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イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動 向

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イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動

著者 岡本 友子

雑誌名 法經論集

72

ページ 97‑122

発行年 1994‑03‑30

出版者 静岡大学法経短期大学部

URL http://doi.org/10.14945/00008970

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イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

法経論集第72号 イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

1

V IV III II 1

 目  次

はじめに生命侵害に基づく損害賠償の概要

じd档R費αく゜じd巽鄭①ω判決をめぐる評価

その後の展開

おわりに

はじめに

筆者は・前礫においてアイオワ州・ネブラスカ州︑サゥス・ダコタ州︑ニュー・ジャージ州を取り上げ︑主と

して未成年の子供の生命侵害に基づく損害賠償の動向について分析し︑検討を試みた︒これらの州では︑金銭的

97

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損失のみを賠償するという伝統的な賠償論を克服し︑交わり・共同生活の喪失といった非金銭的損失についても賠償する方向に進んでいる︒

 そこで︑本稿は︑引き続きイリノイ州の最近の動向を概観し︑比較検討したい︒

11生命侵害に基づく損害賠償の概要

 1 切琵霞劇タじ◎喫昌Φω判決以前の状況

 コモン︒ローでは︑他人の不法な行為︑不注意または解怠により人が死亡した場合︑訴訟は全く提起しえなかっ

た︒そこで︑イリノイ立法府は︑人的代表者に不法行為により死亡した者の死亡それ自体に基づき訴訟原因を付

与するために︑天五三年にイリノイ不法行為死亡法を制定した︵蓉鐸い碧ω︵畢.就は・アメリカで初

めて一八四七年に制定されたニュi・ヨーク不法行為死亡法を模範として︑新しく訴権を創設したものである︒

 このイリノイ不法行為死亡法は︑損害賠償に関し︑﹁全ての訴訟において︑陪審は︑死亡した者の生存する配偶

者や近親にその死亡から生じる金銭的侵害に関して公正かつ正当な補償とみなしうる損害賠償を与えうる﹂と規

定した︒これにより﹁金銭的侵害﹂のみの賠償が意図され︑同時に賠償額は五〇〇〇ドル以下に制限された︒そ

の後︑同法は幾たびかの改正を経て︑最終的に賠償額の上限は撤廃されたが︑﹁金銭的侵害﹂という文言は今日ま      ︵3︶で何ら修正を受けていない︒

 さて︑この﹁金銭的侵害﹂規定をめぐり初めて争われたのは︑一八五七年の︵1︶Ω蔓o楠Oぼ80qoダ竃鉱o瞬

︵4︶判決である︒イリノイ州最高裁判所は︑四歳の男児が市の水槽で溺死した事案で︑父親の損害賠償は息子の死亡

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イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

により被った金銭的損失についてのみ算定されうるにすぎず︑﹁精神的苦痛または先立たれた心情︵げ①話零巴       う 鉱冷6鉱o屋︶﹂は考慮されないと判示した︒その後も同趣旨の判決が続いた︒

 こうしてイリノイ州では︑窯鉱霞判決以来︑判例上生命侵害に基づく損害賠償は金銭的損失に限るという準則

︵℃①o§貯蔓いoωω閃巳①︶が確立したのである︒従って︑交わり・共同生活の喪失及び悲嘆︑悲しみ︒精神的苦

痛等の非金銭的損失は︑伝統的に賠償されることはなかった︒

 ただ注意すべきは︑裁判所は﹁金銭的侵害﹂という文言を広義に解釈し︑死亡被害者の死亡により配偶者や近

親が被った﹁寄与・労務・扶養の喪失﹂といった厳密な意味での金銭的損失以外に︑金銭評価が可能な利益につ      いても賠償を認めていたことである︒たとえば︑︵2︶遷貯9ωO①暑巴菊巴吋o効α郵芝①冠§判決は︑陪審は父

親の死亡により未成年の子供が被った﹁教え及び道徳的・身体的・知的訓練︵貯ω窪9凱oP磐鳥b冨︒︒一〇鉾ヨo吋巴

碧象簿①周一Φo讐巴自鉱コ凶雛αq︶﹂の喪失をそのような証拠がある場合斜酌しうることを認めた︒また︑︵3︶国語o簿タ

謹靱灘は・配響の交わ?蕎生活・性的関係は陪審による金銭評禦可能であり︑それゆえ配偶者のコ      き ンソーシャムの喪失︵一〇ωωO騰OOb.ωOHけ凶鋸目口︶は不法行為死亡法の下で金銭的侵害として賠償されうると判示した︒

 コンソーシャムは﹁性的関係﹂をその要素に含むゆえに配偶者に特有なものと判断されたが︑それ以外は親子

関係においても認められうる要素である︒国霞◎暮判決を契機として︑その後も賠償項目の拡大が期待された︒       そして︑一九八四年に至り︑︵4︶し◎三一巽αタ切費器ω判決が︑来成年の子が死亡した事案で︑両親に交わり︒

共同生活の喪失について賠償を認めたのである︒これは︑イリノイ州と同じく﹁金銭的侵害﹂規定を有するミシ

ガン不法行為死亡法の下で子の交わりの喪失について賠償を認め︑アメリカの各法域に多大な影響を及ぼした

芝鴫o騨oダ○き鼻閃①判決の実に三四年後のことであった︒

法経論集第72号

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2 切邑震αメゆ鋤諺窃判決      ︵10︶切巳鑓aダしd⇔§①ω判決の判旨は以下のように整理される︒

①不法行為による死亡に基づく損害賠償を金銭的損失に制限する不法行為死亡法または判例法を有する二一ご

法域の中で︑現在一四法域が親に子の交わりの喪失について賠償を認めている︵カリフォルニア州の図8務Φ判

決︑アイダホ州のくo涛判決︑アイオワ州の≦費&oミ判決︑ミシガン州のωa夢判決︑ミネソタ州の列蕊鶏巽

判決︑モンタナ州のω舞画震の判決︑ネブラスカ州のGっΦ置のお判決︑ニュー・ジャージ州のOお窪判決︑テクサ

ス州のωき9震判決︑ユタ州の智器ω判決︑サウス・ダコタ州の︾巳①おo欝判決︑ワシントン州のいoo屏冨嘗

判決等を引用︶︒

②イリノイ州においても︑不法行為死亡法の下でわれわれのごく最近の判例法の傾向は非金銭的損失を含む

ように金銭的侵害の範囲を拡大することにあった︒当裁判所は︑趨田◎簿判決において︑イリノイ不法行為死亡

法の下で金銭的侵害を広義に解釈し︑配偶者はコンソーシャムの喪失について賠償される権利があると判示し

た︒

③同様の損害賠償が親及び配偶者の死亡事件で認められたことを考慮すれば︑今両親に交わりの喪失につい

て賠償を否定することは異例のこととなる︒それゆえ︑両親は不法行為死亡訴訟で子の交わりの喪失について

賠償されうる︒但し︑精神的苦痛の賠償は交わりの喪失についての賠償と区別され︑醐霞◎洋判決においても本

判決においても︑交わりの喪失の要素として精神的苦痛の賠償を認めるものではない︒

 ④両親が子から重大な財政的利益を得るという金銭的侵害の推定は︑当州では一八五七年に初めて採用した

ioO

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イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

