• 検索結果がありません。

ストラテジーを使った読解授業の成果

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ストラテジーを使った読解授業の成果"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

著者 川森 めぐみ

雑誌名 同志社大学日本語・日本文化研究

号 13

ページ 163‑178

発行年 2015‑03

権利 同志社大学日本語・日本文化教育センター

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000013981

(2)

要 旨

 『留学生のためのストラテジーを使って学ぶ文章の読み方』は、社会科学系の入 門書、教科書、論説文を読むために必要なストラテジーを学ぶ教科書である。本 稿は、この教科書を使い、一斉授業とともに自律学習も行なえるよう構成した授 業の実践報告である。まず、読解ストラテジーに関する先行研究をたどる。次に、

授業や教科書の概要を記す。最後に、授業の成果を報告する。学習者のノートお よび要約の分析を行なった結果、読解ストラテジーの明示的な使用による読解力 向上が認められた。また、学習を自己管理する自律学習も確実に行なえたといえる。

キーワード

日本語 日本語教育 読解 ストラテジー 要約 自律学習

1 はじめに

 日本語教育界で読解ストラテジーが議論され始めたのは、1990 年代である。初期の 研究対象は学習者であった。学習者の使用ストラテジーの調査が主たるテーマであっ た。2000 年代には、文章が研究対象になり、それを読み解くために必要なストラテジー が明らかにされた。2005 年に教科書『留学生のためのストラテジーを使って学ぶ文章 の読み方』(以下、『文章の読み方』)が出版された。

 本稿は、2014 年度春学期に、同志社大学日本語・日本文化教育センターの集中日本 語コース1において、『文章の読み方』を教科書として使用した授業の実践報告である。

 科目名はⅦレベルの「読解A」で、新聞および論文等の読解力を高めるためのもの である。Ⅶレベルは上級前期に相当し、日本語能力試験N1 合格前後の学習者が集まっ ている。学習者のレディネス(状況)は、レベルも揃っていて、モチベーションも高 いが、読解のニーズおよびビリーフは一様ではない。漢字圏学習者も非漢字圏学習者 も混在している。したがって、同一の到達度を目標に据えることは適切ではない。そ こで、本実践では一斉授業とともに、自律学習を促すことにした。学習者に決定を委 ねたことがらは、目標の設定、覚えたいことばの選択、内省の記述、自己評価である。

これらによって、学習者自身が学習の自己管理をする。

 この授業での提出物2には、次のものがある。提出物は教師が添削し、返却する。そ

ストラテジーを使った読解授業の成果 The Results of Strategic Reading Class

川森 めぐみ

(3)

して、学習者がポートフォリオとして自己管理する。

①教科書本文の要約またはノート。

②レポート課題の要約またはノート。

③ふりかえりシート:毎回の授業で書く内省シート。「本日の活動」「自己評価・

発見・感想」「覚えたいことば」欄がある。

④自己評価:レポート課題についてのものと、学期末に行なう自己評価。

 読解力の向上度は、ノートや要約(上記①②)の質的変化から考察する。自己評価(④)

も併せて報告する。自律学習については、ふりかえりシート(③)の内省記述数と質 的変化を通じて考察する。

2 読解ストラテジーについての先行研究 2.1 1990 年代の研究

 ストラテジーとは、学習の際に学習者がとる具体的な行動のことである。日本語教 育界におけるストラテジー研究は、1990 年代から本格化する。当初の研究対象は学習 者であった。読解時に学習者が使用するストラテジーを、アンケートやプロトコル法 によって調査、分析した。

 伊藤(1991)は、欧米の学習ストラテジーについての先行研究を整理し、「ストラテジー だけが唯一教育の場で指導できるもの、変えることができるもの3」であるため、スト ラテジー教育の意義を提言した。

 90 年代は、ストラテジーの概念も不統一であった。ここでは、現在の標準的なモデ ルである『読むことを教える』(2004)所載のものを挙げる。

・ボトムアップのストラテジー

①新しいことばを確認する

②接続詞や指示語に注目して、文と文の関係をていねいに考えながら読む

③細かい内容を、表や図に整理していく

・トップダウンのストラテジー

①必要な情報だけを速く探す(スキャニング)

②ざっと読んで全体の大意をつかむ(スキミング)

③予測しながら読む

④大切なことばや文を見つけて、ほかのところは読み飛ばす

同書によると、「読み」の過程にはボトムアップモデルとトップダウンモデルがあり、

(4)

テクストの種類(小説/論文)や、読む目的(大意をつかむ/細部を読み込む)によっ て、読み手は随時使用モデルを切り替えている。

 ストラテジー使用の違いに目を向けた工藤(1993)は、2 種類の内容確認手段およ び 43 項目からなるアンケート調査の結果から、次の 2 点を明らかにした。1 点は、成 績上位者と下位者とでは、使用ストラテジー数が異なることである。2 点目は、内容確 認手段が選択問題か要約問題かによって、効果的なストラテジーが異なることである。

