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ロ フランス憲法院と組織法律

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(1)

はじめに一︑現憲法における組織法律

二︑組織法律に対する違憲審杏i

三︑違憲審査を通じての憲法院の機能

ラ ン ス 憲 法 院 と 組 織 法 律

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 1 9 9 9 9 9

↑ 

999999999999999999999,

論,’',',',',',',',',',パ'説〗

14--3• 4 ‑ ‑ 5 6 7  

(香法

' 9 5 )

(2)

( l ) プランスでは

C h . S i r a t . L  a  l o i   o rg an iq uc t     e l a   c o n s t i t u t i o n   de  1 95 8.  D a l l o z ,  

19 60 . 

Ch r  ;  p . 

15 3.  : ¥ I .   R o u s s e t .   L a  l o i   o rg an iq ue   da ns   la   C o n s t i t u t i o n   du

 ‑ !  

oc to hr e 

19 58 . 

S i r e y .  

19 60 , 

p .   1 .  

‑ 0  

jJ~-1-½

~'。

翡野真澄﹁J

ランス慮法における

l o ) organiqueについての立え内ぎ,尾道知大研究紀硬第 1じ集1[l了—

( 2  

かをみたいと息う︒ 憲性の審査活動を検討し︑その実態を明らかにしつつ︑

前ぷ緊張閃係のなかで同院がどのような機能を果たしてきた

本稿

では

このような指摘を伯提として︑惰者が以前より整理の必要性を感じていた中虚法院の組織法律に対する合

立法権の阿復

1

1議会の優位と憑法体制の防衛

1

1行政府の強化との緊張閃係のなかにあることがポ唆された︒

同時にそれらによるフランスの伝統的な法仲概念の統一性の崩壊を指摘した︒そこでは︑

また今後の惑法院の閃りが︑

詞野教授は︑

i

一九六八年の論文においていちはやく︑

第五共和制憲法における組織法律の位附づけを明らかにすると

した

がっ

て︑

この法律概念は︑現忍法の制定時からフランスはもとよりわが国においても︑

L]

興味を持ってみられた︒

多く

︑ しかも一定の特色をもって慮法じ現れたのは

l九五八年俎法が最初である︒ 概念が使われたのは本慮法がはじめてではなく︑ちかいところでは一九四六年屯法にもみられる︒しかしこのように

フランス第五共和制慮法は多くの条項において組織法律

( l o i or ga ni qu e)

の関

If

を規定している︒中忠法においてこの

は じ め に

} ¥  

1 4   3 ・ 4  

568 (香法'95)

(3)

フランス憑法院と組織法律(矢IJ)

体的な適用が本法律に委ねられる︒ は組織法律が伝統的にその対象としてきたものである︒ (2)  第五共和制憑法は法律についていくつかの種類を認めているが︑ず簡巾にみておくりが便刊であろう︒田組織法律という概念が憑法にはじめて登場したのは:八四八年憲法においてである︒その一一五条によれば︑﹁制

憲議会は特別法によって列学される組織法律を定める﹂とされた︒その後一九四六年憑法では三か条にわたりこの 概念がみられた︒しかしその制定

f

続については何らの特殊性はみられない︒ルセ

( 1 ¥ 1 1 .

R o

u s

s e

t )

の表現によれば︑

ここまでの組織法律はまさに偶発的

( a c c

i d e n

t )

に登場したにすぎない︒

がかなりの条項において明示されている︒それは恵法制定当初一六か条に︑

か条にわたる︒

また手続的にも特別な規定が設けられた︒したがって︑現憲法では﹁組織法律立法者のための付与 権限の確定と同時にその採択のための特別の手続が定められたこと﹂により組織法律の特殊性が明らかにされたと

組織法律に属する事項は︑

司法官の身分に関する組織法律はそれら全体の^一 1分の一を占め︑

いえ

る︒

 

第五共和制憲法における組織法律

} ¥  

一定の憲法条項の具

そのうちで本稿の対象である組織法律についてま

た欧州市民の地方選学権などについての八八条の一.ーもここにはいろう︒

それに対し現憲法では組織法律の権限事項 その後の憲法改正により今日では一八 まず︑両院や憲法院などの憲法上重要な制度の構成・連営並びに手続に関する︒これ

つぎに︑本法律は司法官や議員などの身分に関する︒特に

その数が最も多い︒最後に︑

これには同一三条および三四条が含まれる︒さらに最近の憲法改正で設けられ

1 4   3 ・ 4   569 

(香法

' 9 5 )

(4)