が︑現代の家族生活と適合しない︒それゆえ︑子の死亡に対する所得の喪失の推定は廃止される︑

 ⑤しかし︑両親は不法行為死亡法の下で賠償されうる金銭的侵害には交わりの喪失が含まれているから︑両

親は子の交わりの喪失の金銭的侵害の推定について権利がある︒被告は︑親子が疎遠であるという証拠を提出

することにより︑この推定を覆しうる︒

 ⑥金銭的侵害には子の交わりの喪失が含まれると判示した多くの法域では︑陪審は評決に達する際に養育費

を考慮すべきこともまた指示された︵アイオワ州の瓢雲臼⑦窃窪判決︑ユタ州の︸8のω判決︑ワシントン州の

Ω§︒葵判決等︶︒われわれは︑これらの典拠と調和して︑不法行為による死亡に基づく評決に両親め金銭的侵害

を正確に反映させるために︑陪審は子の交わりの喪失を金銭的に評価するだけではなく︑交わりの喪失に対す      ユる賠償額から予期される子の養育費を控除するように説示されるべきであると結論を下す︒

 かくして︑⇔σ島鷲伽判決は︑不法行為死亡訴訟で両親は未成年の子の﹁交わりの喪失の金銭的侵害の推定﹂につ

いて権利があり︑子の交わりの喪失について賠償されうる旨判示した︒さらに︑同判決は︑交わりの喪失の具体

的な算定方法に関し︑交わりの喪失の金銭的価値は未成年の間の子の養育費を控除して算定されると判断した︒

しかし︑精神的苦痛の賠償は認めなかった︒

皿 切〇三一異αく擁切巽器ω判決をめぐる評価

1 じd巳冨a<°切蝉ヨ①ω判決の意義

イリノイ州は︑この一九八四年のゆ包鋸a判決により︑

法経論集第72号

       ω一九六〇年のミシガン州︵≦︐饗ざく°Φ8象貯Φ判決︶︑ ヱ

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一九六二年のミネソタ州︵閃二ω撃震く°︾巳Φ旨判決︶︑一九六七年のワシントン州︵いoo醤げ食舜溶郵し6霧鉱判決︶︑

一九七一年のアイオワ州︵♂<碧亀o≦<°Ω¢o楠国Φ◎ざ搾判決︶︑叫九七三年のネブラスカ州︵ωの運巽ωタ︾雫

ヨ窪鍵o暮判決︶︑一九七四年のサウス・ダコタ州︵︾滋o誘◎欝く癖い巴o判決︶︑一九八一年のニュー・ジャージ州

︵O器魯く心望#峯霞判決︶︑一九八三年のテクサス州︵ω習9震タω9露色震判決︶︑一九八四年のモンタナ州

︵U嚢ρ≦もゆ8ダ鵠旨陣国藁8毎o貯いぎ窃判決︶等と同様に︑子の交わり・共同生活の喪失について賠償を認める       ︵12︶﹁現代の損害賠償の動向﹂に加わったのである︒      ・

 しご色舞山判決は︑配偶者に交わり・共同生活等の喪失を含んだコンソーシャムの喪失を認めた両霞o菖判決を子

の場合に応用し︑イリノイ不法行為死亡法の﹁金銭的侵害﹂の範囲を拡大することによって両親に未成年の子の

交わりの喪失について賠償を認めた︒すなわち︑じd亀錠鉱判決は︑子の死亡は単に家族に対して経済的損失をもた

らすのではなく︑子は家族の必要不可欠な構成メンバーとして子の死亡は親子関係を破壊し︑親子関係から生じ       ︵13︶うる多彩な喜びを喪失させることを直視して︑これに賠償を認めた点に意義がある︒

 今や︑イリノイ州の裁判所は︑子の死亡により両親に実質的な賠償額を認めるために︑もはや子の所得・労務

について金銭的損失を被うたという法的フィクションに基づく必要はない︒裁判所は︑子の死亡に基づき︑子が

生存していたならば親が享受したであろう真実の利益︑子の交わりの喪失について賠償しうるのである︑

 また︑ごご昆鴛働判決は︑従来の子の所得・労務の喪失に対する金銭的侵害の推定を放棄したが︑それに代えて子

の交わりの喪失について金銭的侵害の推定を創設した点︑及び交わりの喪失の実際の算定に当っては︑従来の所

得︒労務の喪失のように予期される子の養育費を控除することを判示した点に特徴がある︒

 特に﹁交わりの喪失の金銭的侵害の推定﹂を創設した点は︑交わり・共同生活の喪失等について賠償を認める

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他の法域でも裁判上見受けられない︒通常は︑まず夫婦または親子の関係にあることを立証しなければならず︑

その上どのように親密な関係であったかを具体的に主張・立証する必要がある︒これに対して︑しご色碧鎚判決では︑

逆に被告が原告︵親︶と子供の間に接触がほとんどないまたは全くないことを証明しない限り︑交わりの喪失に      ︵14>ついて賠償されうることになる︒その意味で︑切色霞働判決は一歩進んでいると評価しうる︒但し︑じご集鎚弧判決

では争点とならなかったため判断されなかったが︑成年に達した子供についても﹁交わりの喪失の金銭的侵害の

推定﹂は適用されるか否かは︑問題であろう︒

法経論集第72号 イリノイ州における生命侵害の損害賭償に関する動向

 2 bご曵鷲畠ダじご舞μ霧判決の問題点

 ごd巳冨箆判決は︑イリノイ州で初めて子の交わりの喪失に賠償を認めた点で重要な判決であるが︑他方その理論       ︵15︶構成には若干の疑問や問題も見受けられる︒

 まず第一に︑じu鐸圃莚a判決は︑テクサス州のω毬身①N判決及びモンタナ州のU馨ω05判決のように金銭的損失       ︵16︶準劉を廃止し︑子の交わりの喪失を非金銭的損失として賠償を認めたのではない点で不十分である︒これは︑イ

リノイ不法行為死亡法上﹁金銭的侵害﹂要件が課されているため︑法技術として金銭的侵害の枠を拡大して交わ

りの喪失を含めたことに起因する︒

 しかし︑﹁交わり︵°・o鳥簿団︶﹂の実体は︑﹁家族メンバーの各人が他のメンバーの継続的な存在から得られる相互

の便益︵日旨舞一び窪Φ簿ω︶であり︑それは愛情︑好意︑世話︑注意︑共同生活︑慰安︑ガイダンス及び保護︵一〇<ρ       ︵17︶鋤瞭Φo江oPo糞ゆ屋b窪窪けδ戸oo日欝巳9の寓㌘60ヨ楠o昌m乱山き8毬鳥嘆9⑦o誠8︶を含む﹂ものであり︑非金銭       03的性質のものと考えられる︒それゆえ︑実体に即するならば︑交わりの喪失を端的に非金銭的損失として認める ヱ

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侵害﹂の文言を劇除し︑﹁交わり・共同生活の喪失﹂を賠償項目として明文規定すべきであろう︒        ︵18︶ 方が適切であろう︒イリノイ立法府としても︑ミシガン州のように︑判決を受けて不法行為死亡法から﹁金銭的

 これと関連して︑第二に︑子の死亡により親が被った精神的苦痛については否定している点である︒まさに精

神的苦痛は子を失った親の実質的な非金銭的損失であり︑金銭的損失という枠内には収まらないゆえに実際に親

が被ったにもかかわらず賠償が認められないならば︑それは本末転倒であるように思われる︒

 確かに︑交わりの喪失を死亡被害者が家族の一員であったことから家族に生じる積極的便益の喪失とし︑これ       ︵19︶と区別して悲嘆や精神的苦痛を不法行為による死亡そのものに対する感情的反応と見ることも考えられる︒この

