婚姻法に関する若干の初期判決(四)
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(2) 99. 白. 婚姫法に関する若干の初期判決(四). (野々. 「未公表」大審院判決-〔六〕〔七〕〔八〕〔九〕〔十〕 〔十l〕 (-)未公表大判-〔六〕明治三九・二・六大一民判、明治 三八帥六一三・離婚請求並二同居請求反訴事件 山四郎対野々山たけ-上告棄却)とその原審判決 京控判明治三八・l一・二〇・明治三八ネ四四〇〕 (‥皿)未公表大判-〔七〕明治四〇・一・二六大l民判、明. 上告棄却)〔原審・大阪控判明治三九・七・三、事件番 号不明〕 (…m)未公表大判-〔八〕明治四1・二・<大1民判、明治 四〇帥四九七・離婚請求事件(大橋庄治郎対大横ふじ上告棄却)とその原審判決〔東京控判明治四〇・1 一l、明治四〇榊三三二〕. 1・. 治三九帥五四四・離婚請求事件(谷政太郎対谷ユキエー. 〔東. 1七・離婚請求事件(白崎たみ対白崎勇吉-. (.Ⅳ)未公表大判-〔九〕明治四1・一〇・六大1民判、明 治四一帥1. 破穀差戻)とその原審判決〔宮城控判明治四一・1・ 二九・明治四〇榊1一七〕(以上本号) (Ⅴ)未公表大判-〔十〕明治四1・t〇・二〇大1民判、 明治四l帥二八三・離婚請求事件(藤崎熊書対藤崎タ マ-上告棄却)とその原審判決〔東京控判明治四1・ 五・五、明治四〇榊二六三〕(以下次号) (.Ⅵ)未公表大判-〔十〓明治四1・1〇・二九大l民判、 明治四一柳三七九・離婚請求事件(菊地歌次郎対菊地 かの-上告棄却)とその原審判決〔宮城控判明治四l・ 七・10、明治四一㈲六四〕. lニ年次的展開(続々) 明治三九年-明治四一年. 天. 録一三輯四頁〔原審・東京控判明治三九・一〇・一五・明治三九. ノ件(上告人・横山市蔵、被上告人・野々山四郎-上告棄却)氏. ④明治四〇年一月二1日大二民判、明治三九帥六〇九・家賃金請求. 阪控判明治三九・五・三〕〔神戸地判〕. 差戻)民録1二輯〓ハ五三頁、新聞四〇〇〇号1四頁〔原審・大. 戻ノ件(上告人・西洋トク、被上告人・室川善九郎-原判決被殴. ⑨明治三九年1二月一八日大1民判、明治三九帥三六四・辞償金取. 治三八・1一・九〕〔神戸地判〕. 大歳太三郎-上告棄却)民録一二輯八九三貢〔原審・大阪控判明. 登記取消請求ノ件(上告人・打越熊三郎、被上告人・大歳ゑい、. ②明治三九年六月一日大二民判、明治三九帥二五・地所抵嘗権設定. 五・四〕〔神戸地判〕. イト-上告棄却)民録一二輯三1四頁〔原審・大阪控判明治三八・. 認請求及び同居反訴ノ件(上告人・平郡貞一、被上告人・平郡コ. ①明治三九年二月二四日大1民判、明治三<帥三七三・婚姻無数確. 判決資料部分以外は新字]。即ち、. 院民事判決は、次の十高を算えた〔後掲の○印又は◎印を付し. に、婚解法関連の判旨を示したものとして従来公表されている大審. 明治三九年(一九〇六年)から同四一年(一九〇八年)までの間. H既公表大判概観. 四. 関.
(3) 98. 榊四七二〕〔東京地判・明治三九・六・1九・同三八㈱五三九、 新聞三六六号l O頁〕. 井地判〕. ⑪明治四1年10月10日大1民判、明治四l帥二九五・離婚請求. 一四輯lO1. 1頁〔原審、大阪控判明治四7・五・一九〕. ノ件(上告人・前田嘉平、被上告人、前田ヨネー上告棄却)民録. 請求ノ件(上告人・勝山清太郎外一名、被上告人・船山藤吉郎-. 地判〕. ⑤明治四〇年四月一五日大二民判、明治四〇帥一〇〇・婚姻取消等. 上告棄却)民録l三輯四三八貢〔原審・名古屋控判明治四〇・一・ 二六)〔富山地判〕. いずれも、いわゆる明治三十七・八年戦役、即ち日露戦争直後の時. 期の民録大判であるが、婚姻の成立を争う訴訟の上告事件(①⑤⑳). ⑥明治四〇年五月二四日大二民判、明治四〇帥1〇・離婚請求ノ件 (上告人・七田禰六、被上告人・七田サキー上告棄却)民録一三. 実の認定や解釈が問題とされている。これらとならんで、妻の行為無. (民法旧想定八1三条五号)を原因、争点とするもので、その原因事. 〔徳島. 後者の離婚訴訟は、いずれも「同居二堪へサル虐待又は重大ナル侮辱」. や、婚梱の解消(離婚)を求める訴訟の上告事件(⑥⑦⑨⑪)が多く、. 〔長崎. 1月六日大二民判、明治四〇帥二九六・離婚請求ノ. 輯五八〇頁〔原審・長崎控判明治三九・一〇・二三〕〔佐賀地判〕 ⑦明治四〇年1. 件(上告人・柳津武四郎、被上告人・柳滞テルー上告棄却)民録 l]1輯1〇七九頁〔原審・東京控判明治四〇・五・〓二〕. 財産法上の法律行為の効力を争点とした訴訟の上告事件(②⑨)や、. の有無と. ⑧明治四1年三月二六日大7民判、明治四〇帥四九1・物品引渡並. 離婚後の特有財産からの果実を廻る訴訟の上告事件(④)、離婚後の. 能力規定(旧規定1四-1八条)を根拠とした"夫ノ許可〟. 虫害要償ノ件(上告人・萩原ヒサ、被上告人・庄隆助外二名-原. 婚資返還と損害賠償訴訟の上告事件(⑧)もあり、この離婚後のケ-. 地判〕. 判決l部破穀差戻、宮城控訴院二移送、其他ノ上告棄却)民録. なお、この外に注目すべき大判として、刑録1三輯1四三四頁、法. 律新聞四七三号七貢所収の大判明治四〇年一二月二四日宣告・明治 四〇年帥1. ⑨明治四1年九月二九日大一民判、明治四一柳二五九・離婚請求ノ 件(上告人・鶴牧安治、被上告人・鶴牧コトー上告棄却)民録. 山口地裁、広島控訴院、大審院第一刑事部-上告棄却)がある。. 為シタル者ハ十1日以上四年以下ノ重禁鋼又ハニ円以上百円以下ノ罰. 他人ヲ害スル目的ヲ以テ身分又ハ戸籍二関シ詐偽ノ届出若クハ申請ヲ. したもので、〔旧〕戸籍法l一一五条(自己又ハ他人ノ利ヲ図り若クハ. この事実は、被告夫婦協議の「離婚届」を「詐偽ノ届出」であると. 1五九号・戸籍法違反ノ件(被告・竹内寅吉・竹内ナオー. l四輯九二四貢〔原審・東京控判明治四1・五・]四、明治四1 榊三三、新聞四九1-1八、同五〇二-1九参照〕〔宇都宮地判〕 ⑩明治四1年10月三日大1民判、明治四一柳二六1・婚姻無効請 求ノ件(上告人・万所八五郎、被上告人・万所サヲー上告棄却). 関. 民録1四輯九五〇頁〔原審・名古屋控判明治四1・五・五〕. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 元. 熊谷支判〕. ス二件はかなり長期化した紛議である。. 〔福. 一四輯三四〇貢〔原審・東控・明治四〇・一〇・二三〕〔浦和地・. t.
(4) 97. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 「利」「害」目的の詐偽届出という要件の対極に、無色透明・. 既公表大判の「未公表」下級審判決資料. LZ). ⊂⊃. 大判明治四〇・一・ニー(大判④)の原控訴審判決-東京控. 判明治三九・一〇・一五、明治三九㈱四七二・家賃請求事件(控. 訴人・横山市蔵、被控訴人・野々山四郎-控訴棄却)〔未公表〕. 大判明治四1・三・二六(大判⑧)の原控訴審判決-東京控. 判明治四〇・一〇・二三、明治四〇ネ二1九・物品引渡並二損害. 要借手件(控訴人・萩原ひさ〔判決原本は平仮名-筆者〕、被控. 大判明治四1・九・二九(大判⑨)の原控訴審判決-東京控. 訴人・庄隆助、庄荒三郎、庄い志-控訴棄却)〔未公表〕. 判明治四1・五・1四、明治四1㈱三三・離婚話求事件(控訴人・. 原告・鶴牧コト、被控訴人・被告・鶴牧安治-原判決廃棄・請求. 認容)新聞四九t-1八-九頁、同五〇二-1九頁参照〓部既 公表〕. 料を掲記する.(塩)については、法律新聞が一、二審とも報道し、第. 「雑報」欄に簡潔に紹介しているので、本輯では省略する。. せりと警官に告げたるは重大なる侮辱なり」と小見出しを揚げて、. 東京控判で請求認容(新聞五〇二-一九)となった経緯を「妻が堕胎. 利化されている訴権が、実は他の法規ないしその運用に抑圧制限され. ので、とりあえず右一件は割愛した。. けられたうちの未公表大判とその未公表下級審判決を素材としている. 「大審院民事判決原本」を基礎に、既公表(民録)と未公表とに仕分. しかし、本稿では、先述したように(第三九号一-二貢注-参照). 問題事象の1事例といえよう).. l審宇都宮地判で原告の「離婚」請求を「却下」(新聞四九一-一八)、. 以下、順次(-)(‥j)について「前註」を付し、「未公表」下級審資. (畠). (‖皿). (-). しえたものは、次の三件に止まり、他の八件については未見である。. 前掲既公表大判十一件のうち、下級審(原審)判決資料として入手. Z. て、画餅化、空洞化の途をたどるという法社会学的考究対象たるべき. すべきであったのかもしれない。いずれにせよ、民法典に形式上は権. あろうが、逆に民録も本事例を届出無効ないし取消の件として拾い出. ものなのか、全く不明である。なにより刑録編纂のあり方が問題では. ものなのか、別途、民事・人事訴訟ないし戸籍訂正訴訟が提起された. ず、右被告夫婦の協議離婚届をこの刑事判決によって当然無効とした. もそも刑録には、原判決は勿論、上告審判決の主文も掲記されておら. 運用されていたことを示すという意味で注目すべき事例であった(そ. 行政上は、いわゆる届出意思説ではなく、実体意思説の立場から解釈. 民法講学上一般に"届出主義″と称するものが、刑政上ないし戸籍. されていた事になる。. 限定不能・立証困難な「真実意思の合致」なる規矩を当てられて抑制. 人」の. の訴権1般が、民法外在の戸籍行政処罰規定に基づく、「自己又ハ他. これでは、民法典に権利化されているいわゆる身分行為の無効取消. を先例として引用したものであった。. 同三九年帥七六四号・官文書偽造行使被告事件(刑録一二-一〇八七). た離婚届出の効力は不明-)を肯諾し、明治三九年10月二二日宣告、. 金二処セラル)の規定違反を有罪とした原判決(量刑不詳、受理され. 関.