具体的には、選択問題では「キーワード探し」、要約問題では「スキミング」と「主要 な情報探し」が効果的なストラテジーであった。

 森(2000)は、日本人とアメリカ人学習者の読解の過程を発話思考法で比較した。

そして、日本人大学生(1 名)は書き手と対話するように読むが、アメリカ人学習者(2 名)は、語彙や文法にのみ注意を払って読む、という違いがあることを報告している。

 それでは、実際に、ストラテジーを用いた読解指導は、効果があったといえるのだ ろうか。伊藤(1991)は、語彙不足であっても中級から上級の教材に比較的簡単に移 行でき、内容に対する興味から積極的に学習に取り組んだと報告している。また、池 上(1996)も、逐語読みではない読み方プログラムは初級学習者にも一定の効果があっ たと報告している。

2.2 2000 年以降の研究

 2000 年以降は研究対象が文章そのものに広がった。何を手がかり(形態指標)にす れば、この文章が読めるのかを考えるようになったといえる。

 認知心理学の分野でも読解の手がかりについて研究が行なわれていたが、読解中の 認知そのものは本稿の考察対象ではないため、ここでは認知心理学からのアプローチ は取り上げない。

 石黒(2002)は、学習者の使用ストラテジーではなく、論説文を読み解くために必 要なストラテジー、およびその形態指標を明らかにした。また、論説文を読むという ことは、次のような構造をつかむことであるとした。

・問いである「序論」

・問いに対する答えを説得的に展開する「本論」

・問いに対する最終的な答えである「結論」

 その後、田川(2011,2012)は、読解の過程で注意を払うべき活動と、その活動の 使用順序を調査した。86 人の中国国籍の学習者を対象に、正誤判断テストと再生プロ トコル(中国語)を行なったのである。そして、最も正確で効果的な読み方とは、ま ず構造に注目し、次に要点をつかむという順序での読み方であると報告した。石黒の いう「構造把握」の重要性を田川が検証し、掘り下げたといえる。

(5)

 また、石井・田川(2010)は、『文章の読み方』では命題の意味解明を扱っていない ことを指摘した。命題の意味解明とは、辞書的な定義で置き換えることでは済まず、

読み手が解釈しなければならない活動のことである。読み手の解釈とは、あることば や文と、他のことばや文との関係性を考えることである。そして、この点を取り上げ ているのが、中井(2009)であると紹介している。中井は、「対(つい)」、「言い換え」、

「媒介」という中井独特の用語によって、ことばや文相互の関係を論じた。

 以上の研究をふまえ、ストラテジーを明示的に使えるようにするための実践に取り 組んだ。

3 授業およびテキストの概要 3.1 目標の設定

 第 1 回目の授業で、本授業の目標 4 点を説明した。

①『文章の読み方』で扱われているストラテジーを身につけること。

②社会科学系の語彙を増やすこと。

③読んでわかったことをノートや要約で示す訓練をすること。

④学習の自己管理をすること。

 そして、具体的な目標達成方法として、次のことを説明した。

①教科書に沿って授業を行なう。

②本文から「覚えたいことば」を選び、ふりかえりシートに書き込む。

③教科書の本文やレポート課題の文章を、ノートテイキングまたは要約する。

④内省のために、毎回の授業でふりかえりシートを書く。レポート課題および学期 中の学習について自己評価をする。

3.2 教科書の構成(学習するストラテジー)

 『文章の読み方』の「はじめに」によると、この教科書は「日本語の新聞を辞書なし で読むことがやや難しい中級後半〜上級前半レベルの学習者」を対象にしている。こ の教科書を通じて、どのような読解ストラテジーか理解し、それを使用するための着 目点、可視化する方法を学ぶ。

 表 1 は、『文章の読み方』の構成を示したものである。各課で学習するストラテジー、

着目点および可視化の方法、2 つの本文のタイトルを示した。

(6)