場合︑交わりの喪失について賠償を認めても︑必ずしも遺族の悲嘆や精神的苦痛を認めるとはかぎらないことに

なる︒しかし︑死亡により本来存在していた便益を喪失したにせよ︑死亡それ自体により生じた不利益にせよ︑

両者は死亡を契⁝機として密接不可分に生じると解されるので︑前者は認めるが後者は認めないというのは損害の

実体を考える上で雰論理的である︒そして︑何よりも不法行為死亡訴訟で損害賠償が真に填補的機能を果たすべ

きであるならば︑愛情・慰安・交わり・共同生活・ガイダンス等とは別個に︑遺族が死亡被害者と享受した家族

生活の無形のより内面的な破壊に注目すべきである︒そのためには︑やはりテクサス州のω鍵8び震判決やモンタ

ナ州の∪鋤≦ω8判決のように︑金銭的損失準則を明確に廃止した上で︑交わりの喪失・精神的苦痛についてとも         ︵20︶に賠償すべきなのである︒

 第三に︑じご邑降︒a判決は未成年の子が死亡した事案ゆえか︑親が被った子の交わりの喪失を未成年の間に制限し

ている点に疑問がある︒そもそも親子関係は子の成年という恣意的な点で終了しない︒むしろ多くの子は︑老齢

で何らかの支えを欲する親の相談相手となっている︒そして︑両親の平均余命は増加しており︑子は両親の晩年

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イリノイ州における生命優害の損害賠償に関する動向

に価値のある交わり・共同生活を寄与しているものと考えられる︒それゆ︑尺︑ワシントン州のしご鋤ぎΦ.も筥Φ鴫

判決・ユタ州の蒼Φ゜・§幕覇決︑ニュージャ塁州の曾ΦΦ爵判決のさつに︑イリノイ州においても毎

と両禦緊密な関係である場合︑子が与えるであろう将来の交わりの嚢は成年を越・そ賠讐れるべきである︒

 さらに第四に・し⇔巳黛︒巳判決の適用範囲の問題がある︒従来︑アメリカの大多数の法域は︑不法行為死亡訴訟に

おける損害賠償を被害者の死亡により遺族が被った金銭的損失に限定していた︒ところが︑最近このような金銭

的損失準則を緩和して︑本来非金銭的な性質を有する交わり・共同生活の喪失等についても賠償を肯定するよう

になった︒しかしその多くは・金銭的損失の枠内で認めたにすぎず︑また交わり︒共同生活の喪失等の不確実性

と同情心の厚い陪審の過大な評決をおそれ︑賠鰹署の範囲を限定している︒従って︑交わり.共同生活の喪失

等の賠償を取得できる者は︑通常死亡被害者の生存配偶者と未成年の子供である︒死亡被害者が未成年の子供の

場合は・父母とされることが多い︒そこで︑成人した子あるいは成人した子の親が死亡した場ムロはどうか︑死亡

被害者の兄弟姉妹は賠償されうるのか等が︑具体的に問題となる︒

 第五に︑交わりの喪失の具体的な算定方法であるが︑交わりの喪失の金銭的価値から養育費を控除する点が問

題である・アイオワ州では︑未成年の子供の労務の喪失の構晟要素として交わりの喪失を認めているので︑そ.﹂

から未成年の間の養育費を控除することは論理的である︒これに対して︑じご償自騎︒目傷判決では︑労務の喪失とは別個

に交わりの喪失を認めているので︑養育費を控除する必要はないと思われる︒むしろ控除することにより︑本来

非金銭的な交わりの喪失と従来の財政的な労務・寄与の喪失を同視することになる︒これでは︑しd藁雛掌︒同傷判決の意

義が媛小化され︑妥当ではない︒さらに︑当該事件の両親に対する子の主観的価値は︑当該親子関係の程度︒質

を示す証拠に基づき陪審の自由裁量により決定されるべきであるから︑交わりの金銭的価値から養育費を控除す

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聾Afima

       ︵22×23︶ることは意味をなさないように思われる︒

W その後の展開

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 1 切巳冨鼠判決の適用範囲

 し◎¢︸貯a判決以後︑交わりの喪失が認められる対象として未成年の子以外にどこ濠で拡大されるのか︑またこれ

と対応して賠償を受ける主体として両親以外にどの程度の近親まで認められることになるのか︑多くの論者の注

目を集めた︒まず︑bσ艶輿創判決の判示は成人の子の死亡事件に拡大された︒たとえば︑︵5︶℃お巳Φ茜動曾タOo擁

ハが 判決がある︒これは︑セミトレーラーとの衝突により自動車が炎上し三八歳の未婚の息子が死亡した事件で︑原

告の母親は息子が所有する家に一緒に住み息子に助言・共同生活・補助を頼っていた事案である︒℃お民魯ぴq効鴇判

決は︑しσ巳畿鳥判決におけるΩ簿蒔裁判官の同意意見を引用し︑交わりの喪失を考慮するに当り子供の年齢は決

定的であるべきではなく︑イリノイ不法行為死亡法にはそのような区別を示唆するものは何もないと論じた︒そ

れゆえ︑子供が死亡の時に成人しかつ未婚の場合にも︑﹁交わりの喪失の推定﹂が適用され︑母親は息子の交わり・

共同生活の喪失について賠償される権利があると認めた︒        しかし︑︵6︶切龍≦⑦σqタΩ蔓o︷ω領貯ぴq噛一〇鋸判決では︑死亡被害者が成年に達している場合に﹁交わりの喪

失の推定﹂は適切であるか否か︑が争われた︒判決は︑両親と成人の子供の関係は家族ごとに明白に異なってい

るので︑全ての事件において交わりの喪失を推定するよりはむしろ︑それが存在する場合に原告に﹁立証﹂を求

める方が合理的であると判断した︒

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イリノイ州における生命侵害の撮害賠償に関する動向

 こうして︑℃器巳⑦お鋤曾判決・しd巴冒Φm判決に見られるように︑州の控訴審レベルでは﹁交わりの喪失の推定﹂

の可否について結論が分かれていた︒

そこで・州最高裁判所の判断が待たれた・︵7︶じσ巴謬判決の上褻では︑前述の・翼裁判寡毒となり︑

﹁交わりの喪失の推定﹂を成人の子供の場合にも拡大したのである︒すなわち︑子供が未成年であろうと成人で

あろうと・その価値︵両親による金銭や愛情・ガイダンス・安全の投資︶の破壊を認めている︒じσ色鋤目匹判決の意

図は・財政的援助が死亡時にどのような方法でなされているかにかかわらず︑両親に対する子供の固有の価値を

認めることであると論じた︒

 他の法域において成人の子供の不法行為死亡訴訟で親に交わりの喪失を認めるのは︑ミシガン州では一九六五

年のO¢ヨ①タ国けぎけq判決︑サゥス・ダコタ州では一九七四年の国巴くo誘◎鵠く﹈︶§獅も判決︑ネブラスカ州では

一九七九年の○鵯くごタOo◎<頸判決︑さらにテクサス州では一九八四年の麟o器8嵩タω梓◎琶効触畠判決︑である︒

但し︑﹁交わりの喪失の推定﹂は︑争点として議論されず認められていない︒        次に︑交わりの喪失の賠償は親の死亡事件に拡大された︒たとえば︑︵8︶貯屋国鶉募Φo剛内8響ぴq判決は︑

