MEMOI 聽S
OF
SHO 凹▲N
lNST 【TUTE
OF
TECH 卜『OLOGY Vol
.
32,
No.
1,
1998フ
ラ
ンス
注
釈
刑 法
・財
産
犯
(
4
)
上
野 芳 久
LES
CRIMES
ET
DELITS
CONTRE
LES
BIENS
(
IV
)−
Commentaire
du
nouveau codep6nal 一
Yoshihisa
UENo
〈 目 次 > 1.
は じ め に 2.
本 文 第3
部 財産に対する重罪及 び軽 罪 第 1編 不 法 領 得 第 1 章 盗取 (以 上 29 巻 1号,
30巻 1号 ) 第2
章 強 要 第1
節 強要 (以上 前号;31
巻1
号 ) 第2節 恐 喝 第 3節 自然 人に適 用さ れ る補 充 刑および法 人の責任 (以上 本 号 ) 第 2節 恐 喝Sectio
皿II
Du
chantage 本 節に は,
恐 喝 罪の 定 義 (312 −10
条),
加 重形態 (同11
条.
新設 ),
未 遂・
親 族不訴追 (同12
条)に関する規定が 置か れて い る.
前 節の 強要 罪 (狭義)(全部で 9 条)と比べ る と , 本節は条文 数が少なく (全部で 3 条),
ずい ぶ ん簡 略で あるの が目 にっ く.
こ の条 文数の差 は.
前節に は種々 の加 重 形 態が置か れ てい るの に対し,
本 節で は,
加 重 形 態 が“
脅 迫 を 実 行 し た場 合”
の一
種だ け し か規 定さ れて い ない ところ か ら生 じ る、
で は,
加 重形態 が一
っ し か規 定さ れて い な い のはな ぜ か.
おそら く,
本 節の恐 喝 罪の方が犯 罪 形 態として軽い の で 処 罰 要 求が強要 罪ほ ど高 くない こ と, ま た, 恐喝 罪の 手段 で あ る 「脅 迫」か ら は (強 要罪の 「暴行」と異 なり) 致 死 傷などの 重い結 果が直 接 生 じるこ と が ない の で 多 種の加重形 態 を 考えに くい か らで あ ろ う.
〔強 要 罪と恐 喝 罪の比 較 〕 本 罪は強 要 罪 と同 じ 目 的で 実 行 され る,
新たに新刑法典に より,
相 手 方か ら秘密の開 示(revelationd’
un secret )を 得る こ と で も成 立 するこ とになっ た が,
こ の点で は両 罪は同 じ1 )で ある.
両 罪の 違い は,
強 要 罪が暴 行を手 段 とするの に対し,
本罪が脅 迫を手 段と する点,
っ ま り犯罪を 実 現 す る手 段の性 質にあ る2).
そ して,
その手段の軽 重に よ り,
換 * 総 合 文化 教 育セ ン ター
(旧教 養 課 程 ) 助 教 授 平 成 9年 12 月 18 日受付 注1
) 実は,
強要 罪と恐 喝 罪の 両条 文はt 構 成要素の ほ とん どの点 (た だ し手 段 を 除 く) が同 じにな るよ うに従 来か ら統一
がはか られて きた,
今 回の 立 法 過 程でも統一
性が考 慮 さ れた ことにっ き,
新 倉 修・
上 野 芳 久・
岡 上 雅 美 訳 「フ ラ ンス刑 法 典 第3
部 改 正 法 案に 関 す る 国 民 議 会 法 務 委 員会第1
報 告書 (1991
年12
月12
日)」 比較 法 学 29 巻 1 号 (1995 年 7 月)267
頁 参照.
2
)VERON
,
Droit
penal sp6cial,
46d .
p.
183.
湘 南 工科大 学 紀要 第
32
巻 第 1 号 言 すれば 脅 迫の方が暴 行よ り犯 罪 形 態 とし て は著 し く軽い3に とか ら,
本 罪は強 要 罪よ り軽い犯 罪 とさ れ てい る.
比 較 の詳 細は, 前 号198
頁以下,
と くに 【表VI
】を参照.
第312−10
条 〔恐 喝 〕 恐 喝と は,
名誉や尊 敬を害する事 実を 開 示 するもしくは帰 責 する と脅 迫 して,
署 名 ・ 約務負 担 ・権 利 放棄,
秘 密の開 示,
現 金・
価 値 物もし く は何ら か の財産の交付,
を 得る行 為を いう.
恐喝は,5
年の拘 禁刑お よび50
万フ ランの罰 金で 罰 する.
Art .312 −10
Le
chantage estle
fait
d’
obteniren mena ¢ant
de
r6v61er oud
,imputer
des
faits
de nature 色porter atteintea
l’
血onneurou 直la consid6ration
,
soit une signature,
Un engagement OU Une renOnCiatiOn ,
soit la r6v6 且ation
d’
un secret,
soit 且a remise
de
fonds
,de
valeurs olld’
unbien
quelconque.
Le
chantage est puniede
cinq ansd’
emprisonnement et
de
500000
F
d’
amende.
本 節は,
前 節の強 要 罪の先 頭の規 定 (312−
1 条)と同様に,
本 条の恐 喝の定 義 規 定か ら始 まる.
より厳密に い え ば.
本条の 項は犯罪定義規 定, 項は刑罰 規 定である.
〔旧法 との比較 〕 旧法と比べ て新 法の最 大の特 徴は,
前述の と おり, 旧400
条の 項 (恐 喝罪 )を分離 独立さ せ て, 特に1
節を設け た ことで ある.
また,
従 来より厳 し く罰し ようとする姿 勢 も新 法の特 徴の一
っ で ある.
その姿 勢 は強 要 罪 (狭義 )の場合 ほ ど顕 著で は ないが,
た とえ ば,
構 成 要 素の相手 方の行 為と して 「秘密の開 示 」等が追加さ れ た点,
加重 事 由が設けら れ た点,
罰 金 刑が 6万 フ ラ ンか ら50 万フ ラ ンに まで 引 き 上 げら れ た点など に見て とれる とい え よ う.
後 掲 【表X】 参 照.
〔沿 革 (1>一
一一
1863 年 法に よ る 恐 喝 罪 の創設〕 旧ナ ポ レオン刑法典の制 定時に は,
第400
条に規 定さ れて い たの は強要 罪のみで あっ た が,
その後1863
年に, 同 条 に恐 喝 罪の規 定が追 加さ れ た こ と は前 述の と お り (前 稿202
頁 参 照).