【表 1】『文章の読み方』の構成

ストラテジー 着目点および可視化の方法 タイトル 1 キーワードを探す よく出てくることばを数える 「法と動物」

「ゴーン流の文化肯定能力」

2 論点表示文を探す 論点表示文は序論の後にあること を意識する

疑問形、意志を示す文末表現、「〇〇 は 2 点ある」などの表現に着目す

「少子高齢化と労働力」

「国民審査」4から「関税の記事」5 に差替え

3 結論表示文を探す 「にちがいない」「のではなかろう か」などの文末表現に着目する

「このように」「したがって」など の表現に着目する

「ことばに焼きつけられているもの」

「消費者の求めているもの」

4 歴史の文章を読む 前後関係、因果関係を押さえる 「バブル経済」

「もはや戦後ではない」

5 二項対立を見抜く 賛成意見と反対意見を二色のペン で塗り分ける

対比の表現「それに対して」「むし ろ」などに着目する

「死刑制度廃止論」

「外国人の参政権」

6 筆者の立ち場を

見抜く 筆者の主張とそうでない主張を二 色のペンで塗り分ける

譲歩の表現「確かにAだが、B」

に着目する

「環境税導入の是非」

「夫婦別姓制度」

7 文章を整理して

理解する 列挙の表現「まず、次に、最後に」

などに着目する 「国際関係におけるNGOの意義」

「IT革命が企業を変える」

 2、5 課でノートテイキング、1、3、6、7 課で要約をした。

3.3 クラス構成

 2014 年度春学期のⅦレベルの「読解A」で、筆者が担当したのは 2 クラスである。

受講者は計 17 名である。1 つのクラスは 8 名で、うち非漢字圏の学習者は 2 名である。

もう一方のクラスは 9 名で、非漢字圏の学習者は 4 名である。

3.4 評価

 提出物を含む出席状況(5 点× 15 回=75 点)と、レポート(25 点)である。

4 ノートや要約の質的変化 4.1 ノートテイキングの真正性

 読み手の文章理解度を確認する手段はいくつかある。正誤判断テストもその 1 つで ある。しかし、この方法は試験や調査に有効であるが、学習者にとって真正性が高い とはいえない。真正性とは、国際交流基金(2009)によると、教室での活動が実際の 言語使用をどれだけ反映しているかということである。本実践では要約と作成された ノートによって、文章理解度を確認することにした。本節と次節では、ノートおよびノー トテイキングを考察する。

(7)

 学習者がノートテイキングする目的は何だろう。長塚・山川(2012)は 186 名の高校生、

大学生、司書講習受講者(いずれも日本人)を対象に 45 項目のアンケート調査をした。

それによると、47%が授業を理解するためと答えている。また、80%が復習やテスト のために授業後にノートを利用していると答えている。この結果を、長塚・山川(2012)

では、ノートテイキングは理解や記憶を促進し、作成されたノートの見直しはin-put された内容をout-putしやすくなると解釈している。

 従来、外国人学習者のためのノートテイキングの研究や実践は、「講義聴解」として 行なわれてきた。この活動には真正性がある。しかし、はじめから音声という目に見 えない媒体を用いることは難しいのではないかと思われる。

 日本人学習者も授業中だけで、ノートを完成させられるわけではない。後日、教科 書やプリント等を参照し、情報を整理および補足する。それならば、外国人学習者は、

予習および復習の場合を想定して、教科書の内容をノートテイキングする練習から始 めてはどうだろうか。文字という目に見える媒体であれば、繰り返し読むことが可能 であり、それは自然な行為である。形態指標から文章全体の構造理解も、聴解で行な うより容易であろう。また、「定義」「引用」等のルールも教えやすいだろう。

 以上のような理由から、教科書のノートテイキングから練習し、習熟度にしたがっ て聴解練習を加えるという順序を踏むのがよいのではないだろうか。

4.2 ノートのまとめ方

 本実践では 2 回のノートテイキングを行なった。学習者の作成したノートには「整 理型」と「抜書型」とでも呼ぶべき 2 種類のまとめ方が認められた。

 1 回目は「関税」の解説文をノートテイキングした。学習者が共通して選んだ情報は、

関税の定義、関税を設ける目的、問題点である。しかし、まとめ方は一様ではなかった。

以下にまとめ方の例を示す。( )内は同様のまとめ方をした人数である。

「整理型」(8 名)

 関税の仕組みは複雑だ ①関税が高い場合

→−モノやサービスの売買が滞る  +国の収入を増やすことができる

②関税が低い場合

→−国内の製品や農産物の売れる量が減って農家が困る  +海外から安い農産品が買える

「抜書型」(6 名)

関税という仕組みがあると、税収が増やせるし、国の産業も守れます。

関税のマイナス点は関税が高すぎると、物やサービスの売買が滞ってしまうことである。

そういう問題を解決するために、関税はどうやって、どのくらいかけるか品物によって細 かく決められています。

(8)

 上記の例からわかるように、「整理型」のまとめ方では、情報と情報の関係を記号で 示そうとする意識が見える。一方、「抜書型」では本文から文をそのまま抜きだしており、

情報相互の関係づけへの意識は働いていない。

 2 回目は、外国人参政権の是非を巡る本文をノートテイキングした。1 回目と同様、

2 種のまとめ方が見られた。「整理型」のノート(5 名)は、「是」「非」の根拠を左右 に分けて書き、対立点を記号で示した。「抜書型」(9 名)は、まず、「是」とする根拠 のみを本文から抜き書きし、まとめて書いた。それに続けて「非」とする根拠を書いた。

