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生来健康な1歳児に発生したListeria monocytogenesによる細菌性髄膜炎の1例

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東 女 医 大 誌 第 腕 第3号 頁 01日 80 平成82 年6月

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生来健康な

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による細菌性髄膜炎の

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東京女子医科大学八千代医療センター小児科 コイズミ マイ ハ マ ダ ヒロミチ キ ム ラ ショウ タカナシ ジュンイチ 小泉 舞 ・ 演 田 洋 通 ・ 木 村 淘 ・ 高 梨 潤 ー ( 受 理 平 成 82 年4月81 日) M e n i n g i t i

s Caused by Liairets oseegntyconoM a Hni yhltae :dlihC A Case Report

Mai KOIZUMI , chiHiromi HAMADA , Sho KIMURA and ihci-nuJ T AKANASHI

D e p a r t m e n t Pfscoirtaide , Tokyo Women's lacideM ytisrevinU oyichaY lacideM retneC We rtrope a pylsuoiver yhtlaeh dlo-raey-1 lrig hitw sitigninem edausc by Laiirets .senegotyconom She had evif d a y

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(GCS erocs )8 and kecn ssenffits on hlatipso day .2aiiLrets senegotyconom was detected and derutluc from robreec 同

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1

分間の強 直間代性の痘撃を認め救急外来を受診した.意識の 回復は良好であり 熱性けいれんと診断しジアゼパ ム座薬を使用し帰宅した.帰宅後再痘撃や意識障害 を認めなかった.第 2病日から水様便が1日数回あ り ,39--38 0 Cの発熱が続き,第5病日目に再診した. 活気不良を認め,腹部単純

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線でニボー像を認め 図:小泉 舞 干4258-672 千葉県八千代市大和田新田69-774 東京女子医科大学八千代医療センター小児科 E -m a i l : [email protected] .lcom

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-105-3 2 Laboratory data < Blaicemhoci > TP 8.5 ld/g Alb 5.3 ld/g AST 341 U/L ALT U/L 57 LDH 664 IU/L BUN 9.6 mg/ dl C r e 63.0 mg/ dl Na 231 mEq/l K 3.4 mEq/l T o t a l etoneK μ936.2 mo/ll CRP 57.3 mg/ dl < Hlaicglooatem value> WBC μ0/4.07l ( S t a b )llec % 73 ( S e g m e n t e d )llec % 43 ( L y m p h o c y t e ) 62 % Hb 11. 9 gld/ PLT 7.51 x 10 4 μ/l c d o D ρ ー ν n じ n n pwr nunu ' T t v , + ' v q w d nunu n n o o m m o o γ'v' ρ し β じ , す ' v , 十 ' V 5 5 U U N N 1 .900 1+ (一) (一) N N N

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<Other> R o t a v i r u s negtina A d e n o v i r u s engitna Group A ssucoccotpert negtina < U rsisylani > U r i n e cificeps ytivard K e t o n e body WBC N i t o r o u s dica < Creutul > B l o o d C e r e b r o s p i n a l diulf U r i n e F e c a l < L.senegotyconom >ytivitisnes ABPC GM CTX IPM MEPM CP Table 1 ABPC: .nillicipma :PC ocinheapmroclh ,l CTX: .emixatofec GM: .neicyamteng :PMI m.eneipim MEPM: meropenem. F i b 1,006 mg/ dl と急性期 Disseminated -ucsavrantI l a r tionulaoagC (DIC) 診断基準 6 点で DIC と診断し た 頭 部 CT で頭蓋内出血や占拠性病変,脳浮腫はな く,副鼻腔炎を示唆する所見は認めなかった.脳波 で高振幅徐波を認めた.髄液検査を行い,細胞数 265/3 (多核球 46% ,単核球 54%) ,蛋白 156 mg/ d l と増加,糖 24mg/dl と低下を認め,細菌性髄膜炎 を示唆する所見であった.髄液塗抹,血液塗抹から グラム陽性梓菌が観察され,この時点でリステリア

を強く疑った. Pciratide evisenntI Care Unit (PICU)

へ移動し塗抹結果をもとに,アンピシリン (003 mg/ kg/ 日) ,セフォタキシム (020 mg/kg/ 日)の 2 剤で 治療を開始し,翌日(第 7 病日)からゲンタマイシ ン (4mg/kg/ 日)を併用した.また,免疫グロプリ ンの投与を行い, DIC に対してガベキサートメシル 酸塩,脳浮腫予防のためマンニトール投与を行った ( F i g . .)1 抗菌薬投与 3 日日(第 8 病日)に血液,髄 液培養からiaLirets seneogtyconom .L()senegotyconom が同定されリステリア髄膜炎と確定診断した.セ フォタキシムの投与を中止しアンピシリン,ゲン タマイシンで治療を継続した後日,血清型の解析 を行い, 1/2a であった. 抗菌薬投与翌日(第 7 病日)に髄液検査を再度行っ たが塗抹から菌が観察された投与