交わりの喪失の賠償に関するリーディング・ケースとしてζご巳費伽判決を︑また未婚で成人した子供の親に認め

たケースとして℃お注巽びq効斡判決・じd巴冒oσq判決をそれぞれ引用し︑親が成人の子の交わりの喪失について訴訟

を提起しうるならば︑成人の子は親の交わりの喪失について訴訟を提起することを認められるべきであると判示

した︒  ︵9︶98①⊇9藷章霧一けぎ夢゜昌灘は・し︒鼠再傷判決・しd巴謬判決・冨Φ鍔麟§決8凝

判決を概観した上で︑本件はこれまでと逆の事案であるが︑成人の子は﹁交わりの喪失の推定﹂に基づき︑死亡

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した親の交わり︒共同生活の喪失について賠償が認められると判示した︒       侭      ヱ イリノイ州以外では︑テクサス州が一九八五年にO効く昌碧タの欝一一蔓Oo暮δ一℃幾賦轟︸ぎP判決で︑成人の子

供らに母親の交わり・共同生活の喪失及び精神的苦痛について賠償を認めている︒但し︑﹁交わりの喪失の推定﹂

については︑議論の対象となっていない︒

 さらに︑¢ご艶舞山判決の適用範囲が兄弟姉妹にまで拡大されるのか︑という問題がある︒当初︑控訴審レベルで

大きく第一・第二地区と第四地区の対立が見られた︒第四地区は︑全ての兄弟姉妹に交わりの喪失を金銭的侵害

として立証する⁝機会を与えなかったのに対し︑第一・第二地区は︑兄弟姉妹にそのような⁝機会を認めたのである︒

 豪ず︑第一地区において︑前述の︵5︶℃話巳臼αq霧け判決は︑死亡被害者の近くに住み互いに友好関係にあっ

た四人の成人した兄弟姉妹に対し︑交わりの喪失について賠償されないと判示した︒これは︑兄弟姉妹の場合は       ︵39︶﹁交わりの喪失の推定﹂が適用されないという立場から︑本件の兄弟姉妹は交わりの喪失について十分な立証を

尽くしていないと判断したものである︒       ︵30︶ ところが︑︵10︶ωげ紹鍵瓢タ属◎昌げ8馨嵐圃ぎδ菊Φαqごコ巴Ooヨヨ慈霞菊鋤蕎8山判決は︑鉄道事故により死亡

した少年の兄弟姉妹は不法行為死亡法の下で交わりの喪失について賠償を請求することが認められると判示し

た︒その理由として︑次のように述べられた︒①事実審裁判所が兄弟姉妹の交わりの喪失に関する請求を削除し

たのは誤りとするわれわれの戦示は︑℃誘巳Φお霧け判決と合致している︒②直系血族によるこのような請求を認

容した切慈鴛傷判決は︑法律上この請求から兄弟姉妹を排除する典拠を何ら与えていない︒③交わりの喪失に関

する請求を傍系の近親により提出された場合︑そのような請求は訴答や立証についてより多くの問題を提示する

かもしれないが︑そのこと自体は請求を否定する理由ではない︒

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イリノイ州における生命侵害の損害賭償に関する動向

以下・肯定する判決が続いた・たとえば・︵11︶︒憂・写と§灘は︑五歳の男児が自動車に撃れ死亡

した事案で・国疑o簿判決を引用し︑イリノイ州最高裁判所はこの損失の算定方法を議論する際に︑人間の生命の

価値は多くの要素からなり︑家族メンバーの個々人は機能する社会的・経済的単位の一部分として他のメンバー

に対して価値を有すると述べた︒本件における単位とは︑O霞巴象家の家族全体と家族関係に対する死亡被害者

の価値そのものである︒家族に関する経歴の情報及び家族のメンバーの精神的︒身体的状態に関する経歴の情報

を与えることは︑陪審が家族全体に対する死亡被害者の価値を評価するために必要な資料を提供するものである︒

従って・両親の経歴及び年齢の近い姉の人格上の疾患に関する証拠は︑適切であり認容されると判示した︒  ︵21︶ω曇乱墓帥霧洲蓉灘は・三ハ歳の未婚の男性が航空機事故により死亡した妻で︑ω簿ぎ

判決に基づき︑彼と姉や弟との密接な関係を示す証拠が十分にあるので︑死亡被害者の姉弟は立証された交わり

の喪失について賠償されうるとした説示は適切であると判示した︒

同様に・第二地区の︵31︶ω゜匿;<凶器・h甕誓灘も︑死亡馨者の二護と一九歳の兄弟姉妹

には不法行為死亡法の下で共同生活・交わりの喪失について請求し立証する権利があることを認めた︒要するに︑

家族メンバーの一人を亡くしたことによる家族に対する侵害は兄弟姉妹である場合においても︑金銭的損失が生       じ︑不法行為死亡法の趣旨はそのような損失を被った者に金銭で補償するということである︒      ふあ  これに対して︑控訴審裁判所の第四地区では︑︵14︶O⇔冨霞ダO露80q◎卿譲言o凶ω﹈≦臼嚢︒獅傷菊鋤臨≦餌嘱判決とこ

れに全く依拠する︵蛎豪゜ω雲壽ぎ貯霞灘は・いずれも璽の裁判寡法廷意見となり︑兄弟姉妹は不法

行為死亡法の下で死亡被害者の交わりの喪失について賠償されないと判示した︒

 9訴震判決の趣旨は︑最近の立法府による不法行為責任の制限という公序の観点から︑算定することが非常に

法経論集第72号

109

(15)

困難で︑しかも認められた賠償額では生じた損失を軽減することができない領域では︑賠償される権利を拡大すべきではないということである︒また︑交わりの喪失の賠償が直系の親族関係の範囲を越えて拡大されるならば︑      ︵37︶どこで止めるべきか決定することが困⁝難となりうることも注意したのである︒

 こうして控訴審レベルでは︑兄弟姉妹の交わりの喪失はイリノイ不法行為死亡法の下で賠償されうる金銭的損

失であるか否か︑について判示する機会にめぐまれていたが︑結論は分かれていた︒      ︵38︶ ついに︵16︶謬お国ω鐘冨o隔閃貯冷︽判決において︑イリノイ州最高裁判所は︑控訴審裁判所第一・第二地区

の判決と調和して︑兄弟姉妹は死亡被害者の交わりの喪失について賠償されうるが︑そのような損害は立証され

なければならないことを明らかにしたのである︒判決内容は︑次の通りである︒不法行為死亡法上︑近親が誰で

あるかにより賠償される損害のタイプに違いはない︒両霞o暮判決・じd鶉︒一一≦紹判決等の一連の判決は金銭的損失は

家族関係の多くの面について交わりの喪失の賠償を含むことを認めた︒われわれの判決は︑今日幾人かの兄弟姉

妹がしばしば分ち合う極めて重大な家族関係に対して︑まさに法的な承認を与えるだけである︒単に死亡被害者

の両親と兄弟姉妹がともに︑交わりの喪失を含む金銭的侵害を被る可能性があったとしても︑必ずしも両親と兄

弟姉妹が﹁交わりの喪失の推定﹂に関し同一に扱われる必要はない︒

 かくして︑イリノイ州では︑兄弟姉妹も交わりの喪失について賠償される権利があるか︑という問題について︑

立証しなければならないにせよ︑州最高裁判所により肯定され︑一応の解決が計られたのである︒

 この問題に関し他の法域を概観したところ︑筆者が参照しえた限りでは︑ミシガン州の一九八二年に下された

O憂ω欝一タ麟暮び⇔益判決のみが︑死亡被害者に配偶者と親が生存する場合に︑死亡被害者の兄弟姉妹に対し死亡

被害者の交わり・共同生活の喪失について賠償される権利を肯定している︒従って︑この問題についてはイリノ

UO

(16)