も ち ろ ん,
恐 喝 罪が創 設さ れ る ま で恐喝に相 当 する行 為が な かっ た とい うわ けで はない.
実 体は古くか ら あっ たの だ が, 恐喝罪とい う罪 名が存在 しなかっ たの で, そ れ は詐 欺と して訴 追さ れて い たの であ る4〕.
し か し, 当然の こ と な が ら, 詐 欺の構 成 要素である虚 偽の事実 が 存 在 し な い場 合に は,
詐 欺 罪は成立 し えない5).
そこ で,
法の 欠陥を補うた め に創 設されたの で ある.
1863
年5
月13
日法で,400
条に第 項として挿 入さ れ たの は,
次 頁の よ う な条 文で あっ た.
こ の条文の特徴と しては,
次の よ うな点 が 挙 げ られ る.
(1}手 段 と して 「脅 迫」 が規 定され,
強 要 罪 ( 項 )との差 異が明 確に された.
手 段と して の 「脅迫 」は, 書 面に よ る場 合だ け でなく, 口頭で も成 立 し う ることが明 確に され た.
(3
)相 手 方の行 為 (客体 )と して, 列 挙さ れた書面へ の署名,
書面の交付の ほかに,
「現 金 また は価 値 物 の交 付 」の文言が追 加さ れ た.
客 体の中の 「価 値物」 と は,
金 銭に評 価 し う る価 値を有するもの すべ て をい い,
判例に よ れ ば, 貸付 金(pret)η, 訴 3} ちなみに,
新 刑 法 典で は,
脅 迫 罪 (た だし,
重 罪・
軽 罪 を 行 うとい う脅 迫 )の刑は6
月の拘 禁 刑・5
万フ ラ ン の罰 金 (222− 17
条 )で あ る が,
暴 行 罪の刑は,
最 も軽い場合で も3
年の拘禁 刑・30
万フ ラン,
最も重い場 合 に は15
年の懲役刑 (222 −7
条以下 )と さ れて い る.
4) ちな み に,
日本の旧刑 法 (明 治 13年 7月 17 日太 政 官 布 告 第36
号 )390
条 も,
詐 欺 罪と恐 喝 罪と を合 わせて 詐 欺 取 財 罪と し,
次の ように規 定 して いた.
「人を欺 罔 し又は 恐喝 して財 物 若 し く は 証書類を騙 取 し た る者は,
詐 欺 取財の罪と為し,2
月以上4
年以下の重禁 固に処 し,4
円 以 上40
円 以 下の罰 金 を 附 加 す 」.
我 妻 栄 編 『旧 法 令 集』443
頁 (有 斐 閣,1968
年) 5) 前 注 1)文 献 266 頁.
た と え ば,
やっ て もい ない犯 罪を告 発す る と脅迫し た場 合の よ うに, 脅 迫に虚 偽の 事実 が入っ て い る事例に は, 詐 欺罪と構 成できた.
しか し, 現実に犯 した犯 罪を告発すると脅迫 して現 金 を 交 付 さ せ た場 合の よ う に, 虚 偽がな い事 例に は詐 欺 罪 は適 用で きな か っ た.
GARCON,
Code p6nal annot6,
t.
2e,
P
.
771 ,
no47.
フ ランス注 釈刑 法
・
財 産犯(4
)(上野芳久 )r
コ
り
旨旧第
400
条 〔強要,
恐 喝,
横 領 等の 罪 〕lancient
Art .400
1
i
書 面ま た は 凵頭で,
旨
Quiconque
,
a 1’
aide de la menace ecrite ou旨
旨
中傷 的な開示 また は帰責を すると脅 迫して
,
i
verbale
,
de
r6v61ations oud’
imputations
l
く
2
現 金・
価値 物の交 付旨
diffamatoires
,
aura extorqu60u tent6d
’extorquer
2
2
ま た は前 項に列 挙 され た6)
書 面へ の署 名もし く は
旨
soit
la
remisede
fonds
ou valeurs,
soitla l
旨
その交 付を強 要 しまたは強要しよ う と し た者は,
旨
signature ou remise des 6crits enum6res ci
−desus,
旨旨
1年 以 上 5年 以 下の拘 禁 刑および
!
sera puni
d’
un emprisonnementd’
un ana
cinq ans 旨じ
旨
50
フ ラン以 上3
千フ ラ ン以 下の罰 金で罰せ ら れ る旨
et
d’
une amende de cinqunate francs a trois mille1
I I
francs,
I Il I
えの取下 げ(
d6sistement
d’
une instancejudiciaire
d6ja
engagee )8 取 引 所 執 行 官が作 成 した手形 拒絶 証書 (protets)リス トを 公 表 する定 期 刊 行 物の申 込書9}な ど もこれに該 当す る
.
し た が っ て,
被 害 者が金 銭 的 損 害を受 け たこ と が要 件 であっ た10}.
な お, 「現金ま た は価 値 物の交付」は,
当 時の 強 要 罪 ( 項 )の条 文に は な かっ た た め,
強 要 罪に関 し学 説 の争いを招いた が,
後に1981
年の改正法で強 要 罪に も規 定さ れ た (前稿 205 頁).
〔沿革(2
)一
父 子 関 係 訴 訟に関 する改正〕 (各 条 文は次段の 〔沿革 (3
}〕に ま と めて掲 載 する)(1) 1912 年 ll月 16 日法
…
本条 は 民 法 340 条を改正 す る もの だが
,
そ れに伴い特別 な 恐喝 罪が創 設さ れ た.
す な わ ち,
悪 意 を もっ て,
父 子関係 捜索の請求 (民 法340
条 )を し た者がい た場 合で,
しか もその請求が裁 判 所で棄却 さ れ た と きは,
いわ ば 特 別 な 形 の恐 喝罪と考え ら れ,
恐唱 罪と同 じ刑 罰が科せ られ る 可能性が あ る と す る規 定が, 本 法 に よ っ て創設された.
そ れ が, 旧刑法400
条 第 項の 三文に挿 入 され た規 定である.
従来
,
ほ と ん ど禁止さ れて いた自然 父 子 関 係 (paternit6 naturelle )の法 的捜索 (recherchejudiciaire
)m が,
こ の1912
年法によりフ ラ ン ス に導 入 され るこ とになっ た わ け で あ る.
し かし
,
二 っ の欠 陥があっ た.