はじめて成立となる︒同様の条件は︑

今 日

両院によって同一の文言で表決されて なお両院の一致がみられないとき︑

組織法律の制定手続については︑従来その特殊性は認められてこなかったが︑

おいて普通法律と異なる手続的な定めがみられる︒前者は本憲法が事項的に組織法律とする法律が表決あるいは修 正される場合の条件を定める︒

普通法律についてと同様に︑両院の意見が一致しない場合合同委員会

( c

o m

m i

s s

i o

n m

i x

t e

)

をもちうるが︑それでも

択される︒ 組織法律も︑

憲法四五条の定める 国民議会の最終読会においてその構成員の絶対多数でもってはじめて法案は採

しかし元老院についての組織法律は︑前示の手続は適用できず︑

憲法八八条の三を施行する組織法律についても課せられる︒最後に︑

組織法律はその審署前に憲法院の合憲性の審査を必ず受けなければならない︒

六 六 及 び 八 九 条 を 参 照

︒ ( 1 )

一 八 四 八 年 憲 法 で は 一

︱ 五 条 そ し て 一 八 四 六 年 憲 法 で は 一 六 ︑ ( 2 )  

M .  

R

ou ss et ,  op .  c i t . ,   p .  

2.  

( 3 )  

J‑ P.   Ca mb y,   La  l o i   or ga ni qu e  d an s  l a   C on st it ut io n  d e  1 95 8,  R DP ,  1 98 9

5 ,

p .   14 06 . 

( 4 ) 憲 法 六 ︑ 二 七

︑ 三 四 ︑ 四 七

︑ 六 三 ︑ 六 五

︑ 六 七 ︑

﹂ ハ 八 ︑ 七 一

︑ 八 二 ︑ 八 四 の 各 条 が あ る

︒ ( 5 ) 憲法二三︑二五︑五七︑六四の各条︑なお︑同七一条の経済社会評議会の構成・運営についての規定は本評議会の構成員の兼職禁 止 に つ い て の 規 定 の 組 織 法 律 へ の 委 任 を 含 む と さ れ た の で

︑ こ こ に 含 め る こ と も 可 能 で あ る ︒

19 84 .8 .3 0( 84

‑1 77 DC ),  ( 84

1

78 DC R) .  D.   C.  

C . ,  

19 84

̀ 

 

p. 66

p .

7 2 .  

経過しなければ︑

最初に付託された議院で審議あるいは表決されない︒

つ ぎ

に ︑

ま ず

組織法律案は︑

その提案者が政府であれ議員であれ︑

その付託から一五日が

( 3 )  

本憲法では四六条および六一条に

八四

14~3.4 ‑ ‑ ‑ 5 7 0  

(香法

' 9 5 )

(5)

フランス憲法院と組織法律(矢口)

第五共和制憲法における組織法律に関係する特殊性の一っは︑憲法院の創設にともなうその合憲性の義務的審査に

ばならないと定める︒それをうけ同四六条は︑組織法律はそれが合憲であるとの憲法院による宣言の後にはじめて 憲法六一条は︑施行前の議院規則と並べて組織法律もその審署の前に憲法院による合憲性の審査にふされなけれ

審署されるとする︒そして﹁憲法院に関する組織法律たる一九五八年︱一月七日オルドナンス﹂

本法律の同院への付託は首相によってなされる︒

このような審査は議院規則のそれとともに義務的

( o b l

i g a t

o i r e

) である︒前示一七条の付託者の規定から付託が首

相によりなされなければならないことから︑自動的

( a

u t

o m

a t

i q

u e

とは考えられない︒しかし︑首相による付託がな)

されなかった事例が初期に二件だけある︒これは︑一般に付託の委任がなされたと解されているが︑法令上の根拠

はなく︑例外的な付託といえる︒なお︑首相の付託には︑

また近時の事例において︑憲法六一条二項に基づく六

0

名の国民議会議員による憲法院への組織法律の付託がみ

られた︒この点に関し同院は︑義務的な付託は﹁他の全ての手続を排除する︒したがって憲法六一条二項に基づい

て組織法律につき憲法院が審脊することをそれは妨げる﹂と判示した︒名実ともに組織法律であるものについては

同院の立場は明らかである︒ あ

る︒

二 ︑

八五

その義務性から基本的に裁量は認められない︒

しかし︑組織法律のなかには必ずしも組織法律の事項ではない︑例えば普通法律の事

項について定めたものなどがあり︑それらについても憲法六一条二項の手続は排除されるのかどうか︑

組織法律に対する違憲審査

という問題

一七

条に

よれ

ば︑

14--3•4-571

(香法

' 9 5 )

(6)

