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目 次 データ 用語 1 ピックアップ 1 身近に起きているこんな事故 乳幼児のおぼれ 3 高齢者のころぶ事故 5 ピックアップ 2 熱中症による救急搬送 9 第 1 部日常生活における事故 1 年別発生状況 13 2 年齢層別搬送員 13 3 月別 時間帯別搬送員 14 4 発生場所別搬送員 15

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救急搬送データからみる

日常生活の事故

平成26年

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データ・用語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

ピックアップ 1

身近に起きているこんな事故

○ 乳幼児のおぼれ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 ○ 高齢者のころぶ事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

ピックアップ 2

熱中症による救急搬送

・・・・・・・・・・・・9

第1部 日常生活における事故

1 年別発生状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 2 年齢層別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 3 月別・時間帯別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 4 発生場所別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 5 初診時程度別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

第2部 種別ごとにみる事故

1 ころぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 2 落ちる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 3 ぶつかる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 4 切る・刺さる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 5 ものがつまる・ものが入る・誤って飲み込む・・・・・・・・・・・27 6 はさむ・はさまれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 7 やけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 8 かまれる・刺される・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 9 おぼれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35

第3部 年齢区分からみた事故

1 0歳~5歳(乳幼児)の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 2 0歳の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 3 1歳の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 4 2歳の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 5 3歳~5歳の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47 6 6歳~12歳(小学生)の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・49 7 13歳~18歳(中学生・高校生)の事故・・・・・・・・・・・・52 8 19歳~64歳の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 9 65歳以上(高齢者)の事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・58

第4部 関連器物からみた事故

1 エスカレーター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 2 エレベーター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68 3 自転車の幼児用座席・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72 4 遊具・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 5 ガスによる事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77 6 思いがけないこんな事故 (1) 洗濯用パック型液体洗剤の誤飲事故・・・・・・・・・・・・・・81 (2) 抱っこひも等からの転落事故・・・・・・・・・・・・・・・・・81

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デ ー タ ・ 用 語

分析データ

平成22年~平成26年中の救急搬送データ(救急搬送したもの)における都民生活 事故(運動競技事故、自然災害事故、水難事故、労働災害事故、一般負傷)該当データ

初診時程度

・死亡・・・・・初診時死亡が確認されたもの ・重篤・・・・・生命の危険が切迫しているもの ・重症・・・・・生命の危険が強いと認められたもの ・中等症・・・・生命の危険はないが入院を要するもの ・軽症・・・・・軽易で入院を要しないもの

関連器物

受傷原因に直接または間接的に影響があった器物のことをいう。

事故種別

・落ちる・・・・倒れた際に高低差の移動を伴って受傷したもの ・ころぶ・・・・倒れた際に高低差の移動を伴わず受傷したもの ・ものがつまる・ものが入る・誤って飲み込む(ものがつまる等)・・・食物または、食 物以外のものを飲み込んで受傷したもの(目・耳・鼻へ異物が入ったものを含む) ・ぶつかる・・・人と人、人と物との衝突により受傷したもの ・はさむ・はさまれる・・・物体間または物体内に挟まれたもの ・やけど・・・・高温の液体、気体等により受傷したもの ・切る・刺さる・・・刃物や鋭利物等により受傷したもの ・かまれる・刺される・・・動物や虫などにかまれた、刺された等により受傷したもの ・おぼれる・・・浴槽、プール、河川等で溺れたもの

年齢区分

・乳幼児・・・・5歳以下 ・小学生・・・・6歳以上13歳未満 ・中学生・高校生・・・13歳以上19歳未満 ・高齢者・・・・65歳以上

東京消防庁管内

東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域(東久留米市は平成22年4月1日より 東京消防庁管内)

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3 東京消防庁管内で、平成26年中に日常生活の中で起きる様々な事故により救急搬送さ れた人は12万7千人を超えました。ここでは、図1-2(P13)年齢層別の搬送人員 から分かる、特に多い乳幼児と高齢者の事故のうち、乳幼児の重症化しやすい「おぼれ」、 高齢者の事故の8割を占める「ころぶ」について取り上げました。また、毎年発生し、重 症化する恐れもある熱中症について、その特徴と予防のポイントを取り上げました。

乳幼児のおぼれ

1 乳幼児の事故の特徴

日常生活の中で起こる乳幼児の事故について、東京消防庁の救急搬送データを見ると、 生命を脅かすような事故が、繰り返し発生していることが分かります。 乳幼児は日々成長し、昨日出来なかったことが、今日には出来るようになります。子 供の発達を知り、その時期に起こりやすい事故を知り対策をとることで、重大な事故を 防ぐことが出来ます。

2 乳幼児のおぼれ

(→第3部 0~5歳の事故 p.39 図3-5) おぼれは、日常生活の事故の中でも重症度が高く、生命に危険を及ぼす可能性が高い 事故です。救急搬送された事例をみると、保護者が目を離したわずかな間におぼれ、重 大な事故となっていることがわかります。

(1) 年齢別事故発生場所

平成26年中に35人がおぼれにより救急搬送されました(表)。乳幼児がおぼれた 場所の第1位は自宅の浴槽です。 表 1位 2位 3位 0歳 浴槽(15 人) ― ― 1歳 浴槽(12 人) ― ― 2歳 浴槽(1人) ― ― 3~5 歳 浴槽(3人) ビニールプール (2人) プール(1人) 河川(1人)

身近に起きているこんな事故

ピックアップ1

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(2) 事故事例

【事例1】 自宅で男児が父親と入浴していた際、父親が洗髪のため目を離した隙に、男児が浴 槽内で溺水し、母親が救急要請した。 (11か月 男児 重症) 【事例2】 母親が浴室で男児の首に浮き輪をつけて浴槽にいれていた。母親が 30秒程目を離したところ、男児の頭が浮き輪から抜け、浴槽内に沈 んでいた。(6か月 男児 重症) 【事例3】 母親が上の子を見るために下の子を浴槽内に浅く湯を張り立たせておいた。母親が 目を離している隙に下の子が浴槽内に水没していて、呼びかけても反応がなかった。 (11か月 女児 中等症) 【事例4】 3歳と1歳の子供を浴槽に座位で入れていた。(水位約30cm)母親はすぐに入ろ うと準備していたが、用事を思い出し、浴室を離れていた。子供の泣き声がしたので 浴室にいってみると、水かさが10cm~20cm増えた状態で、1歳の子供がうつ ぶせで水没しているのを発見した。(1歳 男児 中等症)

(3) 乳幼児のおぼれを防ぐために

・乳幼児をお風呂に入れている時、水遊びをさせている時は、 決して目を離さないようにしましょう。 (洗髪や兄弟の世話をしている間等、ほんのわずかな時間に 事故が多く発生していることを知っておきましょう。) ・浴室に乳幼児だけで入れないようにしましょう。

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高齢者のころぶ事故

1 高齢者の事故の特徴

平成26年中に日常生活の事故で救急搬送された127,106人のうち、65歳以 上の高齢者が66,022人で、全体の5割以上を占めています。 日常生活の中での思わぬケガが生活に影響を及ぼすこともあり、本人だけでなく家族 や地域で事故防止を考えることは大変重要です。 加齢に伴い様々な身体機能が変化するため(心肺機能の低下、筋力の低下、視覚・聴 覚の低下、嚥下機能の低下など)、身体機能の変化について知り、事前の事故防止対策を しましょう。

