5

検 定

中学生 男子

落q

38,5 Q0.3

26.2 R414

0.0

P.6

35,4 S2.2

O.O

P.6

検定 V*

父母 23.一

Q3.4

51,3 R4.0

2.6

O.O

17,9 S0.4

5.1 Q.1

検定

〈*

△P〈.1O    *P〈、05

(9)

下北山村の中学生は、学校で得たいものの筆頭に、項目θの「心を打ちあけて話せる友人や先 生」をあげ、続いて◎の「教養やものの考え方」と④の「職業に役立つ技術や知識」をあげてい る。これに対し、親は、学校では第一に「教養やものの考え方」を身につけてくれることを望ん でいて、項目◎に関しては、両群にかなりの差があることが明らかにされた。

 男女のちがいを調べると、中学生では、男子の項目⑦の選択率が女子よりも有意に高く、また、

母親の項目θの選択率が父親のそれよりも有意に高かった。

        表10.学校で得たいもの、得させたいもの一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

上北山村

コ北山村

26,8 Q9,5

28,0 R0.2

3.7 O.8

40,2 R8.8

1.2 O.8

検定

上北山村

コ北山村

30,7 Q3.3

38,6 S1,9

2.O

P.2

17,6 R0.2

11.1

R.5

検定

      *P<、05

 地域による比較では、中学生における地域差は全く見られないが、上北山村の親は3人に1人 が、学校では子どもに「職業に役立つ技術や知識」を得させたい、と思っているのに対して、下 北山村の親は、子どもが学校で「心をうちあけて話せる友人や教師」に出会うことをより多く望 んでいる。これは両地域において、親が学校へ期待する内容にくいちがいがあることを示してい て興味深い。

5.地域への愛着度

表11.地域への愛着度一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

@親

63,6 V5.6

27.1 P1.6

5,4 P1.6

3.9

O.O

O.O

P.2

検 定

〈△ 〉** 〈△

〉△

中学生 男子

落q

73,8

T3.1

2416 Q917

O.O PO.9

1.5

U.3

O.O n.O

検定

〉* 〈**

父母

76,9

V4.5

17.9

U,4

5.1

P7.O

O.O n.O

O.0

Q.1

検定

〉△ 〈△

△P<.1O, *P<.05, **P<、O1

一92一

(10)

 下北山村では、今住んでいるところが「好き」だとする率では親のほうが高く、「少し好き」

という項目の選択率では中学生のほうが高く、両者にかなりの差異が認められるものの、地域へ の愛着度は全体的にかなりの高率を示している。

 男女別に比較すると、男子中学生では、女子中学生よりも「好き」と答えた者の比率が有意に 高く、逆に女子中学生では、男子中学生よりも「あまり好きではない」と答えた者の比率が高か

った。男子よりも女子が地域への愛着度が低い、という傾向は親におし.、ても見られ、今住んでい るところがあまり好きでない、と答えた父親がわずかに5.1%だったのに対し、母親では17%の 高率を示していたことが注目される。

       表一2.地域への愛着度一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

上北山村

コ北山村

65,8 U3.6

20,7 Q7.1

9.8

T.4

3.7 R.9

0.0 O.O 検定

上北山村

コ北山村

49,7 V5.6

25,5 P1.6

13,7 P1.6

20.

n.O

9.1 P.2

検定

〈*** 〉米

〉*

       *P<.05、 ***P<.001 H

上北山村、下北山村両村の親について、地域に対する愛着度を調べてみると、項目⑦「好き」

の選択率に顕著な差が表われている。項目θ「少し好き」の選択率は、逆に上北山村の親のほう が高いとは言え、どちらかと言えば、下北山村の親のほうが地域に対してより強い愛着心を持っ ていると考えてよいであろう。