 2 つのまとめ方の違いが 4.3 および 4.5 で述べる要約の問題点と関連があるのかどう かは、現段階では明らかではない。

4.3 教科書本文の要約

 『文章の読み方』の本文は約 1000 字であり、それを 200 字に要約する練習をした。

 合計 4 回の要約において、半数以上の学習者が何度も「大事なものだけを書くのは かなり難しいです」と、ふりかえりシートに記述している。必要な情報だけを残すこと、

すなわち不要な情報を捨てることが、一つの壁であったようだ。逆に必要な情報が不 足しているという事態はほとんど見られなかった。

 情報過多の背景には 2 つの原因があるといえる。1 つは、本文中に多くの「例」が出 てくると、切り捨てることに躊躇を覚えるためである。もう 1 つは、文章中の表現を もう一段抽象化した表現にしてまとめるという発想、技術がないためである。

 2 回目に要約した本文の第一段落と、要約の類型A、B、Cを比較する。( )内は 同様の要約をした人数である。

文:高度経済成長期が終わるころまでに、生活に必要なものを一通り持つようになった日 本の消費者は、バブル期に必要のない物、高額なものを買う傾向にあった。しかし、バブ ル崩壊後、消費者がそうしたものを買わなくなったことによって、市場は完全な買い手市 場になった。それに伴い、高度成長期の「いいものを、安く」に加え、「品数豊富なもの の中から、手軽に」買えるようにしなければ、ものが売れなくなった。〈小売店は、もの を買わない消費者にいかに買わせるかについて、さまざまな方法を考え始めている。〉

A :高度経済成長期が終わる頃までに、生活に必要な物を一通り持つようになった日本の消 費者は、バブル期に必要のない物、高額な物を買う傾向にあった。しかし、バブル崩壊後、〈小 売店は、物を買わない消費者にいかに買わせるかについて、様々な方法を考えはじめてい る。〉

 ……情報過多なもの(9 名)

(9)

B :バブル崩壊後、消費者が必要のないもの、高額なものを買わなくなったことによって、

市場は完全な買い手市場になった。〈小売店は買わない消費者にいかに買わせるかについ て、さまざまな方法を考え、実行した。〉

 ……本文に忠実な表現使用(6 名)

C :バブル崩壊後、バブル期に何でも買った消費者があらゆる商品を慎重に購入するように なった。〈その変化が市場、特に小売店に大きな影響をもたらしている。〉

 ……独自の表現使用(2 名)

 要約A、B、Cのいずれも〈  〉で示した論点はつかめている。しかし、要約Aは

小売店の問題であることを十分に理解せず、不要な前提「ものを買っていたころの消 費者」(下線部)の情報を残しており、全体でも 400 字近くなってしまった。一方、要 約BやCは 200 字前後でまとめている。

 また、要約BとCを比べると、要約Bは本文の表現に忠実な要約をしている。要約 Cは本文にない「何でも買った」「あらゆる」「慎重に」「購入した」という独自の表現 を使っている。

4.4 レポート課題の完成度

 石井・田川(2010)は、あるストラテジーが学習者にとって自動化されるには、一 定の読みの蓄積が必要であると述べている。そして、読解カリキュラムの中で、テク スト構造とその言語形式に気づかせ、少なくともストラテジーを意識的に利用しよう とするレベルに行くためには、どのようなプログラムでどの程度の練習が必要かを検 討するべきだと問題提起している。

 本実践は、この問題提起に対する 1 つの答えである。『文章の読み方』を 3/4 ほど 終えた時点で、レポート課題として新聞の連載コラム6の要約を課した。提出された要 約には必要な情報が概ね過不足なく盛り込まれており、完成度は高かった。これは『文 章の読み方』で学んだストラテジーを十分に使用した結果と考えられる。

 学習者の自己評価も、自身の要約に肯定的である。「よく使ったストラテジー」とし て、ほぼ全員がキーワード、論点表示、結論表示と申告している。また、この課題の 要約時に工夫した点(自由記述)では、「キーワードや論点や結論を見ぬいて、それを 中心に整理する」という記述が半数を占めた。これは、2.2 で触れた工藤(1993)のいう、

要約に効果的なストラテジーと重なっている。以上のことから、学習者はストラテジー を明示的に意識して利用したといえる。

(10)

4.5 レポート課題の問題点

 200 字という規定字数に収まり、論旨も通っているものの、同義表現の適切性に問題 がみられた。以下、要約例と、( )内に同様の表現を用いた人数を示す。

文:私たちの内面には、①現在の利益を重視する ②キリギリス的な 自分と将来の利益 を考えようとするアリ的な自分がいます。

A:私たちの内面には、キリギリス的な自分と、アリ的な自分がいる。

……本文の②だけを用いる(6 名)

