第4部 関連器物からみた事故
2 エレベーター
エレベーターは、共同住宅やビル、店舗等、あらゆる場所で利用されています。エレベ ーターの乗降時に転んだり、小さな子どもが手や指を挟まれたりする事故が発生していま す。
(1) 年齢層別搬送人員
平成26年中にエレベーターでの事故により、169人が救急搬送されました。年 齢層(5歳単位)別にみると、0歳から4歳が30人と最も多くなっています。また、
80歳台も多くなっています(図 4-10)。
(2) 時間帯別搬送人員
時間帯別搬送人員をみると、13時台が20人と最も多く、全般的に日中の時間帯 が多くなっています(図 4-11)。
30
4 2 1 2 6
3
7 6 5 6 7 13
7 13
8 20
16 11
2 0
5 10 15 20 25 30 35 40
救 急 搬 送 人 員
( 人
)
n=169
3 1
3 0 0
2 2 2 2 9
12 9
13 20
10 15
12 12 10 10
7 5
8
2 0
5 10 15 20 25
救 急 搬 送 人 員( 人
)
n=169
図 4-11 時間帯別搬送人員(人)
図 4-10 年齢層別搬送人員(人)
69
(3) 事故種別ごとの搬送人員
エレベーターでの事故を事故種別ごとに見てみると、55.0%が転んで受傷して います。また、手や指等が扉や戸袋に挟まれたりして受傷する事故も次に多く発生し ています(図 4-12)。
(4) 初診時程度別搬送人員
エレベーターでの事故で搬送された人の約3割は、入院の必要があるとされる中等 症以上と診断されています(図 4-13)。
ころぶ 93人 55.0%
はさむ・はさまれる 45人 26.6%
ぶつかる 13人 7.7%
落ちる 10人 5.9%
その他(不明含む)
8人 4.8%
n=169
軽症 116人 68.6%
中等症 47人 27.8%
重症 4人 2.4%
重篤 2人 1.2%
n=169
図 4-13 初診時程度別搬送人員 図 4-12 事故種別ごとの搬送人員
70
(5) 発生場所別搬送人員
事故発生場所でみると、住宅等居住場所や店舗・遊技施設等で多く発生しており、
約6割がこの2つの場所で事故に遭っています(図 4-14)。
(6) 0歳~5歳のエレベーターによる事故の内訳
0歳から 5 歳のエレベーターによる事故は、32 人中27 人が「はさむ・はさまれ る」事故となっており、1歳児、2歳児の戸袋に手や指等を挟まれる事故が多くなっ ています(表 9)。
はさむ・はさまれる
ころぶ ぶつかる 総計 戸袋 扉 その他
0 歳 0 0 0 0 0 0
1 歳 10 1 0 1 1 13
2 歳 7 1 0 1 0 9
3 歳 3 1 0 0 0 4
4 歳 1 1 1 0 1 4
5 歳 1 0 0 0 1 2
小計 22 4 1
2 3 32
総計 27
住宅等居住場所 60人 35.5%
店舗・遊技施設等 44人 26.0%
道路・交通施設 33人 19.5%
会社・公共施設等 19人 11.2%
医療施設 2人 1.2%
公園・遊園地・運動場等 1人
0.6%
学校・児童施設等 1人 0.6%
その他 9人 5.4%
n=169
表 9 0~5歳のエレベーターによる事故の内訳
(人)
図 4-14 発生場所別搬送人員
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(7) エレベーターでの事故事例
【事例1 戸袋に挟まれる】
デパートのエレベーターの中でエレベーターの扉が開いた際、1歳の娘がドアに左 手をついたため、戸袋に指3本が引き込まれ受傷した。(1歳 女児 軽症)
【事例2 サンダルが引っかかり転倒】
共同住宅内のエレベーターを降りる際、エレベーターと一階フロアの隙間にサンダ ルが引っかかり、前のめりに転倒し受傷した。(84歳 男性 中等症)
【事例3 閉まる扉にぶつかり転倒】
エレベーターに乗り込む際に、閉まる扉にぶつかり、跳ね返り転倒し受傷した。
(77歳 女性 中等症)
【エレベーターでの事故防止】
○ 乗降時は床との段差に注意し、駆け込みなど無理な乗降はしない。
○ ドアの開閉時にはドアに触れず、荷物や衣服などが巻き込まれないように注意 する。また、子どもはドアから離れた位置に乗せる。
○ エレベーターを使った作業時の事故は、重症事故につながることを認識し、作 業手順、制限重量などに十分注意する。
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