6.地域に対する愛着と不満の理由

         表13.地域に対する愛着と不満の理由一下北山村の中学生と親一

中学生  新 検  定

イ      ロ

×   無答   O   ×

20,9   78.3    0,8   98,4    0,8

24,4    68,6     7,0    95,3     1.2

〈*

男子   27,7  72.3  0,0  98.5  1.5 女子  14.1  8414  1,6  98.4  0.O 検定

  父 親 母

検定

〉△  〈△

35,9    53,8    10,3    94,9 14,9    80.9     4,3    95.7

〉*  〈**

        ノ、

無答   ○   ×  無答

O.8    77,5    20.9     1.6 3,5    76,7    12,8    10.5

〈**

O.0   81,5   16.9    1.5 1,6   73,4   25.0    1.6

O.0    5,1   71,8   17,9   10.3

2.1     2,1    80.9     8,5    10.6

△P<.1O, *P<.05, **P〈・O1

(11)

中学生  新 検 定  男子

学 女子  検定   父 親 母

O   ×  無答  ○

×

9,3   89.9    0,8   97.7    1.6 4,7   88.4    7,0   96,5    1,2

〈*

15,4   84.6    0,0   96.9 3,1   95.3    1,6   98.4

〉半  く*

7,7   84.6    7,7   94.9 2,1   91.5    6,4   97.9

無答  O   ×  無答

O.8   30,2   67.4    2.3 2,3   36,0   53,5   10.5

〉*  〈*

3.1    O.0   26,2   72.3 0.O    1,6   34,4   62.5

1.5 3.1

2.6    2,6   38,5   51,3   10.3

0.0     2,1    34,0    55,3    10.6

検定

       △P<.1O、  *P<.05、  **P<.O1

 地域に対して愛着を持っている理由として、下北山村の中学生も親も、第1位に「空気がきれ い」をあげ、以下第2位に「自然に恵まれている」、第3位に「人の気持があたたかい」をあげ ている。しかも、この傾向には男女のちがいは見られない。すなわち、この地域の人々は、おと なも子どもも男女の区別なく、自然環境のよさと人情のあたたかさに強い魅力を感じているわけ である。

 いっぽう、地域に対する不満として、中学生も親も第1位に「物価の高さ」、第2位に「生活 の不便」、第3位に「人とのつき合いのわずらわしさ」をあげている。

 ○印か×印に男女差の認められた項目を調べてみると、中学生では、男子中学生のほうがより 多く⑦「生活が便利である」、θ「物価が安い」と感じており、親では父親のほうがより多く、

⑦「生活が便利である」と感じている。裏返して考えれば、この地域の女性は、男性よりも「生 活が不便」で「物価が高い」という印象を強く持っていることがうかがえる。現実生活の「暮ら

しにくさ」をそれだけ男性よりも女性のほうが敏感に感じているのかもしれない。

      表14.地域に対する愛着と不満の理由一上北山村と下北山村の中学生と親一

 上北山村   30.5

学下北山村 20.9

生検定 〉・

イ      ロ

×  無答  ○   ×

68.3     1,2    97,6

78.3    0,8   98,4

 上北山村   24,8   60,8   14,4   91.5

親下北山村 24,4 68.6 7,0 95.3

検定

       ノ、

無答  O   ×  無答

1.2    1,2   82,9   17.1    O.O O.8    0,8   77,5   20.9   1.6

O,0    8,5    64,1   21,6    14.3 1.2    3,5   76,7   12,8   10.5

〈*  V△

△P〈.1O, *P〈.05

一g4一

(12)

 上北山村 学下北山村   検定

ニ      ホ

×   無答   O   x 3,7  96.3

9,3  89.9

        へ

無答   O   ×   無答

O.0   96.3    2.5    1,2   40,2   57.3    2.5 0,8   97.7    1.6    0,8   30,2   67.4    2.3

 上北山村   29,4   55.6   1510   88.2

親下北山村 4,7 88.4 7,0 96.5

検定 〉*** 〈***     〈*

2.0    9,8   45,8   39,9   14.3

1.2     2,3    36,0    53,5    10.5

〈*

       △P<.1O, *P〈.05、 ***P<.001

 上北山村の中学生と下北山村の中学生では、地域への愛着あるいは不満の理由に大差はなく、

強いて目立った点をあげるならば、上北山村の中学生のほうが「生活が便利である」とする者の 割合が多かったことくらいである。しかしながら、項目ごとに両村の親の選択率を比較すると、