2 高齢者のころぶ事故

(→第3部 65 歳以上の事故 p.59 図3-26) 高齢者の事故を事故種別でみると、ころぶ事故による救急搬送が最も多く、高齢者の 救急搬送人員の約8割となっています(図1)。

(1) 年齢別搬送人員

人口10万人あたりの救急搬送人員で見てみると、年齢が高くなるにつれて増加 し高齢になるほど、「ころぶ」ことがケガにつながることが分かります(図2)。 ころぶ 46,758人 80.6% 落ちる 6,381人 11.0% ものがつまる・ものが 入る・誤って飲み込む 1,673人 2.9% ぶつかる 1,252人 2.2% おぼれる 627人 1.1% 切る・刺さる 524人 0.9% はさむ・はさまれる 294人 0.5% かまれる・刺される 244人 0.4% やけど 236人 0.4% 事故種別で不明やその他を除く n=57,989 図1 事故種別と救急搬送人員 約8割はころぶ事故

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(2) 初診時程度別搬送人員

救急搬送時の初診時程度では軽症が最も多いですが、4割を超える19,788人 もの高齢者が入院の必要がある中等症以上と診断されています(図3)。

(3) 発生場所別搬送人員

事故の発生場所では、「住宅等居住場所」が最も多く、次に「道路・交通施設」と なっています。 「住宅等居住場所」の26,627人を屋内と屋外に分けてみると、屋内での発生 が24,363人で9割以上を占めています。住宅等の屋内の発生だけで、「ころぶ」 事故全体の5割以上を占めています。 また、「住宅等居住場所」で発生の多かったころんだ場所10か所を見てみると、 「居室・寝室」が圧倒的に多く、次に「玄関・勝手口」、「廊下・縁側」となってい ます(図4)。 軽症 26,970人 57.7% 中等症 19,351 41.4% 重症 394人 0.8% 重篤 42人 0.1% 死亡 1人 0.0% n=46,758 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 人 口 1 0 万 人 あ た り の 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 平成26年 平成26年中人口10万人あたりの救急搬送人員 図2 「ころぶ」事故による高齢者の年齢別救急搬送人員 と人口10万人あたりの救急搬送人員 図3 「ころぶ」事故による初診時程度別の高齢者の救急搬送人員

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(4) 事故事例

【事例1】 自宅において、ベッドからトイレへ移動しようとしたところ、転倒して左大腿部 を受傷した。(85歳 女性 重症) 【事例2】 自宅で敷物に足を取られ転倒し腰部を受傷。様子を見ていたが、翌日になっても症 状が改善しないため、家族が救急要請した。(100歳 女性 重症) 【事例3】 自宅で掃除中、掃除機のホースにつまずき転倒し受傷した。 (78歳 女性 重症) 住宅等居住場所 26,627人 56.9% 道路・交通施設 15,672人 33.5% 店舗・遊技施設等 2,635人 5.6% 公園・遊園地・運動場等 564人 1.2% 会社・公共施設等 544人 1.2% 医療施設 150人 0.3% 学校・児童施設等 88人 0.2% その他 478人 1.1% n=46,758 17,881 2,579 1,875 823 718 710 599 595 242 223 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 24,363 2,264 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 屋内 屋外 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=26,627 図4 「ころぶ」事故の発生場所

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8 【事例4】 横断歩道を手押し車を押しながら歩行中に、車道と歩道の段差を上りきれず後方 に転倒し受傷。目撃者により救急要請となった。(72歳 女性 中等症) 【事例5】 自宅居室内で布団が足に絡み転倒、足部を受傷し歩行困難となったもの。様子を みるも症状の改善がみられないため救急要請した。(66歳 男性 重症) 【事例6】 自宅居室において、来客を出迎えるため玄関に向かおうとした際、敷居の段差に つまずいて転倒し受傷した。(90歳 女性 中等症)

(5) ころぶ事故を防ぐために(転倒防止)

・段差をなくしましょう。 ・段差(段の先端部)に目印となるテープを貼るなど分かりやすくしましょう。 ・足元を十分に明るくしましょう(足元灯・照明器具の設置など)。 ・滑り止めをしましょう(階段・廊下・玄関先など)。 ・歩行を補助しましょう(手すりなど)。 ・継続できる、体力にあった運動をしましょう(散歩など)。 ・ころぶ原因となるものは取り除きましょう(整理・整頓)。 ・時間に余裕をもって行動しましょう ・夜間や天候の悪い日は、足元に注意しましょう。 ・浴室など床が濡れている場所は、滑る危険が高いので注意しましょう。

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1 年別・月別の発生状況

東京消防庁管内では平成22年から26年の過去5年間(各年6月から9月)に20, 671人が熱中症(疑い含む。)により救急搬送されました。平成26年の救急搬送人員 は、3,367人で、65歳以上の高齢者の割合は、42.6%となっています(図5)。 また、月別では、各年とも7月、8月に多く発生していますが、梅雨時期の6月や残 暑の9月にも発生しています(図6)。 0~64 歳 65 歳以上 総計 65 歳以上の割合 平成 22 年 2,631 2,149 4,780 45.0% 平成 23 年 2,371 1,700 4,071 41.8% 平成 24 年 2,043 1,448 3,491 41.5% 平成 25 年 2,706 2,256 4,962 45.5% 平成 26 年 1,931 1,436 3,367 42.6% 133 1,741 2,271 635 453 1,531 1,775 312 93 1,598 1,530 270 188 2,245 2,260 269 310 1,317 1,661 79 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 6月 7月 8月 9月 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 n=20,671 4,780 4,071 3,491 4,962 3,367 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 0~64歳 65歳以上 n=20,671 図5 年別(各年6月~9月)の救急搬送人員(人) 図6 月別の救急搬送人員(人)

熱中症による救急搬送

ピックアップ2

(→P.17 事故種別「その他」等により救急搬送されたもの)

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2 救急搬送人員と気温

熱中症による救急搬送人員と気温の関係を見てみると、特に梅雨明け後と8月の連続 して気温が高くなった日に急増しています(図7)。

3 年齢層別搬送人員と中等症以上の割合

熱中症による救急搬送人員と中等症以上の割合を見てみると、70歳代、80歳代の 搬送が多く、加齢とともに中等症以上の割合が高くなっています(図8)。 0~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80~89歳 90~99歳 100 歳以上 67 449 310 318 362 257 373 543 569 117 2 11.9% 26.3% 30.6% 27.7% 40.3% 38.1% 45.6% 51.4% 62.0% 70.9% 100.0% 00 0 00 0 0 0 0 0 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 50 100 150 200 250 300 350 400 61/ 6/6 61/1 6/16 6/21 6/26 7/1 7/6 7/11 71/6 7/21 7/26 73/1 85/ 8/10 81/5 8/20 8/25 83/0 9/4 9/9 9/14 9/19 92/4 9/29 平成26年 救急搬送人員(確定値) 0~64歳 平成26年 救急搬送人員(確定値) 65歳以上 平成26年 最高気温 平成26年 平均気温 救 急 搬 送 人 員 【 人 】 気 温 【 ℃ 】 7月21日ごろ梅雨明け (関東甲信地方) 0. 0% 10. 0 % 20. 0 % 30. 0 % 40. 0 % 50. 0 % 60. 0 % 70. 0 % 80. 0 % 90. 0 % 100. 0% 0 1 00 2 00 3 00 4 00 5 00 6 00 中 等 症 以 上 の 割 合 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 救急搬送人員 中等症以上の割合 図7 救急搬送人員と気温(平成26年6月~9月) 図8 救急搬送人員(人)と中等症以上の割合(%)(平成26年6月~9月)