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日日(第

8

病 日)には解熱した投与 4 日日(第 9病日)に 3回 -106-た.精査加療目的に同日入院した.生ものの摂取歴 はなく,食事歴について特記すべき事項はなかった. 家族歴では,父に 1週間前,発熱と下痢がみられた. 入院時現症:体重

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kg (減少なし) ,脈拍数 160/min (+ 20. SD) ,血圧 1/7215 mmHg , 呼 吸 数 46/min (

+

0.2 SD) ,体温 30.9 o C,活気不良を認めた が 意 識 レ ベ ル は Glasgow Coma leacS (GCS) で E4V5M6 であった.咽頭発赤あり 白苔なし.頚部 リンパ節腫脹なし.鼓膜両側発赤腫脹なし.項部硬 直なし心音整正常,呼吸音正常.腹部平坦軟,腸 嬬動音低下あり,庄痛なし,筋性防御なし上肢は 温かいが両下肢に軽度冷感あり, Cyarlliap gnillifer t i m e は 1 秒未満であった. 入院時(第 5 病日)の検査所見を Table 1 に示す. 血液検査では肝酵素の上昇,低ナトリウム血症,血 清ケトンの上昇, C revictae neitrop (CRP) の上昇 を認めた.白血球数の増加を認めなかったが,白血 球分画の左方移動を認めた 胃腸炎による脱水,それに伴う全身状態不良と考 え輸液と絶飲食で治療を開始した.排尿が見られた あとも全身状態は改善せず,翌朝(第 6 病日)診察 時に意識レベルが GCSE2V2M4 と 悪 化 し 項 部 硬 直を認めた.血液検査では肝酵素上昇, LDH 上昇, 低ナトリウム血症の進行, CRP 上昇を認めた.加え て血小板の低下を認め, PT-INR

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ionOAu|SC F e v e r [ 7 3 3 10 RU 』 B A l t 62 29 D i s c h a r g e

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ド :.:.:.:.:.:.:.:d:羽山itÓ~守下\4g/kg/day WBC μ)/1( 7040 6450 4780 5280 5370 C R P l)g/d(m 5.73 08.8 12 .49 6.70 .03<0 P L T μ/4)^101( 7.51 11. 7 01.1 840. 31 A S T)L/U( 143 618 250 117 35 A L T )L/U( 75 341 254 99 19 LDH )L/UI( 466 929 564 392 293 N a)L/qEm( 132 129 141 136 140 F i g . 1 lacinilC esruoc G C S : owasglG Coma elacS , ICP :UcirtaideP evisnetnI earC niU .t 目の検査を行い,塗抹陰性を確認したゲンタマイ シンは計7 日間,アンピシリンは計 21 日間投与を 行 っ た 第 12 病日に頭部 MRI を撮影し明らかな異 常を認めなかった.意識状態は徐々に回復し,第 61 病日に GCS15 となりその後座位歩行も可能になっ た 第 27 病日に再検した脳波は正常化し視覚誘発 電位,聴性脳幹反射も正常を確認し明らかな後遺 症なく第 29 病日に退院した. 遠隔期に免疫機能について,検討を行った末梢

リンパ球数正常, IgG 720 mg / d,l IgA 25 mg / d,l IgM

1 3 9 mg /d,l C3 134 mg /d,l C4 30 mg /ld と異常を認 めなかった. リステリア感染症は主に細胞性免疫不 全により感染するが,これまでに感染を繰り返すこ とがなかったこと BCG 接種跡もしっかり確認でき ることから現時点では細胞性免疫不全はないと考え ている.発症から 2年が経過し 発育,発達ともに 年齢相応で痘撃はなく,現時点で後遺症を認めてい ない. 考 察 生来健康な1歳児に発症したリステリア髄膜炎を 経験した.初期症状として下痢を認め, 21~50% に下痢の先行があるとする過去の文献と一致するの. 入院時,胃腸炎にしては著しい高熱が続き,呼吸数, 脈拍数も +2SD を超えており,活気のない状態で あった輸液にて脱水が改善されてからもこの状態 は続いており,この時点で再度鑑別疾患を洗いなお せば入院日に診断できた可能性が高いことが反省点 である. リステリア菌は人畜共通感染を引き起こすグラム 陽性梓菌で,家畜に感染するとその糞便を介して環 境に広く分布し食肉,生乳,農産物などの食材に 汚染がみられる.熱,塩,酸などにも強く冷蔵庫の 中でも増殖する6).31 の血清型に分類され,人から分 類されるのは主に 1/2a ,1/2b , 4b の 3 種類で 1/2a , ぬでは死者が報告されている4) 人からの分離では め >1/2b> 1/2a の順で頻度が高くなるが囲内流通 食品から検出されるのは 1/2a が最多4)であり,今回 の症例ではこの血清型であった. 感染経路は汚染食品によるものがほとんどであ り,加熱不十分なチーズや,野菜,肉などの喫食に より発症がみられる7) 今 回 父 に も 1週間前に同様 の下痢,発熱がみられたしかし食事歴では明らか な原因食品は同定できず また動物との接触歴はな く感染経路は不明であった副鼻腔炎や中耳炎を示 唆する所見はなく,下痢を認めたことから腸管から 血行性に菌が侵入し髄膜炎を来したと考えている.