(5) 96. (i). 大判④(民録〓ニー四)の原控訴審判決〔未公表〕. 婚は既に本件紛議中ないし前に確定しており、本件はその後の関連事. のようである。. の婚姻中の法定果実の収益権は、離婚後も夫に帰属するとされたもの. 夫婦関係ノ継続中に限り存立スルモノナレトモ婚姻中既二発生シタル 法定果実二付テハ其解消後卜難モ夫タリシ者之ヲ収得スヘキ権利ヲ有. ○〔明治〕三九㈱四七二. 裁判所書記. 判決原本領収. 明治三十九年十月廿二日. 判決言渡. 明治三十九年十月十五日. 原. スルハ当然ナリ」としている。 (一見して矛盾する規範命題の論理的説明を拒み、頭から「当然」 とか「勿論」とかいう表現で論結する判旨は、一般に当事者を納得さ せないばかりか、裁判1般を茶番化し虚妄化しかねない。) 本件は、原告・野々山四郎が、養父の没後、妻たけと共に相続し、 共有状態にあったと思われる遺産の一部、東京市京橋区本八丁堀の土. 決. 東京市京橋区本八丁堀1丁目北棲川岸九. 控訴人. 右訴訟代理人弁護士. 堀田熊三郎. 野々山四郎. 市京橋区本八丁堀一丁目三番地. 被控訴人. 右訴訟代理人弁護士. 二郎・明治三九・六・1九判決)は偶然、法律新聞三六六号10頁に. 〔「主文」の表示なし-注〕本件控訴ハ之ヲ棄却ス 賓. ノ負担トス. 以テ之ヲ援用ス. 控訴代理人ノ抗弁の要領ハ控訴人卜野々山三郎トノ. (T,>). 被控訴人代理人ノ漬述セル事実関係卜第一番判決ノ摘示卜同一ナルヲ. 求ハ之ヲ棄却ストノ判決ヲ求メ被控訴代理人ハ本件控訴ノ棄却を求メ. 一部ヲ原告ノ負担トシトアル部分ヲ除ク外全部ヲ廃棄シ被控訴人ノ請. 控訴費用ハ其. 訴訟費用ハ控訴人. 右嘗事著聞ノ家賃請求事件ノ控訴二付キ当院ハ判決スルコト左ノ如シ. 高橋l郎. 市蔵. 宙造. 地家屋の貸借人(被告・横山市蔵-家屋を三戸に区劃して転貸)に対 して、夫四郎が妻たけと共にではなく単独で家賃金(月二十四円五十 銭合計四百六十五円五十銭)を請求した事案(明治三八桝五三七)で ある。. 横山. 岩田. ## 同. 判. 控訴代理人ハ原判決中其錬ノ原告ノ請求ハ之ヲ棄却ス. 事. 詳細に収録されていたo第1審で原告は1部(三百八円五十銭)勝訴 している。. 被告賃借人・転貸人から控訴して第一から第三まで、一見然るべき 「抗弁」をしているが、これらを殆ど排斥した本控訴審判決(東京控 判、明治三九・l〇・1五、明治三九榊四七二)で控訴は棄却されて いる。. ちなみに、後掲の「未公表大判〔六〕」の離婚等事件(明治三八帥. 閑. 六一三、明治三九・二・六大判)で知りうるように、野々山夫妻の離. 婚嫡法に関する若干の初期判決(四). 望. 第1審判決(東京地裁三民-判事、須賀喜三郎・山脇貞次・池田寅. 本. 件であり、結局、女戸主ではない妻の特有財産(夫との共同相続財産-). タリ. 大判④の民録掲記の判決要旨は、「妻ノ財産二対スル夫ノ収益権ハ. 注〕. 〔前.
(6) 95. ト婿夕被控訴人及た希ノ共有ナルトニ論ナク被控訴人一人ニテ収得ス. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 問二被控訴人主張ノ如キ賃貸借関係アリシコト七三郎力明治三十六年. 然ラハ本件家屋二対シた希一人二於テ賃貸借. 条第七十七条二則り主文ノ如ク判決ス. 依テ控訴人ノ第. 以上ノ理由二依り本件控訴ハ理由ナキヲ以テ民事訴訟法第四百二十四. 二第三抗弁モ亦其理由ナシ. 被控訴人ノ有スル権利二消長ヲ来タスモノニアラス. 従テ係争家屋ヲた希二於テ樽借人ヨリ収納シタルノ事実アリトスルモ. 人工対シテハ何等ノ効力ヲ生スヘキモノニアラス. ヲ為シ又ハ賃貸借ヲ解除スルモ共有者ニシテ且収益権ヲ有スル被控訴. 希ノ共有ナリト認定ス. 山た希ノ証言ハ信用スルコトヲ得サルヲ以テ本件家屋ハ被控訴人及た. 属スル旨ノ確定判決ア-タルコトハ当事者間争ヒナキ事実ニシテ野々. ヘキモノナレハ控訴人ノ第1抗弁ハ其理由ナシ. コトハ認ムル. 九月十五日死亡シタルコト被控訴人卜野々山たけトハ明治三十九年. アリ〔シ〕. 叉木件係争家屋ハ野々山七三郎ノ遺産トシテ被控訴人及た希ノ共有二. ノ共有二属スル旨〔ノ〕判〔決〕. 第l明治三十九年三月中被控訴人ハたけト離婚シタルモノナルヲ 被控訴人ハたけノ財産二付き収益権ヲ有スルモノニアラス. 中村新太郎. テたけト共二請求スルコトヲ要スルモノナレハ本控訴請求ハ不昔ナリ 第二本件所争ノ家屋ハ控訴人ヨリ訴外鈴木留五郎. 七蔵二韓貸シ来りタルモノニシテ明治三十七年十二月廿1日たけト契. の誤記か-〕. 約ヲ解除シ明治三十七年三月分ヨリノ家貨ハたけ力持借人ヨリ直接二 受領シ居レリ 第三本件所争ノ家屋ハ明治三十五年八月た希〔「け」. 七三郎ヨリ階輿ヲ受ケクルモノニシテ同月中た希卜契約シ貸借シタル. 大判⑧(民録一四⊥ニ四〇)の原控訴審判決〔未公表〕. 東京控訴院民事第二部. 鈴木喜三郎. 泰治. 手塚彦太郎. 久次一郎. モノナリト云フニ在り 立証トシテ控訴人は乙第1号ノ1、二、ヲ提出シ野々山三た希ノ証言 ヲ援用シ人証ノ申出ヲ為シタリ、被控訴人ハ乙号証二対シ不知ノ陳述 ヲ為セリ. 本件控訴ハ適法ナリ. 竹井. たけ(-). 三月迄夫婦ナリシコト及係争家産ハ七三郎ノ遺産トシテ被控訴人及. 里. 三井岩田. 実ナルコトハ当事者間争ヒナキ事実ナレハ元本カた希一人ノ所有ナル. ル追ノモノロロ被控訴人及た希ノ婚御関係存続中二発生シタル法定果. 神上苦痛ヲ蒙ムリクル場合ニハ之力慰籍料ヲ請求シ得へキモノトス. タルトキハ之ヲ原因トシテ離婚ノ請求ヲ為スノ外其虐待侮辱ノ為メ精. 大判⑧の民録掲記の判決要旨は、「一妻が夫ヨリ虐待侮辱ヲ受ケ. (‥皿). 判 判 判 判 判 事 事 事 事 事. 梱申既二生シタロ法定果実ハ夫二於テ収得スルノ権利ヲ有口. 利ヲ有スルモノナレハ坂口ロ〔二・三字不明〕姫鱒解消後二於テモ婚. 裁 判 長. 川上. 〔前. ⑳回国田岡. 閑. 仇チ菓スルニ夫ハ女戸主二非サル妻ノ財産二対シ使用収益ヲ為スノ権. 由 然ラハ本件所争ノ家賃ハ明治三十七年三月ヨリ明治三十八年三月二重. 注〕. 従 カ. 以テ モ.