父 子 関 係の請求にっ い て裁 判 権を もっ民 事 裁 判 所が刑 罰につ い て管 轄 する点 (刑事 裁判 所は職 権で管 轄 し うるのか,
また,
民 事裁 判所が一
審と して軽 罪にっ き判決して いな か っ た場 合で も控 訴 院は軽罪 に っ いて 判 決で き るの か,
とい う問題 が あ る),
し かも,
適 用 する か否か は任 意 的 なもの に過ぎ ず.
民事裁 判所は た とえ故 意を認定して も軽罪を科さなくて もよい と さ れた点であ る12 〕.
これ らの欠 陥の修 正に は1958
年法を待た ねばな ら な か っ た.
(2
)1958
年12
月23
日 オル ドナ ンス第 1298 号…
上 記二 つの欠 陥にっ いて,
本オル ドナ ン ス は,
民 事 裁 判 所に よっ て父 子 関 係 捜 索の請 求が棄 却された後に,
軽罪裁判所が軽罪にっ い て判決することに し た13 ).
そ の ほかに も,
刑 罰 が 3600〜
3万 600 フ ランに引 き上 げら れ,
ま た,
公民権 等の一
時停 止の規 定が置か れ た14 }.
(3) 1972 年 1月 3 日法 第3
号…
上 記の, 旧刑 法400
条第 項の三文に挿 入さ れ た規 定は,
その立 法 的 努 力に もか か わらず,
ほとんど適 用さ れ ない規 定で あっ た15}.
し か し,
1972 年法は こ の制 度 を 維 持 し ただけ でなく,
扶養費の6
) 「前項に列 挙さ れ た」 とい うの は“
項 (強 要 罪 )の条 文に列 挙された”
とい う意 味.
っ まり,
「列 挙さ れ た書 面」 と は,
債 務・
処 分 ・ 免 除を含む も し く は 生 じ さ せ る書 面 (前 稿202
頁 旧400
条 参 照 )の こと.
MERLE etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1875,
no.
2298.
7
)Crim .
13janv.
1911,
S.
191L1.
607.
8
)Crim .19
mars1956,
B .
no269 .
9) Crim.
10dec.1886,
B.
no418,
S.1888.1.399 ,
DP .1887.364 .
10)
MERLE
et VITU,
op.
cit.
,
p.
1875 , no,
2298.
11
) 自然 親子 関 係と は婚 姻 外で子が生ま れ た場 合の親 子であ る.
した がっ て,
自然 父 子 関 係の捜 索 とい うの は 「子が自然 父 子関係を 証明す るこ と を目的とする訴権 」 の ことで
,
日本で言えば 認 知の権にあ たる.
婚姻 外の父 性 の証 明は,
推 定 また は重 大な徴 表が あ る場 合にのみ許さ れ る.
中 村 他監訳 『フ ラ ン ス法 律 用 語 辞 典 』247 頁.
12
〕MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1879,
no.
2302.
13) ヴィテ ユ 教 授は
,
これ は,
判 決に対す る先決問 題の抗弁 (exception prejudicielle) とい うよ りも,
公 訴に対する真の意味で の先 決 間 題 (question pr6judicielle )である
,
とされる.
MERLE
et VITU,
ibid.
14) MERLE et VITU
,
op.
cit.
,
p.1879,
no.
2301.
湘 南工科 大 学 紀 要 第
32
巻 第 1 号 請 求 (民 法342
条 ) 訴 訟の場 合にまで適 用 範 囲 を 拡 大 した16 }.
〔沿 革 (3
>一一
安 全と自 由 法による 1981 年 改正〕 400 条第 項 は,
前節の強要罪 とともに,
1981 年の いわゆ る安全と自由法に よ り改 正 さ れた.
内 容的に は,
強要罪 と同様に, 安全 と自由 法の立 法 趣旨に沿 っ て 1η , か な りの適用拡 大 をはかる改 正 だっ た.
本改 正で も, 恐喝 罪の規 定は,
で き る だ け強要罪 と構成 要 素 が 共 通 した もの と なる よ う に表 現 が 統一
された.
その結 果,
強 要 罪と恐 喝 罪との差異が手 段の違い に あ るこ と が鮮明に なっ た (本 稿107
頁注1
)参 照 ).
〔沿 革 (4
}一
一一
新 刑 法 典と恐 喝 罪の変 遷〕「
一
面棄
痂
一
蓁 奩萋厂
悪厨 瀟 覇彌
一一
一
一
一
…
一
一
一
「
一
斎 羸
x
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渦
6
−一
…
一
一
…
一
… …一
一
一
“
rr
−一
一
一
『
’”一
一
1
1
(1981 年 2月 2 日法 第 82 号 )i
(L ・ ・81−
82・d・2 ・・v・.
・981)Q
・三・・nq ・e,
bl
l
書面または 噸 で,i1
’
・・d・ d・1・ m ・na ・e,
・e・ri
… uverb ・1・,
i
l
中 傷 的 な 開 示 ま たは帰 責 を すると9e
し,
i
d
・ ・e
・el
・・i
・… u・d’
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・・…i
・n・diff
・m …ires.
:
i
署 名・
約 獺 抵 権 利 放 棄lau
・aext ・ ・q・e
・ ・ t・n ・6d’
・x ・。 ・q…i
i
ま たは現 金・
価 値 物の交 付i
・・i
・・ne Sig・ ・… e・
・Un ・n・・g・m ・n ・・U Un ・i
l
を 強 請 し款 は醗 し ようと し堵 は・旨
ren ・・i
・… n・
… t1・ ・emised
・f
・ndes ・u va1 ・u・s・
i
l
(1958
年12
月23
財 ル ド ナ・ ス第1298
号)1
(・rd・
・n・58−1298
d
・23
・de
…1958
)・・sesera
i
l
恐喝の罪と し
,
旨
ainsi rendu coupable
de
chantage,
l
l1
年以上5
年以下の拘禁お よび36
・・フ ラ ・以 上lse
・apuni 曲 n ・m ,・i
・・nn ・m ・nt・d’
un ・an・a
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・q・n・l
l
・万・ ラ ・ 以 下の罰金で 罰せ ら れ る.
1
・・d’
une ・m ・nd ・d
・36 ・・F
a6
・ …E
l
i
・さ ら・・犯 人・・対して は,
刑の言渡が齪 し 畑 か ら5Le
c。 ・p・bl
・p・u・ra,
・n ・u・・e,
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・色d
… u・l
l5
年以 上 1・年 以 下の鞭 42 条1
・定め る鯏 の全旨
・up
…i
・des d・・it
・m ・nti・nn6 ・ar ・・ti・1
・42
1
;
部 ま た は一
部を 停止す る・ と がで き る.
i
・・nd ・n・・i
・q ・n・ a・m ・ins
e・di
・ ・n・・au・pl・s・
l
l
ra
・・m ・…d
・1
… nd ・mna ・i
・n・defi
・i
・i
・e・
i
!