日民議会の規則︵二正七条︶

が何をさすかが必ずしも明かではない︒国民議会の休会中に付託された場合でもこの期間叶算は始まるとして扱っ たものや始期を付北の公式の宜ぷではなく実質的な受理として扱うものなどがある︒

する憲法院の解釈は相当ゆるやかなものとおもわれる︒

組織法律の制定についての特別の定めを含む憲法四六条︑特にその三項は︑﹁第四五条の手続は適用される︒ただ し︑両議院の間に一致がみられない場合︑法案は国民ふ会の最終読会においてその構成員の絶対多数によりはじめ

て採択される﹂とする︒憲法院は︑大統領並びに国民議会議員の選学連動行金に関する組織法律が間題となった一 つの時点から始めるかは︑

これは組織法律の屯要性から柏巾な審議が要請されるからといわれる︒

いずれにしても︑この点に閃 はそれを五り効な付託﹂

( d

e p

o t

e f f e

c t i f

)

定め

るが

そ れ

れな

い︒

この一五日という期間の註算をい

彬法四六条一叩丘従うと︑

法案はその提出から.五日を経過しないと最初に付託された議院で審議・表決にふさ

③糾織法律全体に対し中忠法院の違而審在は形式的・実質的におこなわれる︒

いう形式をとっているが︑

これも同院の審在が甘該法律全体に及ぶことをぷしたものといえる︒

い て

「…•••このテクストは忍法のいかなる規定とも反しない」あるいは 7……このテクストは憲法に合致する」と ように解される︒

実際

判決は対象法律を逐条的に審在することが多い︒そして同院は︑

そのほとんどい判決にお

なく

したがって違如とされる条項並びにその刑由は明かではない︒

またこの審在が義務的であることからもこい

付託が同六一条の一項及び一^項の手続が競合しているといえる︒

̲ J 

9

̲

審在の付北をうけた憲法院の審行権限は組織法律全体に及ぶ︒

この審行では︑晋通法律のそれと沢なり付託内が

ては憲法六一条一.項の手続による詞院への付

r f C

能であるとしたようである︒

n J

したがってこの種の組織法律には

はあ

る︒

この点で本判決は否定的な立場をぶ唆している︒ すなわち

晋通法律事項について定めた組織法律につい

/ ¥  

‑」.

/¥ 

1 4   :~. 4  s n  

(香法'95)

(7)

ブランス憲法院と組織法律(矢 fI) 

八 七

ように組織法律について国民議会での絶対多数による制定という手続が使われることが極めてまれでもあり︑

同院 この理解は伯ぷの議綸との関係では第二のそれに最も近いといえよう︒

しか

し︑

"

H

・‑‑

I J  

;,J,  0) 

﹁元老院に関する規律を定め︑変更しあるいは廃止する 元老院あるいはその議員の権利に関する組織法律がこれにあたる︒最後に︑

一院の現状を変えるものが﹁元老院に関する﹂法律である︒

このような議論のなかで憑法院は一九八五年判決において原則的な立場を表明した︒それによれば︑﹁元老院に関

つぎ

に︑

他院との関係で ﹁元老院に関する﹂法

地位が不平一に低ドさせられたりしないよう︑憑法四六条四項は常に両院が同一の文言で採択することが求められる

組織法律として﹁几老院に関する﹂

( r e l

a t i v

e a

u   S

e n

a t

) ものを学げる︒﹁几老院に関する﹂組織法律の意味について

は大きく三つの見解がみられる︒まず︑元老院あるいはその議員にのみ関係する組織法律が 律と若える︒

する﹂組織法律とは︑組織法律に

5m

保された巾項について

日的を持つあるいは︑じとした日的がそうではなくとも元老院に関する規律を定め︑変吏しあるいは廃止する効果を

持つ﹂法律規定とされた︒

前記の特別な制定手続により不平布な二院制が几老院の艤牲において一層押し進められたり︑

あるいは元老院の ある裁判官に繁止していることも平笠違反とされた︒

0

さ ォ

t

詞様にレジオンドヌール勲章や川家功労章の授りへの指名を昇進委員会及び検察官船間委員会の構成員で

外領上での役務についている川法官とその他の地方ふ会で選ばれたそれとに相違があることが平存原則に反すると 九九

0

年の判決においてこの規定を厳格に適用し︑憲法四五条四項に従った首相の要求がなかったこと及び絶対多

数による採択の要件がみたされていないとして︑間題の組織法律を違憲とした︒

ここでは最近の例を1実質的な審脊については後でもみるので︑

についての一九九二年の市例で︑司法官と選学による官職との兼職禁止の制度が間題となり︑

つみておこう︒司法官の身分に関する組織法律

そこでパリ議会や海

1 4   :~-4 5 7 3  

(香法'%)