(7) 94. (判旨第三点)、1 従テ該判決二因り. 如上ノ場合二於テハ妻ノ精神上ノ苦痛ハ必スシモ. 離婚判決ノミニ依リテ回復セラルヘキモノニ非ス. (同上)」としている。. 精神上ノ苦痛力回復セラレタリトスルニハ特二其理由ヲ説示セサルヘ カラス. 群論及ヒ裁判ヲ為サシムル為メ本件ヲ宮城控訴院二移送ス. 其他ノ上. 告ハ之ヲ棄却ス」というもので、第1蕃以来Ⅹ女の本件請求を全面的. に否定し続けてきた裁判所が、漸-大審院に至ってこの控訴審判決を. 批判し、離婚の原因事実や経過、当事者の対応や境遇如何によっては. 判決を一部破穀した上で、東京控訴院に差戻すとせず、宮城控訴院に. 離婚自体による不法行為責任を問う可能性もあることを示唆して、原. 原告・庄ひさ、被告・庄隆助間の約四年の長期にわたった「離姫請求. 移送すとしている。移送先が宮城控訴院になったのは何故か、大判⑧. 本件は、前に「未公表大判∼〔五〕」として紹介した(前号二l貢)、. 事件」の、その後の関連別件事件として、原告Ⅹ女(萩原ひさ-控訴. によって窺知することばできない。. 前離婚請求事件とあわせて、三度も大審院の庭を屈んだⅩ女の長く. 人、上告人)から被告y男等三名(庄隆助、庄荒三郎、庄い志-被控 訴人、被上告人)に対する「物品引渡並二損害要償事件」であり、Ⅹ. 虐待侮辱をうけたことによる慰籍料1五〇円、仙不法に離婚を拒まれ. と、②Yらの不法行為を原因とする損害金三五〇円(この内訳は、川. そら-明治三八・九年中に、①婚家に残してきた衣類等の物品の返還. 本の司法・裁判所の態度の前に、ただ踊跨するだけではない弁護士の、. 調高-論じた件りを顧みれば、婦女・民衆に苦から峻厳・冷腸なる日. 外人ノ認メ得ラレサル所-希クハ正嘗ナル判決アランコトヲ-」と格. (弁護人池田光之丞)が、いみじくも、「日本ノ婦女子ノ位地ハ到底内. 難儀な訴訟の結末はみえず、大判⑧の上告論旨第三点において、Ⅹ女. 身分不確定の境遇に置かれ、婚期を失わされた損害金1五〇円、㈲本. は前件の明治三八年大判で「離婚」が確定した後、実家に復籍し、お. 件物品を引渡さない為の損害金五〇円)を請求したものと思われる。 年月日・事件番号不明)は、Ⅹ女. あるいは又、既に遠-に去ったかに思われる明治時代の"悲惨判決〟 "逆境物語″ の主人公として単に哀願するのみではない女性の、昂然・. 第一審判決(浦和地裁熊谷支判. 毅然たる姿勢が感ぜられる。. 一般に、上告論旨が上告裁判所を説得した場合は、原判決の全部又. の請求を棄却したものらし-、Ⅹ女から控訴(東京控訴院明治四〇ネ ニー九号)し、当審判決となった。この判決原本の判決言渡年月日記. は一部が破棄されるが、破棄自判されずに差戻された場合の破棄判決. その限りで破棄判決命題が独り歩きしていわば傍論的先例価値が機能. obiterdictaは、差戻審を観念的に方向づける機能を果すであろうし、. も破棄・否定された理由の抽象的婁命題いわゆる傍論的肯定規範. 判所はその理由にどこまで拘束されるかば重要問題である。少なくと. 理由ratiodecidendiをどう解釈するか、そして差戻先、移送先の裁. 入欄には「明治四十年十月三十三日」と傍点部分に筆字が入られてい るが、この「三十三日」はおそら-「二十三日」の誤記入と思われる。 本控訴審判決が、Ⅹ女の控訴理由を悉く否定して、無残なはどに請 求を棄却していることば次掲の判決文にみるとおりである。 (ママ). しかし、ここでも敗訴したⅩ女は上告し、この敗訴判決は一部破穀 された。大判⑧〔民録1四-三四〇〕の判決主文は、「原判決中嫁期. するに至った、所謂婚姻予約有効判決(大民連判大正四・一・二六). 望. ヲ失ヒタル為メノ損害金迫二慰籍料ノ請求二開スル部分ヲ破敦シ更二. 婚解法に関する若干の初期判決(四). 閲.
(8) 93. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). の如き例もなしとしない。. 決スルコト左ノ如シ. 本件控訴ハ之ヲ棄却ス. 同様に、大判⑧は、原判決を破棄し乍ら、明らかに離婚自体による 慰籍料請求を認容しうるとするl般的・抽象的方向を示し、民録要旨. 控訴費用ハ控訴人ノ負担トス. 最判昭四六・七二二二民集二五-五-八〇三までは、かかる請求を拒. 縫染模様上 控訴人ハ第l審判決ヲ廃棄ス. 被控訴人ハ控訴人二封シ. 否してきたかのように司法イデオロギ-や判例史を解する説(例えば、. 着一枚、緋縮緬帯付一枚、無垢二枚但婁模様鼠縮緬、白無垢二枚但給. ひ. 光之丞. さ. 被控訴人. 荒三郎. 助 千代松. 志. 前同所. 前同所. 右三名訴訟代理人弁護士. 隆 い. 且投書金参百五拾円ヲ支持フヘシ. 訴訟費用ハ第1、二審ト. マ). 庄荒三郎ノ手跡卜甲第五号証卜封照ヲ求メ鑑定. 被控訴人ハ甲第一号証及ヒ雷審. 証人庄久蔵ノ証言ヲ援用シ甲第1号乃至四号証ノ成立ヲ認メ、甲第五. 及ヒ萩原千二郎ノ証人訊問ヲ申請シ. 干害ノ証言ヲ援用シ. 三郎ノ原審及ヒ嘗審二於ケル証言、原審証人坂本源七、嘗審証人赤津. 立証トシテ控訴人ハ甲第1号乃至五号証ヲ提出シ証人原菊蔵、中島産. 之ヲ引用ス. 円ヲ請求スルモノナリト輝明シタル外原判決ノ摘示スル虚卜同一二付. 第lニ被控訴人等力本件物品ヲ引渡サ、ル為メニ生シタル損害金五十. 置キ控訴人ハ之レカ為メ嫁期ヲ失ヒタル損害金盲五十円、. (ママ). 第二被控訴人等力不法二離婚ヲ拒ミ控訴人ノ身分ヲ不確定ノ境遇ニ. 第l控訴人力被控訴人等ヨリ虐待侮辱ヲ受ケタル慰籍料百五十円、. (マ. 訴人等ノ不法行為ヲ原因トスルモノニシテ損害金三百五十円ノ内詳ハ. 嘗事者双方ノ演述セル事宴関係ハ控訴人二於テ本件損害ノ請求ハ被控. 棄却ヲ求メタリ. モ被控訴人ノ負担トストノ判決ヲ乞フト申立テ被控訴人ハ本件控訴ノ. 引渡シ. 織、帯一筋但茶色地二繭ノ模様、腰帯一筋但白地二紅葉ノ散シ模様ヲ. 太田武男・家族法判例の動向と今後の課題・法曹時報四四-一1-. 控訴人. 原. 六番地. 右訴訟代理人弁護士. 田. 井. 埼玉鮪児玉郡長幡村大字長漬八十七番地. 萩 庄 今. に疑義がある。. 子、緋縮緬長橋祥1枚、赤色紋縮緬帯留1筋、小袖二枚但小紋縮緬綾. 膏. 1二、家族法の判例と法理一九九三所収五八貢・九四貢等)には大い. 事. もその点を明示的に命題化しているのであり、この点を見ずに、後の. 主. 閲. 右当事者間ノ物品引渡並二損害要償事件ノ適法ナル控訴二付当院ハ判. ○〔明治〕四〇ネ第二一九号 決. 群馬解多野郡藤岡町大字藤岡千七百八十. 判. 池. 同. 同.