・
(1972 年 1月3
日法 第 3号 ) 聽 を も・ て・
i
(L
・ ・72−3d
・3janv ・1972・
・a・…9
)Les
… esi
i
民 法34
・条342
条1・基づき・
「
・・ines
p・u… n・e・re・apPli ・・6
・a
・cel・i
・・i
au・a
i
l
父 子 関 係鱇 の請求を しh・
9
・
また は・
lf
・i
・d・ … v・isef
・iun
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・mandeen ・echerch ・d
・i
{
扶 馥 の請 求 を した者‘こ対 して は・
i
・・t・rnit6 ・u un ・d
・mand ・a
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・・de
s・b
・ides
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i
鬻 飄
廳 鬻
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一
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一
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一
一
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一
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_
一
一
」
以上の よ う に,
恐 喝 罪は, 1863
年に創 設さ れ た後, 1981
年の安全 と自由 法で改正 を受け て ほ ぼ今日の 犯 罪 形 態に な っ た が,
今 回の新 刑 法 典 制 定 時に も多 少の 改 正を受 けた.
(1
) 手 段としての 「脅迫 」の 内 容が, 従 来の 「中 傷 的 」 とい う語 か ら,
より具 体 的に 厂名 誉・
敬 意 を 害 する事 実 」 と規 定された.
(
2
) 手段 と して の 「脅 迫」につ き,
「書 面また は 口頭で」と い う語句が削 除さ れ た.
(3) 相 手 方の行 為 (客 体 )として
,
署 名・
約 務 負 担・
権利 放棄は同じ だ が, 「現 金ま た は価値 物」に 「何ら かの財 産」 が加え ら れ,
また,
新たに秘密の開 示が加え ら れ た.
最 も目につ く変 化は, 相手 方に行わ せ る行為 と して,
「秘 密 を 開 示さ せ」 るこ とが 新 設 され た点で ある が,
こ の 点で は強要 罪と全 く同じで ある.
その他,
構 成 要 素の面で は,
旧400
条 項と変わ りは ない.
もっ と も,
罪質は,
従来は盗 罪の一
種と して規定さ れ てい た が,
新刑法典で は盗罪と は別の犯 罪 類 型 として,
広 義の強 要 罪の一
種と考え ら れて い る.
刑 罰の面で は,
(拘禁 刑の上限は5 年の ま ま だ が,)罰金刑の上 限 が新法で は 6 万フ ランか ら50
万フ ラ ン に引 き上 げ15
)MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1875,
no.
2298 .
ただ し,
同書の注(2
)参 照.
16)
VOUIN
etRASSAT
,
Droit
p6nal sp6cial,
6e6d.
,
1988,
p.
139.
17) 安全 と自 由 法との 関 係につ いて は
,
前 稿 204 頁,
同 頁の注 25) 参 照.
一
110一
フ ラ ン ス 注釈 刑法 ・財 産犯 (4)(上野 芳 久 ) ら れて いる
.
これ は, も ち ろ ん拘 禁刑5
年に照 ら し て計 算された結果である,
刑罰関 連で は, 脅迫実現の場 合,
加 重さ れ る規定が新 設さ れ た点が最 も 目に っ く変 化で ある.
新 刑 法 典まで の変 化の流れをっ かむ た あ に,
強 要 罪の場 合 と同 様に,
こ こでも,
各 時 代の恐 喝 罪の規 定 を 比 較 する一
覧表を作っ てみ るこ と に す る.
【表X
】 〔恐喝 罪の変遷〕 1791 法 典 恐 喝 罪 (400 条 ) 1863 年 制 定 恐 喝 罪 (400
条 ) 1981 年 改 正 恐喝 罪 (312− 10
条 )1992
年 制 定 手段 書 面また は 口頭で
,
中 傷 的 な (diffamatoire) 開 示 (r6V61ation )・
帰 責 (imputation
) によ る脅 迫 (menace ) 書 面ま たは 口頭で,
中 傷 的な 三diffarmatoire
) 開 示 (rεvelation )・
帰責(imputation
) に よ る脅 迫 (menace ) (書 面ま た は口頭で→ 削 除 ) 名誉 ・敬 意を害する事 実を 開 示 (r6v61er )し, ま た は 帰責(imputer
)する との脅 迫 相 手 の 行 為 ( 客 体)
」
一
一
署名 (前 項の) 書 面の交付 現 金
・
価 値 物の交付 署 名(signature )・
約 務 負 担(engagement >・
権利放棄(renonciation } 現金・
価値物の 交付 署 名・
約 務 負 担・
権 利 放 棄 現 金・
価 値物・
何ら かの 財産 (bien quelconque )窺
定 なセ
た だ し 詐 欺 と し て 訴 追 さ れ5
ε
の交付 秘 密の開示 (r6v 創ationd’
un secret ) 行 為 強要する (extorquer ) 強 要 し よ うとする (未 遂 ) 強要 する(extorquer ) 強要 し よ う と す る (未 遂 ) 恐 喝 (chantage ) (=
脅 して財 産 を 得 る行 為 ) (extorquer は使 用さ れて い ない) 未 遂 ○ (400
条 項,2
条) ○ (400
条 項,2
条 ) ○ (312−
12条 項,
121−4
条2
号 ) 罪 質・
軽罪・
軽 罪 (40 条 )・
盗 罪の一
種・
盗罪の一
種・
軽 罪・
強要 罪 (広 義)の一
種 刑 罰・
1年 以 上 5年 以 下の拘 禁 刑・
50F 以上 3 千F 以下の罰 金 ・ 加 重 事 由の規 定な し。
親 族 不 訴追な し・1
年以上 5 年以下の拘 禁刑・
3600F 以 上 6万 F 以下の罰 金・
加 重事由の規 定な し・
親 族 不 訴 追 規 定な し (判 例で ○ )・5
年以 下の拘 禁 刑・50
万F
の罰金刑 ・ 脅迫実現の場 合,
加 重・
親 族 不 訴追 ○ (31242
条 ) (注)下線部は, その欄のす ぐ左 隣の欄と比 較し た場 合, 新た に加え られ た語 句であるこ とを 意 味 する.