イリノイ州における生命侵害の損害賠贋に関する動向

イ州の判決が豊富に下されているから︑他の法域にとっても参考となることが大きいように思われる︒

 2 交わりの喪失の算定方法

次に︑交わりの喪失の算定方法に関し︑その後の判決を概観する︒先に述べた通り︑◎d巳貯鐵判決は︑未成年の

子の交わりの喪失の金銭的価値から子の養育費を控除することを求めた︒そこで︑この点を捉えて専ら被告の側

から︑交わりの喪失に認められる賠償額を縮減する方策として主張されることとなった︒

 たとえば︑前述の︵9︶Oo8興判決において︑被告は交わりの喪失から母親の死亡により取得した遺産を控除

すべきであると主張した︒これに対し︑判決は︑本件では何ら同様の相殺は求められないと判断した︒しd島碧蜘判

決は︑損害賠償の算定のために︑子の養育費の控除という形で財政的支出について控除を求めたものである︒こ

れは︑両親が財政的に援助することを求められる子供の死亡事件と︑法が財政的援助を要請しない配偶者や親の

死亡事件とを注意深く区別するものであると論じた︒

 象た︑不法行為死亡法で交わりの喪失についての賠償は現在価額に縮減すべきであるか否か︑についても争わ

れた・既に・︵21︶°っ曇判決゜︵η︶︒°拶伽タ卑霧灘において・先例や証禦ないとして否定された︒イリ      が ノイ州最高裁判所としては︑︵18︶∪器≦のく°Ooび鉱写Φ齢算い︷器ρぎ◎判決が最初のものであり︑同様に交わり

の喪失は現在価額に縮減されない旨判示した︒その理由は︑①被告が依拠するミシガン法では全ての損害賠償が

現在価額に縮減されるが︑イリノイ州では苦痛のように特定の損害賠償は現在価値に縮減されないので︑ミシガ

ン州の先例はこの争点に関してほとんど価値がない︒②苦痛についての損害賠償を現在価額に縮減しない判決は       ハむ イリノイ州の公序と一致し︑本件の争点に完全に適用される︑というものである︒

法経言1繕集第72号

1u

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ヱヱ2

V おわりに

 本稿は︑イリノイ州の生命侵害に基づく損害賠償に関し︑特に子供の交わりの喪失について親に賠償を認めた

ζdF9︒aタしd彙︒ヨ霧判決及びそれ以降の判例の展開を中心に考察したものである︒最高裁判例上確立された事項を

整理すれば︑以下の通りである︒︵1︶直系の近親︵両親または子供︶は不法行為死亡訴訟で交わりの喪失につい

て賠償されうる︒但し︑﹁交わりの喪失の金銭的侵害の推定﹂については︑未成年の弔ゐ場合は判例上確立してい

るが︑成人の子や親の場合は控訴審レベルで認容されるにとどまる︒︵2︶傍系の近親︵兄弟姉妹︶は不法行為死

亡訴訟で﹁交わりの喪失の金銭的侵害の推定﹂は適用されないが︑立証に成功すれば交わりの喪失について賠償

されうる蓋然性がある︒︵3︶交わりの喪失の金銭的価値から子供の養育費は控除されるが︑交わりの喪失は現在

価値に縮減されない︒︵4︶被害者の死亡により近親が被った精神的苦痛は賠償されない︒

 一般に︑親子関係・夫婦関係にある直系の相続人においては交わりの喪失は直接的・実質的かつ重大であるが︑

これに対して兄弟姉妹は傍系の相続人であり︑必ずしも兄弟姉妹関係は一様ではなく事件ごとの具体的事案によ

りその程度・質は異なる︒特に兄弟姉妹関係の場合は︑実際に夫婦または親子関係に比肩しうるほどの緊密さが

要求され麺・それゆえ・裁判所が交わりの変を兄弟姉妹に容髭認めない論認蓋鶴㎎・今後交わりの      ︵44︶喪失についての翼体的な算定例が注視される︒

 これまで︑筆者は︑アメリカの主要な法域を対象に生命侵害に基づく損害賠償の動向について検討してきた︒

今後の研究課題として︑これまでの動向とは全く別の視角から問題提起をしているアメリカの最新の賠償理論

(18)

︵鵠①鳥O嵩一〇︼︶pさヨ餌磯のω憎理払珊︶について藁し趨・その中で︑生命侵害に基づく響賠償のあり方に関し本稿で

は十分に検討しえなかった点を含め︑さらに議論を深めたいと考えている︒

法経論集第72号

イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

︵1︶拙稿﹁子供の生命侵害に基づく損害賠償の拡大ーアメリカ四州の新しい動向1﹂静岡大学法経短期大学部法経

  論集六七・六八号二〇七頁以下︵一九九二年︶︒

︵2︶智冒劉﹀冤¢°っ↓≧畠圃ρ鷲穿§冨三審︵ωヨ穿出霞負ゆ︒︒3

︵3︶蜀ミ゜ζρ鷲田ω§一琶窯︒旦ミ゜︒ζρ鷲︵﹁全ての訴訟において︑陪審は︑本条により課された賠償

  額の制限に対して無関係にかつ特別な説示なしに賠償しうる額を決定する︒一九五五年七月一四日より以前に死

  亡した場合︑評決に基づいて下される判決は二万ドルを越えない︒一九五五年七月一四日以降一九五七年七月八

  日より以前に死亡した場合︑二万五〇〇〇ドルを越えない︒一九五七年七月八臼以降一九六七年改正法の施行日

  より以前に死亡した場合︑三万ドルを越えない︒一九六七年改正法の施行日以降に死亡した場合︑賠償額の制限

  はない︒﹂︶°

︵4︶Ω帯︒暁霞Bひq︒タ竃包︒二︒︒澤ωお︵H︒︒α刈︶・

︵5︶内㍗28ウq︒俸琴薯⑦︒・梓§菱ぎ葦ω夷二ζn導§︵同︒︒婁9§婁o塗呈・︒舅腿三H・︒︒︒︒︶脚

  ≦Φ喜タ鵠の艮ρ一〇回渾︾娼P卜︒αH賛鵠膳客図b︒儀無O︵Oけ︾ややμ⑩密γ       超︵6︶自ま圃ωo霧琶即即メ≦匿β鵠澤§︵H︒︒$︶・

(19)

fiva

︵7︶雲︒量罎麟ω紀霞窪も︒ζ墨きΦρ・︒黄違客竃象・︒︵壽γ       忽       1︵8︶国謀o簿判決の事実と判旨は以下の通りである︒夫の自動車とYのトラックとが衝突して夫が死亡し︑妻が夫の