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4 発生場所別搬送人員

熱中症による救急搬送人員と発生場所を見てみると、住宅等居住場所での発生が最も 多く、全体の約36.0%を占めています(図9)。

5 熱中症の救急搬送事例

【事例1 車内に子供を乗せたままドアロックがかかり】 11時05分頃、母親が郵便局での用事を済ませ、子供と荷物を車に乗せてドアを 閉めたところ、ドアロックがかかり、荷物の中にキーを入れていたため解錠不能とな った。(2歳 女児 中等症 気温33.2℃ 湿度60%) 【事例2 高温の室内で】 訪問介護をうけている女性。介護ヘルパーが訪問した際に、蒸し暑い室内で倒れ意 識がないのを発見し救急要請した。 (83歳 女性 重症 気温32.0℃ 湿度59%) 【事例3 部活動の合宿中】 中学校と高等学校の水泳部の校内合宿中、水泳の練習中に次々に具合が悪くなった。 (13歳~17歳の男女11名 重症1名、中等症7名、軽症3名 気温32.3℃ 湿度62%) 住宅等居住場所 1,212人 36.0% 道路・交通施設 873人 25.9% 公園・遊園地・運動場等 270人 8.0% 工事現場・工場など 244人 7.2% 店舗・遊技施設等 218人 6.5% 学校・児童施設等 211人 6.3% 会社・公共施設 145人 4.3% 医療施設・福祉施設 84人 2.5% プール・河川・海 15人 0.4% その他 95人 2.9% n=3,367 図9 発生場所別搬送人員(平成26年6月~9月) ※ 気温、最高気温、平均気温、湿度は気象庁の気象統計情報の東京で測定した数値を 使用しています。

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6 熱中症予防のポイント

7 応急手当

熱中症と思われる際の応急手当

医療機関へ 意識の確認 意識がある、反応が正常な時 涼しい場所へ避難させる 衣服をゆるめ、身体を冷やす 水 を 自 力 で 飲めない 水分・塩分補給をする 症 状 が 改 善しない 意識あり 症 状 が 改 善 意識がない、普段と様子が違う (反応がおかしい) 救急車を要請する 涼しい場所へ避難させる 衣服をゆるめ、身体を冷やす 意識なし ○ 暑さに身体を慣らしていく。 ○ 高温・多湿・直射日光を避ける。 ○ 水分補給は計画的、かつ、こまめにする。 ○ 運動時などは計画的な休憩をする。 ○ 規則正しい生活をする。 ○ 車内の温度は短時間で高温になります。乗用車等では子供だけにしない。 ○ 子供は大人よりも身長が低いため、地面から受ける輻射熱が高く、高温環境に さらされています。 ※ 参考文献:熱中症環境保健マニュアル2014(環境省)

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1 年別発生状況

東京消防庁管内では、日常生活における事故により平成22年から平成26年の5年 間に、595,911人が救急搬送され、年々増加しています(図1ー1)。平成26年 中は、127,106人で、過去5年間で最も多く救急搬送されました。

2 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別の搬送人員は図1-2のとおりです。乳幼児と高齢者に多く発 生しています。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 110,915 平成 23 年 115,930 平成 24 年 119,314 平成 25 年 122,646 平成 26 年 127,106 合 計 595,911 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 8,814 3,396 3,096 3,037 4,447 4,117 3,923 4,056 4,846 4,900 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 5,134 4,921 6,397 7,845 9.907 12,096 14,452 12.621 6,755 2,346 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 n=127,106 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=595,911 図1-2 年齢層別の救急搬送人員(人)

第1部 日常生活における事故

図1-1 年別の救急搬送人員

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3 月別・時間帯別搬送人員

月別にみると、12月に多く搬送されています。時間帯別では、9時台から21 時台に 多く搬送されています(図1-3、図1-4)。 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=127,106 図1-3 月別の救急搬送人員 図1-4 年別の救急搬送人員 月 救急搬送人員(人) 1月 10,484 2月 10,445 3月 10,305 4月 10,049 5月 10,178 6月 9,962 7月 10,889 8月 11,070 9月 10,106 10 月 10,665 11 月 10,759 12 月 12,194 合 計 127,106 時間帯 救急搬送人員(人) 0時台 3,685 1時台 2,555 2時台 2,084 3時台 1,721 4時台 1,710 5時台 1,910 6時台 2,681 7時台 3,645 8時台 5,317 9時台 6,959 10 時台 7,369 11 時台 7,344 12 時台 6,894 13 時台 7,035 14 時台 7,365 15 時台 7,370 16 時台 7,397 17 時台 7,238 18 時台 6,889 19 時台 6,751 20 時台 6,627 21 時台 6,264 22 時台 5,525 23 時台 4,771 合 計 127,106 0 2,000 4,000 6,000 8,000 23時台 22時台 21時台 20時台 19時台 18時台 17時台 16時台 15時台 14時台 13時台 12時台 11時台 10時台 9時台 8時台 7時台 6時台 5時台 4時台 3時台 2時台 1時台 0時台 n=127,106

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4 発生場所別搬送人員

発生場所別にみると、約半数が住宅等居住場所で発生し、約27%が道路や駅などの 交通施設で発生しています(図1-5)。

5 初診時程度別搬送人員

救急車で搬送された人の初診時程度をみると、約2.7 人に1人が入院を必要とする中 等症以上で、生命に危険を及ぼすような事故も発生しています(図1-6)。 住宅等居住場所 65,467 人 51.5% 道路・交通施設 33,786 人 26.6% 店舗・遊技施設等 10,563 人 8.3% 公園・遊園地・ 運動場等 6,118 人 4.8% 会社・公共施設等 4,392 人 3.5% 学校・児童施 設等 3,860 人 3.0% 医療施設 572 人 0.5% その他 2,348 人 1.8% n=127,106 図1-5 発生場所別搬送人員 図1-6 初診時程度別搬送人員 軽症 80,279 人 63.1% 中等症 42,392 人 33.4% 重症 2,519 人 2.0% 重篤 1,329 人 1.0% 死亡 587 人 0.5% n=127,106

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17 ここでは、日常生活における事故を「ころぶ」「落ちる」「ぶつかる」「切る・刺さる」「も のがつまる・ものが入る・誤って飲み込む(ものがつまる等)」「はさむ・はさまれる」「や けど」「かまれる・刺される」「おぼれる」の種別ごとに取り上げています。最も多いのは、 「ころぶ」事故で全体(その他、不明を除く)の65.9%となっています(図2-1)。種 別ごとにみると、事故は年代によって特徴があります。乳幼児は他の年代に比べ、ものが つまったり、ものを誤って飲み込む事故が多く、10代ではぶつかる事故が多くなってい ます。また、高齢になるに従って転んで受傷する事故の割合が増えています(図2-2、 図2-3)。 ころぶ 69,356 人 65.9% 落ちる 16,022 人 15.2% ぶつかる 7,632 人 7.3% 切る・刺さる 3,674 人 3.5% ものがつまる等 3,566 人 3.4% はさむ・はさま れる 1,975 人 1.9% やけど 1,375 人 1.3% かまれる・ 刺される 811 人 0.8% おぼれる 739 人 0.7% n=105,150