(8)

( 5 )  

一九九二年の憲法改正により設けられた第八八条の三はいわゆるフランスに住む欧州市民に市町村議会議員選挙

への選挙権などを与えるものだが︑

その施行条件が両院同一の文言で可決された組織法律によって定められるとし

た︒このことから元老院の権限は拡大・強化されたといえるが︑そこには前示の﹁元老院に関する﹂組織法律につ

組織法律事項は︑憲法上︑前示のようにいくつかの条項において定められている︒憲法院は︑組織法律の審脊に

おいてそれが組織法律事項以外の事項について定めている場合︑

どのような立場をとってきたのか︒ここでは大き く二つの面が区分される︒まず︑普通法律との関係である︒組織法律という名称をとっても必ずしもその事項につ

いてのみ定めているとは限らず︑普通法律事項についても規定していることはよくある︒同院は︑このような場合︑

それ自体で違憲とするのではなく︑

それらの規定が普通法律の性格を持っていると宣言する︒これは格下げあるい

は資格剥奪

( d

e c

l a

s s

e m

e n

t )

と呼ばれる︒その最初の例である一九七六年の判決では︑その︱

‑ 0

条が組織法律事項に

関していないことが宣言された︒逆に︑普通法律が組織法律の事項について定める場合はそれは違憲とされる︒

⑥つぎは命令権との関連である︒すなわち組織法律事項について命令権はどこまで関与できるか︒現憲法は普通法 律と命令権の関係を従来のそれを逆転し憲法三四条は法律事項を列挙し︑同三七条はそれ以外は命令事項であると する︒この関係が組織法律と命令権の関係にも妥当するか︑換言すれば組織法律も憲法三四条及び三七条の範囲に はいるのかと言えば︑否定されるのが一般である︒その理由は憲法院の審査において組織法律の観念が大変広く理 解されていること及び審査が義務的であり︑そこでは法律全体につき審査がなされることから憲法三七条二項に基

づく統制が不可能となることである︒無論組織法律による命令権に対するその適用措置の委任は可能である︒但し︑ いてと同じ問題が存在することとなる︒ が本条を適用し︑当該組織法律の違憲性を認めた例はない︒

¥

¥  

Jl/ 

14-3·4~574

(香法

' 9 5 )

(9)

フランス憲法院と組織法律(矢[])

( 1 1 )  

( 1 0 )  

( 9 )  

( 8 )  

( 7 )  

( 6 )  

( 4 )  

残された部分で︑ その場合でも適用措置に限られかつその範囲は明確にされていなければならない︒

結局無きに等しいとされる︒

1967.7.12  (

67

33DC),

19 67 .  7 . 

12 (6734DC) 

R .  

D. 

C .   C . ,  

19 67 ,  p. 1 2 ,  p. 2  2 . 

八 九

いずれも首相の委任によって法務大臣が付託したとさ

19 92 .  2

.  21 

(9 2

305DC)

R .

  D. 

C .   C . ,  

19 92 , 

pp. 27

45

,~

p. 28

29 . co ns id .  1,  2 ,  3,

 ~

参名 照︒ 二つの手続における相違は任意か︑義務かであり︑形式L

組織法律であればその審府は義務になり︑また審脊は全ての条項に及ぶ

ので︑任意に付託する意味はなくなるようにおもわれる︒もし意味あるとすれば︑付託内の存在と事後のコントロールを認めた場合

に議員など付託の

能性が広がることであろう︒n J

1990.5.4

(9   0

273DC)

R .  

D. 

C .   C . ,  

19 90 ,  pp . 5 5 58 , 

本件では大統領及び国民議会議員の選挙における運動資金に関する組

織法律が審究の対象になったが︑この法律は二章から成るが︑判決はそれぞれ章毎に判断をしている︒

19 80 . 

1 0 .  

24 

(8 0

123DC)

R .  

D. 

C .   C . ,  

19 80 , 

pp. 24

25

,~

h

w l

の改正において休会中の法案

の付託は休会に入る前の最後の会議になされたとみなすとされた︒

19 92 .

1.

 1 5.

  (9

1

301DC)

R .  

D. 

C .   C .  

19 92 , 

pp. 9

14

.特にp.13を参

照 ︒

1977.11.23 (7788DC) 

R .

  D .

 C .  

C . ,  

19 77 ,  p. 7 2 , 

-¼-~

ロでの辻出条については正式の国民睾哭右への付託の宣ぷと討論の開始の間には一二

日しかなかったが︑憲法院は手続の合憲性を承認した︒

この手続の使用は︑その最初が一九八

0

年であって決して多くない︒したがって政府は組織法律の制定については両院の一致した

採択を求めてきたといえる︒

1990.1.11  (89263DC) 

R .  