(9) 92. 号証ヲ否認セ-. ルヲ以テ物品引渡シヲ受ケサルカ為メェ生シタリト主張スル所ノ投書. ノ請求モ亦従テ失昔ナリト云ハサルヲ得ス. 如上ノ理由二因り控訴人ノ申出タル鑑定及ヒ証人訊問ハ不必要トシテ. 依テ控訴人ノ損害請求ハ全部失嘗ナリトス. スト抗弁セリ. 東京控訴院. 民事第三部. 主文ノ如ク判決ス. 之ヲ却下シ本件控訴ハ理由ナシトシ民事訴訟法第四百廿四条第七十七 条二則り. 従テ控訴人力本件物. リトハ認メ難キカ故二甲第五号証二依テハ本件物品ヲ隆助ヨリ結納ト. 信シ難ク又甲第五号証卜庄荒三郎ノ手跡トヲ封照スルニ其筆跡同lナ シテ控訴人二贈与シタル事膏ヲ認ムルニ足ラス. 品ヲ被控訴人方二持参シタリトノ主張ハ之ヲ採用スルコトヲ得ス 又嘗審証人赤津干害、証人原菊戒ノ原審及ビ当蕃二於ケル証言二依ル. 件を発掘、筆写することができた.. 幹1. 大橋樹太郎. 〔八〕. この明治三九年(1九〇六年)から同四1年(7九〇八年)の三ケ (ママ). 又控訴人力被控訴人等ヨリ虐待侮辱ヲ受ケタリト主張シ. 関連事件判決をも含めて. (-)未公表大判-〔六〕明治三九年二月六日大1民判、明治三八帥. それぞれ〔六〕「野々山訴訟」、〔七〕「谷訴. 事音ハ曇二離婚請求ノ原因卜為シ其目的ヲ達シテ甲第一号証ノ如ク. 訟」等のように短称することとする。). (これら各未公表大判の上告人の氏名によって、その下級審判決や. 十. 六〓ニ・離婚並二同居請求反訴事件(野々山四郎対野々山たけ-. 盟. 以テ更二慰籍料ヲ以テ償フヘキ精神上ノ損害ナシト云ハサルヘカラス. 婚期法に関する若干の初期判決(四). 閲. 上告棄却)〔原審・東京控判明治三八年二月二〇日、明治三八. マ). ル精神上ノ苦痛ハ該判決二田り既二回復セラレタルモノト認ムヘキヲ. 離婚ノ判決ヲ受ケタルモノナレハ右虐待侮辱ノ為メニ控訴人ノ家リタ. 甲第二号乃至四号証及ヒ原審証人原菊蔵ノ証言ヲ以テ証明セントスル. コトヲ得ス. 被控訴人隆助力控訴人ノ離婚請求ヲ拒-訴訟ノ結果其敗訴二帰シタル. 判 判 判 判 判 事 事 事 事 事. 年の時期に言渡のあった婚解法関連の「未公表」大判として、次の六. 肖「未公表」大審院判決-〔六〕〔七〕 〔十〓. 健二勝二. Eiiii]. モ被控訴人等力本件物品ヲ占有セル事膏ヲ認ムルニ足ラサルヲ以テ控 訴人ノ本件物品引渡ノ請求ハ之ヲ是認スルニ由ナシ 控訴人力被控訴人隆助及ヒ隆助ノ母い志ヨリ虐待ヲ受ケタリトノ原因. 良策. 〕. 裁 判 長. 事賓ハ之ヲ以テ直二被控訴人等力控訴人ノ嫁期ヲ失ハシメタリト云フ. 二因り離婚ノ判決アリタルコトハ甲第三亨証二依り之ヲ認メ得へキモ. 裏山秦野柳川. 九. ヒ証人中島轟三郎ノ原審及ヒ普審二於ケル右卜同趣旨ノ証言ハ何レモ. 依テ接スルニ原審証人坂本源七ノ本件物品ハ被控訴人隆助方ヨリ結納 トシテ控訴人二階与シ 控訴人ハ之ヲ隆助方二持参シタル旨ノ証言及. 控訴人力引渡ヲ請求スル所ノ本件物品ハ被控訴人等二於テ之ヲ所持セ. 由. 又控訴人ノ物品引渡請求ノ是認スヘカラサルコトハ前段説明ノ如クナ. (マ. 〕. 森井. 〔. 四 国 陶 団 団. 理.
(10) 91. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). ネ四四〇〕〔東京地判〕 (‥皿)未公表大判-〔七〕明治四〇年1月二六日大l民判、明治三九 帥五四四・離婚爵求事件(谷政太郎対谷ユキエー上告棄却) 審・大阪控判明治三九年七月三日、事件番号不明〕〔高松地判〕 (…皿)未公表大判-〔八〕明治四一年二月八日大l民判、明治四〇帥. 1日、明治四〇榊三三二〕. 四九七・離婚請求事件(大橋庄治郎対大橋ふじ-上告棄却) 審・東京控判明治四〇年一一月1 森地判〕. 1七〕. (.Ⅳ)未公表大判-〔九〕明治四1年一〇月六日大一民判'明治四1 糾1一七・離婚請求事件(自崎たみ対白崎勇吉-破較差戻) 審・宮城控判明治四一年1月二九日、明治四〇㈱1 地判〕 (Ⅴ)未公表大判-〔十〕明治四一年一〇月二〇日大一民判、明治 四t帥二八三・離婚請求事件(藤崎熊吉対藤崎タマー上告棄却). が、この時期が、いわゆる"明治三七、八年の日露戦役″直後の三年. 間に当っていることを、さしづめ念頭に置-べきところであろうか)0. これら未公表大判の六件の全部が離婚請求上告事件である(うち、. 一件が同居の反訴請求を伴なっている)0. 大判の結論は、上告棄却五件、破敦差戻一件で、殆どが原審の「離. 婚」判決を肯認して終局していることになる.差戻のl件(大判〔九〕). も離婚を認容しなかった原審判決を破殺しての差戻であり、その後の. が、今回はこれらの未公表大判の原審判決に接しえたものが多-、本. なお、原審は東京控判三、宮城控判二、大阪控判一と分布していた. 差戻審判決を未見であるが、たぶん離婚判決となったものであろう。. 号では、六件中二件について、これを掲記することができた.. 〓ニ、離婚請求並二同居請求反訴事件(上告人・野々山四郎、被. (-)未公表大判〓ハ〕明治三九年二月六日大一民判、明治三八糾六. 〔紙幅の都合で余儀な-、(Ⅴ)(.Ⅵ)については次号に分載する。〕. 〔仙令. 〔原審・東京控判明治四1年五月五日、明治四〇榊二六三〕〔新潟. 上告人・野々山たけ-上告棄却)とその原書判決〔棄京控判明治. 三八年一1月二〇日・明治三八ネ四四〇・法律新聞三二1号1 頁参照〕. して「離婚」を請求したが、逆にY夫から「同居」の反訴請求が出さ れた併合事件である。. 第l審判決(東京地判・年月日・事件番号不明)は、Ⅹ妻の離婚請. 1. 地判〕 (.Ⅵ)未公表大判-〔十〓明治四1年10月二九日大l民判、明治. O日、明治四l㈱六四〕〔仙台. 〔解. が、被告平民Y夫(野々山四郎-反訴原告、被控訴人、上告人). 1、本件は、原告Ⅹ妻(野々山たけ-反訴被告、控訴人、被上告人). 題〕. 四l帥三七九・離婚請求事件(菊地歌次郎対菊地かの-上告棄却) 〔原審・宮城控判明治四一年七月l 地判〕 この六件という未公表大判の数は、この三ケ年に急にふえたもので、 前号までに紹介したように、明治三1年から三八年までの八ケ年に五 件だったことと対比しても、又既公表大判に対する未公表大判の比率 と対比しても注目すべき様変りと思われた(その原因は分明ではない. に対. 〔原 〔横〔原 〔原. 関.
(11) 90. 求を棄却し彼女に"同居″を命じ、Y夫の全面勝訴となったもののよ. 人ノ負担トス」というもので、Ⅹ妻の「離婚」請求は漸く認容され、. 用ハ控訴人ノ負担トス、本訴二関スル訴訟費用ハ第一、二審共被控訴. 養父)から、養女たるⅩは(同三十五年八月中)、「京橋区本八丁堀一. 〔夫の同意を得て別居していても夫が〕反訴二於テ同居ノ請求ヲ為ス. ル権利ハ公益上二基クモノニシテ夫ノ拠棄スルコトヲ得サルモノ--. 侮辱を認定してⅩの離婚請求を認容はしたが、「夫が妻ヲ同居セシム. 従って、当控訴審判決の理由においては、YによるⅩへの重大なる. になった。. 判決は、この離婚判決が「確定」するまで生きているという法的状態. Ⅹ妻の勝訴となったものの、Y夫の「同居」反訴請求を認容した一審. うである。. 二、Ⅹ妻から控訴し、第一審判決の全部廃棄、反訴同居請求の棄却、 離婚等の判決を求めた。 控訴蕃判決は、偶々一部公表されていた(原本コピイと照合済)の. で掲記を省略し、概要を摘記する(東京控判明治三八、〓・二〇、 明治三八子四四〇、法律新聞三二1号1 l二貢参照). これによれば、明治三十年十1月中に隠居した野々山七三郎(Ⅹの. 丁目十五番地言方市街宅地二百七十七坪七合五勺{法律新聞の「夕」. アルモノ--離婚スルヲ相当卜認ムト錐モ離婚ノ判決ハ給付ノ判決卜. 以上ハ之ヲ拒ムコトヲ得ス故工夫婦関係ノ存続スル間ハ-同居ノ義務. ニシテ従テ控訴人ハ離婚判決ノ確定二重ル迄ハ被控訴人方へ同居セサ. i棟建坪二十七坪l合三勺外二階十二坪の地所建物」の贈与を受けて 明治三十六年九月十五日に養父が没して通産相続が開始し、Y夫がⅩ. ルヘカラサルモノトス」と判示、第一審の同居判決に対するⅩ妻の控. スルモノナルヲ以テ其判決ノ確定二重ル迄ハ当事者ハ依然トシテ夫婦. 妻を相手どった、「不動産共有権確認並二保存登記済求事件」東京控. 訴は斥けてⅩ妻の別居状態を保護せず、y夫の同居請求権を擁護する. 異ナリ創設的ノ判決ニシテ判決ノ確定二困リテ始メテ離婚ノ効力ヲ生. 訴院明治三九年榊第三号判決年月日不明や、Yが賃借人横山市蔵を相. 理由づけを述べている。. 資の汚名でⅩ妻を告訴して重大侮辱をなし、悪口殴打足蹴り、暴行す. 管していた物品につき、盗難に罷ったと称し、京橋警察署に対して窃. ることはできるのだという裁判所側からのヒントなのであろうか-. 「離婚」を届出るまでは)事実上は、夫(男)は妻(女)を同居させ. 右控訴審判決の論理(理由づけ)は、判決上離婚しても、(戸籍上の. 「離婚」の判決主文と「夫が妻ヲ同居セシムル権利」を並存させる. るなど同居に堪えざる虐待を加えるので、Ⅹ妻としては民法八〓二条. かし、上告棄却となったのが、本末公表大判である。. ムル権利」を有しっつも「離婚」判決を言渡されたY夫から上告。し. 三、第一審の「同居」判決を控訴審で逆転され、Ⅹ妻を「同居セシ. 判旨の意義が奈辺にあるものなのか、にわかには了解しにくい。. 決中『原告ノ請求ハ之ヲ棄却ス本訴ノ訴訟費用ハ原告ノ負担トス』ト. 閲. ノ部分ヲ廃棄ス、被控訴人卜控訴人トヲ離婚ス、反訴二関スル控訴費. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 響. これに対する判決主文は、「反訴二関スル控訴ハ之ヲ棄却ス、原判. 五号に基づいて離婚を請求するというのが控訴理由であった。. 一・ニー大二民判等の別件における争点〕、y夫が、もともとⅩの保. 手どった「家賃金請求事件」大審院明治三九年桝六〇九号、明治四〇・. いた処、これをYが「檀二自己所有名義二登記」したり〔この点は、. は「勺」の誤植。判決原本の筆字は紛らわしい-注〕木造瓦章二階建. 1I.