第2部 種別ごとにみる事故

図2-1 事故の種類別構成割合(その他、不明を除く) (→熱中症は事故種別その他等 ピックアップ2 P.9)

(20)

18 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ぶつかる 切る・刺さる ものがつまる等 はさむ・はさまれる やけど かまれる・刺される おぼれる 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ころぶ 落ちる ぶつかる 切る・刺さる ものがつまる等 はさむ・はさまれる やけど かまれる・刺される おぼれる 図2-2 年齢別の事故の種類別構成割合(その他を除く) 図2-3 年齢別の事故の種類別構成割合(ころぶ、落ちる、その他を除く)

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19

1 ころぶ

(1) 年別搬送人員

ころぶ事故は日常生活の事故の中で最も多く、平成26 年中は69,356 人が救急 搬送されました(図 2-4)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、高齢者の事故が多くなっています(図 2-5)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 56,867 平成 23 年 60,813 平成 24 年 65,263 平成 25 年 66,967 平成 26 年 69,356 合 計 319,266 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 2,274 1,232 934 750 1,051 1,131 1,171 1,297 1,798 2,053 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 2,462 2,690 3,755 4,937 6,552 8,569 10,596 9,400 4,997 1,707 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=319,266 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=69,356 図 2-4 年別の搬送人員 図 2-5 年齢層別搬送人員(人)

(22)

20

(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く、次いで道路、交通施設となっています(図 2-6)。

(4) 初診時程度別搬送人員

ころぶ事故では、2.7 人に1人が中等症以上と診断されています(図 2-7)。 軽症 43,845 63.2% 中等症 24,926 35.9% 重症 528 0.8% 重篤 53 0.1% 死亡 4 0.0% n=69,356 住宅等居住場所 33,193 人 47.9% 道路・交通施設 24,685 人 35.6% 店舗・遊技施 設等 5,585 人 8.1% 公園・遊園 地・運動場等 2,292 人 3.3% 会社・公共施 設等 1,317 人 1.9% 学校・児 童施設等 1,243 人 1.8% 医療施設 254 人 0.4% その他 787 人 1.0% n=69,356 図 2-7 初診時程度別搬送人員 【事例 ころぶ】 外出先で風に煽られて転倒し大腿骨を骨折、なんとか帰宅したが痛みで歩行が出来 ないため救急要請した。(82 歳 女性 中等症) 図 2-6 発生場所別搬送人員

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21

2 落ちる

(1) 年別搬送人員

階段や脚立などから落ちる事故で、平成26 年中に16,022人が救急搬送され ました(図 2-8)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、0歳から4歳が最も多く、2,430人が搬送され ています(図 2-9)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 13,787 平成 23 年 15,560 平成 24 年 14,464 平成 25 年 14,398 平成 26 年 16,022 合 計 74,231 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 2,430 644 382 254 481 494 484 533 672 706 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 830 760 971 1,040 1,185 1,209 1,259 972 518 198 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=16,022 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=74,231 図 2-8 年別の搬送人員 図 2-9 年齢層別搬送人員(人)

(24)

22

(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く半数を超えています。次いで、道路・交通施設、店舗・ 遊技施設等で多く発生しています(図 2-10)。

(4) 初診時程度別搬送人員

落ちる事故では、中等症以上が4割を超えており、生命に危険があると診断され る事故も発生しています(図 2-11)。 住宅等居住場所 8,622 人 53.8% 道路・交通施設 3,050 人 19.0% 店舗・遊技施設等 1,692 人 10.6% 会社・公共施設等 781 人 4.9% 公園・遊園地・ 運動場等 742 人 4.6% 学校・児童 施設等 493 人 3.1% 医療施設 75 人 0.5% その他 567 人 3.5% n=16,022 軽症 9,496 人 59.3% 中等症 5,598 人 34.9% 重症 631 人 3.9% 重篤 238 人 1.5% 死亡 59 人 0.4% n=16,022 図 2-10 発生場所別搬送人員 【事例 落ちる】 高さ約 2.5mの脚立上で庭木を剪定中に足を滑らせて転落し、腰部を受傷した。そ の後しばらく様子を見ていたが症状が改善しないため救急要請したもの。 (81歳 男性 重症) 図 2-11 初診時程度別搬送人員

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23

3 ぶつかる

(1) 年別搬送人員

飛んできたボールにぶつかったり、走っていて人やものにぶつかる事故で、平成 26年中に7,632人が救急搬送されました(図 2-12)

(2) 年齢層別搬送人員

最も多いのは、0歳から4歳で、10歳から19歳の10代も多く搬送されてい ます。ぶつかる事故は、加齢とともに減少しています(図 2-13)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 6,922 平成 23 年 7,476 平成 24 年 7,845 平成 25 年 7,600 平成 26 年 7,632 合 計 37,475 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 860 667 846 736 583 415 352 361 426 335 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 329 238 232 234 264 259 217 166 84 28 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=7,632 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=37,475 図2-12 年別の搬送人員 図 2-13 年齢層別搬送人員(人)

(26)

24

(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く、次に、公園・遊園地・運動場等での事故が多く発生 しています(図 2-14)。

(4) 初診時程度別搬送人員

全体の約8割が軽症ですが、重症、重篤と診断される事故も発生しています(図 2 -15)。 軽症 6,181 人 80.9% 中等症 1,386 人 18.2% 重症 50 人 0.7% 重篤 15 人 0.2% n=7,632 住宅等居住場所 2,676 人 35.1% 公園・遊園 地・運動場等 1,483 人 19.4% 道路・交通 施設 1,124 人 14.7% 学校・児童 施設等 1,026 人 13.4% 店舗・遊技 施設等 682 人 8.9% 会社・公共 施設等 417 人 5.5% 医療施設 35 人 0.5% その他 189 人 2.5% n=7,632 図 2-14 発生場所別搬送人員 図 2-15 初診時程度別搬送人員 【事例 ぶつかる】 店舗内の自動ドアに衝突し顔面を受傷、救急要請した。(62歳 男性 中等症)

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4 切る・刺さる

(1) 年別搬送人員

刃物で切ったり、何かが刺さったりする事故で、平成26年中に3,674人が 救急搬送されています(図 2-16)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、20歳代、30歳代での搬送人員が多くなっていま す(図 2-17)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 3,032 平成 23 年 3,728 平成 24 年 3,658 平成 25 年 3,900 平成 26 年 3,674 合 計 17,992 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 237 116 121 198 438 357 312 328 288 256 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 186 159 154 150 144 90 79 46 11 4 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=17,992 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 n=3,674 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 図 2-16 年別の搬送人員 図 2-17 年齢層別搬送人員(人)

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(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く約6割で、店舗・遊技施設等、会社・公共施設等が続 いています(図 2-18)。