B :わたしたちの内面には、目前の利益を重視する自分と、将来の利益を考えようとする自 分がいる。

……本文の①だけを用いる(5 名)

C :私たちには、目前の利益を優先する面、すなわちキリギリス的な自分と、将来のことを 考えようとする面、すなわちアリ的な自分という二面性がある。

……本文の①と②を関係づけをして用いる(2 名)

D :私たちの中には、「短期的利益」を考える自分と、「長期的利益」を考えようとする自分 が存在している。後者が前者に負けた時に、人間はダメな選択をしてしまうのである。

……本文の①の内容を自分の表現を用いて示す(3 名)

 この本文中の①と②とでは、より抽象度の高い①を使うこと(要約B)が適切である。

しかし、本文にこの後も「キリギリス的」「アリ的」が繰り返されるため、Aのように 要約してしまう。要約Aには、上位カテゴリーと下位カテゴリーの関係理解について、

問題がある。ことば相互の関係づけは、第一言語ほど語彙を自在に操れなかったり、

文章を読解した際に同義語の中で理解できたことばにとらわれてしまったりするため、

教師の予想以上に難しかったようである。

 この問題の解決のためには、要約Cのように①と②の関係を捉える方法から始めて 練習を積むことにより、①を選択する理由が理解される可能性が高い。

 要約Cを図式化すると、次のようになる。

二面性

目前の利益を優先する面

=

キリギリス的な自分

将来のことを考えようとする面

=

アリ的な自分

 「すなわち」と「面」ということばを加えることによって、文の構造がくっきりと浮 かび上がる。秀逸な方法であるといえる。

(11)

 最後の要約Dは、自分の理解したことを自分の表現で書いている。この方法のよい 点は、Bの「現在の利益を重視する」という表現よりも、「長期的利益」という名詞に よるパラフレーズが、より簡潔な表現にしていることである。また、一文が短くなる ため、文法的なミスが少なくなる。しかし、理解したと思った内容が正確であるとは 限らない。また、自分の使用範囲の語彙で表現するため、語彙が増えないという面も ある。

 この読解の授業では、ことばとことばの関係から始めて、文と文の関係を整理して いくことが今後の課題である。それが、細部の読みにつながるだろう。つまり、この 文を田中(2009)の「言い換え」と「対」の関係に整理するのである。

現在の利益を重視する=キリギリス的な

私たちの内面には、      自分がいます。

将来の利益を重視する=アリ的な 4.6 読解力の質的変化

 学期開始時と終了時とでは、要約作業に次のような質的変化が見られた。

①作業時間の短縮。

②作業への心理的負担が軽くなったこと。

③作業の正確さ。

④より深い理解から生まれた、独自の表現・記述順序。

 上記のことを説明すると、次のようになる。

①最初の要約は 30 分かかったが、最後の回の要約は 15 分でできた。

②毎回の授業で書くふりかえりシートに、「以前より簡単になりました」という記述 が多々見られた。

③骨子だけをまとめることが難しかったが、徐々に克服されていった。最終回の要 約で依然として情報過多が認められたのは、4 名であった。また、一文を短く簡潔 にすることによって、文法のミスも減り、正確さが増した。

④文章の概要がすばやくつかめるようになり、読みとばしていい箇所の判断が自信 を持ってできるようになった。そして、残った重要な箇所を咀嚼した結果を、要 約として示す際、論点に続けて結論を書くようなものも、学期後半から見られた。

つまり、要約対象の文章の記述順にとらわれずに、内容本意の再構成をしたので ある。

言い換え

(12)

 以上のように、学習者は、ストラテジー使用によって、文章の正確な理解を要約と いう形で示す質的変化を見せた。一方、質的変化が見られなかった点は、ことばとこ とば、文と文の関係を読み取ることである。つまり、概要をすばやく捉える読みはで きるようになったが、細部の読みは不十分であったといえる。

 要約の質的変化のまとめとして、一人の学習者の、初回と最終回の要約およびその 日のふりかえりシートの記述を引用する。

初回の要約(制限時間 30 分)

 英国のフィナンシャル・タイムズ紙が毎年、「世界で最も尊敬される企業と経営者は?」

というアンケートを実施している。この結果、選ばれた前位の経営者の中で、去年 20 位だっ た日産のカルロス・ゴーン社長が 7 位に入った。たくさんの国を回した彼は革新的で衝撃的 と、多文化をくぐってきたと指摘されている。「文化衝突に手を焼くだろう」と多くの人か ら警告されたそうだが、彼はそんな違いを的確に把握しつつ、文化的相違は「革新」をもた らすというのを信念としているそうだ。このゴーン流の「肯定能力」は企業経営者に限らず、