項目①㊥を除いて、かなりのずれがあることがわかる。すなわち、上北山村の親は、下北山村の 親と比べて、①「人の気持ちがあたたかくない」②「物価が安い」と感じている者が多く、下 北山村の親は、上北山村の親と比べて、①.「自然に恵まれている②「人とのつき合いに気を使 わない」と感じている者が多いのである。ただし、2つの地域における調査時点には、約1年間 の隔たりがあるので、今日のような経済状況のもとでは、たとえば上北山村の親たちの「物価」

に対する感じ方も、1年前とはかなりの変化が生じてきているかもしれない。

7.永住希望の有無

        表15.永住希望の有無一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

@親

30,2 U9.8

17.8 X.3

51,9 P9.8

O.0

P.2

検 定 〈*淋 〉*榊

中学生 男子

落q

32,3 Q8.1

15,4 Q0.3

52,3 T1.6

0.O n.0 検定

父母一

76,9

U3.8

7,7 P0.6

12,8 Q5.5

一2.6

O.O

検定

      △P<.1O、   ***P〈.OO1

 下北山村の親は、約70%の者が、今のところに住んでいたいという希望を持っているのに対し、

中学生では、現在の場所に住んでいたいという希望を表明している者は30.2%に過ぎず、両者の 一95一

(13)

数字には顕著な差異が認められる。中学生の半分以上(51.9%は)、現時点では「永住」か「移 住」かを決めかねていると思われる。ただし、「移住」希望者だけに限ってみると、親よりも中 学生のほうが、より多く移住を希望している。このような傾向はどこの過疎地域にも共通して見 られる現象であろうが、総理府の調査(総理府,1971)によれば、人口10万人未満の都市におけ る「よそに移りたい」という者は27.6%にも達しているので、この地域における「移住希望者」

は、全国平均をはるかに下まわっていると解釈してよいであろう。

       表16.永住希望の有無一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答

中学生

上北山村

コ北山村

32,9 R0.2

14,6 P7,8

52,5 T1.9

O.O n.O 検定

上北山村

コ北山村

49,7 U9,8

14.4 X.3

28.1 P9.8

7.8

P.2

検定 〈淋 〉*

      *P<.05,  **P<.O1

 2つの地域を比較した場合、中学生では「永住」、「移住」ともに大きなちがいは見られない が、下北山村の親の「永住」希望者が、上北山村の親のそれと比較して、圧倒的に多いことが特 徴的である。

8、現代の日本の社会に対する不満内容

       表17.現代の日本の社会に対する不満内容一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、 二 ホ

無答 M.T.

中学生 20.2 27.9 36.4 31.8 46.5 22.5 12.4

2.3

200.O

11,6

7.1

36.O 2516 24.4 48.8 24,4 22.1 200.O

検 定 〉△ V淋*

〈*** 〈* 〈***

男子 23.1 33,8 38.5 27.7 43.O 24.6 6.2

3.1

200,O

女子 17.2 21.9 34.4 35.9 50.O 20.2 18.8

1,6

200,O

検定

〈*

7.7

7.7

43.6 28.2 30.8 41.O 20.5 20.5 200.O

14.9 6.4 29.8 23.4 19.1 55.3 27.7 23.4 200.O

検定

         △P〈.1O、*P<.05、**P<.O1、***P<.OO1

 下北山村の中学生で最も選択率の高かったのは、項目㊥の「貧富の差がありすぎる」であり、

次は項目0の「正しいと思うことが通らない」であった。親で最も選択の多かった項目は、θ「

       上96一

(14)

まじめな者がむくわれない」であり、ついで中学生と同じく、項目0の「正しいと思うことが通 らない」であった。

 項目6θ以外は、中学生と親の選択率の差異が顕著であった。男女差はほとんどなかったが、

項目㊦の「風俗が乱れている」ことを指摘した女子中学生が、男子中学生よりも有意に多かった。

      表18.現代の日本の社会に対する不満内容一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

無答 M.T.

