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論文内容の要旨【目的】 本研究の目的は、(1)

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

【目的】

 本研究の目的は、(1)11C-Pittsburgh compound B(PiB)を用いたアミロイドポジトロン 断層撮像(PET)画像の読影判定(陰性(Negative)/どちらともいえない(Equivocal)/陽性

(Positive))と、定量的な測定値との対応を検討し、(2)定量的な測定値の経時的変化と髄 液バイオマーカーの観点からEquivocal判定がアルツハイマー病(AD)の初期段階を反映し ているかどうかを検討することであった。

【方法】

  本 研 究 で は、National Bioscience Database Center Human Databaseに 登 録 さ れ た Japanese Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiativeのデータから、2年または3年の follow-upにおいて、臨床評価、PiB PET、構造磁気共鳴画像診断(MRI)を受けたアルツ ハイマー型認知症(ADD)33名、後期軽度認知障害(LMCI)52名、認知機能正常者(CN)48 名の計133名を抽出した。133人のうち68人がベースラインで脳脊髄液アミロイド-β1-42

(CSF-Aβ42)分析を受けた。PiB PETの標準取り込み値比(SUVR)はMRIを用いた方法で 各Visitごとに算出した。時点SUVR値、SUVRの経時的変化、ベースラインのCSF-Aβ42 値を、アミロイドPETの視覚判定法(Negative/ Equivocal/ Positive)に基づいて分類され た群間で比較した。

【結果】

 PiB PET画像の読影判定は、Negativeが55名、Equivocalが8名、Positiveが70名であった。

Negative判 定 はCN群 が 最 も 多 く(70.8/ 10.4/ 18.8 % : Negative/ Equivocal/ Positive)、

Positive判定はLMCI群(34.6/ 1.9/ 63.5%)とADD群(9.1/ 6.1/ 84.8%)が最も多かった。ベー スラインのSUVRはNegative群で1.08 ± 0.06、Equivocal群で1.23 ± 0.15、Positive群で1.86

± 0.31であった(F = 174.9, p < 0.001)。ベースラインのCSF-Aβ42値は、Negative群で 463 ± 112pg/mL、Equivocal群で383 ± 125pg/mL、Positive群で264 ± 69pg/mLであっ た(F = 37, p < 0.001)。3年間の追跡期間中、SUVRの年変化は、Negative群で0.00 ± 0.02、

Equivocal群で0.02 ± 0.02、Positive群で0.04 ± 0.07であった(F = 8.4, p < 0.001)。

【結語】

 アミロイドPET画像のEquivocal判定の群は、アミロイド蓄積量、アミロイド年間増加率、

アミロイド脳髄液マーカーの値に関して、Negative群とPositive群の中間的な値を示した。

このことは、三段階の視覚的判定がアミロイドの集積度を量的に反映することを示してい る。そしてEquivocal判定は連続したAD変化の初期段階にある被験者を検出しうると考え られる。

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

 近年、アルツハイマー病(AD)の複数の病理変化の中でも再上流の変化と考えられてい る生体内の脳内アミロイド蓄積を画像化するポジトロンCT(PET)製剤が開発され、AD 早期診断のバイオマーカーとして注目されている。本研究はADを対象とした多施設コ ホート研究(J-ADNI)で撮像された11C-PIBによるアミロイドPETデータを用い、その集積 の程度を視覚的判定法について陰性、境界、陽性の3群に分け、半定量的評価法(SUVR)

と比較するとともに、経時的な観察により境界に該当する症例がアミロイド蓄積のリスク があるかどうかを初めて検討した。結果として視覚的評価法は半定量的評価法に対応して いること、境界群は陰性群と比較してアミロイド蓄積が進行するリスクが相対的に高い可 能性が示された。これらの結果から、視覚的評価法は半定量的評価法と同様に有用で、特 に境界所見はADの初期段階の被験者を検出しうる可能性を示した。審査では、ApoE遺 伝子やタウ蛋白との関連、年間の変化率が境界群より陽性群で高い理由、統計手法などの 質問があり、適切な回答がなされた。より長期の経過観察に期待するとのコメントが審査 員全員からあった。本研究は、J-ADNIとして精度管理されたデータを独自性の高い視点 で解析し、Impact Factor 2.607の英文誌に掲載されていることからも学位論文として十分 評価に値するものと判定した。

氏     名 岡 田 佑 介 学 位 の 種 類 博士(医学)

学 位 記 番 号 甲 第 1247 号 学位授与の日付 2020年9月28日

学 位 論 文 題 名 Evaluation of PiB visual interpretation with CSF Aβ and longitudinal SUVR in J-ADNI study

「 CSF Aβと経時的SUVR情報をもとにしたPiB視覚的判定の評 価(J-ADNI研究)」

Annals of Nuclear Medicine. 2020;34:108-118 指 導 教 授    外 山   宏

論 文 審 査 委 員 主査 教授 渡 辺 宏 久 副査 教授 秦   龍 二 教授 武 地   一

参照

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