様々な場で必要とされる資質だろう。

初回のふりかえり

 要約というのは捨てるのことに目覚めました。本当に勉強になりました。

最終回の要約(制限時間 15 分)

 日本は 1999 年に世界で最初に携帯電話からインターネットに接続させるサービスを始め た。現在でも進行中のIT革命による日本の企業の変化は、大体 3 点ある。まず、問屋や代 理店などの中間業者を通さない直接取引の形態が増える。次に、SOHOでベンチャービジ ネスの生まれやすい環境になる。さらに、短時間で意思決定をする必要が生まれ、時間やコ ストがかかりすぎる部門を外部委託するなど、大企業も組織の変革を求められることになる。

最終回のふりかえり

 まず、次に、さらになどの接続詞を見つけたら要約が簡単になります。論拠を見つけたら、

例を除いて、後の結論だけで要約していますが、ちょっと例も入れたら、わかりやすくなる ように思ってきました。

 初回と最終回では、読解および要約にかかった時間が半分になっている。

 また、初回では全体の 1/3 の量を使って前提を記述している。そのため、キーワード の1つであるゴーンについての記述が短くなってしまっている。論点も明らかではな い。

 これに対する学習者自身のふりかえりは、「捨てなければならない」という気づきで あるが、どの辺りに不要な情報が入り込んでいるという自己の分析的評価は示されて いない。

 最終回の要約は、1文で書かれた前提の直後に、論点が明確に示されている。「まず」

(13)

「次に」「さらに」という列挙の表現が効果的に使われている。そして、1つの接続詞 に対して情報が1文で示されるという形式的にも整えられた表現になっている。

 これに対するふりかえりでも、「接続詞を使うと要約(作業=当人に確認)は簡単に なる」と記述している。そして、「例を入れ過ぎない」というこれまでの教師のコメン トに対して、例の必要性を述べ、「自分の読み方をこのように表現する」という自主性 を明確に述べている。

 このように、要約もふりかえりも、あいまいなものから自覚的で創造的なものへと 質的な変化を遂げていると言える。

5 毎回の授業でのふりかえりシート記述の分析 5.1 何について書いているか

 毎回授業で記入するふりかえりシートの総記述数は 169 であり、①語彙、②ストラ テジー、③感想の 3 種類に分類できる。それぞれを以下で説明する。

①語彙:語彙の不足、専門語の難しさ、意味と発音が結びつかないもどかしさ、発 音トレーニングへの評価、外来語の片仮名表記への関心などである。

②ストラテジー:ストラテジーの有用性への評価および、ストラテジーが自分にも たらした変化である。「文の最初の接続詞で、文章の流れを把握する能率がよくな りました」等である。このような自己観察は、「文と文との関係を示しながらつな げることが難しい」等、徐々に詳細になっていく。

③感想:本文の内容に対して心を動かしたものである。「〇〇の目的は他にもあると 思う」「なぜ○○なのかを考えるきっかけになった」「わたしの国の制度は〇〇です」

「〇〇に驚きました」等である。

 ③については、上述した先行研究の報告と異なっている。森(2000)は、学習者の プロトコルを分析し、日本人大学生 1 名は書き手と対話するように読んでいるが、外 国人学習者 2 名はそのような読み方をしていないと報告している。それは、後者が「単 語や文法の正しい把握や文字通りの意味をつかむという認知的次元で注意力が使い果 たされ、作者との対話といった社会的次元に注意を向ける余裕がないため」と考察し ている。

 しかし、読解Aの学習者は読みながら、自身の経験の記憶を甦らせる、自国の制度 と比較する等、強く感情移入している。森(2000)の被験者より、漢字、語彙、文法 すべてにおいてレベルが高かったためであろう。

(14)

5.2  記述内容の推移

 前節では、ふりかえりシートの記述を、①語彙、②ストラテジー、③感想に分類した。

これらは学習者の関心のありかを示したものといえる。本節では、これらの関心の変 化を考察する。

 表 2 は①〜③の記述数を 3 期に分けて示したものである。

【表 2】記述内容数の変化

①語彙 ②ストラテジー ③感想 期別記述合計

1 期(1−4 回) 17(25.4) 46(68.2) 4( 6.0) 67(100)

2 期(5−8 回) 11(24.0) 23(50.0) 12(26.0) 46(100)

3 期(9−12 回) 7(12.5) 34(60.7) 15(26.8) 56(100)

記述内容別合計 35(20.8) 103(61.0) 31(18.5) 169(100)

 この表を見ると、ストラテジーへの関心は一貫して高い。それに対して、当初、高かっ た語彙への関心が減少していき、替わって本文の内容に対する感想の記述が増えてく ることがわかる。