(12) 89. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 上告論旨は二点だけ言及されている。. (注・・). (注1)右の和田新次郎は、細かい点であるが、法律新聞所収の判決文では. 「故意」を認定した. 〔新湊字に. 告棄却〔民録l三輯E]頁〕. Ⅱ大審院明治三九帥六〇九・同四〇年1月二一日判決-上告人・横山の上. 横山の控訴棄却〔未公表-本号前掲「下級審資料」〕. Ⅱ奉尿控訴院明治三九年榊四七二・同三九年10月一五日判決-控訴人・. 〓部既公表-新聞三六六-一〇〕. -垂属地裁明治三<桝五三七・同三九年六月1九日判決-原告1部勝訴. (甲)野々山四郎対横山市戒・家貸金請求事件. 級審資料参照)。. な別件訴訟の判決資料からも窺知しうる処である。(既公表大判④とその下. この事実は、本件当事者y(野々山四郎)の提訴した甲乙二つの次のよう. が、ⅩY夫婦の離婚届は「明治三十九年三月中」になされたと思われる。. (注2)ちなみに、本大判の判決言渡年月日は、明治三九年二月六日である. 夫婦であったように想像される。. 辺の1五番地に二百七十坪余の地所と三軒の家作を有する、比較的裕福なる. 京橋の本八丁堀一丁目三番地の本宅に女中染谷シンを抱えて生活し、その近. 山七三郎の養女Ⅹと婿養子縁組をして戸主となったものと思われ、ⅩYは、. 属であり、Yは、この和田家からその敷地内に土蔵を有する如き資産家の野々. る上では重要な点である。おそら-判決原本どおり、和田新次郎はY夫の親. 記者の誤記なのか)、にわかには確定しえず、その術もないが、事案を推測す. は、単なる盗難申告で、Ⅹ妻を指名して告訴したものではないのに、. 「物件」. 「睡訴人の親展」(即ちⅩ妻の栽属)となっているが、判決原本では、「被控訴. しかし、本大判は、Y夫が、盗難にあったとした、「自宅土蔵 綿リアルモ掛鍵ナシ)」内の「箪笥長持内」に仕舞いおいた. ヲ得ス. 法はないとして上告を斥けた.. 内」に提起されたもので、請求を正当とした判示にその含意があり不. 亡日)以後であり、本件離婚の訴は明治三七年六月三〇日即ち「壱年. 降であり、又Ⅹ妻の請求原因事実が明治三六年九月1五日(養父の死. しかし、本大判は、原審の証人による証言事実が明治三六年七月以. 備の遵法があるとする。. これを一年以内に提訴のあったものとして判示しているのは、理由不. は、Y夫のⅩ妻に対してなした「虐待」の年月日の認定がないのに、. 改む-以下同様、筆者〕と規定していたことを前提として、原判決に. 其事実発生ノ時ヨ-十年ヲ経過シタル後亦同シ」. 因タル事実ヲ知りクル時ヨリ一年ヲ経過シタル後ハ之ヲ提起スルコト. 八号ノ事由二困ル離婚ノ訴ハ之ヲ提起スル権利ヲ有スル者力離婚ノ原. 基づ-離婚請求権について、八〓ハ条に「第八百十三条第一号乃至第. 第二点は、当時の離婚原因規定たる八l三条第1号ないし第八号に. 原審の判断を肯定できるとした。. しており、Ⅹ妻に窃盗の汚名を家らしむるY夫の. 中という、その事情を知りながら「不実ノ告訴」をしたと原審は説明. (何であるかは不明)の幾部かを、偶然、Ⅹ妻及び和田新次郎が保管. (注-). Y夫がⅩ妻に「窃盗ノ汚名を家ラシメン」としたものと原審が認定し. 結局、上告論旨を二点とも排斥、本件の「離婚」判決が確定した。. 宍. 人ノ戟属」(即ちY夫の親属)とあり(これは、新聞の誤植なのか、判決文筆 (戸. たのは、証拠によらない事実確定の不法ありとする。. 第1点は、Y夫が京橋警察署へ出した「盗難告訴」(乙第1号証). 関.
(13) 田. -東京地判?・事件番号・判決年月日不明〔未見〕. (乙)野々山四郎対野々山タケ・不動産共有権確認並二保存登記帝求事件. コト乙第一号証二依り明カナレ托新甲第一号証ノニ(巡査吉田貫二ノ. ムルコトヲ得へク該告訴状ニハ何人力窃取シタルヤヲ摘示シアラサル. 察署へ盗難告訴ヲ為シタルコトハ被控訴人ノ争ハサルニヨリテ之ヲ認. 嘗時東京市本所匿北新町九十七番地. 野々山. (ママ). 筆者〕ルモノニアラスシテ盗難二羅りクリト稀スル物品ノ幾部ハ被控. シモノナルコトヲ認メ得へキヲ以テ右ノ告訴ハ故ラニ控訴人工窃盗ノ. 訴人〔以下三字不鮮明、判読-筆者〕ノ親属和田新次郎ノ保管シ居リ. 汚名ヲ蒙ラシムルノ目的ヲ以テ〔原院判決文を短縮-筆者〕此ノ如キ. 所為ヲナスハ即チ妻二対シ重大ナル侮辱ヲ加へタルモノト謂ハサルヲ. 得ズ」ト説明シ被上告人力離婚請求ヲ理由アリトセラレタリ然ルニ上. 号証ノ如ク盗難告訴卜題シ「右ハ明治三十七年五月二十五日ヨリ同年. 告人力明治三十七年六月中京橋警察署二提出シタル盗難告訴ハ乙第一. 六月十1日追ノ阻二於テ自宅附属土蔵(戸締リアルモ掛鍵ナシ)内ノ. ヲ警察署二申告シタルニ過キスシテ被上告人等ヲ指名シタルモノニア. ラレタルモノト思料仕候間此段告訴仕真也」トア-テ単二盗難ノ事実. 〔ママ). 用箪笥長持内二仕舞置キタル左記物件無之就テハ其間何者ニカ窃取セ. 喜太郎. 榎本伊左衛門方 (ママ). ラサルコトハ原院ノ認ムル所ナリ従テ上告人力盗難二羅-タ-ト信シ. テ申告シタル物件ノ幾部力偶然ニモ被上告人及和田新次郎ノ保管シ居. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 閲. 名ヲ拳ラシメントシタリト云フニハ格段ノ理由ナカルベカラサルノ、、、. ハ刑法第三百七十六偉工場定スル所ナルヲ以テ夫力妻二対シ窃盗ノ汚. ヤ夫妻間二有リテハ互二其財物ヲ窃取シタリトスルモ其罪ヲ論セサル. ナク之ヲ以テ被上告人二重大ナル侮辱ヲ加へタ-ト謂フノ理由ナシ況. 由若クハ証拠アラサル限リハ盗難告訴卜物品保管ノ事実トハ何ノ関係. 為シテ被上告人二窃盗ノ汚名ヲ蒙ラシメントシタリトノ特別ノ事実理. 右嘗事著聞ノ離婚請求井二同居請求反訴事件二付与東京控訴院力明治. 決 由. 上告論旨ノ第1(原院判決ハ「被控訴人力明治三十七年六月中丸献㌢. 理. 本件上告ハ之ヲ棄却ス. 判. 立合検事矢野茂ハ意見ヲ陳述シタリ. ムル申立ヲ為シタリ. リシ事実ナリトスルモ苛モ上告人力其事情ヲ知-ナガラ不実ノ告訴ヲ. 野々山. 復命書)ニ依レハ其実盗難工程り夕〔以下二五、六字不鮮明、判読-. 玉東京控訴院明治三九年榊三、同三九年四月中判決-共有確定〔未見〕. ◎〔明治三十九年二月六日判決〕(大一民) (ママ). 明治世八年帥算百十三競. 本. 東京市京橋匿本八丁堀壱丁目三番地. (ママ). 原. 右訴訟代理人弁護士. 上告人. 決. 三十八年十1月二十日言渡シタル判決二対シ上告人ヨリ1部破敬ヲ求. 被上告人. 四郎 多け. 平民 卜部. 判.