中学生

上北山村

コ北山村

18,3 Q0.2

23,2 Q7.9

26..8

R6,4

54,9 R1.8

50,0 S6.5

13,4 Q2.5

13,4 P2.4

O.0 Q.3

200.0 Q00.O

検定

〉***

上北山村

コ北山村

15.O P1.6

2.6

V.1

26,1 R6.O

41,2 Q5.6

24,8 Q4.4

39,9 S8.8

28,1 Q4.4

22,3 Q2.1

200.0 Q00.O

検定 V*

       △P<.1O、*P<.05、***P<.OO1

 上北山村と下北山村を比較すると、前者のほうが中学生も親もともに「国民の意見がまとまっ ていない」ことをより強く感じている。これに対して、後者すなわち下北山村の中学生は、今日 の日本の社会では、「まじめな者がむくわれない」ことをより切実に感じていると言えよう。

9.生活態度

表19、生活態度一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、 一

無答

中学生

@親

9.3

W.1

O.8 S,7

48,8 S3.O

13,2

P9.8

24,8 P6.3

1.6

Q.3

1.6 T.8

検 定

〈△

中学生 男子

落q

7,7 P0.9

1.5 O.O

52,3 S5,3

12,3

P4.1

20,0 Q9.7

3.O n.O

3,0 O.O 検定

父母 5.1

PO.6

5.1 S.3

43,6 S2.6

23,0 P7.O

12,8 P9.1

O,0

S.3

1O.3

Q.1

検定

       △P<.1O

 下北山村では、中学生、親ともに項目0の「金や名誉を考えずに、自分の趣味にあった暮し方 をする」ことを第1位に選んでいる。しかし、よいくらし方の第2位として、親では「その日そ の日をのんきにくよくよしないで暮す」を選んでいるのとは対照的に、中学生では「世の中の正 しくないことを押しのけて、どこまでも清く正しく暮す」ことを選んでいる。おとなたちが現実

(15)

肯定的な平隠な暮し方を志向しているのに対して、中学生では、若者らしい正義感と情熱を持っ て生きようとする姿勢が感じられる。このような生活態度には、男女差も地域差もほとんど認め

られなかった。

lO.生きがい

表20.生きがい一下北山村の中学生と親一

イ 口

ノ、

無答 M.T.

中学生

@親

8,5 P9.8

3,1

T9.3

43,5 T8.1

65,1 R0.2

56,6 P1.6

11,6 P0.5

11,6 P0.5

200.0 Q00.0

検 定

〈* 〈*** 〈栄 〉***

中学生 男子

落q

1O.8 U.3

4.6

P.6

41,5 S5.3

76,9 T3.1

49,2 U4.1

7,7

P5,6

9,3 P4.O

200.0 Q00,O

検定 V**

〈△

父母

17,9

Q1.3

64,1 T5.3

51,3 U3.8

43,6 P9.1

7,7 P4.9

7,7 P2.8

7,7

P2.8

200.0 Q00.O

検定

〉*

       △P<.10、*P<.05、**P<.O1、・榊P<.OO1

 下北山村の中学生が最も強く生きがいを感じるのは、「スポーツや趣味にうちこんでいるとき

」であり、次に「友人や仲間といるときであるのに対して、親が最も生きがいを覚えるのは、「

仕事にうちこんでいるとき」であり、次に「家族といるとき」となっている。項目θ以外は、す べて親と子の間の有意差が認められたことからもわかるように、おとなと子ども(青年〕の人生 観、価値観の相違が明瞭に表われている。

 男女別に見ると、中学生では、男子生徒が「スポーツや趣味にうちこんでいるとき」を生きが いの第一にあげているのに対し、女子生徒は「友人や家族といるとき」を最高の生きがいとして いる。また、親では、多くの父親が「スポーツや趣味にうちこんでいるとき」に生きがいを見い 出しており、同じ項目における母親の選択率との間に大きな差異が認められた。

      表21.生きがい一上北山村と下北山村の中学生と親一

イ 口

ノ、

無答 M.T.