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-107-3 4 食生活の違いによると考えられるが日本でのリステ リア症の年開発症は欧米と比較するとかなり少ない ものの,近年の食事の欧米化に伴い,増加していく 可能性がある)7 実際に厚生省からは妊娠中のナチュ ラルチーズや生ハムなどの摂取を避け,食品の十分 な加熱を行うように注意喚起が出ており,周知が必 要である. 健常者での発症はまれであり,妊婦や新生児,高 齢者や基礎疾患により免疫低下がある者に敗血症や 髄膜炎のリスクが高いといわれている. ところが本 邦での

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年から

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年までの報告を調べると, 侵 襲 性 リ ス テ リ ア 感 染 症 の 小 児 は 約

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1

例あり, うち半数以上が健常児における発症の報告であっ た別本症例において,免疫機能検査や問診のとり直 しを行ったが,現時点では患児に免疫不全はないと 考えている. 成人の細菌性髄膜炎に対してしばしば後遺症軽減 のためステロイドの投与が検討される.特に肺炎球 菌性髄膜炎についてはエビデンスが確立している. また小児では,乳児期以降のインフルエンザ菌髄膜 炎による高度難聴の発生を抑制する)9 とされており, この場合は積極的にステロイドを使用する.しかし それ以外の起炎菌については有意差はないとされて いる.また,成人の報告でL.

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による髄 膜炎の場合にはデキサメサゾンの併用によって逆に 予後を悪化させる)01 という報告もみられる.以上か ら,本症例に対してはステロイド投与は行わず抗菌 薬治療を行った 結 語 生来健康な1歳7ヵ月児に発症したリステリア髄 膜炎を経験した細菌性髄膜炎は頻度が減少してい るが,依然として重要な鑑別疾患である1) 謝 辞 血 清 型 の 解 析 を 行 っ て い た だ い た 千 葉 県 衛 生 研 究 所 細 菌 研 究 室 蜂 巣 友 嗣 氏 , 千 葉 大 学 真 菌 医 学 研 究 セ ン タ一 石和田稔彦氏に深謝しEたします. 開示すべき利益相反状態はない. 文 献 1)菅 秀,庵原俊昭,浅田和豊ほか:小児におけ る侵襲性インフルエンザ菌,肺炎球菌感染症 3012 年. IASR 35: 432-332 ,.4102 j.og.hin.www//:ptth p / n i i d / j /selca/ itralla rsai-0032/ecnallievrus detaler/ -a r t i c l e s / r e l a t e d -a r t i c l e s -4 1 6 / 5 0 2 5 -d j 4 1 6 3 . h t m l ( a c c e s s e d on J un 23 , )5102 2 ) 新圧正宜:ヒブワクチン,小児用肺炎球菌ワクチン の導入で日本ではどれくらい化膿性髄膜炎が減り ましたか? 小児内科 : 647 76-674 , 5012 3

) Thigpen MC , Whitney CG , Messonnier NE e at:l B a c t e r i a l sitigninem tnieh detinU setatS .700, 2-8991 N Egln J Med :463 52026-102 , 1120 4 ) 食品健康影響評価のためのリスクファイル~非加 熱喫食調理済み食品tae-ot-ydaeR( 食品)における リステリア モ ノ サ イ ト ゲ ネ ス 食 品 安 全 委 員 会,.2102 .1 http://www jお.pg.c s/p/taono iforp_ksir l e / l i s t e r i a m o n o c y t o g e n e s . p d f dsesecc(a on Mar 52 , 2 0 1 5 ) 5 ) 多胡久美子,友野順章,松島卓哉ほか:当院で経験 したリステリア菌による髄膜炎の3例-これまで の報告例との比較.小児感染免疫 0 : 82 4-1 ,0820 6

) Tobias K, Robert B, Timothy M: L.sisoiretsi nI

Textbook focirtaideP snoitcefnI esaesiD , 7 th .de ( F e i g i n RD , Cherry JD e atl )sde , 338329-1pp1 , WB S a u n d e r s aihpled, alihP 02( )3l 7 ) 寺 尾 通 徳 : リ ス テ リ ア 症 に つ い て . 治 療 6 : 8 2 1 9 4 -2 1 9 7 ,0420 8 ) 近 田 祐 介 , 高 柳 勝 , 鈴 木 力 ほ か : 生 来 健 康 な 1 歳児に発症したリステリア髄膜炎のl例.仙台病医 誌 0 : 53 9-53 , 102 0 9 ) 細菌性髄膜炎の診療ガイドライン作成委員会:

I

細 菌性髄膜炎の診療ガイドラインJ,pp107 , 61-1211 , 南江堂,東京)4102( 1 0 ) Koopmans M M , Brouwer MC , samjliB M W e at:l L i s t e r i a oenegstyconom ecnueqes epty 6 and i n c r e a s e d etar fo elbarovafnu outcome ni m e n i n g i t i s : cigoloimedipe trohoc .yduts nilC tcefnI D i s :75 35-2472 , 1302

参照

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