D. 

C .   C . ,  

19 90 , 

pp. 18

20 .

1992.2.21 (92305DC) 

R•

D. 

C .   C . ,  

19 92 , 

pp. 2

7

45 .

L .  

Favoreu et 

L .  

Ph il ip , 

G•

D. 

C .   C . ,  

ed .,

 p

. 203

2

04 . 19 85 .  7 . 

1 0  

(8 5 

│ 195DC) 

R .  

D. 

C .   C . .  

19 

0 0   5.

 0pp. 2 

23

.ここで四四題となったのは﹁国民議会議員選挙に関する組織法律﹂

( 5 )  

( 3 )  

( 2

)  

← ) し

( l )  

いては命令権の領域は︑

事実

上︑

このように組織法律の事項につ

14--3•4---575

(香法

' 9 5 )

(10)

( 1 7 )  

6 )  

(l

 

( 1 )  

1 4  

︵ い ︶

A .

  B

er ra md an e,  La 

J o i   or ga ni qu e  e t  l' eq ui li br e  c on st it ut io nn el . 

R D .

 C .  

C . .  

19 92 .  p. ,  2   ,L 5 

R.   D.

 P 

••

19 93

‑3 .  p .   ,3 9.  

ての最迅の巾例で︑吋院は︑明ぷで命令権に組織仏代が定める規化い適川梢叩いい雁︐生を委任てきるとしている︒

19 92 .2 .2 1 (9 2‑ 30 5D C 

をはっきりと定めていないのて違因とされた︒

19 6, . 1 .   26   (6 ,  ‑ 31 DC ) 

R .  

D.

 C .  

C . .  

19 6, .  p .   19

( )

M

椋に裁判官の身分保間につい ことを委任した組織法仲は︑それがここての間題い調行裁判宜

(c on se il le rr ef er en da ir eJ  : ;   特殊性と故判官い身分保即掠則との関係

裁判官り身分保間についての巾例で︑

公打政規則

(r eg 1e me nt d' ad m1 11 1s tr at io n  pu bl iq ue

に賊権でい裁判店の任命染什を布J

iめる

}︶しる︒

しオオ

19 72 .1 .2 0  ( 71

‑. 16 DC ) 

R .  

D.

 C .  

. .   19 72 .  p. 1   2  

織法律巾珀とした机職繁

I f

の制度は北賊麻小

を遵︐寸させるための決定機関なども含むと解され︑組織法化は仏く即解されていると

I L

るか︑あるいは応仏院にそれを委ねるかをふ院規則て定めることができるとした糾織払仲が迎屯とざれた︒ここでは孟罪い.五几条が糾 ふいい兼職杯ふ廿についてい巾例で︑北職を巾前い訃可制にし︑その謹

l l J

由山がぷ日からあったとぎ︑

︶ す力︑レす

)l j;

̲a

‑Y et

い・じゞ人ミ

J u

. . 

叫 杓 力

た巾項を似古した︑従ってそい限りて違也てある︒

9

9 .  

1 8  

(8 6 

│ 2

17 DC J 

R .   D .  

C .   C .  

19 86 ,  pp .  1 4 c l

1

61 .

吐けに

co ns id . 86 ,  87

本規定は

:

9

9 ,

vi

文ぷ四珀により組織仏作に州保され

1 4  

19 84 .8 .3 0  (8 4

1

7, DC ) R.   D.

 C .  

. .   19 84 .  pp .  6 6‑ 68  および

M I

I

( 8

'l 78 DC ) R.   D.   C.

 C . .  

19 8‑ L  pp .  6 9‑ 7: Z.   より明らかには

19 86

92

ー3

05 DC ) R.   D.

 C .  

C . .  

19 92 .  pp .  2 7ー ﹂

5を参叩~c

3 ・ 4  

R .  

D.

 C .  

. .   19 87 .  pp .  3 8‑ 10

co ns id . 1 0.   19 88 .  3 .   1 0  88242DC)R•D.C.C.1988,

pp .  3 6

4l'

吐けに

co ns ic l. 1 " 1

及び

19 92 .2 .2 1

576  って、その一.〇条はこれらの訊規応をレフrレンダムにも適用あるようにしようとする規[ルてあったo他にも19~7.6

26 (8 7‑ 22 8D C 

19 76 .1 .2 8  ( 75

6

2D C) R.   D.

 C .  

( 1 2 )  

R. .  D

 C .  

C . .  