〔恐喝罪の性格一
詐 欺 罪との 関 係 〕フ ラ ン ス で も
,
恐喝 罪の条 文が創 設される前は,一
定の範 囲の恐 唱 行 為 は詐 欺 罪 と して起訴 されて い た (本稿108
頁 〔沿革(1)1863 年 法に よ る恐 喝 罪の創 設 〕参 照 ).
こ の こと か ら も わ かる ように,
恐喝罪 と詐 欺罪には 共 通 点 が ある.
そ し て,
“
行為 者が一
定の行 為 (脅 迫,
欺 罔 ) を して,
相 手 方が財 産 交 付 行 為をする”
とい う共 通 点に着 目するの が,
日本 刑法典の 姿 勢で ある.
し か し,
フ ラ ン ス新刑法 典はこ の 見方をと らず,
暴 行 窃 盗に近い強 要 罪 (狭 義 )と,
詐 欺に近い恐 喝 罪と を一
っ に ま と めて,
独 立の犯 罪類型 (;
広 義の強要 罪)と捉えて い る.
→ 〔強要罪の性格〕の項 (前稿206
頁 ) 参 照.
一111一
湘 南工科 大 学 紀 要 第
32
巻 第1
号 〔恐喝 罪の構 成要素 〕かっ て判 例は, 1863 年に恐 喝 罪が創設さ れ てから 1 世紀以 上に わ たり, 断固と し て, 次の 3っ を恐 喝 罪の構 成要 素
と し て挙げ続け て き た
.一
部の学 説 (ブラン シ ュ,
エ リ,
ガロー
)もこ れを支 持し てい た.
(1)中 傷 的な (
diffarmatoire
)開 示 (r6velation )も し く は帰 責 (imputation
)によ る脅 迫 (menace ) (2
) 違 法な金 銭 取 得の 目 的 (but
de
cupiditeil1
ξgitime )(3)悪 意 (mauvaise foi)
しか し
,
多 くの学 説 (ギャ ル ソ ン,
ド ン ヌ デ ュー ・
ドゥ・
ヴァー
ブル,
ヴー
ア ン等 )から次の よ うに批 判 され た.
第一
に,脅迫に よ り相手方が行う
“
現 金 (fonds)
・
価 値 物 (valeurs )・
証 書 (titres)の交 付”
は必 須の構 成 要 素である が,
上 記 3要 素中に はこれ が 挙 げ られてい ない.
第二 に,
上 記 (2
)要 素につ いて であ る が,
そ れ は 条 文に書 か れてい ない し,
ま た,現実に は, そ れ は故 意概 念の中で検 討さ れ る特 別の動 機(mobile )にすぎ ず,一
定の 場 合に はそ うい う動 機がな く て も恐 喝が成立 する場 合があ り うる.
学説か らこ の よ う な批判を受けて,1972
年,
破棄 院刑事 部の判例18)は と う と う上 記3
要 素をあ き ら め た.
そ れ 以 後,
判 例 は次の3
点 を 考 慮 す るよ うになっ たの で あ る19 ).
(1)恐 喝の 客 体 (一
現 金・
価 値 物 等の獲 得 ) (2
) 中傷 的な開 示も し く は帰責に よ る脅迫 〔3
)恐喝の故意 以下,
こ の順序で,
こ の3
っ の構 成要 素2°}を検 討して い く.
〔恐喝の 客 体 〕1863
年に創 設 され た時 は,
客 体と して,
署 名 (signature ), (前 項の 強 要 罪の規 定に定め ら れ た) 書 面の交 付(remise de 1
’
un des ecrits enurn6r6s a 1’
alinea pr6c6dent )一
当時の強要罪の規 定にそ っ て言え ば,
債務・
処 分・
免除 を 含 む 若 し くは生 じ させ る書 面 (6crits contenant ou op6rant obligation
,
disposition
oudecharge
)の 交 付で ある(前 稿 203 頁 参 照 )
一
一一
現 金・
価 値 物の交 付 (remisede
fonds
oude
valeurs ),
が規 定 さ れ た、
これ は,
いず れの場合も被害者が交付に よっ て金 銭 的 損 害 を 生 じ るこ と を要 件と して い たこ とを 意 味す る
.
しか し
,1981
年の法 律に より, 署 名,
約 務 負 担, 権利 放 棄, 現 金・
価 値 物の交 付, と改 正され た.
の約務 負担
,
権 利 放 棄 は,
項の強 要 罪 と条 文 をで きる だけ 同 じ形にする た めに追 加さ れ た もの で あ る.
し た が っ て,
そ れ ぞ れの語 句の説 明につ いて は, 強 要 罪の説 明 箇所 (前稿 203 頁以下, 210 頁以 下)に譲 る
.
の 「価 値 物(valeur )」につ いて
一
言 して おくと, これ は創設 当 時か ら規 定さ れ てい た語で あ る が, その後の判 例に よ り,
あ ら ゆ る性質の物理 的利益(avantage mat6rie1 ) と定 義さ れ
,
非 常に広 義に解さ れて い る.
た と え ば 新聞講読契 約の申込書 {souscriptionsd ’
abonnement a unjournal
)もこれに該当する21}。
最 近の判 例に,
被 告 人X
が, あ る女性Y
に対し, 二人の関係にっ き あ る事ない事を暴露す る と何 度も脅迫し,Y
か ら小 切 手を 振 りだ させ た が,Y
の小 切 手預金は十分で あっ たに もか か わ らず,
Y
がX
に対して訴 訟を提 起した ため, 小 切 手 を 換 金で きなかっ た とい う事 案がある.
破棄 院は,
小 切 手とい う もの は支払い手段で あ り, その交 付は受 取 人に 小 切 手 預 金の引 出 権 (proprietede
la provision)を移 す もの で ある か ら,
X
の行 為は,
客 観 面で も故 意の面で も恐 喝 罪 の要 素を満た し, しかも既 遂が成 立 すると判 示 した 22 ,.
書面へ の署名と い う形に具現化さ れ ない行為・
態 度は,
本 罪の客 体に該 当 しない.
したがっ て,
た とえば,
18
)Crim .22
juin
l972,
B ,
no216
;G .
P.
,
1972.2.605
;JCP
1973.17326 ,
noteLARGUIER
;Rev .
sc.
crim.
1972.
890 ,
0bs.
BOUZAT
,−
Crim.
28 nov.
1972,
B.
no 361;Rev.
sc.
crim.
i973,
393,
0bs.