中学村

上北山村

コ北山村

11.0

W.5

2.4 R.1

32,9 S3.5

64,6 U5.1

72,1 T6.6

8,5 P1.6

8,5 P1.6

200.0 Q00.O

検定

〉*

上北山村

コ北山村

19,6 P9.8

60,8 T9.3

55,6 T8,1

15,0 R0.2

2,6

P1.6

14,4 P0.5

32.O PO.5

200.0 Q00,O

検定

〈**

 **〈

〉***

*P〈.05、**P<.O1、***P<.OO1

       −98一

(16)

 「友人や伸問といるとき」に生きがいを感じるという者が、上北山村の中学生では、かなりの 数にのぼり、下北山村の中学生の選択率との間に有意差が認められた。これに対し、上北山村の 親で、項目㊥を選択した者は最も数が少なく、下北山村の親の選択率との間に著しい差が見られ た。また、項目θに関してぽ、上北山中学校の生徒よりも、下北山中学校の生徒の選択率のほう がはるかに高い数値を示していた。

 下北山中学校は、全校わずか140人の生徒数ながら、たいへんスポーツの盛んな学校で、特に サッカー、バレーボールなどのチームは、奈良県の競技会では常に上位を占め、全国大会出場と いう輝かしい記録を持っている。小学生のソフトボール熱も盛んなことも特筆すべきであろう。

そのうえ、村での体育大会、運動会などが開かれると、村民が地域ぐるみで参加するなど、たい へんスポーツの盛んな土地柄である。このような地域の特徴が、中学生や親の「生きがい」の選 択になんらかの影響を及ぼしているように思われる。

11.理想の人間像

表22.理想の人間像一下北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、    二

リ  ヌ

ノレ

無答M.T.

中学生

@親

48,8 T9.3

32,5 S1.9

31,8 54,3 S8,8 41.9

4.7 Q.3

15,5 Q.3

31,8 R1.4

2.3 S.7

38.O 17,8 P7,4 12,8

20,2 P7.4

2,3 P8.6

300.0 Q98.8

検 定 *  △〈 〉  **〉

〈***

中学生 男子

落q

47,7 T0.O

36,9 Q8.1

32,3 58,5 R1,3 50.O

4.6 S.7

18,5 P2.5

26,2 R7.5

4,6 O.O

33,8 15,4 S2,2 20.3

16,9 Q3.4

4.6 O.O

300.0 R00.O

検定 V△  △

u

父母

66,7

T3.2 43,6 S0.4

46,2 35,9 T1,1 46.8

O.0 S.3

2.6 Q11

28,2 R4.O

5.1

S.3

20,5 15,4 P4,9 10.6

511 Q7.7

28,2 P0.6

297.5 R00.O

検定 〈**〉*

        △P〈.1O、*P〈.05、**P〈.O1、***P<.OO1

下北山村の中学生は、自分が理想とする人物像として、①「根気強く努力する人」②「健康 や安全を大切ちする人」③「信頼と互助の精神をもって生きる人」などをあげている。これに 対し、親が子どもに期待する理想の人物像として、①「健康や安全を大切にする人」②「誠意 と責任感とをもって行動する人」③「自主性のある人」「根気強く努力する人」などが上位に 選択されている。親がこういう人になってほしいと期待する人間像と、中学生自身がこういう人 になりたいと願っている人間像とでは、両者に共通しているものもあるが、反面がなりのくいち がいを示しているものもある。

(17)

表23.理想の人間像一上北山村と F北山村の中学生と親一

イ 口 ノ、

ノレ 無答 M.T.

中学生

上北山村

コ北山村 30,5 S8.8

25,6 R2.5

40,2 R1.8

40,2 T4.3

6.1 S.7

9,8 P5.5

46,3 R1.8

6.1

Q.3

54,9 R8.O

22.O P7.8

18,3 Q0.2

O.0

Q.3

300.0 R00.O

検定

〈** 〈*

〉*

上北山村

コ北山村

49,0 T9.3

49,0 S1.9

47,7 S8.8

41,2 S1.9

6.5 Q.3

13.7

Q.3

19,6 R1.4

5.9 S.7

16,3 P7.4

11,8

P2.8.