19 85 .  p . ' . 2 1  

19 76 ,  p .  

~6.

ここでは大統領選学における川外いプランス人の投咽心に閃する糾織法化が間切であ

九 〇

(香法'95)

(11)

ブランス屈法院と組織法律(矢[))

務的である︒

その数は一八とされる︒

しかもそれらは一九五九年:一月から このオルドナンスはコンセイ いかなる機能を 官職裔等評議会︵六五条︶及び闘等法院︵六七条︶

などの諸制度が機能するようにその構成・手続などが組織法律に

そしてその権限は山一初より相刈広汎であったばかりでなく︑

機関はもとより裁判機関をも拘束する︒

たるものとした︒ より定められなければならない︒

したがって︑憲法院は︑

ュ・デタの息見を聴いたうえで閣議で制定されるが︑

活動を開始する憲法院の審介もうけずに成立した︒

その判決はいわゆる既判力をもち︑行政諸 その判断において憲法の定める制度を安定・強化さ せたり︑あるいはそれを社会状況の変化に対応させて再構成したりなど︑多様な機能が衿えられる︒

果たすとしても︑同院が憲法制度に対してきわめて重要な働きをせざるをえないことは確かである︒

m

憲法九一及び九二条は︑この憲法の成立から四カ月の間︑この新しい諸制度を設附するために必要な立法措

5 1 1 1

法律の効力をもつオルドナンスで定めることを政府に授権する︒これは︑中臨法が設けた新しい憲法的均衡が立法に

より変質されないようにドゥブレ

( 1 ' 1 1 .

D e

b r

e )

によって提案されたものであり︑実際ド・ゴール政府は憲法によって

組織法律事項と定められた

t j i

珀についての糾織法律をはとんどこの期間に制定した︒

こうして制憲者は慮法の定める諸制度を組織法律を通じて確固

またこのような組織法律については︑

前ポのように憲法院による合憑性の審行が義

既にみたように現応法は組織法律に対して多くの屯要な巾項を委ねている︒

協の産物であるとしても︑組織法律が憑法を補完する機椛をもつことは否定できない︒

例え

ば憑

法院

︵﹂

ハ:

こ条

︶︑

叶 法

l

一 ︑

違憲審査を通じての憲法院の機能

それが憲法制定過程での制応者間の晏

1 4  

3•4

5 7 7  

(香法

' 9 5 )

(12)

その後これらのオルドナンスを改正する組織法律ができ︑

れば

な判決によ

ていれば合憲とされる︒

このような同院の立場は七

0

年代後半より変化しはじめた︒

改正する組織法律だけでなく︑

それらを廃棄する組織法律も合憲とされてきた︒例えば七六年判決で合憲とされた 法律は司法官の身分に関する一九五八年二月四日のオルドナンスを全面的に廃止したものといえる︒またこれらの ォルドナンスについても既に公布された法律について違憲の抗弁による審宵を認めた判例が適用されるべきとされ る︒本判決の読み方やその適用の適不適はともかく︑憲法九一︑九二条に基づくオルドナンスによって定められた 原則を問題とする後の組織法律の合憲性の審在は︑実質的には︑抗弁方法による憲法院の審査の間題と密接に関わ るであろう︒

このオルドナンスを改正する場合︑改正法律が前示オルドナンスと﹁同じ精神において﹂なされ

またオルドナンスの諸規定の合憲性は事前審査原則から争うことができないとされた︒

その

際︑

②これらの組織法律であるオルドナンスの憲法化あるいはその憲法ブロックヘの編入がみられる︒議院規則の合憲 性がはじめて憲法院で間われた事例において︑同院は当該規則が遵守しなければならないのは憲法の諸規定ばかり

でなく︑組織法律︑

一九

0

年判決から既にかなり離れた同院の判断が注目される︒

より正確には九二条のオルドナンスでもあるとした︒

ックに組織法律を含ませたものとおもわれる︒

解しえないとする︒

それが憲法院の審査をうけることになる︒初期の有名

まずオルドナンスを﹁同じ精神において﹂

しかしルソーは︑実質的には変わらないとおもうが︑含ませたとは それによれば︑組織法律は普通法律よりは上位にあるが憲法よりは下位にあり︑

ではなく

このブロック

を憲法的価値をもつ原理からなるとするとそこに組織法律を含ませることはできないとし︑組織法律に反するとい うことはこの法律に憲法が明らかに規定を委ねていることに反するからであると解する︒

いずれにしても問題は︑憲法院がその活動の初期から憲法九一一条によるオルドナンスとの関係で議院規則や普通

このような憲法院の立場は合憲性のブロ

14 

3•4--

5 7 8  

(香法

' 9 5 )

