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ここでは、就学前の乳幼児、小学校、中学校、高等学校、成人、高齢者と年齢区分ごと に事故の傾向や事故の要因等を取り上げています。

1 0歳~5歳(乳幼児)の事故

(1) 年別搬送人員

0歳から5歳の乳幼児の事故で、平成22年から平成26年までの5年間に44,

798人が救急搬送されました。平成26年は、9,629人が搬送され、過去5 年間で最も多くなりました(図 3-1)。

(2) 年齢別搬送人員

平成26年中の乳幼児の事故を年齢別にみると、1歳児の搬送人員が2,478 人と最も多く、次いで2歳児が1,996人となっています(図 3-2)。

救急搬送人員(人) 平成 22 年 8,407 平成 23 年 8,616 平成 24 年 8,840 平成 25 年 9,306 平成 26 年 9,629 合 計 44,798

年齢 救急搬送人員(人)

0歳 1,669

1歳 2,478

2歳 1,996

3歳 1,536

4歳 1,135

5歳 815

合 計 9,629 0

2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000

平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年

n=44,798

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000

0歳 1歳 2歳 3歳 4歳 5歳

n=9,629

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(3) 時間帯別搬送人員

時間帯では、18時台から20時台に多く搬送されています(図 3-3)。

(4) 発生場所別搬送人員

乳幼児の事故の発生場所の約7割は、住宅等居住場所となっています(図 3-4)。

0時台 1時台 2時台 3時台 4時台 5時台 6時台 7時台 8時台 9時台 10 時台 11 時台 89 54 27 25 15 14 62 165 317 289 413 502 12 時台 13 時台 14 時台 15 時台 16 時台 17 時台 18 時台 19 時台 20 時台 21 時台 22 時台 23 時台

585 615 583 596 606 738 876 998 898 661 333 168 0

200 400 600 800 1000 1200

n=9,629

住宅等居住場所 6,771 人

70.3%

道路・交通施 1,037 人

10.8%

店舗・遊技施 設等 725 人

7.5%

公園・遊園 地・運動場等

580 人 6.0%

学校・児童施 設等 306 人

3.2%

会社・公共施 設等 69 人 0.7%

医療施設 39 人 0.4%

その他 102 人

1.1%

n=9,629

図 3-3 時間帯別搬送人員(人)

図 3-4 発生場所別搬送人員

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(5) 事故種別と初診時程度

乳幼児の事故でもっとも多いのは落ちる事故で、2,611人が救急搬送されま した。初診時程度では、中等症以上の割合が最も高いのはおぼれる事故で、約5割 となっています(図 3-5)。 (乳幼児のおぼれ→ピックアップ1p.3)

(6) 0歳~5歳の発生の多い事故、特徴的な事故の変化

乳幼児は日々成長し、昨日出来なかったことが、今日には出来るようになります。

子供の発達を知り、その時期に起こりやすい事故を知り対策をとることで、重大な 事故を防ぐことが出来ます。

落ちる ころぶ ものがつまる等 ぶつかる やけど はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 2,611 2,556 1,193 997 469 415 264 54

95歳以上

35 14.5% 9.5% 12.4% 7.6% 23,.7% 10.1% 9.8% 3.7% 48.6%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000

搬送人員(人) 中等症以上割合

図 3-5 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く)

40

0歳 1歳 2歳 3~5歳

ころぶ 居室(68 人) 居室(167 人) 居室(121 人) 居室(194 人)

落ちる

ベッド(158 人)

階段(55 人) 階段(178 人)

自転車の補助イス(73 人)

階段(160 人)

自転車の補助イス(78 人)

滑り台(58 人)

階段(147 人)

自転車の補助イス(73 人)

ものが つまる等

包み・袋(81 人)

タバコ(51 人) タバコ(47 人)

薬剤等(33 人) 薬剤等(24 人)

その他の玩具(37 人)

アメ玉類(34 人)

薬剤等(16 人)

ぶつかる

机・テーブル(43 人) 机・テーブル(44 人) 机・テーブル(68 人)

人(38 人)

やけど 味噌汁・スープ(25 人)

お茶・コーヒー類(22 人) お茶・コーヒー類(44 人)

メン類(18 人) 味噌汁・スープ(24 人) メン類(20 人)

はさむ はさまれる

手動ドア(10 人) 手動ドア(45 人)

エレベーター(11 人)

手動ドア(26 人) 手動ドア(58 人)

自転車(39 人)

切る 刺さる

ナイフ(21 人)

歯ブラシ(13 人)

ナイフ(10 人)

歯ブラシ(12 人)

ナイフ(22 人)

おぼれる 浴槽(15 人) 浴槽(12 人) 浴槽(1 人) 浴槽(3人)