(14) 87. スレハ原院力盗難告訴卜連絡ヲ有セリトノ特別ノ事実理由若クハ証拠. ヲ為シタル事実ヲ捉へ来り該盗難告訴卜毛頭連絡ヲ有セザル事実換言. 然ルニ原院ハ上告人力何人ヲモ指名セサルニ乙第l号証ノ盗難告訴. ナラス寧々法律上為シ得ベカラサル行為ナリト謂ヒ得ベキニ於テオヤ. ノ出来事ナリトノ事実ハ何二依テ知ルコトヲ得へキカ即チ原院ハ上告. 信スヘキモノトシ虐待ノ事実アリトスルモ本件訴ノ提起ヨリ壱年以内. ク又原院ノ事実認定中其時月ヲ示スコトナシ然レハ仮リニ右ノ証言ハ. 原院力引用シタル部分ニハ毒モ虐待ヲ為シタルノ年月日ヲ示スモノナ. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). ヲ畢示セザル事実即チ盗難告訴中二列記シタル物品ノ幾部ハ被上告人. スシテ明治三十七年六月三十日二提起シタル本件離婚ノ訴ハ虐待アリ. カラス此点二於テ原判決ハ理由不備ノ裁判也卜云フニ在り. ヲ容ルル敢テ不可ナカルヘキモー定ノ事実ノ判断トシテハ之ヲ許スヘ. 明ナレトモ今日ヨリー年以内ナリト言フニ同シク1種ノ想像トシテ之. タル時ヨリー年以内ナリト判定シタルハ或事実ノ起りタル年月日ハ不. 人力被上告人二対シ同居二堪へサル虐待ヲ為シタリトノ年月日ヲ示サ. ニ被上告人二窃盗ノ汚名ヲ蒙ラシムルノ目的ヲ以テ之ヲ為シタルモノ. 及和田新次郎ノ保管シ居リシトノ事実ヲ以テ直二上告人ノ告訴ハ故ラ ト判示シタルハ訴訟普事者ノ主張曲直ノ分力ルベキ争点事実ヲ判断ス ルニ証拠土俵ラスシテ事実ヲ確定シタル不法アルノミナラズ併セテ理 (ママ). 由不備の裁判也卜云フニ在り. 訊問ヲ受ケタル前)ハ被台(上告人)カ大軍ニテ原告(被上告人). (前書)近頃(即チ明治三十七年十一月. 盗難二羅りタリト称セシ物件ハ被上告人若クハ其親属和田新次郎ノ保. 悪口シヌハ殴打スル如キーアリト証言シ証人染谷シンハ明治三十六年. 依テ案スルニ証人橋本仲ハ. 管中二係ル事実ノ存在二依り右各個ノ事実力互二連絡ヲ有セシ事実ヲ. 七月六日ヨリ仝三十七年六月十一日マテ被上告人方二雇ハレ居タルニ. 依テ案スルニ原院ハ上告人力不実ノ盗難告訴ヲ為シタル事実井二其. 認メ上告人ハ故ラニ被上告人二窃盗ノ汚名ヲ蒙ラシムル目的ヲ以テ右. 上告人ハ度々被上告人ヲ殴打シタル旨証言シ証人佐々木建吉ハ明治. (ママ). ヲ求メラレタルーアリト証言シ何レモ明治三十六年七月以降ノ虐待事. (ママ). 告訴ヲ為シタル事実ヲ判定シタルモノナリ而シテ夫妻間二於ケル財物. 三十七年1月以降多け(被上告人)ヨリ二度全人方女中ヨリ1度説諭 (ママ). 窃取ノ所為力刑法上ノ制裁ヲ受ケサルニ拘ハラス道義上不正ノ所為ニ 属シ汚名行為タルコト勿論ナレハ原院ノ事実判定ハ竜毛法律二違背ス. 人長谷川トメ等ノ証言ハ信ヲ置クニ足ルヲ以テ右数人ノ証言ヲ綜合ス. 上告論旨ノ第二ハ原院ハ証人橋本仲証人染谷シン証人佐々木建書証. 三名ノ証言ハ其事実ヲ証明スル為メ之ヲ引用シタルモノナルコトハ原. ハ被上告人二対シ同居二堪へサル虐待ヲ為シタ-ト云フニ在リテ前記. 本訴請求ノ原因トセシ事実ノーハ明治三十六年九月十五日以後上告人. 実ヲ証言セシモノナルコトハ各其訊問調書二徹シ明ナリ又被上告人力. レハ上告人力被告人二対シ同居二堪へサル虐待ヲ為シタルモノト認ム. ル処ナシ依テ本上告論旨ハ適法ノ上告理由タラズ. ルヲ相昔ナリト判定シ且ツ本件離婚ノ訴ハ右ノ虐待アリタル時ヨリ壱. テ原院ハ其判決前段二於テ前記証人ノ証言二依り被上告人主張ノ事実. アリシコトヲ認ムル旨ヲ説示シ其後段二至り本訴離婚ノ訴ハ右虐待ア. 判決井原判決力引用シタル第一審判決事実ノ摘示二依り明カナリ而シ. リタル時ヨリ壱年内即チ明治三十七年六月三十日二提起セラレタルモ. 年内即チ明治三十七年六月三十日二提起シタルモノナルヲ以テ被上告 ヲ為シタリトノ証拠二供シタル橋本仲染谷シン佐々木建吉等ノ証言中. 人ノ請求ハ其理由アリト判決シタリ然ルニ原院力同居二堪へサル虐待. ヲ. 閲.
(15) 86. (ママ). ノナルヲ以テ被上告人ノ請求ハ正普ナル旨ヲ判示シタルモノナルハ原 判決ハ本論旨所陳ノ如キ不法アルモノニアラス 右ノ理由二依り本件上告ハ民事訴訟法第四百三十九偉第l項二基キ 棄却スヘキモノトス. 大審院第一民事部. 1家ノ秘密ヲ暴露シテ其面目ヲ傷クヘキ旨揚言」した「動機」ないし. 経緯こそが審究すべき問題であり、「侮辱」事実の非該当性ないしそ. の非違法性、非有責性を主張・抗弁したようであるが、控訴審(大阪. 控判明治三九・七・三)の判示は、その点の判断を避けて、いきさつ. はともかく右「揚言」だけはあったという形式的「事実」該当性だけ. を捕えて、民法〔旧規定〕八l三条八号の「配偶者ノ直系尊属二封シ. テ加へタル重大ナル侮辱」に該当すること「勿論」として、Y夫の控 訴を棄却した。. 三、y夫から更に上告して本大判〔未公表〕となった。. 上告旨趣は、(ⅩY夫婦が別居中だったものか、単に里帰り中だっ. たものか、判然としないが、)「氏神祭典ノ夜」に、Y夫が「其妻子ヲ. 慕ヒ之ヲ連レ帰ラン」とした処、「無情ナル」Ⅹ妻の父にこれを「妨. 止」され、「感情激発」のあまり、互いに「地方二行ハル∼栴過激ノ. 言」を発し合ったもので、単に「被侮辱者力村会議員ノ地位二在ルカ. 故二之二対スル不満ノ言ハ即侮辱」というのは不当であり、およそ侮. のであり、口をきく吃. 四、旧民法八一三条の離婚原因要件たる「重大ナル侮辱」は、刑事. 確定している。. しかし、本大判は極-簡単に上告を斥け、Ⅹ妻の勝訴(離婚)と、. 今なお昔話ではあるまい-)0. ら「敬語」を用いねばならないという訳である。このような通念は、. とされかねない。口をきくのは、「畏れ多い」. 「口応え」をすれば、それだけで、その理非を問わず「侮辱」に該る. る("淳風美俗″ のこの国においては、庶民が議員や年長者に対して. なるに、原判決はこれをしない理由不備があるという趣旨のようであ. (‖j)未公表大判〔七〕明治四〇年一月二六日大一民判、明治三九帥. 強欲者卜叫ヒ-新聞紙上二 閲. て、「顧客来集ノ店頭二於テ馬鹿卜呼ヒ. 二、Y夫から控訴し、Y夫が、「村会議員」であるⅩ妻の父に対し. われる。. 離婚を請求した事件で、第一審(高松地判-)でⅩ妻が勝訴したと思. 人)が、被告、平民農、y夫(谷政太郎-控訴人、上告人)に対して. 1'本件は、原告、平民無職、Ⅹ妻(谷ユキヱー被控訴人、被上告. 題〕. 上告棄却). 辱というには、対話前後の関係や対話者の地位、状況を掛酌すべき処. 裁判長判事男爵. 有三律雄 悌治忠治塞男 鍛 磯谷幸次郎. 田上 田代志方伊藤馬場南部. 五四四・離婚請求事件(上告人・谷政太郎、被上告人・谷ユキエー. 判事判事判事判事判事判事. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). F≡jil. 〔解.
(16) 85. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 「名草侵害ないし穀祖」(民法七一〇、七二. 責任要件としての「侮辱」(刑法二三一条)、「名讐穀損」(同二三〇条) や民事責任要件としての 三年)とは夫々別異の法的効果を帰結するとはいえ、加害者よりも被. (大判明治三八・l二・八民録. E≡ヲ. 渡シタル判決二封シ上告人ヨリ全部破穀ヲ求ムル申立ヲ為シタリ立合 検事矢野茂ハ意見ヲ陳述シタリ. 本件上告ハ之ヲ棄却ス. 決. マ). 原判決二因リテ確定シタル事実ハ民法第八百十三傑第八二親定シタル. 主張シタル形蹟訴訟記録二徴シテ之ヲ知ルコトヲ得ス然り而シテ如上. 旨揚言スルニ至リクル動機ハ果シテ本論告ノ如キ事実ナリシヤ否之ヲ. ヒ強慾者卜叫ヒ又新聞紙上二一家ノ秘密ヲ暴露シテ其面目ヲ傷クヘキ. 辱ノ事実即チ上告人力遼太郎方二至り顧客来集ノ店頭二於テ馬鹿卜呼. へタル事実ナキコトヲ主張シタルニ止マリ原判決二於テ確定シタル侮. 然レ托上告人ハ原審二於テ被上告人ノ父谷達太郎二封シテ侮辱ヲ加. 解樺セサリシハ要スルニ其理由不備ノ判決タルヲ免レスト云フニ在り. ニ専属親二封スル侮辱トナシ昔時上告人ノ地位井二封話前後ノ関係ヲ. 然ルニ此等上告人ノ関係ヲ掛酌セスシテ一、二不満ノ言ヲ以テ直チ. ニシテ此ハ大徳義家ノ外人情上到底忍フ能ハサル所ナリ. トシ被上告人ノ父無情二之ヲ妨止セントセシ際工学シタル過激ノ言語. 前陳ノ如ク時恰モ氏神祭日ノタ上告人ハ其妻子ヲ慕ヒ之ヲ連レ蹄ラン. 酌セス凡ソ侮辱トハ封話前後ノ関係ヲ以テ判定スヘヰモノナ-然ルニ. ニ之二封スル不満ノ言ハ即侮辱二恰嘗ストナシ其封話前後ノ関係ヲ尉. (マ. シタリ即チ原院二於テハ単二被侮辱者力村合議員ナル地位二在ルカ故. 因タル妻ノ専属親二封スル侮辱ナリトノ理由ニテ上告人ノ主張ヲ却下. ノ飴地方二行ハル∼栴過激ノ言ヲ顎シタルニ之ヲ以テ直チニ離婚ノ原. ラントセシニ無情ナル被上告人ノ父ノ為メニ之ヲ妨止セラシ感情激聾. 上告ノ旨趣ハ原判決ハ氏神祭典ノ夜上告人力被上告人クル妻ヲ連レ蹄. 由. 害者の「位置・状況」を重視するべしとする大判(破棄判決)が、本 件に先行してすでに公表されていた 1一-1六六五).. 「勿論」. これとは、対照的に、本末公表大判は、身分上の地位の得喪を賭し た加害者からの、その行為の動機、地位、状況を参酌すべしとした、. 平民農 政太郎. 平民無職. 理. 閑. 充分首肯しうる論旨に対して、「木デ鼻ヲククッタ」ような 判決で応じた観があり、甚だ説得的でない。. ◎〔明治四十年一月二十六日判決〕(大一民). 明治三十九年帥第五百四十四碗 本. 香川麻綾歌郡土器村千八百八十七番戸. 右訴訟代理人群護士. 上告人. 原. 香川解綾歌郡林田村二百十四番戸. 芳蔵. 決. 右嘗事著聞ノ離婚話求事件二付大阪控訴院力明治三十九年七月三日言. 被上告人. 谷. ユキヱ. 米原 谷. 判.