(13)

フランス憲法院と組織法律(矢[J) 

比率とあまり大きく変わらないが︑

③組織法律に対する違憲審雀の事例の数は六六件ある︒そのなかで最も多いのは裁判官の身分に関するもので︑ほ

ぼ全体の三

0

%にあたる︒違憲判決は四件で︑全判決のわずか六%である︒これは普通法律についての違憲判決の

一部違憲の判決は普通法律についての方がずっと多い︒同院が議会の権限行使 ざるをえない︒ しかし︑明示で規定されていない領域や解釈の余地を広く残す領域は︑

より狭いことは明かであり︑また前示のように組織法律を憲法ブロックに編入する憲法院の立場を考えると︑憲法 院は︑制憲者がこの憲法において実現しようとした制度あるいは権力均衡を固定化する機能を果たしてきたといわ

法律を統制してきたことである︒

この権限を否定した︒逆に

そしてこのオルドナンスは前示のように政府により一方的に定められ︑同院の事 他方︑組織法律を憲法ブロックに編入しないまでも︑憲法院は組織法律を通じて憲法規範の領域や効果を広げた

一︑二の例を挙げると︑六二年のり︑狭めたりあるいは憲法規範の不存在を組織法律により補完したりしてきた︒

事例では国民投票により制定された法律について憲法院が違憲審査できるか否かが問題となったが︑同院は憲法規

定からだけでは明かではないとして﹁憲法院に関する組織法律たるオルドナンス﹂1具体的にはその一七条の﹁議

会によって採択された法律﹂や二三条の違憲判決の場合の扱いの規定を解釈して︑

憲法院は両院合同会議

( C o g r e s )

の規則の審査については︑憲法の規定が﹁議院規則﹂とし︑前示オルドナンスの一

七条が﹁一院または他院によって採択された規則﹂としているにも拘らず同院の判断権を認めた︒ここには組織法

律や憲法に対する憲法院の解釈に相当の幅ないし裁憤がみられ︑ 前の審査も受けずに成立したものであるからである︒

したがって同院の機能にも相応の幅が考えられよ

はっきりと書かれている領域に比べれば

14  :3・4 ‑‑579 (香法'95)

(14)

( 1

)  

れて

いる

が︑

そのような展開への導入的な役割を果たしたことにある︒これらの判決は確かに国民の人権と直接関

わらないがそれは組織法律の規律対象からむしろ当然である︒しかし︑

はなく︑司法官の独立・身分保障の原則との関係で組織法律の実質的な違憲審査がなされたのである︒

制定過程ではいろいろな意見の対立︑例えば行政内部で︑政府と憲法制定諮間委員会の間でさらに右派と左派の政治家の間でそれ らはみられ︑その妥協の産物として各条項に将来の糾織法律への委任がおかれたとされる︒

Do

cu

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e   1

958, 

V o l .

  2

, 

p .  

542. 

( 2 )

憲法制定諮間委員会に提案された草案の七七︑七八条がここでの憲法九一︑九二条にそれぞれあたるが︑それらについての議論は

前示

Do

cu

me

nt

s p

ou

r 

servir

……•

V o

l .

  2

, 

p p .  

515519, 

このような実質的な判決のいま

つの

意味

は︑

える

した

がっ

て︑

に対して敬譲を払ってきたのか︑

あるいは議会の権限行使が妥当であったのかの判断はとにかく︑憲法院が組織法

律についての判決を通して憲法制度を安定させる機能を果たしてきたことはあきらかである︒

少ないながらも違憲判決のうちで特に注目されるのは六七年と七

0

年のものである︒

わるが︑前者では破棄院の調査裁判官

( c

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f   er

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)

任期

を一

0

年とし︑その満了後かれらを裁判官

に職権で任命できるとした規定が︑

そして後者では司法官試補

( a

u d

i t

e u

r

de

  ju s t i c e )

は裁判官に事故等ある時大審

裁判所を補完するために召喚されるとした規定が︑

ここでは権限事項や制定手続が間題なので

それぞれ憲法六四条の司法官の独立・身分保障の原則に反する とされた︒憲法院はここで国民の人身の自由に密接に関係する裁判官の身分保障について非常に厳格に解したとい

この原則は︑少なくとも︑裁判官は本人の同意なしに職権で配置がえされないことまた試補で

あっても大審裁判所の長官によってその職業的資質について評価されないことを要請する︑

とさ

れた

一九七一年の判決から憲法院が実質的な違憲審査を開始したとさ いずれも司法官の身分に関 九四

1 4   3・4  580 

(香法

' 9 5 )

(15)

フランス憲法院と組織法律(矢CI)

( 1 1 )

 

( 1 0 )

 

( 9

  ( 8 )  

( 7 )  

( 6 )  

( 5 )  

( 4 )  

( 3 )  

19 85 .  1 .   2 5 (8 5

1

87 DC ) R. .  D   C.   C. ,   1 98 5,   pp

.  4 3‑ 45 . 