15.O P7.4

24,3 P8.6

300.0 R00.O

検定 V**〈*

      *P〈.05、**P<.O1

 同じ中学生でも、望ましい人間像についての考え方は、上北山中学校の生徒と下北山中学校の 生徒では、かなりのちがいが見られる。すなわち、「健康や安全に留意し、規則正しい生活をす る人」や「困難にくじけず最後まで努力する人」になりたいと考えている者は、下北山村に多か ったが、「相手の立場を理解し、自分とちがう意見も尊重できる人」や「みんなを信頼し互いに 助け合える人」になりたい、と考えている者は、上北山村に多かった。また、親では、「相手の 立場を理解し、自分とちがう意見をも尊重できる人」になってほしい、と願っている者は、下北 山村に多く、逆に「一時的な衝動を抑え、見通しをもって行動する人」になってほしい、と願う 親は上北山村のほうが多かった。

要        約

 本研究は吉野郡下北山村学校の中学生とその親を主家として、家庭生活、学校生活、社会生活 などに関する生活意識を調べ、その特徴を明らかにするとともに、昨年同郡上北山中学校の生徒 と親を対象に実施した調査結果と、今回のそれとを比較・検討することを目的としておこなわれ

た。

 主な結果は次のとおりである。

①下北山中学校の生徒と比べると、上北山中学校の生徒には、「仕事よりも家庭生活を大切に   する父」や「家庭生活を何よりも大切にする母」を望ましいと考える者が多かった。

②上北山中学校の生徒の多くは、将来親に対して経済的援助をすることを考えているのに対し、

  下北山中学校の生徒は、将来親を安心させ、喜びを与えるという精神的な面を考えている。

③上北山村の親の多くは、子どもが学校で「職業に役立っ技術や知識」を得させたいと願って   いるが、下北山村の親には、「心をうちあけて話せる友人や教師」とのふれ合いこそ大切だ   と考えている者も多い。

④地域への愛着度は、上北山村の親より下北山村の親のほうが強い。今住んでいるところが「

  好き」な理由としては、「自然環境のよさ」と「人情のあたたかさ」があげられている。上   北山村の親の地域への不満は、主として「物価高」や「他人とのつき合いに気を使う」こと   にある。

⑤永住希望者も上北山村の親よりも、下北山村の親のほうが多かった。

一100一

(18)

⑥「金や名誉を考えずに自分の設味にあった暮し方」(中学生、親)、「その日、その日を  のんきに暮す」 (親)、「世の中の不正と戦い、清く正しく生きる」 (中学生)という生活  態度には地域差は全く見い出せなかった。

⑦「生きがい」で両地域に著しい差の認められたのは、「友人や伸問といるとき」で、上北山  中の生徒の選択数は下北山中の生徒より多かった。また、 「スポーツや趣味にうちこんでい  るとき」の選択率は、下北山村の親のほうが上北山村の親より多かった。

⑧理想とする人物像として、両地域で共通しているものもあったが、項目によっては、選択率  にかなりの差が認められた。

引  用  文  献

Edwards,A.L. 1950  亙皿ρerオmε〃α!山5 8冊 加 ρ5ψcん。 o釦。皿i m5ε〃。ゐ、

      New York :Ri呵ellart.

橋本重治・金井達蔵 1971新指導要録の解説 東京 図書文化社

総理府青少年対策本部 1971青少年の連帯感などに関する調査  総理府

滝野千春・今井靖親・藤田正、1976 へき地における中学生と親の生活意識  奈良教育大学        教育研究所紀要、第12号、65−78。

く付言己〉 本研究をおこなうにあたり、吉野郡下北山村 北・教育長、平井・下北山中学校 長、谷本・寺垣内小学校長、中呑・池原小学校長、児島・桑原小学校長、諸先生方、ならび に連合P TA会長のお世話になりました。厚く感謝します。なお、本研究の資料蒐集と並行

して、教育講演と教育相談を行ったことを付記します。

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3.まとめ

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