(4) 初診時程度別搬送人員

切る、刺さる事故では、全体の17.5%が中等症以上と診断されています(図 2-19)。 住宅等居住場所 2,258 人 61.5% 店舗・遊技施 設等 562 人 15.3% 会社・公共 施設等 342 人 9.3% 道路・交通 施設 237 人 6.5% 学校・児童施 設等 79 人 2.2% 公園・遊園 地・運動場等 49 人 1.3% 医療施設 25 人 0.7% その他 122 人 3.2% n=3,674 軽症 3,036 人 82.5% 中等症 579 人 15.8% 重症 46 人 1.3% 重篤 10 人 0.3% 死亡 3 人 0.1% n=3,674 図 2-18 発生場所別搬送人員 図 2-19 初診時程度別搬送人員 【事例 切る・刺さる】 裏庭の木を電動のこぎりで剪定中に刃が跳ね返り左中指を切断したため友人により 救急要請となった。(50 歳 男性 中等症)

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5 ものがつまる・ものが入る・誤って飲み込む

(1) 年別搬送人員

食べ物を喉につまらせたり、タバコや玩具などを飲み込んでしまう事故により、 平成26年中に3,566人が救急搬送されました(図 2-20)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、0歳から4歳が最も多く、1,151人が搬送され ています(図 2-21)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 2,647 平成 23 年 3,286 平成 24 年 3,239 平成 25 年 3,236 平成 26 年 3,566 合 計 15,974 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 1,151 113 33 29 58 52 36 54 72 73 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 67 51 104 146 195 261 345 370 262 94 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=3,566 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=15,974 図 2-20 年別の搬送人員 図 2-21 年齢層別搬送人員(人)

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(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く、86.8%となっています(図 2-22)。

(4) 初診時程度別搬送人員

約3人に1人が中等症以上と診断されています(図 2-23)。 住宅等居住場所 3,096 人 86.8% 店舗・遊 技施設等 198 人 5.6% 道路・交通 施設 148 人 4.2% 会社・公共施設等 47 人 1.3% 学校・児 童施設等 25 人 0.7% 医療施設 21 人 0.6% 公園・遊園 地・運動場等 10 人 0.3% その他 21 人 0.5% n=3,566 軽症 2,335 人 65.4% 中等症 679 人 19.0% 重篤 316 人 8.9% 重症 141 人 4.0% 死亡 95 人 2.7% n=3,566 【事例 ものがつまる】 自宅居室で夫と雑煮を食べていたところ、餅を喉に詰まらせ意識を無くしたため夫 が救急要請した。(71歳 女性 重篤) 図 2-22 発生場所別搬送人員 図 2-23 初診時程度別搬送人員

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6 はさむ・はさまれる

(1) 年別搬送人員

ドアや機械、鉄道車両の戸袋などに挟まれたり巻き込まれたりする事故で、平成 26年中に1,975人が搬送されました(図 2-24)。

(2) 年齢層別搬送人員

0歳から4歳が最も多く、次いで40歳から44歳、5歳から9歳となっていま す(図 2-25)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 1,923 平成 23 年 2,181 平成 24 年 2,219 平成 25 年 1,982 平成 26 年 1,975 合 計 10,280 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 372 160 33 47 118 136 118 100 167 128 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 126 78 98 84 67 47 48 28 13 7 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=10,280 0 50 100 150 200 250 300 350 400 n=1,975 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 図 2-24 年別の搬送人員 図 2-25 年齢層別搬送人員(人)

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(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所以外に、会社・公共施設等で多く発生しています(図 2-26)。

(4) 初診時程度別搬送人員

3人に1人が中等症以上と診断されています(図 2-27)。 軽症 1327人 67.1% 中等症 560人 28.4% 重症 65人 3.3% 重篤 19人 1.0% 死亡 4人 0.2% n=1,975 住宅等居住場所 583人 29.5% 会社・公共施設等 480人 24.3% 道路・交通施設 459人 23.2% 店舗・遊技施 設等 226人 11.4% 公園・遊園 地・運動場等 57人 2.9% 学校・児童 施設等 53人 2.7% 医療施設 17人 0.9% その他 100人 5.1% n=1,975 【事例 はさまれる】 仕事中に製パン機を清掃していたところ、誤って右中指を巻き込んでしまい受傷し た。(43歳 男性 中等症) 図 2-27 初診時程度別搬送人員 図 2-26 発生場所別搬送人員

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7 やけど

(1) 年別搬送人員

熱湯や天プラ油等によるやけどで、平成26 年中に1,375 人が搬送されました (図 2-28)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、0歳から4歳が最も多く、451人が搬送され、全 体の搬送人員の30%を超えています(図 2-29)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 1,329 平成 23 年 1,358 平成 24 年 1,317 平成 25 年 1,378 平成 26 年 1,375 合 計 6,757 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 451 73 35 31 116 69 60 58 71 57 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 37 40 41 50 41 46 47 33 15 4 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=1,375 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=6,757 図 2-28 年別の搬送人員 図 2-29 年齢層別搬送人員(人)

(34)

32

(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所が最も多く、全体の約3/4となっています(図 2―30)。

(4) 初診時程度別搬送人員

初診時程度では、約4人に1人が中等症以上と診断されています(図 2-31)。 住宅等居住場所 1,057 人 76.9% 店舗・遊技 施設等 180 人 13.1% 道路・交通施設 50 人 3.6% 会社・公共施設等 41 人 3.0% 公園・遊園地・ 運動場等 20 人 1.5% 学校・児 童施設等 9 人 0.7% 医療施設 5 人 0.4% その他 13 人 0.8% n=1,375 軽症 1,050 人 76.4% 中等症 285 人 20.7% 重症 34 人 2.5% 重篤 6 人 0.4% n=1,375 【事例 やけど】 自宅内で転倒し、脇にあった石油ストーブに接触、その上にあった熱湯の入ったヤ カンが落下し受傷した。(76 歳 男性 重症) 図 2-30 発生場所別搬送人員 図 2-31 初診時程度別搬送人員

(35)

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8 かまれる・刺される

(1) 年別搬送人員

蜂に刺される、犬にかまれる等で、平成26 年中に811人が救急搬送されました (図 2-32)。

(2) 年齢層別搬送人員

年齢層(5歳単位)別では、45歳から49歳が多くなっています(図 2-33)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 919 平成 23 年 866 平成 24 年 933 平成 25 年 879 平成 26 年 811 合 計 4,408 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 47 38 38 28 42 33 34 47 45 70 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 45 44 56 63 60 55 37 24 4 1 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=4,408 0 10 20 30 40 50 60 70 80 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=811 図 2-32 年別の搬送人員 図 2-33 年齢層別搬送人員(人)

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(3) 発生場所別搬送人員

発生場所別にみると、住宅等居住場所に多く、次いで、道路・交通施設が多くな っています(図 2-34)。

(4) 初診時程度別搬送人員

89.8%が軽症ですが、蜂に刺されて重症と診断される事案も発生しています (図 2-35)。 住宅等居住場所 475 58.6% 道路・交通施設 168 20.7% 公園・遊園地・ 運動場等 50 6.2% 店舗・遊技 施設等 32 3.9% 会社・公共施設等 25 3.1% 学校・児童施設 等 21 2.6% 医療施設 5 0.6% その他 35 4.3% n=811 軽症 728 89.8% 中等症 78 9.6% 重症 5 0.6% n=811 【事例 かまれる、刺される】 自宅の庭の植木に水やり中に、蜂に左中指を刺され救急要請した。(81歳 女性 中等症) 図 2-34 発生場所別搬送人員 図 2-35 初診時程度別搬送人員