‑ 1 4

底口ではニューカレドニアでの緊急状態の宥;一・・ロについての法律が問題とされた。この法律は八日を超える緊紅状態の延期は払律によらなければならない」という/九五五•四・ニ一の法往に従って定められた。

そこでこの一九五五年法律が違憲であると主張された︒同院は﹁既に公布された法律の適憲性がそれを改正︑補完しあるいはその領 域に影響を与える立法規定の審脊の際に有効に

i t

われるとしても︑このような法律の単なる適用が問題の場合は同じではない﹂と し︑既に公布された法律の適憲性の審介の可能性が認められたといわれる︒その適用を主張するものとして

D. Ro us se au

̀  

Dr oi t  d u 

ed ,  p .   16

3

co nt en t1 eu x  c on st 1t ut 1o nn

e  , 

19 59 .6 .1 7,  1 8 2,   4  (5 9‑ 2D C) R. D. C. C・ ,  19 58  

│ 1

95 9,   p . 8 .   5  

f

算法に関するオルドナンスに照らし違憲とした ものとして

19 60 .8 .

 

1 1  

( 6   0

8D CJ R.   D.   C.   C. .   1 96 0,   p

p. 5   2

2 6

.

D.   Ro us se au , o p. i t   c . ,  

p .   10 2.   19 62 .1 1. 6  ( 62

‑2 0D C) .  R   D. .  C   C. ,   19 62 ,  pp ,  2 7

2 8

. ロのものとして~~

19 92 .9 .2 3(92 │ 

31 3D C) R•  

D.   C.   C . ,   19 92 ,  pp .  9 4

9 5

.

19 63 .1 2. 20   (63

2

4D C) R.   D.   C.   C. ,   19 63 ,  p .   1 6 .   19 67 .  1 .   2 6  (67

3

1D C) R.   D.   C.   C . ,   19 67 ,  p .   1 9 ,   19 70 .7 .9

  (7   0

4

0D C) R.   D.   C.   C. ,   19 70 ,  p .   2 5 ,  

G•

D.   C.   C. .

  7 

ed ,  p .   2 02  

九 五

19 60 .  1 .   1 5 

( 6   0

6D C) R.   D.   C.   C. ,   1 96 0,   p . 1 ,   2

¾-判口迂いについては点回野肖〖澄「人種による差別の撤廃に関する組織法の合憲性審査」 

フランス判例百選二五頁ーニ七頁を参照︒

19 78 .  7 .   2 7  ( 78

‑9 6D C) .  R   D. .  C   C . ,   19 78 ,  pp .  2 9‑ 30 , 

‑ i 4 : f r

z j

された︒そこでは違憲性が間われた法律以前に設けられたラヂオ・テレビの独占の原則が問題とされたが︑憲法院は憲法六一条の審 査権限は公布前の法律に限られるとした︒

19 76 .  1 .   2 8  ( 75

‑6 1D C) .  R   D.   C.   C. ,   19 76 ,  p .   2 5 .  

: ¥ r r ' : ‑ ; 1 t

目の'身バハについての釦四織法律の違憲審行の事例だが︑本法は裁判官の定年の年

齢を引き

F

げるもので︑そのために必要な諸措附を[凡めたoこれらの屯要な改正ゃ廃止規定が合淑心とされた゜

L .

Fa vo re u  et 

L .  

Ph il ip , 

1 4   --3•4 5 8 1  

(香法

' 9 5 )

(16)

たる判決や解釈技術の開発などにそれらはみられる︒

組織法律という規範の特殊性によるのだろうが︑憲法院の審脊はかなり緩やかなものにならざるを得ないように思 われる︒組織法律は国民の権利・自由に直接関わることが少なく︑国家組織により密接に関するので︑憲法が命ずる

規範内容も必ずしも明かでないことが多いからである︒

になる可能性がたかい︒本稿での検討はこのような事実を追認したと言える︒他面︑組織法律の審査が義務的である ことから︑憲法院の初期の活動においてこの種の審査は重要な役割を油じたことも否定できない︒七一年判決の先駆

む す び

したがって同院のそれらの審査を通じての機能も現状維持的

‑ 」 ‑

/¥ 

1 4   3 ・ 4  

582  (香法'95)

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