 感想の記述には数量のみでなく、質の変化もあった。2 期で記述された多くは、自国 の制度や自身の経験の「報告」である。たとえば、「4 年くらい前わたしの国でも、ア メリカ産牛肉の関税をめぐって大きな話題になったことがあります」のようなもので ある。3 期では、ある状況を想定した「質問」や、本文に刺激されて生じた「疑問」が 記述されるようになる。以下がその例である。

・もし日本人と外国人の妻の場合でも同姓を使いますか。

・どうして東洋の国ではまだ死刑がありますが、西洋のほうにはあまりないですかね。

・日本で友達同士の間でも山田くんは一般的ですが、わたしの国ではそんなことはな いです。普通はどんな状態でも名で呼ばれますので、姓を変えることに反感を感 じている人が少ないと思います。

 このように学習者は、読み方の変化に従って関心の対象が移っていくといえる。

5.3 学期末の学習者の自己評価

 最終授業で、学期全体の自己評価をさせた。「読解力の変化」「語彙の増加」「自律学 習の遂行」については、全員が肯定的な自己評価をした。「ノートテイキングや要約の レベル」は、理想を 10 とすると、ほぼ 6 〜 8 と判断していた。「最も変わった点、ま たはできるようになったこと」を自由記述させた。以下、それを紹介する。( )内は 同様の内容を記述した人数である。

単位:個(%)

(15)

・要約の仕方がはっきりわかったこと(6 名)

・情報が整理できるようになり、結果的に読む時間が短縮されたこと(5 名)

・専門的な文章が読めるようになったこと(2 名)

・語彙も増えたが、わからない語彙があっても読めるようになったこと(1 名)

・発音や要約などをしながら読解力もついたこと(1 名)

・接続詞に注目したり色を塗り分けたりして、読み方の方法がわかったこと(1 名)

・難しいと思った内容にもがんばって取り組めたこと(1 名)

 この記述から、学習者はストラテジー学習の有用性を認識し、結果に対し高い自己 評価を与えていることがうかがえる。それでは、この獲得したものを将来、どのよう な機会に使うことを想定しているのであろうか。「次に挑戦したいこと」という質問に 対して、「専門分野の文章を読む」という回答が最も多かった。

5.4 教師のふりかえり

 学習者は、『文章の読み方』で学んできたことがオーセンティック(authentic)な 文章の読解にも通用することで自信を得た。ここでは、教師の支援をふりかえる。

 適当であったと考えられる支援は次のようなものである。

①コースデザイン

②毎回の授業ふりかえりシートで学習者のレディネスが把握でき、適宜柔軟な対処 ができたこと

③ストラテジーの概念と実例を結びつける際、対面学習の利点を生かし、学習者の 集中度を高めたこと

④形態指標のリストを復唱し、短期記憶の形成につとめたこと

 対面授業をめぐっては考察しなければならないことが多い。たとえば、上記「復唱」

である。なぜ、教室では躊躇なく、成人が大きな声で復唱ができるのだろうか。教室 特有の学習者のふるまいにはどのようなものがあるのだろうか。e-ラーニングや反転 授業(知識のin-putはインターネットから自宅で行ない、教室は議論の場とする)に 目が向けられているがゆえに、従来の対面授業、特に外国語学習の対面授業の十分な 検証は必要であろう。

6 まとめ 

 以上、2014 年度春学期における、Ⅶレベルの「読解A」での実践を報告した。

 『文章の読み方』は学びやすい教科書であり、学習者はそれまで漠然と使っていたス トラテジーを、明示的に使う意識を持った。その結果、要約の完成度が向上した。自

(16)

己評価からも、達成感を得たことが明らかになった。

 ただ、「読み書きは表裏一体」とはいえ、学習者の関心が要約に傾きすぎたきらいが ある。また、読解には概要をつかむ他に、細部の読みが必要である。その最初の作業 となる、ことばとことばの関係性をつかむことに問題が残った。ノートテイキングに ついても、ノートそのものの考察を含め、解明しなければならないことが多い。

 学習者の関心は、初期の段階では語彙に向いていたが、次第に文章の書き手との対 話へと移っていく傾向がうかがえた。

 自律学習という面から見ると、個々の学習者はストラテジーの有用性を認識し、授 業やレポート課題に意欲的に取り組んでいることを自覚している。常に自己能力や問 題点を把握しており、その捉え方は徐々に深く詳細になっていった。これは優れたモ ニター力を持っているといえる。

 このように自律学習を取り入れた場合、クラスの人数、ニーズの差は、それほど大 きな問題にはならないと筆者には思える。しかし、語彙レベルの大きな差は問題とな るであろう7

 今後、多くのクラスで実践を重ね、データを蓄積し、より普遍的な傾向を明らかに したい。また、さまざまな研究成果を授業に還元していきたい。そして、授業とは何 かという大きな問いの答えを日々の実践の中で探っていきたい。

