放射線生物研究 Radiation Biology Research Communications 49(4), 418-431, 2014
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<実験技術講座> Technical Report
シングルセルトラッキングによる細胞集団挙動の観測と システム生物学的解析への展開
日本原子力研究開発機構・先端基礎研究センター
1、茨城大学・理工学研究科
2横谷明徳
1,2*、神長輝一
2,1(2014 年 10 月 27 日掲載決定)
Single-cell Tracking and Dynamical Analysis of Cellular Population Based on Systems Biology
1Advanced Science Research Center (ASRC), Japan Atomic Energy Agency (JAEA),
2Graduate School of Science and Engineering, Ibaraki University, 3Atomic Bomb Disease Institute Akinari Yokoya1,2, Kiichi Kaminaga2,1
(Accepted for publication 27 October 2014)
最近、細胞標識技術の発展に伴う顕微鏡下でのライブセルイメージングにより、細胞の様々な活 動が比較的容易に動画像(ムービー)として観察できるようになった。これらの実験により得られ た動画像データは、個々の細胞に関する豊富な情報を含む。このような細胞機能に関するダイナミ クスは、従来の免疫染色による静止画像データや細胞集団全体から生化学的に抽出された生体分子 の平均化された値からは得ることができない。私たちは、細胞周期がライブセルでモニターできる HeLa-Fucci 細胞を試料とし、タイムラプス法を用いて X 線照射後に個々の細胞の細胞周期を追跡 した。その結果、細胞集団は細胞周期が変調する群とほとんど影響を受けない群の 2 つに分かれる 可能性が示された。このデータに対してシステム生物学的な解釈を試み、HeLa 細胞の細胞周期制 御と G2/M チェックポイントのシグナル伝達系に内在する、“デジタル”的なスイッチ機構の存在を 推定した。
キーワード:シングルセル・トラッキング、Fucci 細胞、分子スイッチ機構、システム生物学
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