(37)

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9 おぼれる

(1) 年別搬送人員

平成26年中は739人が搬送され、過去5年で最も多い搬送人員となりました (図 2-36)。

(2) 年齢層別搬送人員

おぼれる事故は、乳幼児、高齢者で多く発生しています(図 2-37)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 494 平成 23 年 550 平成 24 年 664 平成 25 年 679 平成 26 年 739 合 計 3,126 0~4歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 34 7 5 3 4 3 6 0 4 5 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95歳以上 7 7 27 29 92 129 142 155 57 23 0 100 200 300 400 500 600 700 800 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=3,126 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=739 図 2-36 年別の搬送人員(人) 図 2-37 年齢層別搬送人員(人)

(38)

36

(3) 発生場所別搬送人員

おぼれる事故の発生場所は、住宅等居住場所が84.7%で最も多くなっていま す(図 2-38)。

(4) 初診時程度別搬送人員

程度別にみると、9割以上が中等症以上と診断されており、約8割が、重篤又は 死亡と診断されています(図 2-39)。 住宅等居住場所 626人 84.7% 店舗・遊技施 設等 59人 8.0% 公園・遊園 地・運動場等 6人 0.8% 学校・児童施 設等 3人 0.4% その他 45人 6.1% n=739 軽症 34人 4.6% 中等症 65人 8.8% 重症 48人 6.5% 重篤 294人 39.8% 死亡 298人 40.3% n=739 図 2-39 初診時程度別搬送人員 【事例1 おぼれ】 19 時から入浴し、19 時 40 分頃家族が様子を見に行くと、浴槽で頭の上まで湯に 浸かっている女性を発見した。(84 歳 女性 中等症) 図 2-38 発生場所別搬送人員

(39)

37 ここでは、就学前の乳幼児、小学校、中学校、高等学校、成人、高齢者と年齢区分ごと に事故の傾向や事故の要因等を取り上げています。

1 0歳~5歳(乳幼児)の事故

(1) 年別搬送人員

0歳から5歳の乳幼児の事故で、平成22年から平成26年までの5年間に44, 798人が救急搬送されました。平成26年は、9,629人が搬送され、過去5 年間で最も多くなりました(図 3-1)。

(2) 年齢別搬送人員

平成26年中の乳幼児の事故を年齢別にみると、1歳児の搬送人員が2,478 人と最も多く、次いで2歳児が1,996人となっています(図 3-2)。 年 救急搬送人員(人) 平成 22 年 8,407 平成 23 年 8,616 平成 24 年 8,840 平成 25 年 9,306 平成 26 年 9,629 合 計 44,798 年齢 救急搬送人員(人) 0歳 1,669 1歳 2,478 2歳 1,996 3歳 1,536 4歳 1,135 5歳 815 合 計 9,629 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=44,798 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 0歳 1歳 2歳 3歳 4歳 5歳 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=9,629

第3部 年齢区分からみた事故

図 3-1 年別の救急搬送人員 図 3-2 年齢別搬送人員

(40)

38

(3) 時間帯別搬送人員

時間帯では、18時台から20時台に多く搬送されています(図 3-3)。

(4) 発生場所別搬送人員

乳幼児の事故の発生場所の約7割は、住宅等居住場所となっています(図 3-4)。 0時台 1時台 2時台 3時台 4時台 5時台 6時台 7時台 8時台 9時台 10 時台 11 時台 89 54 27 25 15 14 62 165 317 289 413 502 12 時台 13 時台 14 時台 15 時台 16 時台 17 時台 18 時台 19 時台 20 時台 21 時台 22 時台 23 時台 585 615 583 596 606 738 876 998 898 661 333 168 0 200 400 600 800 1000 1200 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=9,629 住宅等居住場所 6,771 人 70.3% 道路・交通施 設 1,037 人 10.8% 店舗・遊技施 設等 725 人 7.5% 公園・遊園 地・運動場等 580 人 6.0% 学校・児童施 設等 306 人 3.2% 会社・公共施 設等 69 人 0.7% 医療施設 39 人 0.4% その他 102 人 1.1% n=9,629 図 3-3 時間帯別搬送人員(人) 図 3-4 発生場所別搬送人員

(41)

39

(5) 事故種別と初診時程度

乳幼児の事故でもっとも多いのは落ちる事故で、2,611人が救急搬送されま した。初診時程度では、中等症以上の割合が最も高いのはおぼれる事故で、約5割 となっています(図 3-5)。 (乳幼児のおぼれ→ピックアップ1p.3)

(6) 0歳~5歳の発生の多い事故、特徴的な事故の変化

乳幼児は日々成長し、昨日出来なかったことが、今日には出来るようになります。 子供の発達を知り、その時期に起こりやすい事故を知り対策をとることで、重大な 事故を防ぐことが出来ます。 落ちる ころぶ ものがつまる等 ぶつかる やけど はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 2,611 2,556 1,193 997 469 415 264 54 95歳以上 35 14.5% 9.5% 12.4% 7.6% 23,.7% 10.1% 9.8% 3.7% 48.6% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-5 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く)

(42)

40 0歳 1歳 2歳 3~5歳 ころぶ 居室(68 人) 居室(167 人) 居室(121 人) 居室(194 人) 落ちる ベッド(158 人) 階段(55 人) 階段(178 人) 自転車の補助イス(73 人) 階段(160 人) 自転車の補助イス(78 人) 滑り台(58 人) 階段(147 人) 自転車の補助イス(73 人) ものが つまる等 包み・袋(81 人) タバコ(51 人) タバコ(47 人) 薬剤等(33 人) 薬剤等(24 人) その他の玩具(37 人) アメ玉類(34 人) 薬剤等(16 人) ぶつかる 机・テーブル(43 人) 机・テーブル(44 人) 机・テーブル(68 人) 人(38 人) やけど 味噌汁・スープ(25 人) お茶・コーヒー類(22 人) お茶・コーヒー類(44 人) メン類(18 人) 味噌汁・スープ(24 人) メン類(20 人) はさむ はさまれる 手動ドア(10 人) 手動ドア(45 人) エレベーター(11 人) 手動ドア(26 人) 手動ドア(58 人) 自転車(39 人) 切る 刺さる ナイフ(21 人) 歯ブラシ(13 人) ナイフ(10 人) 歯ブラシ(12 人) ナイフ(22 人) おぼれる 浴槽(15 人) 浴槽(12 人) 浴槽(1 人) 浴槽(3人) ビニールプール(2 人) かまれる 刺される 犬(5 人) 犬(8 人) 犬(4 人) 蜂(4人) 蜂(9 人) 犬(8 人)

(43)

41

2 0歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

0歳児に最も多いのは「落ちる」事故で537人が救急搬送されています。おぼ れる事故、やけどは中等症以上となる割合が高くなっています(図 3-6)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