 最後に、貴重なデータを提供してくれた学習者に感謝する。

1 日本語学習を主目的とする学習者のコース。提供する科目は、「総合」および「技能別 科目」である。後者の内訳は、読解A・B、口頭表現A・B、文章表現、語彙であり、

学習者はいくつかの科目を選択できる。

2 学習者から書面で、本稿のデータとして提出物のコピーを使用する許可を得た。引用 した記述は、国名を「わたしの国」に統一し、脱字は筆者が補っている。

3 伊藤が紹介しているオックスフォードのリストによれば、学習習得に関する要因は次 のようなものである。①社会的変数:学習者の年齢・性別・国籍(国民性)・学歴など。

②学習者の母語と学習対象の外国語の距離。③学習者個人の気質・動機・やる気・知能(知 的レベル)・適性等。これらは、外国語教育・指導の場で教えたり、変えたりすること ができないと考えられ、「変えられるもの」として残ったのが、「ストラテジー」であった。

4 この文章は、国民審査の有効性について述べている。ストラテジーより、三権分立の 背景知識が決定的に必要と判断し、差し替えた。

5 日本経済新聞 2014 年 4 月 19 日付「ニュースクール 関税ってどういう仕組み?」

6 「身近な疑問を読み解くやさしい経済学 第 11 章 今か先かの葛藤」池田新介、日本 経済新聞 2014 年 4 月 29 日~5 月 9 日付(月~金の 10 回連載)

(17)

7 川森(2001)では、法学部 1・2 年次配当科目教科書の語彙を、旧日本語能力試験の 1 級と 2 級にあてはめてみた。2 級までの語彙のみではおよそ 6 割、1 級までの語彙でお よそ 8 割がカバーされるという結果を得た。

参考文献

池上摩希子(1996)「読解ストラテジートレーニング・プログラムの評価」『中国帰国者定 着促進センター紀要』第 4 号,中国帰国者促進センター,pp.1-45.

石井怜子・田川麻央(2010)「言語手がかりに注目した読解ストラテジー教育の可能性を探る:

第一言語読解教育研究からJSL読解教育への示唆」『言語文化と日本語教育』39,お茶の 水女子大学日本語日本文化学研究会, pp.70-83.

石黒圭(2002)「説明文読解の方法-たどり読みによる文章構造の把握」『一橋大学留学生セ ンター紀要』第 5 号,一橋大学留学生センター,pp.17-38.

伊藤博子(1991)「読解能力の養成:学習ストラテジーを利用した指導例」『世界の日本語教育』

第 1 号,国際交流基金,pp.145-160.

川森めぐみ(2001)「法学専攻学部留学生の抱える問題点」『専門日本語研究』第 3 号,専 門日本語教育研究会,pp.29-34.

工藤嘉名子(1993)「日本語の読解における学習課題とストラテジーの関係に関する調査」『小 出記念日本語教育研究会論文集』第 2 号,国際基督教大学,pp.81-91.

国際交流基金(2004)『読むことを教える』日本語教授法シリーズ 7,ひつじ書房.

――――――(2009)『音声を教える』日本語教授法シリーズ 2,ひつじ書房.

田川麻央(2011)「説明文理解に及ぼす要点と構造の統合的探索の効果―中級日本語学習者 を対象に―」『言語文化と日本語教育』41,お茶の水女子大学日本語日本文化学研究会,

pp.11-19.

――――(2012)「中級日本語学習者の読解における要点と構造の気づき―要点探索活動と 構造探索活動の統合と影響を考慮して―」『日本語教育』151 号,外国人のための日本語 教育学会,pp.34-47.

中井浩一(2009)『正しく読み、深く考える 日本語論理トレーニング』講談社

長塚隆・山川茜(2012)「授業におけるノートテイキングの実態」『情報知識学会誌』2012 Vol.22. No.2,情報知識学会, pp.57-64.

一橋大学留学生センター(2005)『留学生のためのストラテジーを使って学ぶ文章の読み方』,

スリーエーネットワーク.

森雅子(2000)「母国語および外国語としての日本語テキストの読解−Think-aloud法によ る 3 つのケース・スタディー−」『世界の日本語教育』第 10 号,国際交流基金,pp.57-72.

参照

関連したドキュメント

ロボットは「心」を持つことができるのか 、 という問いに対する柴 しば 田 た 先生の考え方を

睡眠を十分とらないと身体にこたえる 社会的な人とのつき合いは大切にしている

つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五

キャンパスの軸線とな るよう設計した。時計台 は永きにわたり図書館 として使 用され、学 生 の勉学の場となってい たが、9 7 年の新 大

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

C :はい。榎本先生、てるちゃんって実践神学を教えていたんだけど、授

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から

下山にはいり、ABさんの名案でロープでつ ながれた子供たちには笑ってしまいました。つ