LARGUIER
,−
Crim
.
6mars 1978, B
.
no 84;Rev .
sc.
crirn.
1979.102
,0bs.
BOUZAT
.
19) 以 上の記 述 は
,
ヴィ テ ユ 教 授の教 科書 (旧 刑 法典用)に よる.MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1875,
no.
2297.
20
) ヴ ィテ ユ 教授の教科書と同様に, キュ リエ 判 事も恐喝 罪の構成要素 と して これら3 要素 を 挙 げて い る。J.
−C1,
dL
pen.
Art.
312−
1 a 312−
15,
p.
10 et s.
ヴェ ロ ン教授の教 科書も第三版 (旧 刑法典用)で はこれ ら3
要 素を 分 けて論 じて いる.
た だ,
第 四 版 (新刑法典 用)で は, 上記要 素の う ち (2),
(3
)の 2 っ に分け て検 討 して い る が, こ れ は(1>が強要 罪と共通なの で省 略した だけだ と思わ れ る.VERON ,
op.
cit.
,
p.183.
21
)Crim .
22 mars1883,
B .
no84.
新 聞に中傷 的記事を掲載する と脅迫 し て申込 書を交 付さ せ た事案.
22
>Crim .22
juin
1994,
Dr.
penal 1994,
comm.
253 ,0bs.
VERONフ ラ ン ス注 釈 刑 法
・
財産犯(4
》(上野芳 久 )(
1
) 恐 唱者に対し,
凵頭で,
その意に し た が う投票をする と約 束 すること (2> 恐喝 者に対し, 凵頭で,
結 婚に同 意 す ると 約 束 する こ と(
3
)恐 喝者に対し,
口頭で,
性 的関係を 受け入れ る と約 束す るこ と な どの場 合に は,
せい ぜい 選 挙 犯 罪か性 犯 罪が成 立 し うるだけ で あり,
恐喝 罪は成 立し ない23}.
ヴィ テユ 教 授は
,
上記1981
年 改 正に よ り,
恐 喝 罪は,
もは や金銭犯 罪 (被 害 者が金銭 的 損害を生じ るこ と が要 件 ) だ けで は な く,
被 害者が署 名した書 面な ら どん な もの でも (た と え金 銭 的約 務 や 権 利 放 棄 を 含 まない書類であっ ても) そ れを 入 手す れ ば成立す る犯 罪 と な っ た, と さ れ る 躅.
最 後に,
客 体が何で あ れ,
そ の交付が脅迫の 直 接の結 果で ある と言え ない限 り,
恐 喝 罪は 法的に成立 し ない25に とに 注 意を要 する26 ).
〔脅 迫 (menace )〕こ の 「脅迫 」とい う手 段こそ が 恐喝 罪を最 も特 徴づ け る要 素で ある
.
以 下,
(A)脅 迫 行 為, (B)脅迫の 内容, に分けて 2η 分 析する.
(A) 脅 迫 行 為 脅迫は,
被 害 者の 意 思に対し, 被 害者が要 求さ れ た犠 牲を払わ ざ る を え な い ようにするの に十 分な強 制 を 行 う性 質 を もつ すべ て の行 為で あ る2B),
脅 迫は,
書 面だけで な く,
口頭で も成 立 する.
た だ後者の場 合に は立 証が より難し くなる.
ま た,
口頭の 場 合,
事実 認 定 を する裁 判官 は,
破棄 院の コ ン トロー
ル が可能に な る よ うに, 脅迫を含む言 葉を再 現 して お か な け れば な らな い29).
旧400
条 項に は条 文に明 示 さ れて いた が,
新刑法典で は削 除さ れて し まっ た.
し か し,
書 面か囗頭かで 何の 区 別 も して い ない の で,
同 様に解 するこ と がで きる とされて い る30〕.
“ ゆ す り屋” は
,
時に は 自 ら 自 分の身 分 を 明 か すこ と もあ る が, 多 くの場 合, 無署名の手 紙や,
自分の名 前を明かさ な い電 話に よ っ て 脅 迫を行 うこ と が 多い 3u.
脅 迫は, 報 道 手 段(voiede
la
presse )に よっ て行な わ れ ることも多い.
こ の場 合で も,
あ く まで恐 喝 罪の手 段 と して 報 道 手段が使 われ た だけで あり,
1881 年 7月 29 日法の定th
る報 道 軽 罪 (d61it de presse)とな っ て し ま う わ け で は な い.
したがっ て, その 1881 年法は適 用さ れず, 被 害 者の告 訴は不 要で, 検 察 官が起 訴 するこ とに な る し32),
時効 期間 も 1881 年 法の3
ヵ月で は な く,一
般法の 定め る時効期間と な る33》.
ま た,
報道軽 罪の場合は真 実で あ るこ との証 明を すれ ばそ れ が正 当化事由に な るが, 本 罪で はな ら ない34].
報道 軽 罪にっ い て の み定めのある恩 赦 法も, 本罪には適用さ れない35 〕.
出 版 責 任 者の 責 任 も 問 題に は な ら ない35・
37).
な お, 1881 年 法にっ いて は後でもふ れ る (本 稿115
頁参照).
QU4凸
只)
ハ
07 22229一
28)29
) 30) 31>32
)33
) 34)35
)36
)37
)MERLE et VITU
,
op.
cit.
,
p.
1876,
no.
2298.
MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1875,
no.
2298.
同 旨,
J.
−Cl,
op.
cit.
,
ne 71.
Crim
.
3d6c.
i896,
DP
1898,
1.
149.
J.
−
C1,
0P.
cit.
,
no 71.
ヴ ィテニ 教 授の分 類による
.
MERLE et VITU,
op,
cit.
p.
1876,
no.
2299 ,
諸家の分 類は,
そ れ ぞ れ,
表現(expression )
・
内 容 (contenu )(ヴー
ア ンー
ラ サ),
概 念 (notion )・
内 容 〔contenu )(ヴェ ロ ン )な ど と,
用 語こそ 異 なるが
,
ヴ ィテ ユ 教 授とほぼ同じ分 類が なされて い る、
もっ とも,
キュ リエ 判 事は,
性 質(caractere )・表現 (expression )の他に 「脅 迫の 時期 (temps )」 を分け て お られる
.
J.
−C1,
0p.
ciL,
no56
et s.
通常 「脅 迫の 時期」 は行為 (
一
表現一
概念 )の中で論じ ら れて い るが,
本稿で は,
見や すさ を考え,
キ ュ リ エ 判事にならい 「脅迫の 時期」にっ いて は別項を 立て ること に し た.