0歳児に最も多い事故は、ベッドから落ちる事故で158人が搬送されました。 ものがつまる事故で最も多かった「包み・袋」は、お菓子の袋やペットボトルのラ ベルを詰まらせています。「タバコ」の誤飲も多く発生しています(表1)。 落ちる ものがつまる等 ころぶ やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる おぼれる かまれる 1 位 ベッド (158) 包み・袋 (81) 居室 (68) 味噌汁・スープ (25) 椅子 (10) 手動ドア (10) ナイフ (6) 浴槽 (15) 犬 (5) 2 位 人 (88) その他の玩具 (56) 机・テーブル (14) お茶・コーヒー類 (22) 人 (9) その他の家具 (6) ハ サ ミ ・ 爪 切 り (3) 蜂 (3) 3 位 ソファ (61) タバコ (51) 階段 (12) ポット・魔法瓶 (21) 机・テーブル (9) 椅子 (3) 針・ヘアピン (3) 猫 (2) 4 位 椅子 (58) 電池 (11) ベビーカー (10) 熱湯 (21) その他の家具 (6) 鉄道車両の戸袋 (3) 食器類 (2) 5 位 階段 (55) 洗剤等 (10) 椅子 (7) メン類 (17) 床・畳 (5) 鉄道車両のドア (1) 耳掻き・綿棒 (1) 落ちる ものがつまる等 ころぶ やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる おぼれる かまれる 537 426 173 133 88 28 23 15 10 8.8% 10.3% 11.0% 27.1% 12.5% 7.1% 17.4% 53.3% 10.0% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 0 100 200 300 400 500 600 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-6 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く) 表1 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5 備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員

(44)

42

(3) 0歳の事故事例

【事例1 ベッドから落ちる】 ホテルの授乳室でベッドに寝かせていたところ、寝返りを打った際に約1mの高さ から床に転落した。(6か月 女児 中等症) 【事例2 階段から落ちる】 女児が自宅 2 階の居室内で寝ていたため母親が 2 階の風呂へ入った。母親が入浴し ている最中に「ドン、ドン」と物音がし、女児の泣き声がしたため慌てて風呂から出 たところ、階段から転落した女児を発見した。2 階から 1 階まで転落し、頭部を受傷 していた。(7か月 女児 中等症) 【事例2 ものがつまる、ものが入る、誤って飲み込む】 男児の口にタバコが入っているところを母親が発見したもの。取り除いたものの嘔 吐をしたため母親が救急要請した。(9か月 男児 中等症) 【事故防止ポイント】 ベッドやソファー、階段等から落ちる事故は、0歳児に多く発生しています。昨 日まで出来なかった寝返りが、今日出来るかもしれません。目を離すときはベビー ベッドの柵を上げましょう。また、高い所に寝かせないようにしましょう。 階段の上下には、転落防止用の柵等をつけましょう。 【事故防止ポイント】 子供が飲み込めそうなものが子供の手の届くところにないか、日頃から整理整頓 をこころがけましょう。 ○ 早い子では、5か月頃から「物をつかむ」、つかんだら「口に入れる」行動が見 られます。乳幼児は、トイレットペーパーの芯(39mm)を通る大きさのものな ら、口に入れてしまい飲み込む危険性があります。

(45)

43

3 1歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

1歳になると、歩く、走る、といった行動が出来るようになる時期なので、0歳 に比べ、ころぶ事故が多くなります(図3-7)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

階段から落ちる事故が多く発生しています。また、歯ブラシが刺さる事故等も発 生しています(表2)。 落ちる ころぶ ものがつまる等 やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 1 位 階段 (178) 居室 (167) タバコ (47) お茶・コーヒー類 (44) 机 ・ テ ー ブ ル (43) 手動ドア (45) ナイフ (21) 犬 (8) 浴槽 (12) 2 位 椅子 (137) 机・テーブル (55) 薬剤等 (33) 熱湯 (35) その他の家具 (23) エレベーター (11) 歯ブラシ (13) 蜂 (2) 3 位 自転車の補助イス (73) 階段 (42) その他の玩具 (29) 味噌汁・スープ (35) ベッド (7) その他の家具 (10) 耳掻き・綿棒 (12) 虫 (2) 4 位 ソファ (41) 道路 (33) 電池 (22) ポット・魔法瓶 (19) 椅子 (7) 椅子 (8) ハサミ・爪切り (10) 猫 (1) 5 位 ベッド (36) 椅子 (32) 野菜・果物 (13) メン類 (16) 手動ドア (7)※ 鉄道車両の戸袋、 自転車(5) 食器類 (4) ウサギ (1) 落ちる ころぶ ものがつまる等 やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 669 611 359 187 183 112 91 14 12 12.9% 7.4% 14.5% 24.6% 6.0% 7.1% 9.9% 7.1% 41.7% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 45.0% 0 100 200 300 400 500 600 700 800 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-7 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く) 表2 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5 備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員 ※ 壁・天井(7)、人(7)

(46)

44

(3) 1歳の事故事例

【事例1 ものがつまる等】 直径約1cm のボタン電池を口の中に入れていたので母親が取り出そうとしたら、飲 み込んでしまったため救急要請した。(1歳 男児 中等症) 【事例2 はさむ・はさまれる】 女児の母親がドアの蝶番側に子供の指が入っていたのに気づかずにドアを閉めたと ころ、左手の中指が挟まれて切断した。(1歳 女児 中等症) 【事例3 やけど】 自宅でテーブルの上に置いてある味噌汁のお椀が乗ったお盆を、男児が引っ張って味 噌汁をこぼし、背中、右脇腹をやけどした。(1歳 男児 重症) 【事故防止ポイント】 子供が飲み込めそうなものは、子供の手の届くところに置かないようにしましょう。 ボタン電池は食道にとどまると大変危険です。分の単位で食道の粘膜がただれはじ め、中には大動脈まで穴が開いて死亡することもあります。 【事故防止ポイント】 子供の「はさまれ」の原因で一番多いのは「手動ドア」です。子供の手や足は大人 より小さく、狭い隙間でも入ってしまいます。指の切断に至ることもあるのでドアの 開閉時は、注意しましょう。 ドアの蝶番側は、指はさみを防止するグッズなどでカバーしましょう。 【事故防止ポイント】 やけどの恐れのあるものは、子供の手の届くところに置かない。 テーブル上に置かれた熱いものが入った容器を乳幼児が引き寄せ、やけどを負う 事故が多く発生しています。テーブルの隅など、乳幼児の手の届きやすいところに 熱いものは絶対に置かないようにしましょう。

(47)

45

4 2歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

ころぶ事故、落ちる事故に次いで、ぶつかる事故が多く発生しています。やけど は、中等症以上の割合が高くなっています(図 3-8)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