  交わり・共同生活・夫婦関係の喪失について損害賠償を請求した事案で︑事実審裁判所は陪審に損害項目として

  コンソーシャムの喪失を説示することを拒否したが︑原審はこれを是認した︒そこで︑イリノイ州最高裁判所は︑

  コンソーシャムの喪失はイリノイ不法行為死亡法の下で金銭的侵害として賠償されうるか︑について判断を求め

  られることとなった︒

   イリノイ州最高裁判所は︑父親の至福・世話︵け一惹蔓効巳o弩の︶の蔑失及びガイダンス・道徳的身体的知的訓

 ・練の喪失は︑不法行為死亡法の下で﹁金銭的侵害﹂として評価されうると判示してきた︒それゆえ金銭的侵害の

  このような広義の解釈に調和するように︑コンソーシャムの喪失は﹁金銭的侵害﹂として賠償されうると結論を

  下した︒そして︑コンソーシャムは︑交わり・ガイダンス・共同生活・至福・性的関係を含むものと定義され︑

  配偶者に特有なものであるとみなされた︒不法行為死亡法の鼠的は︑死亡被害者の生命の継続から得られた利益

  を生存配偶者に与えることに求められ︑コンソーシャムの喪失はこれらの利益の一つとして含濠れる︒コンソー

  シャムの正確な評価は困難であるが︑夫の交わり・共同生活・夫婦関係の喪失について賠償を算定しえないもの

  ではなく︑コンソーシャムの喪失を構成する全ての要素は必ずしも有形なものではないが︑陪審はこれらを金銭

  的に評価しうると判断したのである︒

︵9︶ ζd巳貯裁ダ切鋤ヨΦρ困ONH騨鎚も灘09︒︒熱︒毎夢UΦρ瞳︒︒濫◎︒累゜騨励傷旨b︒︒︒︵お◎︒偽︶°原審を評釈するものとして︑

  ℃oo琶鑓蔓H嵐蔑δ゜・dp紆コげの圃蕪きδ譲増§讐一U$夢︾9旨ω夢oいo器o噛僧Oぼ錠︑°陰ωo鳥¢曙ぼo貯紆仙押頴目O鴫

  ¢°劉鰹$α︵嶺︒︒ε﹇げ巽蝕嶺鶴津霞o皆Φα鋤ω詮§蕊ミ遷婁蕊霧﹈禽本事件を紹介・解説するものとして︑ピ簿ヨび¢博藁r

(20)

イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

 U鎚ヨ轟①゜︒−≦門8賢一U$貯oh6ぴ鵠阜圏欝きδω葱器ヨΦOo霞け︾匙◎営ω㏄目70践魯巴OΦ欺巳甑露oh℃9環艮掴﹃楓い︒ω︒︒

 φ昌侮葭H房壽o轟稿巳U①鋤夢>9櫛㌶﹀肩ピ諺野皆ダωOO︵6◎︒腿ごOo欝竃貯︸壽o愚巳Uの簿野o︷Ω甑︸臼①憐類①oo<Oq

 o楠U如ヨ鋤αqのω癌霞ヒoωωo粘Qo8冨蔓噂昏︒◎︒8響︾い冒︾≦°○露U炉噂ω培︵お○︒蔭︶⁝Ooa◎戸d50嚢一U$夢\ピoωω◎暁

 ωooδ藁為◎︒目野切゜︸﹄¢卜︒︵H㊤︒︒姻ソ評釈するものとして︑♂︿吋o最巳U①馨びぎ臼貯◎一◎︒﹀ω審紳葺oOoヨ⑦ωo繍﹀鋤Qρ欝

 ○譲㍉寄窯↓U°囲団く曾瞬︵おo︒α︶口巽①ぎ9︒津曾Ω滞山霧寒ざ蓉Nb§導﹈旧累9Pbd巳貯aく・じご餌導o甲℃9︒お艮巴

  切Φo◎<Φ曼︷霞いo処ω◎o冨畠鋤ロ傷Ooヨ娼鋤鼠oコ魯君o眺簿窯貯霞Oげ圃罷dコ傷2昏o目ぎo凶6摩≦円o軽厳UΦ鋤鋳︾o計⇔︒魁

  U団℃︾dいい゜雷くφQ︒8︵6◎︒姻︶口①お貯餌津①税o津①鳥器遵誌§言N勘鳴8竃曼ゴ翼9ρ導d乱冨↓傷く・切9δ噌麟①ω勺δ8ヨの巴

  ℃器oΦユの9︷o騰昏①ピo器9鋤0霞冠︑◎◎ωoo圃魯嘱貯壽◎轟h巳UO鋤夢︾O賦o欝もり硝c◎い寓誇国゜い菊国<・q亀︵お◎◎9

  ﹇げ霞Φぎ9◎津興9帯山効ωミ驚ミ§軸ミぎミ§§凸・

︵10︶ Uご巳訂a判決の事案は以下の通りである︒霧の深い早朝︑一七歳の少年Aが運転する自動車ガ一一車線の高速道路

  を走行中︑反対方向のセミトレーラーが二台の自動車を追い越そうとしてAの自動車に衝突し︑同日Aは重傷に

  より死亡した︒Aの両親Xらは︑運転手及び会社Yらに対して︑不法行為死亡法︒存続訴権法・家族出費法︵幣§︒巳帯

  穿娼o⇒器>9︶に基づき填補的損害賠償・懲罰的損害賠償を求める訴訟を提起した︒Yらは︑貴任を認め︑家族

  出費法による三二三六・一〇ドルの賠償に同意した︒事実審裁判所は︑国 坤o欝判決を解釈して︑Xの金銭的侵害

  について賠償を決定するに当り︑XのAとの交わりの喪失を考慮しうると陪審に説示した︒陪審は︑不法行為死

  亡請求に対し一般評決として二八万五〇〇〇ドル︑存続訴権請求に対しAの苦痛に四万ドルの賠償をそれぞれ認

  めた︒Yらは︑交わり︑の喪失を認めた陪審説示はイリノイ不法行為死亡法の金銭的侵害要件に反すると主張して

  控訴︒原審は︑コモン・ローにおける配偶者のコンソーシャムの喪失と子の交わりの喪失には質的な相違があり︑

法経論集第72号

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(21)

 じ﹂饒o簿判決の判示事項は死亡配偶者のコンソーシャムの喪失に厳密に制限されると判示した︒原審は再審理のた 16       1  め差戻しとした︒Xらは︑子の交わりの喪失はイリノイ不法行為死亡法の下での適切な損害項鼠であると主張し

  て上告︒

   イリノイ州最高裁判所は︑本文のように判示し︑結局本件では︑事実審裁判宮は陪審に子の所得の喪失及び交

  わりの喪失に適用された金銭的損失の推定を説示したが︑損失から予期される子の養育費が控除されるべきこと

  を説示しなかったことを理由に︑評決は破棄され再審理のために差し戻されるとした原判決を肯認した︒

︵11︶ Ω降ゆ碁裁判官は︑現代の傾向に浴い︑子供の不法行為死亡訴訟で両親に交わりの喪失について賠償を認めた法廷

  意見に賛成したが︑次の二点で不同意を表明した︒①法廷意見が子の養育費を相殺した点に反対である︒これは︑

  損害賠償を算定する際に用いる衡平な方式ではない︒②法廷意見は交わりの喪失の推定が成年に達した子供に適

  用されるか否かを考察すべきである︒交わりの喪失の推定は成人した子供・未成年の子供に等しく有効である︒

︵12︶ ミシガン州︑ミネソタ州︑7シントン州︑テクサス州︑モンタナ州等の状況については︑拙稿﹁未成年子死亡

  の際の非金銭的損失の賠償論︵一︶︵二・完︶ーアメリカ法における理論動向ー﹂民商法雑誌一〇五巻四号四六三

  頁以下︑同六号七七五頁以下︵一九九二年︶参照︒

︵13︶ 同旨︑℃㊦2巳鋤蔓蕊¢ユ霧も§︸§き器︵⑩︶鉾勲αるH︒︒⁝娼賀の馨巴菊Φoo<φq樽終博§づ08︵8憎象︒︒る︒9

︵14︶℃③o琶鑓曼蕊霞一のωも§§き紳の︵⑩︶鳩無禽︒︒ム⑩は︑交わりの喪失の推定を﹁両親が彼らの損失について補償され

  ることを確保する率直な手段﹂と評価する︒逆に︑℃δ8ヨ8一℃誘8伽①簿も愚§口09︵㊤︶博舞窃鵠は︑この推定は

  よそよそしさ︑愛情︑共同生活︑家族の和合に基づき極めて主観的であるから︑不法行為死亡法の合理的な解釈

  の下で問題があるだけでなく不必要であると批判する︒さらに︑ωo匿乙戸即①8<o蔓h負冒◎器無ω◎9φ曙餌鋒ロ

(22)

イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

  Oo§冨融O蕊財帯貯≦戦O雛ぴq営一∪$盛鋤巳℃霞ωo欝顕a霞団ぎ瓢o窃篇ω9F﹃d・炉9ωド㊤・ωωH︵お︒︒¢︶は︑交わり・

  共同生活の裏失の立証は極めて容易であるので︑推定の問題を議論することさえほとんど必要ないと主張する︒

︵15︶ なお︑筆者とは反対に交わりの喪失を否定する立場から切巳貯a判決を批判する論者もいる︒貯鷺壽o⇔鷺巳

  U$夢慧§類o富︵Φy讐︒︒ω鳩︒︒μ︒︒中メ︒︒︒︒φすなわち︑第一に︑イリノイ州最高裁判所が他の法域の判例法に依拠

  したことは︑他州のさまざまな不法行為死亡法上の文言の相違を考慮すれば︑不適切である︒たとえば︑ωΦ箆o誘

  判決は︑金銭的損失準則は裁判所が創設したもので︑制定法上の﹁金銭的﹂という文言は得られた賠償額の受益

  者への配分方法のみをふれたにすぎない︒≦饗吋o判決は︑後の最高裁判所により疑問視され︑裁判所により復権

  を認められたのは︑交わりの喪失に賠償を認める不法行為死亡法の改正を可決した後にすぎなかった︒○お窪判

  決は︑子の交わりの喪失に賠償を認めるように制定法上の金銭的損失制限を解釈することに大いに躊躇した︒そ

  れゆえ他人を雇うことから得られる労務と等価物の価値に賠償を制限した︒従って︑これらの判決は︑ごご巳鍔a判

  決にとって説得力のある支えではない︒

   第二に︑金銭的侵害という文言に交わりの喪失を含むことは︑イリノイ不法行為死亡法の厳格な意図に反する︒

  これまでイリノイ州の裁判所は︑不法行為死亡法の下で交わりの喪失を金銭的侵害として含むことを拒否し続け

  ており︑不法行為死亡法の規定の制限的性格は立法府にとって明らかであつた︒しかし︑立法府は︑不法行為死

  亡法を改正する多くの機会があったにもかかわらず︑金銭的侵害要件を排除しないことを選択した︒従って︑立

  法府は金銭的侵害要件を維持することを明確に示しているから︑裁判所がこれを妨害すべきではない︒

   最後に︑bσ環一冨裁判決は︑国霞o洋判決に大いに基づいたが︑配偶者のコンソーシャムの喪失と子の交わりの喪失

  との論理的関係を確立しなかった︒配偶者のコンソーシャムの喪失は︑コモン・ローで認められた夫婦関係から

法経論集第72号 ヱヱ7

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論説

  生じた請求であり︑交わり・愛情・性的関係についての賠償を含んでいる︒イリノイ州の判例法は︑配偶者の一       18       1  方に他方配偶者の傷害によるコンソーシャムの喪失の請求を認めている︒他方︑子の交わりについての親の喪失

  は︑コモン・ロー上の請求として一度も認められなかった︒また子の傷害の場合︑両親は賠償されなかった︒従っ

  て︑子の不法行為死亡事件で︑損害項目に交わりの喪失を含む基礎がない︒

   これらの分析上の弱点を考察すれば︑不法行為死亡法上に創設された損害賠償の自由化は︑立法府がなすべき

  方がおそらくより適切である︒

︵16︶ 同旨︑醜8Φヨ①pδ一勺器8自①馨も§§口9ゆ︵①︶噂彗㎝㎝ωー総゜

︵17︶ bごい︾O践.◎駐ピ︾≦∪固O目O茗﹀国磯お曾︵0鱒o傷お8︶°

︵18︶ 憎倉o掃艮巴菊①oo︿残ど愚§獅o庁o︵3鼻ゆ片◎︒Oρo︒ω?◇︒①゜

︵19> ω竃゜寓囲翼N炉頃搾い翼掛↓切ρU8︾×騎ピ開OU卿瀬OOいUω↓鑓9U︾霞︾◎麟ω蒙↓O閃↓︾O目O茗◎α姻トこトo鴇ωど簿b⇒bの山器

  ︵Hり゜︒qy

︵20︶ 同旨︑ミ゜㈲︒P蒔ど糞︒捗器占α゜︒°

︵21︶ 同旨︑芝触o郎ぴq盆一Uo幾静も愚§昌o滞︵⑩︶gρけ㊤ご勺錠Φ㌶巴国①oo<①噌騨恥愚§嵩o審︵⑩︶舞◎︒戸8◎︒bφ腿歯q樽◎︒ωρ特に

  ℃碧窪汁巴燭Φoo<霞団も§§昌o審︵㊤y舞︒︒ひ︒癖は︑この問題に対する最もよい解決方法は︑親と子のいずれか短い方

  の平均余命を基礎に将来の交わりの喪失を算定することであると言う︒

︵22︶ 同旨︑国Φ8導Φ巴℃掃8締馨も愚§簿o富︵㊤︶増9ゆけq総凸9U°UOじ◎¢⇒ρ鎖諺憲︶じごOO麹O閃↓類詞U︾≦O周寄竃国U濁ω

  幼︒︒騨♪簿まO︵屋認︶も︑子の交わりの喪失から子の養育費は控除されない留指摘する︒

   また︑別の観点から批判する見解も見受けられる︒たとえば︑Ooao口は︑子を死亡させた被告が子に重傷を負

(24)

イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

 わせた被告よりも金銭的責任を負わないような状況をもたらすと揃摘する︒その場合︑被蕾は自らの不法行為か

 ら利益を得るであろうと主張する︒控除ルールが両親に実質的侵害を反映するならば︑その時賠償額は控除され

 ない限り両親にとって思いがけない授かり物になり︑被告には懲罰となる︒この選択肢が与えられた場合︑Ωoa2

 は︑両親に思いがけない授かり物を認める方が被告に自己の不法行為から利することを認めるよりもよいと結論

 を下している︒忽辞Oo鼠Φ戸恥§§質o冨︵Φ︶噂讐N逡卿穿ω§

   さらに︑ある論者は養育費控除の結果として交わりの喪失の賠償額を実質的に減少させ︑特に幼児の場合︑両

 親が実質的な賠償を認められることを困難にすると言う︒そして最もよい解決方法は︑子の養育費控除に代えて

  立法府が交わりの喪失について合理的な賠償額の制限を設定することであるとする︒留♪℃碧Φ簿巴のoo<巽ど

  偽§ミ8富︵O︶噂舞◎︒○︒ρ︒︒ωω゜

︵23︶ この点に関して︑ニュー・ジャージ州のOおΦ昌判決で採用されたように︑子の交わりの喪失の金銭評価におい

  て専門家から同等の交わりを購入したならば︑専門家に支払ったであろう現実の費用に基づいて賠償すべきであ

  ると主張する者もいる︵℃Φo§冨運嵐霞坤Φ゜・慧§嵩o滞︵Φ︶層簿曾ゆ山O︶︒しかし︑交わりの喪失を死亡被害者か

  ら得ていた労務の喪失と同視しその代替費用により評価することは︑交わりの喪失の存在意義が見失われること

  になると思われ︑賛成できない︒

︵荏2︶ 準Φ巳①茜器けタOo〆旨︒︒回芦︾悔や︒︒住︒︒食︒︒ω霞躍U⑦ρN圃ρミO客騨昏︒伽︒︒蒔︵お︒︒⇒

︵25︶切巴冨Φ窃qタΩ蔓o騰ω只凶轟瀞昼H︒︒O圃一ド︾やや︒︒匹昏︒声︒︒蒔洋∪③ρO継γミω累ゆ淺︒︒島︵9・︾やや﹂㊤︒︒癖︶・

︵26︶ ¢ご毬≦紹タΩ蔓o隔もり窯凶凝鵠①算昌戯H一ド鑓δ8同8H岸∪①PωαP蒔㊤①渚国鎚雛認︵おc︒αソ

︵27︶ ぎ図①界8審◎臨匿8嬬超鴇HωωH洋︾℃や︒︒傷卜︒ω◎ミ◎︒客国年︒傷︒︒箆︵Oけ︾窓﹂ゆ︒︒朝︶寧

法経論集第72暑

Iz9

(25)

︵28︶ Oo8震タO鐵$ぴqo↓鎚霧一幹︾二昏◎騨3届ωH隅︾℃や践切博レ8洲旨U㊦ρ凝︒︒転OζR乞・国鑓おωり︵O曾︾◎賢お︒︒噴︶・

︵29︶その理由として︑①イリノイ州の裁判所は伝統的に直系の相続人との関係を特別なものと認め︑賠償のために

  直系の相続人と傍系の相続人を区別していたこと︑②切色翁ρa判決はこの法の特定の領域で賠償を拡大すること

  に慎重であったこと︑を挙げている︒

︵30︶ 留$導9︒鋤タ乞o臨①霧け謀貯oδ菊詔δ昌巴Ooヨヨ9霞勾鋤一岸8負置①H昌︾℃︐︒︒伽舞③M洲OOH鍔U①ρ目距おΦ2・

  や弓゜bo偽に圃⑩︵Oけ︾O騨日ゆ◎oφ︶°

︵31︶9区冨タ巴9ジ§HF書や︒︒縣︒︒・︒蒔ヒ︒︒澤uΦρ︒︒︒︒N朝嶺鴬﹄鑓§︵ρ吉やH⑩︒︒噛︶・

︵32︶ω凶轟げタ≧=議き剛゜︒ぎρ㍉O㎝巨︾娼や践8ω弘ミH洋∪$㎝Oど認O客彰浅︒︒認︵O曾やお︒︒︒︒︶・

︵33︶ ωoげ日艶タ︾段尻8篇誤囲一冒言や︒︒︒︒瞳u旨目H詳︼︶Φ0齢︒翫濃累騨鑓卜︒α︒︒6仲・諺娼︐お︒︒︒︒︶・

︵34︶ 6◎畠ヨ鋤目判決は︑この点に関し次の通り詳細に議論を展開している︒まず︑先に下された℃H雪畠茜鋤繋判決と

  これに基づくO鋤旨巽判決︵後述︶︑qりげ$冨雛判決とこれに基づくω貯ウqげ判決を概観し︑前者に反対し後者に賛成

  すると述べ︑竿魯αoお§︒馨判決が兄弟姉妹の交わりの喪失を否定した二つの理由について検討した︒その結果︑①

  じσ巳冨a判決における制限は実質的損失の推定に関するものであり︑立証される場合に成人の子の交わりの喪失

  が賠償されうるか否かに関するものではない︒②州最高裁判所は︑実際切色震傷判決以来金銭的侵害の範囲を拡

  大し続け︑ゆ9φ魔≦⑩⑰q判決では︑子供の交わりの喪失における金銭的侵害の推定は未成年者同様成人の子供にも適

  用された︒このような展開に照らせば︑切亀費伽判決の﹁この領域における賠償の慎重な拡大﹂は︑兄弟姉妹に兄

  弟姉妹の交わりの喪失により生じた損害を立証し賠償されうる機会を否定するのに十分な理由ではないと考え

  る︒また︑この点について︑O舜︒訴巽判決が︑じd餌犀≦o伽q判決によるじご曵冨a判決の拡大も︑ω冨魯弩判決及びω貯讐

Z20

(26)

イリノイ州における生命侵害の損害賠償に関する動向

  判決の判示にも何らふれていないことも注意する︒

︵35︶︒器妻9繕︒窪ぎ陣゜・§曹寛この・・目ξ︐ω象碧謹已φρ糞鵠b︒累田傷・.頓①︵9︾辱

  お︒︒°︒︶°

︵36︶寓︒°・雲蓼翼g畏臼゜書凱山︒・⑩葛二葛①︒・潔朝語罠・田きω・︒︵︒3慧﹂Φ婁

︵37︶O幾捲﹃判決は︑先行する判決について次のように分析する︒①津窪母葭器仲判決によれば︑じd¢離飴叫血判決は交

  わりの喪失の賠償を拡大することに慎重であり︑傍系親族にまで拡大することは思慮分別がないと結論を下して

  いる・②じご乱冨吋α判決が交わりの喪失についてより拡大された賠償を意図していたのであれば︑単に両親の交わ

  りの喪失が金銭的損失であると述べるよりはむしろ︑交わりの喪失を金銭的損失と記述したであろうと推論され

  る︒③Oぼ巴爵判決は︑少なくとも死亡被害者が未成年である場合に︑両親と兄弟姉妹はともに交わりの喪失に

  ついて賠償されうることを推論する︒

︵38︶ぼ①鍵器・塗巳Φ三㎝H算浅¢弩♂鐸u①£蝋の︒三﹄塾︒ま⑩⑩︵謹N︶・

︵39︶08量国毒ωレゆごF言賢ω含・・ω葛c︒葺u・ρ舞朝偽藁・暮ま8§書やH⑩・︒ゆ︶・

︵40︶u糞雲o・g葛譲騨ぎ︒ωuH3§旨・︒伽︒︒亡φH葺u①aN含↓︒︒2﹄・鑓⑩藁ド聾・

︵41︶ なお︑しσ巳訂a判決の判示を子供の傷害事件にまで拡大するか︑という問題もある︒U畦鋤慧③タ菊儒傷Φ種噂H漣H昌

  塾︒鳥0ど鵠劇犀Uoρも︒°︒Pq鱒⑩累﹄﹄鳥8㊤︵お︒・︒︒︶判決で︑イリノイ州最高裁判所は明確にこれを否定している︒縛鳴

  §u巨ぎ窪窪窪轡冨uaω圏8Ω8番Φじ︒8ぎ・菊§悉旨触ω8葺罠o︒暑鋤嵩一︒昌豊旨H霞昌︒坤ω

  ゜戦蓄角§騒評曳b鱒旨蜜閃゜い゜寄く5§︵お︒・¢︶忌書長︒ω︒・︒塗a魯油⇔H ぎ凶︒・自冨︒り≦語8≦幾a

  開oω巳゜8αζ簿甑ぼ﹄圃囲g﹄も謡︒︒︵お︒︒⑩︶°

法経論集第72号

Z2Z

参照

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    懲罰的損害賠償論       七二