ビニールプール(2 人)

かまれる 刺される

犬(5 人) 犬(8 人) 犬(4 人)

蜂(4人)

蜂(9 人)

犬(8 人)

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2 0歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

0歳児に最も多いのは「落ちる」事故で537人が救急搬送されています。おぼ れる事故、やけどは中等症以上となる割合が高くなっています(図 3-6)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

0歳児に最も多い事故は、ベッドから落ちる事故で158人が搬送されました。

ものがつまる事故で最も多かった「包み・袋」は、お菓子の袋やペットボトルのラ ベルを詰まらせています。「タバコ」の誤飲も多く発生しています(表1)。

落ちる ものがつまる等 ころぶ やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる おぼれる かまれる 1 位

ベッド (158)

包み・袋 (81)

居室 (68)

味噌汁・スープ (25)

椅子 (10)

手動ドア (10)

ナイフ (6)

浴槽 (15)

(5) 2 位

(88)

その他の玩具 (56)

机・テーブル (14)

お茶・コーヒー類 (22)

(9)

その他の家具 (6)

ハ サ ミ ・ 爪 切 り (3)

(3) 3 位

ソファ (61)

タバコ (51)

階段 (12)

ポット・魔法瓶 (21)

机・テーブル (9)

椅子 (3)

針・ヘアピン (3)

(2) 4 位

椅子 (58)

電池 (11)

ベビーカー (10)

熱湯 (21)

その他の家具 (6)

鉄道車両の戸袋 (3)

食器類 (2) 5 位

階段 (55)

洗剤等 (10)

椅子 (7)

メン類 (17)

床・畳 (5)

鉄道車両のドア (1)

耳掻き・綿棒 (1)

落ちる ものがつまる等 ころぶ やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる おぼれる かまれる

537 426 173 133 88 28 23 15 10

8.8% 10.3% 11.0% 27.1% 12.5% 7.1% 17.4% 53.3% 10.0%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

0 100 200 300 400 500 600

搬送人員(人) 中等症以上割合

図 3-6 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く)

表1 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5

備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員

42

(3) 0歳の事故事例

【事例1 ベッドから落ちる】

ホテルの授乳室でベッドに寝かせていたところ、寝返りを打った際に約1mの高さ から床に転落した。(6か月 女児 中等症)

【事例2 階段から落ちる】

女児が自宅 2 階の居室内で寝ていたため母親が 2 階の風呂へ入った。母親が入浴し ている最中に「ドン、ドン」と物音がし、女児の泣き声がしたため慌てて風呂から出 たところ、階段から転落した女児を発見した。2 階から 1 階まで転落し、頭部を受傷 していた。(7か月 女児 中等症)

【事例2 ものがつまる、ものが入る、誤って飲み込む】

男児の口にタバコが入っているところを母親が発見したもの。取り除いたものの嘔 吐をしたため母親が救急要請した。(9か月 男児 中等症)

【事故防止ポイント】

ベッドやソファー、階段等から落ちる事故は、0歳児に多く発生しています。昨 日まで出来なかった寝返りが、今日出来るかもしれません。目を離すときはベビー ベッドの柵を上げましょう。また、高い所に寝かせないようにしましょう。

階段の上下には、転落防止用の柵等をつけましょう。

【事故防止ポイント】

子供が飲み込めそうなものが子供の手の届くところにないか、日頃から整理整頓 をこころがけましょう。

○ 早い子では、5か月頃から「物をつかむ」、つかんだら「口に入れる」行動が見 られます。乳幼児は、トイレットペーパーの芯(39mm)を通る大きさのものな ら、口に入れてしまい飲み込む危険性があります。

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3 1歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

1歳になると、歩く、走る、といった行動が出来るようになる時期なので、0歳 に比べ、ころぶ事故が多くなります(図3-7)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

階段から落ちる事故が多く発生しています。また、歯ブラシが刺さる事故等も発 生しています(表2)。

落ちる ころぶ ものがつまる等 やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 1 位

階段 (178)

居室 (167)

タバコ (47)

お茶・コーヒー類 (44)

机 ・ テ ー ブ ル (43)

手動ドア (45)

ナイフ (21)

(8)

浴槽 (12) 2 位

椅子 (137)

机・テーブル (55)

薬剤等 (33)

熱湯 (35)

その他の家具 (23)

エレベーター (11)

歯ブラシ (13)

(2) 3 位

自転車の補助イス (73)

階段 (42)

その他の玩具 (29)

味噌汁・スープ (35)

ベッド (7)

その他の家具 (10)

耳掻き・綿棒 (12)

(2) 4 位

ソファ (41)