(17) 84. ナレハ上告人ノ主張セサル侮辱ノ動機二付テ別二判示スル所ナキモ理. 配偶者ノ直系尊属二封シテ加へタル重大ナル侮辱二該嘗スルコト勿論. ら大審院までの「里程ハ八里鯨ナレハ」、上告人は原判決の送達を受. 金拾園ヲ-法定期間内ニ-預ケサル可カラサル」処、上告人の住所か. 第十二条」によりなお有効な規定で、上告するには、「上告状二添テ. 一一日・明治四〇㈱三三二). 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 閲. 即ち、「明治十年第十九号布告第十六条」は「民事訴訟法施行候例. か-)されたというものであった。. 告金十円を差出していない為に、上告を「棄却」(現在なら「却下」. 明であり、原判決に不服であった上告人が、上告状を提出したが、上. l、本件は、未公表大判だけからは、事実関係も審級経過も全然不. 題〕. 垂次郎. 定は、たとえ「里程」による差等を尉酌してあるとしても、かなり苛. 状と上告金(この十円も寡少の額とは思われない)を差出せという蔑. を杓子定規とする司法の姿がみえてくる。. 三、さはあれ、この原控訴審判決(東京控判明治四〇年1. 日、明治四〇糾三三二・離婚請求控訴事件-控訴人・大橋庄治郎、被. 市内他所に阜で運び去って別居し、Ⅹ妻が同棲と扶養を求めても、. 二日Y夫は、養母(鈴木)タカの他出中突然Ⅹ妻に無断で家財衣類を. ⅩY夫婦は、明治三九年四月二六日婚姻(届出)をしたが、十月十. 年三月二八日本訴提起)であった。. 逮棄」〔民法旧規定八一三条六号)を原因とする離婚請求(明治四〇. から被告平氏y夫(大橋庄治郎-控訴人、上告人)に対する「悪意ノ. これによれば、本件は原告Ⅹ妻(大橋ふじー被控訴人、被上告人). とあわせて二つの判決を掲記する。. の事案を知りえた。おそら-これも未公表資料であり、本末公表大判. 控訴人・大橋ふじ)を入手しえたのは億倖であり、これによって本件. 1月二. 昔から無力・無産の者の為のものでは決してなく、いわんや"裁判を. 酷な上告制限条件ではないかと思われる。けだし、上告も裁判一般も、. 受ける権利″などという人権的思想とは無縁の布告や条例そしてそれ. 二'当時の交通手段等から想像しても、判決送達後三日以内に上告. に「棄却」したというのである。. 差出すべきを、上告金を適法に差出していないから上告を許さず、故. けた三日後の'明治四十年十月十九日までに、上告状と上告金十円を. 由不備ノ不法アル判決ナリト云フヲ得ス. 九七・離婚請求事件(上告人・大橋庄治郎、被上告人・大橋ふじ-. 姓太郎. 上乗判示スル如キ理由ナルヲ以テ民事訴訟法第四百三十九偉第一項 ノ規定二従ヒ主文ノ如ク判決ス 大審院第一民事部 裁判長判事法学博士. 小山田上清水志方掛下伊藤富谷. (瓦)未公表大判【八〕明治四1年二月八日大一民判、明治四〇帥四. 判事判事判事判事判事判事. 上告棄却)とその未公表原審判決(東京控判明治四〇年二月. 悌治. 温. 省三一郎 鍛. 至. 〔解.
(18) 83. ヲ為シタリ. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 「金二百円卜衣類全部ヲ持チ来レハ〓戸ヲ借り一所二居住ルモ右金品. 立合検事棚橋愛七ハ意見ヲ陳述シタリ. モ不承諾ナル旨ヲ答へ夕」ので、この事実によって、Y夫がⅩ妻を遺 棄したと判示されたものであった。. 本件上告ハ之ヲ棄却ス. 内二預ケサル可カラサルモノナルコト更三]1日ヲ侯タスシテ明カナリ. 期間内二提出セサル可カラサルモノナルカユへ右上告金モ亦同1期間. 抑本件上告人力原判決ノ送達ヲ受ケタルハ明治四十年十1月十九日. ニシテ上告人ノ住所ヨリ本院追ノ里程ハ八里飴ナレハ上告人ハ明治. 四十年十二月二十一日マテニ上告状井二上告金拾園ヲ本院二差出サ、. ル可カラサルニ其期間内上告状ヲ差出シタルノミニシテ上告金ヲ. 乃チ民事訴訟法第四百三十九倖第1項二従ヒ之ヲ棄却スル所以ナリ. 適法二差出サ、リシモノナルヲ以ヲ本件上告ハ法律上許ス可カラサル. 庄治郎. 大審院第1民事部. 姓太郎. 神奈川蘇横浜市上野川八番地. 訓次郎. 裁判長判事法撃博士. 一郎. 三. 上告人. ルニ非サレハ上告ヲ為スコトヲ得サルヤ勿論ナリ而シテ上告状ハ法定. 明治十年第十九号布告第十六偉ハ民事訴訟法施行僚例第十二健二依り. 明治四十年帥第四百九十七碗. ◎〔明治四十一年二月八日〕(大一民). その理香、当否等、上告論旨の実質的内容は不明で、前述のような. 由. 尚ホ敦カヲ有スル規定ニシテ上告状二添テ金拾囲ヲ上告裁判所二預ク. 理. 上告手続上の不備を衝かれて、「上告棄却」とされた。. 四、y夫から上告したが、y夫が争ったであろう「遺棄」の有無、. 決. ヲ持チ来ラサルニ於テハ被控訴人ヲ引取ルコトヲ得ス又離婚スルコト. 開. モノトス. 平民 鈴木タカ方居住. 最. 初一郎. 省. 悌. 紐. 仝解全市上野町八番地 昔時仝所仝番地. 大 田 清 伊 富 吉 倉 上 水 藤 谷. 尾. 右訴訟代理人群護士. 被上告人. 本. 昔時仝嚇全市石川仲町四丁目八十1番地市川千太郎方居住. 原. 右嘗事著聞ノ離婚請求事件二付東京控訴院力明治四十年十1月十1日. 治. 決. 言渡シタル判決二封シ上告人ヨリ上告ヲ為シ併セテ期間ノ鮎二付申立. 判事判事判事判事判事. 大橋. ふじ. 藤井 大橋. 判.