MERLE
et VITU,
op.
cit. p.
1876,
no.
2299.
Crim .24
avr.
1947,
B.
no l l2,
後 注 42)の判 例.
J
.
−
Cl,
OP.
ciL,
no 65.
VERON
,
op.
cit.
,
46d.
p.
183.
Crim .
28juill
.
1888.
B.
no 255.
− Crim .
16 fξv.1923,
DP .1924.1.114
;GP
1923.
1.
746.
Crim .7janv .1887,
S
ユ888 .1.399 .
− Crim .
6d6c,
1888, B
,
no 354.
Crim.
19juill.1895,
B .
no207
;DP .
1900.
1.
567.
Crim.
6fevr.
1890,
B.
no 25.
Crim.
l l aofit 1905,
B.
no 410.
MERLE
etVITU ,
op,
cit.
,
p.
1876,
no.
2299,
n.
2;J.
−
Cl,
op.
cit.
,
no65.
湘南工科大学紀 要 第
32
巻 第 1 号脅 迫 は
,
限 定 的な (d6termine
)もの,
つ ま り行 為 者が開 示 しよう と してい る事 実 が 何 か を 被 害 者 が わ かるもの でなけ ればな らな い38)
.
しか し, 脅迫は, 必 ずしも恐喝 者に よ り明確に (clairement )述べ ら れ た もの で な く て も よ く, 暗 黙
の(
implicite
)もの で も, ほ の め か し に よ る (par alllision)もので も足りる39)
.
こ の点で は,
日本の判 例も 同様に,
暗示 で も足り る と解して い る40}.
フ ラ ンス で は さ らに,
多くの判 例に よ っ て使わ れて き た言葉に従え ば,
「あ えて言わずに お くこ と (r6ticences )によっ て隠 さ れ た り,
言 葉 巧 みに言 うこ とで目立 た な くされた」脅迫であっ て も, 被 害 者に は容 易にわ かっ た 場 合であ れ ば,
あるい は,
相 手 方に一
定 額 を 払 わ せよ う と するこ とに よっ て 圧 力 を か けた場 合で あ れ ば,
そ れで も 「脅 迫」 に な り う る41乏 さ れて い る.
被 害 者の みにわか る ような語 を口 に した場 合で も成 立 し うる が,
有 罪とす るた めには,
裁 判 官がその 意 味 を 理 解でき る こ と が必 要で ある42,.
破 棄 院は,一
方で,
脅 迫の意 味や範 囲 を 検 討し,
恐 喝 罪の 「脅 迫」 と言え るか ど う かを 評 価 す るの は, 事 実 認 定を する裁 判 官の権 限だ と する 43}が , 同 時に ま た他 方で, 裁判 官は, 脅 迫の言 葉(termes ), 目的(objet > を,
そ して,
自 分がどこを脅迫 と解釈 したの か を 明 確に しなけ れば なら な い と し て い る44・
45).
脅迫の 相手 方は,
被 害者自身で あ ること が多いが,
他の金 を支 払 う 立場にあ る人で もよい.
た と え ば,
あ る婦 人に対 し,
も し一
定 金 額 を 支 払 わねばその 息 子が犯 した偽 造 罪 を 告 訴 する ぞ と脅 迫 した場 合,
恐 喝 罪 が 成 立 する46).
こ の 点に っ い て法 文 は 何 も言っ て いない が,
判 例 は,
第三者 (た と え ば 近 親 者 )に対 す る名 誉 棄 損 と な り そ う な 事 実 を 開 示 す る と の脅迫が, 相 手方に一
定額の 金員 等を交 付させ る とい う心理的 強 制 力を もっ ので あ れば,恐喝罪が成立す る と して い る47・
4816 恐 喝 者は,
事 実を開 示 する と脅迫 す る にあたり,
管轄権 を 有 する裁 判 所や権 限 を もっ 官 庁に対 して開 示 する とする必 要は な い.
報 道 機関や世論に対して , 不正 な陰謀を暴露する との脅迫で もよい 49}.
(B
) 脅 迫の 内容 恐喝 罪の脅迫は, 内容と して 「名 誉や尊 敬 を 害 する事 実 」の開示・
帰責を 含 まな けれ ばな らない.
開示す る(r6v 色ler) とい うの は,
「名 誉 や 尊 敬 を 害 す る 事 実 」 を 広 く人が知 り うる ような状 態にす るこ とで あ る.
暴 露 する とい う訳 語 も あ る が,
そ れ で は や や調 子が強い と思わ れ るので,
こ こで は開 示 する と訳 し た.
帰 責 する (imputer )とい うの は訳 語 とし て分か りにくいか もし れないが, 要する に 「名誉や尊 敬を害する事 実」 をその人の せい にするこ と である.
フ ラン ス 刑 法の総 論で出て くるimputabilit6
(一
行 為か ら生 じ た責 任r6sponsabilit6 をそ の人の責 任に帰す る こ と が で きる こ と) を帰 責 性と訳 すの で,
そ れ との統一
性を考えて帰 責 する と訳 し た.
こ の 事 実の 開 示は,
も ちろ ん,
被 害 者の 名 誉 (honneur )や尊 敬 (consid6ration )を 害 する性 質の もので な くて は な ら ない.
た と え ば,
次の よう な場 合で ある.
(1
>有罪の 言渡や司法 上の訴追を受けたこ と を開 示 する との 脅迫5°} 38) Crim.
7d6c.
1901,
D,
1904.
L 159,
−
Crim.
7d6c.
1923,
B.
no 426.
39
)Crim .4
juillet
1874,
後 注44
),− Crim .19juillet
1895,
後 注61
),
− Crim .4
f6vr
1921,
後 注42
).
40
)恐 喝 罪成 立の ため には,
必 ず し も 明 示の言 動を 必要とせず,
自己の経 歴,
性 行および職 業 上の不法な威 勢 等 を利 用して害 悪を暗 示 し
,
畏 怖さ せ れ ば足 りる.
最 判 昭26
年 4月 12 日高 裁 刑 集43−69i .
41
》Crim .10
d6c.1886,
前注9
)の判 例.−
Crim ,10
mars1893,
後注42
),
− Crim .7dec .
1900,
後 注 42),
−
Crim
,
24 avril 1947,後注 42),
−
Crim.
20 d6c.
1967,
B.
no 335 ;D.
1968.
611.J.
−
Cl,
op.
cit.