2歳児では、1歳児と同様に、階段から落ちる事故が多く発生しています。運動 機能が発達し、自由に動き回れるようになってくるため、家の中を走り回って、家 具等にぶつかる事故も発生しています(表3)。 ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ やけど 切る・刺さる かまれる おぼれる 1 位 居室 (121) 階段 (160) 机 ・ テ ー ブ ル (44) 薬剤等 (24) 手動ドア (26) メン類 (18) 歯ブラシ (12) 犬 (4) 浴槽 (1) 2 位 道路 (53) 自転車の補助イス (78) その他の家具 (37) その他の玩具 (16) エレベーター (8) 味噌汁・スープ (14) ナイフ (10) 蜂 (4) 3 位 店内 (35) 椅子 (67) ベッド (12) 魚等の骨 (15) 自転車 (8) 熱湯 (9) 耳掻き・綿棒 (8) 蚊 (1) 4 位 階段 (34) ベッド (38) 手動ドア (12) アメ玉類 (11) 鉄道車両の戸袋 (7) お茶・コーヒー類 (4) ハサミ・爪切り (6) 5 位 机・テーブル (33) ソファ (33) 壁・天井、 人(11) 硬貨 (10) エスカレーター (4) ポット・魔法瓶 (4) ガラス片 (3) ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ やけど 切る・刺さる かまれる おぼれる 601 564 228 178 84 59 51 9 1 7.8% 13.1% 11.0% 12.9% 13.1% 22.0% 11.8% 0.0% 0.0% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 0 100 200 300 400 500 600 700 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-8 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く) 備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員 表3 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5

(48)

46

(3) 2歳の事故事例

【事例1 ものがつまる等】 自宅で男児が誤って風邪薬のシロップ(約8回分)をすべて飲んでしまった。 (2歳 男児 中等症) 【事例2 切る・刺さる】 自宅で歯みがきをしながら走っていたところ転倒し、口腔深部に歯ブラシが刺さり 出血したため、母親が救急要請した。(2歳 女児 中等症) 【事故防止ポイント】 歯ブラシを口に入れたまま、歩いたり走ったりさせないようにしましょう。 不安定な場所で歯みがきをしていて、転落した事例もあることから、椅子や踏み台 等に乗った状態で歯みがきさせないようにしましょう。 歯みがき中に人や物と接触し、受傷するケースも多くあるため、歯みがき中は保護 者が付き添い、周囲にも注意を払いましょう。 【事故防止ポイント】 医薬品は、子供の手の届くところに置かない。 医薬品は、薬理作用があるため、保管や管理には細心の注意を払いましょう。 シロップ等、子供が飲みやすいように味付けしてあるものは、冷蔵庫に入れておい ても自ら取り出して飲んでしまうことがあるため、保管・管理には十分注意しましょ う。

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5 3歳~5歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

3歳から5歳でも、ころぶ事故が最も多くなっています。おぼれる事故は、中等 症以上が57.1%で、高い割合となっています(図 3-9)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

落ちる事故では、階段が最も多いですが、自転車の補助椅子から落ちる事故も多 く発生しています(表4)。 ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ 切る・刺さる やけど かまれる おぼれる 1 位 居室 (194) 階段 (147) 机 ・ テ ー ブ ル (68) その他の玩具 (37) 手動ドア (58) ナイフ (22) 味噌汁・スープ (24) 蜂 (9) 浴槽 (3) 2 位 階段 (104) 自転車の補助イス (73) その他の家具 (56) アメ玉類 (34) 自転車 (39) ハサミ・爪切り (13) メン類 (20) 犬 (8) ビニールプール (2) 3 位 道路 (89) 椅子 (73) 人 (38) ビー玉類 (20) 自動車ドア (11) 耳掻き・綿棒 (12) 熱湯 (17) 虫 (1) プール (1) 4 位 店内 (82) 滑り台 (58) 手動ドア (34) 魚等の骨 (19) 鉄道車両の戸袋 (10) ガラス片 (8) ポット・魔法瓶 (5) 猫 (1) 河川 (1) 5 位 公園 (54) 人 (56) 柱 (21) 薬剤等 (16) エレベーター (8) 歯ブラシ (5) 惣菜 (5) ヘビ、馬 (1) ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ 切る・刺さる やけど かまれる おぼれる 1,171 841 498 230 191 99 90 21 7 11.4% 20.5% 5.8% 12.6% 11.0% 7.1% 17.8% 0.0% 57.1% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-9 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く) 備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員 表4 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5

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48

(3) 3歳~5歳の事故事例

【事例1 おぼれる】 子供用プールで遊んでいた男児が、父親が目を離していた間に、流れるプールにて 流されている状態を施設職員が発見した。すぐに職員がプールから引揚げ気道確保後、 嘔吐があったもの。(3歳 男児 中等症) 【事例2 はさむ・はさまれる】 自転車の荷台に女児を乗せて走行中に、女児の左足が自転車の後輪に巻き込まれて 左足を受傷した。(5歳 女児 中等症) 【事例3 やけど】 祖母宅のテーブル上に置いてあった電気式の土鍋の電源コードに足を引っ掛け、土 鍋内の熱湯を全身にかぶり受傷した。(3歳 男児 重症) 【事故防止ポイント】 小さい子供と一緒に水遊びをする際は、子供から目を離さず、保護者や大人が必ず 付き添って遊びましょう。 河川でも子供がおぼれる事故が発生しています。ライフジャケットを着用するなど、 事故の未然防止に努めましょう。 【事故防止ポイント】 子供を自転車の荷台に乗せない。 (6歳未満の幼児を同乗させる時は、幼児用座席に乗車させましょう。) 【事故防止ポイント】 電気ポットや電気鍋のコードに引っ掛かり、こぼれた熱湯等でやけどする事故が発 生しています。 電気コードを引っ掛けないよう配置位置には十分注意しましょう。 また、電気ポットなどは、倒れてもこぼれない構造のものを使用する等、安全に配 慮した製品を使用しましょう。

(51)

49

6 6歳~12歳(小学生)の事故

(1) 年別搬送人員

小学生の年代では、平成26年中は4,324人が救急搬送されています(図 3 -10)。

(2) 月別搬送人員

月別では、5月、6月に多く救急搬送されています(図 3-11)。 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 257 240 324 381 516 477 405 354 364 377 352 277 645 653 688 690 730 554 649 646 688 664 612 530 513 585 601 582 545 518 559 586 547 502 499 540 556 537 532 538 596 579 568 556 537 553 608 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 12歳 11歳 10歳 9歳 8歳 7歳 6歳 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) 3,967 3,939 4,211 4,324 4,045 0 100 200 300 400 500 600 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 救 急 搬 送 人 員 ( 人 ) n=4,324 図 3-11 月別搬送人員 図 3-10 年別搬送人員(6歳~12歳)

(52)

50

(3) 発生場所別搬送人員

住宅等居住場所の他に学校・児童施設等が多くなっています。また、公園・遊園 地・運動場等での事故も多く発生しています(図 3-12)。

(4) 事故種別ごとの搬送人員

小学生は「ころぶ」事故の次に、「ぶつかる」事故が多く発生しています。「落ち る」事故は、「おぼれる」事故に次いで中等症以上の割合が高くなっています(図 3 -13)。 ころぶ ぶつかる 落ちる 切る・刺さる はさむ ものがつまる等 やけど かまれる おぼれる 1,494 967 748 166 148 95 83 54 9 20.1% 13.9% 30.9% 7.2% 14.2% 14.7% 12.0% 5.6% 77.8% 住宅等居住場所 1,371 人 31.7% 学校・児童施 設等 1,127 人 26.1% 公園・遊園 地・運動場等 996 人 23.0% 道路・交通施設 543 人 12.6% 店舗・遊技施設等 159 人 3.7% 会社・公 共施設等 32 人 0.7% 医療施設 20 人 0.5% その他 76 人 1.7% n=4,324 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 搬送人員(人) 中等症以上割合 図 3-13 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く) 図 3-12 発生場所別搬送人員

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