(19) 82. 明治四十年十一月十一日. 為ス如左. 勝之助. 市石川仲町四丁目七十五番地森米三郎方へ運ヒ去り其后控訴人ハ被控. 訴人ヲ妻トシテ其住所二仝居セシメサルニヨリ被控訴人ハ生計ニモ困. 難シ屡々控訴人工対シ仝棲卜扶養トヲ求ムレトモ之レニ磨セス即チ控. 起シ離婚ヲ要求スルノ巳ムヲ得サルニ至リタル旨主張シ立謹トシテ甲. 訴人ハ悪意ヲ以テ被控訴人ヲ遺棄シタルモノナルニヨリ点二本訴ヲ提. 神奈川嚇横演市上野町八番地. 大橋庄治郎. 検事中川一介ハ事件二付意見ヲ陳述シタリ. 控訴人ハ合式ノ呼出ヲ受ケナカラ口頭群論期日二出頭セス. 被控訴人力明治三十九年四月二十六日控訴人卜婚梱ヲナシ夫婦ノ身分. 然り而シテ. 嘗時控. 控訴人ハ控訴人卜明治三十九年四月二十六日婚梱ヲナシ且之ヲ戸籍吏. 被控訴代理人ハ前掲主文卜仝趣旨ノー定ノ申立ヲナシ其事実トシテ被. 被挫折人ノ事ヲ落着セシメ呉レト云ヒタルモ控訴人ハ何等ノ答ヲモ為. 七十五番地森米三郎方二重り全人及ヒ控訴人並ヒ其膏母ノ居ル処ニテ. 十1月以来被控訴人二頼マレ控訴人力居住スル横漬市石川仲町四丁目. 設人ハ仝年. ニ届出テホ来夫婦間輯和セシニ仝年十月十二日控訴人ハ養母タカ他出. サス. Efil. (ママ). 申ノ隙ヲ窺ヒ突然被控訴人工無断ニテ家財ヲ取越メ横溝市上野町八番. ルニ控訴人ハ金二百円卜衣類全部ヲ持チ来レハ〓戸ヲ借リ1所二居住. 巨萱室. 其后仝四十年二月頃又モヤ控訴人二対シ被控訴人ノ事ヲ談シタ. 地ノ住所ヨリ他へ之ヲ運搬セントスルニ付被控訴人ハ之ヲ止メタルモ. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 関. スルモ右等ノ金品ヲ持チ来ラサルニ於テハ被控訴人ヲ引取ルコトヲ得. 持チ行クニ何ノ差支カアルカト言ヒ遂二持チ行キタリ. 母タカノ阪釆スル追待ツヘシト止メタルモ控訴人ハ戸主力自分ノ物ヲ. (ママ). 訴人ハ他二別居シ被控訴人卜仝棲シ居ラサリシ謹人ハ控訴人二対シ養. (ママ). 物品ヲ集メ車二積載シ持チ行カントセシ際証人ハ出合シタリ. 養母タカハ他出シ被控訴人力鴻り居リクル処へ控訴人力来り大橋家ノ. ハ大塚家二乗リシトキヨリ執レモ知り居レリ明治三十九年十月十二日. 関係アルコトハ第一号護戸籍簿謄本ニヨリ明確ナリトス. 鈴木タカ方居住. 大橋庄治郎妻. 藤井訓次郎. ル控訴本人ノ訊問調書ヲ援用シタリ. 第1号謹ヲ提出シ証人武波禎二、仝松岡鎌男ノ各供述及ヒ原審二於ケ. 被控訴人. 昔時仝解全市仝番地. 嚇全市上野町八番地. 右訴訟代理人群護士. 控訴人. 市川千太郎方居住. 昔時仝嚇全市石川仲町四丁目八十一番地. 平民. 護人松岡鎌男ノ供述ニヨルニ護人ハ控訴人ヲ小児ノ時ヨ-又被控訴人. 由. 判決言渡. ・1;..!. 判事 控訴二係ル訴訟費用ハ控訴人ノ負担トス. 本件控訴ハ之ヲ棄却ス. 文 実. 磨セス被控訴人ヲ棄置キシ侭暴力ヲ以テ外数人卜共二家財衣類等ヲ仝. 事. 理. 決. 明治四十年十一月十二日. i::..I,i;:::i.;2.:・?;.;... 中山. 昌栄ふじ. 判決原本領収 ,.:::... 本 右訴訟代理人群護土. 石橋大橋. 原 仝. 判. ○〔明治〕四〇㈲三三二号. :;.:,. ,?,. 右嘗事著聞ノ明治四十年榊第三三二号離婚請求事件二付嘗院ハ判決ヲ. I. I;i,.
(20) 81. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 而シテ被[判決. 清雄. 勝二. 文ノ如ク評決シタリ 東京控訴院民事第三部 裁判長判事. 嘉山柳川. 大橋樹太郎. 長谷川道也. 1七・離婚請求事件(上告人・白崎たみ、被上告人・白崎勇吉その未公表原審判決(宮城控訴判明治四一年一月 二九日、明治四〇榊一1七). 破穀差戻)と. 幹一 菰湘. 右ノ理由ナルニヨ-民事訴訟法第四百二十四条第七十七条ヲ適用シ主. ノ請求ハ全然至昔ナリトス. 人力本訴ヲ提起シタルハ明治四十年三月二十八日ナルニヨリ被控訴人. 原文欄外に「一字加」の三文字と「菰測」の丸印あり-筆者註]控訴. ハ民法第八百十三粂第六号二親走セル事由二該嘗ス. 意ヲ以テ被控訴人ヲ遺棄シタルモノナルコトハ明確ニシテ這般ノ行為. ラス之ヲ肯セサルカ如キハ被控訴人主張ノ如ク前示他出ノ嘗時ヨリ悪. 二残シテ他二居住シ被控訴人ヨリ再三全壊センコトヲ要求スルニモ拘. 措信スルニ足ル如□控訴人力明治三十九年十月十二日被控訴人ヲ其家. セルコトハ自力ラ供述スル所ナルニヨリ此等ノ事実ヲ参酌シ右謹言ハ. 訊問ノ結果控訴人ハ前記年月日二荷物ヲ他二運搬シホ釆控訴人卜別居. ス又離婚スルコトモ不承諾ナル旨ヲ答へクリト云フニアリテ控訴本人. 閲. 判事判事判事判事. (.Ⅳ)未公表大判〔九〕明治四1年10月六日大一民判、明治四1帥 1. 票. 1'本件大判は、未公表であった上に、原審判決を「破敦差戻」と. 題〕. 1九九四等参照)0. Ⅹ妻やその父に対する「侮辱」ではあるが、民法八一三条にいう「垂. はいえ、婚姻届出をしていないから重婚ではないとし、この所行が、. は、Y夫が、明治三七、八年頃より政田マサと私通し一子を挙げたと. 三、控訴審判決(宮城控判明治四t・1・二九・明治四〇榊〓七). 査部」一九八三、鎌田慧「反骨-鈴木棄民の生涯」. その系譜には注目させられたが別論とする(草柳大蔵「実録・満鉄調. やその弟、門屋英二(愛知大学経済学部教授)氏の縁故者と想像され、. 仙台出身の門崖博(旧制の二高・東京帝大串・旧「清洲国」顧問)氏. 弁護人「門屋直哉、佐々木幸助」という名前のうち、門産直哉氏は、. め、Ⅹ妻は控訴棄却を求めている。Y側弁護人「青山茂之助」、Ⅹ側. これに対し、Y夫から控訴し、原判決の変更とⅩ妻の請求棄却を求. 第1審判決(仙台地判-)は、Ⅹ妻の請求を認容したと思われるo. 棄」し、Ⅹらに「重大ナル侮辱」を加えたというもののようである。. 二従事」している間に、政田マサなる女性と「重婚」し、Ⅹらを「遺. (明治三四年三月一五日)をしたY夫が単身、「北海道へ出稼シ写真業. 求、その原因は、仙台市在住のⅩ妻とその父白崎民治と「婿養子縁組」. 被告平民写異業y夫(白崎勇吉-控訴人、被上告人)に対し離婚を請. 二、本件は、原告平民Ⅹ妻(白崎たみ-被控訴人、上告人)から、. 下にこの二つの未公表判決を解題し掲記する。. 城控判・明治四一年一月二九日、明治四〇榊一1七)に接しえた.以. により(前々号二二頁)、本末公表大判で破穀された控訴審判決(宮. たが、残念乍ら未発見である。しかし、億倖にも前述したような経緯. したものであったから、その後の差戻審判決の内容を知りたい処であっ. 〔解.
(21) 80. Y夫の非行を「重大ナル侮辱卜為スニ足ラ」ずと述べ、さらに、Yの. ヲ為シ」たことはY夫を侮辱した仕打であり、このような関係内では. 題」とすべきで、Ⅹ妻においてもY夫不在中、馬場某と「結婚ノ内約. 大ナル侮辱」ではないとし、重大性の成否は相手方との「関係的ノ問. の方法についての一試論」川島武宜教授還暦記念論集・民法学の現代. 公開″ の決断を要望したい。この関連で、特に、小林三衛「裁判研究. し当てる外はないが、かさねて、裁判所および司法行政当局の"情報. のである。当面は、事件名、当事者名、弁護士名などを手掛かりに探. 呼ばれてきたものの裁判所側からの公開なしには一般には知りがたい. 明治四十1年帥第百十七競. ◎〔明治四十一年十月六日判決〕(大一民). 的課題三貢以下・一九七二所収参照。). Ⅹへの生活費不供給、音信・訪問の不通なども「悪意ノ遺棄」ではな -、また、YのⅩの父に対する「重大ナル侮辱」もないとして、原第 一審判決を療棄し、Ⅹ妻に逆転敗訴の判決を下した. 四、Ⅹ妻(弁護人は岡崎正也に替る)は上告し、「右判旨ハ民法八 百十三条第八項二基ク離婚ノ請求二千シ所謂不正非行ノ相殺ヲ容認」 しているが、「我民法二於テハ離婚ノ請求二付キ原則トシテハ所謂不. たみ. 正ノ相殺ヲ認ムルーナク唯例外トシテ民法第八百十五条即チ双互ノ虞. 正也. の所為が「普通貞良ノ妻」には「重大ナル侮辱」だが、ⅩにもYを侮. 勇吉. 刑ヲ受ケタル場合二限り之ヲ認メタルノミ」であるから、原判決がy. 上告人. 宮城解仙台市東一番丁七十l番地. 辱した事実があるから「離婚ノ原因クル重大ナル侮辱卜為スニ足ラス ト論断シタル」は、いわば、"侮辱の相殺″を法認した不法の裁判で. 右訴訟代理人群護士. 宏作. 本. 宮城解仙台市東l番丁七十1番地. あると主張した。 五、本末公表大判は、「夫力事実上他ノ婦女卜夫婦同様ノ関係ヲ結. 被上告人. 平民軍兵業. 白崎. 原 佐藤芳太郎方. 岡崎. 青山幾之助. 白崎. 決. 昔時北海道日高固浦河町大字浦河村番外地. 平民. 判. 右訴訟代理人群護士. 寄留. ヒ其状態ヲ持続スルカ如キハ妻ヲ侮辱スルノ甚タシキモノナルノ-ナ ラス-或ハ悪意ノ遺棄ヲモ推断シ難キニ非ス」とし、原審がⅩ妻ノ主 張事実の有無を判断せず、たやす-その請求を「却下」したのは「理 由不備ノ不法アルモノ」として、Ⅹ妻の上告理由を容れ、原判決を破 穀し、本件を宮城控訴院に差戻したのであった。 (この差戻事件に、宮城訴訟院は、おそらく明治四一年(ネ)の何号 という事件番号を付して受理した筈であるが、筆者が度々コメントし. 飯田. 香. てきたように、この所謂「事件番号」は、事件受付簿ないし事件簿と. 婚姻法に関する若干の初期判決(四). 閲.
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