,
no 66;MERLE
et VITU
,
op.
cit.
,
p.
1876,
no.
2299.
42
)Crim .10mars
1893,
B .
no71
;DP .1895.1.302 .− Crim .7d6c .1900
,
S.1904,1,371
;DP .1901.1,512 .−
Crim
.
4f色v.
1921 ;DP.
1922,
5.
9.−
Crim.
24 avril 1947,
B no 112;S.
1948.
1.
112;Rev.
sc.
crim.
1948,
p.
747 ,
0bs,
BOUZAT
.
43
)Crim ,4f6vr
1921,
ibid.
44
)Crim ,4
juillet
1874,
B.
no195
;DP
l875.1.288 .
前注29
}のCrim .
24 avr.
1947 も 同 旨.
45
)J.
−Cl
, oP.
cit.
, no67.
46)
MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.1877,
no.
2299 .
47
)Crim .25
avr.
1896,
B .
nol47
;DP
1898.1.92 ,− Crim .27
f6vr.1908,
B.
no82
;S.1909,1.423 ,− Crim .
28mai
1914,
B .
no266 ,
48
)J.
・
C1,
0p.
citり no
58.
49
}CA
Paris,11e
ch.
B,
8mars
1989,
Juris−
Data no O22408.
J.
−
Cl,
op.
cit.
,
no 63.
50) Crim
,
13fevr.
1957,
B .
no l 42.
− Crirn.20
d6c.1967,
前注 41)の 判例.
一 114一
フ ラ ン ス 注 釈 刑 法
・
財 産 犯 (4)(上 野 芳 久 )姦通 し た婦人に対しそれ を主 人に密 告 する と か
,
不 都 合な写真を頒 布す る と かの 脅迫51} そ れに対 して,
たとえば,
次の よ う に中 傷的 内容を含ま ない場 合は, 項の強要罪か詐 欺 罪が成 立 する可 能 性はあ る が,
恐 喝 罪の脅 迫 とは言えない52〕.
(1) 意地 っ ぱ り な債 務 者に対 し,
貸 し た 金 を返 して もらうた めに,
訴 訟 を 起こすこ と53) (2
) 既に訴えを 提 起 した人に対 して,
その人 がい るこ と を 警 察に通報する と脅すこ とs4) (3) ある人に対 し,
そ の人が徴 兵 制で 入 隊 して いた と き新 兵い じめ を し たこ とに っ い て脅す こ と55 ) とこ ろ で, 恐喝 行 為者は, 取り上げ た事 実によ っ て,
「被 害 者の名 誉 や 被 害 者に対 する尊 敬 を 侵 害 」 しよう とす るこ と に な る が,
こ れ は報道の自由に関 する1881
年7
月29
日法29
条の名 誉 毀 損 罪の語 句 と一
致 す る.
「
黷 鸞齋
締 鷲
勇
…
…
マ
癖
醺
再醺
漕
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瀰
巨
爾
1
1 1 1; 個人 も し く は そ の行 為が帰 する団 体の名誉や尊 敬を
1
Toute
allegation ouimputation
d’un fait qui:
i
侵 害す・事 実・関 す・すべ て の主 張 また は攤 は・
i
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雛 棄損で ある・
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・ ’・ pers・nn ・ ・ud − p・ auq ・・11・f・itest…
1
・
そ の主 張 も し くは非 難の,
直 接 また は転 載の形に よl
imput6 est une
diffamation.
La
publicationl
l
る嫻 は・
たと 礙 問 を 留 保 し た場 合で も・
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あ るい は・ 氏 名を明 示し な か・ た もの の・ 議 論i
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…
意 見 書面 化 も しくは印 刷さ れ た脅 迫の文 言や・
違ipunissabl
・・
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:
灘 ポス ター・
広 告か ら誰だ か判 明 して し ま う個 人ld
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旨
や団体に対す る もの で あ る駘 は・
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…
罰せ ら れ る・
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韈 し罵 倒す る諜 も・
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T・u ・eexp ・essi ・n ・u ・・agean ・e・
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一
.
」
恐喝 罪の脅 迫も上 記1881
年 法と同様に解すべ き と考え ら れ た こ と か ら,
以F
に述べ る よ う な脅 迫の 内 容に関 する 諸 問 題にっ い て,一
定の 結論が生 じて くる56).
な お, 恐喝罪が成立 したからとい っ て同法の報 道 犯 罪の 規定が直 接 適用 さ れ る わ け で はない こ と,
お よ び その こ と か ら生 じ る諸 効 果につ い て は , 前述 し た (本 稿113
頁).
(1
) 法人 の処罰…
上記1881
年 法29
条は,
自 然 人だ けで なく 法 人を も保 護の対 象と して い るの で,
株 式 会 社(societ6 anonyme )や 老 齢 年 金 公 庫 (caisse de retraite )も保 護の対 象に な りうると 解されて きた (判 例 )
.
そこか ら判例 は
,
会 社 や 銀 行 が 恐 喝 罪 を 実 行 す るこ と も あ り うると してき た.
新刑法 典は, 明文で法 人 処罰を規定 して (後述312
一
ユ5 条) , 法人が 正犯に も共犯 に もな りう るこ と を明 ら かに し た 57 ).
脅迫の相 手…
これ は 必 ず し も被 害 者 と一
致 しなくて も よい.
こ の点にっ いて上 述 し た.
(3) 脅 迫 内 容が 真 実の場 合…
1881 年 法で は,
原 則と し て主 張 さ れ た事 実が真 実であっ て も犯 罪が成 立 する が,
恐喝 罪で も同様で 「名 誉や尊 敬を害す る事 実 」は真 実で も よい.
とい うより,
実は,
恐 喝 罪を創 設 し た1863
年 法の立51
)BLANCHOT
,
op,
cit,
1990
ed.
,
p.
22
;19936d .
,
p.
24 ,
な お, キュ
リエ判 事は, 性道徳が解 放さ れ た と はいえ,
姦 通 関係はもち ろ ん ホモ関係にあるこ とも中傷 的
事
実にな り う るだろ う と さ れ る.
J
.
−Cl
, op,
cit.
,
no64
.
52
}MERLE
etVITU ,
op.
cit.
,
p.
1877,
no.
2299.
53) MERLE et VITU , ibid
.
54) Paris
,
24 mars 1953,
GP 1953.
2.
14.
55
)Paris,18
mai1896,
S
1897.2.117
;D .1897.2.324 .
56)
J.
匿
Cl、
oP.
cit.
,
no56 .
57)