道路 (33)

電池 (22)

ポット・魔法瓶 (19)

椅子 (7)

椅子 (8)

ハサミ・爪切り (10)

(1) 5 位

ベッド (36)

椅子 (32)

野菜・果物 (13)

メン類 (16)

手動ドア (7)※

鉄道車両の戸袋、

自転車(5)

食器類 (4)

ウサギ (1)

落ちる ころぶ ものがつまる等 やけど ぶつかる はさむ 切る・刺さる かまれる おぼれる 669 611 359 187 183 112 91 14 12 12.9% 7.4% 14.5% 24.6% 6.0% 7.1% 9.9% 7.1% 41.7%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0%

45.0%

0 100 200 300 400 500 600 700 800

搬送人員(人) 中等症以上割合

図 3-7 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く)

表2 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5

備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員

壁・天井(7)、人(7)

44

(3) 1歳の事故事例

【事例1 ものがつまる等】

直径約1cm のボタン電池を口の中に入れていたので母親が取り出そうとしたら、飲 み込んでしまったため救急要請した。(1歳 男児 中等症)

【事例2 はさむ・はさまれる】

女児の母親がドアの蝶番側に子供の指が入っていたのに気づかずにドアを閉めたと ころ、左手の中指が挟まれて切断した。(1歳 女児 中等症)

【事例3 やけど】

自宅でテーブルの上に置いてある味噌汁のお椀が乗ったお盆を、男児が引っ張って味 噌汁をこぼし、背中、右脇腹をやけどした。(1歳 男児 重症)

【事故防止ポイント】

子供が飲み込めそうなものは、子供の手の届くところに置かないようにしましょう。

ボタン電池は食道にとどまると大変危険です。分の単位で食道の粘膜がただれはじ め、中には大動脈まで穴が開いて死亡することもあります。

【事故防止ポイント】

子供の「はさまれ」の原因で一番多いのは「手動ドア」です。子供の手や足は大人 より小さく、狭い隙間でも入ってしまいます。指の切断に至ることもあるのでドアの 開閉時は、注意しましょう。

ドアの蝶番側は、指はさみを防止するグッズなどでカバーしましょう。

【事故防止ポイント】

やけどの恐れのあるものは、子供の手の届くところに置かない。

テーブル上に置かれた熱いものが入った容器を乳幼児が引き寄せ、やけどを負う 事故が多く発生しています。テーブルの隅など、乳幼児の手の届きやすいところに 熱いものは絶対に置かないようにしましょう。

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4 2歳の事故

(1) 事故種別ごとの搬送人員

ころぶ事故、落ちる事故に次いで、ぶつかる事故が多く発生しています。やけど は、中等症以上の割合が高くなっています(図 3-8)。

(2) 事故種別ごとの事故発生の多かった要因(上位5)

2歳児では、1歳児と同様に、階段から落ちる事故が多く発生しています。運動 機能が発達し、自由に動き回れるようになってくるため、家の中を走り回って、家 具等にぶつかる事故も発生しています(表3)。

ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ やけど 切る・刺さる かまれる おぼれる 1 位

居室 (121)

階段 (160)

机 ・ テ ー ブ ル (44)

薬剤等 (24)

手動ドア (26)

メン類 (18)

歯ブラシ (12)

(4)

浴槽 (1) 2 位

道路 (53)

自転車の補助イス (78)

その他の家具 (37)

その他の玩具 (16)

エレベーター (8)

味噌汁・スープ (14)

ナイフ (10)

(4) 3 位

店内 (35)

椅子 (67)

ベッド (12)

魚等の骨 (15)

自転車 (8)

熱湯 (9)

耳掻き・綿棒 (8)

(1) 4 位

階段 (34)

ベッド (38)

手動ドア (12)

アメ玉類 (11)

鉄道車両の戸袋 (7)

お茶・コーヒー類 (4)

ハサミ・爪切り (6) 5 位

机・テーブル (33)

ソファ (33)

壁・天井、

人(11)

硬貨 (10)

エスカレーター (4)

ポット・魔法瓶 (4)

ガラス片 (3)

ころぶ 落ちる ぶつかる ものがつまる等 はさむ やけど 切る・刺さる かまれる おぼれる

601 564 228 178 84 59 51 9 1

7.8% 13.1% 11.0% 12.9% 13.1% 22.0% 11.8% 0.0% 0.0%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

0 100 200 300 400 500 600 700

搬送人員(人) 中等症以上割合

図 3-8 事故種別ごとの救急搬送人員と中等症以上の割合(その他を除く)

備考)表中のカッコ内の数字は救急搬送人員

表3 事故種別ごとの事故発生の多かった要因上位5

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